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黒猫クックさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 791
性別
自己紹介 猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。
猫のヤツらは冷酷です。

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101.  プロメテウス 《ネタバレ》 
 志村後ろ過ぎるのであった。小学生の夏休みに、爺さんが川を見に行くと言ってよせよせと怒鳴りつける家族を振り切って出て行った。その日、台風が関東に直撃して凄まじい暴風雨が襲いかかっていた。  前日から出ていた注意報や、風と強まってきた雨脚に何故か僕はドキドキしていた。薄暗い朝、唸るような風音が聞こえるようになって布団から這い出すと、テレビを眺めながら丹念に紙飛行機を折る父、息子の朝食を作りながらどうしようも無く情報価値の薄い近所の出来事をおもしろおかしくしゃべり続ける母と祖父に朝の挨拶をして、脂の載ったハムエッグが焼き上がるのを待った。  隣に座っている祖父がそわそわしていた。 「なあ、相模川見に行かない?荒れ狂ってるぞ相模川。ねえ」孫よ、と。子供じゃ無いんだからとたしなめる僕のセリフが聞こえたらしく、母が絶対駄目と祖父を叱るのと同時に卵は焼けた。  何故か、「じゃあ俺一人で行くわ」じゃあ良いもん、と言う勢いで出て行った祖父の背中を思い出す。小学生には妙に神々しかった事とドアの閉まる嫌な音が頭に置きっ放しになっている。   で、プロメテウス号に隠された秘密の任務と、謎のピラミッド。リドリー・スコットである。それを読めたか読めないかで勝敗は分かれたはずだ。明かされない謎、活躍しないキャラクター、雰囲気、ガジェット。見終わって強く思う、こいつは正真正銘のリドリー・スコットだと。  明らかに、よせば良いじゃないかと言う行動を三分おきに取り続けるキャラ達には本当に疲れさせられる。そんなわけ無いだろ!、と言っても手遅れな彼らは正体不明の大気中で奇声を上げながらヘルメットを投げ捨て、子猫ちゃん怒るなよとささやきながら謎の生命体を触りたがる。必ず死ぬのに。   でも、そうではなかったのだった。あの日五分で帰って来た爺さんはビショビショで興奮しながら、 「あれは死ぬ。うん、あれは死ぬよ。お前ら絶対近づくなよ」  と、豪語して見せた。アタリメーダロ!と冷静に怒鳴りつけた大人二人は気付いていない。実際に見てみなければ分からない恐ろしさの裏にある、「すんげー面白かった」に。   でも、残念ながら「おじいちゃん、川見に行くって言って死人でてるよ」とその日のニュースで祖父を僕はたしなめた。  プロメテウスのクルーにも「大人なんだからやめなさい」と言ってあげたかった。   謎商法には興味が無い。
[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-04-24 20:31:12)(笑:1票) (良:2票)
102.  SP 野望篇 《ネタバレ》 
 その男が何かやっているかやっていないか。殴り合いになった瞬間に分かっていたら遅い。始まったときには既に力量の差に押しつぶされるからだ。逃げ場があればいい。止めてくれそうな人間の前でふっかけるのも手としては、良い。負けは一瞬では決まらない。一瞬で決まっているのは、確実に負けた状態に至る大量の伏線で有り、それを一つ一つ回収しながら、殴り倒されるのだ。それならば、はじめから逃げの手を方々に打っておくべきだ。そうやって、力量ではなくいろいろなダメージの量で勝つのも一つの殴り合いだ。   はっきりとクソつまらないストーリーが大雑把な脚本に大胆な実装がなされたSPシリーズは、テレビの時から衝撃であった。なかなかのイケメンであるはずの岡田准一は、その小柄を生かした格闘シーンをリアリティ満載で描く。はっきりと岡田准一の力量に支えられたその骨子は、太い。ただひたすら太い。力不足の監督や日本と日本人を勘違いしているとしか思えない脚本や、適役とは思えない役者たちの群れに囲まれて重機のように前進する。   逃げの布石を打てば良いのに打たない。この男は太い。それが岡田准一だ。CGと光源が合っていなくたって、演出のために武装を捨てて素手になってもだ。迫真の格闘の質は等価である。ブルースクリーンの前で格闘を演じる岡田准一の技術の後ろに何があろうと、青いただの背景でもかまわないのである。  CGがトランスモーファーの様にヘボい。脚本が赤ん坊の吐瀉物。設定がミジンコの排泄物。犯行の動機構成が領海侵犯の良い訳程度。仏像泥棒の裁判理論程度。それでも、この映画が無類の面白さを誇るのは、岡田准一が魅せるからなのである。   セガールみたいで良いよね。ね?
[地上波(邦画)] 7点(2013-04-18 05:46:36)
103.  ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー 《ネタバレ》 
昔、教室にハエが大発生したことがあった。 何故教室に夥しい害虫が発生したかはあまり問題では無く、いかにして退治するかに皆が夢中になったのだ。 俺は空手の師匠に教わったと、飛んでいる彼らを箸で摘もうとするクラスメイトや、ジャッキーならこれで一発だとボボボと珍妙な構えで効果音を発する者まで現れた。  事態を重く見た新任の担任教師は、どう言うわけか宮城さん禁止とジャッキー禁止をクラスに言い渡して他の捕獲方法を考えなさいと言い始めたので有る。私達少年少女は勿論ツッコミどころを間違えて、それでは鍛錬にならないだとか、あと少しでジャッキーだったのにとか皆で一丸となり勘違いの渦でおぼれたのだった。  しかし、この映画にはこの何が何だかサッパリ意味不明な楽しみが希薄で、あまり面白がれないのが本当のところだった。何かこう大人の都合が見え隠れするのが良くない。なぜ割り切ったコスプレがないのか、何故バイソンが力自慢のバズーカさんなのか。乗り切れない。  あの担任の先生。まあ今でも結構若くて綺麗なんだろう彼女のあの絶妙の采配。ただ注意をそらして禁止するのでは無く、宮城さんとジャッキーを禁じて注意を引きつけてから話し合い、一方的にキンチョールをドスンと教卓においた時のあの興奮とよくわから無いけど得意顔は今でも忘れられない。 あの馬鹿馬鹿しさの中の花のような曇りないもう少し馬鹿馬鹿しいと言う、そう言うのがなくて残念だったのだ。 
[地上波(字幕)] 5点(2013-03-03 17:21:02)
104.  十三人の刺客(2010) 《ネタバレ》 
 新しい季節が始まる。桜が飽きずに花びらを降らせてくれるのを眺めて、窓枠から教室の中に目を移す。新しい学校に、新しい仲間、新しい恋もきっとやってくるんだろう。このクラスの中に同じ中学校だった友達は居ないけど、三五人は気がつけば友達になっているに違いない。  いつもと違う匂いの教室で、一人では心細い。とりあえず前に座っていた西山に声を掛けると「ん?俺は西山。ニックって呼ばれてたから君もそう呼んでよ」と前からの友人であったかのように気安く返事をしてくれ、ちょっとひるんだ僕は安心したのだった。ハードロックが好きなんだという彼と話題が合ったのも幸いして、その日のうちに僕らは長い時間を過ごす友達になれた。   僕らの席は掃除箱と呼ばれていたモップやバケツが入れられたロッカーの前で、一番後ろの窓側という一等地に有ったが、その対角線の終点に彼女が居た。担任の先生が挨拶やジョークを交えた注意事項などを話している間は気付かずにいて、お昼には最初の登校は終わってしまったけど、ニックはしっかり彼女を見つけていた。  数日だけ続いたオリエンテーションだとか挨拶だとか、そう言う時間を過ごすうちに、彼女に向かう視線はニックだけじゃ無く僕の視線も向かう事になって、少しずつ話す仲間も増えてきた。  もう授業が始まる頃の帰り道に、ニックは彼女の事を話題に出すと、実は僕も、っていうやりとりになった。  やっぱりか。君も良いとか思っちゃった訳ですか。などと自分だけが見つけた原石が、じつは同時に誰かが見つけていたものだったかのような言い方に思わず「彼女をうちの学校に連れてきたのは彼女自身だよ」と突っ込むと、イヤイヤそうなんですがと二人笑いあった。後に分かったが、同じように想っていたクラスメートは多かった。   とか言う記憶力バッチリ多感な時期でさえ、一瞬で一三人分のクラスメートの名前を覚えていただろうか(いや覚えていない)。二時間ちょっとの映画で一三人。悪役と女房を含めて一六人である。覚える事を放棄した私に怖いものは無い。血しぶきや意味不明な演出もすっ飛ばして痛快に楽しんだのであった。  顔しか覚えていないけど、最後の方にはもっと居なかったっけ?的な勘違いを起こし大変満腹な出来だった。とにかく勧善懲悪は気持ちいいのである。   で、最後には玉砕するのである。友人も私も。
[DVD(邦画)] 7点(2013-02-13 02:01:07)
105.  ファンタジア 《ネタバレ》 
 完全に長期化に入っていた戦線は拡大の兆候を現実のものとし、列強諸国は中国軍に対し支援を行っている。進撃を続ける日本軍は増長を重ね、はち切れそうなほどの害意をユーラシア大陸にばらまこうとしていた。  1940年、11月の事である。密に反撃を企図する国民政府、と言う誤解の元、彼らを殲滅するために行動が開始される。二号作戦と名付けられたその作戦は一方的に幕と閉じ、大日本帝国は錯誤としか言いようのない見失い方であらぬ方向から糺す事無く、歩を進めた。   単発銃の鳴り響く中、藪蚊と疫病に悩まされる日本兵はアメリカ製の機関銃に悩まされながら、南方の奥地へと逃げていく。先進国の脅威に震えながらただ死ぬだけの任務に身を投じる。裸の帝国軍に秀麗な末路は用意されていなかった。破竹の勢いをうちに収める事が出来なかった1940年の冬から数年後の事だ。   とか、馬鹿極まりない大日本帝国と、その犠牲者が単発銃でパーンパーンとか敵を撃ってる間にアメリカ兵がズドドドドドドドドドドドドとか反撃してきて、とつげーきとか言わされて死んでこさせられてた時代に、ファンタジアが絶賛公開中な訳だ。アメリカ本土では。  カラーの超大作が多数制作されている。当時カラー映画は日本には存在さえしない。   はっきり言って当時の政府のアホさ加減には言葉では表せないほど呆れられる。wikiペディアを読むだけで腰が抜けるほどだ。こないだの民主党もきっとこんな感じだったんだろうな。とにかくすんげー馬鹿ですね。  徹底的に訓練された米軍特殊部隊員に、FPS(戦争ゲーム)が上手いからという理由で殴りかかる人間位エキセントリックである。
[ブルーレイ(吹替)] 7点(2013-02-13 00:23:49)
106.  ねこタクシー 《ネタバレ》 
動物物を文芸風にきちんと作った映画は珍しい。あるようでそんなに無い。 結構しっかりした作りに見入った。  偶然御子神さんによって繋がりが正しく強く作り上げられた家族の話や、人生との繋がりを初めて感じるその父親といった純文に近いテイストのストーリーに好感が持てる、と思ったら原作があった。目の付け所が良いなあ。  御子神さんじゃなかったらこの家族はこうならなかった。御子神さんじゃなかったらこのようなドラマは生まれなかっただろう。そう思わせるからこの話は成立している。 それだからこそ、ねこ小説に必須のあのラストの味わいが良い。邦画ならではの後味はやみつきになる。この後の彼の生き様を想像すると胸が痛くなるが、あれほどの思い入れを持った人生の一部を捨てる事と、そこに居てももう二度と得られない隣人を待ち続けることは、徒事としてしまうには様々な苦悩があったはずだ。そこに焦点が当たる事は無かったけれど、馴染む事は無いかもしれない新しい生活はきっと彼を優しく守ってくれると思う。  観る人自身を映す結末は最後のページをめくったときの感覚そのものだった。
[DVD(邦画)] 8点(2013-02-12 21:07:23)
107.  俺たちに明日はない 《ネタバレ》 
「このゴキブリの卵を煮崩したみたいなビジュアルは何とかならないのかな」  と、彼女は言う。「いや、豆なんだし」と返すが険しい顔は変わらない。漉し餡なら良いのか?と考えるが、やりとりが面倒なので言わないでおく。  お汁粉である。上品なお椀に餅が浮くデザートであるが、これが気にくわないという。かといって嫌いで有りながら、餅だけは食べ続ける。ノンストップである。  彼女に言わせると、お汁粉の汁の部分は「タレだタレ」との事で汁を全然飲まない。餅だけは延々とおかわりをし、正月のために用意した切り餅は大晦日に無くなってしまう勢いだった。  着いたり切れたりをのんびりと繰り返すガスヒーターを眺めながら、いよいよ年末にやる事が無くなったね、のどかだね。なんて言いながら、飲み物ですかと聞きたくなるほど餅を食べ続ける様はドリフのようでもある。  「俺達に明日はないってあるじゃん」 「あるね」  あれによく似てる。と説明を始めると彼女は何言ってんの?という目で餅を食い続けてこちらを見つめるが、説明するとまぁそんなもんですよね。と納得したようだ。  それというのは、餡こも善哉も好きでは無いのだが、むしろ嫌いな属性だがそれに餅が入っている状態は好きなんだという。もちろんあんころ餅ではダメで、汁粉になった状態だけが非常に美味しいのだという。汁は飲まない。  一方で件の映画は、犯罪者を取り上げたり賛美したような映画は好きでは無いが、と言うよりむしろ大嫌いだが、それが刹那的な賑やかさを振り掛けられられると、非常に面白かったりする。もちろん単なる犯罪者の腫れた惚れたではダメで、的確にデフォルメされた状態だけが見ても大丈夫な手合いである。演出は褒めない。   この映画の、的確にデフォルメされた犯罪者二人の如く、汁粉に浸かった餅は非常に旨いと言う事で話はまとまり、大晦日の夜は更けていく。そばを食う余地はもう無いだろうなんて考えながらテレビを眺めている。  そう言えば、この映画以外で取り上げられる二人にはもの凄い嫌悪感が湧く。全く許せる余地が無い。やはりよく似ている。そう彼女に説明すると、面倒くさそうに「もうお腹いっぱいだから汁飲んで」と、汁粉の部分だけが目の前にやってくる。  後三、四日は炬燵から動かないだろうななどと考えると、吹き出物が止まらないであろう正月が待ち遠しくなったりした。
[地上波(字幕)] 6点(2013-02-03 17:30:51)
108.  がんばれ、リアム 《ネタバレ》 
 耐える事しか出来無い相手を、執拗に虐げる。振り上げた暴力が、間違ったところに落ちていく。それで非は受け入れられ無い。どれだけ他人を痛めつけても、それによって自分の価値が変わる事は無い。低い人間で有るという事実がそこに有るだけだ。  この父親を見ていると、本物のクズとはこう言うものかと、感心しながらみてしまう。彼は豊かなら貧しい人を虐げて、豊かでも貧しくも無ければ毒ばかり吐き、貧しければこの様な事をする。どこかで観た事が有るようなタイプだ。   社会だとか、貧しさだとか、信仰だとか民族であるとか。そんなことが重罪の許可証になるわけが無い。この様に重大な犯罪をやってのける気質を持った人間の後押しをする事はあるが、誰も同情も許す事もしない。  完全にいかれた人間の生き様をみて背中がシャンとなるのだった。良い映画だ。
[DVD(字幕)] 8点(2013-02-01 17:31:27)
109.  パルメット 《ネタバレ》 
 よせば良いのに……断らない。そんな話を思い出した。こういう人の心理は意外と根の深いところが痛んでいたりする。   カフェの外を歩くビジネスマンに片っ端から「この投資案件って、怪しいですよね正直」と、聞いて回れば全員がそうですね、と答えてくれそうな嘘っぽい話である。  昼食の時間を削って詐欺師にしか見えない男と会いに来ている彼女は、自分では優秀で、面倒見が良くて、鋭い、などと思い込んでいるのだがこの男に対する疑いの目を向ける場所が、いちいちずれている。判子を捺くまでは時間の問題だろう。  自分がやっている拙い株式投資のやり方や、新聞で読んだ程度の景気動向を得意げに吹聴する姿は正直痛々しい。周りのテーブルの客に、ほら私はこんなに優秀なんですよと説明したげなほど演技がかったその口調に男はやや嫌悪感を隠すのに苦労しているようでもあるが、他人の顔の表情を読み取るという概念が無いかの如く自分の顔をぐちゃっと潰して、「こう言う話は基本的にはお断りしています」などと彼女は鼻息を荒くしている。   結局、この投資話は物やお金では無く、私どもが選んだあなたへの投資なんです。と言う言葉から始まる美辞麗句にすっかり気分を良くして騙されたあげく、中国への留学をホイホイと決めてしまい搾取されてしまう始末だった。 「この敗者が」という態度が一気にひっくり返るきっかけとなっていたのは、「学歴」であった。その詐欺師のような男は実際に海外の大学を優秀な成績で卒業しており、実際に上流階級の人間だったのだが、それを転げ落ちていた訳だ。その転げ落ちた部分を省略しつつ彼女に「この私が太鼓判を」と、色を含んだ声音でセールスしたというわけだ。  自分より下と見なした人間には顔を鈍器で殴りつけたように歪めて攻撃的な口調になるが、する必要も無い勝負で負けると、いつも相手の言うがままに鵜呑みになるのだった。    っていう話を思い出したが、なんで彼らはホラー映画の主人公のように、よせば良いのに虎穴に入らずんばな方向に突き進むんだろうか。自業自得に鼻白む周囲を少しは気にしたら良いのに。なんて、テレビ東京のチョイスにちょっと唸らされるのだった。
[地上波(吹替)] 6点(2013-02-01 17:22:42)
110.  スパイダーマン2
 主人公のピーター・パーカーがぐちぐちと悩む。正直、結構秀才なんじゃ無いのかあんたはと言う位の科学者の卵だったりしながら、彼女が出来て金持ちの友人が居て、夜な夜なこっそりNYを護っている。そう言う彼がぐちぐち悩んでいるから面白い。  普通の人は、上司が馬鹿で悩んだり、自信のなさに悩んだり、成績で悩んだり、彼女が居なくて悩んだり、友達が居なくて悩んだりとか。とにかくぐちぐち悩んで当たり前というか、悩んで当たり前なのを日々何となく小さな喜びで前進していったりするのだ。   何でもありでも凄く人間的に色々ややこしくて、見ていて不思議と感情移入できてしまうヒーローっていうのがなんともアメコミで、痛々しいスパイダーマン。  いちいち悩むな、とかついつい突っ込んでしまうのだが、仮に彼が全然悩まなかったらはっきり言って私らは完全敗北な訳で、ちょっとIT企業の役員さんなんかに居酒屋で出くわしたくらいのことで敗北を禁じ得ないでいる普通人にとっては、丁度良いダメさを纏ってくれているのだったりする。   なるほど、受け手に優しい痛々しさな訳である。MJがブスなのも、これがもの凄く可愛かったりして見ると突然脇の甘さがなくなってしまって大変だ。ピーターが悩まない、大学生活をエンジョイしてNYでブイブイ活躍してその上可愛い彼女が存在したあげく、金持ちの友達と上手くやれてしまっていたら学年に一人位は居る、勝ち目の無いイケメンで秀才で金持ちになってしまう。コイツの成功談話を聞きたくないから同窓会が嫌だな的な、そんな勢いが付いてしまうから気をつけたい。   色々考えると、ヘンテコで古くさいモチーフを使い回さないといけない老舗アメコミで、アメコミ必殺のめんどくさい主人公で、どうでも良いような事で皆が争って。これで良いんだよな。日常の痛みを彼らも戦ってるような気がして、なんか妙に等身大なんだ。  ここがスーパーマンとの最大の違いか。良く、大雑把で、超能力で何でも解決できて御都合主義でと言うのがアメコミの様に捉えられている節があるけど、それは極端かもしれないが古代の単体スーパーマンというマンガだけだろう。アメコミは世界で一番ぐちぐちと悩むマンガだ。最近はスーパーマンでさえバットマンと言い争いをしてぐちぐちと悩むらしい。  そう言う訳で、この映画は非常にアメコミ然として良い雰囲気で、結構好きだったりする。
[DVD(吹替)] 7点(2013-01-28 05:19:19)
111.  インクレディブル・ハルク(2008) 《ネタバレ》 
 待っていては何も始まらないのが現実世界だ。周りだけが動き出して、自分はタイムマシンに乗って未来の世界に連れて行かれてしまう。気がつくと進歩しているのは周りの人間が作り出した世の中とガジェットで、自分だけが骨董品になっている。煤けても、動きが悪くなっても動かなければならない。表面だけ磨いて、油を差して、見かけ上の姿をごまかすようにそれらインフラとガジェットとを利用して、古い自分に鞭を打つ。   それでも、ハルクほどじゃない。彼は待つ場所も時間もない。全て無くして、自分というアイデンティティもどこかに行ってしまった。怪物であるという、記号性だけを埋め込まれたあと、彼はとにかく逃げるしかなかった。  一縷の望みをたぐって帰って来た彼は、それが幻想でしかない事を知っていながらもそれに縋った。そうやって起こった惨劇は、彼が戻ろうとした過去と、現在と、未来をさんざんに壊してしまったし、そこに生きてきてこれからも生きていくはずだった沢山の生活も壊してしまった。  だから、彼はずっと逃げるしか無いのだと決まっているのだ。もう、立ち止まる事も出来ない。   って所までは良いけど、技名絶叫(見開き)はねーだろ。車田正美かと思うよ。ねえよな。うん、ない。とってつけたようなアイアンマンのひととか無い。番宣ですか?そうですか。
[地上波(吹替)] 7点(2013-01-27 06:07:20)
112.  スパイダーマン(2002)
 スペシウム光線だとか、ギャラクティカマグナムだとか、サイコフレームだとか。もうね、作者がつよくなるんだぞっつってんだから納得しろよ。っていうものっていっぱいある。スパイダーマンの糸だって言ってみればそう言う物の一種だ。場合によっては不二子ちゃんだって絶世の美女?そうなの?って事だって無いことも無い。   学校一の人気者だったMJがブスなのはもう10年以上語り継がれているが、もうとっくにその事に言及しておくべきだったと今になって激しく後悔している。だけど、実はその事も10年の間に自分の中で消化できてしまっているのも事実だ。  結構面白かったなーとか思っていた10年前、その後ででもなぁMJブスだから説得力全然ねーよ、なんて笑っていたのだが実際は説得力が無いのはMJがブスだったからだろうか。  彼女がブスな位で説得力を失うんじゃストーリーとしてはあんまりだ。はっきりとブスと分かる彼女と付き合っているイケメンの男だっていくらでも居る。彼らだってラブロマンスの中心にいる。   何がおかしいんだろうか。というのは実は08年になってから判明する。ダークナイトが公開され全く弱点の無い脚本だ、と座ってる劇場の椅子に激震が走った。このヒロインのレイチョーがどう見ても、主人公が追い求める美女って感じでは無く、むしろ霊長的な……。という訳で、ブスでも脚本と演技力が合わさる事でとんでもない説得力を生む事がまざまざと証明されたわけだ。  つまり。MJがブスな事はそれ程重要なわけでは無く、脚本の練り込み不足と演技の説得力が不足していたと言う事なんだろう。  そう言うわけで、練り込めなかった最後の1ピースが、ほころびとなって出て来る場所が面白くないとかそう言う事では無く別の所だった、と言う事だった。  そこそこ面白く、革新的なCGIが乗っかって冒険活劇と悩みを併せ持つヒーローが結構まともに出てきたら、リービッヒの桶に空いていた穴はそう、MJだった。という訳だ。
[映画館(字幕)] 7点(2013-01-26 23:55:54)
113.  釣りバカ日誌19 ようこそ!鈴木建設御一行様 《ネタバレ》 
 2008年ですか。北京オリンピックのバブルが日本にも波及していて、もの凄い時代だった。私もその流れに上手く乗って非常に豊かな生活を享受していたりしたのが懐かしい。派遣社員の人たちもキラキラとした目で遅くまで働いて、皆が皆幸せだった。  が、そんなの一部地域の一部産業だけだ。あたかも派遣社員が良いものだから私は誇りを持って続けますよ、みたいな流れが今となってはもの凄く空恐ろしい。未来を見ないで今だけ楽しもうという様な。  だけど、今考えても異常な数年だった。月に十万も二十万も出かける暇を惜しんでAmazonで買い物し、一日に何度も宅急便のおじさんが来る。家の中はあのクソでかい段ボールだらけになり、物で溢れ返っているのだった。  今は本当にあの景気はなんだったの?とがらんとした部屋で、あの時無数に購入したものの見る時間も無かった映画をのんびり消化している。   この映画はそんなことは無く、地方の問題や格差の問題を取り上げつつも高度に派遣会社への配慮をするなど何でもありでも良く出来て居た。  しかし、佐藤浩市である。嫌いな人も多いだろうが、すっかり大物に成り、なかなかの演技をこなしシリアスとコミカルを軽妙に織り交ぜる日本屈指の俳優といえる。  息子に追い越され、年齢的な衰えからむしろスーさんの方がゲストと言っても良い位実力に差があるのに、良く親子ででるもんだと妙に感心したものだ。  だが、その同じ職業を同じ映画で分かち合う画に妙に感動してしまったりもする。それにしても演技の鬼だった父と、傑出した演技力の息子。凄い親子だ。   こんな事を思っていると、西田敏行が盤石の好演で締めるのだった。なんか普通の話だななどと思っていたが、何気なく非常に楽しんでいる自分に気がつく。楽しんでいる事を意識もさせないなんていう空気みたいな作品だった。19作も続いているのにこう言う物が作れるとは、作っている人たちをちょっと尊敬してしまう。
[地上波(邦画)] 7点(2013-01-26 20:48:29)
114.  長靴をはいた猫 80日間世界一周 《ネタバレ》 
 長靴を履いた猫がとうとう世界一周までしてしまうんだから観ないわけにはいかない。見事なチョイスをやってのける僕らのMXさんに感謝しつつ、レコーダーを起動した。   ぐるぐると駆け回る猫と豚。豚と狼と悪い猫。ぐるぐる回る。考証だとか、プロットなんかどうでもよくて、とにかく追いかけっこが楽しい。作者がわざと残したつっこみどころにしたり顔になるのも楽しくてやめられないが、この映画はそういう話ではない。  童心に帰ってしつこく追いかけてくるわるいヤツから一緒になって逃げたらいい、再生ボタンを押してスリル満点の時計塔にもう一度上るのだ。
[地上波(邦画)] 7点(2013-01-21 22:09:17)
115.  ディスクロージャー 《ネタバレ》 
 友人が昔、経費の不正使用と勤務状況の改竄で会社に陥れられた事があった。当時は小泉政権下のミニバブルと言われた世の中で、特に努力をしていなくても仕事に切れ間が無く、他の誰かが勝手に稼いでくると言う狂った世界だった。  その中で、彼は仕事を全くしないで経費の不正使用と備品業者との癒着で生活していた上司の目にとまってしまったらしい。友人は社内の正常化を牽引していたが、本当は優秀であったがため彼の周りにいる人間がパフォーマンスを見せないと釣り合わなくなってきてしまったのが実態らしい。  だが、これを面白く思っていない人間が居た。彼の上司と社長だ。同性愛や上司が会長の妾腹では無いかと疑われているほどに、不自然に親密だったのだ。   突然会議で偽造書類と嘘の勤務報告が行われて、進退伺いを言い渡された彼は私の所に相談に来たのだった。 「俺は会社で陥れられた。いったいどうしたら良いんだ」とうなだれる彼に挽いたばかりのコーヒーを勧める。そしてアドバイスを待つ彼に話しかけた。 「面白い話だな、俺だったら狂喜乱舞しちゃうよそれ」  意味が解らんと言う面持ちでカップが右手に浮かぶ。そう言う事では無くてどうしたら良いんだよ俺は、と苛立っているようだった。 「映画だとドラマになっちゃうんだよな、でも現実は違う。君は私の所に来たからには何にもしなくて良い」と言ったとき、私は薄ら笑いを浮かべていたらしい。   すぐに馴染みの弁護士を呼び出して、友人がこっそりコピーしたという偽造文書を手渡し色々と耳打ちをすると、弁護士は言う。 「いや、こう言うの待ってたんだよ簡単ですかっとするヤツ」笑いながら颯爽と去って行く彼に気の抜けた声で、じゃ頑張ってねなどと笑いながら言う二人を見て、友人は狐につままれたままだったが、来週には解決してるからせっかく来たし遊んで行きなよという提案にそのまま乗って、帰って行った。   その後弁護士は労基署でわめき散らし、社長の自宅に押しかけ脅しのような話をさんざん聞かせたのだった。本人も含め社内の人間のあずかり知らない所で事件は解決したのだが、小さな会社のオーナーやその腰巾着あたりが自分の性癖を満たしたいと言うだけの動機で人一人を陥れようとすると、痛い目に遭う。   そう言う事を思い出す映画だった。が、映画の方はそこまで面白くなった。
[地上波(吹替)] 6点(2013-01-21 04:00:42)
116.  ハイジ(2005) 《ネタバレ》 
「頭は悪くないようじゃ」  藁をまき散らしながらフフフウフフフグフゲヘと高笑いを続ける少女をそっと見つめて、老人はつぶやいた。  それが、ハイジだ。この頭がどうかしてしまったとしか思えない女の子がハイジであり、私の中のアルムの原体験である。そして加減を知らないあの口調に週一でイライラするのだ。低燃費車の宣伝にでてくる彼女と、食品劇場のアホ少女は実際、等価である。   一方思う様陰惨で、いやな性格のペーターが作中白眉である。鉛筆をガジガジかじりながら、 「俺は勉強なんかしねえから」  と嘯く彼の堂々たる様は水晶体で逆さまに写し取られて、脳内で電波を発し始めた。「羊飼いに文字は必要ない」と吐き出す彼の姿はまるで、「人殺しに家庭はいらねえ」と呟く暗殺者だ。  正直、風景や建築様式や美術の美しさなんて目じゃない。古くて新しいハイジは二一世紀に生まれ変わっていたのである。   そういうどうかしちゃったの?なハイジとは違う、原作小説のエッセンスをより投影したであろう二〇〇五年版ハイジは盤石の純粋少女であった。  TokyoMXのカッティングも相まって少し早足で進みすぎるきらいもあったが、十分に感動作だ。  旧12チャン,TVK、MXの映画チョイスはヤバい。ものすごい手腕である。開始三十分(CM込みである)でババアが連れ戻しにきたときは、まだ早すぎて腐ってるぞと思わないでもなかったが、各局要チェックだ。
[地上波(吹替)] 7点(2013-01-21 02:04:15)
117.  潜水服は蝶の夢を見る 《ネタバレ》 
 夢を見ているのだろう。今私はいつまで続くのか分からない生死の分かれ目を漂っている。正確には、漂っているのは間違いないのだが足下の状況は数十センチのスペースをステップしながら、あっちに行ったりこっちに行ったりしている危険な立場、である。  私は今飛んでいて、その飛行はぎりぎりよりもやや飛べていないという外観がふさわしく、五〇メートルも飛ぶと都合よく現れる次の足場で蹴りあげなければ落ちてしまう。落ちたらどうなるのか、それを考えたらあまり意味のない無限回廊に入り込んで、少なくとも飛べている今を失ってしまう。それは私の望むところではない。   私はもう三人いる仲間と一緒に目的地に向かって飛んでいる途中なのだが、彼らはこのとんちの効いたコスチュームや私たちに指令を下すボスのかっこわるい乗り物に何の疑問も持っていないのだろうか。   潜水服は蝶の夢を見るか、見るんだろう。夢を見ていれば何とか逃げ続けられるのだから。閉息感と拘束を感じながらも、飛ぶ術を与えられたこの世界に放り込まれたのはこの映画を見たからなんだろうか。私自身の影響を受けやすい安っぽさが夢の中にある。    いや、だからってこの夢を終わらせる理由にはならない。目が覚めてしまえばこの飛行体験は終わりを告げて、現実の私と向き合わなければならない朝がきてしまう。だから私は必死に足を地面に蹴りつけて飛び続けるのだ。
[DVD(字幕)] 8点(2013-01-19 03:32:08)
118.  コクリコ坂から
 横浜の街で昔、デートをした。半世紀も昔の事ではないが、今となっては大昔だ。当時にぎわっていた巨大観覧車がそこにあるだけでなんか嬉しい空気があったり、工事中だった地下鉄をせっせと建設会社ががんばって作っているのをぼんやり眺められるバーがあったり。あぶない二人組の刑事が走り回ったり。そういう時代だって十二分にカビが生えるほど立派な大昔である。   地方出身の彼女は、有ろう事か、こんな暴言を私に浴びせるのだった。それも自然に他意もなく悪意もない。 「なんか、東京の方が栄えてるよね」  ちょっと待て。いや待ってください。そりゃまぁ東京の方が栄えてますよええ、全然栄えてるし遊び場もいっぱいですよはい。だけどね、違うの。違うんだ。関内駅をでて歴史の詰まった市庁舎とかポンコツスタジアムを眺めつつ、古風なビルを誉めながら中華街に向かってみなさいって。という説明にも分散しててどこがメインなのか分からない、とか私らは今横浜で何してるわけなのだとか痛いところをついてくるのはよしてください、とおのぼりさん二人である。   で、この横浜と今の横浜は、実はあんまり雰囲気の変化のようなものを感じたりはしないのだけど、ゲド閣下の作り上げた横浜は、あんまりにも美しすぎるじゃありませんか。  この雰囲気をどこかで感じて、猫が私の顔をじっと眺めている気配にふと浮かぶ。あれか、江ノ島とかの感じ。微妙な下町感を残した横浜の町並みに郷愁や憧れを感じながら、かわいい主役の女の子がほんとにかわいいなぁこれなんて感心しながら時計をみると十時四八分である。  又かゲド。オイちょっと待て、話し全然落ちてないだろ。
[映画館(邦画)] 4点(2013-01-19 02:59:58)
119.  まほろ駅前多田便利軒 《ネタバレ》 
 堅気とそうじゃない世界の境目に立っている。知らない間にだ。本人は至って常識的な人間の範疇にいるつもりだし、実体もそうであるのだとは思う。だけど、世間の目は容赦ない。隣に座っている同級生に抱えられた小学生にまでそんな仕事に就きたくないといわれるような道をひた走り続けている事にいろんな感情や感傷までが鎌首をもたげそうになるけど、便利屋は大声を上げてごまかすことにした。   どちらかというとマトモじゃないのは彼の同級生の方だけど、彼はそれを理解していた。理解しつつもそこから逃げられないのは実は僕らも同じかもしれない。  しがらみだったり過去だったり、自分のいたらなさや罪だったり。もしかしたらそれが全然ないスーパーマンみたいなヤツとか、金でどうとでもなってしまうバットマンみたいなヤツが存在するのかも知れないけど、残念ながら僕らのほとんどは、びっくりするほど一般人だ。  一般人であることが一意に常識人だったり超能力者だったりしないことが、世の中のつらいところだったりもするのだけれどそこはじっと我慢だ。  我慢をしているとどうだろう。こんなにどうしようもない二人に降り懸かる微妙な大きさの事件でも、うん、変に感動とかしている僕らがいるじゃないか。   だから多少普通だからってがっかりしなくて良いんだなって納得させてくれる。変色したフィルムみたいな記憶の中の昔ウロウロした街によく似てる、まほろ駅前になんか安心感を感じた。
[ビデオ(邦画)] 8点(2013-01-19 02:56:54)
120.  犬神家の一族(1976)
 10年に一度見直す。背筋がビシッとなるから。全部入りなんだよこの映画は。
[DVD(邦画)] 9点(2013-01-14 02:20:25)
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