61. あなたが寝てる間に・・・
なんというか、出てくる登場人物がわざとらしく不自然に感じてしまい、一気に醒めた。ストーリーもご都合主義というか、現実にはありえない展開ばかり。 ジャックのキャラクターは好感を持てるし、いい作品なんだろうけど、「八月のクリスマス」を観てしまったせいか、やたらとセリフがくどく感じてしまったのは疲れているせいか。DVDのジャックの吹替は声質がぜんぜん合っていないのも残念だった。 [DVD(吹替)] 4点(2015-03-08 21:56:36) |
62. 八月のクリスマス(1998)
《ネタバレ》 過剰な演出を控えた良作。 中盤までは恋愛映画の王道かと見せかけ、病に倒れた後若い彼女から姿を消してしまうストーリーがただ切ない。 ハンソッキュ演じる主人公の優しい微笑みが印象的で、見ているこちらまで嬉しくなる。 また、勝ち気なヒロインと仲を深めていく様子が実に自然で違和感がない。 トレンディードラマに毒されたすぎたせいか、身近な生活感が逆に新鮮に感じられた 。 [DVD(邦画)] 8点(2015-03-06 22:17:35) |
63. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
脚本が秀逸でセリフに引き込まれる。過去のトラウマから心を閉ざしてしてしまった青年ウィル(マット・デイモン)を癒す精神分析医ショーン(ロビン・ウィリアムズ)の、本物の心のやりとりが最大の見どころ。ベン・アフレック演じる友人からの励ましもアクセントが効いていていいね。 決してエンタメ作品ではないのでスカッとするわけではないが、じわじわ来る良作。さすがアカデミー賞脚本賞作品。 [ビデオ(吹替)] 7点(2015-03-01 16:55:16) |
64. 恋人までの距離(ディスタンス)
ストーリーの流れが自然で、素直に感情移入することができた。 どちらの主人公も超美男美女ではなく、どちらかというと欠点も抱えた等身大の人物であるが、それがゆえにこちらも入り込める。 なんといってもウィットに富んだ会話が素晴らしい。恋人未満でありがちな、照れやツンデレといったかけひきに溺れることなく、お互いの内面を深め合っていく。 ラストへ向けてどう収束するのか不安だったが、この終わり方で間違っていなかったと思う。良作。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-12-20 10:09:07) |
65. 少年時代(1990)
《ネタバレ》 演出や撮影はとてもよいが、ストーリーは共感できなかった。 ほとんどが独裁的なガキ大将による因縁話で、主人公の新二は苦悩しながら自分の安全を確保しようとする。 地位を追われる武が魅力的に描かれているように思えるが、二人の時だけに見せる優しさと裏の陰湿さによるギャップは、ラストの演出や井上陽水での美化されても不満が残る。 打倒政権の須藤も、爽やかさのかけらもない陰謀家で、このクラスの未来に希望は持てない。 結論としては「いじめはかっこわるい」 [CS・衛星(字幕)] 2点(2013-08-02 22:10:27)(良:1票) |
66. 学校
夜間学校という特殊な環境ながら、学校という存在の本来あるべき姿が描かれている。それは教師と生徒がともに作り上げていく、規範の枠にとどまらない授業。西田敏行の冴えないが人間的な温かみのある教師像がピッタリはまっている。 とはいえ、今の日本ではもうほとんど見られなくなってしまったこの風景はあまりに理想的。現実の夜間学校は、惰性と管理が支配する閉鎖的な場のはず。そもそも反発はするが根は良く、これだけうまくコミュニケーションが取れる生徒が同じ学校に集まるはずはない。あくまで都合良くリアリティがなく、現在の学校問題に対しようという教師にはほとんど参考にはならないだろう。 エピソードを盛り込むのは良いが、2時間強という上映時間もやや冗長。 [ビデオ(邦画)] 5点(2013-05-28 14:26:05) |
67. がんばっていきまっしょい(1998)
《ネタバレ》 素晴らしい。これほどの映画が日本にもあったとは…。 個人的に松山の方言や、瀬戸内海の風景には思い出があり、感情移入できたせいもある。泣きそうになりながらオールを漕ぐ決勝の場面では、思わずいろいろな想いが溢れてきて不覚にも涙が出てしまった。最後まで安易にラブストーリーを展開させず、成功して万歳で終わる結末でなくて本当に良かった。これぞ青春映画。スポ根ものではあるが、決して押しつけがましくはなく、あくまで自然体。初めはまったくやる気がないコーチも、最後のほうには声を張り上げて応援する姿に感動させられるのだから、この作品はすごい。誰だったか、ボートで漕がずに声を張り上げる女の子の、レースが終わった後の叫びにも似た台詞やひたむきな姿勢は、すっかりその感覚を忘れてしまった大人にもぐっとくるものがあるはず。もちろん、現役高校生を中心に若い人もぜひ見てほしい映画。 [DVD(邦画)] 8点(2013-03-29 20:37:08)(良:3票) |
68. デーヴ
《ネタバレ》 ドンパチもなく、悪どい首席補佐官以外はみな根が善良なハートフルストーリー。 デーヴのやることなすことがすべてうまく行くように見えるのは、周りが良い人たちばかりなのだが、最後の思いきった仕掛けは見ていて気持ちが良い。 ホワイトハウスの内側を含め、合衆国の政治の内側を楽しく学べるというだけでも観る価値アリ。 [DVD(吹替)] 7点(2012-10-22 16:30:27) |
69. ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
全編を通じてブラックユーモアが絶えないことが、いちばんの魅力。 末期患者である主人公たちのロードムービーという設定は重いが、見事にニヤッとさせられる。 人間心理がよく分かってるな~。 まぁあまりにも上手くできすぎているところはご愛嬌だが、こういうのって、きらいじゃない。時間が短いうえに最後までうまくまとまっているところもいい。 「天国じゃ、みんなが海の話をするんだぜ。」という台詞にグッと来たら、ぜひ見るべし! ちなみに、DVDの新バージョンとBDは日本語吹き替え版が入っていないので要注意。 [レーザーディスク(吹替)] 8点(2012-09-13 20:51:39) |
70. ボクサー(1997)
テーマが重すぎて自分には合わないことが明白な作品だった。「父の祈りを」の時にも感じたことだけれど、自分はエンターテインメント性を重視しているので、政治的なセンスがいい人でないと面白くないのかなと思う。中盤まではともかく、最後の最後まで重い展開で、頭が付いていかなかった。期待していただけに残念な気持ちが大きく、正直がっかり。 [ビデオ(吹替)] 4点(2012-08-20 22:18:43) |
71. 男はつらいよ 寅次郎紅の花
《ネタバレ》 男はつらいよのシリーズ最終回。 前半はものすごく良かったが、後半は失速気味で少々残念。 ただこの作品が最後になることを知ってか知らずか、俳優たちのセリフが胸に突き刺さるシーンは多かった。 泉から打ち明けられても何も言えない情けない満男が、結婚をぶち壊しに行くくだりは迫真の演技で気持ちがこもっていたし、腑抜けのようになって奄美大島に辿り着く場面もいい。 この映画の魅力には奄美大島の自然が関わるところが大きいと思うけれど、いちばん印象に残ったのはリリーが寅さんを叱る場面。女性にとっては男の馬鹿馬鹿しいかっこつけは滑稽なだけ、みっともなくてもいいから気持ちを伝えてほしいというリリーの言葉にスカッとさせられ、その後の満男と泉の海辺での“みっともない“告白に涙させられる。 素晴らしいシリーズだった。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2012-07-14 22:23:54) |
72. 男はつらいよ 拝啓車寅次郎様
久しぶりに寅さん鑑賞。 相変わらずセリフも聞き取りやすいし、なにより山田洋次監督はよく日本人のことが分かっている人だと再認識させられた。さくらがお礼の電話をかけたりするシーンは、本当にひと昔前の日本人そのものだ。 この作品は満男〉寅さんの比重がますます強くなり、もはや寅さんの勇ましい言動はほとんど他の人のセリフを通して語られる。それだけ渥美清の病状が進んでいたのだろうけど、その弱りきった姿を観客に配慮して撮ったメンバーも素晴らしい。 対照的に牧瀬里穂の若さがこの映画の大きなアクセントになっているのは確か。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2012-07-13 19:29:48) |
73. 青春デンデケデケデケ
《ネタバレ》 かなり面白くない。 無駄にアップテンポな展開で落ち着かなく、盛り沢山なのに印象に残らない場面ばかり。 おまけに、DVDなのに字幕がないから早口の讃岐弁はかなり聞き取りづらい。 ストーリーも、男子高校生たちの演奏に臨場感がなく、海デートの恋愛シーンも含めて都合が良いところだけを集めた妄想作品。と思っていたが、最終章のとても良い出来に少しだけ見直した。 観音寺の魅力的な景観もさすがにうまく撮れている。 でもやっぱり大林宣彦監督にハイテンションの映画は合わないのではと感じた。 「終わり良ければすべて良し」派の人はいいけれど、それまでの2時間は自分にはとても耐えられない。 [DVD(邦画)] 3点(2012-07-10 16:53:49) |
74. Love Letter(1995)
《ネタバレ》 冬の季節にこれだけ似合う映画はない。光と影を使った淡い画面と、静かな音楽、中山美穂の透明感。すべてがマッチしている。 ノスタルジックで、甘美な感傷を誘い、日本人好みの細かい感情の機微を感じ取れる作品。 次第に埋もれていた事実が浮き彫りにされていく、という奥ゆかさしさ。こんな日本映画がもっとあったらいいのに。 高熱を出して倒れて運ばれるくだりでやや冗長に感じるものの、酒井美紀が雪の上で滑るシーン、図書館でカーテンが風にはためくシーンなど、セリフがなくとも忘れがたい映像が多い。 小樽や神戸やお山の美しい風景も含め、長く手元においておきたい好作品。 [DVD(邦画)] 8点(2012-01-28 23:12:20) |
75. 男はつらいよ 寅次郎の青春
まず驚いたのは寅さん演じる渥美清の衰えぶり。 白髪が増えて体型も崩れてきたばかりか、明らかに気力・体力の衰えを感じる。 前作からの1年で何があったのか分からないが、 女優と一緒のシーンでも恋愛に発展すると違和感を感じてしまう。 初老の寅さんが哀しい。 というわけで寅さんと女優の絡みを期待できない現状で、 満男と泉の恋もややマンネリ化してしまっては、凡作と言わざるを得ない。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2011-05-12 20:52:03) |
76. 男はつらいよ 寅次郎の告白
満男とゴクミの恋愛も新鮮味がなく凡作だが、鳥取の女将・聖子(吉田日出子)の方言が心地よかったので6点。 高卒者の就職問題や母の再婚問題など社会問題が取り上げられる一方、満男の友人のはっちゃけぶりがバブル華やかしころを思い起こさせる。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-04-14 22:31:58) |
77. 男はつらいよ 寅次郎の休日
見たときの精神状態が良くなかったせいか、ストーリーは前作と比べて印象が薄いが、 今回の寅さんはとらやの人々を困らせるでもなく、好感が持てた。 あいかわらず人を惹きつけるアリアも健在。 前作のオチをそのまま使った満男と友人の関係などもクスッとさせられる。 満男と泉の関係は前作のほうが良かった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-02-28 22:01:11) |
78. 陪審員
法廷モノかと思いきや、意外とサスペンス風で引き込まれました。 デミ・ムーアの迫真の演技と正統派っぽい美しさに加えて、アレック・ボールドウィンの落ち着いた狂気を感じる男役が光っていました。 ストーリーも突拍子ないものではなく、かといって飽きさせず、期待していなかった分良かったです。 [ビデオ(吹替)] 6点(2011-02-21 00:03:32) |
79. 学校の怪談4
いやもう、見事としかいいようがない。 一般的なホラー映画と違って、グロテスクな場面やおどろおどろしい妖怪はいっさい出てこないにもかかわらず、 人間の情念の怖さを存分に感じさせる内容だ。 ふつうCGが使われるのはゴーストに必要以上の演出を施してしまわれがちだが、 ここで使われるのはちっとも怖くないカニや骨魚。 その代わり生身の人間に近い死人の霊に想像力を働かせてしまって逆に怖さを感じてしまう。 単にホラー映画というだけでなく、 アイスのエピソードなどほろりとさせる演出を取り入れ、友情のエンディングへと続けていく脚本も素晴らしい。 灯籠流し、お地蔵様、田畑、海辺、蔵の家と田舎を舞台にして、現代の子供たちが忘れてしまったものを思い出させてくれる。 いつか子供と一緒に見たいホラー映画№1。 長さ、キャストともに文句なし。 [ビデオ(邦画)] 8点(2011-01-26 14:25:26)(良:1票) |
80. パッチ・アダムス
医者とは、もともと「癒者」、つまり人を癒やすことができる者を指す言葉ということを聞いたことがある。 [ビデオ(吹替)] 6点(2011-01-26 14:01:36) |