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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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401.  トンマッコルへようこそ 《ネタバレ》 
迫力のある戦闘シーンの一方で、基本はあくまでファンタジー。久石譲の音楽もあってか、宮崎アニメのような世界ではありました(明らかな影響も感じます)。朝鮮戦争の中、戦争が起こっていることすら知らない平和でのどかな村を訪れた北の兵士、南の兵士、アメリカの兵士。ここには戦争によって営みを踏み躙られてゆく人々の姿があります。戦争は人が始めるものですが、全ての人々の意思によって起こるものではなく、平和に暮らす人々も、また徴用によって戦場に駆り出されてゆく人々も、必ずしも戦いを望んでいる訳ではない、そんな事を思いながら見ていました。人が本当に守るべきものって、なんなのでしょう? 戦争であれ紛争であれ、国家や民族、思想で十把一絡げに捉えて、そこに生きる人間を見ないのは思考停止状態に他なりません。朝鮮戦争が半島の人々に与えた傷、それはこの映画に限らず、多くの韓国映画に今も色濃く表れています。敗戦国であるこの国におけるアメリカの存在とはまた違った在り方をしている韓国でのアメリカの位置を踏まえて見ることもまた重要なポイントですね。今や日本では声高に反戦を叫ぶ事すら憚れるような風潮がありますが、これはバリバリの反戦映画、国を愛するっていうのがどういう事なのか、っていうのはこういうところから見えてくるんではないかなぁ。
[映画館(字幕)] 8点(2006-10-28 20:50:59)(良:1票)
402.  彼女を信じないでください 《ネタバレ》 
「これ、なんて松竹映画?」ってカンジでした。笑って泣かせる人情喜劇ってヤツですね。私くらいの歳の人間には「なつかしー!」って感覚。田舎町を舞台に嘘つきオンナが巻き起こす騒動記。彼女が能動的にどんどんと混乱させちゃう、アメリカ映画風やかまし映画かな?と思っていたら、むしろ巻き込まれて仕方なく結果的に混乱させちゃいました、って感じで彼女自身が翻弄されてゆくところが見ていて楽しめました。決してイヤなオンナじゃなくって、その場その場でなんとか取り繕うための嘘が嘘を呼んでゆく状態、ああ、なんとなく判るわぁ、って。センスは古臭くて、とても今世紀に入ってから作られた映画には見えないんですけれど、前述の通り、懐かしい楽しさ、温かさに溢れていて、でも「懐かしい」と感じるからには、つまり今の日本映画からは失われちゃった感覚なのかなぁ、なんて思ったり。スタイルや手法よりも、まず物語や世界ありきで作られているところに、とっても好感を覚えました。前半の散々なメに遭うカン・ドンウォンに大笑いしつつ、後半の怒涛の泣かせ(でも韓国映画だからって誰か死ぬわけじゃありません)に涙して、なんか自分の中で徐々に韓国映画、イイかも、って気持ちを大きくさせてゆく、そんな映画でした。
[DVD(字幕)] 8点(2006-10-28 00:37:28)
403.  レディ・イン・ザ・ウォーター 《ネタバレ》 
いい評判をまるで聞かない状態なのですが、あえて私は全面的に擁護したいです(笑) 見ていてこれは「シャマラン監督による『映画についての映画』で、全体が映画のメタファー」と感じ、じっくりと腰を据えて向き合う必要があると思いました。まず判り易い「ストーリー」という名の『原作』が現われます。これに対し物語が求めているのは「ライター」、でも『脚本家』にあたるのは韓国人の母娘ですね。「ライター」であるところのシャマランは『テーマ』としての存在。主人公はプロデューサーのように思えて実は物語を理解し、守り、目的を成就させるべく動く『監督』。「記号論者」と「証人」が『プロデューサー』で、「職人」たちは『カメラマン』であり『音楽』であり『編集』であり『美術』であり。いかに「ストーリー」を旅立たせる=映画を作るか、というプリプロダクションの過程を経てパーティの日=クランクインと共に動員されてくるスタッフ=アパートの住人達。映画評論家はそのまま『映画評論家』あるいは『セオリーを否定しつつ枠に囚われているがゆえに映画をダメにする思考』。言動が映画製作を惑わします。そこまで考えて、ストーリーの生命を脅かすスクラント、スクラントをすくませる「守護者」、更にスクラントにとっての脅威である掟の番人で邪悪なタートゥティックは、何の象徴?と悩みに悩んで2時間、これは捉え様が色々あり過ぎて難しいですね。評論家に印象が悪く、不自然な見た目が自慢で、扱いが厄介な「守護者」は『VFX』、タートゥティックはどんな形であれ映画を完成させる事のみが重要である『映画会社』、そしてこの2つには抑制されてしまう存在であるスクラントは『映画を完成に導く事を阻む不安感や悪意』とでも解釈しましょうか。外側にもあり自分の内面にもある、みたいな。特撮屋や会社にとっちゃ、そんなの関係なく動いてますしね。と、これはあくまで一解釈に過ぎませんが。映画としては、ヒロインはもっと若い女優にすべきでは?と思ったり(むしろ日本のアニメ向きな題材)、登場人物が多過ぎで、役割に説得力のない人物続出だったりしましたが、作品を作り上げてゆこうとする人々の物語、という視点で見る事ができたので、その過程にワクワクして最後に世に作品が送り出されました、というオチに「ああ面白かった」と思ったのでした。やっぱりこの監督、一筋縄ではいかないところ、目が離せません。
[映画館(字幕)] 8点(2006-10-01 00:41:25)(良:3票)
404.  かもめ食堂 《ネタバレ》 
「空の彼方に躍る影」だよ!と冒頭の小林聡美のモヤモヤにシンクロしてる時点から術中にハマってしまっていたのでしょう。映画の中の人々と共に淡々と、じんわりじんわりとちょっとした幸せを感じてゆく映画でした。小林聡美が、なんていい表情をするんだろう、ってくらいにイイです。彼女によって作られてゆく料理と人間関係とが、あったかい気分にさせてくれます。ただ、もたいまさこと小林聡美だと、私の中ではどうしてもかーやときみちゃんですねぇ。本来はリアルなハズの二人のぎこちない距離感が逆に違和感になってしまうという。あと、最後の方の、トランクの中身とプールでの「エヴァ」の最終回みたいな部分は必要だったのかどうか、ちょっと疑問だったりはしました。ですがこの監督の「恋は五・七・五!」みたいな、らしくない無理した感じはなく(あれはあれで楽しい映画でしたが)、「バーバー吉野」の時のじんわりとして、ちょっと可笑しい、って感じが更に高められて、ああ、この監督の映画がもっと見たい、と思いました。そして、それ以上にかもめ食堂に行ってみたいな。
[DVD(邦画)] 8点(2006-09-29 01:13:06)
405.  私の頭の中の消しゴム
泣けはしなかったけれど、その分、感傷や気持ちの高ぶりに左右されずに、映画としてきっちり楽しませてもらいました。世界中のどの愛し合う二人にしたって、死んでしまったら愛した事もその思いもこの世から消えてしまうのですよね。そういった意味ではこの映画の二人に訪れる悲劇は必ずしも特別なものではないし、じゃあ愛ってなんなのよ?みたいな映画で。愛し合えた長さとか量とか幸せの度合いとかじゃなくって、確かに愛したって気持ち、それだけ。それだけで十分でないの!そんな映画でした。
[DVD(字幕)] 8点(2006-09-19 01:12:04)
406.  世界の中心で、愛をさけぶ 《ネタバレ》 
もうどうせベタベタなんでしょう?くっさい泣かせ映画なんでしょう?って敬遠しまくりな状態だったんですが、結局押し出しな上にヒットで大量得点、大惨敗、みたいな。えーと、めちゃくちゃベタでくっさいハズなんですけど、見事にハマってやられてしまい、夜中にDVD見ながらだーだー泣いてしまいました。長澤まさみが坊主頭をぽりぽりかきながら「こんなんなっちゃった」って淋しく笑いながら言うあたりでもうダメ。不治の病、足が不自由、海に向かって叫ぶ、必死に走ってコケる、偶然の多いご都合主義、やっちゃいけない事をやりまくっていて、見事に三流なお話なんですけど、卑怯な演出と美術とカメラワークと音楽と演技とで、いや、コレはコレでいいんでないの?って感じになっちゃいました。惜しむらくは、ラストのとっても重要なオーストラリアのシーン、カメラの調子が悪かったか、フィルムにちょっとヘンな感光の痕が見られた事。あそこが綺麗に決まってたら本当に良かったんですけどねぇ。きっちりアナモレンズのフィルム撮りでしたけど、そういう例外的なのはデジタルで補正しちゃえばいいのに。それはともかく、泣かせのツボをおさえた映画で、出来不出来とは別のところで、あれだけ人気が出たのも納得だぁ、と思いました。
[DVD(邦画)] 8点(2006-09-14 01:22:54)
407.  ALWAYS 三丁目の夕日
最初にツッコミ。地面がダメです、この映画。この舞台からそう離れてない場所で生まれ育った(世代的にはもうちょっと後ですが)私の知っている東京の土は八丁味噌みたいな色だし、道はその上に石灰を撒いたような粉っぽい白か小石を撒いたグレー、それから歩道の四角いコンクリの板はあんなキッチリしてなくて、もっと一枚一枚でこぼこが正解。以上、細かいツッコミ終了。さて、父方の祖父はタバコ屋で、たまに私も店番したりして、ホント、あんなカンジでした。舞台の街並は母の実家のあたりの雰囲気、細い細い道の商店街。死んだ私の母は目黒に生まれ、銀座でデパガをしていた頃、東京タワーが出来上がってゆくのを毎日見ていたそうで、そんな話を思い出すと、もうこの映画はなんつーか、私にとってはあくまでリアルなんですよね。ノスタルジー、みたいな抽象的な感覚ではなくて、ここから今に繋がってる感じがします。私の生まれるもう少し前のこの世界は、きっとこんな暮らしをしていて(まるでウチに大量に存在している両親の家族の写真のようです)、そして私の遠い記憶にある現実があって、人の暮らしが繋がって、今の東京があります、っていうのが、この映画では実感できます。この映画の世界に漂っているであろう匂いが伝わってきます。そういう意味では、ちょっとモロに来過ぎな人間なので冷静に映画として判断できない感じはしますが、私には本当はカタチは変わっても全然失われていないこの人の暮らしの感覚を、これからも大切にしましょうね、という感じに映りました。この映画が失われた過去のノスタルジーでしかないって印象を与えてるとしたら、どんだけ東京のイメージ悪いんだろ?みたいな。舞台近隣で言うと六本木ヒルズや恵比寿ガーデンプレイスみたいな場所はともかく、生活空間はあくまでこの延長線でしかないんですってば、ホント。
[DVD(邦画)] 8点(2006-09-06 00:46:14)(良:4票)
408.  グエムル/漢江の怪物 《ネタバレ》 
「これぞ韓国、映画のチゲ状態や~」(映画帰りの南武線の中から友人に送ったメールより)。という事で、今日はグエムルチゲ。メインの材料とダシはもちろん、川から取れたホルマリン風味のぴちぴち新鮮なグエムル。これに家族、米軍、韓国軍、反米活動家、路上生活者、怪しげなウィルス、ペ・ドゥナ萌えなどを混ぜれば、ほーら、甘味と苦味、渋味に酸味、辛味と旨味が複雑に絡み合う映画の出来上がり。混沌とした風味から醸し出される、見終わった後の複雑な充実感に、なんかエラいモン見てしもたわぁ!と興奮する事請け合い。いやいや、お見それしました。なんかいろんな要素がごった煮になってて、一筋縄では行かない状態なのがとても面白いです。これ、取り沙汰されてる反米とか反政府って、ちょっと違うかな?と思いますし。米軍も政府も反米も全部まとめてゴタゴタと煮てあるだけ。家族愛だって、どんな愛のカタチよ?みたいな世界だし、ラストはあんなだし。グエムルは韓国の人々の日々の不安をいっぱい色々象徴して家族を襲いますが、それって中身は違えど感覚は世界共通。だから怪獣映画の本場やモンスター映画の本場ではないところから、こういう映画が出て来たって事がとても新鮮な驚きでしたし、こんなパワフルである種バカだけど、中身もしっかり詰まってまっせ、という映画が生み出せる事も、なんか凄いなぁ、って。うーん、脱帽。
[映画館(字幕)] 8点(2006-09-03 21:22:26)(笑:1票) (良:1票)
409.  blue
長回しが多く総カット数は200カットほど、だけどカメラがめまぐるしく動きを追うとかではなくて、あくまで固定ショットとゆったりとした移動ショット。自然光が主体のライティング、音楽も殆ど流れない、静かな静かな映画。リアクションがヒジョーに薄くて、でも心はいっぱい揺れ動いているという難しい役を、市川実日子嬢がとってもいい感じに演じています。高校3年の夏の時間、同性への恋や、猜疑心、満たされない心、孤独感、自分に代わって自己を表現してくれるもの。とても繊細なひとときを、映画はじっくり、そして美しく描いてゆきます。何もかも全てが最小限に抑えられた表現の中から浮かび上がってくるのは、とっても今の日本的な存在感。どこの国のものでもない、日本の映画の感覚。日本の娯楽作品が旧態依然としたものか、ハリウッドを意識し過ぎたもの、そしてテレビドラマの延長のようなものが主流となっている中、ミニシアター系の日本映画の中からは、着実に新しい、今の日本映画が生み出されています。数多の映画の中から自分にとって輝く一編を探し出すのは容易ではありませんが、この映画にはそんな映画に出会えた悦び(決して劇的ではなくて、じんわりとした)がありました。
[DVD(邦画)] 8点(2006-09-03 01:13:58)(良:1票)
410.  夏時間の大人たち HAPPY-GO-LUCKY 《ネタバレ》 
ああ、ここに「下妻物語」「嫌われ松子の一生」の原点があるのですね。田舎道。テレビドラマ。突如始まるイメージシーン。繰り返される過ち。オチで破壊される予定調和。錯綜する回想。階段の上にある心のしこり。後の両作ほどには突っ走っておらず、情感たっぷりな映画ではあるのですが、ヘンな人とヘンなエピソードの積み重ねは既にきっちり登場しております。キャラ的には、普段はだれ~んとしながら、一大事には田舎町を疾走して夫に一撃喰らわせる母・順子と、いつも主人公に襲いかかるペチャパイ夏子が良かったですね。少年の夏の日を通して描かれるのは、子供って生き物、大人って生き物。子供には大人が特別な生き物に見えるけれど、実は大人は子供から時間がずっと続いてるだけの生き物なのよ、と。社会も学校と似たようなもの。人生は逆上がりができたりできなかったりみたいな事がただずっと繰り返されてゆくものなのですね。経験から学ぶも人間、学ばぬも人間。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-30 00:10:48)(良:2票)
411.  妖怪大戦争(2005) 《ネタバレ》 
試写会に当たって「やった!」って思ったら当日は妹の結婚式で断念した映画でした。でも、試写状をあげた友人の話でも世間の評判も最悪で、ああ、見なくて正解だったのかぁ、なーんて思ってたんですけど、め、名作ちゃいますか? 遠い昔に見た大映の妖怪モノの味わいはぜーんぜん!ありませんけど、私、こういうハナシ大好きです。安っぽいCGとか、作り物丸出しの妖怪とか、気持ちを萎えさせそうな要素はたっぷりですけど、弱々しい男の子が妖怪達に翻弄されながらも悪に立ち向かってゆく物語に素直に感動しちゃったり。まあ、子供が主役の映画に極端に弱い、という私の弱点をモロに突いてくる状態ではあったのですが。でも、おととい見た映画のカーリング少女が妖怪だったり、昨日見た映画のバーのマスターが悪の首領だったり、そういう日本映画の狭さが逆に楽しかったりもして。わはは、まーた徳井優出てきた!とか。いや、作品単体で純粋に評価すべきなんでしょうけれど。でもね、クライマックスで剣を手にカッコよく敵を斬りまくるシーンに興奮したり、怪物にされてしまったすねこすりを倒して涙するシーンに感動したり、もう単純にお子様状態で映画を楽しんで見ておりました。ま、間違ってもカーリング少女に萌えて、今日映画館で見た「ラフ」じゃ脇役でガッカリで、んでこの映画見たらたっぷり出てきたんで、それで大満足、とかとちゃうで。ホンマやで。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-28 00:35:18)(笑:1票)
412.  シムソンズ 《ネタバレ》 
うわあ、もうベタベタに定番な映画だぁ。日本映画ってばこんなんばっかやぁ!・・・と思いつつも、もう笑って泣いて感動しちゃって仕方ないんだなぁ、コレが。ちょっとヘン、ってところはいっぱいあります。男子選手に憧れてるワリにカーリング自体には興味なくてルール全く知らなかったり、分裂して解散した後、湖畔にみんな集まって打ち解けて再結成!って流れが、ええ?って感じで置いていかれちゃったり(4人の心の変化を十分には描いてないでしょ、と)、クサさ爆発の描写が満載だったり(あああ、海つーか湖に向かって叫んじゃったよ・・・)。登場人物が多いために、ドラマのウェイトのバランスがちょっと悪いかなぁ、とも思いました。でも、それも4人の女の子達の元気で楽しくてキラキラしてて、って世界の前では些細なコト。役者の魅力に救われてる映画、って感じです。それにしても風景の色彩が綺麗でした。透き通った自然の色があって、そこにキレイに女の子達が映えていて。この点は他の同ジャンルの映画にない魅力で、北海道という背景がこの映画を輝かせる重要な役割を果たしていたように思います。行ってみたいな北海道。でも寒いの苦手。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-26 00:37:37)
413.  スーパーマン リターンズ 《ネタバレ》 
まずはIMAX版レビューから。3Dは4箇所。時間は全部で20分ほど。正直なところ、あんまり3Dである事の効果の差は感じられませんでした。カメラワーク激しすぎると、何が起こってるんだか判らなくなっちゃいますし。むしろ『ここから3Dですよ』『3D終了ですよ』って画面上のメガネマークに「メガネ、メガネ」と横山のやっさん状態になるので集中力を削ぐ感がなきにしもあらずです。さて、ブライアン・シンガーという人に日頃全然期待していないので、今回も期待はしないつもりでいたものの、昔見た「I」「II」の思い出を引っ張りだしているうち、非常に厳しい目で見させて頂きますからね!という姿勢になっていました。ところがコレがもうまんま続編で、25年ぶりの続編ってどうなのよ?(あ、「III」と「4」はなかった事ね)とツッコミつつも、お馴染みなメインタイトルからどわーっ!と感激。クリストファー・リーブやジーン・ハックマン、ヴァレリー・ペリンなどに頭の中で自動的に置き換えるという、ちょっと失礼な見方になってしまってはいましたが(ロイスだけは置き換え不可でした)。「ここまではいい。しかしなブライアン、ラストシーンできちんと挨拶をせねばあくまで合格点はやれないのじゃ・・・って合格っっっ!!」みたいな。完全な第3弾として見てしまうと、「I」「II」のネタと被りすぎちゃってる部分もありますし、北極の住処をきちんと管理してないクラークにも落ち度がある!とツッコめない事もないです。まーたレックス・ルーサーの悪だくみですかいな、ってキャラクター世界の狭さまで引っ張ってきてますしね。でも、ここまで前作を大事にしてくれるとそろそろショボくれてきた古い映画ファンとしては本当に満足です。問題はここからスタートした人が楽しめるのかどうかですが・・・。
[映画館(字幕)] 8点(2006-08-19 21:44:08)(笑:3票) (良:1票)
414.  原爆の子 《ネタバレ》 
原爆は日本人全体の奥深いところに傷を付けたのだと思います。この映画は原爆によって直接もたらされた悲劇ではなく、終戦後も続いてゆく悲劇を描いています。親を失った子供、後遺症によって命を奪われようとしている子供、生活の全てが破壊され、何もかも失い、僅かな希望だけを頼りに生きる老人。原爆によって破壊された広島の街は、現実にフィルムに焼付けられた廃墟と瓦礫と、そして復興の兆しを見せる世界。悲劇に対比するように、原爆とは無関係な世界を生きているような人々の姿も焼付けられてゆきます。しかし、目を背けてもその傷が消える事はありません。この映画が撮影された終戦7年後と違い、今は61年もの歳月が経過し、その傷は消え去ったようにも見えますが、実のところ永遠に消える事はないのだと思います。その悲劇の上に今の生活が成り立っているということ、それを忘れる事で悲劇は繰り返されることを、この映画は力強く示しています。飛行機の音に不安げに空を見上げるラストシーンは、その不安が的中しなかった訳ではなく、今もまだずっと続いているものなのですね。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-15 00:41:34)(良:2票)
415.  デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム! 《ネタバレ》 
キャラクターの背景や、デジモンワールドってナニよ?みたいな部分が全然説明されない点は映画としては問題アリなのですが、ネット上をどんどん侵蝕してゆくデジモンに対抗する物語は、密度の濃い展開と細かな構成で一本の映画としての見応え十分。後半にタイムリミットが設定されてからの緊迫した展開は、悲劇的なラストを迎える訳はないと思いつつドキドキします。ちょっと子供向けらしからぬ、ネットワークで繋がってる世界のリアリティがやたら凄かったり。NTTとかBIGLOBEとかが実名で登場する世界ですし(まあISDN回線であの当時のPCのスペックでアレはさすがにムリでしょーとかいうツッコミは野暮ってモンで)。一作目の短編に比べると、これはもう後の「時をかける少女」に直結するような、細田監督のカラー出まくりな一編という感じですね。夏の空、繰り返しのカメラポジション、静と動に分かれた構成。バトルシーンなどは日本製アニメの枠を越えて、アメリカンなカートゥーン風や、実験アニメ的な表現まであって、引き出しの多い、懐の深いアニメだったりします。しっかりと感動ポイントもあり、子供向けだからと言ってスルーしちゃうのは勿体ない映画ですね。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-12 01:37:06)(良:2票)
416.  ロボコン 《ネタバレ》 
「がんばれ!ベアーズ」パターンの映画って好きです。グダグダだった4人の高専生徒が段々と頑張ってひとつになっていってロボコンで優勝するまでを描くのですが、キャスティングがみんな見事にハマってて、見ていてとっても気持ちがいいです。映画は脚本!と思いつつも、やっぱり役者に魅力がなければ、なかなか入り込めないですもんね。その点、保健室のベッドで口を半開きにしてぐだ~っとサボってる長澤まさみの姿で掴みは見事。ノリダー電車男な伊藤淳史、寡黙な天才小栗旬、ヤンキー塚本高史と、めっちゃ類型的なんですけど、みんなそのステレオタイプにいちいちピタッ!とハマっていて、気持ちいいくらい。物語もドラマティックにせず、淡々としていてながらキャラは立ちまくり。ライバルとなる同じ学校の1部の生徒との確執なんか、ドロドロさせずにバタバタ乱闘したり、クライマックスでクサい和解を拒絶してみせたりと、不足せずやり過ぎずなバランスがとってもよろしいです。惜しむべきは最後の決勝戦まであくまで淡々としていて盛り上がりには欠けていたところでしょうか。ここだけは大袈裟なくらいに激しく表現しちゃっても良かったんじゃないかなぁ。何はともあれ、清々しいほどに若いっていいよね、って思えた映画なので、「ロボコン、8点」「ウララ~」(ってやっぱ思っちゃいますよねぇ)。
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-03 00:55:24)(良:1票)
417.  バーバー吉野 《ネタバレ》 
ひと言で言っちゃえば小学生版「フットルース」。都会からやってきた一人の少年が封建的な田舎の町に波乱を呼ぶという。でも、なんて愛らしい映画なんでしょ。なんとなく大人を意識し始めた子供達の、ベタなエピソード(ありゃ、今の子供って言うより私くらいの世代の感覚ですけどね。昭和40年代の子供感覚)が懐かしく楽しく。伝統を重んじる、風土を愛する、っていう古い日本人気質と、子供の自立心との対立の物語なんですが、その両方をきっちり大切にしているのが見てとれて、一体どっち側にオチを付けるんだろう?っていう不安を払拭してくれたラストシーンに、素直に良かったね、と思いました。まあ、現実的ではありません。今時、そんなコトないよ!ってファンタジーです。でも、町の子供達がみんな同じ髪型をしている、ってヘンな発想を、ほのぼのとした笑いと情緒で良質な子供映画に仕上げた感じがステキでした。最近の日本映画界は子供向けというとアニメばっかなんですけど、もっともっとこういう実写作品が出て来て欲しいところです。って、これミニシアター系で、子供向けってワケじゃないのかな?
[DVD(邦画)] 8点(2006-08-01 01:41:48)
418.  NANA 《ネタバレ》 
おいちゃん、この点数付けるの勇気要るだよ。じゃあこの点になった経緯を解説してゆきましょう。(2~3点期)あーあ、少女マンガを映像化するんだったら、こういうフツーな日本映画の画じゃダメでしょ。リアルを持ってきちゃうとマンガ的言語との齟齬を来たすのは目に見えてるんだから。色悪いね。構図悪いね。意味のないカメラワークうざいよ。なんで宮崎ナナのモノローグ=回想の中に更に中島ナナの回想が入ってんのさ? なんだかなぁ。つーか7階以上あるマンションにエレベーター付いてないってのは条例違反だで。(4~5点期)でも2人のナナは良くないかえ? なんか結構面白くなってきちゃいましたがぁ。(6~7点期)上着取替えっこしたところからの怒涛の展開にじんわり。2人、橋の上を歩くシーン(大泣きする宮崎ナナを黙ってなぐさめる中島ナナ)にほろり。(そして8点期)ライブシーンに挿入される中島ナナの回想、そしてライブに涙する二人に、映画における音楽の役割は時として理屈を超越するのだなぁ!と感動。すっかり二人のナナの虜に。この映画、面白いよ、良かったよ! ・・・でもね、その良さは多分原作マンガの良さと、主演二人の良さ。前記のように欠点はメチャクチャ多く、他のキャスティングにはかなり疑問もあり(特にムッツリしてるだけでカッコ付いてない松田龍平くんはかなり違和感あり)、なんだかんだと問題ありまくり、でもでもそういう問題を超越しちゃってる良さがありましたとさ。映画は技術だけでは語れないのだなぁ。できれば続編は最低限、もっと画を綺麗に撮って下さい。1カット、宮崎ナナの鼻の下に細い影が出来てて、長い鼻毛に見えるカットがありましたで。
[DVD(邦画)] 8点(2006-07-31 01:18:37)
419.  初恋のきた道 《ネタバレ》 
映画を見始めた瞬間に心のシフトを入れる場所を間違えると、これはとんでもないキモチノワルイ、あるいはオソロシイ映画に映る危険性大ではあります。チャン・ツィイーが健気で可愛くっていい娘だぁ、と思えばホンワカ温かくて切ない物語になりますが、執着心の強い、計算高い女だぁ、と思うと、もうね。私は、あ、こりゃ前者で見ないとイケナイ映画だな、って割り切って見たので、とってもいい映画に映りましたが。ふんわりとした光と美しい風景の中でぴょこぴょこ健気に走る彼女の姿を見て、そこに柔らかな気持ちが感じられれば、それで十分って感じ。注目して頂きたいのは、老いた彼女の部屋に飾られた2枚の「タイタニック」のポスター(こんな中国の田舎のおばあちゃんまで見るなんて、一体世界中でどんだけの人が見たんだ?「タイタニック」)。老いてなお、彼女は「タイタニック」のローズにめちゃくちゃ共感したのです。ダンナと一緒だった40年は彼女にとって、きっとジャックとローズの過ごした短い時間と同じくらいにドラマティックだったのでしょう。そして老いたローズに重ね合わせて自分の人生を思い返したに違いありません。・・・なんて思いっきり深読みしたワケですが、そのお陰で感動できましたよ。音楽までジェームズ・ホーナー調な映画ではありましたが。
[DVD(字幕)] 8点(2006-07-25 00:20:30)
420.  彼岸花 《ネタバレ》 
「親の心、子知らず」「親はなくとも子は育つ」そんな映画。自分の意思とは別のところで大人となり巣立ってゆく娘への複雑な想いを、情感とユーモアを交えて描いてゆきます。佐分利信が頑固親父でありながら、気が付けば周囲の女性達に振り回されっ放しなのが可笑しくもあり、哀しくもあり。祇園の母娘なんぞ、耳に心地良い関西弁で最高ですなぁ。さて、小津作品で毎回反復される「画面奥に切り取られた空間を横移動する人」「椅子のある空間、ない空間」が今回も当然の事ながら登場するのですが、も、もしかしてそれって結構深い意味があるのでは?なんて今になって気付き始めたり。「画面奥に~」は家に対する外側、つまり社会の象徴、「椅子」は畳の床続きの状態が、人と共有される事で家族を象徴する空間なのに対して、一人で腰掛ける状態である事で個人を象徴してるとか? うう~ん。漫然と映画を見ていないで、もっとアタマ使って見ないとあきまへんなぁ。それはともかくとして、この映画は時代と共に変わりゆく意識を描いておりますが、今は逆にこの頃の意識に立ち返る必要も出てきているんじゃない?という世の中でして、個人主義も行き過ぎると大切なものまで失いかねないのではないかなぁ、と同窓会の面々の表情を見ながら思うのでありました。
[DVD(邦画)] 8点(2006-07-11 01:17:15)
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