81. お日柄もよく ご愁傷さま
結婚式にお葬式、出産から浮気、おまけに転職とそういうものが同時に起こることだって不思議じゃない。かくいう私だって結婚式からお葬式へ直行した経験だってあるのだ。この悲喜こもごもの世界が実に鮮やかで、実にほのぼのとかつ人情深く描かれる。時におかしくなって笑ったり、時には胸が熱くなったり、映画っていいな、さすがは山田監督が選んだだけはある。 [地上波(邦画)] 8点(2013-03-14 20:41:10) |
82. アメリカン・ビューティー
意味ありげな真っ赤なバラの花びらは印象的だけど、感覚的に着いていけない映画だ。これが米国社会なのかもしれないが、アカデミー作品賞とは恐れ入る。 [DVD(字幕)] 4点(2013-03-10 17:07:07) |
83. 恋はデジャ・ブ
この映画で原題にもなっている「グラウンドホッグデー」を初めて知った。元々は街の小さなイベントだったが、マスコミ報道等によって年々さかんになっていったらしい。もちろんこの映画も大いにその役を買ったに違いにない。映画はその日2月2日が毎日繰り返される訳だが、その繰り返しをどう使うか、どう考えるかであろう。主人公フィルは初めは自分のためだけに好き勝手に使ってたのだが、徐々に変化していく。その過程が何ともおもしろい。ただピアノが上手に弾けるようになったり、見事な氷の彫刻のできばえはできすぎかも。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-03 11:00:03) |
84. 恋人までの距離(ディスタンス)
風景も音楽も雰囲気も良いが、途中のおしゃべりを聞くのはきつかった。こういう恋人同士のおしゃべりは当人たちが楽しむもので、端で聞いていて楽しいというものじゃないしと思って見ていた。そして最後まで見ることができたのは、どこでどういう別れ方をするのだろうという興味のみ。余韻のある終わり方は良かったけど、再会を約束してもきっと守られないと思う。お芝居も必ず行くからと言って行かなかったのだから・・・。 点数は私の年齢と性格的に合わなかったというだけで、映画が悪いというわけではない。(ここまで最初のレビュー) ビフォア・サンセットを見た後、もう一度見直してみる。会話劇に慣れたこともあり、作品の雰囲気ゆロマンティックな面がさらにプラスした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-03-01 20:47:21)(良:1票) |
85. 三銃士(1993)
少年頃読んだ原作や昔見た三銃士の映画とは随分趣が異なる。複雑な人物関係やストーリーを単純化(作り替え)し、善者(王と王妃側)と悪者(枢機卿側)をはっきり分けているので非常にわかりやすい。そしてまたコミカルな要素もふんだんでおもしろくさせている。貢献者はティム・カリーのリシュリュー枢機卿か。ただド・ウィンター夫人があっさり死んでしまうのがちょっと惜しいけど・・・。 [DVD(字幕)] 7点(2013-02-28 22:28:09) |
86. ストーリー・オブ・ラブ
途中の夫婦げんかは勝手にどうぞという感じだし、映画の終わりもえっこれがラストなのという感じ。結婚生活を振り返るならばもっと深いものがあるはずだし、うすっぺらで心に響くものがない。結論は時間を無駄にしたということか、見るのがくたびれた。 [DVD(字幕)] 3点(2013-02-13 20:39:42) |
87. 大病人
お葬式を映画にしたかと思うと、今度は死んでいく大病人を映画にする。こういうところがいかにも伊丹十三監督。映画はコメディに見えたり、医学ドラマに見えたりもするが、やっぱり社会派人間ドラマだと思う。医者、患者、看護婦さん、妻、愛人など人間と人間がぶつかり合うシーンはリアルであり、滑稽であり、はたまた感動的であり、考えさせられたりもする。私は好きな映画だし、三國連太郎の役者ぶりには拍手を送りたい。 [DVD(邦画)] 8点(2013-02-09 13:08:05) |
88. ザ・ロック
オープニングの音楽といい音響効果といいすごい。すごくスケールの大きい映画なのだが、アルカトラズに潜入してからがうんざりするほど長く疲れる。それに終盤のハメル准将の仲間割れもよくわからないし、ラストの教会シーンに至ってはまるで・・・。 それにしても悪いのは米国FBIと首脳ら、人命を何とも思わぬ不当な扱いと醜さ、メイソンもハメルも皆被害者だと思う。それにしてもこの映画の主人公が元祖ジェームズ・ボンドだったとは、見終わった後知った。さすが貫禄。 [DVD(字幕)] 6点(2013-01-30 19:28:48) |
89. ノッティングヒルの恋人
大詰めの記者会見のシーンで「ローマの恋人」を思い出したのだけど、私と同じように思った人もたくさんいたみたい。でも「ローマの恋人」ほどロマンチックじゃないなあ。夢のようなストーリーだけどタッカーの家にマスコミが大勢押し寄せてきたときは現実を感じた。女優も一人の女性なのだということはわかるが・・・。 [DVD(字幕)] 6点(2013-01-26 21:38:55) |
90. グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち
ちらほらと良さそうな雰囲気は伝わってくるが、私には馴染める映画ではない。そもそもろくに教育を受けていない者が、フィールズ賞受賞の学者よりも頭の良い天才という設定がいくら何でも無理な設定だと思うが・・・。 [DVD(字幕)] 4点(2013-01-19 21:55:22) |
91. 天城越え(1998)<TVM>
《ネタバレ》 大谷直子のNHKドラマ、田中裕子の映画と評価の高い松本清張の小説「天城越え」だが、原作が好きな私は、1998年元旦放送の田中美佐子主演のTBSドラマ版も当然のごとく見る。NHKドラマ版は見ていないのでわからないが、映画は原作に近くとてもリアルで事件性が高かった。そして何よりも田中裕子の艶やかさが印象的だった。 それではこのTBS版はどうだろうか。大塚ハナの田中美佐子はその艶やかさでは足下にも及ばないし、事件性(サスペンス)という点でも劣る。土工の汚らしさや彼がどうして金を持っていたかなど肝心な点も省かれている。こうして見ると欠点だらけのように思えるTBS版なのだが、私は結構好きなのである。それは原作や映画になかった部分が付け加えられ、母親と子どもの絆、人情面や心理面が実にうまく描かれ心打つからである。DVDも発売になったので、比較する上でも、もう一つの天城越えもお勧めする次第である。 [地上波(邦画)] 8点(2013-01-07 07:47:25) |
92. ゴースト/ニューヨークの幻
大変良くできている映画だと思うし、私の大好きな映画。最初はゴーストらしくおっかなびっくりでスタートしたが、ウーピー・ゴールドバーグの登場と共に大変おもしろくなる。あれっ、この映画コメディだったのかと思ってしまうくらい、この人のなせる技か。正直この映画はどのジャンルに入れてよいのか、迷ってしまう。今言ったコメディあり、ラブストーリーあり、ホラー、ファンタジー、サスペンス、アクション何でもありというか、盛りだくさん。こじつければ、悪いことしたら天国へは行けませんよという道徳映画とも・・・。脚本もすばらしいし、伏線もしっかりしている。助演女優賞、脚本賞は当然だと思うし、できれば作品賞にもなってほしかった。 [映画館(字幕)] 9点(2013-01-05 20:16:47) |
93. 紅の豚
他のジブリ映画と趣が異なっていることと主人公がきざな豚ということで、結構見らず嫌いになっていたが、大人の男のロマンが感じられ結構好感が持てる。それに空想の物語でなく、第1次世界大戦後、世界恐慌、ファシズムの台頭の時代とイタリアを舞台にしたのも他と違っていて興味を覚える。空中戦シーンは好きではないが、中盤の飛行機を改造するあたりはとっても好きで宮崎映画らしい雰囲気を感じる。 [DVD(邦画)] 7点(2012-12-22 22:12:07) |
94. いとこのビニー
《ネタバレ》 ビニー役のジョー・ペシはどう見たって小柄、おそらく日本人男性平均よりも低いだろう。それに比べ裁判長(判事)役のフレッド・グウィンはモンスター役をやっただけに2メートル近い大男。この好対照がたまらなくおかしい。この裁判長、最初はビニー主張をことごとく退けていたのに、リサがむくれて証言席から降りようとすると今度は許可なく降りちゃいかんとビニーに味方するのがおもしろい。マリサ・トメイの助演女優賞だけが話題になりがちだが、この裁判長、なかなか味のある所を見せたと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2012-12-13 21:29:31)(笑:1票) |
95. 不機嫌な赤いバラ
シャーリー・マクレーンとニコラス・ケイジのやりとりがたまらなくおもしろい。職務に忠実な警護責任者とわがままな元大統領夫人なのだが、いがみ合っているようで信頼し合っている奇妙な関係が実に良い。ただニコラス・ケイジが出ていて何もなく終わるわけがなく誘拐事件発生となるが、これがいかにもとってつけたストーリーに思えてならない。唐突的だしちょっとお粗末?なのでいささか減点。 ところでオペラは苦手というが、ニコラス・ケイジの映画で前にもオペラを見たような気がするが・・・。 [DVD(字幕)] 8点(2012-12-12 22:49:39) |
96. アメリカン・プレジデント
政治的なことはからきしダメなのでコメントできないが、それでもこの映画の大統領が立派だということは十分わかる。政治的なかけひきや中傷合戦になりやすい政治の世界において、信念の熱い真摯な大統領だと思う。ラブロマンスももちろん悪くないが、それ以上のもの(大統領の分刻みの忙しさ、決断力判断力の大切さなど)を感じた。 [DVD(字幕)] 7点(2012-11-30 22:12:47) |
97. デイライト
パニック映画でも随分荒っぽい映画だ。もっと細やかな表現が必要だと思う。ポセイドン・アドベンチャーと比べるなんて無理。 [DVD(字幕)] 3点(2012-11-24 14:11:04) |
98. 真実の行方
どうもよくわからない映画だ。動機もピンとこないし、第一マーティンがなぜ頼まれもしないのに弁護を引き受けたのかとか。本当に敏腕弁護士なのだろうか、自分でそう言っている事自体おかしいし、ただの売名家、単純な事件を複雑にしただけに思える。それはそうとドゥルス・ポンテスが歌う「Cancao do Mar」が印象深かった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-11-23 22:14:35) |
99. インデペンデンス・デイ
おもしろかったのは最初の30分くらい。その後は全然ダメ、安易すぎるというか、くだらない。未知の物体、生物であれば予想外の展開になるのが普通。米国万歳ではいけない。それこそ全世界が一致協力すべきことなのに。 [DVD(字幕)] 2点(2012-11-18 15:29:02) |
100. きれいなおかあさん
地味だけどとても良い映画だと思う。コン・リーがきれいなおかあさん役をするのだからさぞ美しかろうと思って見たら、そうではなかった。お化粧もなければ派手な衣装もない。ただ、ただ、障害児を持つ貧しい苦労の多い母親の姿である。最初はどこのおばさんかといった具合だったけど、すべては補聴器を買うため、子どもを普通の学校に入れるため、一心不乱に働く。それも子どもをどこかに預けてではなく、子どもを手元に置き、発音の練習をしながらである。このひたむきな姿を見ていると、だんだんに光り輝いてくるではないか。少なくとも一人息子からは、何処の誰よりもきれいなおかあさんだったのではなかろうか。 [DVD(字幕)] 7点(2012-11-16 20:00:55) |