61. 若草物語(1949)
《ネタバレ》 映画館で見た最初の若草物語、この映画は原作と姉妹の順番が違う。3女がエミー、4女がベスとなっている。エミーがエリザベス・テーラー、ベスがマーガレット・オブライエンという配役だったからだろうか。 4人姉妹の仲の良さは1933年版以上だが、逆に性格の違いはさほどなくなっているように思う。ストーリーの展開はほぼ同じで、カラー映像になった分だけきれいだ。 ところで、ロッサノ・ブラッツィが歌った曲は、字幕ではベートーヴェンの「あこがれ」となっているが、チャイコフスキーの「ただ憧れを知る者だけが」の間違いである。 [映画館(字幕)] 7点(2011-02-27 22:43:24) |
62. 教授と美女
《ネタバレ》 初めて見たバーバラ・スタンウィック、映画に出るまではブロードウェイのダンサーだったらしく、この映画でも初めの方で「ドラム・ブギ」を歌い踊っている。登場シーンからして実に魅力的である。 さてこの映画はシンデレラと7人こびとたちならぬ、美女と8人の教授たちである。脚本もビリー・ワイルダー、おもしろいはずである。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-25 12:36:56) |
63. キューリー夫人
《ネタバレ》 キュリー夫人が、ラジウムの発見者でノーベル賞をもらった科学者として日本ではよく知られていますが、それ以上のことは知らない人が多いと思います。私もその一人でしたが、この映画を見て少しだけ垣間見ることができました。 自転車で新婚旅行をしたことや、夫を交通事故(馬車に轢かれる)で亡くしたことなど・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-19 15:01:46) |
64. タバコ・ロード
お金がない、汚い、はしたない。ないない尽くしでおもしろくない映画なのかと言うとそうでもない。ポンコツ車のパンクから始まって、義理の息子のカブ(なぜ持って来たのかわからないが)をかすめ取る浅ましさ、逃げた娘の夫に別の娘をあてがうあつかましさも笑って見過ごせる。情感豊かな作風はやはりジョン・フォード。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-20 21:42:55) |
65. 聖メリーの鐘
ビング・クロスビーの歌がうまいのは当然のことだが、イングリッド・バーグマンのボクシングにはびっくりした。帽子と戯れる猫の演技に始まってなかなかユーモアあふれるストーリーだ。ただ落第点だったのが急に卒業できるようになるなど安易な点が気にはなったけど。 [DVD(字幕)] 6点(2017-05-31 19:45:36) |
66. 鉄格子の彼方
ようやく港に入ることができ船も見つけたというのに、船には乗らず女性の元へ戻っていく、それが恋なのか。ルネ・クレマン、ジャン・ギャバンだけど舞台は敗戦の傷跡が残るイタリア、貧しさが漂う暮らしの中に弱い者同士助け合う一面を感じた。 [DVD(字幕)] 6点(2014-12-30 19:42:47) |
67. サリヴァンの旅
旅すればいろんなことを経験かるだろうし、貴重な発見にもつながる。この映画はおもしろいところは結構おもしろいし、良いもののひとつだろう。だが私には何となく肌が合わないし、監督の意図したものは結局何?という思いだ。社会派映画をめざしたのだけどやっぱりコメディにはコメディの良さがというあたりかもしれないが・・・。しかし終盤近くでアニメ映画を皆が笑っているのが、私にはバカ笑いにしか思えなかった。 [DVD(字幕)] 6点(2014-10-13 06:05:19) |
68. 踊る結婚式
アステアのタップの芸はお手のものだし、お相手リタ・ヘイワースもなかなか良い。しかし私にはミュージカルよりコメディの印象が強くおもしろかった。帽子の重さが2Kgとは信じられないが・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2014-05-13 14:45:19) |
69. 紐育(ニューヨーク)の天使
横領男、ペテン師、ダンサー、劇作家と役者は揃っており、どうなるのか展開が期待される映画だが終盤がどうも物足りない。ハラハラさせておいて、あっさり終わってしまうのは、映画中の劇作家の尻すぼみの脚本そのもの。もう一工夫ひねりがほしかった。リタ・ヘイワースが目当てだったけど、トーマス・ミッチェルの飲んだくれが印象に残った。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-24 06:27:51) |
70. 破れ太鼓
朝から夜まで鳴り通す破れ太鼓、阪東妻三郎の雷親父をもじって歌っているのだが、それを終盤のシーンで聴き直すのが良い。ストーリーの展開としては甘いと思うけど、ネクタイ背広の阪妻もなかなか見られるものではない。森雅之が長男役というのはちょっと気持ち悪かったけど音楽担当の木下忠司までが出演しているのには大変驚いた。 [DVD(邦画)] 6点(2014-02-21 21:42:13) |
71. 織田信長 (1940)
うつけ者の織田信長が政略結婚によって濃姫と夫婦になり、父の死後の跡継ぎ問題や忠臣平手政秀の自害など、ストーリーとしては子どもの頃見た市川雷蔵の「若き日の信長」とほぼ同じでおもしろい。そして所々に入る町人農民の歌と踊りは、いかにもマキノ映画風だし、信長の半生を知る上でも良い。ただ重みのある片岡知恵蔵の信長は少々立派すぎ、結婚したり家督を継いだときは十代だったはずだから、もっと若い俳優が演じるべきだったのかも。なおDVDは戦後改題され再公開された90分版。 [DVD(邦画)] 6点(2013-10-29 06:37:58) |
72. 信子
夏目漱石ぼっちゃんの女性版スタイルをとりながら、痛快さでなくほのぼのとした人情味で綴るのはさすが小説家獅子文六。それを描くのが清水宏監督なのだから、物語の方向性は自ずと決まる。だが主人公の田舎から出てきた女性教師を、都会風の高峰三枝子が演ずるのがとても意外。女学校はこんなものだったかなと少し首をかしげるけど・・・。前半が特に音声が聞き取りにくかったけど字幕もついていたので安心して見られた。ところで大発見、高峯三枝子が女生徒細川頼子を演じた三浦光子より歳が下だったとは。 [DVD(邦画)] 6点(2013-10-25 06:17:01) |
73. 戦火のかなた
前半の3話はそれぞれが戦争の悲しさを表現していて印象深い。それに比べ後半の3話は、だから何なのだと突っ込みたくなるほどパッとしない。前半7点の後半5点。 [DVD(字幕)] 6点(2013-09-03 11:14:37) |
74. 白い恐怖(1945)
夢から事件の真実を探るというのは映画としてはおもしろいけど、精神分析というのはそんなに簡単なものだろうかという疑問が残る。それに中盤までの展開に比べて、ラストがあっけなく物足りない。 [DVD(吹替)] 6点(2013-08-31 22:30:23) |
75. 戸田家の兄妹
東京物語と似た雰囲気だけど、こちらの映画の方が先、なんと驚き戦前(戦中)の作である。家族ではなく家柄が重んじられ、子どもは親に逆らえず、長男次男と年功序列が絶対の時代ではなかったかと思う。それだけにこの映画は奇異に見えるのと同時に型破りである。今の私ですら次男の考えは正論だけど生意気にも思える。家より家族という映画のねらいはよくわかるけど・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2013-08-25 06:24:24) |
76. 天井桟敷の人々
だいぶん前にDVDを買ったのだけど、見るのを途中で止めていた映画。今回ようやく最後まで見た。中断していた理由は、主役女性が好きでなかったこと。映画の中では、美しいと何人もの男から言い寄られるが、私から見れば年配のおばさん、美人という概念は千差万別だからとかく言えないが、もっと若い女性が演ずるべきではないだろうか。ま、それは置いといて、パントマイムはすばらしい。前半のスリの濡れ衣シーンでの演技は拍手喝采もの。ところでまったくの余談なのだが、映画の中で使われていた曲は挿入曲としてスタッフ・キャストに書き込むことができ、皆に紹介できる。映画の中で使われていた劇(いわゆる劇中劇)も、挿入曲と同様に紹介できないものだろうか。誰々原作の何々と原作者で書いても、本来の映画の原作と間違えてしまう恐れがあるし・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2013-05-21 21:20:26) |
77. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946)
最初の方は、ニコルソンみたいな味の濃さがなく地味な映画かと思っていたが、どうしてどうして後半は緊迫感のある緻密なサスペンスだということがわかった。それにしても頭脳的犯罪と偶然性が絡み合って進むところなど、リアルで実におもしろい。また後半の検事と弁護士のかけひきもなかなか。ところで、意味不明だったタイトルに意味を持たせたのはどうだろうか。多少どころか強引なこじつけに思われるが・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-17 07:13:29) |
78. 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942)
ジャック・ニコルソンの映画を先に見ていたので、随分雰囲気が違うと思った。米国映画とイタリア映画の違い、カラーとモノクロの違いだろうが、こちらの方が純然たるサスペンスというか心理劇という感じ。製作当時のイタリアは日本と同じ戦時中の混乱の時代だったのだ。フィルムが悪いのも無理はない。後半はカットされた部分があるようで、ストーリーが飛んでいるような気もする。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-13 19:31:44) |
79. 痴人の愛(1949)
「パパ、スクーター買ってよ」で始まったときは先が見えているようで、それだけの映画かと思ってたけど、最後はなかなか良かった。お互いが悪かったところを省みて幸せになってくれればと願う。それにしても終盤の佐藤春夫の詩「秋刀魚の歌」は意味深長だ。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2013-03-06 21:29:46) |
80. 三銃士(1948)
何とも身軽なダルタニアン、それもそのはず、演ずるはダンスの名手ジーン・ケリーときている。戦闘シーンはすごく派手で、見事な剣裁きだ。ところがどっこい、後年の映画の三銃士より物語は長く、四銃士の部分まで続いている。そのため細部が省かれ、ストーリーが幾分わかりにくくなっているのが残念。 [DVD(字幕)] 6点(2013-03-04 18:08:56) |