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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2004
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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21.  恋する惑星 《ネタバレ》 
これは「映画」ではないですね。感性の表現をフィルムに落とし込んだ、90年代のミュージックビデオぽい映像作品です。 映画として鑑賞したならば、金城パートはお話として破綻してるしトニー・レオンの後半はフェイ・ウォンの住居不法侵入にストーカーの恐怖を抱いてしまうところです。 わたしは「アメリ」で鑑賞の仕方を間違って大失敗したのですが、今作は事前にみなさんのレビューで大体の作品味を押さえることができたので幸いでした。 ‶アート”の分野であると思って観れば、あら不思議うじうじ金城くんも独り言トニーも不思議ちゃんが怖レベルのフェイも皆生き生きと愛らしく見えてきます。 光の粒すら捉えている感のある映像は独特の魅力がありますし、若いということの手に余るようなどうにもならなさ、愛しさがよく伝わります。 90年代の香港の多人種で雑多なエネルギッシュなこと。かの都市の最後の自由な輝きを留めていることも、ノスタルジックな感傷を催しそうです。懐かしいといえばフェイ・ウォンの「夢中人」。綺麗な歌声は久しぶりに聞いてもやっぱりキュート。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-04-17 17:18:43)(良:1票)
22.  処刑人 《ネタバレ》 
シリアス寄りのクライム・ムービーと思って観始めたんですよ。見目スタイリッシュな兄弟、クラシックを聴きながら現場を検分するクセ強そうなFBI、マフィアが殺られてこれは血で血を洗う惨劇に発展するのだろうな、おっかないな・・・と。 いや、シリアス目線を捨てたのはどのあたりだったかな。デフォーが床を共にした相手(男)に「このオカマ野郎」(!!)と言い放ったトコだったかな。ここで点になったわたしの目はその後ずーっと点々のままでした。 わりかしすぐ殺られる悪役マフィア、キレいまいちのアクションシーン、主人公兄弟二人の狂気度の低さ等、バイオレンス分野最高峰のタランティーノレベルには及ばない。及ばないものの、怪方向へ振り切れたW・デフォーの貢献もあって、おやなかなか良いんじゃないかこの映画、と私的評価はうなぎ上りに。 デフォー、凄いもん。どんどん加速度増しの怪演だもん。仕草も表情もどんどんと。セルフパロディまでかますのかあ、そこがピークかと思いきや血も凍る女装ときたもんだ。参りました。 正直デフォーが凄すぎて兄弟側の主張「悪への社会的制裁」の是非についてはけっこうどうでも良くなっちゃった。 Pコートの着こなし方のお手本とW・デフォーの最高の仕事が観られる、わたしにはコレはそんな映画です。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-03-09 17:58:27)
23.  ヴァンパイア/最期の聖戦
カーペンター印炸裂、みなぎるB級感。J・ウッズのやさぐれた凶悪な顔つきがともすれば吸血鬼よりヤバイ奴にも見えちゃって、風貌まで良い勝負でした。 嫌悪を催さない程度の血しぶきと爽快な「悪鬼滅殺」。 咬まれても焼いて消毒?すれば吸血鬼化をギリ免れる、という設定のユルさもまたカーペンターぽくて好き。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-03-02 22:57:54)
24.  アメリカン・パイ 《ネタバレ》 
やー、馬鹿ですねえ。青春のエロバカを全肯定した清々しさ。明るく単純で屈託ゼロ。こうまで健康に振り切れるのがアメリカ文化の強みですなあ。 彼らも”デキれば誰でもいい”わけではないのだけど、女の子を値踏みするような目線が無いのが良いです。かつて自分も通ったボーイズ期の懊悩を正しく理解し、継承しようと心を注ぐ主人公のお父さんの配置が絶妙です。いや笑った。 個人的には全員目標未達成で終わってほしかったな。ドンマイ次頑張れ、とめげずに先へ繋げる方が幕の引き方としては好み。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2023-01-30 23:12:32)
25.  ダークマン 《ネタバレ》 
わー、サム・ライミ楽しそうだなあ。○○マンってタイトルからして無邪気だし話が小学生男子の書いた脚本みたい。 悪者は極限まで凶暴で一切の酌量の余地なしレベル。ラリー・ドレイクの面構えが大変良いし、”指を折るためのオリジナル器具”を携帯しているという細かい描写も良いです。 「相手の顔を手に入れることができる」というのは攻撃において非常に有用性が高いですから観てる方のわくわくも高まるわけで、そんな中ニーソンは敵顔で防犯カメラに名乗るとか小技を繰り出して楽しいのでした。 強すぎてもツマラナイので人工皮膚の保持時間を制限して主人公にもハンデ付け。ダークマン、腕力は超人的でも高所鉄筋上でのバランス取りは常人レベルなのでむしろ敵の方が上手、とラストの対決場面にも力を均衡させているのが微笑ましい。 キャリア序盤のリーアム・ニーソンが初々しいです。それに今や硬派な演技派女優イメージのF・マクドーマンドもこんなにベタな悲劇のヒロインをやってたんですね。何か強めのしっぺ返しをするものだと勝手に期待してしまった。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-12-20 16:30:45)
26.  心の旅 《ネタバレ》 
善い人の愛のあるお話って皆好きだけど、上手くやんないとクサくなりがち。その点本作はベタではあるけど、心地よいハートウォーミングな出来となっていると思います。 オリジナル脚本を手掛けたJ・J・エイブラムスの力量もあるし、ハリソン・フォードの一本調子な表情が意外にも性格激変後のおっとりヘンリー像にハマった、とも言えます。 ヘンリーの性格変化に伴う人間関係の地殻変動描写がいいとこ突いてんなー、と思うのです。家族、特に娘ちゃんとのやり取りが図書館での小学生レベルのイタズラなど微笑ましくて巧いし、職場では良い味出す秘書のおばさんが好感度高いですし、家政婦さんもなかなかの存在感です。たくさんの周囲の人たちとのエピソードを描ける、これはやっぱりエイブラムスの人間観察力の賜かと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-12-03 23:01:45)
27.  黒猫・白猫 《ネタバレ》 
良く言えば「生命力あふれる」、違う表現をすれば「カオス」な賑々しさ。人も動物も入り乱れてとにかく元気。若者は恋愛中、オヤジ連中は賭け事や犯罪で一攫千金を目論み、殺人は起こるわ豚は車を食べるわガチョウは群れるわで、ハリウッドや西ヨーロッパ仕様のいわゆる「きちんと感」に慣れた目で観るとかなり強烈です。これが東欧白人のパワーか・・。 本作においてプロ俳優はなんと3名しかいないというではありませんか。本物のロマの人たちの発散するパルス、エネルギーが本作をまるごと包んでます。あんなに歯の弱った役者がアップになる映画はかつて見たことないもんなあ。 力業なんてレベルを超えた、強引なハッピーに次ぐハッピーエンド。呆気にとられもしますが、じわじわときます。笑っちゃいました。 これほどに陽気なエンディングは、監督のバックボーンである故国が苦難の多かったことと影響しているのでしょうか。 ところで、豚がむしゃむしゃと食べていた廃車って、かつて東ドイツで製造されていた‶紙でできた車”なのかな。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-10-22 16:24:51)
28.  殺したいほどアイ・ラブ・ユー 《ネタバレ》 
こんなに映画にうってつけな(?)事件が実際に起こるなんて、アメリカってのは実に奥が深いですな。こんな話脚本で書こうったってボツになっちゃうよ。撃たれたって死なないんだからね。 ‶あり得ない・リアルじゃない”というリミッターが最初から外れているだけあって、役者も制作陣ものびのびと仕事したんだろうなあと感じられますなんとなく。 リバー・フェニックスの青年期が見られてうれしい一本でもあります。「マイ・プライベート・アイダホ」の相方キアヌの強烈なダメキャラに比べると大人しくてつまんない役回りなのは残念。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-10-01 23:35:55)
29.  アンダーグラウンド(1995) 《ネタバレ》 
かつて存在した国家ユーゴスラビアの半世紀を、寓話変換の名手クストリッツァが手がけるとこういう風になるのですね。 地下に長年閉じ込められ、古い情報ばかり与えられて目も耳も塞がれている彼らは共産政権下の人民にも見えるし、その社会の中を上手く泳いで生き延びるマルコやナタリアのような人間もいたのでしょう。 ブカブカと流れる民族音楽は牧歌的で、芸達者な役者らは不思議と悲壮感無くむしろ明るめです。 しかしそれも終幕直前まで。最後までナチと闘っていると思い込んでいるクロが身を投じていたのは実は内戦という悲惨さ。様々な悲痛な思いがほとばしる酷い幕切れを迎えてしまいます。ちょっとぎくっとするほどの急転換です。 しかしこれがユーゴという国が辿った現実。ラストの夢のように幸せな「みんな一つになった」浮島は監督のユーゴスラビアへの哀悼以外の何物でもないでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-09-26 22:34:46)
30.  シティ・スリッカーズ 《ネタバレ》 
日々疲れている皆さんへ送る魂のリフレッシュムービー。 下ネタがあるわけではないですが、女子より男子の方に刺さるかもです。カウボーイの人生観だとか野球への偏愛とかがメンズ向き(笑) 老カウボーイの薫陶を受け、命からがらの目にも遭う。予定外のハプニング下に置かれて心の奥底をさらけ出す友人。心をリセットするためには荒療治が必要なこともあるのかも。 息を吹き返した3人のおじさんたちに良かったねえこれからも頑張ろうと声をかけたくなるような、そして遅れてきた青春の息吹もちょっと感じる作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-09-21 23:23:12)
31.  モ’・ベター・ブルース 《ネタバレ》 
そりゃあバンドマンはねえ。酒と女とバラの日々でありましょう(偏見)。そこに博打狂いのマネージャーの金銭トラブルも降りかかって裏社会の暴力とも隣り合わせ。ベタだけどまあまあ良くまとまってる脚本だと思うし、自ら金銭管理のできない困ったマネージャーを 演ってボコられるスパイク・リーも光っているのですが。 なぜデンゼル・ワシントンを使うのだろうか。常々この人は‶無頼派”を演じられない役者だと思っているのですが、今作も役が板についてなくて浮いている印象です。顔がどうしてもキレイな優等生なんだもの。実際「トレーニング・デイ」ではむさくるしいひげ面で成功しているわけで。 あとベッドシーン多すぎ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-09-13 23:53:54)
32.  恋の秋 《ネタバレ》 
美しいブドウ畑の田園風景とファッション。会話のやり取りから浮かぶ人物像。ここら辺はいつものロメールです。お得意の恋バナなんですけど、今作は登場人物らが40代なんですよね。それなりに人生経験を積んでるのに恋愛の仕方が20代と同じなのが、個人的にはちょっと痛いなあと思ってしまった。 意地を張るのも、思い切って行けないのも、若さがあるから初々しくてキラキラしいのでは。ぱっと見はおじさんとおばさんだもんなあ。やってることが、イザベル変じゃない?出会い系で人物を偽るなんてふつう相手は怒りますよ。嘘じゃん。相手の心を弄ぶことになるじゃん。中年ならそれ位わきまえてないと。 マガリもさ、結婚式に出席するのにニットとデニムの普段着で大丈夫なの?フランス人て服装のマナーには寛容なのかな。 中年に若者様式の恋愛ごっこをさせたロメール監督、ちょっと筆を誤ったかな?と思って観ていたのですが、いやいやラストシーンに超弩級の火種を撒いて終幕しましたよ。含みのあるイザベルの表情。今後の彼らのドラマにまだまだ一波乱あるんだろうなと思わせて怖いなー楽しみだなー笑。やっぱりただ者じゃないエリック・ロメールなのでした。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-08-22 15:39:13)
33.  夏物語(1996) 《ネタバレ》 
これぞロメール翁の真骨頂と言いましょうか、よくこんな‶何も起こらないひと月”の話を‶人間を描く”それだけで引っ張って描けるなあ。 ロメール映画はいつでもどの作品でも画が素晴らしく美しい。本作は南仏の碧と紺の二層に分かれた海を背景に、陽射しと容姿端麗な若い男女ですもん。ああ眩しい。 画ヅラは美しいけれど展開している人間模様は少しばかりこじれた(こじれそうな)男女関係。撮り方を間違えたら安っぽい寸劇に堕ちそうな題材です。ロメールはいつもそうだけどさ。 優柔不断な男と彼を振り回す3人の女の子たち。彼女らは皆強気で積極的。フランスの女子ってあんなにガンガン行くのかしら。ガスパールときたらまあ、「どれも選べないわ」とばかり気弱っぽく体の前で腕を組んでああだこうだと理屈を並べる。マルゴにも言われてたけど、恵まれすぎじゃないですかお兄さん。 ロメールの凄いところは若い未熟な恋愛の模様を、今掬い取ってきたばかりのように新鮮な感性で見せること。迷っていじけてこだわって、自意識も強烈。ガスパールのような経験は実際にはなくとも、「たしかにあの頃はこんな感じ」と思い起こさせる力があります。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-06-03 00:17:39)(良:1票)
34.  ザ・ロック
人物のキャラが粒立っていて、人と人のやりとりが白熱する‶映画らしい”映画。ベテランらの演技はもとより、人物造形がきちんと考えられている脚本力が高いです。良い映画って台詞が上滑りせず、リアルに響くんですよ。台詞を自分のモノにしているコネリー、E・ハリス、ニコラス・ケイジの安定感ときたら。個人的にはニコラスのぼやきが一段良かった。 どちらかというと監獄でのメインパートより、カーアクションの出来の良さが印象的でした。これまで何百台と疾走&壊れるクルマを見てきましたが、本作のカメラが切り替わり過ぎないすっきり演出は屈指の見やすさと迫力でありました。 ところで常々思うんですがFBIとか刑事って職権振りかざして一般人の車を奪って犯人追跡の後、壊してしまうパターンが確立してますね。アレってちゃんと補償してくれるんですかね。街中で運転中に刑事には会いたくないなあといつも心によぎります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-05-11 23:05:11)
35.  冬物語 《ネタバレ》 
こんなに勝手なヒロインに好意的なラストを用意してるとこ見ると、ロメール監督ってとことんわがまま女子にも寛容だ。それも美人に限る、のかな。 恋人と連絡取れなくなった原因からしておバカさんな主人公だけど、コブ付きになってもモテること。恋人を二人掛け持ちして(またそれをメンズ両者が了承しているというのがフランス男の凄いところ)「どちらにしようかな」状態の彼女。うわー、経験も共感も無いわあ。同性としてあまり彼女が好きじゃないな。かなりの勝手な言い分で別れたいと言い出しておいて「私だってつらいのよ」とはとてもずるい。 描きようによっちゃ泥沼化しそうな三(四?)角関係だけど、さらりと事が済んじゃう。かの国との恋愛文化の違いをつくづく感じる一本でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-03-11 19:55:08)
36.  デッドマン(1995) 《ネタバレ》 
‶退屈映画”は世に数あれど、観続けるのが苦痛になるものと意味は分かんないながら観入ってしまうものとあって、わたしにとってジャームッシュ作品は後者なのです。 不条理に巻き込まれて命が抜けそうな男(いや実はもうdead manなのか?)と、彼の魂を平穏に送り出そうと手助け(?)するネイティブアメリカン、ノーバディ。 この作品を正確に解説する術も技量も持ち合わせていないのですが、そうだな生と死のあわいを行ったり来たりしているかのような映像美とか、ほんとにあの世に片足突っ込んでいるような形相のJ・デップがハマっていて目が離せないとか、マトモな人物が出てこないそのシュールさの塩梅が個人的に好みであるとか、なぜこの映画が良かったのかと聞かれればこんな感じで要領を得なくなってしまうんだけれども。 ジャームッシュ贔屓の点数であることは認めます・・。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-03-04 23:26:31)
37.  ナイト・オン・ザ・プラネット
人間てのは日々他愛のない時を過ごしているもので、誰にでも覚えのある‶さして意味のない”でも”確かに生きてた”瞬間を刻むのがジャームッシュ。ツボるかツボらないかはほんと人によりけり。そんな彼の映画がこんなに高得点とはちょっと驚きです。 わたしが好きなのはロスとニューヨークかな。ドライバーさんたちの中では一番ウィノナがキュートでよかったな。
[DVD(字幕)] 6点(2022-02-02 16:58:05)
38.  ディープ・インパクト(1998) 《ネタバレ》 
タイトルからなんとなくエメリッヒタイプのディザスターものかと思っていました。大惨事の画は終盤にありますが、9割方は終末に直面した状況下の社会派群像劇でありました。社会派は言いすぎか。 TVキャスター、衛星発見者、宇宙飛行士らと目線を変えての人間ドラマが展開されますが、これが何となくテレビの再現ドラマのような安っぽさを感じました。M・フリーマンやR・デュヴァルら、役者は良い演技をしているので問題はありきたりな演出にあるのでしょう。 終末が迫ったらこうなるだろう、という発想のレベルが略奪・混乱・渋滞・自殺、と凡庸の域を出ずそのうえ画でパニックぶりを見せようとするあまり、津波からこちらに逃げてくる人々の図まで用意しています。あんなに前々から警告されていたにも関わらず避難が全然進んでいないというのはリアリティに欠けると思います。作り手の映画センスがぱっとしない作品だなあという印象です。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2021-12-27 23:14:06)
39.  木と市長と文化会館/または七つの偶然 《ネタバレ》 
ロメールが恋バナから離れた珍しい一本。好いた惚れたでなく、政治信条が今作人物らをして熱く語らせるテーマ。 ネタは違えど「人間というのはこういうもの」と遠巻きに眺めるようなロメール視線は相変わらずです。批判もせず絶望もせず。正直で雄弁なのはいつも通り。まあ今作も皆よくしゃべります。それ受け答えになってるの?と思うような自己意識中心なディベートっぷり。フランス人てめんどくさいな。 田舎の街での箱もの建設を廻って賛成派と反対派の主張が繰り広げられるけれど、この手につきもののリベート・汚職とかの生臭さは皆無。長々と論争してもケンカにはならない。そこはフランスの大人の流儀でしょうか。市長、記事に不満だったのに当事者の美人記者と仲良くなってるし笑。 いかんせん政治の話なのでいつものロメール恋愛譚の軽快さが無いのはやっぱりちょっと物足りなく感じます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-09-23 11:48:19)
40.  go(1999) 《ネタバレ》 
多視点モノの秀作。傑作とまではいかないのは、一つ一つの話が他愛なさ過ぎるから。サイモンパートなんか馬鹿なうえ品も無い。お前らなんかどうにでもなれ、と突き放したくなる連中だもん。 薬の売買絡みでヤバイことになりそうな女の子がするっと無事に切り抜けたり、車に撥ねられたけどケガで済んだりとか、演出は怖いのだけどオチがユルイというセンスはなかなか絶妙に感じます。 ゲイの役者カップルのパートがユルさMAXで楽しかった。警官夫婦の妙な態度がまさかのマルチ勧誘(笑)。ひょっとしたらコレが銃や麻薬なんかよりコワいかも。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-09-03 22:56:46)
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