1541. 神様のくれた赤ん坊
《ネタバレ》 父を訪ねて三千里は、世界名作劇場とは遠く離れた現実路線。「この子の養育費を」は下手すると恐喝という犯罪に近いし、安物の人情ドラマとは大きく違う。そして最後に「私たち考えていることは同じじゃない?」で締めくくるのが何とも味があって良い。 ところで父親の可能性のある男が、渡瀬恒彦以外の全員が尾道より西にいるというのは偶然か? 九州は今ではホークスだけど、この頃はもちろんライオンズ。私も少年時代からのファンで、この映画の頃は成績不振の時代が続いてとうとう埼玉へ身売り、それでもやっぱりライオンズの時代だった。 もうひとつ、この映画は鞍馬天狗で人気を博した嵐寛寿郎さんの最後の映画となった。 [映画館(邦画)] 6点(2011-12-11 22:16:19) |
1542. 愛しのサガジ
韓国映画はおおげさというかとても派手だ。この映画もど派手でまいるが、とてもおもしろい。 ホラーにコメディに大活躍のハ・ジウォン、若いのに今までたくさんの賞をとっているだけにさすがに演技がうまい。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-11 11:46:17) |
1543. 異人たちとの夏
市川森一氏を偲んで「異人たちとの夏」を見る。両親を亡くした人であれば、親にもう一回会いたいという気持ちはよくわかるだろう。ましてや12歳で亡くしたのであればなおのこと。鶴太郎と秋吉久美子は若かった。 プッチーニのオペラ「ジャンニ・スキッキ」のアリア「私のお父さん」は曲名だけ聞けば親を懐かしむようなタイトルだが、歌詞の内容は決してそのような歌詞ではない。 また、高峰秀子の「カルメン故郷に帰る」が突然出てきたときは、びっくりした。 [DVD(邦画)] 6点(2011-12-10 21:58:06) |
1544. 美女と野獣/ベルの素敵なプレゼント<OVA>
続編というか、昨年のクリスマスを振り返るというもの、できは決して悪くない。むしろ前作で描ききれなかった部分が補足され、より楽しいものとなっている。お城のメンバーに、フォルテとファイフそれにアンジェリークを加え、クリスマスのエビソードによりさらに物語が広がる。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-07 22:08:02) |
1545. 花咲ける騎士道(2003)
《ネタバレ》 ルイ15世と7年戦争の時代を背景に、王侯や貴族の愚かさを皮肉ったきわめて風刺的な物語である。オリジナルの映画に比べるとこの風刺がよく出ていると思う。冒頭の戦争を「スポーツ」「団体競技」と皮肉ることなど最高である。 その戦乱の世に、剣の腕前はあっても色事にうつつを抜かすチューリップの騎士ファンファン、立身出世物語ならぬとんだドタバタ劇となる。このユーモアが理解されないといい加減なハチャメチャ劇になってしまう。 オリジナルはモノクロながらすっきりとまとまりコメディ的要素が強かったが、こちらリメイク版ではラブロマンスが前面に出たり、終盤のアクションシーンが強かったりして、ありきたりの映画に近くなっているのが難点。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-03 14:09:00) |
1546. モーツァルトの恋(1948)
《ネタバレ》 この映画は1942年に制作されたのだが、監督のカール・ハートルは1948年に英語版に改編した。日本で公開されたのはこの改編版であり、私が以前BSで見たのもこれだった。 ところが今年(2011年)になって、オリジナル版(ドイツ語)が日本で公開されることになり話題を呼んでいる。(私は未見) 結婚して10年も経たないうちに亡くなってしまうモーツァルト、その間にたくさんの珠玉の曲をモーツァルトが作ったのは周知のことである。オペラだけでも、後宮からの誘拐、フィガロの結婚、コシファントゥッテ、ティト帝の仁慈、魔笛と続く。 音楽好き特にモーツァルトファンの私には興味つきない映画であるが、おもしろいのは後宮への誘拐で、主役のソプラノ役と妻の名前(コンスタンツェ)が重なるところであり、文字通り彼女をさらう?のである。 [地上波(字幕)] 6点(2011-11-30 22:48:26) |
1547. ミッキーのクリスマスキャロル
何といっても30分足らずの短編アニメなので、子ども向けには良いのではないだろうか。原作のむずかしい部分が省かれ、家族で楽しめる作品になっている。 [ビデオ(吹替)] 6点(2011-11-30 16:18:53) |
1548. スローなブギにしてくれ
この頃はこういう歌、小説、映画が流行った。今思うとなつかしいが、こういうのが青春時代だったのかなあ。やりきれない気持ち、閉塞感がプンプンしているが・・・。 ソルティ・ドッグというカクテルもあったし、横浜を舞台にした「あんた、あの娘の何なのさ」もあった。そして何と離婚した夫人の娘マリちゃんは、このあと「おしん」で大活躍。 [映画館(邦画)] 6点(2011-11-29 21:18:00) |
1549. サンザシの樹の下で
期待が高かったせいか感動は今ひとつ。「かまとと」と非難されるくらいの純愛映画、チャン・イーモウの世界。 [映画館(字幕)] 6点(2011-11-29 17:09:44) |
1550. 裸の大将
山下清さんが生きているうちに作られた本作と、死後ドラマ化され映画にもなった芦屋雁之助版とではずいぶん違う。もちろん死んだ後は美化されるからであろうが、その点では本作の方が実際の山下清像に近いのかもしれない。 しかし両方比べるとこちらの方はあまりおもしろくない。全編がずっと知的障害者でそのエピソードで終わっているような気がする。天才画家山下清は終盤になって申し訳程度に出てくるだけで、しかも少年時代から才能があったようにはまるで見えない。また彼の才能を見いだした式場隆三郎も出てこない。 [ビデオ(邦画)] 6点(2011-11-26 22:28:03) |
1551. 花咲ける騎士道(1952)
「やめて触らないで」で王様をパチッとするのだから、まさにコメディ。それといろいろあっても最後は都合の良いハッピーエンドというのだからたまらない。こういう映画があってもいい。 この映画を見た後、リメイク版を見てオリジナルの良さを再認識した。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-26 13:47:24) |
1552. クリスマス・キャロル(1938)
ディケンズの名作「クリスマス・キャロル」 私は子どもの頃から、絵本やラジオドラマ、映画、お芝居、ミュージカルとたくさんの「クリスマス・キャロル」に出会った。その中で、69分という時間が示すように、この映画がもっともシンプルでまとまっている。余計なものがいっさいなく、凝縮された「クリスマス・キャロル」だ。 裏を返せばあっさりしすぎているということなのだが・・・。一番古いものでありながら、DVDの映像はきれいだ。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-22 23:01:05) |
1553. 純愛物語
原爆による白血病という悲しい運命は涙を誘うが、主人公男女の生き方には賛成できない。特に女のために良いところ見せようと格好をつけるのは好きでない。しかし戦後の混乱や貧困、原爆の後遺症など、社会背景はよく表されていると思う。 映画としては、江原真二郎、中原ひとみの若き姿を見ることができ満足。 [DVD(邦画)] 6点(2011-11-20 23:17:01) |
1554. 恐怖の岬
少年の頃映画館で見た映画だけあって、とても怖かった。怖さを引き出すためのモノクロは非常に効果的であり、その怖さも徐々にエスカレートしてくる。最近CSでもう一度見たが、あのときの緊迫感はなお健在だった。 [映画館(字幕)] 6点(2011-11-19 02:17:23) |
1555. ターミネーター2
子どもにせがまれて見た映画。そこそこ楽しめるが、大の大人が一人で見る映画ではないだろう。導入部の映像や音楽には迫力がありSF感もすばらしいが、ターミネーター同士の闘争になってからは、ただの娯楽映画になってつまらない。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-18 06:52:49) |
1556. ダイアモンドは傷つかない
《ネタバレ》 いやあ、ずいぶん国語の勉強になりました。「おもしろうて、やがて悲しき・・・」(芭蕉)とか「る、らる、す、さす、・・・」とか、・・・ それはさておき、なかなか見応えのあるドラマだった。新人田中美佐子さんのぬぎっぷりももちろん。 [映画館(邦画)] 6点(2011-11-14 21:16:42) |
1557. ゴースト・ママ
《ネタバレ》 思い切りコメディだし、品のない下ネタも登場し、途中まで勝手にやってくれという感じで見ていたが、次第に見はまってしまった。 妻を亡くした男の自堕落な生活を見かねて、幽霊になって出てきたのだろうか。もっと強くならなきゃと言っているようでもあるし、新しい恋人に嫉妬しているようも思われるが、最後は泣かせる。死んだジソクの母の指輪がインジュへ、それからインジュの母に、そして最後にウンスクの指に収まる。 ところでそのウンスクだが、めがねをとってドレスを着て変身するが、美しくなっても私には元の素朴な顔が良かった。 最後に韓国の女優陣の相次ぐ自殺には驚いた。イ・ウンジュに続き、チェ・ジンシルも・・・。惜しい女優さんだった。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-10 23:22:15) |
1558. 永遠に美しく・・・
凄くブラックなコメディ、死んでも死なない薬というのが恐ろしい。永遠に美しくという方は一時的なものであって、身体の方が老朽化してくると追いつかないらしい。 メリル・ストリープとゴールディ・ホーンの共演も凄いが、不死身役の専門家みたいなブルース・ウィリスが両者に翻弄されるという役がおもしろい。しかし、彼こそが一番人間らしかったのだ。 撮影の技術はすばらしい。首が180度回転するというのは、昔のエクソシスト以上か。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-05 17:28:50) |
1559. ア・フュー・グッドメン
映画の内容はあまり好きではないが、ジャック・ニコルソンの圧倒的な存在感がすばらしい。この迫力では、兵士たちもまったく逆らえないだろう。 ついついしゃべりまくる癖が、トム・クルーズのキャフィ中尉の罠に引っかかってしまったということか。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-05 11:02:33) |
1560. スミス都へ行く
《ネタバレ》 キャプラの理想主義はわかるが、手放しに賞賛はできないだろう。どうも極端すぎると思うし、己の信ずるところを貫き通し、自分だけが正しいと思うのは間違いだとも思う。 我が国の国会にも「牛歩戦術」というものがあったが、それと同様に端から見てると「何をやっているのだ?」という疑問が残る。議会は我慢比べの場ではなく、正々堂々と議論する場てある。それに演説があれだけ延々に続いたのに、ラストがあっけない。 [DVD(字幕)] 6点(2011-11-05 05:55:27)(良:1票) |