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41.  ぼくのエリ/200歳の少女 《ネタバレ》 
私はキリスト教におけるヴァンパイアの位置付けとか、ヴァンパイアの性質とかはあまりよく知らないので、細かな描写がどうなのかはイマイチわからない。それにヴァンパイアものは初めてなのでどうなのか不安になりながら見たが、予想以上に面白かった。  ■カテゴリとしてはヴァンパイアもの=ホラーではあるが、グロ描写満載で覚えさせるような作品ではなく、むしろある種の芸術性を強く感じさせられる。雪の白、闇の黒、血の赤、この三色がうまくコントラストをなしている。乾いた描写とエリ役のもつ美しさと同時の不安感(不気味さ)が非常にうまい。残虐なシーンを巧妙な構図とカットによって直接的にではなく心に響くようにしている。  ■それぞれがそれぞれの悲しさを含意している物語の展開も深い。いじめられっ子のオスカーは「支えてくれる人」と「強さ」を求める。だが「強さ」はプールのところで自分へと跳ね返ってきて、それは「自らの強さ」によってではなくエリによって救済される。 他方のエリは「理解者」を求める。だが、プールの惨劇のみが本質的に「グロい」シーンになっているところが、エリによるオスカーの救済が、同時にオスカーに自らの完全な「理解者」になってもらう道を閉ざしているようにも思える。エリはオスカーの補完者であり理想像でもある。ある意味で「ファイト・クラブ」を彷彿させられるような。。。  ■邦題のひどさ(笑)はひとまず置いておきましょう。
[DVD(字幕)] 8点(2011-02-11 01:04:18)
42.  愛してる、愛してない...(2002) 《ネタバレ》 
これは巧い。ラブストーリーは全然見ないし苦手な自分でも非常に楽しませてもらえた。  ■なんといってもカギなのはオドレイ・トトゥの純粋そうな目だと思う。前半はあの報われない展開とけなげさ(?)によって完全に引き込まれた。それを一転させる後半のあの展開は衝撃的。なんか歪んでるなぁと思っていたがまさかああいうことになっているとは!  ■こういうフランス発ラブストーリーは「アパートメント」で見た感じだけど、こっちの方がわかりやすい。あっちは後半を異常な視点から描くのに対し、こっちは後半を正常な視点から描いているのが差かな。しかしすべて謎が解けてみるとあのお医者さんはかわいそうすぎる。。。
[DVD(字幕)] 8点(2010-12-15 23:30:46)
43.  ダブルタップ 《ネタバレ》 
そんなに期待してはいなかったが予想外に面白かった。アクションベースだけど心理描写とかも結構巧みで、そうしたいろんな要素をコンパクトにまとめていると思う。  ■まず銃の扱いがリアル。射撃をベースにしているので、凡庸なアクション映画に見られる実際にはあり得ないような銃裁きは誰もしない。構えや動きがリアルさを漂わせているので、銃撃戦なんかもすごく「ありそう」な感じがする。  ■そして心理描写。アクション映画ではとかく簡単に人を殺すし、悪人を殺すのはよいのだと簡単に信じ切って行動している。だが実際の警官は大半は一度も銃を使わずに職を全うするのだし、実際人を殺すというのはすごい心理的圧力を受ける。ガンチャンピオンがサイコキラーになるまでの心理変化、それを追い詰めに行くもう一人のチャンピオンの刑事の心理変化がすごくリアリティをもって迫っている。
[DVD(字幕)] 8点(2010-11-07 01:14:45)(良:1票)
44.  96時間 《ネタバレ》 
ストーリーは極めて単純ながら、前半のわずかな娘との間の展開で完璧に父親に感情移入させ、あのご都合主義極まりない展開を不思議と説得力ある形にさせている。90分という短い時間にアクションのおいしいところをぐっと濃縮し、無駄をそぎ落としてまとめあげたいい感じの映画。アクション好きなら見逃せない一本。  ■途中で一旦捕まった後、殺される直前でつるしてあるパイプを追ってどうにかするのだが、あれはいくらなんでも無理でしょというか運良すぎでしょと思う。ほかのご都合主義は何か目がつぶれる感じだが、あそこだけは・・・  ■皆がセガールを彷彿させるのも納得の強さと展開。けど、セガールよりは圧倒的に「よきパパ」と「必死さ」と「娘への愛」がつたわってくるのですんなり入り込める。  ■しかし旧友の汚職警官が「ジャン=クロード」って・・・こういう映画見たら「ヴァン・ダム」しか思い浮かばないでしょ(笑
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-30 00:03:21)
45.  ダークナイト(2008) 《ネタバレ》 
人間に潜む「悪」というものをここまで見せつけてくる作品は久しぶりに見た。アメコミを超えた、というキャッチコピーの意味は中盤まではわからなかったが、ラストでそういうことかと思わされた。  ■ジョーカーは完璧なまでの悪。それはただ単に残忍な悪事を彼が良心の呵責もなく犯すというそれだけではなく、彼は人々が信じていたい自分の心の中の善と希望をも破壊しつくそうとする。それがすなわちあそこまで高潔だったデントの転落である。正しく生きている「がゆえに」どんどんと不幸になっていくという究極の不条理の中において、彼はついに悪へとなびく。各レビュワーさんはこの辺についてさまざまな映画を思い起こしているようだが、自分の場合は「セブン」のラストを思い起こした。  ■だが、ある意味で彼以上の正義感を持つバットマンは、さらに辛い選択を取る。彼はまったく報われることもなく、誰からも評価されない、しかし人々のためにはなっている道を選び、自ら汚名を被る。「報われない、認められない正義」ほど、これまでの作品において描かれてこなかったものはないだろう。悲劇的な最期を遂げたとしても、「評価される」ことがほとんどだったからだ。わずかに「隣人は静かに笑う」のような例外はあるにしても、こういう展開は、しかも巻き込まれたのではなく自ら選びとるというのは、極めて重い。  ■ラスト前後のストーリーの重さは非常によかったのだが、前半がよくわからない展開(これはバットマンシリーズを見ていないからかもだが)なのと、全体に暗くてアクションシーンが特に何をしているのかよく見えないのとが大きくマイナス。夜しか出れないヒーローとはいえ残念。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-28 00:19:38)
46.  アイガー北壁 《ネタバレ》 
見ていて思わず手に汗を握ってしまう、そして見ているだけで凍えてしまう、そんなリアルな山岳描写。前半の冗長さ(しかも後半にあまり生きていない。ロマンスにするならきっちり描かないと)はよくないが、後半は一転して一秒たりとも見逃せない展開。  ■しかし命がけで登っているのを悠々ホテルから見る人々ってのは、ホントにショー感覚なんだろうな。(「カイジ」もだが)「ひとりぼっちの青春」の生き残りゲームを彷彿させられた。見ている人々の残酷さは相当である。しかも彼らはそれに気づいていないのだから尚更。救命隊もまともに救いに行く気もなく「遺体が回収できればよい」のだろう。  ■腕が凍るシーンやラストの宙釣りなどは見ていられない。痛さが伝わってくる。背筋が凍るというか、一瞬で不意打ちではなく、じわじわくる感じの恐怖。夏場に見るべき。このシーズン(10月下旬)に見たのは若干失敗。  ■ともかく撮影は相当大変だっただろうなぁ。お疲れさまでした
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-27 18:33:09)(良:1票)
47.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 
淡々としていながら、どこか人の心に響いてくる作品がある。ヴィースラーの触れたのもそうしたものだったのだろう。彼は盗聴により初めて「人」に触れた。彼は電波を通じてしか聞こえてこないグロスマンらの生きざまに共感し、心を動かされていく。  ■彼は誰に評価されることもないが、まさに「グロスマン・クリスタを助けたい」がために虚偽の報告を繰り返し、最終的には不遇の地位に追いやられる。最後まで報われることはないが、しかし彼は「善き人」になれた。ドイツ統一後も日陰に追いやられ、ラストで「これは僕のための本だから」というのはそういうことなのではないだろうか。  ■クリスタはああやってみてしまうと夫を売った悪人にも見えるが、あれが「生きるために誰もが取っていたこと」であったのだろう。共産主義体制は「人が人として生きられなくしてしまう」そういう状況であったのだ、この映画はそう訴えている。
[DVD(字幕)] 8点(2010-10-17 01:36:31)
48.  疾走 《ネタバレ》 
■ズシリと心に来る重い内容。SABU監督の、これまでの軽いイメージを覆す作だと思う。  ■最初からこれでもかとばかりに「不条理」と「人間の負の面」が描かれていく。序盤、校則より好き嫌いを優先し、シュウジの選任に「嫌だから」反対票を投じるエリは、まさに「社会で生きていくため」に我々が普段封殺している「負の心」だろう。その意味で、エリは一見ひねくれているようだが、それは道徳とか社会通念とか規則とかを突き抜けているからであって、実はきわめて自分の心に正直なのだ。  ■街における差別、犯罪者の親類への差別。それは学校や親から「してはいけないこと」として習い、いつの間にかそう刷り込まれていくものだが、しかし本来的な心情としては「なんか嫌だ」「お前も殺人犯の仲間だ」という思いは消せない。それを露骨に表すのが、被差別地域に放火し、神父を興味本位で見に行くシュウイチだ。  ■やがてシュウジの家庭はバラバラになる。神父の弟に「お前は俺と一緒だ」と言われ、逃げ出すようにしてアカネのもとへ向かう。この「一緒だ」というのは、己の負の感情に耐えきれずに、それを外側(他の人)に発露させてしまうということを表しているのだろう。  ■追いつめられていたシュウジは、性行為や飲酒など、半ば自暴自棄に自らが悪に転落することでその抜け道を探そうとするが、結局殺人へと至る。そして東京で人を刺し、地元で来た警察にナイフを持って走っていき、撃たれて死ぬ。  ■ここがエリとの差異で、エリは自分の負の感情を自分の中に最後まで閉じ込め続ける。彼女は周りに何かをするでもなく、ただ自分のうちに閉じこもり、それを終わらせようとする。「殺して下さい」が「殺す/殺される」の非対称な関係にあるのに対し、シュウジに「一緒に生きる」が相互対象な関係にあるのも、自分の負の面を自分に押しとどめるか外に出すかの差だ。そしてそれは神父もまたそう。彼も自らの負の面を自らの中にとどめている。「神父/弟」「エリ/シュウジ」というセットがあると解釈すると、ここは見通しがよくなる。
[DVD(邦画)] 8点(2010-07-24 02:02:17)
49.  ホテル・ルワンダ 《ネタバレ》 
■ルワンダの大虐殺は教科書では知っていても、いざ自分が現場に立ち会ったらホントに何もできないだろう。怖い。そういった状況をリアルに描いている。外国人が現地の人を見捨てて雨の中逃げていくシーンが印象的。  ■四つ星ホテルだということに最後まで義務と責任を持ち続ける支配人はすごい。しいていえばホテルが守られているのが物理的要因というよりコネによるところが大きいのでイマイチ障壁の度合いと敵の迫ってる度合いが見えづらい点がマイナスか。  ■「怖いね」と言ってそのままディナーを続ける、多分実際に自分がニュースで見てもそうするだろう。だが、では自衛隊をあのような危険地帯に送り込んで虐殺を食い止めろ、といえるだけの日本人がそうはいると思えない。この映画を高く評価する人も、そういう行動を日本政府が打ち出して賛成するとは思えない。
[DVD(字幕)] 8点(2010-02-03 00:36:37)
50.  11'09''01/セプテンバー11 《ネタバレ》 
■イラン:個人的にはこれがベスト。イランというと反米のイメージが強いのでどう来るかと思ったけれども、反米云々ではない、先生の必死の指導と子供たちの徹底した「無関心」の通底があぶりだされている。しかし先生も「なぜ祈るのか」を語ることが出来ず、すべてがお題目と日常のはざまで空転している。  ■フランス:ここでの評価は高いが個人的には真中ぐらい。聴覚障害者を軸にしてほとんど無音で写していく斬新な方法はよかったが、結局どうしたいのかがいまいち見えてこなかった。  ■エジプト:監督の意図のありかによって高評価にも駄作にもなりうる作品。描き方がどうも「アメリカの傲慢さ」を一面的に描きすぎていて引けてしまうのだが、映画監督の主張にも結構矛盾があり(テロリストとアラブ人を同一視することを批判しながら、理由をつけてアメリカ政府の政策とテロの被害にあったアメリカ一般市民を同一視するなど)、そこまで含めて監督の意図なのかが評価を分ける。  ■ボスニア:何が言いたいのかイマイチよくわからなかった。  ■ブルキナファソ:番外編でベスト。あの展開は面白すぎるが、毒もしっかり入っている。  ■イギリス:典型的な「薄っぺらいプロパガンダ映画」になってしまっている。アメリカの反共政策を一面的に批判し(まあチリ政策は私も支持しないけど)、今回のテロに潜む複雑な問題をあまりに単純化している。アメリカだってひどいことやってるじゃないか、という聞きあきた文句以上のものはない。  ■メキシコ:衝撃的かつ斬新な試み。ほとんど画面がブラックアウトで音声のみ。好き嫌いは分かれそうだが個人的にはありだと思う。前衛芸術の類かな。  ■イスラエル:ノーカット長回しはなかなか。  ■インド:一番ありそうな感じの作品。可もなく不可もなく。  ■アメリカ:なるほどと思わされた作品。やっと光があたった部屋、花が咲いた、そしてズームアウトしての影だけで示されるあの結末。やられた。  ■日本:評価はバラバラのようだが、個人的には全然ダメ。とりあえず日本以外では9・11とパールハーバーを重ね合わせて「軍国主義からの解放のための正義の戦争」へ、という流れがあるんだから、日本軍の横暴さが原因の蛇男では「正戦の正当化」にしかならないことがわかってない。最後のテロップも「いや、あれを文字と音でいっちゃ監督失格でしょ」と思う。
[DVD(字幕)] 8点(2010-01-10 00:09:35)(良:1票)
51.  シティ・オブ・ゴッド 《ネタバレ》 
衝撃的な映画。ドキュメンタリータッチと斬新なカット、複数の人物を時間軸を前後させながら次々に描いていき重ね合わせる巧妙な脚本が光る。  ■ともかく片端から人が死んでいく。それもごく日常的に、というのにまず驚かされる。子供が「うざいから」といって人を殺していく光景は私たち日本人には信じられない。  ■だが他方、「店員さんが可愛くて銃を突き付けられなかった」と言ってしまう主人公、誘われるままに初体験に行ってしまう主人公、ある意味でこれが激しいこの街には生きていけないだろう私達を代弁しているんだろうなあ。この街では相当浮いた存在なんだろうな。しかしこれがラストで実話だとわかり二重の衝撃
[DVD(字幕)] 8点(2010-01-04 22:30:52)
52.  チェイサー (2008) 《ネタバレ》 
決して救いのない映画。これが実話というのは重すぎる。特にやっと逃げ出して駆け込んだお店でのあの展開は本当に救いようがない。まさに理由なき殺人であり、その「理由のなさ」と「わからなさ」のゆえに警察がきちんとした説明が出来ず勾留できないというのは恐怖そのもの。(そういえば以前老婆を強姦した事件で「通常の心理では理解できない」から精神異常で無罪、みたいなありえない展開が日本であった気がする。。。)だが彼の釈放の直接の要因が「拷問したこと」というあたりは身から出たさびでもある。ここら辺、運命の皮肉というかなんというか。  とりあえず、平凡な住宅街であんなことが起きて、しかもやっと逃げ出したのに・・・という展開が壮絶な恐怖だった。しかも数少ない雨でも夜でもない晴れた日中のシーンで、数少ない殺人シーンが描かれているのがかえって怖い。
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-27 23:47:21)(良:3票)
53.  3時10分、決断のとき 《ネタバレ》 
■西部劇はそんなに見たことがなかったが、なかなか面白い。オリジナルにはないらしい派手なガンアクションも、あんな感じなんですね、とは思う。風景も音楽も雰囲気もなるほど西部っぽい。  ■護送が緩すぎ。途中で管理が甘いために何人死んでるんですかっていう。アパッチもトンネルもよくわからない設定だなぁ。オリジナルにはないらしいので、ここは削ってよい気がした。  ■ホテルについてからの二人のやり取りは「男」という感じを醸し出すいいシーン。こういうのをもっと長く取ってほしかったなぁ。  ■「誇れるものが何もない」ベールに、死ぬ前に最後に誇りを取り戻させようとするクロウ。「飛べるか」と言って屋根を一緒に飛ぶシーンが個人的には好き。  ■けど友情が芽生えるほどのやり取りがあったのかが疑問。もっと丁寧に描いてほしい。
[DVD(字幕)] 8点(2009-12-25 23:19:49)
54.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
そこまで期待してはなかったがかなりいい出来だと思う。  映画自体が完全にエンターテイメント+おいしいとこ取り、という構造なので、展開のご都合主義には目をつぶるべきでしょう。だからその意味では宮崎アニメとは比較云々ではなく次元を異にしている気がする。おいしい部分のくっつけ方としては、地球の危機、家族、みんなの協力、世界的つながり、等々をうまく振り分け、また多くの登場人物にきちんと役割を与えているあたりがうまくやっていると思う。  なお、一番興味深かったのは、アニメーションだからこそ可能な映像を存分に生かしている点だと思う。ウェブをインターフェイスによりあらわすことで、空想の領域を極限まで体現している。これは実写化は100%不可能だろうし、そういうものこそアニメの本領の気がした。  
[映画館(邦画)] 8点(2009-08-23 00:17:50)
55.  バンク・ジョブ 《ネタバレ》 
これが実話だというのが驚きだ。銀行強盗がさまざまなスキャンダル品を持って行ってしまい、それによって狙われるとは・・・  駅での駆け引きの絶妙なところとか、パトカーで銀行を探すところとか、細かなところに手に汗握るような仕掛けがあって面白い。地味だけどいい作品。
[DVD(字幕)] 8点(2009-07-21 11:02:20)(良:1票)
56.  アメリカン・クライム 《ネタバレ》 
残虐。だけど、おそらくいじめというものの構造の本質がここにある。自分があの場にいても虐待に加担しなかったとは断言できないところに恐ろしさがある。
[DVD(字幕)] 8点(2009-06-27 16:25:53)
57.  ノー・マンズ・ランド(2001) 《ネタバレ》 
こういう戦争映画は今までなかった。徹底して(直接描写せずとも)残酷な戦闘シーンを描くか、あるいは徹底してコメディ化して皮肉るか、が戦争映画のセオリーだった。 だがこれは違う。ある意味で戦場の凡庸な日常と凡庸な生が描かれている。戦闘シーンと言えそうなのはオープニングだけ。あとは3人の兵士を取り囲んで時が過ぎていく。だがそこで描かれたものは重い。敵対しあう必要のない者同士で敵対しあい、最後には死んでいく。そして結局無力な国連軍と、結局金のためにひっかきまわすマスコミと。最後に一人地雷を背に残された男はいったい何を思っているのだろうか。あまりにも不条理にすべてから見捨てられた男、だがこれこそが戦争なのだろう。
[DVD(字幕)] 8点(2009-01-03 23:44:00)(良:1票)
58.  ゴーン・ベイビー・ゴーン 《ネタバレ》 
これは単純なミステリーではない。重厚なドラマであり、重い重い問いが投げられている。  もちろん誘拐事件の裏側を解き明かすミステリーとしても十分面白い。まさかああいう動機でああ動いていたとは・・・  だがそれよりも重大な問題。子どもにとってはどっちがよかったのか。最後まで結論は出ない。それは観客一人一人が悩まねばならない。 もう一つのエンディングでは「間違っていた」というセリフが入るが、あれはない方がいい。これを削った監督は正解だと思う。 悔みつつも、どっちかが正しいわけでもない、そういう宙づりの状態にあるのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2009-01-01 23:05:43)
59.  イースタン・プロミス 《ネタバレ》 
バイオレンス&サスペンス目的で見始めたが、自分の予想をよい意味で裏切ってくれた。 そこで描かれてる闇世界のさまざまな人間模様に引き込まれた。 誰もが皆不完全な感じ(完璧な善や完璧な悪がない)で、そのもつれた中で皆がもがいているようだった。  バイオレンスの特徴としては、銃ではなくてナイフというところがバイオレンス性をはるかに高めているように思う。 前作「ヒストリー・オブ・バイオレンス」では何とも思わなかったが、今回は冒頭のシーンからそのバイオレンスにやられた。 有名なサウナシーンは、裸であるがゆえにその傷も生々しい。  この内容を100分でまとめ上げたのはお見事。 画も美しいし雰囲気に引き込まれる。充実した100分だった。
[DVD(字幕)] 8点(2008-12-31 00:53:49)(良:1票)
60.  バンテージ・ポイント 《ネタバレ》 
とりあえず見ている間はのめりこめたのでこの点数。  見せ方のワザはもう「運命じゃない人」とかで慣れてるから、目新しくはないんだけど、まあテンポの良さのみで逃げ切ってる。  もうちょいひねりを加えられる場所は十分にあるし、見せ方をもっとよくできたとは思うけどね。 最後があまりに都合よすぎるし、あんなにテロリストいっぱいいてあんなに準備されてて、で、あんなやり方・・・って思うけど。
[DVD(字幕)] 8点(2008-11-27 17:40:24)
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