981. 荒鷲の要塞
アリステア・マクリーンという作家は冒険アクション小説ばっかり書いているが、この原作は上出来の部類。映画化したブライアン・G・ハットン監督にとってコレが吉となった。リチャード・バ-トンとクリント・イーストウッドが矢鱈に強過ぎるため、今一つハラハラドキドキに至らないが、彼らがドイツ軍服に着替えた姿は単純にカッコイイ!!実際のナチスの非道な行為を度外視すれば、軍服デザインは矢張りドイツが一番秀逸であることを逆説的に証明していると思う。ロープウェイでの格闘も結果は予想できても、それなりに興奮する。個人的には「ナバロンの要塞」なんかもそうだけど、少数の特殊部隊に好き勝手にやられるドイツ軍の間抜けっぷりが不満。野暮と言われそうだが、もうちょっとキレ者の(極悪なナチスじゃない)ドイツ将校を登場させて、手に汗握る攻防に仕立て上げてくれれば…傑作となっていたかも。 7点(2003-02-07 11:49:27) |
982. ナイルの宝石
主要キャストが前作と同じなのにダメダメってのは、矢張り監督と脚本に責任が大。ゼメキスに代わるルイス・ティーグの力量不足は中年二人の冒険に説得力を与える迄に至っていない主要な原因。二作目の宿命たる「正編を超える続編無し」のジンクスを本シリーズも打破するコトはなかった。ビリー・オーシャンの「ゲット・タフ」に…5点。 5点(2003-02-07 04:45:24) |
983. COWBOY BEBOP カウボーイビバップ 天国の扉
TV版との時系列がどうなっているのか分からないが、兎も角スパイクが健在なのは個人的に嬉しかった。TV版最終回に「そりゃねーだろぉ!」と思ってたからなぁ…。ヴィンセントは如何にも狙い過ぎな感じだが、磯部勉のCVが秀逸で、声優演技とは違う迫力が抜群の説得力を生んでいたと思う。菅野よう子の音楽もTV版に劣らず優秀。ただ、折角劇場版にしたのなら、(フェイはどうでもいいが)ジェットやエドにもっと活躍場面が欲しい。殆どスパイクのワンマンショーになっているのが不満なのと、若干冗長なのと、ラストが呆気なさ過ぎて拍子抜けなんで…7点。 7点(2003-02-07 04:08:49) |
984. コブラ
この作品撮影中にブリジット・ニールセンのナーイスバディによるモーレツ肉弾攻撃を受けたスタローンは敢え無く轟沈、めでたく?ゴールインしたことは有名。シュワより男を下げまくったスタローンの凋落は正にココから始まる。所謂「さげ○ん」ってヤツ??女は怖いネェ…! 5点(2003-02-07 03:43:09) |
985. カリブの熱い夜
なーんかゴチャゴチャ込み入っているけど、今イチ面白くない映画だわ、こりゃ。特にジェフ・ブリッジスとレイチェル・ウォードのラブシーンは、かの有名な「地上より永遠に」のバート・ランカスターとデボラ・カーの不倫場面をパクろうとしたフシがあるが、てんで及ばない安っぽさ!!役者が違うっての。しかも、私ゃ別にフィル・コリンズのファンでも何でもないから、主題歌「見つめて欲しい」?にも格別思い入れは無いし。恐れ多くもジンネマンの名作(の名場面)をパクろうとした不届きさに…5点! 5点(2003-02-07 03:06:57)(良:1票) |
986. 愛が微笑む時
ロン・アンダーウッド監督って聞いてCATVで観ました。「トレマーズ」の感動を再び!!とか妙な期待さえしなけりゃ、そこそこ楽しめるかと思いますが…。主人公が幽霊チャールズ・グローディンに乗り移られて「星条旗よ永遠なれ」を朗々と歌い上げるシーンとか。しかーーーーし!「妙な期待」をして観た私にゃ些か食い足りない作品でした。まあ~根本的に見方を誤った私のせいなんですけどネ。 6点(2003-02-06 17:44:53) |
987. ウィロー
まあ、他愛無いと言えば他愛無いが、そんなに後味悪くもないし、ロン・ハワード監督もルーカスに任されて張り切っているのが感じられて微笑ましくもあるので…6点。ヴァル・キルマー扮する剣士マッドマーディガンがジョアンヌ・ウォーリー扮する女王の娘にボコられつつも、しつこく求愛し続けるトコは笑えた。確か…この後、実際に結婚したんだっけ? 6点(2003-02-06 12:26:49) |
988. トパーズ(1969)
「サイコ」「鳥」を境に下り坂(「マーニー」「引き裂かれたカーテン」等)に入ったヒッチコック先生が持ち直すどころか、より凋落ぶりに拍車を掛けた迷作スパイ映画。ダニー・ロバン、カリン・ドールなんてクール・ビューティに程遠くて、ヒッチコックが全然ちっとも一切てんで気乗りせずに撮ってるのが画面からもヒシヒシと伝わってくる。男優もフレデリック・スタフォード、ジョン・フォーサイスなんてシブ過ぎて泣けるゼ。ラストもなぁーんか投げ遣りだよナァ…(T T)! 5点(2003-02-06 11:34:55) |
989. M★A★S★H/マッシュ
朝鮮戦争を背景にしているが、もしベトナム戦争批判をしている積もりならやや姑息(「独裁者」のチャップリンを見習え!)だし、朝鮮戦争批判ならタイミングずれも甚だしい。ブラックではあるが、ユーモアとは個人的に感じられない。単に低レベルの毒々しい悪ノリをしているだけ。原作者のリチャード・フッカーが医者を本職とするだけあって、流石に軍医ぶりはサマになっていたが…。ロバート・アルトマン監督作品を観たのはコレが最初だったけど、何ともスケッチ風のエピソード羅列な作風は余り肌に合わない。きっと相性が悪いのだろう。 6点(2003-02-06 11:07:06) |
990. 脱出(1972)
何とも奇妙な味わいのジョン・ブアマン監督によるサバイバル・サスペンス映画。冒頭から中盤までは都会の喧噪を離れ自然に親しむべく、カヌーでの渓流下りに挑む4人の男達が「シティ・スリッカーズ」的まったりムードの中で描かれており、特に渓流下りシーンのダイナミックさは実に素晴らしい。中盤までリーダー的存在として映画を引っ張るのが若きバート・レイノルズ扮するルイス。「ブギーナイツ」とか「素顔のままで」での彼しか知らない方は必見のセクシーな男っぷりを発揮している。本作で一躍ブレイクしたのもナットク。後半からジョン・ボイト扮するエドに主役はシフトするが、正直言って、最後までレイノルズで押し通して欲しかったナァ…。崖をよじ登るアクションなんて正にレイノルズの為にあるような感じがして仕方なかった。アーチェリーを引き絞るカッコよさもボイトのヘタレっぷりとは好対照。コレと「ロンゲスト・ヤード」での彼は個人的に気に入った!!唯一の犠牲者ドリュー役は本作がデビューとなったロニー・コックス。「ロボコップ」や「トータル・リコール」での悪役しか知らない方は、彼のカントリー風ギター演奏をどうぞ。尚、作品自体は…かなーり重苦しくて後味も余りよろしくないので、誰にでもオススメとは言えないかな。渓流下りの迫力に…7点! 7点(2003-02-06 01:33:49)(良:1票) |
991. キング・ソロモンの秘宝2/幻の黄金都市を求めて
1作目でもかなーーーり苦しかったってのに、J・リー・トンプソン監督まで降りちゃあダメだ、こりゃ。ジェームズ・アール・ジョーンズ!!何やってんの、アンタ?これじゃあ、ハガードも浮かばれないナァ…トホホ。 4点(2003-02-05 05:01:39) |
992. 戦場にかける橋
日本軍捕虜の体験を元に書かれたピエール・ブールの原作をブール本人が脚色、英人のデビッド・リーンが堂々たる風格で監督した戦争映画の傑作。これまで比較的小品ばかり手掛けていたリーンにとっても以後70mm大作映画(の傑作)を連発する転機となった。米・英・日各々の面子を賭けた橋への拘りが、ホールデン・ギネス・早川雪洲の火花散る演技のぶつかり合いと相俟って兎に角凄まじい迫力。ラストを除いては戦闘シーンでお茶を濁す愚を犯さず、俳優陣の演技力をとことん引き出すことで押し通す、豪快でいて同時に何ともキメの細かい演出ぶりは流石リーン!!勿論彼こそが本作のMVPであることは異論あるまい。次いでアレック・ギネスの英人魂炸裂!の渋い名演が挙げられるが、リーンが彼の描写に相当尺数を取っていることからも「贔屓」されていたのは明らか。なので…若干割引。雪洲扮する斎藤は一見するとギネスの頑固さに屈しただけに見えるが、個人的には毅然としたギネスの態度に国境を越えた友情を感じた、というか武士道に相通ずる騎士道精神の気高さに一目置いた、と思いたい。それだけに雪洲の演技に度量のあるトコロを感じたのは私だけ?それこそ身贔屓ってヤツ…なのかなぁ。何にせよ、こういう特異な反戦映画は類を見なかったコトも加味して…10点! 10点(2003-02-05 04:50:15)(良:1票) |
993. 雨の訪問者
米本国でどうも今イチだったブロンソンは、ジャン・エルマンの「さらば友よ」に出演してアラン・ドロンを食う渋い男臭さを発揮。注目を集める中、本作に出演して人気を決定づけた。そういう意味でセバスチャン・ジャプリゾ渾身のオリジナル脚本は、ブロンソンを念頭に書かれているから、彼の個性がグッと活かされてるのも当然と言えば当然。ただ、個人的には名匠ルネ・クレマンがどうも本作以降仏サスペンス映画御用達職人に成り下がった印象が強く、ヒロイン役のマルレーヌ・ジョベールという女優が赤毛でソバカス顔なのも好みに外れてるもんで…7点。 7点(2003-02-04 03:00:03) |
994. 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編
安彦良和氏がブッ倒れた為に、TV版後半の作画はズタボロだった。流石に劇場公開する映画版第3作では、TV版のシーンをそのまんま見せて金を取るにはチト厳しかったので、無念を晴らすかのような安彦氏の新規作画が挿入されまくり!!ってか、ほぼ新作。ニュータイプとか何とか富野監督が変なオチをつけたのが気に入らないが、一応、全員死亡エンドとかじゃなくて安心したんで…7点だ! 7点(2003-02-03 04:28:39) |
995. ゴーストバスターズ(1984)
本作が公開された1984年当時、「ゴジラ(’84)」・「グレムリン」と並んで3G対決!なんて映画情報誌とかTVで煽ってたよナァ…(詠嘆)。なーんか、どれもコレもメチャ下らなかった記憶があるゾ。本作だが、ダン・エイクロイドとハロルド・ライミスの脚本が出鱈目過ぎてプロフェッショナルの域に達しておらず、正直な所チョットついていけなかった。マシュマロマンでは笑えないよナ…。リチャード・エドランド孤軍奮闘の感が深いSFXも宝の持ち腐れ。 5点(2003-02-03 03:19:10) |
996. トゥームストーン
スマン!!バル・キルマーとカート・ラッセルの区別がつかん!!! 5点(2003-02-03 03:02:04) |
997. マイ・ガール
同じM・カルキンが出演した「ホーム・アローン」よりワザとらしさが無いのは好感が持てるけど…。ヒロイン・ベーダ役のアンナ・クラムスキーは達者な演技ではあるが、個人的に余りチャーミングとは思えないし、何もカルキン坊やを死なせて「泣かせまっせ」映画にしなくても、と感じて仕方ないんで高評価の皆さんにゃ悪いが…6点。 6点(2003-02-03 02:53:11) |
998. 若草物語(1994)
ルイーザ・メイ・オルコットの”永遠のベストセラー”とも言うべき超有名な原作、(TVムービーまで含めると)実に8度目の映画化。個人的には1933年のジョージ・キューカー版でのキャサリン・ヘプバーン演じる次女ジョーの印象が余りにも強烈で、ハッキリ言って(名作とされる)1949年のマーヴィン・ルロイ版のジューン・アリスンですらダメだと感じた程なもんで…。ウィノナ・ライダーに恨みはないが、格が違い過ぎて最早比較対象にもなっていないッス!ジリアン・アームストロングって監督サンは全然知らないが、味も素っ気も無いガサツな演出でルロイ版にも遠く及ばぬ出来。原作は一応読んでるみたいだけど、偉大なる諸先輩の旧作版は観ていなかったナ?このカントク。6点! 6点(2003-02-03 01:51:04) |
999. ガス燈(1944)
ジョージ・キューカーって監督は恋愛映画などに出色の腕の冴えを見せるのが特徴なので、こういうスリラー・タッチはやや畑違いかも。まぁ、でもバーグマン、ボワイエ、コットンと魅力的な役者も揃ってるし、途中でバレバレな展開でも一応飽きさせずに見せる丁寧な作りと、流石に今時のヘナチョコ監督どもとは比較にならぬ風格ある演出は好感が持てるので、あんまり悪い点は付けたくない。原作はパトリック・ハミルトンのヒット舞台劇。 7点(2003-02-02 11:49:32) |
1000. 雨のなかの女
ソニー・コルレオーネとトム・ヘイゲンが先物買いでコッポラ映画に出演!!てな感じの主婦ロードムービー風ニューシネマで、「ゴッドファーザー」でブレイク寸前のコッポラが監督してマス!という以外には、特にコレという売りは…ナシかな。何か妙な雰囲気の映画ではあった。 6点(2003-02-02 11:31:13) |