781. サクゴエ
基本的にシリアスな人間ドラマなんだけど、中村靖日のフィルターを通すことで深刻さがマイルドになってるのがいい。 序盤はファンタジーな展開すら予感させたけど、話が進むに連れて深刻な裏事情が明らかになってくのが面白かった。 少し自分語りが多過ぎた感があって、間延びするところもあったけど、思ってたよりいい感じに仕上がってました。 ラストの纏め方も悪くなかったと思います。 できれば頂上まで行って欲しかったですけどね。 タイトルのサクゴエには、柵を越えちゃ駄目というメッセージと柵を越えて自由になろうという両方のメッセージが込められてたように感じました。 [DVD(邦画)] 7点(2009-09-25 03:32:34) |
782. うる星やつら3 リメンバー・マイラヴ
後の作品で作画が変わってしまうことを考えたら、この作品が如何に素晴らしいかを思い知る。 そういう意味では満点を付けたいくらいなんだけど、まあ、内容も加味して冷静に判断するなら、これくらいの点数ですかね。 登場キャラの中ではO島が好きで、まるでこの作品のオリジナルキャラのような顔をして現れるところがいいですね。 そういうのが許される緩さが心地いいです。 あとエンディングの曲も好きで、あの可愛い観覧車と共に心に残っています。 [ビデオ(邦画)] 7点(2009-09-11 16:42:23) |
783. 東京少女
これはいい作品でした。 チープなCGや都合の良過ぎる展開や稚拙な演出といったB級テイストの安っぽさはあるけど、なんとも切ない感じがとても良かったです。 携帯の普及で現代人が失ってしまったものを時空の壁という制約によって再発見させられます。 その制約の中で切なく愛しい2人の関係が育まれていくのが感動的ですらありました。 作中に実在の店舗が登場するというのもなんだか感慨深くて、どう考えてもフィクションなんだけど、ほんとにあった話のような錯覚を覚えます。 特に松本楼のカレーライスは印象的で、機会があったら一度訪れて100年の歴史を味わってみたいものです。 それにしても、もう少しまともな演出だったなら夏帆の代表作になっていただろうと思えるだけに残念な部分も残るけど、そんな苦難も乗り越えてよく頑張ってましたね。 特にラストの成長振りには驚きさえあって、一年前にトイレで立て篭もっていた少女がこんなにも大人になったのかと感心させられました。 あと、スピンオフ作品として、東京おばあちゃんも作るべきでしょうね。 [DVD(邦画)] 7点(2009-09-05 00:59:05)(良:1票) |
784. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊2.0
作品に対する評価としては、オリジナルと同じ。 特に良くなったとも、悪くなったとも思えない。 それじゃ無意味なリニューアルだったように聞こえるかも知れないけど、同じものは同じなので仕方ない。 少し気になったのは、CGとセルの質感の違いから来る違和感。 どっちが良いという問題ではなくて、CGならCG、セルならセルで統一した方が良かったのかも知れない。 まあ、全編CGで作り直すとなると予算的にも無理があったんでしょうけどね。 キャストの変更に関しても、良かったのか、悪かったのか、よくわからない。 見た目は女なのに声がおっさんという違和感が良かったとも思えるし、女の見た目に女の声ですっきりしたとも思える。 どっちにしても名優なので、それぞれに良さがあるのは間違いないんだけど。 [DVD(邦画)] 7点(2009-09-04 12:41:55) |
785. 崖の上のポニョ
リサカーの走破力に感心しました。 物語としては面白かったのかどうかよくわからないけど、映像を見てるだけで幸せな気分になれる作品でした。 [DVD(邦画)] 7点(2009-08-01 10:44:08) |
786. マーサの幸せレシピ
ラストの展開が個人的には複雑な心境で、ジョゼッペもいい人そうだったので、どうなんだろうって感じでした。 それでも、全体的には優しい雰囲気の作品で、なんだかパスタを食べたくなってしまいました。 僕もたまに幸せの作り方を忘れてしまいそうになるので、できればレシピにして残しておきたいですね。 [地上波(吹替)] 7点(2009-05-06 04:28:41) |
787. 長州ファイブ
日本の近代化に大きく貢献した5人の志士の目を通して描かれる維新物語。 歴史の勉強にもなるし、時代が大きく変わる節目に立ち会えたようなワクワク感があって良かった。 ただ血を流すのではなくて、こういった形での革命もあるんだなと感心しました。 伊藤博文の好色の原点みたいな描写もあって面白かったです。 そういった卑猥な話すら文明開化の一翼を担ってしまうわけですね。 あと、造幣局の通り抜けエピソードにはちょっと感動してしまいました。 ちょうど桜の季節なので、久し振りに造幣局に行ってみようかと思います。 [DVD(邦画)] 7点(2009-04-01 17:26:12) |
788. 歩いても 歩いても
淡々と描かれる家族の風景がどことなく滑稽でもあり、どことなく悲しくもあり、少し考えさせられるところのあるいい作品でした。 善人でも悪人でもない樹木希林のニュートラルな演技があまり嫌味になり過ぎず作品全体の雰囲気を適度な状態に保っていたように思う。 特にこれといった物語があるわけじゃないけど、それぞれの人生を感じられる心地好い流れの中で、その良さがじわじわと臍から入ってくるようでした。 [DVD(邦画)] 7点(2009-03-31 16:25:18) |
789. 髪結いの亭主
奇妙な暗黒舞踏も、艶かしいエロ描写も、フランス映画というフィルターを通して見るとなんだか哲学的に思えるから不思議です。 願いは思い続ければ必ず叶うというあり難い教訓の込められた素晴らしい作品でした。 僕も髪結いの紐になりたいと思いました。 あと、おっぱいは素晴らしい。 [DVD(字幕)] 7点(2009-03-05 12:12:31) |
790. 純喫茶磯辺
単なるコメディかと思ったら、意外とヒューマンドラマもあって良かったです。 仲里依紗と麻生久美子の魅力で最後まで幸せな気分で観られました。 というか、純喫茶磯辺に行ってみたいですね。 こんな素晴らしい喫茶店があったら、ロリコンじゃなくても毎日行くでしょう。 机のなかみの2人も上手く行ってるようで、ほのぼのしました。 それにしても、この監督さんは鼻血を扱わせたら天下一品ですね。 [DVD(邦画)] 7点(2009-02-27 04:54:56) |
791. マリア
旦那さんがいい人すぎて泣けてくる。 もし僕の奥さんがどこかで孕んできて意味不明な言い訳をしたら、僕はどうしたらいいんでしょう??? 神様を信じてる人の精神構造はよく出来ていて感心するしかないですね。 映像的にもよく出来ていて感心するし、物語としてもよく出来ていて感心する。 とりあえず続きがどうなるのか興味があるので、続編を見てみたいですね。 [DVD(邦画)] 7点(2009-02-24 03:46:22) |
792. 全然大丈夫
怖いのが苦手なのでホラー映画はあんまり見ないんですけど、これは全然大丈夫でした。 話は無いに等しいんだけど、ほとんど木村佳乃の魅力だけで最後まで持たせてます。 彼女の演技力が凄いのか、演出が凄いのかよくわからないですけど。 [DVD(邦画)] 7点(2009-02-12 07:33:11) |
793. ウォーリー
前半は台詞を必要最小限に抑えた斬新な演出でいつものピクサーらしくない雰囲気を感じたけど、後半はやっぱりいつものピクサーらしくドタバタ展開に。 僕としては、前半のシュールさが好きだったけど、物語の盛り上がりみたいなことを考えるとこの構成も仕方ないのかな。 それなりに感動もしたし、ユニークな演出にクスっと笑えたりもする。 意外にいい作品に仕上がっていたと思います。 ところで、この作品を字幕で見るというのは野暮だと思うんですけど、意外と字幕で見てる人が多いので驚きました。 ロボ語とでも言うか、何か喋ってそうだけどはっきりとは聞き取れない感じがとても良くて、段々耳が慣れてきて、喋ってる言葉を自然と理解できるようになる感じに素敵な印象を受けました。 [DVD(吹替)] 7点(2009-02-04 17:42:47) |
794. 犬と私の10の約束
若い娘が○ックス、○ックスと連呼する作品。 田中麗奈は生意気な感じで憎たらしい顔をしてるので、あんまり好きじゃなかったんですけど、子供の頃はあんなにも可愛い子だったのかと思うと好感度が増した。 まあ、そんな成長過程の嘘臭さや子供の頃の夢が簡単に叶ってしまうファンタジーは許せるとしても、しっぽは嘘を吐いちゃ駄目だと思った。 そこが嘘だと全部が嘘のような気がしてしまう。 そんな納得の行かない部分を差し引いても、涙が止まらなかったことを鑑みると良い作品だったんだと思う。 [DVD(邦画)] 7点(2009-01-10 19:49:44) |
795. 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS
久し振りに面白いチャンバラを見た気がする。 残忍な描写が多くて、終盤の都合良過ぎる展開はマイナス点だけど、アクションやストーリー展開には見所があった。 それにしても、長澤まさみにはがっかりさせられた。 あの展開なら、どう考えてもおっぱい見せるでしょ。 [DVD(邦画)] 7点(2009-01-08 22:24:47)(笑:1票) |
796. クライマーズ・ハイ(2008)
曲りなりにも新聞業界に関わっていた者としては感慨深いものがありました。 アナログ時代の新聞社、しかも、設備の整っていない地方新聞というハンデ付きの中で奮闘する記者たちの姿を情熱的に描いた意欲作といった感じでしょうか。 命懸けで現場に向かう部下との信頼関係や上司との駆け引き、販売部との小競り合いといった感じに見所は多い。 残念ながら最終的な着地点はすっきりしないのだけど、実話を扱った作品だけにこの辺りの落とし所が限界なのだろうか。 もう一歩踏み込んで問題提起できたら良かったのにと少し残念に思いました。 [DVD(邦画)] 7点(2009-01-08 14:23:03) |
797. ふたりの男とひとりの女
小ネタがいちいち下品なんだけど、とにかく面白かった。 話としては陳腐ではあるけど、二重人格の滑稽な葛藤は良かったと思う。 芸達者というか、ジム・キャリーの演技力に感心。 愛らしいレネーにも惚れた。 [DVD(吹替)] 7点(2008-11-06 17:19:20) |
798. ぼくたちと駐在さんの700日戦争
馬鹿馬鹿しい話ではあるけど、ほのぼのとしていて嫌味がないのが良かった。 古き良き時代の悪人の出て来ない物語という感じですね。 子供の悪戯に付き合う無邪気さとそれを許す寛容さに感動しました。 それにしても、麻生久美子にはなんとも言えない色気があって魅力的なんだけど、とうとう人妻という設定が似合う年齢になってしまったのかとしみじみしてしまいした。 まあ、ほんとに人妻なんだけど…。 [DVD(邦画)] 7点(2008-09-18 15:52:22) |
799. 美女缶
《ネタバレ》 これは結構面白かった。 シナリオの構成にきちんとアイデアが盛り込まれているのがいい。 なんとも言えない切ない感じのラストも好きです。 ちょっと気になったのは、何故あの美女たちはその他大勢の美女の存在に疑問を持たないのかという点。 どんな初期設定の記憶があればハーレム状態が成立するのか知りたい。 それから、掛かって来た電話は誰からの電話だったのだろう? 設定として友人の存在が記憶されていたとしても、実際に電話が掛かって来るのはちょっと辻褄が合わないような気がする。 あと、一応見終わった後に鏡で確かめてみたけど、日付は入ってなかったので安心しました。 [DVD(邦画)] 7点(2008-09-01 16:16:46) |
800. 渋谷区円山町
短編2本という制約のある構成ではあるけど、それぞれのシナリオがきちんと成立していて、ラストには清々しく纏まっていたのが良かった。 1本目は些細な演出がコミカルで意外とツボに嵌った。 とりあえず突然呼び捨てになる男子生徒は良かった。 2本目は仲里依紗がとにかく可愛い。 深刻になりそうなテーマではあったけど、暗くなり過ぎず程度な感動があったと思う。 全体的に見てる方が恥ずかしくなるような演出に正視していられない部分もあったけど、若い頃にはそういう恥ずかしい行動を取っていたような気もするので、ある意味リアルな描写だったのかも知れない。 エロの一歩手前で踏み止まる微妙な生殺し感もこの作品においては成功している。 [DVD(邦画)] 7点(2008-08-26 16:31:04) |