81. つぐみ
なんともいえない独特な世界観が印象的な映画。 この作品を見ながら思ったのは、そうか自分はゆったりとしたセリフや情緒溢れるシーンが好きだったんだなあということ。 まだ初々しい中嶋朋子の独り言のようなナレーションや、美しい西伊豆の港の風景、 万灯会や花火や牧瀬里穂の詩のような手紙が尻をたたく少年(笑)を含めて心に響くのだなと妙に納得した作品だった。 真田広之「でもどこにでも行ければいいってもんじゃないんだよ、つぐみ。ここには山も海もある。 お前の心は丈夫だし。ずっとここにいても、世界中を旅しているやつよりたくさんのものを見ることができるよ。」 海を離れて心ここにあらずの中嶋朋子の心情に共感したこともあり、7点献上。 [ビデオ(邦画)] 7点(2011-01-26 13:54:04) |
82. ラヂオの時間
三谷幸喜節が見事に炸裂した一作。 「みんなのいえ」が個人的に合わなかったこともあり、最初はテンポの速い展開に「またか・・・」と 悪い予感がしたが、知らない間にどんどんのめりこんでいった。 洗練された頭脳的な笑いというものは簡単にできないはずだが、 この映画の素晴らしいところは、それぞれの俳優の体当たりの演技がピタッとはまっている点。 話がどんどんおかしな方向になっていくのに、筋書きを破綻させないところが監督の才能である。 鈴木京香の素人っぽいが妙に色っぽいのも当たり役。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2010-12-03 22:48:33) |
83. 時の輝き
ベタな看護話といってしまえばそれまでだが、看護士を目指して恋人を応援する青春映画の中でも秀逸な作品。少女向けの小説の映画化ということで、よくある陳腐なラブストーリーかと思いきや、二度ももらい泣きしてしまった。 山本耕史が演じる男の子(ジュンチ)が重い病気にかかる。病気映画にありがちな、きれいな部分だけを見せるのではなく、ちゃんと病気のつらい過程を描いるところも評価点。高橋由美子が演じる看護士見習い(由花)が恋をして、看病をして、家族とも対立しながら大人になっていく様が描かれる。 命あることの大切さ、恋することの激しさ…B過ぎて現実的には難しいストーリーだが、見る者を元気にしてくれる一本。 [ビデオ(吹替)] 7点(2010-10-22 16:08:59) |
84. 聖者の眠る街
現実的でありながらも人を惹きつける映画だ。 ドキュメンタリーに若干の脚色を加えたようなもので、 人間の本道から外れていないから人の心をつかむのだろう。 しかも、ハリウッドにありがちなご都合主義や、ハッピーエンディングは存在しない。 地上波でテレビが放送しないわけだ。 お互いが心に闇を抱える相棒に声をかけて希望を取り戻すシーンが印象的。 全編を通して流れる終始重苦しい雰囲気に、心が洗われたというより、 少しだけ背中を押してもらった気がした。 [ビデオ(吹替)] 7点(2010-08-28 19:25:29) |
85. ポストマン・ブルース
これは面白かった。 丁寧な脚本の組み立てで最後まで飽きない。 まだまだ邦画も捨てたもんじゃないと感心した。 極力アクションシーンを抑えながら、平凡な郵便局員の日常が暴走していく様はお見事。 警察側の勘違いがエスカレートしていくにしたがって、観客の笑いも加速していくという仕掛けが秀逸。 見終わったあとに「すっきり爽やかな気分」とはいかないけれど、映画が持つエンターテインメントの奥深さを垣間見れて、すっかり得した気分になった。 [ビデオ(邦画)] 7点(2010-07-10 00:14:31) |
86. 高校教師/もうひとつの繭の物語
これは・・・そうとう話がいびつだ。しかも話の進む方向が暗い。 テレビドラマ版が誇張されすぎていたのだから、もう少しノーマルな方向に持ってきても良かったのでは?と思いながら見た。 途中まではまだ良かったのに、後半で展開がグダグダなのは明らかだ。 出演陣の迫真の演技と丁寧な作りが光っただけに、脚本で損をして凡作に成り下がってしまった。 [ビデオ(邦画)] 3点(2010-07-10 00:10:55) |
87. カラー・オブ・ハート
この評価は脚本の力によるところが大きい。 やや強引な展開は残念だが、 基本になっている話の展開が面白いので、次はどうなるのだろうと自然に引き込まれてしまうのだ。 ところどころで仰々しい音楽が気になったものの、このサイトを見てずっと気になっていた作品だから、出来が嬉しかった。 [ビデオ(吹替)] 7点(2010-07-10 00:08:18) |
88. REX 恐竜物語
たぶんスタッフは早い段階で失敗作であることを気がついたに違いない。 そうでなければ、コミカルすぎるドタバタ劇、意表をつきまくる演出、あまりにも明らかな矛盾を 観客が最後までニヤニヤと笑ってみることができなかっただろう。 終わりに「HAPPY END」とあるように、子供だましと思わずに最初から喜劇と思ってみれば良いと思う。 ただ子供にはお勧めできないよね(笑) [ビデオ(邦画)] 5点(2010-07-07 00:40:57) |
89. 真夏の少年
不思議な作品。悪く言ってしまうとすべて中途半端で微妙。 良く言えば、少年のひと夏の出来事を切り取った味のある青春物語。 少年向きなのか、大人向きなのかそれすら分からない。 見方ひとつでずいぶん印象が変わる映画のような気がする。 ほぼすべてが少年の目で語られ、分かりやすいのは間違いない。 和歌山県の海をバックに、この平成の時代に撮影されたとは思えない懐かしい風景が印象的。 [ビデオ(邦画)] 5点(2010-07-07 00:26:35) |
90. 義務と演技
落ち着いた雰囲気と現実味がある設定が、意外に良かった。 光を巧みに使った演出や、俳優人の豪華さと演技は、邦画にしては良い出来。 たしか公開当時けっこう話題になったと思うけど、失楽園だったかな? ビデオ鑑賞だったせいか、声が小さすぎてセリフが聞き取りづらかったところがあったり、画面が暗すぎたのは残念。 [ビデオ(邦画)] 6点(2010-06-26 22:14:45) |
91. きっと忘れない
青春映画だが、正面から恋愛を描いた作品ではなく、一人のホームレスが若者に ”大切な何か”を教えるという内容の、どちらかというと地味な映画だ。 揃いもそろって頭脳明晰・美男美女4人組に、割って入るジョー・ペシのキャラクターが図抜けている。 もっともこんな教養があって饒舌なルンペンは現実にはいそうにない。 セリフはユーモアに溢れており、ラストも上手くまとまっているものの、全体的に印象に残らないのはなぜだろう。 [ビデオ(字幕)] 6点(2010-06-21 21:14:08) |
92. 星願 あなたにもういちど
いわゆる死者生き帰りモノの傑作で、切なくて泣ける映画。 香港映画だがあまりクセがなく、好感を持って見られた。 ヒロインのセシリア・チャン、現代の日本にはいそうでいないタイプかもしれない。透明感のある女優さんだ。 完全に脇役だがオニオンの正体を見抜くおじさんがいい味を出しており、ライバルとなる医者など、周りの人たちも人間味溢れている。これらの人間像もこの映画の魅力のひとつ。 白い建物が美しく映える風景も雰囲気が良い。夜空に響くサックスの音色にはやられてしまう。 [地上波(字幕)] 9点(2010-05-28 18:10:40) |
93. のど自慢
井筒監督作品を初鑑賞。前半の登場人物の多さとドタバタぶりについていけなかった。せっかく後半で良いエピソードがあるのだから、導入部分を分かりやすくしてほしかった。大都市でも田舎でもない桐生市を舞台にした点はリアリティがあって良かった。 [ビデオ(邦画)] 3点(2010-05-24 16:21:54) |
94. ラルフ一世はアメリカン
このサイトがなければ見ていなかった作品です。数は少なかったのですが、8点という平均点に心躍らせる思いでビデオを見ましたが、期待は裏切りませんでした。 王室の感電死というショッキングな出来事からして笑いに変える考えられた脚本と、執事役のピーター・オトゥールをはじめとした好演もあって、最後まで飽きずに見られました。 アメリカと英国の文化の違いが分かる人なら、必ず楽しめること請け合いの、良質なコメディです。 [ビデオ(字幕)] 7点(2010-05-03 22:27:58) |
95. ときめきメモリアル
期待せずに見たら、「おっ、意外とちゃんと作られているじゃん」と言いたくなるような、甘酸っぱい青春映画ですな。吹石一恵の役回りがよく分からなかったり、多少強引なストーリーではありますが、完全に外れとはいえない作品ではないでしょうか。 [ビデオ(邦画)] 6点(2010-03-21 20:44:04) |
96. フリッパー(1996)
子供向けの分かりやすい勧善懲悪ものだけど、その分かりやすさが逆に良かった。 主人公のイライジャ君はこのころから存在感があったんですね。7点に近い6点献上。 [ビデオ(吹替)] 6点(2010-02-08 16:15:39) |
97. 沈黙の戦艦
前半は面白かったが、無敵で敵をなぎ倒していく一方的な展開に後半はしらけた。 全体的に画面は暗くて観づらいし、ストーリーも暗いので単純にアクションを楽しむというわけにはいかず、微妙だった。 [ビデオ(吹替)] 3点(2010-02-08 16:04:22) |
98. エドtv
一言で言うと、えげつない。人のプライバシーを垣間見る楽しさは、いっとき楽しめるが所詮本物ではなくて作り物の映画というあざとさが鼻についた。 [ビデオ(吹替)] 4点(2009-10-11 22:23:37) |
99. 卓球温泉
意外と面白かったです。最初の家出シーンからすっと入っていけて、家に戻らずに温泉を活性化させるというのも良かったですね。途中で入るリラックスした音楽も、映画にしっくり合っていました。欲を言えば、後半だれ気味なところでしょう。もっと盛り上がりが欲しかったですね。 [ビデオ(邦画)] 6点(2009-09-02 15:02:23) |
100. フル・モンティ
もっと面白いかと思っていたけど、期待はずれだった。ドタバタの中にもユーモアセンスは感じられたし、最後も無難にまとめていたけど、どうも最初からしっくり馴染めなかった。もう一回見る気にはなれない。 [ビデオ(字幕)] 4点(2009-09-02 14:54:41) |