881. 1492/コロンブス
デカ鼻おじさんが、コロンブスをやったわけですが、わがままで人間味あふれる役でしたね。あれはひとえにあの奥さんが立派だからできたことだと実感してます。男のわがままを許してくれる女性の鑑のような人物を描いています。「コロンブスの妻」とでもした方がよかったかも(笑)。シガニー・ウィーバーの女王は貫禄ありましたね。衣装や美術がきらびやかで鮮やかでした。 7点(2003-08-07 08:08:58) |
882. ジョンQ-最後の決断-
《ネタバレ》 ストックホルム症候群ですね。ラストの裁判シーンで、監禁容疑について有罪の評決が出たときの彼らの表情がそれを物語っています。冒頭の白い高級車の女性が事故を起こすシーンが、後半にどう結びつくのか予想できませんでしたが、バックミラーに掛かった十字架や、ジョン夫妻が敬虔なキリスト教徒であることが、すべてを丸く収める結果につながったのでしょうか。医療制度の問題や、不況、雇用調整、保険問題、マスコミの裏表などいろいろな問題が提起されましたが、解決できてはいないことばかりですねえ。アン・ヘッシュの院長は若すぎる気もするけど、綺麗でしたねえ。ロバート・デュバル、老けたけど好い演技してました。ジェームズ・ウッズとレイ・リオッタの演技を、もう少し魅せて欲しかった気がします。 7点(2003-08-06 21:01:58) |
883. 赤ひげ
山本周五郎の原作をわりと忠実に再現した作品だと思います。ドラマなどで何度かリメークされてますが、私にはやはりこの作品の三船赤髭は印象的です。無骨さとぶっきらぼうなところが実に好い感じです。江戸の庶民の様々なドラマも織り込まれ、加山雄三の若い医師の成長ストーリーとしても面白いですね。 8点(2003-08-05 18:01:57) |
884. アウトロー(1976)
アメリカ建国200周年を記念した映画ですよね。公開当時の「一人の軍隊」というキャッチフレーズは印象的です。それから、あのテーマ曲も耳から離れません。主人公の農夫が殺された家族の敵討ちをするというところからして、結論はもうわかりきっているので、あとはそこまでをどう見せるかと言うことだと思います。あの頃のクリント・イーストウッドは好かったですね。原点に帰って欲しいなあ。 7点(2003-08-05 17:57:21) |
885. 愛は霧のかなたに
自然の中に入って動物保護をしようとする女性のイメージというのはどうしてもこの映画のような描き方になってしまうのでしょうね。実話をもとにしているというのは、ある人にとっては結果を知っているだけに、どういう描写を重点にするかというのは作品の評価に大きく影響しますね。「交流」、「愛情」、「密猟」、「悲劇」というのは、やはりポイントになるのでしょうか。佳作だと思います。 7点(2003-08-05 17:52:37) |
886. 八甲田山
《ネタバレ》 夏に映画館に観に行って、寒い思いをした記憶があります。新田次郎の原作をわりと忠実に再現した映画だと思います。極限状態での人間の葛藤がよく描かれているとは思いますが、それぞれの部隊の位置関係を把握していないと、ストーリーが混乱するかもしれませんね。実話として、せっかく生き残った隊員も日露戦争の激戦地に送り込まれて、無理矢理戦死させられたという悲劇もありますね。実際に人工雪崩を起こして遭難場面を撮影して、その時には学者の見学もあったという逸話があります。それだけ雪の描写には特殊効果やCGには無い迫力があると思います。映画を観た人には、原作を読むことをおすすめします。 8点(2003-08-05 09:05:33) |
887. TRICK トリック 劇場版
テレビ版の最初から観てます。仲間由紀恵のファンです。でも映画は最初からビデオで観る予定でした。正解でした。テレビ版の3に期待したいと思います。ダメ刑事のコンビの活躍が少なすぎたのもマイナスポイント大きいかも。ズラ根多も引きずったしねえ。スッキリ見せろよ!(笑) 6点(2003-08-05 08:58:58) |
888. ジャスティス(2002・ブルース・ウィリス主演)
《ネタバレ》 皆さん厳しいですねえ。私はけっこう楽しめましたよ。細かい設定を見て思わずニヤリとすることも何度かありました。たとえば、最初に1944年12月16日のベルギーという日付を見せ、それにより主人公のハート中尉が実戦経験のない新米であり、ドイツ軍のアルデンヌ反攻作戦により捕虜になる前提を見せます。その過程で出てくるドイツ軍特殊部隊の交通整理場面とか、ハート中尉の逃げた先で出てくる氷人形とか、実話に基づいた描写も見受けられ、作り手の凝った意図を感じました。収容所でブルース・ウィリス扮する大佐に尋問を受けたときの会話から、ちょうど1945年の新年が近いことを示すなど、プロットの細かい置き方にニヤリとします。ドイツ軍収容所長がイェール大学の法学部出身であることとか、その息子も軍人でノヴゴロドで戦死したとかいう設定も興味深いです。黒人パイロットのP51部隊があったのは知りませんでしたが、その将校が収容されたことから人種差別問題や、密かに進む脱走の準備なども絡めて、ストーリーは核心に入ります。法廷劇の部分が、最後でどうなるのかというハラハラドキドキを私は感じたのですが、みなさんはそうでもなかったようですね。自分が犠牲になることを終盤に3人(ハート中尉、黒人少尉、ウィリス)がそれぞれに主張し、けっきょく美味しいところはウィリスが持って行ってしまった感じですね(笑)。細かい突っ込みを入れればラストにもあります。たとえば、軍事工場を爆破されてしまった収容所長が、首謀者のウィリスを処刑してしまったことだけですべてすんだのだろうか?という疑問が残ります。ふつうに考えれば、「大脱走」の所長のように、ゲシュタポや親衛隊がやってきて連行され、東部戦線送りか銃殺ということになるでしょう。あの収容所長が飄々としていい味を出していただけに、その末路などにモヤモヤとしたものを感じます。法廷劇もやや中途半端に終わってしまったようですしね。たとえば、検事が最終弁論で急に「訴追したくなかった」というようなことを言うのも変です。まあ、いろいろ不満はありますが、全体としてはよくまとまっていると思います。 7点(2003-07-28 07:52:17) |
889. 大脱走
《ネタバレ》 オールスターキャストで戦争の背景を見事に描いた作品だと思います。原作を読むとイギリス兵とアメリカ兵は実際には別々の場所に隔離されていて、映画のようにジェームズ・ガーナーとドナルド・プレザンスが交流するようなことはなかったらしいですね。でも映画を観ると、実際にはなかったことでもああやって描かれていた方が人間味があって好かったと思います。自由ポーランド軍の兵士としてイギリス空軍とともに戦ったチャールズ・ブロンソンが、スラブ系の顔でその存在感を示していますね。閉所恐怖症を克服して空襲警報のさなかに脱出するシーンは手に汗握る緊張感でドキドキします。有名になったスティーブ・マックイーンのオートバイでの脱出シーンは、これもハラハラドキドキですが、たとえジャンプシーンがスタントマンによる吹き替えだとしても、マックイーンのアクションとして楽しめます。実際スタントマンは、自分はマックイーンの一部だと言っていますしね。アッテンボロー演じる”ビッグX”と同僚を逃がすために、駅の停車場でデビット・マッカラムが命を懸けてゲシュタポの注意を惹いたシーンも虚しさの残る印象的なシーンですが、その直後に、バスの検問で、自分が収容所内で部下に教育していたトリックに引っかかってつかまってしまう皮肉も虚しかったですね。実際に脱走に成功したのはほんの一握りで、実際に50名以上の虐殺もあったようですから、そういう虚しさを描ききっている、見事な反戦メッセージも読みとれます。ラストシーンで独房に入れられるマックイーンと更迭される収容所長とが会話するシーンが印象的ですね。 8点(2003-07-08 09:37:29)(良:1票) |
890. ターミネーター3
《ネタバレ》 特撮が凄かったですね。大型クレーン車でのカーチェイスシーンは迫力満点でした。主役のT-Xのねえちゃんがとてもお気に入りです。アゴを退き気味にして顔を回すしぐさと目の表情が好かったです。なんとなく「ジュラシックパーク」の恐竜や「エイリアン2」の女王を守るエイリアンを連想してしまいました(笑)。でも、突っ込みどころはいろいろありますね。たとえば、主人公のひとり、獣医の女性。最初に見たとき絶対に30歳過ぎてるなと思ったのに、ジョン・コナーの同級生だったとか!(笑) あの顔は老けすぎてそうは見えませんでした。また、ジョン・コナーは母親に訓練されただろうから、多少は格闘の心得があるだろうけれど、この獣医、いきなり最初からT-Xに投げ飛ばされても大怪我しないし、その後もシュワちゃんに投げ飛ばされてもピンピンしてるし、その辺は違和感がありましたね。全体として、次の「4」ですっきり解決してくれることを願います。あれじゃあ何か消化不良のままですよ。シリーズ全体として「2」がいちばん出来が好いと感じるのも珍しいです。 7点(2003-07-08 07:37:17) |
891. ハウス/HOUSE(1977)
良くも悪くも大林宣彦ワールドということでしょうか。大場久美子が可愛かったですね。化け猫の話が好きです。 7点(2003-07-08 07:28:19) |
892. アポロ11を追いかけて
ダメおやじの主人公と、外に出られない病気の奥さん、キャッチボールができない少年が自分の人生を飛躍させる話ですね。父親と息子が途中で知り合ったヒッチハイクのネイティブアメリカンの青年を連れて行く件がいいですね。引っ込み思案の少年にアドバイスするシーンが大好きです。「些細なことは気にするな。世の中の大半は些細なことだ」というような内容です。好いことばですね。 8点(2003-07-08 07:26:41) |
893. ローカル・ヒーロー/夢に生きた男
淡々としたストーリー展開ですが、北海の石油開発と環境保護の問題をからめて、なかなか考えさせられる話です。何もないイギリスの田舎町ですが、一度訪れてみたくなるようなところですね。佳作だと思います。 8点(2003-07-08 07:20:42) |
894. ブラック・ナイト(2001)
なかなか面白かったです。悪役の警備隊長は憎らしいくらいが素敵で好いですね。タイムスリップなのか単なる夢だったのかは観る人の判断ひとつというところですが、アメリカからタイムトリップした先が14世紀の中世ヨーロッパだという変なところも、夢だとしたら納得します。あの黒人女性は過去の方が素敵に見えたのは私だけでしょうか?(笑) 7点(2003-06-04 21:24:26) |
895. クン・パオ!燃えよ鉄拳
やっぱり声のアテレコを主人公が全部やってしまうのは違和感がありますね。まあ、昔の映画に細工をしているのだからオリジナルの声を使うわけにはいかないのだろうけど、やっぱり女性の声は女性にして欲しいです(笑)。ところで映画の方ですが、どうでもいいようなシーンにCGを駆使して凝ったことをしているのは笑えました。とくにホルスタインと対決するシーンは笑えます。そしてなによりも、土台になった映画の方がとても気になってしまいました(笑)。あれはどこでレンタルできるんだろう? 6点(2003-06-01 03:02:36) |
896. 二十日鼠と人間(1992)
よそ者の新入りとして、掃除夫の老人の飼い犬の件には無言のまま通すジョージ。余計なことは首を突っ込まないでトラブルを避けてきた彼が、最大のトラブルを自らの手で始末しなければならない皮肉。夢の実現に向けてジョージとレニーは老人と手を組むことになり、この老人の件は二重三重に伏線となっていますね。連続ドラマ「ツイン・ピークス」でもFBI捜査官を誘惑していたシェリリン・フェンが嫌な女を好演してます。果たしてジョージは厄介払いをしたのだろうか? それとも、今後レニーを苦しませないために自ら手を下したのだろうか? どちらにも解釈できますね。 7点(2003-05-31 05:07:19) |
897. ゾルタン★星人
あまりに馬鹿馬鹿しかったのですが、それなりに伏線があって単純に楽しめました。中華のテイクアウトのシーンは腹立たしくも笑ってしまいます。 7点(2003-05-30 18:04:52) |
898. さくや妖怪伝
あまり期待しないで、前知識もテレビのCMとスポーツ新聞の"巨大松坂慶子"くらいしか入れていないで観たので、思ったよりは楽しめました。たしかに”油すまし”や"唐傘"が踊るシーンは、昔、子供の頃に観た「妖怪大戦争」などの雰囲気を出していますね。化け猫はどう見ても熊にしか見えなかったのは残念ですが(笑)。中盤での鎧武者との戦い辺りになるとシリアスなのかなと思わせつつ、けっこうおちゃらけ路線がいっぱいでしたね。あの落雷シーンがどこかで伏線になるだろうなとは思っていたけれど、最後にああいうことになったんですね。全体として状況をつかむのが今ひとつで、ストーリーも終盤で中だるみしてしまうし、「あの演出で、嶋田久作は生きていたのか!(笑)」などという疑問もありますが、まあ155センチの女の子が頑張ったということで多めに観ますか(笑)。 6点(2003-05-14 03:59:09) |
899. ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
2002年のヨーロッパ中央部での洪水被害によって、"ガストンくん"が脱走した事件がありましたね。この映画をその前に観ていて、「"彼"もやっぱり海を観たかったのかな?」なんてことを思っていました。最初は巻き込まれ型のコメディかと思っていたのですが、後半はシリアスな感じでしたね。どうも個人的にタバコの煙が嫌いなので、こういう映画での描写にはマイナス感情を持ってしまいます。往々にしてヨーロッパ映画では喫煙シーンが多いですね。この映画もドイツ映画ですからその例に倣って"モクモク"でした(苦笑)。 6点(2003-05-14 03:49:05) |
900. フェアリーテイル(1997)
いいなあ、可愛すぎです。従姉妹のエリザベス・アールちゃん(微笑)。当時10歳だったそうですが、最初の汽車の中で復員傷痍軍人と”あやとり”をするシーンから引き込まれてしまいました。ちょっと勝ち気の女の子を好演していたと思います。その後21世紀になってから映画作品にはまだ出ていないようですが、今後に期待したいなあ。何の前提知識も入れないで見たのですが、ピーター・オトゥールが作家のコナン・ドイル役だったり、ハーヴェイ・カイテルが世紀の魔術師フーディニー役だったりで、重要な役どころをしっかり固めていましたね。とくに後者は60歳近い年齢なのに、かなり体を張った演技をしていたし、ロンドンに少女達を招いてからの重要な役割を果たしていたとも思います。実際のフーディニーは変人で人間嫌いだったと聞いたことがあるけれど、映画のようにあんなにいい人だったんだろうか? ところで、この手の映画を観るときには必ずといっていいほど「実際にいたのかどうか?」の真偽が問題になりますが、「三十四丁目の奇蹟」(1947米)などと同様に、いることを前提に観た方が楽しくありませんか?(微笑) 紙で切り抜いた妖精の絵を写真に撮ったということがすべてを語っているかどうかは、今となってはわかりませんよね。映画の中で、冒頭で登場した軍人が森の中で癒されているときの表情を観ると、実際に妖精がいるいないに関係なく、その人の気持ちの持ちようではないかとも思います。あの映画で描かれたような素晴らしい自然の風景の中で生活していれば、心が洗われそうな気もしますね。それにしても最後に”パパ”が登場するだろうなとは思っていたけれど、あの人だったとはねえ(笑)。ノンクレジットだそうですけど、あるデータベースではしっかり名前がありましたね。いつもああやって美味しいところ持って行っちゃうんだからなぁ(笑)。 8点(2003-05-13 00:55:55) |