21. ランボー3/怒りのアフガン
ランボー3とロッキー4のスタローンが、彼の肉体史上一番切れている時だと思う。 冒頭、格闘シーンに入る直前の背中の筋肉と、振り向いたランボーの表情は何度観てもシビれる。 どうすれば自らの筋肉が美しく撮れるか熟知してるから、カットに無駄がない。 ロッキーとランボーは、スタローンの生き様に他ならない。 どこまでもついていくぜ、スタローン! [インターネット(字幕)] 8点(2019-12-08 02:10:31) |
22. ブラック・レイン
《ネタバレ》 指を詰める、というシーンを日本のヤクザの文化としてどうしても撮りたかったのか、リドリー? 出だしの松田優作のキレた演技はピカイチで、まさに最強の悪役。 しかし、任侠が絡んでくると途端にパワーダウン。 私としては、渡世の義理なんてぶっ飛ばす無軌道なヤクザ役で最後まで押し切って欲しかった。 しかしながら、この豪華キャスト。それを観ているだけでもワクワクする共演は、やはり嬉しい。 ただ、ケイト・キャプショーだけは、最後まで違和感を拭えなかったのが残念。 ちょっとゴージャス過ぎたのかなあ。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-09-16 00:04:32) |
23. 二代目はクリスチャン
《ネタバレ》 あんた、きれいだね。 かたせ梨乃のこのセリフと、 あたし、頭にきました。 志穂美悦子のこのセリフ。 この頃の角川映画って良かったなあ。 日本で渡世渡って行くには、義理人情と角川映画が必要なんだよね。 いや、いい映画。 [DVD(邦画)] 8点(2019-05-22 23:49:00) |
24. ブルース・ブラザース
《ネタバレ》 もはや批評を受け付けないレジェンド的映画。 後先考えずにまあやってみるかって気にはなかなかなれない自分には、非常に羨ましい兄弟。 ミサイルで吹っ飛ばされても、ビル崩壊に巻き込まれても、電話ボックスごと空中に舞い上がっても、何事もなかったようにスーツの埃りを払う。 しびれるぜ、ブルースブラザース。 [インターネット(字幕)] 8点(2019-05-12 13:45:12) |
25. 里見八犬伝(1983)
《ネタバレ》 角川映画と英語の歌は、なぜか素晴らしく合う。 静姫のラブシーンではそれほどではないものの、ラストシーンでのあの曲の入りは鳥肌が立つほど。 セットも脚本もそれなりに時代を感じさせるけど、でも、やっぱり映画として見たいものをちゃんと見せてくれるところは、さすが深作監督。 日本人って、誰かのために自分を犠牲にするストーリーに滅法弱い。素晴らしいヒロイズム。 若い頃に観た時とはまた違う喜びを感じさせてくれる、角川らしさ満載の娯楽大作。 こういう映画、まだまだ需要あると思うけどなあ。 [インターネット(邦画)] 8点(2019-04-25 22:29:08) |
26. インナースペース
この時代の映画って、そうなるよねって思う通りに実際展開していくんだけど、それが案外心地いい。 予想外の展開も悪くないけど、既定路線を行くのもいいもんだなと改めて実感。 そして音楽がちょうどいいロック。ロッド・スチュワートが最高にマッチしてて、体を揺らしながらエンドロールが観られる。 映像技術は正直古臭いけど、映画として楽しい。 何年かぶりかで観たけど、いい時間を過ごせた。 最高にキュートなメグ・ライアンにも加点。 [DVD(字幕)] 8点(2018-12-20 22:56:15) |
27. 時をかける少女(1983)
《ネタバレ》 薬師丸ひろ子がそうだったように、原田知世の魅力を余すところなくお披露目した映画。 ただ、「セーラー服と機関銃」は脇を固める俳優陣が実力派揃いだったのに比べると、こちらは尾見としのりが頑張っているくらいで、少々心もとない。 原作は筒井康隆で名作に間違いはないのだけれど、映像化はやはりなかなかのハードル。 でもなあ。 この映画だと、魅力的に思えるのはどう考えても尾見としのり君の方なんだよなあ。 ストーリー性より映像重視、な感が否めない野心作。 もちろんキュートな原田知世に加点。 [インターネット(邦画)] 7点(2023-07-27 14:43:08) |
28. ヒッチャー(1985)
《ネタバレ》 不条理。 この男、何が目的かもわからなければ、何故警察以上の追跡能力があるのかも一切明らかにされない。 その辺の演出は潔く、観ていてもさほど気にならない。 まあこれはルトガー・ハウアーという名悪役の力に因るものかもしれない。 しつこく、無慈悲で、寂しげ。 目力が圧倒的で、有無を言わさぬ悪党ぶり。 ただ、ラストの対決は余計だったかな。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-04-10 18:23:40) |
29. 刑事物語
《ネタバレ》 演出がちょっと過剰な割に、筋立てはさほど凝らない。 映画って、だいたいこんなもんだったよなあ。 ワクワクして、時々笑えて、ちょっと哀しくて。 で、エンディングの歌が心にしみる。 映画って、それでいいんじゃないの。 [インターネット(邦画)] 7点(2022-01-20 23:01:40) |
30. 恋におちて
《ネタバレ》 モリーは夫に愛を感じていない。 では、フランクは? 結婚生活のどこに不満があったのか。いや、そもそも不満なんて感じてなかった。 ただ、偶然本屋で、電車で出会った女性に恋した、それだけ。 そこで行動に移すか、何もせず通り過ぎるかで人生は大きく変わる。 その結果は自分で受け止めるという大人の映画。 デニーロとメリル・ストリープの抑えた演技はやはり素晴らしい。 そしてなんといっても音楽が抜群。 恋の始まりの軽やかな感じが、ピアノの旋律とぴったりシンクロする。 結末も嫌いじゃない。いや、むしろ好み。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-01-04 21:44:57) |
31. ミッドナイト・ラン
《ネタバレ》 スローなんだよ。 今時のスピーディーな映画に慣れてる私たちには、展開がスローなんだよ。 本筋には関係ない余計なシーンも多いんだよ。 でも、それがやっぱりいいんだよね。 FBIだってゆるいんだよ。 身分詐称したってそんなに怒んない。 サングラスだってちゃんと返す。 でも、空港のシーンではしっかりハラハラドキドキさせてくれる。 デニーロって、やっぱすげーな。 ラストシーン。 お互いを認め合っても、ハグなんかしないぜ。 無駄に仲良くなんかならない。 あの距離感、今の映画にあんのかな。 いや、いい映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2022-01-02 22:08:19) |
32. アリオン
《ネタバレ》 壮大なオリンポスの国風土記。 神話の世界は、洋の東西を問わず魅力的だ。 しかも主人公はかなりの二枚目。安彦良和氏のキャラクターデザインで、それも二倍増し。 おまけに音楽は久石譲で、映画のスケール感を増すことに一役も二役も買っている。 ゼウスを倒すためにオリンポスへ向かう動機があまりにもパーソナルなものなんだけど、所詮世の中は男と女でできているのだ。 嫉妬に狂ったアテネがレスフィーナを鞭打つ所もなんて人間的。 アリオンを密かに慕うセネカの切ない告白も嫌いじゃない。 ただ、肝心のアリオンの人間が見えてこなかったのが残念。 他のキャラクターが魅力的だっただけに、余計にそれが目立ってしまった。 古き良き日本のアニメーション。 [インターネット(邦画)] 7点(2021-07-01 21:13:59) |
33. 丑三つの村
《ネタバレ》 村一番の秀才が徴兵検査に落第し、しかもその理由が肺病。 当時の時勢を考えると、村人の反応も仕方のないところかもしれない。 しかし、その復讐として計画的に三十人を手に掛けるという思考がどう考えても尋常ではない。 だからこそ、閉塞的で陰湿な村八分も描きつつ、主人公が心中の鬼と向き合う姿をもっと見てみたかった。 古尾谷雅人はその点でエキセントリックな芝居もできそうだし、脇を固める役者も粘着質で野太い演技ができそうな人ばかり。 彼の復讐への引き金を引いた分水嶺が描かれていれば、ラストの大量虐殺はある種のカタルシスになったかもしれないが、軽い仕返しのノリに終わってしまった。 そこが残念。 単なる村人への復讐を超えたものがある気がするんだけど。 女優陣は豪華で、五月みどりなんてもう反則の色っぽさ。あんな誘われ方したら、そりゃ行っちゃうよね。 惜しむらくは、大場久美子様が中途半端な役で終わったこと。もっとちゃんと扱ってよ。 [インターネット(邦画)] 7点(2020-11-30 19:58:02) |
34. スキャナーズ
《ネタバレ》 マニアックながら、独特の感覚で描かれる映画はどれもその時代を代表する記憶につながっている、デヴィッド・クローネンバーグ。 このスキャナーズも、間違いなく1980年代を代表する映画と言える。 薬物によって特殊な能力を持つに至った兄弟を軸に展開するのだが、二人の血が繋がっていると判明するのは終盤も終盤。 サスペンスとしてもインパクトはあるし、もちろんクローネンバーグ一流の特殊メークも素晴らしい。 現実味のある恐怖を演出することに長けている、クローネンバーグ監督の代表作であり、後世に残すべき映画。 [インターネット(字幕)] 7点(2020-09-02 21:18:06) |
35. レイダース/失われたアーク《聖櫃》
《ネタバレ》 子供の頃に観たレイダースは、抜群に面白くて、ラストのアークが開くシーンなんて恐怖すら感じた記憶がある。 しかし今は、映画一本の中に何度も何度も山場がないとつまらなく感じてしまう時代。 そしてCG全盛の今、レイダースを観て若い世代はどう思うだろうか。 考古学としての謎解きも眼を見張るものはなく、カースタントも手に汗握るほどではない。 インディ・ジョーンズシリーズの記念すべき1本目、という贔屓目で評価すべき、歴史に残る一本。 スピルバーグとルーカス、そしてジョン・ウイリアムズに敬意を表して。 [DVD(字幕)] 7点(2020-08-01 14:53:42) |
36. ヘル・レイザー
《ネタバレ》 魔道士の割に、10代の女の子にあっさり魔界に戻されてしまう牧歌的な展開。 悪い人なんだかいい人なんだかわからない魔道士たちは、その強烈な出で立ちに似合わず、スローペースで好感が持てる。 子供の頃に観た記憶はもっと強烈だったような気がするけど、ま、そりゃそうだよね。 前半のジワジワ来る感じは好きだし、何せキャラクターが立ちまくりで、有無を言わさぬ孤高の一作。 [DVD(字幕)] 7点(2018-12-24 01:09:30) |
37. ポルターガイスト(1982)
《ネタバレ》 身の回りに起こった超常現象的なものを、「ポルターガイスト」と言わせてしまうほど影響力のあった映画。CGも当時としては最先端だったんじゃないかな。 ただ、結局CGに頼りすぎてしまった感が強く、墓場を住宅地に造成するために掘り起こさずに墓石だけ移動した、ということがわかった時点で急激に恐怖が遠のいてしまったのは残念。もう少し謎解きを丁寧にやって、恐怖を煽って欲しかったかな。 ラストで死者たちが地中から光とともに蘇り、空中を飛び回るシーンはまさに「スペース・バンパイア」で、トビー・フーパーの真骨頂。まあ前後の整合性はほとんどなくて、ただこういう風な絵が撮りたいんだ、という思いだけで作ったシーンの気はするけどね。 でも、公開当時、観る人を恐怖に陥れ、その後も呪われたシリーズとして名を馳せた、歴史に残る一本。観て損はなし。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-03-15 07:54:31) |
38. バタリアン2
《ネタバレ》 バタリアンはバタリアンとして徹底的に楽しむ。という心意気がない人には全くおススメできない映画。ゾンビ映画にはいろんな楽しみ方があるけれど、そりゃないだろ、と画面に突っ込みを入れながら文句は言わずに気に入るポイントを探す、というのがこのシリーズの醍醐味かと。 怖くて笑えて奇想天外。 私はもちろん大好きだ。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-02-17 07:44:35) |
39. トップガン
《ネタバレ》 続編を観る前に復習。 いやしかし、こんな適当な脚本だったのかと今更ながらに驚いた。 公開当時はそんなこと全然思わなかったけど、自分がたくさん映画を観てきたせいなのか、時代感覚と合わないせいなのか。 どうしてもジャンルを超えて「愛と青春の旅立ち」と比べてしまい、勢いで作った映画感が拭えないまま観終わってしまった。 ただ、若きトム・クルーズを味わうには最高の映画。 [インターネット(字幕)] 6点(2022-06-25 10:10:22) |
40. ファイナル・カウントダウン
《ネタバレ》 大人になってから見ると、ほぼアメリカ海軍の宣伝映画。 でも、トムキャットとかクルセイダーとか、エリア88世代にはたまらないラインナップ。 現代の戦闘機とゼロ戦のドッグファイトも、ファントム無頼で神栗コンビがやってたなあとか、これまたツボ。 それだけでも充分楽しめるのだが、死ぬはずの上院議員助けちゃってどうすんの?とか、謎のタイドマン氏が誰なのかなど、SF的にもなかなか面白い作り。 ほとんど意味のないタイムスリップと言われても、結構好きだなあ。 難点は、ハリウッド映画あるある。なぜ登場する日本人が必ずと言っていいほどカタコトの日本語しか喋れないのか。 ちゃんと日本人の役者使ってくれよ。お金あるんだから。 [インターネット(字幕)] 6点(2020-08-30 09:12:40) |