41. テルマエ・ロマエ
《ネタバレ》 面白い!。これは素直に面白い!。佳作です。タイムスリップでコントかよと侮っていた自分が恥ずかしくなるような良い仕事のエンターテイメントじゃないですか!。最初っから当然の様に外人扱いの阿部寛さんですが、ルックスのみならずいつものあの卓越した演技力で観る者を引き込む引き込む(笑)。その他、市村さんやら北村さん、宍戸さんなど【濃い】面々が、男氣溢れるギリシアン(と呼ぶのか解らんが)を熱演して熱い熱い!。視聴者が大真面目なお笑い路線に乗って笑ってれば一転!、命の危険も伴うシリアスな展開になり、しっかりと決着つけて、大団円としてくれる。今更言うまでもないけれど、もはや顔だけ・語りだけの演技で【魅せて】くれるレベルに達した阿部寛さんに乾杯。楽しい映画でした!。…そうそう。その阿部寛さんに真っ向から対抗できる素晴らしい役者だと思ったのが、本編前半で存分に活躍している【平たい顔族】の方々。彼らの狙ってない演技は最高!!。助演男優賞あげたいですよ!(笑)。 [地上波(邦画)] 8点(2015-04-08 17:38:52) |
42. デアデビル
《ネタバレ》 卑怯・卑劣・陰惨。それらを増長させて他者を踏みにじって楽しむ様な悪党に対して暴力的制裁。私は賛成し指示しますね。当たり前。そんな理由で主人公に共感するし勧善懲悪のドラマとして高評価。なによりこの主人公、あの超人的な能力を身に着けたのは大好きなパパとの人生復帰の二人三脚の訓練だった事や、その能力を使って唾棄すべき悪党を殲滅したのに、喜ぶどころか心身疲弊状態で孤独に眠ったり、告白部屋の神父に自分が正しいか解らないと泣きついたりする。その迷い、人間の性としての弱さ、それらをハッキリ描いているこのヒーロードラマ、親近感が持てる意味でも最高ですね。まぁ世間一般の方々にはエラく不評なのがよくわかりませんが、悩み苦しみながらも前進しようとする特撮ヒーロー、私は大好きです。 [ビデオ(吹替)] 8点(2015-04-07 05:13:05) |
43. ロボコップ3
《ネタバレ》 図に乗って増徴する悪党どもに完全と立ち向かい、心を結集させてゆく人々や(所長の啖呵と部下たちの追従が素晴らしい)、その願いに応えるかの様に登場した新兵器のかっこよさ、定番であるラストシーンの名セリフはヒーローそのもの。お見事。70年代の日本で作られた真っ直ぐな特撮ヒーローの様なこのロボコップは前2作とは異なる味付けであり子供にも見せられるヒーローです。だがしかし、勧善懲悪が甘いとか正義のヒーローなんてアホらしいという方は見ない方が宜しいかと思います。 [ビデオ(吹替)] 8点(2015-03-20 06:52:44) |
44. 最強のふたり
社会からのドロップアウト組ともいえる立場に甘んじてた、資質の違う者同士が出会って、ぶつかり合って、友情で結ばれて人生のリングに再度躍り出るお話。事前情報で想像はできたもののやっぱり良い題材だし、画の取り方やBGMのセレクトなど、演出もまたセンス良し。無作法でも情に厚いチンピラと偏屈でも知的なロマンチストという取り合わせはありきたりだけど全体的に良かった。感動というより感激させてくれた映画でした。多くの方が仰るようにタイトルだけは難があるので、スターウォーズのEP6みたいに後付けで変えてもいいかと。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2015-03-16 04:42:18) |
45. 宇宙戦争(2005)
明るく楽しく希望に満ちて侵略者を撃退したインデペンデンスの対局にいるようなSFパニック映画。勝ち目の無い脅威に晒された人間達の心理ってあんな感じでしょう。実感できる描き方が良い。この絶望感の描き方、臨場感、肌で感じられます。まったく【観る価値あり】。間違い無く観る価値ありますよ。 [DVD(吹替)] 8点(2015-03-12 17:30:48) |
46. ベスト・キッド(2010)
《ネタバレ》 小さくても一端の漢に成長する片鱗を見せてくれる主人公。ストーリーは80年代からの定番だけど、何もかもがグレードアップしていて存分に楽しめました。だからこそ続編は無いほうがいいと思います。そうそう、先輩のダニエル君と違って、決勝戦での必殺技に呼び名が無かった事だけ残念でした(笑)。 [地上波(邦画)] 8点(2015-03-12 17:10:54) |
47. 必殺4 恨みはらします
《ネタバレ》 また主水チームは居た者招集・寄せ集め状態(笑)。まぁ裏稼業の殺し屋なので消されたり生き延びられたりの結果としときましょうか。で、また今回も作風が変えられてるのですが、深作監督とJACが来たとなれば掛値無しの大立ち回りの面白さが見られる!という予想が大当たりでした。文七の、野生の猛獣の様な子育てぶりと生き様の見せつけぶりもお見事なのですが、更に目を見張るのは奥田右京亮のキャラの凄まじさ。確かに化け物呼ばわりも頷ける手腕。百戦練磨だが加齢の衰えを隠せない主水と、若さで華麗に躍動する冷酷非情な右京亮の一騎打ちは見てるこっちが惹きつけられてしまう見事なもの!。その勝負は…あの決し方で妥当。全くもって当然です。纏めもキチンとしていて満足はできる内容でした。…でもね、よく見ると主水チーム、依頼されたターゲット以外の無関係な人まで殺してるのはマズいでしょう。それと、銃打ちまくるわ爆弾炸裂させるわで、任務完了後にどうやって逃げるんでしょうか。あの状況じゃ、御老公か上様みたいに葵の御門でも使わなきゃ収まらないでしょうけどそこは必殺シリーズ。マズい部分は次回作に繋げないのは解ってるので安心です(笑) [映画館(邦画)] 8点(2015-03-07 06:20:00) |
48. 必殺! THE HISSATSU
テレビで御馴染みの主水グループの、映画に対応した大活躍劇。テレビ放送よりグレードを上げているのでファンは大いに楽しめます。確かにオヤジギャグも入ってますけどね。【2022年追記】一つ書き忘れてました。今回、ゲスト(助っ人)として登場の一匹狼仕事人・此竹朝之助。彼の殺し技は当時を境に過去~現在にいたるまで登場した殺し屋たちの中でも随一の華麗さ・美しさだと思います。彼自身もまた魅力的。天涯孤独な女郎の唯一の生き甲斐だった子猫の敵を討つあたり、孤独な殺し屋の美学が隠されており、粋です。 [映画館(邦画)] 8点(2015-03-07 04:32:09) |
49. 宇宙大怪獣ギララ
《ネタバレ》 心底氣に入ってしまい通算6回観て6回泣いてしまったゴジラ/-1.0。本日はマイナスカラーを観てまた泣いて、レビューしようとしたら当サイトにこの【ギララ】という作品の変更を書いた方がおられて。何氣なく動画検索したら当該作品があげられてたので、私が幼児期に制作されたこの作品を謹んで拝見しました。 うーむ。これは凄い(絶句)。 G/-1.0/cで流した涙をさし置いてでもこちらのレビューを書きたくなってしまいました。この堪え性の無さは年のせいかしら。 ストーリーやら主題歌やらは他のレビュワーさんに追従しますが。なんかあの、エービーガンマとかいう宇宙船ってどっかの観光地の遊覧船にありましたよね?ああいう形。乗組員も氣楽に椅子をくるくる回して会話したりバインダーのメモ用紙をすっ飛ばして慌てたりと楽しげ(制作スタッフは安全な宇宙船航行は観光地の遊覧の延長と考えてたんでしょう)。月面基地もさ、どっかの観光ホテルか旅館みたいですよね。通信室はフロントみたいな作りだし木造の風呂とか。基地には飲み屋あるしダンスしましょ?なんつってくつろぐし。指令室ではタバコ喫い放題。コーヒー無料(制作スタッフは安全な宇宙基地での寛ぎとは社員旅行でホテルや旅館で休息する感覚なのでしょう)。そんなこんなの楽しい宇宙バカンスに本編の50分近くも費やされてもう何の映画だかわけ解らなくなったタイミングでギララ登場。 登場するとき、箱根の火山(?)の炎と煙に巻き込まれて熱そうだぞギララ(笑)。 で、怪獣なので登場したからには取敢えず暴れて町を壊すんですが、可愛い顔つきもあって何か、子供が駄々こねるみたいな破壊。 戦闘機も戦車も、ドえらい数量を次から次へと投入する自衛隊。もちろん怪獣には通常兵器は通用せず。 あっ!ギララがタンカーをぶん投げた!。山崎監督はここをG-1.0でパロったか!?…んなわけは無いか。 ああっ!戦闘機がギララの頭部に特攻した!!。山崎監督はここを(以下自粛)。 あとはもう、なんだっけ?【ギララニュウム】。ってカタカナ書きされた箱を持ってジープで疾走して逃げる隊員と、それをよこせとばかりに追いかけて迫るギララの爆走。 ここね、怪獣に追い詰められる恐怖の場面だと思うんですけど、なんか昔のコントであった【おまわりさんと泥棒】みたいな構図で撮られてるので思わず爆笑してしまう迷場面になっちゃってんですよ(笑)。もしご覧になられるならここのシーンは【ハチャトゥリアン : 剣の舞】をBGMにしながら見ると絶妙に合います(笑)。 けっきょくなんだかわからないけれどギララはスムージーみたいになって。 さらに何だかわからないけどラストは、なぜか金髪姉ちゃん隊員が日本人のお姉ちゃん隊員に負けたわとか言って角刈り男の隊員に失恋して、 【終】 でした。 いや待て。なぜこの映画の〆が失恋話になるのよ(―▽ ̄)?とか言ってはいけないかも知れない雰囲気。(笑) いやいや、正直言うと、月面基地の宴会(20分経過)時点から2倍速で見て、それでももうおなか一杯でした。 G-1.0の後に観たという間の悪さ。 でも、【自分の意に反して観えてしまっただけの映画】というには相応しい。和める作品でした。あー面白かった。当サイトの採点基準、(なかなか面白い作品。 他人に薦められなくもない。)の7点を献上させていただきます。 どことなく【男はつらいよ】の雰囲気あると思ったら同じ制作会社と知り、二度楽しめましたとさ。 [インターネット(邦画)] 7点(2024-01-15 21:35:05)(笑:1票) |
50. アラバマ物語
1人の女性が子供のころに体験した、差別社会の非情さと、差別されても純粋さを失わなかった大人との触れ合いの物語。 大人になってから振り返る美談としては良いです。ただ当然ですが、時代背景も人心も移り変わります。個人的に得た教訓としては、 【信頼関係に無い他人を迂闊に信じては危険】 と、 【人を見下す人間は見放される】 かな。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-06-21 15:26:19) |
51. 遊星からの物体X
《ネタバレ》 隔絶された状況の中に正体不明の殺人鬼が潜んで徐々に迫ってくるという設定は、簡単に作れる割には確実に観客を恐怖で釘付けにできる便利な手法。この手の作品をウケ狙いが心情の監督につくらせようモンなら言うまでもなく、乱痴氣騒ぎするカップルだの臆病風に吹かれて暴れる男だの金切り声を挙げて喚く女だので画面を騒々しくしてからお決まりの血飛沫の見せつけという軽薄作品になるのが定番だが、この作品ではキチンと品位を保ってる。まあ、観測隊員だからインテリだし有事の訓練も積んでる人たちだから当然だけど。 そういう設定のもとでのホラー&サスペンスなので、残骸となってるUFOも、アメリカ人お得意のスプラッター系統モンスターも、大人の鑑賞に応える純粋な恐怖の対象として映えてました。 あ、でも思ったんですが、観測隊(探検隊?)だから銃やダイナマイトを取り揃えてるのは解るけど何で火炎放射器が、しかもあんなに何丁も取り揃えてるんですかね? (2013年3月25日 追記) 余談ですが、このページの【あらすじ】を書いた方、文章表現が物凄く上手いと思いました。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-02-12 20:39:56) |
52. 禁断の惑星
《ネタバレ》 初回の東京オリンピックより前に作られた作品かー、テレビは普及したばかりで白黒画面の時代の作品かー、時代設定は一昨年かー人類はまだ他の星に進出はしてないなーと、自分が生まれる前に作られた作品に感慨深く見入ってしまいました。最大級に怖いモンスターは人間のエゴという設定は古来から何度でも使用できる訓戒ですね。ストーリーはもちろん、メカやファッションや人物像まで、60年以上も前の作品とは思えないスタイリッシュさを堪能できました。この路線はスタートレックに続き、日本ではウルトラセブンあたりが影響は濃いような氣がします。味わい深いSF映画です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2022-01-18 15:02:11)(良:1票) |
53. 赤ひげ
レビュー100作目はこれをセレクト。 【医は仁術】を描きながらも硬派に、そして世の中≒人間の心模様の現実をも描いている作品。舞台だけを現代バージョンにしてリメイクしても思想は十分通じるでしょう。監督や脚本家は実際の患者やヤクザを取材したんだろうなと解る人物描写はお見事。医大生や看護学生や介護福祉士の実習生の教材として見学させても良いかと思われる作品です。映画黄金期の役者さんて子供から老人まで演技上手いですね。当然だけど。ただリメイクするなら内容からいって、一本の映画で終わらせるより連続ドラマにして、いろんな事件に挑む赤ひげ先生プラス若い医師と仲間たちという作りが良いかも。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2019-08-09 10:37:45) |
54. 八岐之大蛇の逆襲
好きこそものの上手なれ、とは正にこの監督さんを指す言葉と思います。今や日本の特撮界の主力である彼の初期作品。ミニチュアの造形や撮影技法などがもう、情熱ありありで嬉しくなります。役者の演技とかストーリーとかはいいの!問題にしませんこの時点では(笑)。偉大なる職人となった監督の情熱が感じられ他者にもすすめて良いかなと思いこの点数を献上。いやしかし個人的には、メカ八岐大蛇のデザインは現代特撮に出ても良いくらいカッコイイと思ってます。あと誰だか解らないけど、オロチを操縦させられたヒロインが偉くカワイイ(・▽・)ノ!とも思ってます(笑)。 [ビデオ(邦画)] 7点(2019-07-04 15:10:25) |
55. ミカドロイド
【製作費が足りない】。評価の低さ少なさの原因はこれに尽きるのではないかと。 先の大戦で発生した負の遺産が平和な現代に蘇って仇をなす。ってアイディアは特撮において結構使える万能アイテムです。この映画のありとあらゆる部分に現れた粗や手抜き感は、製作費が足りないゆえの悲劇であり、製作費さえ潤ってれば改善されてそこそこヒットできると見てます(笑)。舞台は再度、ビルの地下だけにすれば閉塞感あるし。役者は無名で若いの使えば遠慮無しのアクションできるし。ジンラ號はあのレトロデザインのまんまで時代感と恐怖感を煽るし。それらの要素は全部、経費節減に繋がるし(笑)。樋口監督に憧れて追いかける若手とか現れて、リメイクしてくれないかなーと期待してます。 [ビデオ(邦画)] 7点(2019-07-04 14:48:23) |
56. フラガール
《ネタバレ》 実話を元にしたドラマである事を認識して鑑賞すると素で見るより味わい深い作品ですね。昭和の体育会系の根性論。その女バージョンって感じが良い。主人公の紀美子からお友達のフラガールズから果ては紀美子の母ちゃんまで。地に足を付けて根を張り、ド根性で生き抜く【イイ女】の見本市。とりわけ最高なのが平山まどか先生。DVの犠牲にされた少女の親父に敵討ちぶちかますシーンは拍手大喝采!。個人的には【最高の女】だと思ってます。 [地上波(邦画)] 7点(2016-11-12 11:59:10) |
57. テルマエ・ロマエⅡ
《ネタバレ》 part1のパターンを踏襲した前半がちと長ったらしく感じました。その後に波乱あり、でもやっぱりテルマエの効力で解決。ラストシーンもエンディングも、誰も悲しまずに済む仕掛けで〆たのは嬉しかったので良しとしましょう。 ………ケイオニウスは? [地上波(邦画)] 7点(2015-06-20 23:21:30) |
58. タイタニック(1997)
どんな事象でも現実の様に表せるCG映像に慣れてしまったためか、大海原の景色や巨大船沈没シーンも冷静に観てしまい、印象的に残ったものは意外なほどありませんでした(ストーリー・役者の演技含)。でも、194分もの上映時間を全く疲れさせず飽きさせることなく見せてくれた良い映画だと思います。 [CS・衛星(吹替)] 7点(2015-06-20 17:02:43) |
59. CASSHERN
監督と脚本家と演出さんが本作品に真剣に、本氣で一途に取り組んだ作品ですね。作品鑑賞後に知りましたが監督が原作に強烈な思い入れがあったと。だからこそか、自ら本作制作の全て(殺陣からBGMからキャスティングから小道具デザインから何から何まで文字通りに全て)に関わって作り上げたと。ハイ確かに大多数の皆様が仰るように、フラッシュバックや説明セリフ多用の、あの表現方法は大多数の観客には耐えがたい物と感じられるものでしたでしょう。ただ私の場合、この映画には【人間の醜悪さと悲しさを芸術として映像化する】意気込みと技術に見惚れて感銘してしまったのでこの点数です。私は原作原体験世代ですが、この監督さんが作った自分の【新造人間キャシャーン】は全面的に指示するし他人にも薦められます。これ以降昭和の特撮ヒーローのリメイク作品は次々と映像化されるけど、原作が大好きでリスペクトしているから真剣に作った、というのはこの監督だけみたいですね。 [映画館(邦画)] 7点(2015-04-05 02:50:11)(良:1票) |
60. ピンポン
《ネタバレ》 青春映画。ギャグ映画。クドカン脚本。唯我独尊タイプのアスリートの青春も1コマ。男子高校生時代のアホぶりとトンガリぶりと輝きぶりを、経験者の視点充分に描かれている。爽やかぶりも良し。これで充分。 …そうそう、準決勝でのペコの膝の回復。不思議でもご都合主義でもなく、実際あり得ます。【若干付記】…いつも共演者を食い尽くして自分の世界を作ってしまう夏木マリさん&竹中直人さんコンビの相手にされながら、食われないどころか『もっと高く!』飛んだ久保塚洋介さんとARATAさんの若手コンビは凄い役者だったんだなと思いました。両者とも長続きしなかったけどね。 [地上波(邦画)] 7点(2015-03-12 16:59:26) |