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tottokoさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2003
性別 女性
自己紹介 周りに映画好きな人があまりいない環境で、先日はメリル・ストリープって誰?と聞かれてしまったりなのでこのサイトはとても楽しいです。
映画の中身を深く読み解いている方のレビューには感嘆しています。ワタシのは単なる感想です。稚拙な文にはどうかご容赦を。  

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41.  友だちの恋人 《ネタバレ》 
レアとブランシュ、性格全然似てないけど友だち関係が成立しちゃうことはあるよね。ハッキリしてて恋愛偏差値の高いレアと、容姿に自信が無くて不器用なブランシュ。 現彼に飽きたので「アナタの方が合いそう。付き合っちゃいなさいよ」と堂々譲渡宣言するレアに対し、「エーでもあなたの彼氏だし・・」と尻込み気味のブランシュ。で、結局ファビアンと良い仲になっても「やっぱりレアに悪いし」と気兼ねしてばかりなのですね。その一方でレアはのびのび他の男探し、で挙句ファビとヨリを戻しちゃったりでいやーなんかもう・・。 個人的にはブランシュのうじうじぶりは身につまされるものがありますわ。せっかく全仏オープンのチケットを譲ってもらっても、想う相手に近づくことはできずにそそくさと帰路についてしまう。すごくわかる。かたやレアは堂々として美人で傲慢なまでの自信家ぶりが、眩しくもあります。 リアルな等身大の女の子を描くロメールのタクトは本作でもキレが良くて、ずっとうんうんと頷きながらの鑑賞となりました。男性陣が皆受け身なのがちょっと笑えます。 昔の映画だけどファッションが今回も素敵なロメール映画。黄や青といった原色をさらっと着こなし、合わせるアクセサリーも大ぶりなイヤリングやベルトがとてもおしゃれ。さすがパリジェンヌ、と言いたいとこだけど彼女らはパリ郊外に住んでるんでした。 青とグリーンが交差してベストカップルに落ち着くラストシーンは、互いの勘違いがほどけてゆく爽快さと合わせて目にも鮮やか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-10-19 23:22:58)
42.  緑の光線 《ネタバレ》 
うわあー・・デルフィーヌの自意識持て余し言動の数々、ものすっごく覚えある。したこともあれば、されたこともあるし。このイタイ感じをフランス人と共有できるとは思わなんだ。 もう、この頃はねどーにも自分を持て余しちゃってるんだわね。友人の忌憚のない意見には涙出るほど腹が立つし。泣けてくるのは自分で自覚があるからだけど。年上の同席者からは「君は何でも提案されたことを拒否するみたいだね」と指摘されてしまうデルフィーヌ。で、そこへまた延々反論をぶつのね。そして一人皆と別行動してめそめそする、と。ひゃあーめんどくさい奴。 せっかく出向いたのに思ったよりつまんなくてとんぼ帰り。気の合わない連中との席では露骨に不機嫌な顔をして、デルフィーヌの幼稚な行動は他人に気を使わせまくり。ああ、分かり過ぎて過去の数々の青い行動が思い出され、穴深ーく潜りたくなってしまう。大変に心をえぐってくるお話でした。 私事ですが未熟な行為の数々を許してくれた周りの人々のおかげで、今もなんとか人間社会に生きていられてます。もう完全に大人の年になったことだし、わたしも若者の不安定な心のうちを生暖かく見守ることのできる器になりたいです。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-07 23:34:54)
43.  レネットとミラベル 四つの冒険 《ネタバレ》 
年月が経っても、心の底で大切に輝き続ける思い出とか出会いとか、そんな一作。 女の子って、友だちって、こういうこと。大事なことを共有したくて、その実現に一生懸命。意地悪な大人に絡まれたら一緒になって憤ってくれる。他愛ない議論と延々続くおしゃべり。洗練されたファッションの子と、野暮ったい子の取り合わせ。ああ、かつて通ってきた女子ワールドの面倒くさくも好ましいエッセンスを凝縮したかのようです。 会話もリアル。「青の時間」を邪魔されてパニくるレネットに「わかった、明日もいるから」と言うミラベルの台詞にあーめんどくさい子ねえ、という呆れとか女の子ならではの優しさが感じられて、十代のあの頃がとても懐かしい。 思い出す限り、こんな風に女の子の心の内を細かいひだまで描いた作品は邦画では見たことが無かった。そういうジャンルは大島弓子とか吉田秋生らの手によって少女漫画でしか接することがなかったあのころ。美しい映像で外国のそれも年配の男性によって撮られた繊細で愛らしい女子ワールド。とても新鮮で、驚きをもって迎え観たものでした。
[ビデオ(字幕)] 9点(2020-08-24 23:35:03)
44.  ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー 《ネタバレ》 
マイケル・マンとJ・カーンというのも幸福な取り合わせだと思う。「男」でなく「漢」を撮りたい監督と、武骨でちょっと粗野な感じも併せ持つカーン。この手の男優さんはめっきり少なくなりました。最近はみんな小ぎれいでデリカシーも満タンになっちゃって。 徹頭徹尾男汁が溢れ出る。金庫破りのシーンひとつにしても実に丹念に時間をかけてカメラ固定で「男子一生の仕事」ぶりを描写。ついでに仕事を成功させた直後のカーンの埃ですすけた顔も長映し。この時の満足げな表情もまた渋い。 嗚呼、己はカタギになれぬ身と悟った男は幻想を破り捨て、女房を追い出し手を血に染めに向かうのだ。自宅も店も後腐れなく破壊して。ボンネットに映える電飾の煌めき、夜の空を焦がす炎。映像も美しい。 どうですこのハードボイルド気質。撮っててシビれちゃっただろうなー。わたしはハードボイルド苦手なんですがね。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-17 23:18:46)
45.  殺し屋たちの挽歌 《ネタバレ》 
例えば銃撃戦や激しいアクションなどは目が慣れてしまうことがありますが、静かなまま、ひりひりと最後まで手に汗握らされる心理戦ドラマがあります。この映画がまさにそれ。 殺し屋2名とターゲット一人、巻き添え人質が一人。四者四様の思惑が交錯し、狭い車内に充満する不可思議な空気。不可思議オーラはもっぱら殺られる運命のT・スタンプが醸します。死を恐れぬ淡々とした死生観に、さしものベテランヒットマンである非情のJ・ハートも心を動かされるのでした。・・が、いやこれがね、まさかのラストへの慎重に敷いた伏線とはね。人の心は測りがたし。心に生じた静かな感銘をアッサリ裏切られたJ・ハートの狼狽したような表情たるや。気持ち、分かる。 逆らう新米手下は切ってしまおう、というところまではジョンの心の内にあったことでしょう。でもいっとき「天晴だ」と感嘆し本名まで明かしたテレンスに気持ちをスカされるとは予定外。かくして彼の判断が狂い、女を逃がしたばかりに自らの首を絞めることになるのですねえ。人生一寸先は闇ですね。 皆良い芝居をしています。なかでも映画初出演のティム・ロスがチンピラ顔を大いに活かしてのびのび子分役を演っており、印象強烈です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-08-08 23:24:38)
46.  ホームワーク(1989) 《ネタバレ》 
監督自らが我が子に課せられる宿題に疑問を抱いて、子ども達や親ら現場の声を集めたドキュメント。学校側の言い分が無いのはちょっと公平ではない気もするけれど、80年代のイランに於いては学校や先生は「権威」であったぽいからカメラを向けることは恐れ多かったのかしら。 もっと広くて明るい部屋は借りられなかったの?と思わずにいられない暗く狭い小部屋でライトを当てられる子どもたち。ちなみに全員男の子。どの子も宿題は手に余っていて、家の事情が何通りも語られる。子どもなのに「タテマエ」をわきまえている子もいて、テレビより宿題の方が好きとか言う。見え隠れするのは年長者や大人という存在が我が国よりずっと強くて強権的にすら感じること。 人の国の教育の在り方にどうこう口をはさむ気はない。もちろんこの作品はイランの人々が観るべきものだろう。 宿題について聞かれて困った顔をしたり、時にはべそをかいてパニック気味になる子もいたりだけど、冒頭学校の外で「何の映画を撮っているの?」とわらわらと聞いてくる彼らは別人のように生き生きと子供らしくてほっとした。あんないい顔で日々を常に送ってほしい。どこの国とも喧嘩せず、大人になれたらいいのにね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-02 22:44:07)(良:1票)
47.  ロボコップ(1987) 《ネタバレ》 
なんとなくタイトルからメカ警官がバンバン銃をぶっ放してばたばた悪人をやっつける爽快ドラマを想像していました。だいぶ違いました。だってそりゃ監督がこの人だものなあ。 作品の根底にびっしりと悪趣味や底意地の悪さが通底しており、爽快のソの字もない。 P・ウェラーに銃弾を浴びせてなぶり殺しにするチンピラ集団の極悪ぶりはお茶の間にそぐわないほどだし、彼の所属する警察組織はいわば身内なのに上層部はろくでもない連中ばっかで非人道的なロボトミー手術を勝手に施す始末。唯一人間らしく側に寄り添ってくれたナンシー・アレンにすら、あんな最期をくれてやるのかね。監督ヒドくない?マーフィー「大丈夫だ復活するさ。俺みたいになって」って、励ましなのか冷たいのかそれとも笑うトコなのか判別つかなかったんですが。 甘さ一切なし、どことなく牧歌的なタイトルとは真反対の苦いテイスト。ナンシーと恋仲になるとか、署の誰かが彼の非運を嘆いてくれるとかそういったヒューマニズム要素を排除した、稀にみるハードな作品でした。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-07-28 23:15:32)(良:1票)
48.  ウォー・ゲーム(1983) 《ネタバレ》 
コンピュータオタクの高校生が思いがけず軍のプログラムにアクセスできちゃって起こる大騒動。ありそうでなさそう、いやでもこの時代ならけっこうあるんじゃないか、と思わせる絶妙脚本ですね。なんせ自軍のコンピュータ画面の方を相手国の人間の言い分より信を置く。「ソ連の言うことなんか信じられるか」・・いかにも冷戦下の状況を反映していて妙にリアルです。 モニター画面の画はコンピュータが作った単なるシミュレーション。なのに緊迫するお偉いさんたち。同時進行でソ連側では「アメリカが勝手にパニクって言いがかりつけてきた」と思ったろうな。米国各空軍基地ではイキナリ将軍から直電かかってきて「なんだなんだ」と慌てただろうし、と想像するのも楽しい。いやAIがさらに進んだ現代では笑いごとではないか。 ‟フェリス”まんまのマシュー・ブロデリックが小賢しい顔つきで今作もハマッてますし、マシューのハラハラ脱出劇や高速で情報分析するコンピュータを見守るしかできない緊張感漲るクライマックスは見ごたえあり。さすがベテラン監督の手腕が光ります。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-07-05 23:52:34)
49.  ホテル・ニューハンプシャー 《ネタバレ》 
ほんと、何映画と紹介していいのか甚だ悩むへんてこな本作品、初めて鑑賞したのははるか昔。あの頃は若さゆえ、作品の意味を探すことも放棄したけどこの度再トライ。そしてやっぱり分かんなかった。 「開いた窓は見過ごして(飛び降りぬよう)」「前を向いて生きる」。テーマとしては優秀だしたしかにこの家族全員前向きではあるんですけどね。とにかく降りかかるトラブルの数々がシャレにならない、もちろんコメディにもしづらい深刻な案件ばかり。なのに全然重たくならないの。むしろコミカルな描写もあるのね近親相姦の場面だったりするのに。 分かんないなあ。視力を失ったり末娘が自死したり、それひとつで映画一本になりそうな大変な出来事を「どうやって」乗り越えるのか、心の説明が一切無いんだもん。名女優J・フォスターすらこの脚本では役の掘り下げが難しかったのではないかな。つん、と上を向いた強気一点張りの演技で押すのみ。 鑑賞中、唯一心躍ったのは我が愛しのナスターシャ・キンスキーの輝ける美貌。もう途中からは彼女を画面に見つけることにのみ集中しましたね。変な熊の着ぐるみさせられて、でもモサモサの胴体部分すら気にならなくなるほどの麗しいご尊顔。なのにどうして世界一の美女を「不細工な女」の役に充てるの?そういや冒頭も熊だった。熊って何。ああわからないこの映画。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-06-27 23:12:31)
50.  若き勇者たち 《ネタバレ》 
対共産圏の戦いに突然放り込まれた高校生たち。ゲリラ戦描写からはミリタリーアクション映画にも思えるし、同時に青春劇でもあります。 でもどちらの観点から見てもちょっと物足りないかな。戦争ものとして見るなら戦いの全容が分かりづらい。アメリカ政府はどういう状況になっているの?いや、それはいいんだ これは高校生たちの極限の生き方がテーマなんだから、と思い直して観てもP・スウェイジ&チャーリー・シーン兄弟と女子二人以外は見分けもつかないくらいのキャラ弱だったりで、人間ドラマとしての掘りが今一つ浅い。 終盤に向けてどんどん状況がシビアになってゆき、予想を上回るハードな幕切れとなりました。彼らの人となりにもうちょっと時間を取って描写してくれれば、もっと突き刺さるお話になったのになあと惜しい印象です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-06-24 22:45:32)
51.  ロング・ライダーズ
あまりピンと来なかったのは私が日本人だからかな。ジェシー・ジェームズ強盗団の、各メンバーのドラマやドロボーしてない時の横顔等をちゃんと描いているし、クライマックスの銃撃戦のスローを多用したドラマチックな撮り方は緊迫感も十分。 だけどジェシー・ジェームズという名前は知っていても、仲間や各事件については詳しくない外国人の私。これが赤穂四十七士とか新選組の話であれば、「なるほど大石っぽい」とか「土方副長にこの役者はどうだ」とか、その国の民としての基礎知識が反応してすっと物語を理解できると思うのです。 J・J強盗団がいろんな兄弟で構成されていたことも初耳でした。誰が誰なのかなかなか一致せず、たぶん米国人の半分も楽しめなかったのだろうと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-05-22 22:43:57)
52.  パラダイム 《ネタバレ》 
低予算というハンデをものともしないカーペンター監督のB級宗教系オカルト。宗教系A級を「エクソシスト」とするなら、もう足元にも及ばないチャチさなのですが、B級ならB級で怖がらせのやり方は色々あるものです。 装飾の無い教会内部は古い大学みたい。そこに配置されたたくさんのコンピュータや分析器やらが嘘臭くてカーペンターぽい。緑色のくるくる回る筒がもう大嘘。ゾンビ?らの顔もファンデ厚塗りしました的に変に白い。白いだけ。しかもアリス・クーパーがいるし。話が入ってこないじゃないか。 とまあ安いうえに突っ込み所多数、なのに何故かちゃんと不気味な風格があるんですよこの作品。まずロケーションが良い。教会そのものが新興宗教によくあるようなビルディング的佇まいで美しさが無いうえ、あの辺り一帯の不愛想な寂れ具合。さっさと素通りされそうな、幸薄そうな一角をよくチョイスしたものです。 等間隔に突っ立ってじっとこちらを見ている浮浪者らとか寄生された女科学者の肌のただれ具合とか、閲覧注意レベルの大量虫の画とか、ベタといえばベタなんだけどCGに頼っていない分リアルで嫌なんですよね。怖い、というよりざわーっとやな気分になる。粘着性ホラーとでも言えばいいのかしら。 タイトルの「パラダイム」は、なんか宇宙の素粒子がどうの鏡の裏の悪意がどうのと神父と教授が議論してた中の一説。一応オカルトのお約束はふまえたものの、そんなごたくは本筋においてあまり重要じゃない、てのもカーペンターぽい(笑)
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-04-20 00:37:10)
53.  花嫁はエイリアン
タイトルは知ってたけど初めて観ました。いやこれ面白いね。なんたってキム・ベイシンガーがキュートだもんね。90年代に入ってすぐの頃、「NYのアメリカ男性が嫁にしたい女優」№1がキムだと聞いたときはへえ、そんなすごい美人だとは思わないけどな アメリカ男性はモデル体型が好きなのかいなぐらいにぼんやり思ったのを覚えているんだけど、この映画の存在が大きかったのでしょうね。納得。 だってもう、出だしから可愛いもんね。重大任務を負って地球に降り立ち、緊張とわくわくでテンパってる変なカッコのエイリアン、キム。とても初々しい。 今頃キム・ベイシンガーのコメディエンヌの才能を知るとは遅いよーと言われそう。実際遅いと思います。そんなわけで(私にとっては)意外なキム姉さんのはっちゃけぶりや、地球標準生活を宇宙人目線にずらして笑いに変える脚本も楽しくて、とても掘り出し物感のある一本でありました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-04-12 00:17:33)
54.  トーチソング・トリロジー 《ネタバレ》 
ゲイの人たちの「生き辛さ物語」はたくさんあるのですが、本作はご本人が脚本を手掛け、出演もしているだけあって当事者の持つリアルに厚みがあります。 心が血を流していても湿っぽくならないタフさ、ユーモアの感覚がアーノルドの特筆すべき個性。とはいっても、いくら早口のマシンガン・トークで彼がやり過ごしても「ああ傷ついているなあ」と痛いほどこちらに伝わるものですね。 友人や恋人については良き人らに恵まれているアーノルドのネックは母親。こんなに激しい言葉をぶつけ合っても人間関係を続けられるものだろうか。ワタシは無理だな。母親は変わらない。でも母だから捨てられない。結局アーノルドはどこまでも優しい人だなあと思う。こんなに優しい性根の人がもう傷つくことのない社会であってほしい、つくづく思いました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-03-22 17:37:03)
55.  ニア・ダーク/月夜の出来事 《ネタバレ》 
バンパイアものとしては異色の一作。どの辺が異色かというと、  ・長生きすることに苦悩するといったテーマではない  ・バンパイアたちがグループ生活なので孤独でもない  ・血をもらうにあたっての相手は必ず殺害。プラス死体もろとも現場に火を放つといった半グレ集団のような凶暴性あり。  ・なんと輸血で真人間に復活可能  こう書き出すとバカみたいなB級ホラーに感じるけれど、さにあらず。意外にも輸血復活システムによって話は悲恋の様相も帯び、ここにきて泣かせのクライマックスを迎えたりと、予期せぬ展開を見せるのです。家族愛、仲間との絆、自己犠牲を伴う献身、こんな正道テーマを吸血鬼ホラーに落とし込んだキャスリン・ビグローはかなりの書き手とみました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-03-11 17:37:02)
56.  ミステリー・トレイン
この監督の作品には起承転結が無い。人と人との「間」を噛みしめるのが、ジャームッシュ節を味わうコツ。相変わらずへんてこな風合いですが、メンフィスの鄙びた感じも彼独自のスタイルを貫くのに一役買っていますね。かつて一世を風靡したプレスリー一色の都市。でもそのポスターもわびしく色褪せていて、ジャームッシュ作品の他都市同様、寡黙な街です。 で、その静かな土地に生きる人たちのキャラ濃いこと、このギャップ。安ホテルのフロント2人もちょっと意味不明なほどにインパクトが強いコンビ。場の切り替えポイントとしてちょくちょく並んで登場。仏頂面なのに引きが強い強い。街と仏頂面とブシェーミ、私的にこれはジャームッシュ3点セット。ああこれこれ、とうれしい。 ところが、私は日本人なので一話めから突き刺さるような日本人女優のハイボイスが、どうしてもジャームッシュの世界に浸るのを邪魔してきました。母国語だとお芝居の上手い下手に より敏感になるので、外国人ペアで撮ってほしかったと心から思いました。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-02-19 16:27:19)
57.  シャイニング(1980)
ホラーもキューブリックの手にかかれば、ゴージャスで華麗であのホテルはまさにキューブリック劇場。奔流する真紅の血の波にはぞっとするよりも恍惚を感じる。怖いのは同じ一文を延々とタイプしてあるジャック・トランスの原稿、いやそれよりもシェリー・デュバルか。貴女の驚きぶり、怖がり顔がワタシは怖い。もしかしたらニコルソンよりも。  水色の双子が立っている。三輪車をこぐ子供の後ろ姿。生垣の迷路。これらはシャイニングを経験した者たちの、恐怖アイコン。怖いけど美しいというのも凄い。
[ビデオ(字幕)] 9点(2020-02-09 10:47:54)(良:1票)
58.  ポリスアカデミー
時代は変わり、今観て大爆笑とはいかないまでも、所々ふふっと笑えるのはコメディの王道パターンを踏襲しているからでしょうね。 展開のスピードはもったりしているし、ジョークの下品さもエッジの効き方はゆるく感じますが、ブルー・オイスターのくだりは声を上げて笑ったです。
[試写会(字幕なし「原語」)] 6点(2020-01-12 18:09:39)
59.  背徳の囁き 《ネタバレ》 
製作年はやや古い。聞いたこと無い。苦手なリチャード・ギア。ということでさして期待せず観たら、これがわりと良かったです。R・ギアは私の中ではハリソン・フォードと並ぶ「演技力は大して無いのに主演作の多いベテラン・スター」の位置付けなのですが、皮肉なことに彼の唯一ともいえる今作のロクでもない悪役がギアのキャリアでベスト1なんじゃないかと思えるほどの出来でした。 ギア演じるのは悪徳警官。組織の中のグレーゾーンを老獪な判断力で泳ぎ切り、そこそこ部下の面倒見が良くて女には手が早く、ピンチになったら部下をも切り捨てる冷酷さ。こんなのがギアにハマるとはねえ。 クレバーな役どころのA・ガルシアは恋女房への思いが強すぎて泣き所をギアに看破され、「言葉」で翻弄されちゃう。ざっと三度もギアにフルボッコにされてるじゃないですか。キミにとってああいう老練な色魔は天敵だ。もう喋るんじゃない。 ふてぶてしいギアと嫉妬妄想で泣きっ面のアンディ・ガルシア。普段のイメージとはがらりと違う役をこなした二人が見事な共演を見せる一本です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2019-09-30 16:37:06)
60.  スリーメン&ベビー 《ネタバレ》 
大人だけの日常に赤ん坊が突然闖入してきたら、そりゃもう振り回されることハンパないって想像難くないですよね。コメディとしてはうってつけの題材を、まあ予想通りの展開で見せていきますが、わかっちゃいるけど面白い。なかなか泣き止んでくれないのはテッパンで、おむつのサイズを間違えたり離乳食の月齢がわからなかったり、ベタなあるあるのオンパレードです。麻薬取締課のシビアな刑事も赤ちゃんを前にすると相好を崩しちゃう様とか、赤ん坊メインの作品はやっぱりハートフルに収まるのがよろしいですね。けどあの母親にはこの先山ほど不安を感じたけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-09-03 21:54:12)
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