61. バトルフィールド・アース
SFファンは悲しい。SF映画の沽券にかかわる映画だ。これを観た人は「だからSFは嫌いだ、ダメだ、クダラン。」と言うだろう。罪作りな映画である。何もかもがムチャクチャ。ついて行くのが疲れる。ナ~ンも残らない。ドタバタコメディーにすれば良かった。(似たようなもんだが。)ラズベリー賞を取っても「ワイルドワイルドウェスト」みたいに可愛気があって好きな映画もあるんだが、これはダメだ~。トラボルタもトラブットル!!! 3点(2003-07-12 11:18:36) |
62. 燃えよドラゴン
昔むかし、川崎の劇場へ友人三人と観に行き、出て来た時、お互いの足を「アチョー、アチョー」と言って蹴り合った思い出でがあります。本物の武道家がアクターになった凄さ、強烈な印象でした。彼の作品の中では、ベストでしょう。所々に物足りなさはありますが、他の作品が低すぎるのです。これからという時に実に残念でした。自分も武道をたしなんでいたせいか、後に続いた弟達も武道に目覚め、末弟は剣道7段になりました。これもリー先生のお蔭なのでしょうか。「考えるな!感じろ!」は今も自分の中に生きています。アチョ~!!!アタタタタ~!!! 9点(2003-07-12 02:33:35) |
63. 恐怖の報酬(1953)
この映画を観ると、果たして映画というものは進化しているのか、と思ってしまう。ニトロ積んだトラックが荒野を行く、ただそれだけの話なのに、この凄みと緊張感は何なんだろう?観る物を引き付けて止まないリアリティー。映画はかくあるべき、を訴える映画である。金やCGを多用した映画がもてはやされる時代にあって、トラック一台でも優れた映画が出来ることを証明している。やはり、映画は本である。脚本が悪ければ、いくら金をかけても、秀作は出来ない。この作品がそれを如実に証明している。 9点(2003-07-12 01:42:58) |
64. タンポポ
主演の宮本信子がより一層輝いて見える伊丹作品の中ではトップクラスの作品。いわゆる再生のドラマであるが、「スーパーの女」よりは、はるかに印象深い作品である。ラーメン屋を軸にしたお得意のウンチクドラマであるが、ドラマを楽しみながら食文化を堪能できるという、お得な映画でもある。みのもんたの「愛の貧乏脱出作戦」はこの作品にヒントに企画されたんじゃないのか?映画は前を見よ、考えろ、工夫せよ、研究せよ、と言っているようだ。道は開ける!希望を捨てずに頑張ろう!? 9点(2003-07-11 02:27:27) |
65. ブラザー・サン シスター・ムーン
詳しいことは書かないが、自分も宗教的環境にいたことがあり、そこでは、バイブルのような映画であった。時代背景も視野に捉えて、深読みをしておられる方もいるようですが、【prado】さんが書いておられるように、素直に観たらよいのではないかと思っております。一言でいえば、清貧の思想を説いていると同時に、ドグマ主義と権威主義に陥っている旧態依然とした宗教を風刺しているように私には感じました。仮に史実に忠実でなくとも、映画の中で彼が説いたことは、人が幸せに生きる為のヒントにはなっていると感じます。映像美もさることながら、精神性の高さにおいても、良質の作品ではないでしょうか。 9点(2003-07-11 01:25:24)(良:1票) |
66. スウィート・ノベンバー
《ネタバレ》 恋愛ものは苦手で、めったに観ない50近いオジです。キアヌの相手が嫌いなタイプだったら、チャンネルを変えるつもりだったのですが、シャーリーズ・セロンっていうんですか。出てきた瞬間、ク~ッ、好きなタイプって感じで、魅入ってしまいました。(何を着ても様になる人。)この作品、確かにリアリティーはないんですが、シスコに咲いた恋愛メルヘンと割り切って、最後まで観てしまいましたよ。自分も広告業界の端くれに身を置くものですが、あのプレゼンのシーンは、面白かったですね~。笑えました。目隠しで使ったマフラーに顔を埋め、歩くキアヌ、後ろ姿、寒風に舞う枯れ葉、シュールな建物、寂寥感ただよう素敵なラストシーンでした。 7点(2003-07-10 22:55:17) |
67. バーティカル・リミット
《ネタバレ》 劇場で観てないから、大きなことは言えないが、後味悪しの映画だよね。ショッキングなイントロは期待させてくれたが、段々ダレてしまったよ。雪崩のシーンや滑落のシーンなど、所々に見せ場はあるが、人間ドラマとしては、感動出来ないな~。リアリティーに欠けるシーンで興醒めしてしまう。スーパーマンじゃないんだからさ、そんなに飛ぶなよ。ピッケル一本でぶら下がるなよ。お金もかけてるし、ロケも大変だったとは、推察するが、もう少し何とかならんかったかな~。それにしてもテレビCMの力は凄いね。レビューの数が証明している。その反動がモロに来てるけどさ。 4点(2003-07-10 21:47:57) |
68. セブン
腐臭漂う作品。全体を覆う暗鬱なトーン。スクリーンから血糊が滲み出てきそうだ。やりきれない、しかしこれが現実なんだ、と言わんばかりのアン・ハッピーエンド。おのれの生理は拒否しているが、また、覗きたくなるであろう。傑作である。 8点(2003-07-09 18:03:31) |
69. 切腹
昔むかしに観た。ビデオに採ってある。何度かビデオを整理し、消去したが、この一本は、消すことが出来ないでいる。黒澤監督も属していた「四騎の会」の一人、小林監督入魂の作品である。大仰なセットはなくとも、良い脚本とキャストがいれば、傑作が出来る証明であろう。殺陣は今ひとつであるが、それを見る映画ではないから、許したい。それにしても武士とは、辛いものよ、のお。 9点(2003-07-09 17:35:54) |
70. 砂の器
昔、泣ける映画という、ふれこみに反発しながら、一人で観た。人目が無かったから、思い切り号泣した。だが、細かいところは忘れてしまったな。もう一度観てみようと思う。歳月は人を変えるというが、まだ、泣けるだろうか。 9点(2003-07-09 16:05:25) |
71. スター・ウォーズ
くどくどとは言いますまい。SF映画のエポックメイキングな作品です。自分は正直なところ、「スタトレ」のファンなんですが、これからも両作品が凌ぎあってシリーズの充実をはかっていってもらいたいね。SFバンザ~イ!!! 8点(2003-07-09 15:30:10) |
72. 卒業(1967)
我が青春の一本。高校時代に観た。その頃おつき合いしていた彼女を誘おうかどうか。迷ったが、結局一人で観にいった。(ストリップシーンの事を考えると正解だったかも。)プールのシーンにサウンドオブサイレンスがかぶるシーンでは音楽的衝撃を受けた。グループサウンズしか知らなかった田舎の学生が洋楽に目覚めた瞬間でもある。その彼女とは、その後、お別れした。「ダスティンホフマンには、なれなかったよ。」 8点(2003-07-09 15:16:03) |
73. 十戒(1956)
宗教映画として観た記憶はないな~。ひたすらスペクタクルでしょ。聖書の世界を映像化しちゃうってのが、凄いね。比べると怒られちゃうかもしれないけど、自分的には「ベン・ハー」の方が評価高いです。ごめん。 7点(2003-07-09 14:53:54) |
74. 猿の惑星
田舎の、いつもは東映のヤクザ映画ばかりやっている映画館に「これ」はやって来た。当時それだけ話題作だった、ということか。全くの予備知識なく観たラストシーンはハンマーで後頭部を殴られたような衝撃があった。ガキでもヘストンの言ってることの意味がよく理解できた。(構図がこれまた良いんだ。)本作品はそれ故、ラストシーン云々が語られることが多いが、全体のつくりも音楽ともども上手く出来ている。ヘストンが地面に描いたものを、長老猿が杖で消し去るシーンなどが印象深い。私の中ではSF映画のベストテンに位置する作品。最近、リメイク版を観たが、映画の基本は、金でもCGでもなく、「本」(脚本)であることを改めて認識させられただけだった。 9点(2003-07-09 14:37:13) |
75. PLANET OF THE APES/猿の惑星
SF映画の金字塔のひとつである元祖「猿の惑星」は超えられまい、と思って観たが、案の上であった。映像技術は格段に進化しているのに、映画としての醍醐味は半減している。元祖以上のラストシーンを創ろうとしたんだろうが、失敗に終わっている。あのシーンでは「アッ!」と思った後、苦笑してしまったよ。「バックトゥザ~」じゃないんだから、頼むよホントに。脚本が良くないんだろうね。元祖を意識せず、全く新しい「猿の惑星」を創れば良かったんだよ。 5点(2003-07-09 13:57:40) |
76. 2001年宇宙の旅
芸術的感性同様、SF的感性というべきものが存在すると思っている。それが無いと、どんなSFを観ても陳腐に見えてしまうという代物である。数あるSF作品の中でも、とりわけ本作品は、その感性をフル動員しないと、いわゆる面白くない、のである。「スターウォーズ」だけがSFだと感じている人にとって本作品は面白くない、に違いない。しかし、感応できる人にとっては、これほど興味深く、面白い作品はないのである。キューブリックはメッセージを観客の感性に委ねたのである。意見百出、賛否両論、すでに我々は、キューブリックの術中にはまっているのである。 10点(2003-07-08 01:22:20)(良:1票) |
77. 未知との遭遇
《ネタバレ》 当時なら9点献上ですが、あれから数十年、私も年をとりました。当時よりSFが好きで、当たり前のように映画館へ出掛けました。ところが、小型UFOが道路スレスレに飛行するシーンあたりから、自分の中ではSFでは無く、現実世界になってしまい、宇宙人は居ると確信してしまいました。選ばれた者だけが、メッセージに感応するといった設定は、当時も今もスッキリしないのですが、ラストシーンのマザーシップの出現に、そんなこたーあ、どうでも良いや、と開き直ったことが思い出されます。どなたかも書いていますが、この作品は劇場で観ないとあきません。椅子が震えるぐらいの音を伴って画面いっぱいに出現するマザーシップを見ると、宗教的恍惚感にひたれます。「ベン・ハー」なんかと同様、テレビ、ビデオで観た場合は違う作品と考えてください。 8点(2003-07-08 00:07:34) |
78. 遊星からの物体X
《ネタバレ》 当時なら9点献上かもしれないが、あれから数十年、私も年をとりました。イントロからワクワクさせますな。有史以前にエイリアンが地球に来訪していて……なんていうシュチエーションが。凄まじいエイリアンの描写も狂気が感じられて最高ですな。あそこだけで、当時、話題沸騰でした。血液検査シーンは見える敵より見えない敵の方が怖いことを教えてくれます。ラストは映画のセオリーとして、ああいう終わり方しかないのかもしれないが、異色作品として、ひと味違ったエンディングが欲しかった。(贅沢か。) 8点(2003-07-07 23:23:42) |
79. オデッサ・ファイル
《ネタバレ》 皆さん辛口ですな~。私はそれなりに感動した者です。特にラストシーンは「猿の惑星」「マタンゴ」同様、ガ~ンときたな~。最近、また観たんだが、それなりに引き込まれました。派手さはないんだが、それがかえってリアリティーを感じさせます。テンポもこれぐらいがオジには丁度良いよ。最近の映画は目が回る。(自嘲) 8点(2003-07-07 19:18:10) |
80. リーサル・ウェポン
昔むかし観た。「マッドマックス」以外のメルを観た最初の作品。良い印象が残っているが、特に印象的なシーンも無い。だけど純粋に楽しめる映画だったね。続編も鑑賞したことがあるけど、確かコミカル臭が強くなっていったよね。評価は分かれるところだろうけど、自分は本作品が好きだな。 7点(2003-07-07 18:27:40) |