141. プリンセス トヨトミ
《ネタバレ》 原作を読んでから観たので、どうしても鳥居と旭の男女逆転の設定に違和感を感じてしまいましたね。まあ、旭役に適した女優がいなかったらしいので仕方ないとは思いますけど、旭が男という設定だと、ストーリーの展開まで変えなければならなくなりますからね。 ストーリーは面白いので観れないことは無いのですが、設定変更によって元々荒唐無稽な物語がさらにありえない物語になってしまっているのが・・・・。 [DVD(邦画)] 6点(2012-07-08 09:47:21) |
142. モテキ
《ネタバレ》 10数年後この作品をまた見直して、懐かしさに涙したい・・・ いまどきの若者を描いているようですが、アラフォー世代がいまどきの若者世代に紛れ込んでしまったらどうなるのかを描いているようにも見えて中々面白かったですね。 80年代からあまり変わらぬ日本映画的なダサさが内容と上手くマッチしていて、照れくさくなるような恥ずかしさがあるけれどもついつい観てしまう作品に仕上がっています。 まあ、2010年代初頭の文化を切り取っている作品なので将来貴重な映像作品になるのではないでしょうか。 [DVD(邦画)] 7点(2012-06-02 23:54:58) |
143. サラの鍵
《ネタバレ》 ドイツ占領下のフランスでフランス人もホロコーストの手助けをしていた事実を伝えるだけでなく、ホロコーストの傷跡が現在の世の中にどのように残っているのかについても描いていて非常に興味深かったです。 基本的に現代劇で、主人公が我々と同じ目線で事件を追っているのでとても身近な感じがして良かったです。 原作もぜひ読んでみたいと思わせる素晴らしい映画でした。 [映画館(字幕)] 8点(2012-01-15 00:12:11) |
144. 永遠の僕たち
《ネタバレ》 ガス・ヴァン・サント監督は「グッド・ウィル・ハンティング」といいこの作品といい透明感のある青春映画を撮らせると天下一品ですね。この作品もオープニングのあの映像にビートルズの「TWO OF US」を重ねてきた時点でよい作品であることを確信し、実際素晴らしい作品でした。 「死」という概念に憑かれた主人公が「死」を運命づけられた者と出会い変わっていく展開など全体的に「ハロルドとモード」のオマージュが散りばめられていて非常に興味深く観賞できました。 生きることができる、生きていけるということの素晴らしさを教えてくれる作品でしたね。 [映画館(字幕)] 8点(2012-01-10 20:38:40) |
145. 桜田門外ノ変
《ネタバレ》 ドラマ性を極力排した硬派な作りが、明確な悪と善が存在しない「桜田門外ノ変」という事件の難しさを描きだしています。 幕末の水戸藩の悲劇は、尊皇でありながら主君が徳川家というジレンマを抱えたことであることがこの作品の中でも垣間見えました。まあ、明治維新に水戸藩は上手く利用されてしまったともいえますね。 そして、日本の武士道が行き着く先を示してくれただけでなく、なぜ明治以後水戸藩の名前が出てくることが無かったのかを伝えてくれる、この作品の原作者である吉村昭の「天狗争乱」を是非映画化して欲しいですね。あまりにも悲惨なので地元は嫌がるかもしれませんが。 [DVD(邦画)] 8点(2011-12-29 16:03:21) |
146. 冷たい熱帯魚
《ネタバレ》 表現は非常にグロテスクですが、内容は非常に骨太で見応えのある作品です。特にでんでんが、軽妙な明るさの陰にどす黒い闇を抱える男を見事に演じています。コワモテの男よりもこういうオッサンの方が本当に怖いですからね。 そして、前代未聞の異常な事件をモチーフにしてはいますが、この作品で描かれているのは家族関係の問題、そしてでんでん演じる村田が決して突然変異で殺人鬼となったわけではなく、誰しもがそうなる可能性を持っているということですね。 現に、最初に人体の解体シーンを見たときの感じ方と、2回目、3回目のシーンを見たときの感じ方は全く違っているはずですから・・・・・。 しかし、元ネタの事件は酷い話ですね。背筋がゾッとしました。 [DVD(邦画)] 8点(2011-12-11 23:25:27)(良:1票) |
147. 英国王のスピーチ
《ネタバレ》 国王の吃音克服の過程だけでなく、ナチスドイツが台頭していく状況に対するイギリス国内の空気の変化や「王冠を賭けた恋」など当時の出来事や状況も映し出されていて非常に興味深かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-10 15:33:41)(良:1票) |
148. メタルヘッド
《ネタバレ》 イジけて、内にこもっていても物事は好転することは無く、行動することによってしか物事を帰ることはできないということを伝えてくれる作品でしたね。 まあ、ヘッシャーはかなり極端な行動に走りがちでしたが、それがまたメタリカのスラッシュメタルに非常に良く合っていて面白かったです。 ヘッシャーがいったい何者なのかが知りたくなりましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2011-11-26 23:47:15) |
149. マネーボール
《ネタバレ》 こ の作品は野球ファン、特にメジャーリーグが好きな人はとても楽しく観ることのできる作品だと思います(何せ、最近のメジャーの事情が映像化されていて、実在の人物が実名で出てますから・・・)。それだけでなく、会社勤めの人間にとっては、人の使い方についてとても参考になる作品でもあります(ちょっとシビアすぎる面もありますが)。 野球界のみならず、あらゆる業界の中小企業が大手を相手に生き残っていくためにはどうすればいいかを教えてくれる作品でもありましたね。 で、単なるサクセスストーリーで終わらず、ノウハウを大手に使われて差をつけられてしまうという結果は現実の厳しさを教えてくれました。 野球の楽しさ・醍醐味を十分に伝えてくれる作品でした。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-19 22:01:44) |
150. 婚前特急
《ネタバレ》 タイトルはまるでルビッチ監督作品のようですが、内容もまるでかの時代のスクリューボール・コメディを彷彿とさせるとても楽しい作品でした。吉高由里子のコメディ女優としてのポテンシャルの高さに魅了されてしまいましたね。 とにかく、テンポの良さとセンスの良さが観ていて非常に心地よかったです。内容も、極端に色づけはしていますが実は非常に普遍的なものなので、共感できる部分が多かったです。 [DVD(邦画)] 8点(2011-10-30 22:58:32) |
151. その街のこども 劇場版
《ネタバレ》 やはり、主演が実際に神戸で震災を経験した2人ということで、まるでドキュメンタリーを見ているような感覚でしたね。大災害が被災者の心に刻みこんだ傷の深さをリアルに表現できていたと思います。最後のシーンもドラマ性を排除していて非常に良かったです。 ただ、建設会社でのシーンは余計だったような気がしましたね。15年経って人々の関心が薄れてきたことを示しているのかも知れませんが。正直、東日本大震災では日本の建物の耐震レベルの高さを示したわけで・・・・・ [DVD(邦画)] 8点(2011-10-18 23:40:01) |
152. ランナウェイズ
《ネタバレ》 70年代の洋楽全盛期、様々な「ビッグ・イン・ジャパン」なアーティストが出てきましたが、その代表的なバンドである「ランナウェイズ」の伝記映画ということで非常に興味深かったです。 ガールズバンドの栄光と挫折、人間関係の軋轢、音楽性と商売との矛盾だけでなく、当時の日本の洋楽人気も映し出されていて非常に面白かったです。 キャストも、実際のメンバーに似た雰囲気でリアルな感じでしたね。 [DVD(字幕)] 8点(2011-10-15 16:47:46) |
153. 愛人のいる生活
よくよく考えるとめちゃくちゃな設定なんですが、話が良く練られていて面白かったです。ザグレブの美しい街の風景もふんだんに映し出されています。 [DVD(字幕)] 7点(2011-09-19 11:24:17) |
154. サラエボ,希望の街角
《ネタバレ》 ボスニア・ヘルツェゴビナの内戦が遺していった複雑な社会状況が映し出されていて非常に興味深い作品でした。また、宗教というものは世のあらゆる問題に対し明快に回答を示してくれるが故に心の安らぎを与えてくれると同時に異なる回答への強烈な拒絶反応も作り出してしまう恐ろしい側面も持っていることをこの作品は教えてくれます。 まあ、戦争の傷跡の深さを考えると、宗教の安らぎに逃避してしまうことを全面的に否定はできませんけれど・・・・。ただ、女性にとっては完全に男尊女卑な世界を拒絶するのはやむを得ないでしょうね。 [映画館(字幕)] 8点(2011-08-24 00:41:00) |
155. ブルーバレンタイン
《ネタバレ》 昔「男と女の間には深くて暗い川がある」という歌詞の歌がありましたが、まあ結婚に対する夢も希望も打ち砕くようなリアルなストーリーでしたね。なんと言うか、すれ違いが生じたとき、それをなりふり構わず修復しようとする男とある段階で一気に関係を終わりにしようとする女の姿が非常に痛々しかったですね・・・・・。 しかし、良く出来ている作品ではありました。最後の花火の映像は本当に哀しい美しさでした。 また、男が怒って結婚指輪を投げ捨てた後、我に返って必死に探す姿が印象的でした。 [映画館(字幕)] 8点(2011-08-12 00:21:29) |
156. 神々と男たち
《ネタバレ》 「神の沈黙」というフレーズが浮かんでくるような、殉教者の葛藤、そして覚悟を極めて美しく芸術的に描いた作品です。 素晴らしい作品であることは間違いありません。「白鳥の湖」が流れるシーンは本当に見事でした。ただ、アルジェリアとフランスの過去から現在にいたる関係を考えると手放しで賛辞を送るわけにはいきません。 たとえば映画の中で修道士がイスラム教徒の過激派に「キリスト教とイスラム教は隣人だと言ったりしてますが、かつてフランスがアルジェリアを植民地支配をしていたときにはイスラム教徒を押さえつけてたわけですからね。 それに、あまりにも「修道士たち=神に殉じた崇高な男たち」、「イスラム過激派=野蛮で無知なテロリスト」という構図が明確に打ち出されていてちょっといかがなものかと思いました。 [映画館(字幕)] 7点(2011-07-30 11:41:37) |
157. DOCUMENTARY of AKB48 to be continued 10年後、少女たちは今の自分に何を思うのだろう?
《ネタバレ》 予備知識がないと何がなんだかよくわからない作りになっているので、初心者向きではないですね。ただ、時代の寵児となるには、良く考え、努力を重ね、尚且つ運を掴まなければならないことは理解できました。 [DVD(吹替)] 7点(2011-07-21 23:50:06) |
158. イップ・マン 葉問
《ネタバレ》 物語的には1作目に比べかなり単純明快になり深みは無くなったものの、痛快な娯楽アクション映画に仕上がっています。 敵役のボクサーがアホすぎたり、前作の敵役が急に良い人になったりと突っ込みどころが満載ではありますが・・・・。 [DVD(吹替)] 7点(2011-07-17 11:39:07) |
159. ばかもの
《ネタバレ》 ちょっとビターな恋愛映画かと思ったら、途中から非常にヘヴィな展開が続き少々面喰いましたが、非常に見応えのある作品でした。絲山秋子作品ですから、ありきたりな話な訳ないんですけどね。 まあ、アルコール依存症は怖いですね。酒飲みながら観てたんですけど、1杯だけで止めましたw ラストシーンは非常にキレイで印象的でしたね。 [DVD(邦画)] 8点(2011-07-13 11:19:26) |
160. カラフル(2010)
《ネタバレ》 主人公と同世代の若者だけでなく、大人が見ても心が温まるファンタジー映画ですね。 中学3年生という、心身共に成長期を迎え、しかも義務教育最終年で進路を自分で決めなければならない難しい時代の感情の動きを見事に描ききっている作品でしたね。 大人の世界に足を踏み入れながらも、子供の純粋さを捨てきれず不安定な感情に翻弄されてしまう中学生たちの姿は恐らく誰もが共感できるものではないでしょうか(忘れてしまっている人もいるでしょうけど)。 何十もの異なる色を一つにしようとしてもそこには暗黒しか残りません・・・・ [DVD(邦画)] 8点(2011-07-05 23:14:12) |