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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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101.  つぐない 《ネタバレ》 
前半はかなりよかったです。特にブライオニーを演じたシアーシャ・ローナンはすばらしい。人物の心理の移り変わり、そのきめ細かな描写に引きつけられました。が、ロビーが逮捕されて戦争になると、なぜこうも退屈になるのか? ダンケルクでの長回しも、飽きてしまいました。話がタリス姉妹に戻ると、そうでもないのですが。しかしラスト、年老いたブライオニーが登場し、“真相”を語ったことがトドメとなりました。あれのせいで、あくまでブライオニー個人の物語に収斂されてしまい、普遍性が感じられなくなってしまったのです。普遍性を持たせるために戦争を背景にしたのかと思ったのですが、それも差し引きゼロになってしまいました。あくまで個人のお話ということで、共感はできません。  ……というような感想を持ったのですが、ネットでこの映画について調べてみたら、キリスト教の観点からレビューしたものがみつかりました。それによると、ロビーはイエスの役割を与えられていて、たとえばダンケルクで足を洗われるのは、マグダラのマリアがイエスの足を洗う場面を意識したもの。ブライオニーはペトロと同じように、ボビーを三度裏切る(窓越しに見たとき、手紙を読んだとき、図書館)などなど。言われてみればなるほどと思いますが、キリスト教に縁遠い人間にはとうてい考え及ばないことでしょう。敬虔なクリスチャンの方はこの映画や原作小説をどう見るのか、もっと意見を聞いてみたいところです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-03-21 13:59:05)(良:1票)
102.  噂のモーガン夫妻 《ネタバレ》 
メインのプロットは、「犯罪者に追われる人物が田舎に引きこもって、そこでの生活を体験する」というもの。近頃見た某映画、ほとんどそのままです。犯人逮捕の方法も似ている。これでちょっとガックリきました。本作では、その追われる人物が別居中の夫婦になって、夫婦再生の物語が付け加わったわけです。ネタ切れ気味ですね。一応コメディ路線ですが、あまり笑うところはなかったです。熊がいなければどうなったことか……。 ストーリーに期待ができないとなると、キャラクターはどうか。主役のモーガン夫妻ですが、これがどうも今ひとつ煮え切らない。悪くはないしむしろ人物像はうまく描かれていると思いますが、いわゆる「キャラ立ち」がしていない感じです。脇役の方がアクが強く、その分主役をやや薄味にしたのかもしれません。脇役陣はウィーラー夫妻をはじめ、なかなかの好演でした。特にルーシー役の女の子、いったい何者なのか気になります。 とはいえ、それほどとんでもないところはなく、まあ無難に終わったなという感じで、インパクトは弱いです。個人的に面白いと思ったのは、メリルの射撃の腕や熊を撃退するスプレーが、たいした伏線になっていないところですね。しれっと外していました。あとはまあ……、やっぱりネタ切れ?
[映画館(字幕)] 6点(2010-03-18 14:43:29)
103.  きみの友だち 《ネタバレ》 
あまり期待せずに見たのですが、なかなかよかったです。なんといっても主役の2人、特に石橋杏奈嬢がすばらしい。ほかの若い出演者も、青春時代のもろくて傷つきやすい心情を好演していました。ロングのショットとカメラを固定しての長回しが多用されていて、全般的にリアルな絵作りがなされています。ドキュメンタリーっぽい撮り方ですね。あと、長回しによるなんとも言えない「間」があり、それが魅力的でした。静かで落ち着いた雰囲気の映画で、こういうところが好きです。 複数のエピソードを連ねた、半ばオムニバス風の物語なのですが、話によってわりと好き嫌いがあったためか、中だるみしたという印象でした。肝心の由香ちゃんがまったく出てこなくなったというのも、マイナスだったのではないかと思います。個人的には、あの2人のエピソードをもう少し見たかったのですが、それで映画を一本作るのは苦しいでしょうか。 終盤での雲の絵や最後の写真など、ベタですが伏線が生きているし、なにより人の心情を考えたときに納得できる展開なので、よかったと思います。アイドル映画だと思われて敬遠している向きもあるかもしれませんが、その点は違うと思います。ただ、あまり人に知られずひっそりと存在しているところが、この映画の雰囲気と合致していいかもしれません。道端で咲いている、名前も知らない美しい花のようで……。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2010-03-15 20:16:08)
104.  情愛と友情 《ネタバレ》 
原作は未読ですが、おそらく原作とこの映画とでは、狙いが微妙に異なるのではないでしょうか。個人的に感じたのは、精神的な要素を重要視するマーチメインの人たち(特に夫人)と、無宗教で物質的な面を重要視するチャールズを対比させ、それがそのまま上流階級と庶民、伝統ある家柄と成り上がり者の対比になっているということです。そしておそらくは、物質優先主義に対する批評めいたものがあるのだと思います。が、この映画ではそれとは別の面にスポットが当てられているようで、そのためか終盤は本筋とはややズレた展開であるかのような印象を受けます。実はこちらが本道ではないのかと思いますが。 このズレを助長しているのが、登場人物の描写不足。ジュリアと再会したチャールズが、彼女と結婚しようとその夫と話しあうとき、「ブライズヘッドが欲しいのだろう」と言われます。チャールズの物質主義を指摘したものですが、実はそれまでの展開では、チャールズがそれほどブライズヘッドを気に入ってこだわっているとはとても思えません。チャールズとセバスチャン、ジュリアとの関係に重点を置きすぎて、この辺がお留守になったようです。せっかくエマ・トンプソンまで担ぎ出したのに、締まりのない映画になってしまいました。映像は美しいのですが。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-02-24 20:27:20)
105.  ラーメンガール 《ネタバレ》 
題材としては面白くなりそうなのに、それほどでもない。というか、こっちが見たかったものと監督が見せたかったものが、かなり違うかもしれない。こちらとしては、ブリタニーのラーメン修行、それを通しての師匠や周囲の人物との交流を描いたものだと思ったのですが、そこにはあまり力点が置かれていなかったように思います。西田敏行は怒鳴り散らしているばかりで、この人のラーメンのどこがおいしいのか、さっぱりわかりません。食べたあとで笑ったり泣いたりするだけではね。「魂を入れろ」とか「よく見ろ」とか、精神論ばかり振り回していたのでは、説得力に欠けます。魂を込めればうまくなるというのでは、いかにコメディとはいえ本物のラーメン職人さんに失礼では。日本人は根性だけで、技術や頭脳はないということなんでしょうか。最後を見ると「夢見たことを追いかけ続けろ」みたいな映画だったのかと思うのですが、それでいいんでしょうか。よくわかりません。なんにせよ、一見するとリアルな日本が描かれているように思えますが、どうもこの映画の日本は、なんかヘンです。「コメディだから」では済まされないくらい、根本的にヘン。やっぱり外国人が作ると、こうなるんですかね。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-02-15 19:41:24)
106.  ブーリン家の姉妹
イギリスの歴史物は好きなのでそういう点では楽しめたのですが、結局それだけ。「こんなことがありました」、「それでこうなりました」という事象だけが延々と続き、人物の心理は上っ面だけ。それとも、役者の演技がつたないのか? 本来愛憎劇となるはずですが、愛も憎も葛藤もありゃしない。どの程度史実に忠実なのか知りませんが(そもそもその時代に生きていたわけではないので、それが事実かどうか確かめようもないわけですが)、まあ歴史のお勉強として見ればそれなりに価値はあるでしょう。それにしても、この映画のヘンリー8世はマヌケすぎ。たしかにスケベだったようですが、あそこまでマヌケでいいんでしょうか?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-02-11 19:40:58)
107.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
劇場に出かけるのが遅めだったので、席は最前列。メガネをかけていますが、3D用メガネにはそれほど違和感を感じませんでした。 映像的にはたいへん美しかったですが、スクリーンをモロに見上げていたためか、パンドラにいる気分にはなれませんでした。パンドラは重力が弱いという設定からか生物が巨大で動きも素速く、その速さは出ていました。ただ逆に、重量感というか、質量がある感じはしません。ひとことで言うと、「やっぱCGだね~」ってところでしょうか。パンドラの生物はそれほど奇想天外なデザインではありませんが、人間型の生物が闊歩するのなら、それでも問題はないでしょう。 物語は特にのめり込めるものではなく、面白味もあまり感じません。致命的なのは、あのレアメタルがどれほどの価値があるのか、さっぱりわからないということ。地球からパンドラへ行くだけでも大変だろうに、あれだけの施設を作って軍隊まで送り込むとなると、莫大な費用がかかるはず。はたしてそれに見合うだけの開発なのかどうか。この映画的には「どうでもいい点」なのでしょうが、気になったものは仕方がない。この疑問を吹き飛ばすだけのものがなかったということです。最後の「領域を侵された自然の逆襲」というのはいいと思いますが、それをCGの3D映画という、不自然きわまりないメディアで描くというのは、いかがなものかと思います。キャストではマイルズ大佐に人気が集まりそうですが、シガニー・ウィーバーがベストでした。 一番困ったのは、見ていて気分が悪くなってきたこと。二度ほど専用メガネを外して、二重の映像を見ていました。また、見終わってからも頭がクラクラしてしまい、しばらく劇場の椅子で休んでいました。どうも3D映画は生理的に合わないようなので、今後は遠慮させてもらいます。3D映画が量産されるようになったとしても、私の映画ライフは特に明るくならないでしょう。
[3D(吹替)] 6点(2010-01-28 14:05:23)
108.  のだめカンタービレ最終楽章 前編 《ネタバレ》 
テレビシリーズの映画化、しかも単独エピソードならともかく、完全にテレビの続き。なおかつこの後後編が控えているとなると、本作単独で評価するのは無謀というか、あまり意味がないかもしれません。それでも敢えてやってみるならば、のだめが初共演に浮かれるシーンがCG大活躍で、絵的には華やか・かつ楽しめます。もっともこれも、「映画だから特別なことをやらなければ」という制作側の意図が透けて見えるので、素直に喜べないところもありますが。あと、音楽というか“音響”は素晴らしくて満足。かの地のホールも素敵。ただ、どうしても曲が細切れになってしまうところは、時間の関係とはいえ残念です。見ていて落ち着きません。 物語としては、ダメオーケストラを立ち直らせるということで、手堅い作りになっていたと思います。特に、団員の努力をあまり見せないところが○。そういうのは、アマチュア・オーケストラが舞台ならいくらでもやってもらえばいいですが、これはプロオケですから……。プロというのは、裏の努力などあまり見せないものです。 ただ、この作品では時として「音楽をするとはどういうことなのか」などといった、音楽の本質に切り込むこともしばしばなのですが、今回はその点が弱かったので-1点。これについては、後編に期待というところでしょうか。うーむ、やはり単独で評価するのは難しい。
[映画館(邦画)] 7点(2009-12-27 17:13:47)(良:1票)
109.  曲がれ!スプーン 《ネタバレ》 
不覚にも感動してしまいました。もちろん、よくないところも多い。序盤のテレビスタッフや番組の描き方はパターンでなんか嫌みだし、米が喫茶店にたどり着くまでが長い。最後のUFOのくだりは、実際には必要がないと思う。しかし喫茶店に終結したエスパーのメンバーが個性的で、そこでくり広げられる芝居はなかなか面白い。ただ、実質的には彼らが主人公で、米はむしろ狂言回し的役割なので、長澤まさみのファンが見るとガッカリするかも。 で、どこに感動したかというと、「子供の頃の夢を見続けましょうね」……というのではなく、人同士のふれあい・心の通い合い。幼い頃から信じてきた超常現象をとことん否定され続けてきた米に対し、その存在を、表だっては知られないよう“こっそり”と教えるエスパーたち。そんな彼らに対し、やはり表だっては何も言わないけれど、ちゃんと理解してあげている米。なんという奥ゆかしさ。その相手を思いやる気持ち、無言のうちに通わせる心の交流が、私の琴線に触れたようです。両者の間を取り持つテレパシストの椎名が、新参者でこれまでエスパーであることの孤独を噛みしめてきたというのも、意図的なものでしょう。 だから、てっきり米がカフェ・ド・念力を去る場面で終わるかと思ったら、あんな場面が続くとは……。子供たちの静止画を多用して、これ見よがしに感動させようという場面でした。さりげないエスパーたちと対照的で、逆に彼らのよさを際だたせていると思えば、効果はあったと思います。UFOを呼ぶ男がやらせかもと思わせるところもあったり、どうして一筋縄ではいかないものがあるようです。全体的に見ると伏線がうまく効いていて、そこにも魅力を感じました。
[映画館(邦画)] 8点(2009-11-29 18:26:51)
110.  いつか読書する日 《ネタバレ》 
作品自体の核というか、アイデアはいいと思うのですが、それがうまく生かされていない。「死を待つ妻の願い」なんて、無下にできるわけがないじゃないですか。あれはかなり卑怯だとだと思う。あんなことを書かれたら、本当は妻を愛していても美奈子の気持ちに応えなきゃならなくなる。高梨にしてみれば、死んで妻の元へ行けた方がよかったのかも(だから笑ってる?)。あの親子も、結局最後のために出して、途中の話はついでなんじゃないかと疑うくらい、本筋とつながらない。認知症の小父さんも同じ。うまく説明できないところだけ登場人物の語りにしているけど、そこも語りを使わずうまく伝える方法はなかったものか。どうもこうした、ギクシャクした箇所が多すぎます。中年女性の秘めた恋・純愛を描くというのはけっこうですが、もう少し上手にやってくれよと、同じ中年の男は思います。映像、特にカメラワークは素晴らしかった。池辺晋一郎の音楽はこの人らしいメロディだけど、あまりやる気がなさそうでしたね。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-11-08 16:55:55)
111.  クヒオ大佐 《ネタバレ》 
コメディのように宣伝されていますが、それほど笑えません。笑いをとろうとしているようではありますが、ほとんど空回り。しのぶの弟との会話はおかしかったけど、この男同士の話だけ。メインとなるクヒオ大佐と女性との場面はダメです。 ダメといえば、人物の掘り下げが全体的に浅い。特にメインのヒロインであるはずのしのぶサンについては、弟がちょっと過去に触れるくらいで、背景がほとんど描かれていません。だからなぜクヒオに惹かれるのか、よくわかりません。この点では、2番手に回った春ちゃん・理香ちゃんの学芸員コンビの方がまだよかったと思います。そしてクヒオ自身にしても、人物像がはっきりしない。終盤回想がありますが、それで「過去を忘れたい男」ということを描けても、なぜ詐欺に走るのかが明確ではありません。そこに至るステップが省略されて、結果だけ出されてもついていけない。 あと、内野聖陽演ずる藤原も、なぜ出てきたのか不明確。途中の高橋に対する台詞などを考えると、あくまで“湾岸戦争当時のアメリカの批判”をやりたかったとも思えますが、藤原の出番が唐突すぎて結びつかず、単なるオマケにしか思えません。それとも、本当にオマケにすぎないのか? 映画の流れもメリハリがついていない(特に前半)。山場もたいして盛り上がらない。制作側は何を描くのか、描きたいのかよくわかっているのでしょうが、見せ方が下手すぎ。もっと観客の立場に立って作ってもらいたいものです。堺雅人はいい役者さんだと思うのですが、これでは熱演も浮かばれません。 主題歌はなかなかよかったし、春ちゃんと理香ちゃんが魅力的だったので、おまけでプラス1点。
[映画館(邦画)] 5点(2009-10-18 13:23:20)
112.  幸福な食卓 《ネタバレ》 
平凡じゃない一家の、平凡な日常をスケッチしたような映画でした。中原家の人たちはバラバラなようでいて、肝心なところでは強い絆で結ばれている。ただ、お互いをあまり束縛しないだけ。 だから、大事な末娘が大きな心の傷を負ったら、娘のためにみんなでふたたび集まるのです。そのきっかけが「人の死」というのは、わかりやすいけど裏を返せば安易。この辺をひとひねりしてほしかった。 あと、最後に歌が流れる場面は、モロに宣伝のようで好ましくないです。あれでいくばくかのお金が入るのかもしれませんが、映画の流れとしては唐突だし、曲も内容に合っているとは思えません。 とはいえ、淡々としていながらも引き込まれる魅力を持った映画。きっと、主役二人の貢献が大きいと思います。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-10-13 19:31:11)(良:1票)
113.  私の中のあなた 《ネタバレ》 
一番身近にいる家族だからなんでも話せるというのは大間違いで、家族だからこそ話せないこともある。治らないとわかっているから訴訟まで起こした娘たちと、治らないと無意識には理解していても認めたくない母親のすれ違い。そのためにズレてしまった家族関係を修正したのは、父と息子だった。娘の気持ちを汲んで浜辺に連れ出すお父さん。訴訟の場で全部バラしてしまう兄ちゃん。結局、いざという時家族を救うのは男ということでしょうか。 あと、アメリカは訴訟の国などと言われているようですが、なぜ裁判を起こす必要があったのか、そこもよくわからない。あれだけ強い意志で自ら「自然に死ぬこと」を選ぶのであれば、なおさら母親と正面から対峙することが重要なのではないか。なんでそこだけ逃げるのかというのが不可解で、はぐらかされた感じです。 とはいえ、シリアスな内容を重くなりすぎず、暗くもなりすぎず、むしろさわやかに描いたところには好感が持てます。回想が多いのですが、現在との区別はつくように工夫されていて、わかりにくくはありませんでした。
[映画館(字幕)] 7点(2009-10-12 17:56:59)
114.  エスター
この手の「畏るべき子供」ものは以前からあって、その正体は悪魔の子供だったり宇宙人の落とし種(?)だったりします。で、今回ですが「オイオイ、そんなんかい!」というようなオチ。一応理屈はつけてあります。それに関する伏線もちゃんと張ってありますし、見直せばさらにいろいろ気づくかも。悪くはないけど、ちょっと脱力系? 演出は、この手の映画としては正統派でしょうが、怖がらせてやろうという気が満々で、それが逆にコケ脅かしになってしまったのは残念。ただ、最初は利発な子に見えたエスターが徐々に正体を現し、最後にアクションに持っていく段取りはよかったです。でも、温室で終わってもよかったかも。それも含め、全体的に濃いめでしつこい印象を受けました。それにしても、最近は残虐な場面も普通に映像化してしまいますが、そういうのはある程度押さえて、見ている側に想像させる方が怖いと思います。 ちなみに、原題は「孤児」の意味。見終わってから内心ニヤリとしました。
[映画館(字幕)] 7点(2009-10-10 20:28:09)
115.  50回目のファースト・キス(2004)
ワンアイデア映画ですが、それがうまく決まっている。最後のあざやかな転換はおみごと。これがやりたいがための、あの“障害”だったのでしょう。また、舞台がハワイである必然性、歌や絵の使い方など伏線の張り方もよく、この脚本家はミステリーものに向いているかも。コメディの最重要要素である脇役も、クセがあって面白い。ただ、それらがあまりにもうまくまとまりすぎているためか、こぢんまりとした印象は否めない。これなら映画ではなく、テレビドラマでいいかもよ?
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-10-03 11:48:05)
116.  小さき勇者たち ガメラ 《ネタバレ》 
まず特撮。敵怪獣のジーダスに魅力が感じられません。単にトカゲを大きくしただけでは……。まあ作劇上、ガメラの敵怪獣は何でもいいとはいえ(なんならまたギャオスでも可)、見た目が地味だし、攻撃方法も芸がない。それ以外は、昨今の特撮ものならこんなものでしょう。回転ジェットの描き方はよかったと思う。 ドラマの方ですが、前半はなかなかいい。ただ、クライマックスの赤い石をリレーする場面、あれは唐突すぎます。なんらかの伏線(ガメラがあの石を通じて子供と通じ合えるとか-)があればともかく、いきなりあんなことをやってもついていけません。制作側の「ここで感動させてやれ~」というのがミエミエで、かえって白けてしまいます。赤い石でパワーアップ → 回転ジェットという流れはよかったのですが。ここは「トトが宙に浮かぶ」という描写が生きていました。 もう少しうまくやれば、素直に感動できる映画になったかと思うのですが、残念ながら手を抜いたという印象がぬぐえません。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-10-02 19:27:21)(良:1票)
117.  ルパン 《ネタバレ》 
けっこう面白かった。ルパンを変に美化せず、一個の人間として描いたところがよかったです。ルブランの小説に準拠しているためか、探偵小説的な仕掛けは古典的なものが使われていますが、それもルパンらしくレトロでよろし。話にスピード感があるのも結構。クラリス役のエヴァ・グリーンも、見目麗しい。ただ、迫力を出そうとしたのかCGを使っていて、逆に安っぽい映像になってしまったのは残念。終わり方も中途半端で、ルパンが財宝を手に入れてたあとは、テンションが下がってしまいました。しかし、あまり難しく考えず、理屈抜きに楽しむにはうってつけでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-09-13 18:34:43)
118.  プライドと偏見 《ネタバレ》 
BBCのドラマは見たし、当然原作も読んだ者としては、やはりあまりいい点はつけられません。主役2人の心情の変化が、うまく表現されていない。ダーシーがエリザベスのどこを気に入ったのか不明確ですし、エリザベスもあれでは「金を出してもらったから結婚する」ととられかねません。2人が愛し合うようになるのは、それぞれが人間的に成長した結果なのですが、それがちゃんと描けていないのです。一方、ミセス・ベネットやミスター・コリンズは、もっと滑稽でよかったかも。どうもこの映画では、人間の描き方が淡泊なようです。 その一方で、映像と音楽はたいへん美しい。イギリスの風景やお屋敷を鑑賞するのには、うってつけの映画なんじゃないでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-09-10 20:41:10)
119.  エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~<TVM> 《ネタバレ》 
どうしてもケイト・ブランシェットの映画と比べてしまうのですが、内容的に遜色はないと思います。テレビ映画なので時間の制限があり、エピソードを絞っているのですが、それがかえって功を奏したのか、集中して見られました。ただ、政治家ではなく「女性のエリザベス」であることを強調するためか、恋愛のエピソードが強調されすぎていて、ちょっと引いてしまいました。逆に、スコットランド女王メアリーとの関係は、よかったと思います。また、スペインとの戦いのさなか、兵士たちに檄を飛ばすあたりは、政治家としてのカリスマ性を感じさせ、これまたインパクトが強かったです。ロマンスの要素が薄ければ、もっと高得点になりましたが……。
[CS・衛星(吹替)] 7点(2009-08-31 20:40:46)
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