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空耳さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 180
性別 男性
自己紹介 「刑事コロンボ」旧作全作品批評終了。
「チャップリン長編映画(一時間を越える本人登場作品のみ)」全作品批評終了。
「名探偵コナン」映画……15作品のうち14作品終了。
「黒沢映画」……まだまだ

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81.  刑事コロンボ/指輪の爪あと<TVM> 《ネタバレ》 
隠れた名作ではある。コロンボ作品の見せ場である犯人への効果的なほのめかしがこの作品ほど執拗に効果的に繰り返されるのは他にはないと思う。ラストの悪どさも実は「ロンドンの傘」並の反則で、またこれが見事に決まってしまう……んだが、どうも何か一つ二つ物足りない。なぜだろう? 「犯人が憎たらしい奴なのにコロンボと激しくやりあわない」ことがその大きな原因になっていると思う。犯人が探偵で、警察と平行して事件の捜査にあたるという設定上、コロンボが事件についてネチネチ持ち出してくることを犯人は正面から突っぱねることができない(それどころかコロンボを自分の社に高給で迎え入れるとまで言い出す)。つまり犯人が他の作品のようにブチ切れないのだ。もちろん犯人が比較的温厚・冷静な作品の場合ブチ切れることはないが、それはそういう性格だから納得できるのに比べてこの作品の犯人は「カッときて殺した」ほどの短気な性格なので派手にブチ切れていいのに、設定上それができないところに物足りなさが出てくる。だからコロンボはやりたい放題だ。「犯人に聞かせてやりたい……必死に証拠品を探すところを見て笑ってやりたい」というコロンボの言葉通りにありもしないコンタクトレンズを探して「指輪すら見つかりそうにない」ふかふかの絨毯を徹底的に調べるところなど、犯人に憐れみすら感じられないだろうか。ただ被害者の夫がそれなりの立場の人物で「迷宮入りしたら容赦しない」とまで言っているのでこの方面からコロンボに圧力がかかればまだ不満が解消されるのだが、大して文句を言うでもなく墓の場面では犯人に比べてコロンボに明らかに軍配を上げてしまうのも「コロンボ楽勝」に傾いてしまう原因になっている。「憎ったらしい」犯人の話の場合、コロンボは犯人から罵声を浴びせられ、嫌がられ、時には理不尽な圧力をかけられながらもそれを見事に跳ね返してしまうのが面白いのであって、それあるからこそラストのトリックも「してやったり」となるのだが、この作品はコロンボに余裕がありすぎる。それが物足りなさにつながってしまうのだろう。逮捕された後の「殺すつもりはなかった。奧さんはいい人だった」も、むしろ犯人に対して「ふーん。そんなに悪すぎる奴でもないんだな」という印象を持たせてしまうのでさらに逆効果だと思う。
[DVD(吹替)] 6点(2009-03-17 03:21:41)
82.  刑事コロンボ/黒のエチュード<TVM> 《ネタバレ》 
あの花だけではあまりにも苦しい。が、この犯人は裁判やればまず有罪になるだろう。なぜって潔癖な奥さんに「僕は有罪だよ」ってしゃべっちゃったもん。これって自白だよね? それを陪審員の前で奥さんが証言したら、やはり有罪とされてしまうだろう。 しかしこの作品は異様な雰囲気がする。鬼気せまるというか……。殺されてしまったピアニストが「あなたは奥さんの気持ちを傷つけるのか怖いんじゃない。お母さんの支持を失うのが怖いだけ。そしてお金ね」と言い当てているのは実に鋭い洞察力なんだが、この男の本性を見抜くほどではなかったのが命取りになった。興味深いことに奥さんの方はかなり早い段階からダンナが殺人犯ではないかという強い疑いを持っているようなふしがあり、犯人の本性をより深く見抜いていたのでは、と思わせる。最後の「でもこれだけは」と夫の懇願を拒絶する場面も、英語では「But not murder」とはっきり「殺人」と言っており、夫が殺人犯であることを確信したことがよりはっきりとわかる(だから「でも人殺しなんて」などと訳した方がよかった気がする)。セリフの違いでもう一つ書いておくと犬の名前の「パンチ」は原語では「munch(むしゃむしゃ食う)」だった。ムンチじゃわからないからひっかけたんだろうけど、ジェットはともかくなぜ「パンチ」なのか長年不思議に思っていたのですっきりした(笑)。他に細かいことだが多数出てくる指揮をする場面、素人目にも全然曲とあってない気がするんですが……。アイネクライネなんて曲の終結に余計な休符が入っちゃってる。あれを撮り直してないのは不思議なぐらいだ。他にもオードリーとのやりとりやワン公の登場やコロンボのピアノ演奏など楽しい場面も多く、なんだかんだで記憶に残る作品。あ、それからもう一つだけ。「30畳」ってのは、舞台がアメリカなんだからおかしなセリフに聞こえてしまうと思う。
[DVD(吹替)] 6点(2009-03-01 03:13:11)
83.  刑事コロンボ/死者の身代金<TVM> 《ネタバレ》 
コロンボ慣れしてしまった者からするといささか食い足りないというか、娘のマーガレットがいなかったら逮捕できなかったんじゃないか? という疑問が出てきてしまうところがちょっとマイナス。あと細かいところでは、まず電話のトリックを犯人が自分でコロンボに説明してしまうのはマヌケすぎる。せめて別の人(部下の男性とか)がコロンボに説明するようなシナリオにするべきだった。空のバッグにしても、大金が入っている場合と空の場合では、落下させた時の衝撃というかバッグへのダメージが全然違うと思うのだが、どんなもんなんだろうか。 逆に電話の応対が不自然だとか、車のキーの話とか、銃の口径からはじまって犯人を追い詰めていくような畳みかけはとてもうまいし面白い。犯人役の女性も、動機は最低の一言だが、からっとした性格で(最後にあっさり負けを認めるところからもそれがうかがえる)悪女のくせに好感すらもてるところが面白い。飛行機の操縦桿をコロンボに渡してしまうなんて本当ならありえないことだと思うが(でしょ??)大胆なんだろうな、きっと。まぁ殺しなんて本当の小心者にはできないものなんだろう。あと一つ忘れてた。食堂の親父、いい味出してるねぇ(笑)。コロンボとのやりとりがとても面白い。あとラストのオチもいい。大金持ってるのに払えないって何よ……(笑)。
[DVD(吹替)] 6点(2009-02-16 09:28:28)
84.  刑事コロンボ/魔術師の幻想<TVM> 《ネタバレ》 
コロンボとしては可もなく不可もない平均的な良作。最後のキメのセリフ「お気の毒ですが完全犯罪なんてものはないんだよ。それこそあなたの『幻想』ですよ」が邦題とあいまって効果を上げている。
[地上波(吹替)] 6点(2008-09-28 02:40:06)
85.  ファインディング・ニモ 《ネタバレ》 
これは冒頭が本当にいい出来ですごく期待させるのだがそれ以降の展開がその期待にこたえてくれるほどではないのが残念。これほどの大冒険なのにねぇ……。もっと仲間がいてその仲間が旅の途中でどんどん死んでいくとか(汗)、あるいはものすごい反則だけど実はお母さんが生きていた……とかだったらまた違ったのかも……。お父さんとドリーのロマンスがあるわけでもないし。ただ水槽の魚たちはいい味出してた。それと歯医者の子供は、悪く描かれすぎ。なんだあれは(笑)。 さらに邦題。原題を単にカタカナにしただけってほんと能がない。「ニモを探して」でいいじゃん。
[DVD(吹替)] 6点(2008-08-20 09:01:38)
86.  カーズ 《ネタバレ》 
ピクサー作品はこちらの要求が高くなってしまうので本作はちょっと残念だった。もちろん面白いのだが、何か全体的にいま一つな気がするのである。まず、これは人によって差があるだろうけど、自動車の擬人化ということ自体がなんかしっくりこない。まだ昆虫とかオモチャの人形なら男女がはっきり描き分けられるが、さすがに車ではそれは無理だ。男女がわからないわけではないが、女性らしさを描くためにはもっと「女らしく」デフォルメしないと無理だろう。サリーとマックイーンの再会の感動的な場面がいま一つに思えた(より正確にはやや奇妙または滑稽に見えた)のもその影響があると思う。それともう一つ「急がないでゆっくりとした旅もいいものだ」というこの作品の訴えかけに、そもそも自動車自体が合わない。電車とか路線バス(これは一応は車だが)とかだろうそれを言うなら。自家用車はエコにも反するし、これからは制限される時代が来るかもしれないのに。もちろんこれは公共交通機関が発達している日本と車社会のアメリカとの差があるのだが、自動車会社が片っ端から鉄道のレールを剥がしていって車社会になってしまったというアメリカの歴史を知っていると、どうも不勉強な映画にすら思えてしまう。 それと前半でマックイーンがトレーラーとはぐれてしまってから捕まってしまうまでの場面は緊迫感のある音楽が流れるのだが、「ミスターインクレディブル」でのダッシュの物凄い疾走シーンや「バグズライフ」の模型の鳥を操縦する場面、「モンスターズインク」の子供を取り戻そうとする場面と比べると非常に出来が落ちる。というより違和感がある。何が違うのかと言えば、「インクレディブル」等の場面はみな理不尽な攻撃によって主人公がピンチに立たされ、そこから逃れる場面であるのに対して、この映画のそれは自分がトレーラーにきつくあたったことによるいわば「自業自得」であることが決定的に違う。それゆえ感情移入できにくく、緊迫感をあおる音楽が妙にずれて聞こえるのである(もちろんラストのレースの場面ではそんなことはない)。
[DVD(吹替)] 6点(2008-08-20 08:34:02)(良:1票)
87.  刑事コロンボ/溶ける糸<TVM> 《ネタバレ》 
おお、ミスタースポック!……とはいえ、吹き替えの人が違うので、あんまりスポックらしくなかった(う~む)。ただこの外科医、スポック同様おっそろしく冷静な犯人で粛々と殺人を行う……。とても「初犯」とは思えない(汗)。核心に迫るコロンボの推理を笑って聞き流す犯人にコロンボが激昂する個所はコロンボの正義感の原型が見られるようで生々しい。小池朝雄の吹き替えも当然ながら本当に見事である。ラストはあてがはずれたコロンボが一端犯人と握手して去るところがまた興味深い。本当なら「疑って申し訳なかった」と恐縮して謝罪してもおかしくないのに、絶対の自信を持っていた自分の推理が外れたことをメチャクチャ残念がっているのである。犯人も犯人で「謝罪の言葉はないのかね」とは一切言わない。だが本当に冷静なら、コロンボが出て言った瞬間に部屋に鍵をかけて、証拠を隠滅するべきだった。それをしなかったところが、犯人の命取りになったのだ。引き返してきたコロンボの「このあたしを今のいままで」というセリフには、コロンボの自分に対する絶対の自信が窺えて、さらに興味深い(吹き替えのみですけど)。 それと多くの方が指摘しているようにネタばれになってる邦題は完全なミス。新しいファンもいるんだから、修正してほしい。それにしてもこの終結部分は「ドガ」と並んで特に印象に残る。
[地上波(吹替)] 6点(2008-08-07 07:56:06)
88.  刑事コロンボ/意識の下の映像<TVM> 《ネタバレ》 
ロバート=カルプは他の作品にも犯人役で出ている。この人、ご本人は低くて渋いとてもいい声なんだが、日本語の吹き替えは妙にトーンが高く軽い声なので個人的には全然あわないなぁ……といつも思う。犯人の専門分野を活用した逮捕劇はお見事なんだけど、もう数日経っているはずなのにずっと口径変換器をランプに隠したままってちょっとマヌケじゃないかいな、とも思える。それにしてもこの変換器なんだけど、堂々と凶器を飾っておいてバレないんだからメチャクチャ便利じゃないか。ホリスター将軍もこれ使っていればよかったんだよ、きっと。
[地上波(吹替)] 6点(2008-08-07 07:34:01)
89.  刑事コロンボ/ビデオテープの証言<TVM> 《ネタバレ》 
最後の謎解きは面白みにはかけるけど逃げようがない証拠で、微妙な証拠のまま終わってしまう作品と比べたら実に明快である。ラストで奥さんが泣き崩れるような悲鳴を上げるがこれは吹き替え版だけに存在し、元作品には存在しない。非常に効果的であり、これを追加したことを評価したい。それにしても犯人の最後の悪あがきのセリフは奥さんならずとも唖然呆然、ひどすぎる。奥さんに同情。
[ビデオ(吹替)] 6点(2008-08-06 13:25:19)(良:1票)
90.  チャイルド・プレイ(1988) 《ネタバレ》 
母親がチャッキー人形の外箱を持ち上げると電池が落ちてくる場面、一応は「怖い」場面なんだが何か理不尽に笑えてきて(電池が落ちる恐怖ってのがなんとも……)非常に印象に残っている。にしてもチャッキー、そもそも人形になっちゃうのがかわいそうだし、結末も悲惨すぎる……。毎度毎度結末が悲惨なところがなんとなくタイムボカンシリーズ風。
[ビデオ(吹替)] 6点(2008-08-06 13:20:27)
91.  オリエント急行殺人事件(2017) 《ネタバレ》 
超有名な作品だけれども個人的には「生まれて初めて鑑賞した」ことを最初に白状しておく。これまでの人生でこの話を原作・ドラマ・映画等で鑑賞したことは一度もない。トリックだけは中学生か高校生ぐらいのとき何かで読んだので「乗客全員が犯人」なのは知っていた。さて一番驚いたのは乗客がたった11人だったってこと。私は「オリエント急行」と聞いてすし詰めの新幹線(または豪華なシベリア鉄道)みたいなものを想像していたので「乗客数十名(以上)が全員犯人って、なんだそりゃ?」とずっと腑に落ちないままで生きてきたのである(笑)。急行列車の乗客全員で11人なんて、飯田線じゃあるまいしそんなこと誰が想像できようか?? だからもしネタを知らずに見ていたら、結構面白かっただろうなぁ‥‥とも思えない微妙な作品だった。映像は最近のものだから美しいけど、根本的な面白さを感じられなかった。恐らくポアロ(というよりあの髭)に違和感があったんだろう。あるいはスーシェのポアロに馴れすぎてしまっているのかも知れない(スーシェ版のオリエントも未見だけど)。最後に「自分を撃て」というのは迫力があったが、結局捕まえるつもりがないのならそんなことに命をかける必要もないわけでよく考えると無用のお芝居であったというしかない。次のナイルも私は人生で未見なので(犯人もネタも全く何にも知らない)純粋に楽しめるとよいのだが。豪華なわりにあまり面白くなかったというのが正直なところ。
[インターネット(字幕)] 5点(2023-09-16 02:28:37)
92.  シン・ウルトラマン
どういうわけか、私の目にはウルトラマン(かっこよかった)と怪獣(なぜ変な当て字…?)と、それにたくさんの大根しか見えなかった。よくしゃべる大根だな、と思って見ていた。一緒に見ていた子供が映画開始から15分ほど経って「お父さんが日本の映画好きじゃないって言ってた理由がよくわかった」と言った。二人して笑いあった。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-11-19 12:24:53)(良:2票)
93.  ムーンフォール
「無重力」と同じような話かなと思ったが、あれよりも緊張感がなく明らかにつまらなかった。評価できるのは余計なラブシーンなどが一切なかったこと(最近の風潮かな?)。それとやはり「白人と黒人が同等、アジア系は女性がつまみのように使用される」という感じで、これも最近の風潮だろう。
[インターネット(字幕)] 5点(2022-08-08 07:06:57)
94.  いぬやしき 《ネタバレ》 
原作は結構はまって読んだ。アニメも見た上での感想。時間が短いのでところどころ省略があるのは仕方ないと思うが、問題は二人の対決。かなり趣を変えており、また隕石の衝突がないのでそこで話が終わっている。だから獅子神が「実は生きていた」描写が解決されずに終わってしまう(むしろない方がよかったのではないか)。それにビルから助け出された娘が感謝して泣くのではなく、機械化した父に疑念の目を向けるのもあまりいただけない。公園での衝突の際の宇宙人の会話がないのは仕方ないのかもしれないが、せめてもう少し「宇宙人が何かしている」ぐらいには見せるべきだと思うし、獅子神の「バン」は、本当にただ「バン」というだけなので迫力がない。一番原作と似てるなと思ったのは「2ちゃん大量殺人事件」(仮称)の「1」。そっくり(笑)。原作はあまりにも殺人描写が多いが、それに耐えられる人は読んでみると面白いかもしれない。
[インターネット(邦画)] 5点(2021-09-22 13:51:08)
95.  チャイルド・プレイ(2019)
いや、人形が気持ち悪すぎる(笑)。あんなもの売れるとは思えない。怖い。文句なく怖いけど(殺人の場面よりもいきなり人形が出てくる場面なと)私の軍配は昔のチャイルドプレイ(第一作)に上がる。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-08-31 06:55:46)
96.  インサイド・ヘッド 《ネタバレ》 
発想が面白いと思ったが、実際見てみるとあんまり面白くなかった。人間の感情ってあんなに単純じゃないだろうという疑問が消えない。これはもしかすると製作者(アメリカ人中心だと思われる)の文化的限界かも知れない。土居健郎著「甘えの構造」によると、欧米の言語には「甘える」という言葉がないという。日本語も英語もできるある女性が自分の子供のことについて英語で筆者と話していたときに突然「この子はあまり甘えませんでした」とそこだけ日本語でいい、また英語に戻って話を続けたという出来事があって、筆者が後で「なぜあのときだけ日本語を使ったのか」と質問すると「あれは英語では言えません」という答えが返ってきたという。またマーク=ピーターセン著「日本人の英語」によると「悔しい」という気持ちを英語で一言で表現することはできず、「彼女は悔しかった」という言葉を英語で言うなら「彼女はちょっといらいらしてどうのこうの…」といちいち説明しなければならないとのこと。日本人は感情をあまり顔に出さないが、それは文化的に感情を表に出すのが大人の態度ではないと考えられていることに加えて、日本語が欧米の言語では表現できないような「ちょっとした感情」までをも事細かく表現できる語彙を持っているせいかもしれない。ある欧米人神父によると日本語で一番わかりにくいのは「気」という言葉だという(甘えの構造)。確かに「気が重い」「気が晴れる」「気になる」…等々、いくらでも出てくるちょっとした感情を表現する言葉がある。日本人には普通に使い分けられても欧米人には難しいということは、逆に言えば欧米人の言葉は感情(ことに微細な感情)を表現することにおいて日本語よりも格段に劣っている可能性が高い。言葉だけの問題ではなく、理解そのものが浅い可能性もある。「甘えの構造」には英米人の精神医たちが患者と面接する部分を筆者が見学する場面があるが、そのとき筆者は医者たちが患者の隠れた甘えの感情を容易に察知できないでいることに気がつき「専門家ですらこうなのか」と驚きを隠せなかったとある。 これらがことごとく事実だとすると、人間感情を理解する点において、欧米人は日本人の足元にも及ばないと言えるだろう。あまりにも単純すぎる理解しかない。この映画にしても人間感情がたった5つの感情の働きで支配されているわけだし、しかもその5つのうち映画で活躍するのは「よろこび」と「かなしみ」だけで、極論すればたった2つの感情だけに人間は支配されているとも単純化できる。これはあまりと言えばあまりにも浅い人間理解であり、ここの批評を見てもわかるように物足りなさや浅さを感じてしまう日本人が多いのも納得できるような気がする。それと蛇足だがカタカナ邦題(しかも原題と違う)が気に食わない。「心の中の物語」とかなんとかした方がいいだろう。子供向きなんだから、子供にもわかる方がいい。
[インターネット(吹替)] 5点(2017-06-17 11:32:18)
97.  映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記 《ネタバレ》 
ドラえもんは恐らく「史上最強」の称号を与えてよい存在だと思う(もちろん道具があれば、だが)。たとえばスモールライトがあれば(進撃の)巨人なんて屁でもないし、ウルトラマンですら体力を著しく消耗するというテレポーテーションもどこでもドアがあれば楽勝だ。さらにほとんどのキャラクターには不可能な時間旅行もタイムマシンを操ることで可能であり、過去から未来へと縦横無尽に活躍できる。タケコプターで空を軽々飛び、モグラ手袋で地中も自在に進む、水中でも普通に動ける道具があったはずで、一体こんなに万能すぎるほど万能なキャラクターが他に存在するだろうか? そのくせ面白いことに、のび太はこんなに強力な味方がいるというのにジャイアンごとき「ただのガキ大将」を恐れ続け、スネオに軽くあしらわれ続けている。そのくせ漫画(原作)において「ドラえもんの圧倒的強さ」が理解されていないわけではなく、例えばスネオが「ドラえもんを味方につける」話があるのだが、ドラえもんがいるんだから何も怖くないとばかりにスネオはジャイアンをあからさまに軽視しだすのだ。さらにジャイアンが四次元ポケットの落とし物を拾う話においては「世界すら征服できる」とジャイアンがほくそえむ場面がある。いや、むしろそれが当然だ。こんな万能すぎるぐらい万能な道具が何十も何百もあるのなら、世界を支配しようと思わずにどうする(笑)。 したがって、のび太たちには恐れるものなど何もないのである。どんなピンチだろうと、どんな凶悪な敵が襲ってこようと、22世紀の地球の科学力に勝てるものはこの全宇宙に存在しない(らしい)ので、何にも怖がることはない。 この物語のオチも、あまりと言えばあまりにも強引すぎて感動するよりも失笑してしまうのだが、こういう強引な力業がドラえもんならではと言えるのだろう。その意味で実にドラえもんらしい映画ではある。
[インターネット(邦画)] 5点(2017-05-24 11:55:21)
98.  9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~ 《ネタバレ》 
面白いんだが、最後のオチはキリスト教を心から信じていないと納得できないオチなので、日本人向け(非キリスト教徒向け)ではないように思う。日本映画じゃないので仕方ないが。
[インターネット(字幕)] 5点(2017-04-28 16:22:03)
99.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ黄金のスパイ大作戦 《ネタバレ》 
うーん……。レモンが任務に忠実なロボットみたいに冷酷一辺倒で描かれていたから、変心する場面にいま一つ説得力がなかったような気がする。序盤でもう少し心を開く場面を描いておくなど伏線がほしかったかな。父親が「うちの娘に何をするんだ」みたいなことをいうところも同じく唐突だが、こっちは実の娘なんでむしろ唐突であることが効果的だった。悪役はもっと非情でもよい感じがしたが、アホみたいにおチャラける他の映画よりは数段マシ。家政婦さんがいい味を出していた。
[インターネット(字幕)] 5点(2016-05-19 11:37:42)
100.  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル 《ネタバレ》 
平均的に面白かったけど、あの凶悪猿がなぜ「お尻歩き」でびびるのかそれがよくわからない……。一番おかしかったのはワニのいる河でのまさお君の大活躍。あんなのコナン君でも多分無理(笑)。
[インターネット(字幕)] 5点(2016-05-19 11:32:57)
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