141. 黙秘
後味は嫌いではない。ベイツの人間味あふれる母親ぶりはさすがで、何もかもが良心に沿う形となっているかもしれないが、幼い頃の不幸を軸とした上でそこに未来である現在をリンクさせ説得力を持たせるのは好きなテイスト。人間みな弱さがあり、それでも一途に幸せを追い求め、形は複雑となっても良心に逆らうことのない一貫性のある人間愛は美しい。 [DVD(字幕)] 6点(2010-10-18 02:28:10) |
142. サマーウォーズ
時をかける少女が自分的にヒットだったので期待したが、正直今一歩である。インターネットの仮想空間とそれを取り巻く家族のリンクをメインに据えたが、インターネットを題材にしたことが逆に仇となっている気がする。このクラスのアニメーションで描くべきはハイテクノロジーであってはならないのではないか。と思うほど、仮想空間内での戦いにはゲンナリするものがある。もったいないイメージ。 [DVD(邦画)] 6点(2010-10-18 02:27:09) |
143. シッコ
アメリカの医療制度にメスを入れる!そんな触れ込みと共に自国の医療制度を非難、問題点を糾弾、またアメリカ以外の国ではどうなのか?とてもわかりやすくフローチャート化された脚本であると思う。もちろんメッセージ性は強大で、それを映画として世界に知らしめられれば、何かを変えられるのかもしれない。ただ映画に費やしたお金、時間、マイケルムーアのいい意味でのエゴイズムだろうことも拭い切れない。9・11をフィーチャーしすぎたのもどうか?医療問題だけでは片付けられないテーマである、9・11を大きく題材として取り入れたことは自分の主観ではミステイク。自分がアメリカ人だったら"痛快に批判"などというある種の楽しさなどなく、この点数さえつけられないだろう。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-29 05:16:46) |
144. 僕たちのアナ・バナナ
エドワードノートン監督、頑張ったんだろうけど、やや軽いかな?もちろんコメディだし、これぐらいの軽さの方が多くを考えすぎなくていいんだろうけど、もう少し骨太さがあっても悪くなかったと思う。主観だけど、こういう三角関係、男が2人だからこそ成り立つものだろうね。原題「信頼を保つ」はわかるけど、邦題「僕たちの~」ほど、アナが魅力的には感じなかったのは気のせいだろうか? [DVD(字幕)] 6点(2008-11-26 03:05:39) |
145. 過去のない男
暴漢に襲われる冒頭からは想像できないような、どこか微笑ましく、どこか懐かしいようなストーリー。2002年の作品とは思えないような哀愁だったり、ハリウッド映画にはない深い味わいが映像と音楽から感じ取れる。フィンランドについて詳しいわけではないが、とても人情味溢れる作品。脚本もうまく作られたという感じはしないかもしれない。スタイリッシュなロマンスでもないかもしれない。でもそれが逆にプラス。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-20 05:41:20) |
146. おばあちゃんの家
実に味わい深い作品でもあるが、実にもどかしい映画でもある。老いることへの希望など、そう簡単に持てはしないが、無償の愛はイヤというほど忠実に表現できていると思う。お隣の国の田舎暮らしがどのようなものか、知りえない部分もあるが、もしサンウがいい子すぎればすぎるほど、もっとおばあちゃんが小さな存在に思えたかもしれない。それを避けるために「生意気なガキ」「思春期で素直でないガキ」を設定し、ハンデをおいつつも力強いおばあちゃん像を映像化しようとしたのであれば、むかつくガキの設定も秀逸だとさえ思える。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-15 04:19:11) |
147. ザ・ハリケーン(1999)
まず、スポ根的な映画だと思って見たので、意外な展開に。実話であることが多くを考えさせられるが、人種差別問題を扱うには一人の刑事の執念のような憎しみだけに感じてしまう描き方がイマイチしっくりこない。そのためストーリーは実話を元にしているので誇張しすぎない描き方なのかもしれないが、メッセージ性に「冤罪」は持ってくることができても「人種差別」にしては弱い。読み書きのできなかった一人の少年がキーパーソンになったことが、とても簡単なことのように描かれすぎてる気も。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-13 02:44:53) |
148. パトリオット
この世は戦争の歴史でもある。そんなことを痛感させられる映画だが、全体的なストーリーも、突っ込みどころが多すぎるチャンバラゴッコのシーンも好きにはなれない。ただ、とても印象的なシーンもあり、これぞまさに「映画」でもある。何が善で何が悪か、そんなメッセージ性や、"愛国心"には心動かされないが、時折見せるヒューマニズム溢れる描写がこの映画の評価を上げているのだろう。難しく考えず、エンターテイメントとして捉えれば芯のしっかりした骨太な作品である。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-13 01:26:27)(良:1票) |
149. エンドゲーム 大統領最期の日
大統領暗殺をダシにしたと言ったら語弊があるかもしれないが、ドンデン返し系の演出を狙ったにしては、説明的すぎる。グッティングJrは嫌いではないが、アクションシーンもややお粗末な印象。そゆことね。的感想を持てたことが、プラスでもありマイナスでもあるように感じる作品。物足りなさもある。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-07 04:04:14) |
150. デスペラード
アントニオバンデラスとギターケースからの銃弾。それはかっこよくていいが、エルマリアッチの方がまだストーリー性があるし、色んな面で楽しめた。ただ、後味の悪さをかき消してしまうかのようにラストがかっこよすぎるので+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-21 01:46:20) |
151. 許されざる者(1992)
とても味わい深い、心に染み入るような作品。描かれている世界はけして大きくはないが、これぞヒューマンドラマという良作。淡々としながらも重厚感のあるストーリーで、中盤からドンドン引き込まれてしまう。ただ、町を去るクリントイーストウッドがカッコ良すぎた。それでいいのかもしれないが"許されざる者"の去り方ではない。無論、ラストの字幕がそれをフォローしているかのようにも思えるが、やはりそれでもまだまだ、いやそれだからこそ尚、カッコ良すぎてしまうのである。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-19 06:18:13) |
152. シックス・センス
途中でラストが読めてしまったのはもったいない。もう少し、脚本は練れただろうし、もっと精巧にエンターテイメントとしての"騙し"を演出することもできたと思う。確かにおどろおどろしいまでの描写もさることながら、抑揚がないようで、何かあるのではと見入ってしまう展開は悪くない。ただ、惜しい。その一言につきる作品。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-17 03:45:25) |
153. 007/カジノ・ロワイヤル(2006)
最初はグイグイ劇中に引っ張られていく感じだったが、やや尻すぼみ?的な印象。二転三転することが予想できすぎて、興ざめする面も。007シリーズに詳しいわけではないので、過去の作品と比べてではなく、一作品として、この評価。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-09 05:21:31) |
154. バティニョールおじさん
全体的には一人のお肉屋さんが奮闘する様は冷酷なる人権問題を背景にしながらも、穏やかでハートフルで頼もしさすらある。後味は悪くないが、たびたび訪れる危機を乗り越えていく様がどうしてもわざとらしく感じてしまう。一貫して無償の善に走ってしまう主人公は愛すべき存在だろうが、及第点には及ばない印象。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-09 03:40:08) |
155. 天使のくれた時間
「もしも」を軸として、大切なものを見つける一人の人間。もちろん、有り得ないストーリ設定ではあるが、名声より選ぶべきものに気付き、見つけ、やり直しがきくなんて羨ましい。後味の良さがありえない展開さえも微笑ましく思わせてくれる。意外な役のドンチードルを発見、興味深かった。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-07 02:54:05) |
156. ファイト・クラブ
簡単に言えば、脚本の中だけで暴走するストーリーの軸が安易。何だかよくわかんなくなってしまうほど、よく練られたモノなのかもしれないが、スッキリしないものがある。なりたい自分と実際の自分、描きたいモノは結局「物語」だったのだろうか?こういう話作ったよ。面白いでしょ?的映画は苦手。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-07 01:00:40) |
157. エンパイア・レコード
全編を通して音楽とともにテンポのいい展開で、世界は小さいがメッセージも読み取れると思う。ただ、抑揚に乏しいストーリーは何度も見たくなるようなものではない。考えれば考えるほど、メッセージ性もあるのかもしれないが、考えるものじゃないとやがて気付く。何人かがレビューしたように、見所はリヴタイラー、レニーゼルウィガーだけなのかもしれない。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-02 01:38:57) |
158. ロミーとミッシェルの場合
評価がよかったので鑑賞したのだが、ん~、そこまで入り込めないというか、物足りなさを感じる。高校時代の汚名を挽回して痛快に笑い飛ばそうとしながらも、結局は大事なものは何か、その辺に気付く。というのは予想通りでもあり、意外性という意味でも足りなかった。男女で評価の分かれる所かもしれないが、自分には退屈だった。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-22 01:00:31) |
159. グラディエーター
良くも悪くも物語。群衆の意思が不可解。時間という制限のために物語をうまく進ませよう、的な意図をあそこまで露出させてしまうのはどうか(笑)。つまらなかったわけではないが、リアリティはない。1つの物語として、楽しめたのは間違いない。ただ、導入部は退屈極まりないし、綿密に練られた脚本なのかもしれないが、もう1度見たい願望はゼロ。何度見ても面白い映画、まして感動する映画とはお世辞にも言えない。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-20 04:21:40) |
160. HANA-BI
やりすぎ感が漂う一方、人間の不器用なまでの優しさや儚さは、とてもとても伝わってくる。最初はレンタルで見たと思うけど、地上波にしても衛星放送にしても、ほんとよく取り上げられてるよね?それだけ業界で評価が高い証拠?嫌いじゃないけど、よく見るなぁ笑。 [DVD(字幕)] 6点(2008-09-18 03:16:50) |