61. ブリジット・ジョーンズの日記
素直に観て素直に笑っちゃいました.R. セルウィガーの魅力って、これは他の人が真似しようと思ってもなかなか得られるものじゃない.H. グラントは表情が垢抜けていてお洒落で格好悪くて素敵.C. ファースは、目が“イングリッシュ~”と同じだった.脚本がまた際どいところを涼しく通り抜けたりして憎い(ママパンツとか法律違反とか). 7点(2003-08-05 23:19:12) |
62. I am Sam アイ・アム・サム
本人の頭の上を飛び交う幸せ論を、こどもはちゃんと強い意志でねじ伏せて、自分に必要な愛情の在処を指し示すところが小気味良い.ところどころ心に残る科白があって、特に好きなのは“貴女はいい香りがするのね.香りは人柄を表すのよ”という隣人の言葉.冒頭のスタバでのシーンは、サムの実直な仕事ぶりを表しながら色使いが綺麗だし、全編流れるビートルズがはっとするほど美しい.そして、S. ペンの巧さに唖然. 8点(2003-08-04 21:53:39) |
63. めぐりあう時間たち
この映画は、繰り広げられる役者陣の演技を追うことで、満足してしまった.観てから大分経つが、N. キッドマンとJ. ムーアの繊細な演技が忘れられない.N. キッドマンは迷いなく的確な演技をし、J. ムーアは難しい役処を驚く程自然に演じていたと思う.私はムーアの演じた人物像に惹かれた.限りなく優しく愛情溢れる人でありながら、心のベクトルの方向が不幸にも相反していた、というような.ラスト近くで見せる、親切を受けた時のはにかむような笑顔が哀しかった. 8点(2003-07-14 00:13:02) |
64. 戦場のピアニスト
ポランスキー氏は、ひたすらまっすぐに斬り込んだと思う.ピアニストの人生と、生命や尊厳を踏みにじられたユダヤの人々の人生とを見る目が同じなのだ.映画のあちらこちらから彼の慟哭が聞こえてくる.そして、バラードの美しさと強さにうろたえてしまい、声を上げて泣きたくなるほど揺さぶられた. 10点(2003-06-24 23:33:19) |
65. ギャング・オブ・ニューヨーク
点のほとんどは、D. デイ=ルイスに捧げます.“ボクサー”の後の空白どころか、取り憑かれたような演技への入り込み方はちっとも変わっていなくて、嬉し涙が・・・.衣装と時代考証も素晴らしかった. 7点(2003-02-05 00:25:59) |
66. 天空の城ラピュタ
私も何回も観ました.日本が世界に誇れるアニメ映画のひとつですよね.宮崎さんの映画作りの心根が、とてもきれいで懸命で、ディズニーも見習って貰いたい.自分がパズーやシータの年齢の頃に観たとしたら、地に足が着かないくらい夢中になるんじゃないかと想像します. 10点(2002-11-03 22:15:27) |
67. 耳に残るは君の歌声
C. リッチの科白の少なさは、却って役柄の内面の強靱さを引き立てていて、私はよかった.表情や仕草で多くを語れる例だと思う.C. ブランシェットはどんな役を演っても、自分のものにしてしまうし、J. デップも寡黙でいながら、多くを表現出来る役者であることを再確認.そして、監督が拘ったであろう“音楽”抜きには語れない.繊細にテンポを落とす“真珠採り”にセンスの良さを、ジプシー・バンドの本物の音に、高い見識を感じた.そして、監督の少数民族を見る目の温かさにも共感した. 8点(2002-10-05 16:28:24)(良:1票) |
68. ムーラン・ルージュ(2001)
次々と展開するスピードと衣装や舞台のゴージャスさに圧倒された.吹き替えを使わないことで画面に適度な緊張感が生まれ.観る側も雑念なく集中できる.キッドマンがそれは綺麗だったし、マクレガーの慟哭には不覚にももらい泣きしてしまった. 7点(2002-09-28 23:06:37) |
69. ハリー・ポッターと賢者の石
面白かったです.原作(だいぶ前に読んだので、記憶に残っていない部分も多いですが)の雰囲気が素直に出ていたと思います.特に学校の建物の感じは原作通りという印象ですし、クイデッチの展開も素晴らしかった.原作の第一巻の導入部は大人でもちょっと入りにくいのですが(入ってしまったら3巻まで続きますが)、映画はとっかかりから解り易くて子どもにもいいんじゃないでしょうか.本の好きな子どもには特に. 7点(2002-09-08 18:21:05) |
70. フロム・ヘル
19世紀末のロンドンの街並や階級によってあまりにも差のある生活の描写が隅々まで行き届いていて、時代考証によって忠実に再現したのだろうと思わせる.ここも見所のひとつかと思いました.映画全体の色調が暗いのだがこれも忠実な時代考証の産物なのでしょう.J. デップは何を演らせてもすんなりと役のエッセンスを吸収して、存在感を生み出す人であるなあ、と(スリーピーホローの捜査官イカボッドとちょっとかぶりましたが.) 7点(2002-09-08 18:04:40) |
71. マリー・アントワネットの首飾り
ストーリーの展開が大雑把だったことも、H. スワンクに主役をはるインパクトがなかったことも、人物描写が浅かったことも残念.“ギフト”の友人役みたいなのはぴったりな気がするんですが.M. アントアネット役の女優さんはかなり顔立ちが本物の肖像画と似ていたので、驚いた. 5点(2002-08-13 23:24:45) |
72. 蝶の舌
ヨーロッパではこういう映画を創るんですね.モンチョ少年はじめ登場する人々が背景に溶け込んでいて、人物描写に全く無理がなかった.グレゴリオ先生役のF. ゴメスの力強い目の演技も圧倒された.隅々まで丁寧な、しかし観る者を飽きさせず、淡々と進んでいく展開の中に、ありのままのスペインの田舎の美しさが飛び込んでくる.ラストは覚悟していたが、やはり声を出さずに泣いた. 9点(2002-08-13 23:09:20) |
73. A.I.
だめです.とても相容れない部分が多過ぎる.オスメント君の演技は、この作品では逆効果に働いてしまった.何も引っ掛からない上滑りの、何が原因かを確かめるために、もう一度観ればいいのだが、その気力がないです. 1点(2002-07-14 23:28:38) |
74. ボーン・コレクター
犯人が弱い.でも同じ設定のリメイク・裏窓よりも数段上.デンゼルの迫真の演技とアンジェリーナのキュートさに点を献上. 6点(2002-07-14 23:18:32) |
75. メメント
ネタばれありです.エンドレスに生きる目的を作り続けていかなきゃならない業を背負った“哀しさ”に行き着く.最愛の奥さんから示された死と引き替えの愛情も(サミー夫婦がここで活きる)、かすかに記憶をかすめながら、すぐに記憶がリセットされる、という酷さは、全てがレナードの愛情の大きさに起因していることで、倍増される. 8点(2002-06-23 01:20:29) |
76. クイルズ
身を刻もうが滅びようが、「創り出す」ことへの抗えない欲求.手足をもがれようとも、この得体の知れない(実は明確すぎるほど明確な)業から逃れられない人間を、全身で演じた G. ラッシュを深く深く尊敬します.J.フェニックスも他の人は考えられないほど好演. 8点(2002-06-23 00:57:47) |
77. ナインスゲート
イマジンさんに賛成.ポランスキーだって予防線張ってから観ました.がったがたに崩れまくりなのも、前半の謎解きが重厚で美しかったので、余計惜しい. 3点(2002-06-01 13:53:42) |
78. チキ・チキ・バン・バン
ほほ、スクリーンで観ました.当時は夢中でしたが、後日冷静になってみると、今の技術を見慣れた目には意外と映像作りが甘い感じは否めないものの・・・.チキチキ-Chitty Chitty-は、チティチティというか、チリチリが近いですよね.今となってはメリー・ポピンズ(同じくディック・ヴァン・ダイク)と内容がかぶってしまってる場面が多々あり. 8点(2002-05-26 17:44:33) |
79. あの頃ペニー・レインと
雰囲気出てました.私はちょっとだけ流れていたキャット・スティーブンスがものすごく懐かしかったです.映画と役者さんが随分綺麗な出会いをする、とても顕著な例がケイト・ハドスンですね. 7点(2002-04-13 22:45:42) |
80. ロッタちゃん はじめてのおつかい
これはもう、ロッタちゃんももちろん強烈ですが、北欧のインテリアの色調の明るさや清潔感、丁寧な暮らしぶりの美しさに惹かれてしまう.長い人生の中の、ほんの一こまを切り取ったかのような、鮮やかな映画. 9点(2002-04-07 18:25:20) |