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かたゆきさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1878
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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841.  フラットライナーズ(2017) 《ネタバレ》 
臨死体験をテーマにしたごりごりのホラー作品。ジョエル・シューマカーが監督し、人気若手俳優が多数主演したオリジナルは遥か昔に観たことがあり、その内容はほとんど覚えていないもののけっこう面白かった記憶があったのでリメイクとなる本作も今回鑑賞してみました。正直、これがまあ見るに堪えんレベルの酷い内容でした。しっちゃかめっちゃか過ぎる脚本に全く魅力に乏しい登場人物たち、後半になるにしたがってどんどんと面白くなくなるストーリーともはや誉めるところが見当たらない始末。主人公であるエレン・ペイジを途中で殺しちゃう意味が分からない。観るだけ時間の無駄の駄作と断言していいでしょう。
[DVD(字幕)] 3点(2019-12-22 22:47:40)
842.  プーと大人になった僕 《ネタバレ》 
大人になり、一児の父となったクリストファー・ロビン。第二次大戦にも従軍し、復員後は一般企業に就職した彼も社会の様々な荒波に揉まれ、もはや夢見ることすら忘れてしまっていた。そんな折、所属部署に突如として持ち上がったリストラ計画。コスト削減を実現できなければ、数名の社員を削減しろという上司からの命令に彼は頭を悩ませていた。週末の娘たちとのバカンスもやむなく延期せざるを得ず、次第にギクシャクしていく家族。すると、100エーカーの森の奥深くから、彼の“古い友達”がやってくるのだった――。何もしないことを頑張る癒し系キャラクター、クマのプーさん。世界中から愛される、この元祖ゆるキャラとも呼ぶべきディズニーアニメの古典を最新の映像技術で実写化したという本作、監督がわりかし好きなマーク・フォースターということで今回鑑賞してみました。リアルな戦場描写やままならない理不尽な現実を容赦なく描く冒頭部分から、単なる子供向けではないことをアピールする本作のスタンスにはなかなか好感が持てましたね。そうして現れるクマのプーさんのぬいぐるみっぽい造形も、リアリティをぎりぎり損なわない愛くるしさで良かったと思います(若干怖いときもあったけど笑)。なによりこのクマのプーさんを主人公の子供のころのイマジナリー・フレンドのように描くストーリーがノスタルジックで大変いい。そう、生きるための生活にいつしかしんどさを覚えた時なんかに、ふと子供のころの無邪気で楽しかったときを思い出すようなこの感覚はすごく良く分かります。ノートの切れ端なんかに夢中で書いた、いま読むと拙いばかりの絵物語を懐かしく読み返してみたくなるときってたまにありますもんね。ただ、これは仕方ないとは言え、途中からこのクマのプーさんたちが普通に実在の存在として周りの人々と関わり始める展開になっちゃうところが僕的には残念でした。最後まで、このお父さんと娘にしか見えないイマジナリー・フレンドのように描いてくれた方が物語上しっくり来たと思うのですが。まあそうしちゃうと、このクマのプーさんという存在自体否定しちゃうことになっちゃうので、ディズニー的にもそれは無理ってものかな。うん、ぼちぼちってとこでした。余談だけど、はちみつでべとべとのクマプーを娘のベッドに寝かすのはどうかと思うぞ(笑)。
[DVD(字幕)] 6点(2019-12-17 20:22:55)(良:1票)
843.  バレット・ヘッド 《ネタバレ》 
若造がへまをやらかし、誰も居ない寂れた廃工場へと命からがら逃げ込んだ三人の強盗たち。何とか大金の入った金庫だけは持ち出せたものの運び出すための車は事故で動かない。町には警察がうじゃうじゃ、連絡を取った仲間が助けに来てくれるのは日が暮れてからだ。三人は仕方なくこの工場で夜になるのを待つことに。だが、彼らはまだ知らなかった。その工場では夜な夜な違法な闘犬賭博が開催され、そこには殺処分される予定だったイカレタ殺人犬が居ることを――。突如として襲い掛かってきた血に飢えた闘犬と、三人のコソ泥たちの命を懸けた闘いが今、幕を開ける……。そんな明らかな低予算作品なのですが、エイドリアン・ブロディやジョン・マルコビッチ、アントニオ・バンデラスという渋めどころの役者陣共演に惹かれて今回鑑賞してみました。完全にタランティーノの出世作『レザボア・ドッグス』を意識して撮られたであろう本作、確かにこの殺伐とした空気感や主人公たちの哀愁漂うキャラクター設定などは良かったとは思うんですけど、なんだろう、この最後まで付きまとう、腑に落ちなさは。やはり、あれですね。いくら血に飢えた狂犬とはいえ、大の男が三人も居るんだから、頑張ったら何とかなるっしょというところですかね。ヤクチュウと老いぼれとひょろひょろというへっぽこ三人組だとはいえ、みんなで力を合わせたらあんな小さな犬っころぐらい何とか押さえつけられるだろうに。そこのところがどうにも説得力に欠けて、僕はいまいち物語に入り込めませんでした。随所に挿入されるそれぞれのキャラクターたちの犬にまつわるエピソードの見せ方や、何度も繰り返される犬目線の映像などはけっこう撮り方も凝っていて面白かったんですけどね。うーん、全体的にあと一歩足りない印象の作品でございました。
[DVD(字幕)] 5点(2019-12-13 12:07:59)
844.  アメリカン・サイコ 《ネタバレ》 
アメリカの金融街で充実した毎日を過ごすエリート・サラリーマンでありながら、その裏では心の奥底に暗い衝動を抱えた殺人鬼でもある男。彼の倒錯した狂気の日々を乾いたユーモアを交えて描いたサイコ・スリラー。なんだかんだでけっこう有名な本作を今さらながら鑑賞してみました。うーん、正直さっぱり面白くなかったんですけど!映像的にはときおり印象的なシーンがあるものの、肝心のストーリーの方がだらだらしててもう見られたもんじゃありません。肝心の殺人シーンも添え物程度にときおり出てくるだけで、それもストーリーにうまく絡んでこないですし。最後のオチにいたっては投げっ放しの酷い代物で、もはや怒りさえ感じてしまいました。本作がいまだに曲がりなりにもその名を残しているのは、きっとクリスチャン・ベールの選民意識丸出しのいけ好かないエリート・サラリーマン役が見事に嵌まっていたからでしょうね。そんな彼が血まみれ全裸でチェーンソー片手に女を追いかけまわすシーンは、良くも悪くも印象に残ります。でも、本作の価値はそこぐらいでしょう。この現代に、わざわざ時間を割いてまで観るべき価値は全くありません。
[DVD(字幕)] 4点(2019-12-08 22:54:07)
845.  エア・ストライク(2018) 《ネタバレ》 
日中戦争の真っ只中、戦略上の重要な拠点であった重慶を巡る日中の決死の攻防を迫力の映像で描いた戦争スペクタクル巨編。ブルース・ウィリスとエイドリアン・ブロディという二大ハリウッドスター共演ということで今回鑑賞してみましたが、実はこれって100%中国資本の映画だったのですね。普段、中国映画は全くと言っていいほど観ないのですが、なんだかその中国映画のダメな部分の見本市のような、恐ろしく程度の低い作品でした。本作の最大の見どころであるはずの日中両軍の空中戦が予算の関係かかなりショボいCGなのはまあ目をつぶるとしても、肝心の脚本がお粗末すぎてもう見られたもんじゃありません。一応群像劇と言っていいのでしょうけど、誰が誰で物語上いまいったい何をしているのかという基本的な部分がおろそかにされているせいで、ストーリーがさっぱり頭に入ってこないのです。ところどころ苦笑してしまうほどの前時代的なクサい演出が繰り返されるのも見ていて痛々しいったらありゃしない。また、中国映画だけに日本軍の残虐行為が何度も強調されるのはまぁそういうもんなんでいいんですが、これでもかと強調されるあからさまな中国礼賛描写には思わず苦笑しちゃいました。中国人が何故かみな流暢な英語を喋るのも違和感しか湧いてきません。しかもこれが何故か全員アフレコなので口の動きと声が微妙にあっていないのも意味不明で、かなりストレス。ブルース・ウィリスも完全に金のためにやっつけで仕事してる感ありまくりで、しかも実の娘まで出して親子で荒稼ぎする始末。エイドリアン・ブロディにいたっては何のために出てきたのかさっぱり分かりません。極めつけは全てのことが終わった後の麻雀大会のエピソード。蛇足以外の何者でもない茶番劇そのもので、しかもこれがブリザードレベルのかなり寒いコント。もはや怒りを通り越して失笑しか湧いてきませんでした。率直な結論を述べさせてもらうと、もはや映画と呼ぶのさえ憚られるような、最低レベルのクソ映画でありました。
[DVD(字幕)] 1点(2019-12-06 00:46:36)
846.  天国でまた会おう 《ネタバレ》 
第一次大戦終結後のフランス。戦場で顔に重傷を負い声を失った青年と、恋人と生活を失ったしがない中年男。絶望のどん底に生きていた彼らは、ある日、国を相手にした巧妙な詐欺を思いつく。それは戦争終結を記念した、各地のモニュメント建設を巡る公金奪取計画――。身寄りのない孤児の女の子を相棒に、彼らは戦争中にとある因縁を抱えた実業家を標的にして着実に計画を実行していくのだったが……。主人公二人のトホホな感じ、戦争により顔の下半分を失った青年が常に被っているマスクのシュールな造形、そしてマジック・リアリズム的手法を駆使した摩訶不思議な世界観に、「なんだか僕の大好きなジャン・ピエール・ジュネっぽい!」とけっこう期待して今回鑑賞してみました。うーん、確かにこの不思議な世界観は僕の好みにばっちり合ったのですが、いかんせんストーリーの見せ方がいまいちな印象でした。全体的に凄く分かりづらいんですよ、これ。例えば、あの悪役の実業家が主人公の死体を偽装するくだり。後々思い返してみれば、あの自分の後見役の爺さんの跡取りをとっとと死んだことにしたいという思惑だったと分かるのですが、ここら辺の見せ方が凄く下手。また、主人公たちの手伝いをする女の子も凄く魅力的なのに、その登場シーンがあまりにもそっけなさ過ぎていまいち印象に残りにくい。全体的な演出が終始こんな感じで、なんだか非常に勿体ないように思ってしまいました。この摩訶不思議な世界観はけっこう好みだっただけに残念です。
[DVD(字幕)] 5点(2019-12-06 00:23:53)
847.  チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛 《ネタバレ》 
17世紀、オランダ。そこでは東洋から持ち込まれた美しい花、チューリップの球根を巡り、富める者も貧しい者も投機に熱中していた。買ってから数日も経てば倍以上の値が付くとあって、皆が全財産をつぎ込むほどの熱狂ぶり。小さな球根は人々の剥き出しの欲望によって、どんどんと危険な水域にまで値を釣り上げていた――。アムステルダムにある小さな孤児院で貧しい生活を送っていたソフィアは、持って生まれた美貌から一回り以上も歳の離れた豪商に見染められ、彼の元に嫁ぐことに。それまでの貧しい生活は一変、彼女は何不自由ない暮らしを手に入れる。だが、そこには愛だけが足りなかった。子供を求める夫の欲求に応えることが出来ず、次第にギクシャクしてゆく夫婦。そんな折、彼女の肖像画を描くためにヤンという若く貧しい画家が雇われる。自分の絵を描いてもらううちに、その情熱的な目をしたヤンという男にソフィアは次第に惹かれてゆく。やがて、二人はとうとう一線を越えてしまうのだった。ソフィアとの新たな生活を夢見るヤンは、資金を稼ぐためにチューリップ投資に目を付ける。そんななか、家の召使の予期せぬ妊娠を知ったソフィアは、とある計画を思いつく……。世界初の経済バブルと言われるオランダのチューリップ投機を背景に、交錯する愛憎の果てに破滅へと向かってゆく男女の姿を描いた歴史ラブ・ロマンス。ディン・デハーンをはじめとする何気に豪華な役者陣共演に惹かれ、今回鑑賞してみました。しっかりとした時代考証に基づいているであろう映像は終始美しく、まるでフェルメールの絵画の世界に入り込んだかのような世界観は見応え充分でした。許されぬ恋に身を焦がすヒロインもその画の力に負けず劣らず美しく、ディン・デハーンとの大胆なラブシーンも官能的でとてもいい。そんな美しい世界と対照をなすかのように描かれる闇の部分――チューリップ熱で身を滅ぼしてゆく人々の浅ましい姿もより画の美しさを強調させることに成功しています。ただ、全体的に演出に雑な部分が散見されるのが本作の残念なところ。細かいところに「?」な部分が多すぎて、いまいち物語に入り込めないのです。チューリップ熱、若く貧しい画家との不倫、召使の赤ちゃんを自分が産んだように画策しようとする主人公、その召使の恋人の失踪、これらの要素が最後までうまく纏まっていきません。なんだかいろいろ詰め込み過ぎて物語の焦点がぼやけてしまっているように感じました。物語の語り手をその召使にしている意義も、正直見出すことが出来ませんでした。映像的にはすこぶる良かっただけに、お話の方がなんとも残念な作品でありました。
[DVD(字幕)] 5点(2019-12-04 00:40:06)(良:1票)
848.  ストレンジャーズ/地獄からの訪問者 《ネタバレ》 
親戚夫婦が営む湖畔の小さなロッジへとバカンスでやって来た、とある四人家族。反抗期の長女がこれから全寮制の高校へ入学するので、家族水入らずの夜を過ごすために両親が半ば強引に計画したのだ。いやいや連れてこられた長男とともに、小さなトレーラーハウスでギクシャクした夜を過ごす家族たち。すると、唐突にドアをノックする音が。母親がドアを開けてみると、そこには見慣れない若い女が立っていた。「タマラは居ますか?」――。謎の問いかけを残し、すぐに夜の闇へと立ち去ってゆく女の子。不審に思いつつもまた見せかけの家族団欒へと戻る両親と子供たち。だが、彼らはまだ知らない。その謎の言葉こそ、血に塗れた殺人ゲームの開始を告げる合図だということを……。シーズンオフの真夜中のキャンプ場を舞台に、突如として現れた三人の残虐な殺人鬼によって恐怖の一夜を過ごすことになった家族を描いたスプラッター・スリラー。リブ・タイラーが主演したという前作は未見。低予算ながらキレのいい演出と小気味の良いストーリー展開でスマッシュヒットを飛ばした『海底47m』のヨハネス・ロバーツが監督したということで今回鑑賞してみました。いやー、相変わらずこの監督の“画”への拘りは凄いですね~。不穏な映像が醸し出す、このいや~~~な空気感は素晴らしかったです。神出鬼没の三人の殺人鬼たち(彼らの被るマスクもヤバい!)が現れるタイミングも、絶妙の間で画面に出てくるもんだから、もうこれが怖いったらありゃしない。ゲームの開始を告げる謎の言葉の意味を最後まで明かさないのも、終始ほとんど無言で襲い掛かって来る殺人鬼も、不条理な恐怖が炸裂しまくり!緊迫感を煽る不気味な音楽の合間に急に軽快なポップソングを流すとこなんかも、この監督、良いセンスしてますね~。きれいな照明に照らされた、こじゃれたプールでの殺人鬼との血みどろの攻防なんてそのハイセンスな演出が冴えまくりです。最後、トラック炎上でさすがに死んだと思われていた殺人鬼が実は生きていて、燃え盛るトラックで追いかけてくるとこなんか、「も、もう止めてくれ~」と何度も叫んじゃったし。いやー、この監督さん、なかなか才能あるんじゃないですかね。まあ肝心のお話の方は余りにもシンプル過ぎて若干物足りなくもありますが、僕は最後まで充分楽しませてもらいました。うん、面白かったです!
[DVD(字幕)] 7点(2019-11-20 22:59:02)(良:1票)
849.  移動都市 モータル・エンジン 《ネタバレ》 
人類を絶滅寸前にまで追い詰めいた世界最終戦争から1700年後、人々はそれまでとは違う新たな文明を築き上げていた。それは、住んでいる都市を丸ごと移動させながら生活すること――。それぞれの都市は資源を求めて互いに闘い合いながら、ただひたすら荒野を移動し続けていた。弱肉強食の荒廃した社会で、世界の頂点に君臨するのは大都市ロンドンだ。そこで暮らす平凡な青年トムはある一人の女性と出会ったことから、この世界を揺るがす壮大な陰謀へと巻き込まれてゆく……。移動する都市同士が激突するという特異な未来社会を舞台に、様々な事情を抱えた主人公たちの波乱万丈の旅路を壮大なスケールで描いた冒険活劇。『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンが制作したという本作、色んなところで悪評を目にしていたし、本国アメリカでも大コケだということだったので、どんなもんじゃろと今回鑑賞してみました。結果は……、「いや、そこまで悪くないじゃん」というのが僕の率直な感想です。確かに、脚本がしっちゃかめっちゃか過ぎる、大風呂敷を拡げすぎてもはや世界観が破綻している、主人公カップルが揃いも揃ってことごとく魅力がない、といった明らかな欠点はあるのですが、この最先端の映像技術を駆使したアクションシーンはなかなかの迫力で、それを眺めているだけでも僕は充分楽しめました。まあストーリーは完全に『天空の城ラピュタ』に『ハウルの動く城』をブレンドしただけでしたけどね。そのうちこのアジア系の女海賊が「40秒でしたくしな」って言いそう、ヒューゴ・ヴィーウィング演じる悪役がそろそろ「ははは、まるで人がゴミのようだ」って笑い出しそう、世界を破滅に追いやった最終兵器の暴走を止めようとするクライマックスなんてまんまですやん、などといろいろ突っ込みながら観てました。ちゅうわけで中身とかには全く期待しなければ、この荒唐無稽すぎるぶっ飛んだ設定やらふんだんにお金をかけたであろう迫力の映像なんかはそこそこ楽しめると思います。
[DVD(字幕)] 6点(2019-11-20 22:52:43)
850.  シンプル・フェイバー 《ネタバレ》 
それは本当に“ちょっとしたお願い(シンプル・フェイバー)”だった――。数年前に夫を事故で亡くしたものの、遺された保険金で一人息子を育てるシングル・マザー、ステファニー。ある日、華やかなファッション業界でバリバリと働くママ友のエミリーから、彼女はちょっとしたお願いを受ける。自分の息子と同じ保育園に通うエミリーの息子を自宅まで送り届けて欲しいというのだ。夫はベストセラー作家、常に完璧なファッションを着こなし、昼間から強いマティーニを嗜むことを日課にしているという、エミリー。自分とは全く正反対の彼女だったが、何故か意気投合し今や親友と言っても過言ではない関係を築き上げていたステファニーは、もちろん気軽にオーケーするのだった。だが、いつまで経ってもエミリーが帰ってくる気配はなかった。二日、三日と時間が過ぎても一向に連絡はなく、勤務先に連絡しても今は出張中だとしか教えてくれない。業を煮やしたステファニーは、警察に通報するも、彼女独自に捜査を開始する。浮かび上がってきたのは、完璧な彼女に隠された驚きの真実だった。やがて、エミリーに多額の保険金が掛けられていたことが判明し、ステファニーにも疑惑の目が向けられてしまう…。平凡なシングル・マザーと都会で洗練された生活を送るセレブ妻、そんな正反対の女性たちに隠された驚愕の真実をスタイリッシュに描いたミステリー。何の予備知識もなく今回鑑賞してみたのですが、なかなかの掘り出し物でしたね、これ。まあ完全に欲求不満気味のマダム向けの作品ではありましたけれど(笑)、優れた脚本の力とサクサク進むテンポの良さ、華やかな映像とノリのいい音楽とで最後まで飽きさせずに魅せたこの監督のセンスはなかなかのものだと思います。正反対の主人公を演じたそれぞれの女優たちもけっこうな嵌まり具合で大変グッド。特におてんば主婦探偵を演じたアナ・ケンドリックは、彼女の等身大の魅力が炸裂してて大変キュートでした。ときおり挿入される彼女のブログも普通に人気出そうですし、またこのブログのメッセージがのちのち意外な方向で効いてくるのもやられたぁって感じでしたね。肝心のことの真相がかなり強引で力技で押し切られた感はありましたけれど、これもまあ許容範囲内。終始気軽に楽しめる、いわば『ゴーン・ガール』のライト版とも言うべき本作、エンタメ映画として僕は充分楽しめました。うん、7点!
[DVD(字幕)] 7点(2019-11-19 22:29:49)(良:1票)
851.  女王陛下のお気に入り 《ネタバレ》 
18世紀、フランスとの泥沼の戦争を続けていたイングランド。当時この国を治めていたのは、横柄で気まぐれな人格的にかなり問題を抱えていたアン王女だった。そんな彼女に長年側近として仕え、宮廷内で絶大な権力を誇っていたレディ・サラの元に、従妹にあたる没落貴族の娘アビゲイルがやって来るところから物語は始まる。その時その時の感情の赴くままに行動し、国民を翻弄するアン王女。彼女を陰で支配し、自らの思い通りの宮廷を築き上げてきた冷酷無比なサラ。人生このままでは終われないと、なんとかしてのし上がろうともがくアビゲイル。女王陛下の“お気に入り”となって何もかもを手に入れようとする女たちの醜い戦いが、いま幕を上げる――。絢爛豪華な女王陛下の宮殿内で繰り広げられる、そんな魑魅魍魎の女たちの駆け引きを濃密に描いた醜悪な宮廷絵巻。監督は、独自の作風で世界から今最も注目を浴びるギリシャの鬼才、ヨルゴス・ランティモス。彼のこれまでの気持ち悪い変態路線が今回はハリウッド資本の影響か良い感じで薄まって、なかなかバランスのいい作品に仕上がってましたね、これ。オリヴィア・コールマン、レイチェル・ワイズ、エマ・ストーンという三世代の実力派女優が繰り広げる情念の応酬とも言うべき演技合戦はなかなかの迫力。もう女の嫌らしい醜い戦いが終始どろどろに繰り広げられ、見応えばっちりでした。何食わぬ顔で可愛いウサギを踏みつぶそうとするエマ・ストーンの性格の悪さったらないし、プライドだけは膨大に膨らんだレイチェル・ワイズの自業自得の凋落ぶりもなかなか良かった。でもやっぱり一番素晴らしかったのは、もはや性欲だけが心の慰めの醜いオバはんをいやらしーく演じたオリヴィア・コールマンの鬼気迫る表情!いやー、こんな世界には一生関わりたくないですね(笑)。それに周りを固める男たちもみな自分のことしか考えていないバカばっかりで、こんな貴族のために戦場で命を懸けて戦っている兵士たちのことを思うと不憫としか言いようがありませんわ。うん、なかなか面白かったです。まぁ女性に多大な幻想を抱いているであろう童貞男子諸君は観ない方が賢明だろうけど(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2019-11-19 18:08:46)
852.  狂人ドクター 《ネタバレ》 
19世紀に実在した、悪徳精神科病棟の狂気の世界を描いたサイコ・スリラー。あまりにも直接的なタイトルと実力派俳優ジェームズ・フランコが監督・主演を務めているということで今回鑑賞してみました。感想は……、鬼のようにつまらない映画でありました。それ以上でもそれ以下でもありません。主演女優さんのキレイなおっぱいに+1点!!
[DVD(字幕)] 2点(2019-11-10 23:18:47)
853.  塔の上のラプンツェル 《ネタバレ》 
勤務先のアルバイトの女子高生が「ラプンツェル、あれ、ヤバかったです!もう最初から最後までキュンキュンきちゃいました!」とべた褒めしていたので、「どれ、じゃあ色んな経験をつんで酸いも甘いも噛み分けた中年オヤジであるわしのハートも果たしてキュンキュンさせられるかいのぉ~」と挑戦するかのような心持ちで鑑賞してみました。は、はは、見事に負けちまった…。ベタですけど、中年オヤジであるわしの薄汚れたハートにもちゃんとキュンときたではないか(笑)。確かに、童心に返りたい女子高生のハートを鷲掴みにするようなネタ(ラプンツェルのキューティクル感MAXな長い金髪、キモ可愛い相棒のカメレオン、最強の武器は何故かフライパン、そしてお調子者の泥棒とのちょっぴり切ない恋愛要素…)がてんこ盛り。ガミガミうるさいお母さんにうんざりしてる反抗期の女の子の心情にも憎いくらいに応えてくれてるしね。最後まで飽きさせない練られたストーリー展開、魅力的なキャラクターたち、適度なユーモア、そしてセンス溢れる美しい映像の数々…。こういう観客の求めているものをしっかりと把握して製作されただろうエンタメ映画も素直に素晴らしいと思います。先入観に捉われず、多くのわしのような中年オヤジの皆様にも是非観て貰いたい完成度の高い作品でありました。ラプンツェルのナイスなお転婆感が可愛いっす! でも、その職場の女子高生に「ありがとう、面白かったよ!」と伝える勇気はないけどね(笑)。
[DVD(字幕)] 8点(2019-11-08 21:43:58)(笑:1票) (良:2票)
854.  フロントランナー 《ネタバレ》 
民主党の次期大統領選の最有力候補(フロントランナー)と目されていたゲイリー・ハート上院議員。彼が突然持ち上がった自身の女性スキャンダルによってどんどんと自滅していくさまを実話を基にして描いた政治ドラマ。監督は丁寧な心理描写には定評のあるジェイソン・ライトマン。ちょっとした心の緩みによって瞬く間に落ちてゆく中堅政治家を演じるのは、まさに嵌まり役とも言うべきヒュー・ジャックマン。このゲイリー・ハートという一政治家に過度に肩入れするわけでもなく、かといって終始批判的な目線で描くわけでもない、あくまで客観的なこの作品のスタンスには好感が持てました。英雄色を好むと言われたのはもはや過去の話、小さな女性スキャンダルが政治家にとって命取りとなる今の時代を読み違えてしまったこの人の自業自得の自滅劇はなかなか面白かったです。彼の浮気相手とされた女性と長年連れ添った妻とのそれぞれのドラマも見応え充分。特に浮気相手のケア役として親身になって相談に乗っていたと思われていた女性選挙スタッフが役目を終えた途端、飢えたマスコミの群れへと彼女を放り出すシーンは見ていてとても切なかったですね。「今はまだ離婚しない。でも、いつかは…。それまで自分がしたことの重荷に苦しめばいい」と怒りを抑えながら静かに言い放つ奥さん、とっっっっっても怖かったです。うん、皆さんも下半身のことにはなるだけ気を付けましょう(笑)。
[DVD(字幕)] 7点(2019-11-06 22:09:09)
855.  ボーダーライン ソマリア・ウォー 《ネタバレ》 
カナダの小さな町で高級ナプキンの営業マンをしている冴えない青年、J・バハダ。本当は作家志望の彼は、書き上げた原稿を出版社に送り続けるも没続きの鬱屈した日々を過ごしていた。そんなある日、彼は伝説的ジャーナリストのシーモア・トルビンという男に出会う。「本当のジャーナリズムを知りたければ、紛争が起こっている現地へと行くことだ」というトルビンの言葉に感銘を受けたバハダは、考えた末にとある決断を下すのだった――。「長びく内戦から無政府状態へと陥り、凶悪な海賊が普通に跋扈する最貧国ソマリアへと向かい、現地で得た情報を糧に本を執筆しよう」。ダメ元で依頼したソマリアのラジオ局から奇跡的に招待を受けたバハダは、最低限の資金だけを手に何もかもを捨ててソマリアへと旅立つのだった。だが、そこは人の命など羽毛のように軽い危険な地。銃を持った海賊や民間兵がそこら中にうろうろし、強い麻薬が当然のように売られている世界だった。果たして彼は無事に本を書き上げ、生きてこの地から帰ることが出来るのか?危険な紛争地へと無謀にも渡ったそんな一人の青年の極限の体験を実話を基にして描いたサバイバル・ドラマ。ちなみにベニチオ・デル・トロが出ている某シリーズとは何の関係もございません。内容の方もいったいコレの何処がボーダーラインなのか、最後まで観てもさっぱり分かりませんでした。ここらへん、こんな安易な邦題を付けた日本の配給会社に猛烈な抗議を送りたいところ。ただ、そういうのを抜きにしても、なんだか演出が全体的に中途半端な作品でありましたね、これ。ブラックな笑いを狙ったシニカルなシーンがあったかと思うと急にリアルな紛争地のシーンに戻ったり、自分はジャーナリストだという嘘がばれそうになる主人公の緊迫感溢れる描写があったかと思うと唐突にスラップスティックなアニメになったり…。作品としてのトーンに統一感が皆無で、最後までなんとも落ち着かない。観客を引き込む物語のフックが弱いのも本作の弱点。ただ、監督自らの体験を基にした自伝的作品だけあって現地の臨場感溢れる描写はなかなかリアルでした。主人公をサポートする通訳役を、『キャプテン・フィリップス』でも海賊役を演じてアカデミー賞にノミネートされた人が演じているのですが、この人こんな役させたら本当に巧いですね~。もはや本物の海賊にしか見えないんですけど(笑)。主人公をそそのかす大物ジャーナリストを演じたアル・パチーノも胡散臭さ爆発で大変グッド。それだけに内容の方がなんとも惜しい。
[DVD(字幕)] 5点(2019-11-06 21:59:54)
856.  マイル22 《ネタバレ》 
アメリカで秘密裡に暗躍する特殊工作員たちの活躍を臨場感たっぷりに描いたハード・アクション。監督はこの手の分野を得意とするピーター・バーグ、主演を務めるのは彼の作品のもはや常連とも言えるマーク・ウォールバーグ。他にハリウッドの名バイプレーヤー、ジョン・マルコヴィッチが名を連ねております。まあこの監督らしいと言えばそれまでなんですけど、なんだか演出が全体的に大味な作品でありましたね、これ。冒頭の一軒家におけるテロリストたちとの銃撃戦こそかなりの迫力だったのですが、その後の主人公たちのドラマの描き方が正直かなり大雑把。彼らがそれぞれいったいどんな背景を抱えているかがいまいちよく分からないまま、強引にお話だけが進行していくので観客はだいぶ置いてけぼりを食らっちゃいます。そもそも主人公たちの属する組織がいったいどんなものなのかもよく分かりません。そこに東南アジア政府やロシアのKGBなどが絡んでくるうえに、主人公の現代の尋問シーンなども差し挟んでくるのでお話が無駄にややこしい。物語も中盤を過ぎたあたりで、ようやく「大量破壊兵器の秘密を知る亡命者を22マイル先の空港まで護送する」という本筋が見えてくるのですが、「え、そんな単純なお話やったんかい!!」と思わずずっこけそうになっちゃいました。ウォールバーグ演じる主人公がやたらイライラして悪態つきまくるうえに、腕のゴムをひたすらパッチンパッチンやるのも見ていて不愉快。瀕死の重傷を負った仲間のおばちゃんには手榴弾を渡し自爆を強要するという非情さを見せながら、違う仲間のええおねーちゃんが危機に陥ったら全てを危険にさらしてまで助けに駆けつけるという彼の一貫性の無さには、もはや呆れを通り越して失笑してしまいましたわ。あんた、えこ贔屓しすぎやろ(笑)。うーん、正直、観る価値はなかったかな。
[DVD(字幕)] 4点(2019-11-04 21:17:03)
857.  LBJ ケネディの意思を継いだ男 《ネタバレ》 
1963年11月22日、ケネディ大統領がダラスで暗殺されたその日、当時副大統領だったリンドン・B・ジョンソンは規定により新大統領に就任することとなった。それまで政治的に限定されたお飾りのような地位にいた彼が、いかにしてアメリカという巨大な国家を動かす最高権力者となっていったのか?本作は、その激動のアメリカ現代史の裏に隠された真実にスポットライトを当てた政治ドラマだ。監督はハリウッドを代表する実力派のロブ・ライナー、実在したアメリカ大統領を貫禄たっぷりに演じるのは個性派俳優ウディ・ハレルソン。ケネディ大統領が愛する妻の目の前で凶弾に倒れたまさにその日のドラマを縦軸に、LBJことリンドン・B・ジョンソンがいかにして副大統領にまで上り詰めたのかを過去の回想シーンを差し挟みながら描くその構成はなかなかのものだった。単調になりがちなこの手の作品を巧く料理した、ベテラン監督のその匠の技が光る。ケネディの実弟である司法長官や南部の重鎮であるテキサス州知事との政治的確執も分かりやすく描かれており、人間ドラマとしてもなかなか見応えがあった。深い愛情を感じさせる、彼と長年連れ添った妻との小さなエピソードの数々も味わい深いものがある。ただ、良くも悪くも優等生的作品なので、いまいち心に響くものがないのが本作の弱いところか。最後まで興味深く観られたが、そこまで印象に残るものはなかったというのが自分の正直な感想だ。
[DVD(字幕)] 6点(2019-11-02 21:32:11)
858.  マンディ 地獄のロード・ウォリアー 《ネタバレ》 
イカれたヒッピーカルト教団に、目の前で妻を惨殺された男の血に塗れた復讐劇を独創的な映像で魅せるバイオレンス・リベンジ・スリラー。毎度おなじみニコラス・ケイジが、血走った目で次々と悪のヒッピー野郎どもを血祭りにあげる狂気の復讐者をのびのびと演じております(笑)。なんだか定期的にこの手の作品って制作されてますよね~。60年代、70年代のハード・ロックやヘヴィメタル、幾多のカルト映画などに多大な影響を受けたであろうサブカル系のB級作品。最近で言えば、賛否は別にしてロブ・ゾンビなどがその手の作品を幾つか作っておりますが、本作もその系譜に連なる作品であります。毒々しい原色を多用した映像にノイジーでエキセントリックな音楽、そして荒唐無稽なバカバカしい内容…。確かに唯一無二の独自の世界観を構築した中毒性の強いトリップ・ムービーであることは僕も認めるところなのですが、いかんせん前半の展開が死ぬほど退屈なのが本作の弱点。やたらとスローモーションを多用し、意味のよく分からないモノローグが延々と繰り返されるので、もう眠たくって仕方ありません。「とっとと本題に移行しろや!!」と何度もキレそうになっちゃいました。ただ、嫁が惨殺されてニコケイが復讐を開始する中盤あたりからようやく面白くなります。常人にはもはや考えつけないであろうぶっ飛び展開が次から次へと繰り出されてくるので、なんだか軽くラリっちゃったような気分に。白ブリーフ姿のニコラス・ケイジが雄叫びをあげながら、変な形の武器を一から創り始めるとこなんてもはや何が何だか分かりません(笑)。悪役たちも負けずと変な笛を吹いて、全身とげとげの謎のバイクライダーを助っ人として呼び出してくるという謎展開。こいつらがチェーンソーでひたすらチャンバラするシーンなんて何処まで真面目に創ってるんでしょうね。途中に流れるチェダー・ゴブリンのCMなんて頭おかしいとしか言いようがありませんわ。んで最後はラスボスのカルト教祖様の頭を素手でぶっ潰した血みどろニコケイが、土星をバックに車で立ち去って終わり……。なんやねん(笑)。と、この後半のぶっ飛びまくりのカルト・ムービーっぷりがすこぶる良かっただけに、前半のかったるい展開がなんとも惜しい。いらんシーンをバッサリ削って90分くらいの映画にしてくれたら、もしかしたら伝説のカルト映画になれたかも知れないのにね。
[DVD(字幕)] 6点(2019-10-31 22:58:23)
859.  喜望峰の風に乗せて 《ネタバレ》 
1960年代、イギリスで開催された単独無寄港での世界一周ヨットレース「ゴールデン・グローブ・レース」。このプロでも尻込みするような過酷なレースに、素人ながら無謀にもチャレンジしたある一人の男がいた。彼の名は、ドナルド・クロ―ハースト。ヨットのセールスマンでもあった彼が、自社の宣伝のためにこのゴールまで何百日もかかる危険なレースに名乗りを挙げたのだ。本作は、そんな彼の無謀とも言える挑戦を実話を基に描いた冒険ドラマだ。監督は前作『博士と彼女のセオリー』でスマッシュヒットを飛ばしたジェームズ・マーシュ。たった独り大海原へと繰り出し、時に精神を病みながらも冒険を続ける主人公を演じるのは人気俳優コリン・ファース。他に、主人公を献身的に支える妻をレイチェル・ワイズが演じております。端的に述べさせてもらうと、このドナルドという男は単なる目立ちたがりの大バカ者ですね。碌に準備も出来ていないのに、自らの大言壮語を撤回することも出来ず、ずるずると引き返せなくなって仕方なくスタートを切ったものの、やはりすぐに過酷な目に遭っちゃって早くも心が折れそうに。でも、大借金をしてまで繰り出してきたし、自分の子供たちにも大見えを切った手前、引き返すことも出来ず、挙句の果てに最後は……。正直、自業自得というほかありません。現代で言うと、視聴回数を稼ぐために危険な動画を投稿していたユーチューバーが最後は最悪の事態になっちゃったようなもんです。と、現代のイカロスとも呼ぶべきこの男の無謀な挑戦をあくまで客観的に描くという本作のテーマは分からないでもないのですが、若干掘り下げが足らない印象。このドナルドという男の狂気性や遺された家族の葛藤や哀しみをもっと踏み込んで描いていれば、より完成度の高い作品になっていたと思うのですが、そこらへんがどうにも甘い。ただ、大海原を優雅に泳ぐクジラやイルカ、容赦なく襲い来る過酷な嵐など、そのダイナミックな自然描写はさすがにBBCが絡んでるだけあってなかなかの迫力でした。また、単調になりそうな主人公の孤独な航海も回想シーンや遺された家族の描写をうまく挟むことで最後まで普通に見ていられます。それだけにテーマ性という点でなんとも惜しい作品でありました。
[DVD(字幕)] 6点(2019-10-31 21:50:35)
860.  蜘蛛の巣を払う女 《ネタバレ》 
女を暴力で支配しようとする男どもへの華麗なる復讐者、“ドラゴン・タトゥーの女”リスベットが帰ってきました!とは言っても、監督はおろか、主演二人もまさかの降板……(泣)。原作は世界的ベストセラーだけあって、お話自体はしっかりしていて普通に面白かったのですが、いかんせん前作のイメージが強烈過ぎて観ている間中、コレジャナイ感が半端ないんですよね、残念ながら。新リスベットを演じたクレア・フォイさんもプレッシャーに負けず頑張っていたとは思うし、こんなこと言っても詮無いことだと分かってはいるのですが、やはりルーニー・マーラのリスベットをもう一回見たかったです。ダニエル・クレイグが演じていたミカエル記者にいたっては、誰これ?って感じでした。まあ前述したとおり、お話自体はしっかりとよく描けていたし、北欧らしい乾いた空気感もスタイリッシュで大変良かったので、公正なジャッジを期して7点!にしても、あのラバー素材布団圧縮袋?に詰め込まれるのだけは死んでもヤですねー。
[DVD(字幕)] 7点(2019-10-31 21:38:52)(良:2票)
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