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61.  KANO 1931海の向こうの甲子園
嘉義農林のことは、TBSラジオ「伊集院光 日曜日の秘密基地」で2006年に取り上げられてたので記憶にありました。が、何度も出場してたとは知らなかった。ウェイ・ダーション制作ってことで観たんですが、冗長な部分もありますけどよい作品だと思います。上映時間が長いという声もありますが、そんなこと言ったら「セデック・バレ」観られないよ、わたしは劇場で観たからね。「海角七号」も長いよね、こっちはDVDだったけど。「セデック・バレ」同様、ほぼ完璧に再現された嘉義のまちなみがすばらしい。そしてなによりも台湾の田園風景と、無理やり降らせた大量の雨にはちょっと感動。ひとつ残念だったのは“スライダー”という単語。この言葉が人口に膾炙するようになったのは70年代中頃のはず。私的には東尾修投手がひとりで「太平洋」「クラウン」を引っぱってた時代に中継で使われるようになったと記憶してます。あ、旧ライオンズファンと「プロ野球ニュース」のコアなファンしか通じないか。それまでは、カーブとドロップ(現在の落ちるカーブ)だったんだよね。
[映画館(字幕)] 8点(2015-02-03 12:52:04)
62.  誰よりも狙われた男 《ネタバレ》 
ある一点を除いて素晴らしい作品。ジョン・ル・カレ原作のスパイ+テロリスト映画なのにドンパチは一切なし。押さえたペースでの情報戦が丹念に描かれてるし、途中で語られるバッハマンのベイルートでの失敗がラストにつながるところなど見事。これが遺作となったフィリップ・シーモア・ホフマン、ロビン・ライト、ウィレム・デフォーはうまいの一言。そして「東ベルリンから来た女」に出てたニーナ・ホス(秘書というかアシスタント)とライナー・ボック(もうひとつの組織の長)は完璧でした。バルバラにはすぐ気づいたけど、シュタージのおっさんは観終わってずいぶん経つまでわからなかった。あ、ちなみに同作品は私的2013ベスト10に入ってます。みんな感情を抑えた演技で、諜報活動に従事してるものたちを表現してましたね。さて、問題の画竜点睛はレイチェル・マクアダムス。まずね、弁護士とはいえ民間人なのだから感情が顔に出る演技してても問題なしなのですが、顔の造作が派手すぎるのね。芝居すべてが極端。ラブコメやアクション作品に出すぎてるのでイメージがつきすぎてるのもマイナス。だいたい、この顔でドイツ人やるのは無理でしょ。作品の基調になってるハンブルクって街の灰色な感じから完全に浮いてて、そこがとても残念。それと、ラストのシークエンスでバッハマンが一旦ヴァンから出て煙草吸うところで、遠景に怪しい動きがストレートに映されてるのも残念でした。ところでリーアム・ニーソンの「アンノウン」観たときも気づいたんだけど、ドイツのタクシー運転手ってかなりラフな格好してんのね、ショーファーという扱いじゃないんだ。
[映画館(字幕)] 8点(2014-11-15 08:25:11)
63.  グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 《ネタバレ》 
あくまで極私的評価ですので… ファースト・ラストシーンが「泥棒成金」のクランクアップ、カムバックを考える作品が「マーニー」と、完全にわたしのツボなので冷静な評価は出来ません。マーニーはヒッチコックとしては駄作ですが、日曜洋画劇場(もしかしたらゴールデン洋画劇場)で、初めて全体を通して観たヒッチ作品なので感慨深いものがあります。ニコール・キッドマンがマーニーを演じるシーンが観られただけでもうけもの。固有名詞出なかったけど共演はショーン・コネリー。「トラウマ」って単語この作品で知りました。だけどニコールはグレースやティッピ・ヘドレンみたいな “クール・ビューティ” じゃないんだよね、そこが残念。それからカメラワークが不自然な気がすごくするんだけど、これってヒッチの手法を真似したものなんでしょうか? 一ヵ所「裏窓」っぽい引きがあったけどかなり中途半端。ヒッチに詳しい人のコメント待ちます。そうそう、ポルシェ356(だからパワートレインはワーゲンビートル)で飛ばしまくるシーンはいいものを観せてもらったって感じです。
[映画館(字幕)] 8点(2014-10-23 15:34:25)
64.  舞妓はレディ 《ネタバレ》 
まずなによりも「緋牡丹のお竜」へのオマージュでスタートしたこと。この作品の通奏低音は富司純子つまり藤純子だってことです。そのうえに、なんと緋牡丹博徒の主題歌以降絶対に歌わなかった富司さんに歌わせたのがすごい、よくOKしたな。この2点だけで評価は上がりますね。個人的に「ムーンライト」のシーンがMGM(たとえば「雨に唄えば」とか「バンドワゴン」に特徴的)というか、クレージーキャッツ映画的で素晴らしかった。配給が東宝だから似たのかな?このシーンに出てた大原櫻子は逸材だと思います。ちょっとトロくなるとこもあるけど、よろしいんじゃないでしょうか。もっと「ピグマリオン」でもよかったかも知れない、ラストの台詞がちょっと浮いてるから。京都弁ネイティブ二人と、京都の学校と撮影所に通ってた富司さんだから言葉的な破綻がなかったのは見事。主演の娘は掘り出し物だとは思いますが、この先がむつかしいね。舞台方面に行っちゃうしか日本では活躍の場がない気がするけど、少し背が足りないから舞台映えしないんじゃないかな?
[映画館(邦画)] 8点(2014-09-18 17:04:03)(良:1票)
65.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 
ふ~ん、前のお二人はそーゆー評価なんだ。矢口監督と言えば、①オリジナル脚本であること、②テーマに関わることを役者たちに実際にやらせる、③群像劇である、という3点が柱です。「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」はそのとおりだし、「ハッピーフライト」は②が弱いけど③を強く打ち出してバランスを取ってたと思います。今回は①原作あり、③主役がはっきりしてるとかなり趣が違うことになってますね。この変化はバックのメインがCXからTBSに変わったせいなのかな? ②はCGの力借りてましたけど、かなりの部分役者たちがやってるなと見ました。で、観終わって私的には好印象だったので原作読んでみました。一旦各エピソードをバラして、省くとこと、追加するところなどを勘案した上で前後関係を入れ替えたり、デフォルメしたりして再構築した作品だと見ます。まったくなぞってはいないんだけど、原作の描きたかった世界はきちんと表現されていて、もっと印象がよくなりました。わたしは好き。むかしの彼女+その友だちたちがやってくるシーンはいらんけどね。
[映画館(邦画)] 8点(2014-05-18 13:56:15)
66.  とらわれて夏 《ネタバレ》 
合衆国の祝日 “Labor Day” は9月の第一月曜で、その翌日火曜日に新学年が始まります。つまり、逮捕劇があった日の前日で、フランクとアデルが互いの身に起こったことを打ちあけあい、カナダへの逃亡を決めた日。だから定冠詞がついて、原題の “The Labor Day” になるわけ。ケイト・ウィンスレットは「愛を読むひと」あたりからおばさんが板についてきて、もともと持ってたムッチリ感におばさん的にくずれた感じが付加されてめちゃリアル。隣人たちが訪ねてくるシーンでのサスペンスが何度もくり返されて、適度に緊張感が持続するところは好演出だったと思います。フランクの子どもがその後どうなったかわからないところ、よそから町にやってきた女のこが何度も出てくるのにその後のエピソードがないこと、冒頭のタイトルロールにトビー・マグワイアの名前があることから、彼が成人後の役を演じると推察できてしまうところが残念。そうそう、音楽はよかった。レコードに針を落としてかかるのはアーロ・ガスリーだし、クラシック・ギターの名曲もうまく配置されてましたな。バッハの演奏は「あの」セゴビア。
[映画館(字幕)] 8点(2014-05-18 13:39:44)(良:1票)
67.  ある過去の行方
ベレニス・ベジョが出てるってことで観に行ったのだけれど、なんかこの10年くらいに自分に起こったことがオーバーラップしてきて、深く考えさせられる作品でした。エンディングはちょっとやりすぎかなって、わたしは感じましたけどね。とにかく、押し寄せてくる限りない「日常」のなかで懸命に生きている、複雑な環境の家族を精緻に描いてたとこ、好きです。そうそう長女役の娘がめちゃくちゃきれいで、マリオン・コティヤールをもっときれいにしたみたいだなと思ってたら、ピアフの少女時代やってたんだね。
[映画館(字幕)] 8点(2014-05-18 13:15:57)
68.  ホビット/竜に奪われた王国 《ネタバレ》 
原作にはまったく登場しない「“キーリの思い人”タウリエルの創造」だけで、本作は存在意義があると考えます。恋、それは突然のアクシデント。剣を求め、それをあしらわれる初対面シーンにほのかに見える未来。これだけで、この第2作を最後まで引っぱってこれたし、次回最終作へ期待を込めたつなぎとなる作品に仕上げただけでOK。実際、観てた私、この気持ちを引きずったままでした。かくなるうえは、このextended versionにつきあいましょうよ。だけどね、Evangelin Lily、だんだんだんだん真矢みきに見えてきたのは私の眼が曲がってるせいなのでしょうか?
[映画館(字幕)] 8点(2014-03-13 20:51:33)
69.  小さいおうち 《ネタバレ》 
中島京子さんは、書店の棚にささってた「イトウの恋」に呼びとめられて以来ずっとファンで、本作も出版直後=受賞ずっと前に読んでて映画化が決まったときから期待してました。で、正直なところ、再婚で恭一ぼっちゃまが連れ子であること、そして旦那様の性癖の件が設定から外されてしまい、単に時子奥さまの「姦通」話になってしまったことがとても残念です。昨今のようにギスギスした物言いがネット等で横行する世の中になりますと、これらの緩衝がなくなってしまえば、感情移入できない人たちがかなり発生してしまいますから。ここが減点理由。物語のなか、言葉遣いは完璧だったと思います。たとえば黒柳徹子さん、向田邦子さん、野際洋子さん、下重暁子さん、そして小野洋子さんなんてかたたちが過ごした戦前の東京の「山の手」と「郊外」が見事に再現されてましたね。それから、タキを演じた黒木華って見事なくらい昔の顔。さて、ラスト近くの絵本「小さいおうち」のシチュエーションで、さりげなく左に見切れてディスプレイされてた「風が吹くとき」に、山田監督の強いメッセージが込められていると思います。台詞にも、昨今の情勢に対するメッセージが散見する箇所がありますしね。そうそう、満男とさくら、純と蛍が同一画面に出ないようにしたのは正解。今回は違うとわかってても一緒に出てくると前のイメージに引っぱられちゃうからね。
[映画館(邦画)] 8点(2014-01-27 21:17:44)(良:1票)
70.  共喰い 《ネタバレ》 
青山真治にしては、1. 台詞がちゃんと耳に入ってくる、2. 部屋のディテールがわかるほどに明るい、3. 我慢できる範囲の尺に収めている、と画期的な作品です。ただね、私、ロケ地の地元民だし、下関から岡山までの山陽道の言葉をかなり細かく聞き分けられるのですが、方言に関してはまったく「ダメ」。山陽道は「独特」の抑揚があります。あくまで海峡のこっち側のイントネーションなのね、青山、光石両君はこっち側の人だし。女子2名の一人称代名詞「うち」は、下関なら平板に発音していただかないと。高→低は関西圏のイントネーションです。それから↓1番の方に賛同、バンドのヴォーカリスト→ソロ歌手の妻と、彼を支えてたベーシストの共演は2度目だと思いますが、とてもとてもうれしかった。
[映画館(邦画)] 8点(2013-09-21 10:44:19)
71.  オブリビオン(2013) 《ネタバレ》 
ご都合主義的シナリオに評価がわかれる作品ですね。わたしは好き。52番の覚醒というお手軽な結末だっていいじゃない。ヴィクトリアが「シャドー・ダンサー」の人だったってのは、エンドロール見るまで気づきませんでした。メイクでずいぶん印象違う女優さんですね。さて、“Ramble on” 使ったのは「アルゴ」が “堤防が決壊するとき” をうまく組み込んでオスカー取ったから? ま、時期的にそんなことはないだろうけど。あちらは曲名とそのシーンのシチュエーションが見事に重なってるし、ちゃんとB面の4曲目だってわかるように針乗せてるから大絶賛ですが… こっちの場合、Atlanticのレーベルも映らないし、B-3なのに1曲目に針乗せてるからアウトだね。そうそう、“青い影” はステレオ・バージョン存在しないから、いきなり音のレンジが狭くなってもったいなかったと思う。
[映画館(字幕)] 8点(2013-06-06 15:34:19)
72.  図書館戦争 《ネタバレ》 
内容うんぬんはともかく、今この時期に製作公開することに意義があると思う。その意味では「リンカーン」と双璧を成す。評価はそのことのみ考慮しました。原作は全巻(含む別巻)読んでます。「華氏451」越えるのはなかなかに大変でしょう。決定的にラブストーリーとしての演出が稚拙だね。そこが骨格なんだからもっとちゃんとしなよ。薬莢の排出、弾倉の交換、口径による弾着ショックの大きさの差異などはきちんと表現されてましたから、日本映画としてその点は出色の出来。ま、最近はNHK大河でもちゃんとするようになってますけど。十日町情報館、水戸市立西部図書館、あこがれます。一度行ってみたい。
[映画館(邦画)] 8点(2013-05-16 16:18:54)
73.  スター・トレック(2009) 《ネタバレ》 
公開時に観ていたのですが、最近たまたま2を観て「コバヤシ丸」の件を確認したくなったので再見。なるほどカークの処理方法はこうだったのかと納得しました。他のかたの批評見ていて、どなたも指摘されてなかったので補足します。この作品はTNGのTVシリーズで放映されたスペシャル版「スポック大使」の回(たしか2回あったと思います)の続編として作られていること。ここでヴァルカンとロミュランの関係がこじれていることが明らかになります。なお、ロミュランの星はロミュラス、台詞ではちゃんと言ってますけど字幕はいいかげん。そこからの物語に、タイムスリップをからめてパラレルワールドを作り出したわけですから、何でもありが可能になってる平行宇宙。未来からきたスポックが老けてても、宇宙歴2300年代つまり100年以上後のスポック(ヴァルカンは長命、それこそ長寿と繁栄を)だからありなわけ。このTVシリーズ、ビデオ時代は大きいまたはマニアックなレンタル店にはたいていあったのですが、DVD時代になってから見かけませんので現在観ることはかなわないかもしれません。Tがチベリウス(英語発音だとタイベリアス)だったり、ボーンズの語源だったり、ウフーラのファーストネームがニョータだったりと、トレッキー長年の疑問に解決つけてるんだけどいいんだか悪いんだか… ジェリー・ゴールドスミスのテーマが使われなかったのは大いに不満です。エンドロールで4小節でいいから出せよ。007新シリーズでもテーマ音楽が重要なファクターとして扱われてますからね。こっちの新しい進行でスポックは死んで再生するのかね? それよりスポックにあるまじき恋愛沙汰はどうなるのか? なんでもありならQはどのタイミングでも登場できるな! ということで公開されるたび観ちゃうんだろうなぁ。
[DVD(字幕)] 8点(2013-04-18 09:23:54)
74.  ジャンゴ 繋がれざる者 《ネタバレ》 
タランティーノ讃歌や罵倒、挙げ足とりは他のかたにまかせて、枝葉末節のみ愛でます。神は細部に宿るから。ドイツ語、フランス語の織り交ぜかたが良い。イングロに続きクリストフ・ヴァルツ大活躍ですね。彼が喋るとブルームヒルダがちゃんとブリュンヒルデに聞こえちゃうから最高。最初の馬車を挽く馬や最後に裸馬でジャンゴを載せる馬、たぶん乗馬用のハノーバー種だと思うんだけどきちんと馴致・調教されてて素晴らしい。シュルツ、キャンディどっちも死ぬんならもっと派手にしたほうがよかったんじゃないかな。そのかわりにタラちゃん本人は力一杯派手な爆死だったね。総じて銃弾はいっぱい身体にあたって肉がちぎれたりしてたんだけど、あんまりバラバラにはならなかったのはちょっと肩すかし。そうそう、相変わらず使用曲は最高です。ジム・クロウチはベストな選曲。秀逸だったのはリッチー・ヘイヴンス“Freedom”、たぶんWoodstockバージョンだと思うけどあのタイミングはベスト。意外に観客席が静かだったんだよね、かなり笑えるとこ多かったんだけど… 間違いなく上映中にもう1回観ます。
[映画館(字幕)] 8点(2013-03-01 15:13:24)
75.  ゼロ・ダーク・サーティ
観終わったときの感覚は「ミュンヘン」とおなじ。アジトに残った子どもたちがどのように成長していくのか想像できてしまう。「負の連鎖」が再生産されていくんだなって。場所・時を説明するテロップと、サブタイトルが適当に挿入されるので大変わかりやすい編集だったと思う。そのサブタイトルを読むと、キャスリン・ビグローの考えがわかると思いますよ。この作品がアカデミー賞取れないだろうっていう噂どおりの仕上がりですね。合衆国民はこんなの認めないもんね。パキスタン人に「ガンダルフ」つってもわかんねえよっていうツッコミは別にして、現代の戦争を見事に描いてると思います。本当にエリア51にあれだけの人連れてったのかね? 最近その名も「エリア51」って本読んだばっかしだったので。ところで、Aがアルファ、Bがブラボー、Cがチャーリー…とつづく俗称“ICAOコード”が台詞に出てきたとき、そのコード自体を字幕に入れるのを散見しますが、本来のアルファベットにすべきです。そうしないとそんな名称なんだと勘違いされてしまう。もともと無線での聞き間違いを防ぐために考えられたものなので。今回だと単純に“E”なのに「エコー」ってね。
[映画館(字幕)] 8点(2013-02-21 18:12:54)
76.  レ・ミゼラブル(2012) 《ネタバレ》 
19世紀全体小説(物語+ルポルタージュ+社会評論という意味)をきちんと映像化したという意味では満点。私、完訳をすべて読んだわけではありませんが、たとえば下水道に落ちると、パリの下水道の歴史、実際の様子などが数百ページにわたって綴られてたりして大変なものなんですよ原作は。それが映像化により眼でわかる形になってます。それから、この革命は「フランス革命」ではなく「7月革命」。ジャン・バルジャンとジャベールの話は、ほんの40年前だったら教科書等に載ってた「銀の燭台」や、テレビドラマ「逃亡者」を通じてわりとみんなが知ってるストーリーだったんですけど、今は知らない人が多いのね。さて、ミュージカルとして。最近のブロードウェー作品は、キャッチーな旋律を持つ「曲」で組み立てるのではなく、何度もくり返し歌われる「モチーフ(出るたびに違う歌詞だったりする)」をメインに据えた形式が多く、オペラの伝統がない日本人にはとらえにくいようですが、そこんとこはしょうがないかもね。ただ、台詞主体でこのストーリーを進めたら、暗さの極みで陰々滅々な展開に感じられたと思いますよ。歌唱の巧拙はみなさんが書かれてるとおり、ラッセル・クロウ、歌っちゃいけない。ヒュー・ジャックマンの意外なうまさとアン・ハサウェイのがんばりでなんとかささえられたね。クロースアップの多用は、賛否がありますが、さまざまな「歯の汚さ」などをきちんと表現しててリアルでした。だから、死者としてのファンテーヌの歯が光り輝いてるわけで… 「老い」以外は「スッピン(に見える)」メイクだったのもうまい。最後に、ヘレナがミンチ挽きはじめたときは大笑いさせてもらいました。それと、サシャはHugoがらみの作品だと、チンチン出さないでも納得してるのかね?
[映画館(字幕)] 8点(2013-01-15 17:51:42)(良:1票)
77.  ROCK YOU! ロック・ユー! 《ネタバレ》 
馬が在来種ベースだし、サイドステップ踏めるってことはかなり調教されてますね。鎧、兜もちゃんとしてるし、槍もよく出来てて、馬上槍試合を見事に再現してます。実在の人物エドワード黒太子をアクセントに使うところもうまい。百年戦争当時は、現在のフランス、イングランドの国王、諸侯たちが入り乱れて自分たちの所領を奪いあってたわけで、国民国家なんて概念はないのだからこの設定と進行は正しい。ウルリッヒ・フォン・リキテンシュタインなどという名前を騙るのも、神聖ローマ帝国、教会、諸侯たちがゴチャゴチャだった現在のドイツ周辺ということにすればごまかせるというヨーロッパの共通理解がベース。19世紀後半まで国家統一されなかったんだからね。それを踏まえてロックな盛り上げだから言うことなし。2曲目がWarの“Low Rider”ってことでもう興奮、スライも入ってるしね。QueenやBowieだけじゃない、ロックもファンクもわかってる人たちが作ったのは明らか。こっそりBTOやThin Lizzyもあったしね。ヒース・レジャーはディラン(「アイム・ノット・ゼア」)以外でも素晴らしい。ジョーカーやんなきゃ死なずにすんだんだよ。女の子たちもよかった、個人的に侍女がベレニス・ベジョ(「アーティスト」のペピー)だったのでビックリ。この頃は可愛かったんだね。
[DVD(字幕)] 8点(2012-12-26 18:17:01)
78.  007/スカイフォール 《ネタバレ》 
最初に映画館で観たのが「女王陛下の007」。結婚しちゃうし、相手(ダイアナ・リグ)死んじゃうしで中学生には重たい展開でしたから、それ以降劇場では観たことありませんでした。ダニエル・クレイグ主演になり、作品が「カジノ・ロワイヤル」ということもあってなんとなく観てみたら気に入っちゃって… 今作、冒頭の追っかけっこはすごくよかったけど、上海、マカオはすごくダレた展開。なおMI6爆破シーンは、ベルリン陥落後のナチ本部爆破に似てたように感じました。アストンマーチンDB5登場以降の展開は完全に大藪春彦なもの。“傭兵たちの挽歌”かと思ったもん。個人的には大好きですが007としてどうかっていうとこです。今回のボンドガールはMでしたね。ということで助走区間終了、次回作は間違いなく「007は殺しの番号(ドクター・ノオ)」リメイク。
[映画館(字幕)] 8点(2012-12-14 13:30:04)(良:1票)
79.  希望の国 《ネタバレ》 
被災地の状況を映像に残しておくべく、この時期に作られたと思います。後世から見ると、TVドキュメンタリーなどの手法で映像化した作品には前後関係等の説明が必要になり「観る」という端緒につくまで時間がかかります。いま、むかしの記録映画なんか観るとしたら「資料として」でしょ? あ、「民族の祭典」は除外します。その点フィクションとして製作されれば、物語世界に引き込むだけのドラマツルギーさえあれば、現実に起こった現象を象徴的に物語として描くことができます。観終わって、園子温はとにかく「このことを映像作品として残したい」という思いでこの作品を作ったのだということが伝わってきました。架空の場所(本人曰く、広島、長崎、福島を組み合わせて長島だとのこと)での寓話として、まるでギレルモ・デル・トロの「パンズ・ラビリンス」を観ているような… 発生したときやその後の報道、1周年にオンエアされた数多くのTV番組で見てきた多くの映像を、また違う角度で切り取った画面の圧倒的な感じに打ちのめされました。雪に被われた風景には特に。違う時期に撮影されたおなじ場所の映像に表れてくる差異が、打ち棄てられた街を浮かび上がらせてくれます。オーディオショップを背景にしたシーンね。「声」の人 大谷直子の「帰ろうよ」とともに心に深く入り込んでくる作品でした。
[映画館(邦画)] 8点(2012-10-30 22:50:42)(良:1票)
80.  ルルドの泉で 《ネタバレ》 
この内容で、よくバチカンが撮影を許可したな、ってのが第一の感想。ルルドを取材、撮影するのはかなり大変らしく、黒柳&草野な番組でも断られたらしいです。でも、誰が救われるのかはただ「神の御意思」と考えればOKなストーリーですよね。奇跡が起こることによって、様々な人々の感情が波打っていくさまをたんたんと記述していくのがたまりません。主人公クリスティーヌが大げさに喜ばないのは、現在の日本映画界ではありえない演出。そしてなんと言ってもボランティアのマリアとして登場するレア・セドゥー、存在感抜群。誰にでも勧められる作品ではないけれど、めったに見ることのできない風景を見せてくれたことに感謝します。それとクリスティーヌの衣装の「アズール」としか呼ぶことのできない「青」がとてもとても美しかった。
[映画館(字幕)] 8点(2012-10-08 10:46:17)
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