381. ダーク・ハーフ
人間誰しも生まれる前は双子の要素を持っていて、一方が一方を吸収して誕生する。本当か嘘か分からないような話しだが、もし本当なら驚きである。主人公サドは、自分とは別名義のジョーズ・スタークという名前で、謎の殺し屋を題材にしたホラー作品を出版している。そちらの作品の方がダントツに売れ行きが凄く、家族の生活はそれにより支えられている。しかし、サドは別名義であるジョージ・スタークは自分と同一人物であるということを世間に発表する。週刊誌掲載用の写真を撮る際にジョークのつもりで、ジョージ・スタークの墓を作り撮影する。しかしその夜、何も入っていない筈の墓の中からジョージ・スタークが生き返る・・・。というような内容です。 作家が偽名を使って小説を発表するというアイデアは、キング自身がリチャード・バックマンとして作品を発表しているという事実からきている。この作品の舞台はキャッスルロックというメイン州に有る架空の町なのですが、この町は他のキング作品にも登場する。「デッドゾーン」「ニードフル・シングス」などがそれにあたる。中でも警官のアラン・パンクボーンはその3作全てに登場します。 映像化としての評価ですが、原作を殺すことなく作られているし、誇張し過ぎた部分も見あたらないので佳作と言えると思います。 5点(2003-11-26 18:16:33) |
382. ペット・セメタリー(1989)
キング自身、あまりに衝撃的な作品なため発表を見合わせた程の作品。主人公一家は、車の交通量が非常に多い道の側に有る家に引っ越してくる。父親のルイスは、家の裏手の細道を抜けた場所にある「ペットのお墓」を偶然に見つける。後日ペットの猫(チャーチル)が死んでしまったので、ルイスはその場所に埋葬する。すると、何と死んだはずの猫がヒョッコリ舞い戻って来たのである。しかしチャーチルは明らかに以前とは様子が違っていた。腐った臭いをさせ、凶暴になっていたのである・・・。 この後、物語は急激に進展する。息子のゲージが大型トラックにひき殺されてしまうのである。 呪われた埋葬地「ペットセメタリー」は死んだ者を生き返らせる魔力を持つ。ルイスは家族を愛するが故に、間違った方向へと突き進んでいってしまう。 これは家族愛を題材にした作品ですが非常に切なく悲しい。映像化による失敗が多いキング作品ですが、これは原作の持ち味がきちんと出せていので比較的出来が良い。 5点(2003-11-26 18:10:56) |
383. クリスティーン
原作は非常に長い。文庫で2冊分も有る。それを考えると上手く脚本されていると思う。非常に斬新なストーリーで賛否両論がハッキリ分かれそうな思い切った設定。友情と転落が重要なテーマになっているが、肝心のアーニーの孤独な心情や、転落していく親友(アーニー)を気遣うデニスの苦悩が十分に表現されていない点が非常に残念。仲良くしていた親友が、自分以外の人からは蔑まされているという状況は、一般的にも本当に良くあるケースだと思います。本来、この作品はそういう2人の心境を赤裸々に語った物なのです。 5点(2003-11-26 18:03:09) |
384. クジョー
ラストシーンの描写で原作者のキング自身、かなり世間の反感をかった作品で「浮気の代償がこれか?酷すぎる」という声が多かったようだ。ストーリーは非常にシンプルで、狂犬病にかかったセントバーナード犬が凶暴化し人を襲うようになる、そこに運悪くやって来た親子が炎天下の中、車中に閉じ込められてしまうという内容。母親は浮気をしていて、いわば家族を欺いていた。天罰が下ったという訳では無いと思うが、母親の罪悪感というものが、クジョーという化け物を生んでしまったのかも知れない。そういう意味でも、平穏で幸せだった家族の絆の崩壊を描いたこの作品は本当に恐ろしい。キングはこの手の作品のような、人間の「転落」を書かせると異常なまでの才能を発揮します。 非常に原作が面白いので最後まで見る側を引き付けますが、映像化としての監督の手腕は残念ながら低くせざるをえない。 5点(2003-11-26 18:01:09) |
385. ツイスター
《ネタバレ》 竜巻の描写にリアルさを感じた。迫力満点。最後に竜巻の中の描写が有るが、本当にあのように見えるのか?もし本当なら凄い。 映画の内容は非常にシンプルな設定になっている。内容より映像に力を入れた作品。 5点(2003-11-21 09:47:39) |
386. バタリアン
ちっちゃい頃にテレビで見て、むちゃくちゃ怖い思いをした! ゾンビが走るんですよ!!! 逆に、オバンバとかタールマンは動きが遅いから全然怖くなかった。すぐに逃げれますから。 ゾンビものとしては以外と斬新なアイデアで面白かった。 5点(2003-11-21 09:14:01) |
387. パーフェクト ストーム
荒れ狂う波の描写はCGで作っている割に結構リアルでした。 船長はアグレッシブだが非常に自分勝手でちょっとむかついた。ただ、主人公が「何でも出来て性格も完璧な人物」でない点が、かえって現実的な感じが出せていた。 全体的には中の上という印象です。 5点(2003-11-21 09:03:45) |
388. メン・イン・ブラック
異星人の描写や表現はコメディータッチで面白味が有りますが、その映像に付いてくるストーリーの平坦さが残念。未知の生命体が人間に寄生するとか、乗り移るという設定は山のように有るし、凸凹コンビというのも何度も見せられると飽きてきます。 しかも、その掛け合いは笑うところが無い。どうもアメリカンジョークは苦手。子供にはウケそうですが・・・。 5点(2003-11-21 08:42:22) |
389. トワイライトゾーン/超次元の体験
特に印象に残るのが第3話。超能力を持つ少年の家に招かれた女性の話です。映像のちゃちさは目をつぶるとして、ブラックコメディーのような展開が良かった。第4話もそこそこ良かったですね。飛行機の翼を怪物が壊しているのですが、高所恐怖症の主人公しかそのことに気が付かないというアイデアが面白い。 この手のオムニバス形式は好きなので、そこそこ楽しめた。 5点(2003-11-18 17:07:33) |
390. ポルターガイスト(1982)
ホラーとしての特長は、精神的にジワジワ怖くなるタイプです。 家族の団結を描いていて、通常のホラーと比べるとメッセージ性として重厚感が有ります。ただ、個人的には少し軽めの印象が残りました。もう少しダークな緊迫感が欲しかった。 5点(2003-11-18 17:02:32) |
391. 激突!<TVM>
かなり昔にテレビで見ました。すごいシンプルさ! 最後のオチに衝撃度を期待していたのですが、なんとオチまでシンプルでした・・・。が、これほど単純な設定で最後まで見る側を引きつける演出のほどこし方は、既に実力の片鱗が十分に伺えますね。 5点(2003-11-18 16:43:09) |
392. スピード(1994)
最近、ヤン・デ・ボンって評判悪いですね。 この作品は結構面白い。サンドラ・ブロックもこの役はハマッた。まさにスピード感満点だし、アクションとしての緊迫感がよく出ていて完成度が高い。でも、バス爆発以降のシーンは在り来たりだったのが前年。 地下鉄のシーンもしつこさを感じたし、デニス・ホッパーの死に方なんかは以前どこかで見たような・・・。 5点(2003-11-18 15:55:35) |
393. アポロ13
本当にあった話しだから、さすがにリアルに表現されていて見ごたえは有りました。 CGもさりげなく使われていて違和感なくて良い。 ただ、多少だが地味な感じはいなめない。やはり、ノンフィクションだから仕方ないが、ラストが分かっているのでドキドキ感が薄れていたからかも知れない。 しかし、宇宙って本当に過酷なところですね。人間が足を踏み入れるのを拒んでいるような気がします。 5点(2003-11-18 15:32:44) |
394. キャスト・アウェイ
想像してたよりも面白くなかった。無人島の場面が今一。トム・ハンクスは肉付きが良くて筋肉質なので悲壮感に欠ける。キャスティングに問題有りか!? 作品の半分以上の時間を費やす一人芝居や、設定のアイデアは面白いと思うのだが、「孤独とは?、人の幸せとは?」というメッセージに関しては少し安易な部分が見受けられる。 5点(2003-11-18 15:25:07) |
395. シャイニング(1997)〈TVM〉
キューブリック版は、側面の恐ろしさを追求し過ぎ(ホラー要素を盛り込みすぎ)て、内面からくる恐ろしさが描けていない。視覚的な訴求を優先させたのが悪いわけでは無いが、館に取り憑く怨霊を表現するのには不完全だったように思う。 その点、こちらの作品はテレビ版ということで時間も有り、十分に原作の良さが生きていると思います。 好みで大きく分かれると思いますが、「ハラハラドキドキ」したい人はキューブリック。「じわじわ、どんより」したい人はこちらの作品といった感じです。 5点(2003-11-18 15:23:36) |
396. ブラックホーク・ダウン
《ネタバレ》 ソマリアの街は迷路のように入り組んでいて、いつ撃たれるか分からないという恐怖感がよく出ていた。映像のこだわりには定評が有るが、ヘリの墜落シーンは本当に迫力が有る。 非常に生々しく戦場を描いていて、特にソマリアの民衆がアメリカ人の死体を無惨にもてあそぶシーンは心苦しかった。この作品は、どんな戦争にも介入するアメリカへの警告をメッセージとしたものなのだろうか? 個人的には、ソマリアにしてもイラクにしても、どこの国も介入しないで放置することの方が問題であり危険で有ると判断したい。アメリカを非難する必要は無いと思うのだが・・・ 。ソマリアから中途半端に撤退したことの方が問題有りですね。 5点(2003-11-17 18:29:33)(良:1票) |
397. ルパン三世 カリオストロの城
脚本は素晴らしいし、シーンのアングル描写や動きも流石は宮崎駿といった感じで秀逸なのだが、イラストの描写には異議をとなえたい。ルパンは「味のある大雑把(ヘタウマ)な絵」というのが、何とも言えない魅力なのだが、完全にソフトタッチ(宮崎風)になっている。ルパンのキャラもキザっぽくなってるような・・・、カッコつけすぎると逆に嫌みな感じがします。 「宮崎駿版ルパン」というように見れば良いのかも知れませんが、個人的にはテレビ版のが好みです。 5点(2003-11-17 16:50:00) |
398. レッド・ドラゴン(2002)
3部作の原作は全て読んだが、一番原作に忠実な作りになっていると感じた。 ただ、忠実すぎて捻りがない。強いて言えば、原作よりもレクターの出番が強く前面に出ているのが唯一異なる点か・・・。 実力派の役者をズラリと揃えたが、地味な感じが拭えないのは、その辺が原因のような気がします。優秀だが面白みに欠ける脚本といった感じかなぁ・・・ 映画化した3作の中では一番劣るような気がする。 5点(2003-11-17 16:29:20) |
399. ターミネーター
未来から殺し屋がやって来る。それもアンドロイド。 設定はかなり無理が有るが面白い。緊迫感も有り、凄みもある。 ただ、最後のCGの出来は当時の技術では仕方なかったかも知れないが、それにしても頂けない。 あの描写でかなりの原点を余儀なくされた。スターウォーズのようにCG部分のみ修正してはどうか。 5点(2003-11-17 16:28:06) |
400. となりのトトロ
古き良き時代の日本の情緒が豊かに描かれている。トトロという不思議な生き物を「子供の頃の純粋な心」と置き換えてうまく表現した作品だと感じた。中学1年の頃に見たと思うが、ちょうど子供心が薄れてきた頃とかさなっていた。最後はすごく良いエンディングでしたね。 5点(2003-11-17 16:25:53) |