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花守湖さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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141.  いま、会いにゆきます 《ネタバレ》 
・・・・。交通事故がきっかけで彼女は未来が見えてしまった。そしてすべてを知った。これからあの男性と結婚して子供を生んで・・・すぐに死んでしまうという運命が待っていることを!もし、これからあの男性と出会おうとせずに、別の男性と結婚すれば、彼女には別の人生が生まれて死ぬことはなかった。それは彼女も分かっていた。しかし彼女の決意は自信に溢れていた。 死ぬと分かっていながら、未来の子供と出会うために、彼女は遠くにいる未来の夫に電話をかけた。彼女の決意はこの言葉にすべてが込められている。「いま、会いにゆきます」・・・・・・・。うおおおおぉ!! タイトルの意味はそういうことだったのかー! もう涙ボロボロですよ!! こういうのは、理屈じゃなくて感情だと思います。 一度、泣きのツボにはまったら、もう駄目です。 あの家族が何をやっていても泣けてきます。1つ分かったことはこの映画の映像は、あくまでも今あるものを美しく見せようとするのではなく、あるがままの自然な形をそのまま映そうとしている様子が伺えます。人生は楽しみだけでは不完全。苦しみや悲しみが伴ってはじめて完全なものになる─。 最初は冷めた目で見ていたことは事実です。私もいちおう男だから泣くなんて恥ずかしいと思っていた。しかし後半から涙が出そうになるのをこらえるのがだんだん苦しくなってきた。 そして最後のあの日記のせいで私の努力は涙の泡・・いや水の泡となってしまった。 貯まった涙がダムの決壊したときのように勢いよく流れてしまったのです。まさにボロ泣き洪水注意報発令ですよ(T_T)
[DVD(字幕)] 9点(2005-06-19 02:28:53)
142.  モンスター(2003)
「世界でもっとも美しい50人の女性」にも選ばれたセロン。ただし美人がブスに変わったことだけが見所の映画では決してないと思う。 実話では、アイリーンの精神的な心の支えとなったセルビーはもっと悪人だった。この映画の宣伝文句「なぜ愛を知ってしまったのだろう?」という台詞からも分かるようにセロンの存在はこの映画に限っては、アイリーンの殺人動機の1つとして考えられて人物像が作られている。ここまで「飢えた愛」に焦点を当てられたのは、女性の監督だからかもしれない。アイリーンの過去は、精神障害の父親の自殺や、アル中の母親が育児放棄、それに近親相姦の繰り返しなど、たしかに不幸はあったが、だからといって 「生きるためには娼婦になり人を殺すしか方法がない」とは思わない。思わないのだけど、そんなつまらない常識を殺人犯のアイリーンにぶつけて「あなたの考えは間違っていますよ、同情の余地なんてないですよ」なんて言うつもりも、さらさらない。この映画を褒めたいのは、モンスターである主人公の行動を肯定もしていないし否定もしていないところ。 悪い家族環境が悪い人間を作ることはよくあるが、中にはそういう劣悪な環境から抜けだして光のある道に進める人も大勢いる。 アル中の父親から何度も殺されそうになったり、母親が父親を射殺するという経験をもつシャーリーズ・セロンがその1人ではないだろうか? もしかしたら彼女は、自分も一歩間違えればアイリーンと同じような売春婦の道、悪の道に突き進んでいたと思っていたのかもしれない。 そして頑張れば再生できたかもしれないのになぜアイリーンはモンスターになってしまったのだろうかという無念の思いもあったのでは?セロンの執念にも似た演技を見ていると、彼女が持っている重い過去がアイリーンを通して伝わってくる。美しさと心の強さを秘めたセロンが大切な勲章を手にした記念すべき作品を心から祝福したいです。 
[DVD(字幕)] 9点(2005-06-11 20:41:33)(良:1票)
143.  血と骨
この映画を原作者の人生と投影させながら観ました。 金俊平は、原作者の梁石日さんの実の父親、その息子の金正雄は、梁石日さん自身をもとに描かれています。その金正雄は、借金で苦しんでいましたが、実際の梁石日さんも、彼のエッセイを読むと今でこそ人気作家ですが、29歳のときに10億円もの大借金を抱えたことがある人でした。父親のようにはなりたくないと強く思いながら、「あなた、だんだんお父さんに似てきているよ」という花子の台詞は、梁石日さんが何度も言われてきた台詞なのではないかと思います。どれだけ父を憎んでいても父はまったくの他人ではなく、自分の分身でもあるのだと気がつきます。 その思いが「血と骨」というタイトルに。 これは1人の怪物の男の物語だと思われがちですが、金俊平の視点で話は進んでいません。よく見るとこれは金俊平をとりまく家族たちの視点で話が進んでいくことが分かるかと思います。ここが監督の意図がはっきりしている所です。つまりこれは金俊平の物語ではなく、金俊平の家族や周りの人間たちの物語なのではないでしょうか。 母親役の鈴木京香、俊平の子供のオダギリジョー、新井浩文、田畑智子、全員の存在感は圧巻でした。 みんな金俊平とぶつかってボロボロになりながら生きてきた人たちです。これだけ重厚な人間模様を描いた日本映画を見直しました。
[DVD(字幕)] 9点(2005-05-15 00:59:30)(笑:1票)
144.  ラブストーリー 《ネタバレ》 
「ラブストーリー」とは、2人の女性の恋の物語でした。まず評価したいのが、母親役と娘役をソン・イェジンさんが1人2役で演じていることです。 私は監督が、「娘と過去の若い頃の母親は顔が似ていることにしよう」という設定で、ソンさんを1人2役にしたのではないと思います。 娘が母親の秘密の日記を読み始めたときからこの物語は始まりました。 その日記で娘は、恋に悩む母親のラブストーリーを見て、今、恋で悩んでいる自分の姿を過去の母親に投影させたのだと思います。だから自然と過去の母親は、ラブストーリーを読んでいる娘自身の姿になるのです。 母親の恋は実りませんでしたが、娘の恋は成就しました。 しかしこの2つの恋愛は別々ではありません。両方ともつながっているのです。 なぜなら、そのために、娘と母親を同じ女優に演じさせたからだと確信しています。これは2人の恋の物語ですが、1つのラブストーリーでした。 つまり母親と母親の愛した人の分身が、時代を超えて、ようやく1つに結ばれたのです。 「現在」の娘の恋愛の描写が少ないのは、「過去」の母親の未来として、現在を捉えているからだと思います。 とにかく1つ言えることは、静かな涙がたくさんこぼれてくる映画なのは間違いないということです。
[DVD(字幕)] 9点(2005-05-02 23:46:57)(良:1票)
145.  幸福の黄色いハンカチ 《ネタバレ》 
この監督さんの撮る「日本」は、本当に情緒があって心が癒されることを改めて実感しました。 素朴で美しい!その一言です。 ラストはコテコテのハッピーエンドですが、いくらひねくれ者の私でも、これをみて涙を流さずにはいられません。 黄色いハンカチが見えることは誰もが想像できたのではないでしょうか? しかし分かっていながらも、実際に何枚もの黄色いハンカチを目のあたりにしたとき、どうしてここまで感動できるのか、不思議に思うのでした。 最近は意外な結末を作ることで、感動させようとしたり、びっくりさせる映画が多いですが、この映画のように、想像できる結末をここまで感動させることができることはひとえに監督の手腕と言わざる得ません。 それと殺人犯でありながら、離婚までした男を待ち続ける女性など、現実的にはいないという意見もありますが、そのとおりだと思います。しかし「ありえないこと」を実現させることも映画の役割の1つではないでしょうか?映画は「夢」であり、「希望」の象徴だということをもう一度、確認させられた秀逸な作品です。 CGで人を感動させたりするのではなく、「人間」を魅せて感動させることこそ、真の映画ではないでしょうか。 それに苦い思い出を背負った健さんの周りには、あの警察官(寅さん)も含めて、いい人が次々と彼の周りに吸い寄せられるように集まってきます。そして、すべての人が健さんの幸せを後押ししているように思えました。私は健さんが喜ぶ姿よりも、健さんが幸せになったことで、喜ぶ周りの人の姿を想像してさらに嬉しくなりました。
[地上波(吹替)] 9点(2005-04-15 23:46:36)(良:4票)
146.  すべては愛のために(2003)
サラが画廊として働いているシーンがあります。 そばで上品な紳士が「この絵は光と影のバランスが絶妙だ」と絵の解説を得意げにしていましたが、その時のサラの表情が忘れられません。 このように芸術の話を笑顔で話している最中にも、エチオピアでは芸術を語ることもなく、餓死して死んでいく人間がいるという当たり前の事実。 その事実を思い知らされたサラは、ゴッホやシューマンなど、彼女が今まで愛してきた「知識」や「教養」という価値観が吹っ飛んだのだと思います。 しかし多くの人は、悲惨な状況に心を痛めても、しょせん自分1人じゃ何もできないと思って諦める。 そしていつの間にか、そのことを忘れてしまうのでしょう。 そういえば、昔、母親から「ごはんを残してはいけません、エチオピアの子供などは食べられずに死んでいくのよ」と言われたことを思い出します。この映画の悲惨さを、忘れたくはありませんが、いずれは忘れて、贅沢を贅沢と思わない生活に戻るのかと思います。 私たちは、「生きる」ことも「食べる」ことも当たり前であり、それを幸福とは思わず、地位や名誉や尊敬、愛情を欲しがります。それが手に入らないと絶望して自殺する人もいるくらいです。 いまこのようにエチオピアの「悩み」を見せ付けられると、私たちの「悩み」は単に幸せを実感できないだけではないかと思うのです。 エチオピアで見かけたあの子供は、CGかと思うくらいに体に肉がありませんでした。あれをカメラで撮って演技させることすら、私には正しいのかどうか分かりません。しかし事実を伝えている点では評価できると思います。「愛」の話はべつになんとも思いませんでした。 そもそも「愛」のために生きられる人間は、毎日3食のご飯を食べられる人間だという当たり前のことに気がつきました。
9点(2005-03-27 18:13:11)
147.  ジョゼと虎と魚たち(2003)
あのお魚のラブホテルはすごい!行ってみたい。 それはともかくとして、あえて2人のセックスシーンに時間を割いたのは、恒夫は「障害者の女性」を愛したのではなくて、「女」を愛したということを伝えるためだったと思います。 恒夫は同情で障害者のジョゼを好きになったわけではなく、つまり多くの男性が「ふつうの女性」を好きになるのと同じように恒夫も、ジョゼという女性の体と心を求めていた。 とても自然なことで、すんなりと、この特殊な恋愛に入り込むことができるようになっています。 そしてジョゼの偉いところは、歩けないという事実を素直に受け入れていることだと思います。けっして愚痴を言ったり健常者に嫉妬したりしません。 それに比べ健常者の私たちは、「自分が持っていないもの」を持っている人を見ると嫉妬したり不満を感じたりします。自分よりも出世している人間や、お金を持っている人間、または自分よりも愛されている人たちをみて、「ああ、自分は何も持っていない。なんて不幸なんだ。羨ましい」と嘆いたりすることもあるのでは? ジョゼは生意気な女性ですが、あるがままの自分を受け入れて生きている。とても尊敬できる女性。 「障害者なのに、男に捨てられた」と思うのは、ある意味で健常者の驕りなのではないでしょうか。 彼女をみて「自分が持っていないもの」を悲観せずに「いま自分が持っているものだけ」を素直に喜べる姿勢に強く共感しました。
9点(2005-03-05 01:31:48)(良:2票)
148.  ドッグヴィル 《ネタバレ》 
私たちが最も嫌いなのは、「凶悪殺人犯」ではなくて、「偽善者」だと思う。ドッグヴィルの村人たちは、グレースを裁こうとしました。またグレースのほうも、自分の正当性を出張して、父の力を借り、村人の連中の裁きを断行します。よく考えるとドッグヴィルも、グレースも、お互いが相手の罪を指摘し、お互いが相手を裁こうとしていることが分かります。そして、ドッグヴィルはグレースを裁くことに失敗し、グレースは裁くことに成功した。その違いがあるのみです。グレースは子供の殺し方まで命令した。だからこそ、すべての人間は「罪を持った愚かな生き物だ」というメッセージが明確になったのです。もし、グレースが中途半端なことをして、観客に同情されてしまったら、この映画は、間違いなく失敗作で終わったはずです。監督が私たちに、分からせたかったことは、「人間は自分の罪には鈍感だ。しかし他人の罪には敏感なのである。」と、いうことに尽きると思います。それなのに「偽善者のトムが一番むかつく!」と、私たち観客が言い出したら、せっかくの監督の苦労も水の泡ですね。 監督はこの映画で、何度もこう叫んでいるのです。「世の中には、自分は善良な人間だ!と思い込んで、他人を裁こうとしている者が多いのだよ。それはドッグヴィルの連中であり、グレースであり、そしてあなたたち観客なのです。 みんな自分の罪を棚上げして、他人の罪を非難しているのです」 この映画をみて、自己嫌悪に似た嫌な気持ちを味わった人は、正しい見方ができた人だと思います。反対に、「僕は悪くないもーん。グレースは悪いやつだなー。いや、トムのほうがもっと悪いかな? やっぱり監督が一番悪党だなー。けしからんぞー」と考えている人は、虚無感を感じない正義感たっぷりの幸せ者です。そういう人には、トリアーの魔法も効かないでしょう。
[映画館(字幕)] 9点(2005-01-23 19:39:18)(良:4票)
149.  カッコーの巣の上で 《ネタバレ》 
組織に身をおくものなら、あの病院の患者に共感できる部分はあると思います。会社にはあの婦長の役割を果たす重役が必ずいます。多くのサラリーマンはそんな絶対的な管理者の前に自分の意見を言えずに自分の心を殺しながら働いている。 そこには人間の尊厳などなく組織の歯車に過ぎないという事実がありますが、それを反発する手立てもなければ気力もない。 マクマーフィは精神病の患者の無気力と怠情に驚いていましたが、これは人を管理することが本能となっている組織が抱えている病根なのだと思う。異常と正常の違いなど紙一重。 恐るべきはロボトミー手術。この映画をみてはじめて知ったけど、昔は暴れるものを鎮めるために脳に傷をつけて大人しくさせるという手法が本当に用いられていた。 異常者だから仕方ないという理由によって。 最後は安楽死を肯定しているようであまり好きではありません。 医者が意識不明患者を「苦しかろう」と解釈して勝手に殺すのと同じようなものです。人間の尊厳がなければ生きていても仕方ないと言うけど、いったいその尊厳は誰が決定するのか?他人が勝手に決めて殺していいはずがないはずです。
[DVD(字幕)] 9点(2005-01-10 23:45:59)(良:1票)
150.  しあわせな孤独 《ネタバレ》 
孤独とは人を好きになることではじめて感じられる感情だと思う。自ら人を求めない人間は孤独など感じるはずもない。誰かを求める気持ちがあるからこそ常に寂しいという感情を人は持ち合わせている。 そこでここに出てくる登場人物について考えてみると、事故で二度と歩けない体になった男は婚約者が不幸になるから自分の側から遠ざけたのではなく、自分が愛されなくなるかもしれないという恐怖に似た不安が一時そうさせたのだと思う。主役の婚約者の女性はそれが分からずに寂しい思いをする。 不倫というのが1つのポイントになっているが私は誰も憎めなかった。 登場人物の誰もが強く人を求めているけど結局、最後は誰も何も手に入らなかったというのが結末。 不倫される加害者の妻も、夫とよりを戻すということはしなかったし、不倫相手にふられる夫のほうは家族も恋人も失う。事故で動けなくなった男も結局最後は婚約者を手放した。 主役の女性は不倫相手も婚約している男もどちらも選ばなかった。 誰もが強く他人を求めているのだけどうまくいかない。 手に入らない。 しかし手に入らない人たちはいつも側にいる。
9点(2004-12-12 13:20:20)(良:2票)
151.  遠い空の向こうに
子供がロケットで食べていこうと考えるなんて親としては当然反対するだろうと思う。あまりにも夢を追いすぎると思ってしまう。 現実に目を向けて真面目に働きなさいと親は考えるだろう。 しかしけっきょく一番大事なことは好きなことにチャレンジするということだと思う。 それが失敗しようが成功しようがとにかくチャレンジしたという事実そのものが大切なことではないだろうか。 最後にロケットに挑んだ少年たちの末路が紹介されたけど、そんなことはどうでもいいこと。 「私はそれを実行した」ということだけで成功失敗の有無に関わりなく、誇れる出来事じゃないか? 若いときの行動とは利己的なものではなくてこの映画の少年たちのように無謀と思えるくらい一途で純粋であって欲しいと素直に感じた。 成功すればそれは良いことだ。しかし大きな失敗を経験することも大事。 成功も失敗もしないで人生を終える人間に比べたら行動するということがいかに大事か分かると思う。
9点(2004-11-21 20:58:08)(良:2票)
152.  裸足の1500マイル
その当時の白人は黒人を人間として見ていなかったようです。 だから「黒人という非人間に育てられている白人の血をもった子供を救おう!」という差別発想からこのような悲劇が生まれた。 白人たちは親から子供を引き離しているなんて思っていない。 あくまでも「人間」を救おうとしているという思い込みが強烈です。 おそらく、動物から人間を取り戻すという感覚だったのでしょう。 それは現代の目から見ると理解しがたい差別だけど、これが現実。 これは誰が悪いかを問いかけている映画ではないと思う。 動かしがたい事実を伝えるための映画だと思う。 白人だけが悪いというのではなく、これが人間が過去に行ってきた真実。 信じがたい実話でした。
[DVD(字幕)] 9点(2004-09-20 11:04:34)
153.  モンスターズ・インク 《ネタバレ》 
ガーーン!  びっくりした! こんなにも面白いなんてショック。シュレックのほうが有名俳優を声優に起用して話題を集め、実際に面白かったけど、それで満足していた情報不足の自分にショックを受けた。 まさかそのはるか上をいくアニメが存在したなんて知らなかった。 ピクサー? それもはじめて聞いた・・。 私の場合、CGにびっくりするよりもこの物語のストーリーの秀逸さにびっくりした モンスターの世界では子供は毒のような存在で触っただけでも危険だという思い込みで怖がる設定に引き込まれた。 背中に子供の靴下をくっつけていたモンスターが消毒されるところは久しぶりに大笑い。 そしていつの間にか子供を好きになってしまった主人公モンスターにほろりとさせられたし・・。 あのブーが死んだと思い込んでしまったときの気絶したようなモンスターの顔の表情が最高! 親友のギョロ目モンスターもいい味だしている。 あのひとりボケひとり突っ込みは面白すぎる(笑) 2人が人間世界に追いやられて仲たがいしたところの描写をもっと見たかったと思う。 誰かも言っていたけどこの映画はセリフが分からなくても充分にストーリーが分かるし、顔の表情やしぐさだけでも感動できる素晴らしい映画。 危うくこの映画を見落とさなくて良かったと思います。
9点(2004-09-18 09:21:41)(良:1票)
154.  母の眠り 《ネタバレ》 
自分の死期が迫ってきた母親が、必死に自分の娘に伝えようとした内容に感動してしまった。 「今、自分が持っているものを愛しなさい」 人は失くしてからはじめて自分が何を一番大切にしていたかに気づいて後悔することが多いと思う。 たとえば、昔は戦争の影響で生きることさえ困難であったが、今は生きることは当たり前であり、また食料が中々手に入らない時代もあったが現代は好きなものを食べることが当たり前になっている。家族に愛されることも、それは家族なのだから当たり前であり、すべて自分が手にしているものを「当たり前」と思う気持ちがたくさん存在している。問題なのはそれらに感謝の念が不足し、愛する気持ちも希薄になっているということ。 だから「当たり前」に存在するものを失ったとき、はじめて事の重大さに気がつき、人は絶望してしまう。こういう気持ちは自分が死ぬ間際か病気になってから気づかされる人間も多いはず。 もう一度、母親の言葉を繰り返すと、人間の幸福は、「今、自分が持っているものを愛する」ということだった。 人は1人で自立しながら生きているのではなく、多くの人から支えられて生きている。恩恵を受けているうえに愛されている。 母親は「そのことを実感しなさい」そして「愛しなさい」と言っているのだと思った。  幸せとは幸せを実感できる心を持つことではないでしょうか。 幸せは自分の周りに必ず存在している。大事な事はそれに気がつくか気がつかないかの違いだけ。 また父親の駄目っぷりも良かった。 最初は非の打ち所もない父親だったが、徐々に人間的な弱さが明らかになっていく。 それを自覚していないと思って少し腹がたったがそうではなく、ちゃんと自覚していた。 自分の弱さや罪を自覚できる人間には救いがある、再生できると思う。 暗い作品だが、わずかに希望の光が見えてきそうなあたたかさのこもった映画でした。
[映画館(字幕)] 9点(2004-08-17 18:09:12)
155.  ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
あっという間の3時間だった。 すべての種族が活き活きと描かれていた。 この映画を素直な気持ちで「面白い!」と思える自分を心から褒めたい。 久しぶりに自分で自分を褒めたくなるような映画に出会えて嬉しい。 映画というのは「面白い」と思った観客が常に勝者だと思う。 
9点(2004-08-01 22:48:18)
156.  ベッカムに恋して 《ネタバレ》 
邦題をみる限りはB級映画の臭いがプンプンしてくるが、実はぜんぜん違う。すごく面白い。 サッカーは男のスポーツだという偏見を持つイギリス人の母親は自分の娘がレズだと思い込む。そして今まで娘と対立してきた自分を悔いて、夫からオフサイドを教わる、その姿は滑稽で笑える。 そしてインド人の父親は、若いイギリスの留学時代にスポーツをしていたが差別を受けて心にトラウマを抱えている。 自分の娘も同じようにスポーツを通して外国選手から差別を受けるのではないかと思っている。 インド人の母親は、インドの文化を何よりも大切に思っているが、2人の自由主義の申し子である娘たちを見てはいつも嘆いている。 娘が肌を露にしてボールを蹴ることに真っ向から反対している。 そしてベッカムに恋するゲイの男性も、とてもよかった。 主人公の女性が恋するのはベッカムではなく、アイルランド人の女性サッカーチームの監督。彼は自分の父親に負目を感じて対立している。 女性のサッカーチームの監督をしている自分にも誇りが持てない。 イギリス、インド、アイルランド、レズ、ゲイ、人種差別、なんでもありのすべてがつまった面白い映画。 映画が面白いと感じるのは、CGや特撮ではなく人間が輝いているとき。 そのことを改めて教えてくれた貴重な映画。
9点(2004-07-04 14:11:48)
157.  死ぬまでにしたい10のこと 《ネタバレ》 
最近は感動を催促される映画が多い中で、この映画は地味だけどありのままの生身の人間を見せてくれたので新鮮だった。  残り数ヶ月の命─。 自分の人生の終わりが見えたときに、はじめて自分の人生が幸せなのか不幸せなのかを考えはじめた彼女は、ごく自然に別な男と恋をしようと決断する。  それが悪いとか良いかと考えるのではなくて、初めて若い彼女が自分の人生と向き直り、疑問に感じたことなのだから素直に受け入れられた。 本当に普通の女の子であり、1人の母親だったと思う。ほとんどの人は生きている間は自分の人生を振り返りはしないだろうが、彼女のように突然死が訪れたらやはり彼女と同じように今までの自分の人生を振り返り疑問を感じることはあると思う。  しかし彼女は死ぬ間際になって当たり前のように自分の周りに存在していた子供や夫や生活のありがたみを実感したと思う。 本当の幸せとは今自分が持っているものを実感できる気持ちなのかもしれない。
9点(2004-04-29 23:47:36)
158.  ガタカ 《ネタバレ》 
生まれたときから、遺伝子によって自分の限界を知ってしまったら人間は努力などできるだろうか? 私にはできない。努力して運命を切り開こうとしても遺伝子によって自分を知りすぎているのだ。 だからユマ・サーマン演じる女性は、夢を諦めて生きている。 たぶん誰もがそうなるだろう。 しかしイーサン・ホーク演じる劣等な遺伝子の持ち主は、けっして諦めなかった。そして遺伝子が教えてくれた自分の能力を上回ってしまった。これは奇跡。 この対比する男女2人を恋愛関係にして映し出す姿はとても見事でそれ自体がこの映画の勝因だと考える。  注目のジュード・ロウは、優秀な遺伝子なのに、優秀でいられない自分に絶望して死んだ。 優劣が最も優先される社会に身をおく自尊心の強いジュードには、こうするしか方法がなかったのかもしれない。 ジュード・ロウがこの世界で生きる未来の人間たちの苦しみを1人で演じている姿が素晴らしかった。それに拍車をかけて全編を通して流れるあのもの悲しい音楽はこの作品にぴったりだった。久しぶりに感動した。
[映画館(字幕)] 9点(2004-03-21 13:16:41)(良:1票)
159.  リトル・ダンサー
私が一番気持ち悪いと恐れていた「男のバレエ」 は、なんの違和感もなく見られた。それを恐れていたから今までこの映画を観ることをためらってきたが見事に杞憂に終わった。 食べず嫌いと一緒で映画も観なくてはやはり分からないものだということを改めて実感させられた。 特に父親の前で、男の子が意を決したかのように踊り始めたあのシーンは、 「男のバレエ」 に懐疑的だった父親や私こと、花守湖や同じように考えている多くの観客を説得させるものがあったと思う。 とにかく踊りが巧いとか下手とかそういう次元ではないのだ、あの踊りはなんと言ったらいいだろうか・・つまり感情の爆発なのである。 隠そうとしても隠し切れないし、抑えようとしても抑えきれないようなエネルギーが一気にあふれ出てくる感じだった。 主役の男の子が本当に素晴らしいのだが、脇役の子供たちもキラリと光って存在しているところがこの映画が名作と言われる理由の1つだろう。 バレエの先生の子供は、最初はこざかしいやつだと思ったがやはり可愛らしい。 ゲイの男の子も最初は なんとなく気持ち悪かったが、あっという間に好感を持てるようになった。 もちろん父親の存在感がN01だと思うが、それだけではない!と声を大にして言いたくなるほど、全ての登場人物が見事に描かれている。
[映画館(字幕)] 9点(2004-01-06 01:27:28)
160.  めぐりあう時間たち
「ダロウェイ婦人」が3つの時代を華麗に交錯する様子が美しいと思った。   「生きる」ということと、「食べる」ということが当たり前の世の中であるからこそ、人間は「生」や「食」に対する執着を失っていく─。  彼女達は満たされすぎていた。ある意味で彼女達は、貧乏な暮らしをして必死で働いていたほうが「生きる」という実感を持てたのではないだろうか。  DVD版では3人の主演女優が映画を通して自分の演技について説明してくれる
9点(2003-12-29 12:19:10)(良:1票)
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