401. 巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)
《ネタバレ》 2003年の作品ではありますが、昔の洋画を見ているような懐かしい雰囲気が漂うミュージカル映画でした。まあ、1920年代にヒットした作品の映画化で舞台劇をそのまま映像化したような感じでしたけど、それがまたレトロな感じで良かったと思います。 ストーリーもちょっと下世話な男女の物語をユーモアを交えて軽妙で小粋な感じに仕上げていて面白かったです。ラストも上手くハッピーな感じになっているのもいいですね。料理で言えばメインディッシュではなく前菜といった感じの作品です。 [地上波(字幕)] 7点(2009-10-27 23:37:22) |
402. ションヤンの酒家(みせ)
《ネタバレ》 夜更けのスナックで訳ありな美人ママの身の上話を聴いているような気分に浸りながら観賞してました。 急激に経済成長していく中国の中で、さまざまなものが変わっていく中でたくましく生きていく主人公の姿に共感を覚えました。 鴨の首は一回食べてみたいですね。あと、重慶のロープウェイも一度乗ってみたいと思いました。 [地上波(吹替)] 7点(2009-10-26 23:48:56) |
403. 裸足の1500マイル
《ネタバレ》 人間が自分たちと異なる文化を持つ人間を動物扱いしている。そして、それがさも当然であるとその人間たちは疑いを持つことなく考えている・・・・・。あまりに愚かな政策で唖然としてしまいました。いろいろ考えさせられました。 [地上波(吹替)] 7点(2009-10-11 10:36:05) |
404. いのちの戦場 -アルジェリア1959-
《ネタバレ》 ストーリー自体は、戦争の持つ狂気性やその虚しさをさまざまなエピソードから描いているのですが、それよりも一番興味深かったのは、この戦争についてつい最近までフランス政府が認めていなかったという事実ですね。 劇中でも、主人公がフランスに休暇で戻った際に観たニュース映像が、極めて平和的な光景のみを映し出していたりしましたし・・・・。 本当に情報というものの恐ろしさを感じましたね。 [DVD(吹替)] 7点(2009-09-25 12:42:02) |
405. 椿三十郎(2007)
《ネタバレ》 ほぼ黒澤版に忠実に作られています。面白さも損なわれることなく楽しく鑑賞することが出来ました。ただ、熱演はしているんですが織田裕二はどう見てもミスキャストと言わざるを得ませんね。やはり、黒澤版は三船敏郎あっての椿三十郎でしたから、どうしても違和感を感じてしまいました。どうせだったら、織田裕二に合わせた椿三十郎像を作り上げて欲しかったですね。あと個人的には、最後の決闘シーンで飛び散る鮮血が無かったことが残念でした(あのショッキングな鮮血が殺し合いはグロテスクなものであり決して格好良いものではないことを示してくれているように感じていましたから)。 [地上波(邦画)] 7点(2009-09-06 22:56:20) |
406. 間宮兄弟
「気持ち悪い兄弟だな・・・」と思いながらも、ついつい最後まで惹きこまれてしまいました。まあ、30代独身男性(私もそうですが)の気持ち悪さを、コメディの形を借り中和しながらもかなり的確に描いているように感じましたね。 [地上波(邦画)] 7点(2009-09-06 15:59:34) |
407. ラーメンガール
《ネタバレ》 タイトルからは、ヘンテコな日本(?)のイメージがふんだんに散りばめられているようなトンデモ映画臭が漂ってきますが、この作品はそうでは無かったですね。西田敏行の押しの強いキャラクターぶりがかなり効いていて、ハリウッド映画の中でもしっかりと自分の世界を築いているのはさすがとしかいいようがありません。まあ、途中で山崎努を出してくるあたりは中々ニクいですね。 日本とアメリカのそれぞれの相反する特性がぶつかり合いながらも、少しずつ近づいていく展開は中々よかったと思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-08-31 22:54:17) |
408. やさしい嘘
《ネタバレ》 おばあちゃんの存在感のある演技に惹きこまれました。日本ではあまり知られていないグルジアという国の風景や生活の様子(水道や電気の供給がままならなかったりするようなところまで・・・)が映し出されているのも興味深かったです。 また、ある家族のエピソードが中心ではありますが、その折々にグローバル化の進む欧州において、移民を送り出す側の実情が描かれていて、いろいろと考えさせられました。 [DVD(吹替)] 7点(2009-08-23 00:13:07)(良:1票) |
409. 私は「うつ依存症」の女
《ネタバレ》 心の病を理解することは本当に難しいですね・・・・。個人のキャラクターと病の境界があいまいで線引きが難しいんですよね。 当然社会生活を営んでいくうえで、病は治していかなければならないのですが、それによって自分のキャラクターも変わってしまう事に対する不安も良くわかります。 こういう当事者からのメッセージを伝える作品は、心の病に苦しむ人たちを理解するきっかけの一つとして貴重であると思います。そして、この病は決して他人事ではないことも教えてくれます。 [ビデオ(字幕)] 7点(2009-08-17 21:20:36) |
410. それでも恋するバルセロナ
《ネタバレ》 「永遠の神経衰弱症」ウディ・アレン翁もついに悟りの境地に達してしまったのか、なんというか禅問答のような展開でしたね。 ただ、普通なら「だから何なんだ」と言われかねないストーリーを、旬の女優とお得意のユーモア、そして美しいバルセロナやオビエドの風景をふんだんに使ってうまくエンターテイメントとして成立させているのは、さすがです。 [映画館(字幕)] 7点(2009-08-13 00:57:06)(良:1票) |
411. 戦場のレクイエム
《ネタバレ》 正直前半の戦闘シーンは生々しさや迫力は感じたもののやや退屈でした。しかし、生き残った主人公が部下たちの名誉回復に向けて動きまわる後半は本当に戦争というものの非情さを見事に描いていて見ごたえがありました。 国共内戦から朝鮮戦争への参戦といった中国の戦後史の様子が描かれているのも興味深かったです。 [DVD(吹替)] 7点(2009-08-10 09:07:17) |
412. 題名のない子守唄
《ネタバレ》 何というか過酷で重苦しいテーマを、謎めいた雰囲気で緊張感たっぷりに描いていて最初から最後まで気が抜けませんでしたね。まあ、面白かったんですけど、ちょっと腑に落ちない部分もありましたね。主人公の思い込みに巻き込まれた人たちが可哀そうで・・・・・。 [DVD(吹替)] 7点(2009-07-11 23:02:47) |
413. 闇の子供たち
《ネタバレ》 はっきり言って観てて気分が悪くなりました。どこまでが真実でどこまでがフィクションなのか良くわからない面もあります。重いテーマでありながら、どうもテレビドラマ的な演技の軽さに違和感を感じました。 ただ、それでもこの映画は一人でも多くの人に見てもらいたいです。この世界では、貧しさにつけこんだ悪党どもが卑劣な商売を行っている事実があることを知ってもらいたいし、そしてそれがいかに目を背けたくなるような醜い所業であるかを目に焼き付けてもらいたいですね。 [DVD(邦画)] 7点(2009-07-05 21:51:47)(良:1票) |
414. 花よりもなほ
《ネタバレ》 義を重んじ、義に殉じることは武士として当然であるという「建前」と、目の前の幸せの中に安住していたいという「本音」の間でジレンマに悩む武士の姿を、「建前」を通した赤穂浪士たちの「本音」を絡めながら描いていていろいろと考えさせられる作品でした。長屋のセットも非常にリアルな感じで作られていて、興味深かったです。まあ、賛否両論あると思いますけどね。私自身も納得できる部分とそうでない部分はありますので。 残念なのは、ストーリーがやや粗く散漫で、着眼点や発想は非常に素晴らしいと思うのですが消化しきれていないんですよね・・・。ちょっとカッコつけてしまっているなという印象もあります。 [地上波(邦画)] 7点(2009-07-02 18:54:35) |
415. 僕らのミライへ逆回転
《ネタバレ》 本当に映画って素晴らしいと思わせてくれる映画愛に満ち溢れた人情喜劇でした。映画好きならちょっと懐かしさを感じてしまう映画のパロディ(リメイク?)の数々に惹かれてしまうことは間違いないでしょう。 何というか、この作品とウディ・アレンの「カイロの紫のバラ」は映画ファンとしては心の中に大切にしまっておきたいです。双方に出てますけど、ミア・ファローの魅力は年を重ねても代わる事は無いですね。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-17 19:11:07) |
416. エターナル・サンシャイン
《ネタバレ》 見終わった後、人間関係のあり方や人生について考えさせられる映画でしたね。 どんなに捨てたい思い出であっても、今の自分を形作っている必要不可欠な要素の一つなんですよね(たとえ捨てることが出来たとしてもその部分を補う要素は無いのですから、欠落したまま人生を生きていかなければならない)。 それと、人間関係に於いて他人はどこまで行っても他人でしかない事を受け入れること、そして「水に流す」ことの大切さを改めて教えられた気がします。 人間の記憶という、時間も状況も自由自在に描く事ができる設定を上手く生かした演出も良かったと思います。ただ、もう少しシンプルに出来たかも・・・・・ [DVD(吹替)] 7点(2009-06-10 19:07:20) |
417. TOKYO!
《ネタバレ》 まあ、東京というのは世界から見て良くも悪くも個性が無くて逆に不思議な都市なんだろうなというのが見てとれましたね。そのためか、3作品とも非常にシュールな作品に仕上がっています(まあ、そういう狙いで監督を選考したんでしょうけど)。 1本目は、日本の低予算自主制作映画みたいなノリに違和感を感じましたけど、終盤のシュールな展開はなかなか面白かったですね。この監督の作品は見たことないんですけど、ちょっとDVDを借りてみようと思いました。 2本目のカラックスの作品ですが、まあタイトル通りの内容で、なかなか挑発的でパンクな作品でしたね。しかし、いきなり五反田の街が映し出されてすごい看板のビルが出てきて笑ってしまいました(怪人は五反田から銀座までどうやって移動したんですかね?)。ただ、3作品の中で一番東京らしい風景を映し出している作品ではありました。 3本目については、「蒼井優の目力」これに尽きます。 すごい傑作というわけでは無いですが、まあそれなりに楽しめる作品でした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-06 18:13:35) |
418. ママ男
《ネタバレ》 全てにおいて「微妙」な映画。でも、それが妙に心地良いんですよね。 出てくる人物がみんな「微妙」ですし、設定やストーリー展開も「微妙」ですし、使われている音楽もジャムにモリッシーと個人的には大好きですけどなんとも「微妙」ですし、オチも「微妙」と本当に「微妙」だらけです。でも、本当に楽しい時間を過ごす事が出来ました。そんな映画です。 [DVD(字幕)] 7点(2009-06-04 08:58:14)(笑:1票) |
419. アバウト・ア・“サッカー”・ボーイ
《ネタバレ》 これは、フットボールフリークであれば共感できるけれども、それ以外の人たちには到底理解されることの無いおとぎ話のような映画ですね。まあ、はっきり言って主人公の行動は最低ですからw 現実にこんなことしたら裁判沙汰になってしまいます。 試合自体の映像は全く出てきませんが、欧州選手権の熱い雰囲気は凄く伝わって来ました。フットボール文化の魅力に取り付かれている方には是非お勧めしたい作品です(それ以外の方にはちょっと・・・・・)。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-26 18:58:15) |
420. 風の痛み
《ネタバレ》 非常に詩的で美しい雰囲気に包まれてはいますが、内容は中上健次の「路地」の物語を東欧移民社会に置き換えたようなドロドロとしたものになっています。 主人公は、厭世的でストーカー気質で鬱屈した感情を溜め込んでいるちょっと近寄りがたい人間ですし、展開も正直心底ハッピーなものでは無いのですが、映像の美しさとストーリーの面白さに不思議と惹かれる映画でした。 [DVD(字幕)] 7点(2009-05-25 19:43:51) |