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Nbu2さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 346
性別 男性
自己紹介 「昔は良かった」という懐古主義ではなく
「良い映画は時代を超越する」事を伝えたく、
 昔の映画を中心にレビューを書いてます。

増山江威子さんのご冥福をお祈りいたします。

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61.  太陽がいっぱい 《ネタバレ》 
P・ハイスミスの原作のテーマが「自己の喪失」であるのでどちらかといえばリメイク版の「リプリー」の方が原作に近いしマット・デイモンの方が「才人トム・リプレイ」なのだろうと思う。だが作品を流れるそこはかとない哀愁(ニーノ・ロータのメロディ!)そして主演のドロンの名演によってこの作品はサスペンス映画のエバーグリーンとなった。はっきり言ってドロンは好きな俳優ではないのだがここではその「下種な」雰囲気が見事に「背伸びをした成り上がり感」をかもし出していて絶品。ここではヒロイン、マリー・ラフォレはおまけ。モーリス・ロネの方がよっぽど不思議な色気を出している。ヌーヴェル・バーグの若手監督達にさんざん虚仮にされたルネ・クレマンの怒りの一本!
[映画館(字幕)] 9点(2008-01-27 21:34:50)
62.  人生劇場 飛車角と吉良常
三島由紀夫も著書で述べているが役者鶴田浩二の最高傑作は多分「博打打ち・総長賭博」かこれ。彼は邦画史上最高の「全身耐え忍ぶ役者・男」であった。そして情念・愛情・義理・人情等人間の胸に秘めた「思い」を描き出すのに長けた名監督・内田吐夢との作品なんだからそのエネルギーが観客に響かないわけがない。出演者の豪華さもある意味「お決まりの」東映仁侠映画には珍しい。そして殺陣の凄まじさ。任侠映画初心者には私もこの映画か「緋牡丹博徒・花札勝負/お竜参上」を進めています。
[映画館(邦画)] 8点(2008-01-05 08:27:31)(良:1票)
63.  影の軍隊(1969) 《ネタバレ》 
仏暗黒街映画の名匠、メルヴィルの名作。第二次大戦下の対独レジスタンスの日々を描いたこの作品、下の方も書かれているが戦争映画のスパイ物のような痛快な場面はまったくなく重く、暗い場面の連続。裏切り者を処分するのにガタブルな暗殺者。へこむレジスタンス。ただ戦火の中で生きていかねばならない彼らの行動にはちゃんとした筋があり、それを映し出す映像表現はやはりフランス映画、これが良いのだ。
[映画館(字幕)] 8点(2007-11-24 23:46:01)
64.  肉弾(1968) 《ネタバレ》 
喜八映画が大好きだ。その魅力は何か、と問われれば「わくわく感/男の童心回帰」と「重苦しさ/体制への鬱屈・反抗心」その二面性がごっちゃになっている処を挙げよう。彼の映画はまるで子供がお気に入りの玩具を使って遊んでいるような軽やかさがある。そしてその反面そんな童心が抑えられて悶々としている重さもあるのだ。青春期を戦争による徴兵で過ごした彼は歪んだ価値観を大人に押し付けられどんな想いを過ごして来たか、詳しくは分らないけどその節々は感じられる。この映画はその「鬱屈たる想い」が溢れた彼の最高傑作。普通の人々が巻き込まれる「戦争」の馬鹿馬鹿しさを彼なりのユーモアで包み込んだ喜悲劇というべきか。あと役者。思春期を迎えた青年少女の雰囲気を見事にだした「あいつ」寺田農(ムスカだけじゃないぞ、ムスカだけじゃ)・大谷直子共に好演。
[映画館(邦画)] 8点(2007-11-24 23:40:55)(良:1票)
65.  昼下りの決斗 《ネタバレ》 
お決まりのスローモーションはないけれど初劇場用映画監督作品のこの映画からペキンパーらしさが溢れています。ただ西部劇衰退時に「男の世界」を撮り続けた彼の苦労は既にデビュー時から始まっていた、と考えると(西部劇スターの引退作ですからね)気分は複雑。若者に人生を託し崩れてゆく老ヒーロー。
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-09-27 10:02:36)
66.  瞼の母
改めて再見するにこの映画、錦之助は語り部のようなものでポイントは彼が出会い分かれた4人の「母親の子供にたいする愛情」それに尽きるのではないでしょうか。実の母親に合うまで知り合った女性3人は皆子供に対する愛情を忘れずに残してくれていた、だからこそ実際に対面となった際世間体を気にする様な発言に終始する母親に対して絶望的になった忠太郎。そして彼を付けねらう者に対し「手前ら親は、子供はいるか」と言って母親への想いを無理に断ち切るように刃を奮います。実母が改心する流れには多少無理があるかな、という気がしますが彼を追いかけ夜の闇に叫ぶ「忠太郎!」の声。その声をバックに涙をこらえる忠太郎。素晴らしい。役者の名演もさることながら、盲目の流しを見つけ気に留める忠太郎のワンショットにまた加藤泰節を感じ、気持ちよくなる一本です。
[映画館(邦画)] 8点(2007-09-03 23:52:51)
67.  殺人者たち
「ダーティハリー」のドン・シーゲルが描き出したハードボイルドな世界!堪りません。この映画で私はリー・マーヴィンにやられました。そして嫌みったらしい大統領、「ビッグ・バッド・ママ」ディッキンソン、寂しいカサヴェテス。良い映画というのは視覚ではなく、雰囲気・空気をいかに生み出すかなのだ。CGではこの雰囲気、出せません事よ。DVD化は目出度い!
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-08-01 20:16:15)
68.  明治侠客伝 三代目襲名 《ネタバレ》 
「加藤泰節」はここでももちろんやっちゃってくれていますが何よりも素晴しいのは藤純子演じる初栄の存在につきる。男の秘めた想いを描き出すだけでなく、女の抑えた情念というのか情熱的な気持ちをうま~く映しているのには本当に感心する。(もちろん「わいはこんな男なんや」という、鶴田浩二も良いのだが。)ラスト、連行される男の足にすがり付いて号泣する姿。そして桃。
[映画館(邦画)] 8点(2007-08-01 20:14:38)
69.  十三人の刺客(1963) 《ネタバレ》 
黒澤明「用心棒」によって時代劇のあり方は益々リアリズム嗜好が強くなり、その影響から大映「座等市物語」/松竹「切腹」など名作も生まれていた。チャンバラ映画で名を馳せていた東映もまた、その流れに乗ろうと名プロデューサー玉木潤一郎が企画し、新鋭工藤栄一に撮らせた集団リアリズム時代劇の名作がこれ。ところが映画そのものは公開時には当たらず、評価されるようになったのは後年。この映画を取り巻くのは「挫折感」その一言に尽きる。悪役を倒して目出度しといった勧善懲悪の東映映画とは逆の、重苦しさが現在でも胸に残るからこそDVDでも観る事ができるのだ。清廉潔白という武士のあり方とはまったく正反対の暗殺者として暴君を討ち取ろうとする刺客団。東映映画のオールスターキャストながら存在感が皆薄いのはそんな映画の流れもあるからか。むしろ悪役の菅貫太郎そして内田良平の方が強烈な印象を残す。あ、あと邦画史上一番惨めな死に方を見せる剣豪・西村晃ね。暗~い映画館のスクリーンで観る事を、お勧めします。
[映画館(邦画)] 8点(2007-07-13 21:56:47)(良:1票)
70.  にっぽん昆虫記 《ネタバレ》 
「ある女性の生き様を戦後史とクロスさせて描き出した、今村昌平の力作」と映画の本では紹介されているが、実のところ「戦後史」というのは単なるおまけでこの映画の本質はイデオロギーや理念を超越した女性のすさまじい「生きる力」の表現に尽きるのではないか。主人公が泥の田舎道を歩くも履物が駄目になってしまい、裸足になって進んでゆくラストには女性が生まれ付いて持つ生命力・精神力の凄さを力一杯表現しておりある意味これは今村なりの「女性賛歌」なのだと思う。多分時代が変わっても、彼女は自分の足で昆虫のようなバイタリティを持って突き進むのだ。どこまでも、どこまでも。左幸子の熱演がなければ成り立たない映画だけど知恵の足りない父親を演じた北村和夫、この人の受けの演技があってこその名演だった事も忘れてはならない。
[映画館(邦画)] 9点(2007-06-18 23:24:41)
71.  トプカピ 《ネタバレ》 
メリナ・メルクーリ(監督の奥さん)を首領とする泥棒団がイスタンブールのトプカピ宮殿にあるエメラルドを盗む為仕掛けた方法とは?色気のあるメルクーリ、美男シェル、巻き込まれる気弱なピーター・ユスティノフのおろおろっぷり、傑作ではないけれど十分快作である。ロシアの宮殿へ行く続編、見てみたかったなぁ。(しかし「天井忍び込み」というテクニックは「穴掘り」と並んで泥棒映画の定番ですな。やたら人を銃で撃ち殺す昨今のやり方に比べるとなんとスマートなことか!)
[ビデオ(字幕)] 7点(2007-06-03 19:31:04)
72.  四つの恋の物語(1965)
これは今で言うところの「アイドル映画」なので、話の概要とか不都合な点をあげるのはは論外。ただスクリーンに映し出された四姉妹の魅力を堪能する、それで十分だと思う。ただ何が凄いって、一人でも十分主役級をはれる女優を四人活用しそれを大作ではなく90分にも満たない映画として上映してしまうこの当時の日活映画のパワーに感心する。女優は皆好演だが、特に芦川いづみの可憐さと和泉雅子の明るさ、元気ぶりか。映画館で見れて、良かったなぁ。
[映画館(邦画)] 6点(2007-05-27 11:52:01)
73.  暴力脱獄
毎日会社勤めで疲れる毎日。自分を見失いがちになる時、やる気をなくした時に私は年に一回この映画を見る。すると効果てきめん、明日への活力が湧き出てくるのだ。閉鎖的な空間で窮屈にしている囚人たちの中で一人反骨心を持ち続けるルーク。確かに犯罪者の戯言・戯けた行動だがそれでも心に響くのは「他人や状況に流されず自分の道を突き進む」事の難しさを大人になってしまった今存分にわかってしまっているから。「漢」というものは肉体的なもので優越が決まるわけではない。そう心意気なのだ!脇役の充実ぶりも特筆に価する。(しかしこの邦題、なんとかなりませんか)
[ビデオ(字幕)] 8点(2007-05-27 11:38:37)
74.  テオレマ 《ネタバレ》 
人が「自己の存在感」を感じる要素、つまり地位や名誉、容姿や金銭の存在というのは地球上に存在する生物の価値観からすれば砂上の楼閣であり、ただ清らかな心=純粋な宗教心のみが人が人として存在できる最大の要素たるものなのだ、とパゾリーニは述べたかったのかなと感じたのですが如何なものでしょう。「コレクター」もそうですが透明感のある青年(しかも性的魅力に溢れた)を演じたテレンス・スタンプはまさにはまり役。レンタルビデオでみる機会が無かったこの映画を見る為だけに私は東京-名古屋間を移動する、というアホな事をしたものだが今ではDVDが発売中。世の中変わったなぁ。
[映画館(字幕)] 8点(2007-02-04 17:48:14)
75.  ウエスト・サイド物語(1961) 《ネタバレ》 
ある意味この映画によって「ミュージカル」というジャンルは救われた。各種舞踊のセンスを取り入れた集団でのダンスシーン、観客の記憶に強烈な印象を残すバーンスタインの音楽、そしてスクリーンを充分に活用した映像表現は後々のMTVを始めとする音楽の新たな表現方法に多大な影響を及ぼした。とほめ言葉としてはここまで。「踊りの力量(ダンサーとしての価値)が無くても映像描写や撮影方法でフォローできる」という風潮を生み出した点もさることながら何より私にとっては(原作が悲劇とはいえ)「ハッピーエンドじゃないミュージカル」を生み出したという事でこの点数。(時代の流れ、かもしれないがミュージカルから夢や希望を無くしてどうするのよ!)
[映画館(字幕)] 5点(2006-09-17 18:23:11)(良:1票)
76.  沈黙(1963) 《ネタバレ》 
(正直私自身どこまで理解できているかは眉唾ものですけど)この映画も彼がテーマにし続ける「神の不在」に付いて取り上げています。言葉の通じない世界で何とか自分の意思を伝えるべく奮闘するも旨く行かず病状が悪くなってしまう中年女流作家の姉、優等生扱いされている姉に反発するべく自由奔放に振舞い体の関係を通して簡単にコミュニケーションをとってしまう妹、そしてその両端の人物を見つめている妹の息子。「神の教え」に基づいて心の触れ合いを求める姉の努力は水泡と化し、それとは逆の教えに反した行動をとっている妹の方が利として適ってしまっている皮肉(妹の言動が「神の教えに従って生きてきた」優等生ぶりからくる反動であることがより一層厳しさを表しています。)最後に姉が妹の息子に示した言葉の意味、これを私もまた考えて生活してゆくのでしょう。点数は完全に私がこの映画を理解しているわけではないでしょうから、という事で。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-09-17 11:18:45)
77.  テキサスの五人の仲間 《ネタバレ》 
がんばれ奥さん!負けるな、負けるなぁ~! え? まさにアメリカのホラ話。愛すべき佳品です。
[ビデオ(字幕)] 7点(2006-07-15 12:34:19)
78.  神々の深き欲望 《ネタバレ》 
古代中国南方の原住民族の生活用品を博物館で見たが、大地の恵みはその土地の神様間の性交渉で生まれるという観念があるらしく神事に取り扱う用具はまさに男のそれでした。で映画に話を戻すとこれは今村昌平なりの「神話の創造」。恵みをもたらすべく岩を取り除く作業を行う島の男、近親相姦的愛に溺れる男の妹(アダムとイブですな)。島にリゾート開発に来た会社員は圧倒的な土地の力につぶされ、島の女と営みに溺れる。壮大なスケールで見ごたえはありますが南島の熱気がムンムンの三時間、我慢大会みたいなものですね。(ちなみにこの映画の裏話でぜひお勧めしたいのは名優アラカン<嵐寛寿郎>の伝記でもあるルポライター竹中労氏の名書「鞍馬天狗のオジサンは」。あまりの可笑しさにジュースふいちゃった。山中貞雄の一面も見れて面白いです)
[映画館(邦画)] 7点(2006-06-11 21:09:58)
79.  徳川いれずみ師 責め地獄 《ネタバレ》 
大学の先輩に連れられて初めて見た石井輝男映画がこれ。ラストの臓物ぶっ飛びストップモーションに至る頃には恐怖心も気持ち悪さも通り越して笑うしかなかった映像体験。江戸時代の刺青師(小池朝雄好演)を軸に石井節と言うべきエログロアドレナリンがスクリーンからにじみ出るどころか溢れ出てゲッソリしてしまう。過酷な撮影に女優が逃亡したのもむべなるかな。「直撃!地獄拳」「網走番外地」くらいならまだ笑って進められるけどこれは絶対に無理。でなぜゆえに評価が高いか、と言えば後世の文化に多大な影響を及ぼしたから。全盛期の彼なら漫☆画太郎や楳図かずおの漫画の映像化などチョチョイのチョイ、というところだ。有難い(?)事に、DVD発売中。
[映画館(邦画)] 7点(2006-06-07 21:25:52)
80.  赤い殺意(1964) 《ネタバレ》 
今村映画の常連小沢昭一は、「土着的な雰囲気をかもし出す都会人監督(都会的なセンスをかもし出している地方出身の川島雄三の対比として)」と説明しているが、自分が好きなのは登場人物を取り巻く苦しい因習や環境に対するパワーの源が泥臭い土着的なイメージで表される「ど根性」、そして恵みを与えるかのような母「性」(だから男は皆情けない人物ばかり)。またかなり陰惨な話にも拘らずその土地の「方言」が妙にホラ話的な感覚を与え、とぼけた味わいをかもし出す。ここに私などは楽しみを覚えるんですね。(だから陰惨なだけの「楢山節考」、中途半端なエッチぶりの「うなぎ」などはちっとも面白くないわけです) でこの話。仙台(その頃はまだ田舎の地方都市)でひ弱な男と生活している風采の上がらない主婦(春川ますみ好演)がある日見知らぬ男に乱暴されてから女としての自信を取り戻し、たくましい女になってゆくという話を「今村節」というのかパワー全開で展開させています。「にっぽん昆虫記」と並ぶ、彼の名作ですな。長々と失礼しました。
[映画館(邦画)] 9点(2006-06-06 21:00:17)(良:1票)
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