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61.  大魔神 《ネタバレ》 
わずか90分弱とはとても思えない、コッテコテの濃さ。謀反が起こる導入部分は定石通りとしても、そこから、何かやってくれそうな家臣は速攻で捕まる、若様も続いてあっさり捕まる、頼みのおば様も返り討ちと、こけそうなくらいの一貫した無力ぶりなのです。一方で、敵側の悪逆ぶりの描写は実に粘着質(美術関係が隅々まできっちりしているのが効いている)。そこまで溜めに溜めた後でいよいよ大魔神様の怒り爆発になるんですが、遠方からじわじわ迫ってくる距離感だったり物質感の撮り方、さらには背景の色合いまでが、見事に完成しているのです。また、悪玉をやっつけて終わり、という単純な正義の味方ではないのが、作品に奥行きを与えています。高田美和の化粧が濃すぎで、山奥での生活感が出ていないのが唯一の難点。
[映画館(邦画)] 8点(2017-08-16 03:28:57)(良:1票)
62.  リバティ・バランスを射った男 《ネタバレ》 
何と、ウエスタンの皮を被った堂々たる政治ドラマだったのに驚き。教室のシーンを中盤の山場に持ってくるところでその意志が見えてくるわけですが、さらに、選挙選出のシークエンスも時間をとってしっかり描き、さらには、バランス撃退でめでたしめでたし、かと思いきや、本当に打倒しないといけない敵はその後に待ち構えていた、という徹底した構成(その間に、銃撃シーンの多視点描写という美味しいネタもあり)。他方で、意外に出番の時間は少ないのですが、そこに迫力を凝縮しているからこそ、悪役のリバティ・バランスのインパクトも際立っています。そういったもろもろも含めて、タイトルがすべてを一言で表しているのも優れています。
[映画館(字幕)] 8点(2016-08-21 01:57:55)
63.  セッションズ 《ネタバレ》 
ポリオも四肢麻痺もそれは前置きでしかなくって、あくまでもメインテーマは、セックスを通じた主人公(と周辺人物)の変化。そこに明確に照準が絞られているのが素晴らしい。あれこれ考えが先走って、原始的な喜びを忘れているかのような導入部の主人公は、裏からの現代社会への風刺のようにも感じる。●ヘレン・ハントという絶妙なキャスティングが、作品をさらに意義あるものにしました。知性と優しさを同時に感じさせ、プロとしてのセックスセラピストの技術と誇りも同時に表現し、さらにヌード(この作品では当然ながら欠かせない必須の要素)も、整いすぎず崩れすぎず、いかにも身の回りにいそうなバランスある肢体。名演に拍手です。●ヘレンが最初に脱ぐときに全身ショットで仕草をきちんと収め、トイレのくだりで突然主人公が興奮する、など、性的思考のプロセスの一つ一つをきちんと押さえているのも、テーマに向き合った制作者の真摯な姿勢を感じる。●モーテルの受付の彼だけ、登場の意味がよく分からなかったかな・・・。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-05-31 03:25:06)
64.  サマータイムマシン・ブルース 《ネタバレ》 
演技については、男優陣はただ騒がしいだけ、逆に女優陣はただそこにいるだけで、全然魅力的に撮られていない。しかし、それでも中盤以降面白さがせり上がってくるのは、昨日と今日の短期間のやりとり、1個のリモコンを取りに行くというしょうもない目的、というごく狭い範囲から、軸足がぶれていないところにある。だから、作品世界がきちんと完結しているし、滅茶苦茶なことをやっていながら妙な身近さを感じさせる。あとやっぱり、同一場面の多角視点的な描き方は大好きなのです。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-04-27 02:23:08)(良:2票)
65.  きっと、うまくいく
2時間50分もあるのに、そんなに変わったことはやっていない単純ストーリーなのに、各シーンに無駄がなく、少しも間延びしていない不思議。馬鹿な友人って素晴らしい、というたった1つの当たり前のことを言うためにその全部の時間を投入してしまうテンションの高さも、同様に素晴らしい。
[DVD(字幕)] 8点(2016-03-31 01:01:06)
66.  ストップ・メイキング・センス
とにかくデヴィッド・バーンが格好良い。異常なほど格好良い。パフォーマンス中はあまり他のメンバーとも絡まなくて、最初から最後までひたすらナルシストなんだけど、だからこそ格好良い。これからステージに上がろうという人たちが今見ても十分勉強になる、いやむしろ必修映像だろう。あ、あともちろん、ベースを弾きながらくるくる踊るティナ・ウェイマス姉ちゃんのキュートさについては、言うまでもないですね。●再見して気づいた点。メンバーの表情からパフォーマンスから演奏まで、あくせく動かずにきっちりフレームに入れているカメラ(と照明)が凄い。複数人を射程に入れている際も、その画面構図バランスまでが美しい。特に前半。
[映画館(字幕)] 8点(2016-02-16 00:30:29)
67.  海の上のピアニスト 《ネタバレ》 
「何で彼は陸に降りないの?陸地はそんなに怖いところじゃないのに」と彼を笑うことは簡単だ。しかし、生まれてから一度も見たことも体験したこともない、そこにないのが当たり前という存在に対する人の無自覚な先入観や忌避感をなめてはいけない。はたして私たちは、本当に陸地から海を見ているのだろうか?全部を見ているつもりでいて、実はずっと船の上にいるだけではないのか?という、これはトルナトーレ監督から観客への挑戦状。●しかし他方で、監督は人間の無限の可能性に対する讃美をも忘れてはいない。それは最後に主人公の口から分かりやすく語られる。ピアノの鍵盤が有限であっても、いやそうであるからこそ、彼は可能性の翼をどこまでもはためかせることができた。だから、彼はそもそも陸地に降りる必要などなかったのだ(すでに、陸地にいる以上の経験をしているから)。したがって、階段の途中で止まった彼は、物語としては、船に戻る以外の選択肢はありえない。●ラストの再会は、どう考えてもマックスの幻想あるいは1900の幽霊なんですけど、「この1900だったら、意地でもこの廃船内で生き残っていた可能性も・・・」と同時に感じさせてくれるのも凄い。●それからこの映画のもう1つの偉大な成果は、92年のソロアルバム以降、何年にもわたって隠遁生活に近い状態だったロジャー・ウォーターズを引っ張り出して主題歌に起用したこと。これが、2000年代の彼の活動再開の幕開けとなります。この点でこの作品には心から感謝です。
[映画館(字幕)] 8点(2015-11-21 02:05:44)
68.  海洋天堂 《ネタバレ》 
導入部の舟のシーンでは、非常に観念的で嫌なものを感じたし、また当然その後はカットバックで後でここに戻ってくるんだろうと思っていたんだけど、何とそのまんまなシーンだったのにびっくり。その後の描写も(あるいは主人公の行動も)、何とも実直で、生活に足がついていて、一つ一つの目の前の現実的なことの解決に徹しています。奇跡は決して起こりません。逆に、展開のためだけのようなわざとらしい危機も起こりません。だからこそ、何気ないことの困難さが静かな重みをもって迫ってきます。そして、そうだからこそ、近くの商店の奥さんとのちょっと切ない関係が効いてくるし、たった1回の写メが、見る側にとっても忘れられない想い出として刻みつけられます。
[DVD(字幕)] 8点(2015-11-02 22:39:16)
69.  フィッシュストーリー 《ネタバレ》 
あーもうこういうの大好き。時空を超えたつながり、時系列操作、描写を途中で止めてのミスリード、何十年も前のバンドが偶然的に録音した1曲が誰も知らないうちに地球を救うという馬鹿馬鹿しさ(しかもそれ自体がフィッシュストーリーであるという二重構造)。録音のところをフルで撮っているなど、ポイントの部分にこだわっているところに、制作者の対象に対する愛情を感じます。●バンドの4人はちゃんとキャラクターができているし、レコード会社の人やプロデューサーもいかにも本当にいそうな感じだし、多部未華子ちゃんもいい存在感だし、正義の味方は正義の味方としかいいようがないしで、各登場人物の造形にも、きちんと配慮されています。●難点は、映像が全般的に綺麗すぎで、その年代だと意識して見ないとその年代に見えないこと。それと、ビートルズの解散からパンクの勃興まではそこそこ間があるので(というか、むしろその間の部分こそが重要なので)、一緒くたに語るのは変ですよ。●原作も読みましたが、映画に比べると本当に骨子のみという感じ。いろいろなパロディやお遊びの部分もあるとはいえ、よくぞここまでイマジネーションを膨らませたものだと思う。ハイジャックをシージャックに変更したのも正解。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-10-18 01:53:33)(良:1票)
70.  鴛鴦歌合戦
何が一番驚いたかって、それぞれの歌が、場面や心情の表現にきちんとなっていること(曲調や歌詞も含めて)。そして、役者陣が、きちんと「歌いながら演技をしている」こと。つまり、ミュージカル映画としてはすでに完成しているのだ。それにしても、戦前からこれほどの作品を作っておいて、どうしてその後の日本にはミュージカル映画が存在しないのだろう?
[映画館(邦画)] 8点(2015-08-30 21:43:19)(良:1票)
71.  灼熱の魂 《ネタバレ》 
しんしんと積もった雪がいつしか強固な雪塊となるかのように、一つ一つのシーンが積み重なり、圧倒的なパワーをもって必然的なラストへと流れ込んでいく。とてつもない憎しみと、とてつもない愛情とは、同時に併存しうるという、現在と未来へと向けたメッセージ。そもそも、子供が一人でもストーリーの維持は可能であるのに、なぜあえて双子という設定にしたのか、終わってみるとよく分かる仕掛けになっている。
[映画館(字幕)] 8点(2015-06-10 19:44:04)
72.  山椒大夫 《ネタバレ》 
奥方の田中絹代、遊女の田中絹代、そして老婆の田中絹代。この3発の爆撃だけであまりにも強烈。これぞ役者、これぞ俳優。●映像面で印象に残ったのは、実は、最後の感動の再会からさらにその後、カメラが遠景を捉える中で、漁婦が黙々と作業を続けている風景。親子の再会という壮絶なドラマも、誰も気づかない、一番近くにいる人すらまったく気づかない中で、ごくひっそりと行われている。かつて存在した無名の町民・村民に対する製作者の祈りすら感じる。●姉弟を兄妹に変更してしまったのは、やはり大いに違和感がありました。荘園内での成長上の変化や、逃亡の決断のシーンに説得力がありません。
[映画館(邦画)] 8点(2015-05-17 01:36:33)(良:1票)
73.  少女は自転車にのって 《ネタバレ》 
少女が自転車に乗りたがっているというほのぼのホームドラマの体をとっていながら、実は至る所に皮肉と反骨がちりばめられている。一番のポイントは、コーラン暗唱コンクールで優勝し、校長からも賞賛されるほどの「勉強」をしていながら、少女の内面は実は何も変化していないということ(禁止されたはずのスニーカーをはき続けているのがその象徴)。つまり、「形だけで物事を強制し、それで事足れりとすることなど、何の意味もない」というメッセージなのだ、これは。●その中で、いったんは視界から消え去り、その後母の手を介して戻ってくる自転車は、希望や意志の象徴として確実に機能している。何よりも、最初に塀の上を走っている(ように見える)ショットの、鮮烈なインパクト。これと対比されるのが、仮設的に設置されて用が終われば撤収される照明設備であり、まさにハリボテで形だけのものとしての象徴。その中で選挙運動が行われる(つまり社会の物事が決まっていく)というのが、これまた強力な皮肉。●ラスト、二人で自転車で去っていくのかと思ったら、途中からは少年はフレームアウトしてしまいます。いくら純朴に求婚をしたとしても、違う部族の彼と結ばれることはありません、という暗示。その先に待ち受けるのは、それまで見たこともないような激しい交通網。それでも前を向いて微笑む少女のアップ。これ以外にはないフィニッシュ。●制作の社会的背景がどうのこうのという前置きを抜きにして、創造の動機と表現の手法、そして芸術としての完成度という点において、すでに優れている映画です。
[映画館(字幕)] 8点(2015-04-10 23:59:35)
74.  祇園囃子 《ネタバレ》 
作品のポイントはたった1つしかないのに、それをじっくり90分かけて描き出す落ち着きと丁寧さ。中でも、中盤、浪花千栄子が木暮実千代に翻意を促してじわじわとたたみかける際の、陽炎のようにゆらめく迫力があまりにも強烈。
[映画館(邦画)] 8点(2015-02-23 04:13:29)
75.  アバウト・タイム 愛おしい時間について 《ネタバレ》 
主人公がタイムトラベルをいろいろいじり始めたところで、気がつけば、レイチェル・マクアダムスが別の男とくっついている。これではいかんと即座に修正して、ちゃっかり自分に出会いを向けている。厳密にいえば、これは恋愛競争としては「卑怯なやり方」なのだが、リチャード・カーティスはそんなことは気にせず、話をどんどん先に向けていく。彼は主人公には何としてもハッピーになってもらいたいのだし、これはみんなが夢想する「あんなことができたらなあ」の具現化なのだから、作品としてはそれが正解なのだ。そして、いろいろあったけど結びついてハッピー、で収束するかと思いきや、さらに後半は話を飛翔させて、人生全般の次元まで包み込んでしまう着実さ。
[映画館(字幕)] 8点(2014-12-31 21:16:03)(良:1票)
76.  トゥモロー・ワールド 《ネタバレ》 
事の背景なり詳細といったことはびっくりするくらい省き切っているのだが、その前提で大風呂敷を広げるだけ広げ、そして強引につじつまを合わせて収束するという突っ走りぶりは、そんなに嫌いではない。で、長回しは個人的に大好きなので、当然、点は甘め。●再見して気づいた点。(1)めちゃくちゃ主役っぽく登場するジュリアン・ムーアを、ものの30分で退場させる力技。こんなに早かったんだ。(2)やたらと各シーンで動物があれこれ登場するのも、ちゃんと意味があったんですね(空飛ぶ豚=そのものずばり「アニマルズ」もその一環?)。(3)これだけいろいろ詰め込んだら、普通はいくらでもダラダラ長くなってしまうんだけど、きっちり110分に収めている技も凄い。ということで1点プラス。
[DVD(字幕)] 8点(2014-11-24 03:51:17)(良:1票)
77.  マイレージ、マイライフ 《ネタバレ》 
熟練の首切り職人の主人公の周辺に、対照的な女性二人を配置するという設定の時点で、いかにも観念的で説明的な描写に陥りそうな雰囲気が漂っているのだが、意外にも巧くまとまっていた。随所で徹底して空港シーンを入れ込むこだわりぶりと、首切りの会話を手を抜かずにいろんなパターンで展開する丁寧さが、作品の腰を強めている。最後に「やっぱり家族が大切だよね」に集約していくのは非常に安直という気がしないでもないが、女性二人との関係をあっけなく終わらせる皮肉ぶりが、作品を陳腐に落とす手前で救っている。余談だが、ここぞというところで懐かしのヤングM.C.の"Bust A Move"が、しかも本人登場で(!)炸裂するのは、ちょっと楽しかったりして。●再見して気づいたのですが、この脚本では、主人公の全体を通じての変化が、実に的確に切り取られているのですね。アレックスとの逢瀬、ナタリーへの教育(?)、妹の結婚式(と、義弟との接触)を通じて、徐々に見える世界が変わっていく。だから、悲願を達成した機長との会話シーンの虚しさに説得力がある。そして、それを自然に表現したクルーニー、ファーミガ、ケンドリックの演技も素晴らしい(空港での別れのシーン、すでに破綻を予感しているファーミガの表情!)。●難点は、最後の紹介状が余計なこと(ケンドリックの想像後ろ姿のショットが良かっただけに、関係はそこで終わらせてほしかった)、クルーニーとファーミガが最後に電話で喋るのが余計なこと(留守電メッセージとかで十分だったのでは)。
[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-07-02 01:07:32)(良:1票)
78.  連合艦隊 《ネタバレ》 
これだけのキャスティングとこれだけの内容で、一体どうやってまとめるのかと思っていたら、意外にきちんとまとまっているので驚いた。勝因は、固有名詞や作戦用語を、見る側が理解できるかどうかとか余計なことを考えずに、当たり前に使っていること。そして、いろいろ登場する会議や協議のシーンを丁寧に描いていること。これによって一本の緊張した筋が維持されている。他方で、情緒に流れない程度に市井の2家族を絡めることによって、上滑りではない個々の生死の重さを表すことに成功している。また、各海戦(真珠湾、ミッドウェー、レイテ沖、大和突撃)についても、基本的要旨の部分とはいえ、背景や位置づけや経過、そして結果をきちんと盛り込んでいるのも重要。だから、豪華キャスティングの皆様も、所在と立場を明確に与えられて、輝いている。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-04-29 00:55:58)
79.  ビフォア・ミッドナイト 《ネタバレ》 
前作と前々作を見てきた人ならば、あれから9年後の2人に、しかも実際の9年後に再会できるということだけで、もう感涙してしまうわけです。しかし、これまでの作品の実績によりかかるのではなく、あくまでも過去を崩さずに、しかし着実に過去を発展させた結果を存分に提示してくれます。長回しや延々と続く会話の応酬には「相変わらずだなあ・・・」と嬉しくなりつつも、しかしその中で提示される内容、そしてそこから拡がるジェシーとセリーヌそれぞれの「現在」は、まさに95年とも04年とも違う世界を示しています。クライマックスのホテルの一室での20分間の感情のぶつけ合い、しかしただぶつかり合うだけではなくて、アクセルとブレーキとハンドルを双方が目まぐるしく操作しながら行われるぶつかり合いは、何とスリリングなことか!そして最後には、タイトルの意味も分かり、第1作から通じてのタイトルの意味まで分かってしまうという、何とも味わい深い着地です。お見事。
[映画館(字幕)] 8点(2014-01-26 20:29:10)(良:1票)
80.  特別な一日 《ネタバレ》 
どうということはない会話が延々と積み重ねられ、映画というよりは舞台劇のような前半は、平坦な印象しかなかったのです。しかし、2人の感情が高ぶるにつれて、かえって雰囲気は虚しさを増していき、一線を越えたところで、一気に色が反転する。むしろそれまでの平凡なやりとりこそが至福であったことが分かる仕掛けです。灯りが1つずつ消えていくラストも秀逸。見終わった後にこそ、じわじわと味わいが出てくる。
[DVD(字幕)] 8点(2013-11-14 02:10:13)(良:1票)
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