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S&Sさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2402
性別 男性
自己紹介 〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉

『What's Up, Tiger Lily?』(1966)
誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。

『華麗なる悪』(1969)
ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。


   
 

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161.  ZOMBIO(ゾンバイオ)/死霊のしたたり 《ネタバレ》 
本作を語る上ではずせないのは、やはりエンパイア・ピクチャーお得意のヘタウマ・テイストな絵のポスターでしょう。レンタル屋に貼ってたポスターを初めて見たときは、そりゃ衝撃でした。あの伝説のトンデモ・ホラーが4Kレストア・ヴァージョンで鑑賞できるなんて、イイ世の中になったものです。 いちおうラブクラフト原作の映画化ということですが、「どこがラブクラフトやねん!」と手厳しいラブクラフト・マニアには怒りを買いそうな感じは否めません。でもラスト近くの地獄の扉が開いて触手が延びてくるような展開は、個人的にはラブクラフト的かなと思います。どちらにしてもこの映画は、あの“首だけ教授”のインパクトだけで持っているようなものです。たしかに首だけになったヒル教授は演説芝居を熱演しているアル・パチーノにそっくりですが、首が繋がっていた、というか素の教授は往年のヴィンセント・プライスを彷彿させるいかにもホラー向きなキャラ、最もプライスならこんな変態キャラはオファーされても断固拒否でしょうけどね(笑)。ハーバート・ウエストを演じるジェフリー・コムズも幼かったころのダニエル・ラドクリフみたいな風貌で、この映画がコメディみたいに誤解されるのは彼の大根演技が原因かもしれません。でも、首だけになってしかも死体をゾンビみたいに操れるような能力を持ったというのに、教授がやりたかったことがあれじゃ確かにこれはコメディとして観るのが正解なのかもしれないですね(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-12-12 00:00:53)
162.  丑三つの村 《ネタバレ》 
ビデオリリースされた当初に観た記憶では、出てくる女優がみんな脱いでいた感じでしたが、観直してみると五月みどり・池波志乃・田中美佐子の三人だけだったんです。三人の中でボリュームが不足している田中がいちばん脱ぎっぷりがイイ、彼女わかい頃は頑張ってたんですね。でもヒロイン扱いの田中はもちろん惨劇の前に村から出て行った五月もけっきょく殺されず、ひとり池波だけが壮烈な殺され方をされ、これって女優としては悲惨な扱いなのか美味しい役どころだったのか微妙です。異端児プロデューサーとして名をはせる前の燻っていた時期だったので、古尾谷雅人のキャラには自分の心境が重ねられている、と奥山和由は語っています。その古尾谷が演じる継男には精一杯感情移入できるように撮ってはいますが、古尾谷の狂気をはらんだような演技はそれを許してくれません。劇中二か所の「皆さま方…」とカメラ目線で古尾谷が語り掛ける場面にはメタ構成の意図があったのかもしれませんけど、継男の狂気が最大限で伝わってきます。とくに最後の「皆さま方よ、サヨナラでございますよ」は、古尾谷雅人の悲しい最期を予言しているみたいでなんかゾッとします。彼の代表作は、やはり本作だったと言わざるを得ないでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-12-06 00:44:14)(良:1票)
163.  L.A.大捜査線/狼たちの街 《ネタバレ》 
70年代に『フレンチ・コネション』でこのジャンルの頂点を極めたフリードキンなのに、80年代にまた刑事ものを撮るとはほんと晩節(という歳でもないか)を汚すようなことは控えて欲しかった、というのが観る前の率直な印象でした。本作のウィリアム・ピーターセンとジミー・ドイル刑事の共通点はどっちもちょっと頭がおかしいんじゃない?と言いたくなる行動力。でもピーターセンの蛮行はジーン・ハックマンを凌駕しています。なんせ捜査官のくせに捜査用の資金捻出のために誘拐・現金強奪、しかもそれがFBIのおとり捜査だったとはシャレになりません。いくらフィクションでもこれは捜査官としてはアウトでしょ、こういう狂ったキャラを描かせたらフリードキンの独壇場です。そしてフリードキンらしさが迸るのがやはりカーチェイスで、絵面的には地味目だけどけっこう凄いことやってます。逆走シーンでは、猛スピードで飛ばしてるのに相棒が身を乗り出して「どけ、どけ!」と叫び続けるのが可笑しいなんか。やたら80年代っぽい音楽をガンガン流してスタイリッシュを気取ってるけど、ドキュメンタリー・タッチだった『フレンチ・コネクション』の監督なのでなんか背伸びしすぎてるって感じがします。 ちなみにピーターセンは刑事ではなく財務省捜査局いわゆるシークレットサービスの所属で、それで冒頭の大統領警護のシークエンスがあるわけ。捜査権限は偽造通貨の取り締まりで、それで敵がウィレム・デフォーが率いるにせ札偽造団というわけです。もっとも9.11以降は財務省の管轄から離れてしまっているそうですけど。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-09-28 21:58:56)
164.  さらば、わが友 実録大物死刑囚たち 《ネタバレ》 
昭和29年におこった「カービン銃ギャング事件」で戦後犯罪史に名を残す大津健一が出所後に発表した手記を映画化したいわゆる便乗もの映画です。彼が一審で死刑判決受けたのは以前に犯した殺人事件が発覚したためで、「カービン銃ギャング事件」では死者は出していない。ちなみに天知茂の初主演作は、この事件が解決した直後に撮られた『恐怖のカービン銃』という低予算映画です。 前半はこのカービン銃強盗の犯行と逃走の経緯がメイン・プロットで、犠牲者が出たわけではないからか割とコミカルなタッチです。大津を演じるのは後にブルース・ウィリスの吹き替えなどで知られる磯部勉です。特筆すべきは大津と逃亡する愛人役を岡田奈々が演じているところです。改めて観て、岡田奈々って本当に可愛かったなあとため息がでました。悪女とは言えないとしても一緒に逮捕されるような汚れ役をアイドル出身の彼女が演じていたとは、本気で女優の道に進む気概があったんだと感じます。実在のこの女性もなんと東映女優の端くれだったそうで、東映で映画化されたのは何かのご縁だったのかも。 後半は拘置所に入ってから死刑判決を受けてその運命から逃れようと主人公の苦闘がメインです。そこに同じ死刑囚棟にいた有名な死刑囚たちのエピソードを絡ませる構成になっていますが、その挿話と大津の物語が上手く調和していて、意外と巧みなストーリーテリングです。その中では永島敏行が演じた黒木の脱獄するエピソードがもちろんインパクトがありますけど、私には三鷹事件の竹内景助を演じた愛川欽也がなぜか印象に残りました。コミカル色を排除した愛川欽也を映画で観るというのは珍しいことですが、意外とマッチョな雰囲気で和製ピーター・フォークという趣なんです。あとメッカ殺人事件の正田昭は石田純一で、当たり前ですけど若々しいです(でもよく見ると、この人現在まで顔がほとんど劣化してないのが凄い)。大津は一審判決後に必死になって法廷闘争に臨んで結局無期懲役へと減刑を勝ち取るのですが、この辺りはわずか一分未満の駆け足映像とナレーションで済まされてしまいます。 それにしても大津や正田は一人殺害で死刑判決、昭和の時代はけっこう厳しかったんですね。まあ二人とも強盗殺人罪だから仕方なかったのかも。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2019-10-31 18:21:11)
165.  将軍家光の乱心 激突 《ネタバレ》 
実はわたくしも、この映画が角川映画&監督・深作欣二じゃないってことに、今回ようやく気が付きました。本作が撮られたのは89年、この当時では角川映画は完全に失速し始めていたころで、チャンバラ映画の本家・東映が角川映画の切り拓いた路線に乗っかる形で公開した超大作、まあ時代はバブルの真っ只中でしたからね。 お話しはもちろん周知のごとく荒唐無稽ですが、内容はしごく単純極まりなく緒形拳率いる浪人集団が将軍家光の長男竹千代を江戸まで護送するだけのことです。道中を家光が放った追手というか大軍が襲いかかってくるわけですが、この攻防戦のアクションが想像以上に大迫力。悪役・伊庭庄左衛門の千葉真一が配下のJACの面々を動員してアクション監督を務めていますが、彼の持てる力を結集したようなシーンの数々は見ものでした。とくに馬を使ったアクションはすさまじく、「これ、撮影でケガさせて廃馬がけっこう出たんじゃない?」と心配してしまうほどです。中にはスタントマンから死者が出た『ワイルドバンチ』の有名な橋爆破アクションをそっくり再現したシーンまであり、まさか日本映画でこれをやるとは、とびっくりいたしました。本家との違いは、橋げたの部分が一枚の板になっていて爆破ともに落し蓋みたいに下に開く構造になっていて、ここら辺に安全策があったのかもしれません。千葉真一のスタッフとしての役割は、東宝特撮の円谷英二みたいな感じといえば判りやすいと思います。ここまでやれるなら、日本映画界はなぜ彼に予算をたっぷり与えてアクション映画を一本撮らせてあげなかったのかと、悔やむ次第です。 トンデモ映画みたいに評されることもありますが、わたくしはアクションと殺陣(千葉真一と緒形拳の一騎討ち)だけ見てればかなり評価が高いとおもいます。でもALFEEを起用した呆れるほどの音楽センスに一点マイナスといたします。
[CS・衛星(字幕なし「原語」)] 6点(2019-05-23 23:41:58)
166.  恋のスクランブル 《ネタバレ》 
名門私立高校のルームメイト、アンドリュー・マッカーシーとロブ・ロウの友情物語と思わせておいて、途中からジャクリーン・ビセットが登場してからが思わぬ展開となります。マッカーシーの童貞をジャクリーン・ビセットが頂戴してイイ関係になりますが、実は彼女はロブ・ロウの母親でしたっていうちょっと出来過ぎなお話しでもあります。面白いのは男優ふたりのキャラ付けで、マッカーシーが庶民階級の一見まじめな少年でロウはセレブな家のボンボンな息子なんですが、中盤からキャラ転してマッカーシーの方がセコイ手を使ってハーヴァードに合格するこずるい奴になってしまいます。ロウの方が母親とルームメイトの関係を知って真面目に苦悩しますが、ラストで二人は殴り合いの大げんかをして仲直り。この映画ではジャクリーン・ビセットはほとんどアル中でニンフォマニアみたいなキャラですので、「悪いのはすべてこの女」みたいにされるのでちょっと後味は悪いです。面白いのはジョンを始めとするキューザック親子が総出演しているところで、ジョン・キューザックなんて相当若いころだと思いますけど、今とほとんど同じ顔なのですぐ判りました。チョイ役でヴァージニア・マドセンも顔を出しますが、驚くほど安易な展開でおっぱいポロリを見せてくれるのでなんか可哀そうになります。そう考えると、この映画はけっこう豪華な出演陣(今となってはですが)だと言えます。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2019-04-27 23:37:39)
167.  逆噴射家族 《ネタバレ》 
内容だけじゃなくセリフの面からこれはもう地上波じゃ絶対に放送できないし、昨今ではBSやCSでもお目にかかることがないですね。小林克也はこれが映画初主演で、もしこの映画をリメイクするならお父さんは本田博太郎というイメージですが、本田と違って小林には狂気を微塵も感じさせない平凡さが濃厚で、かえってこの方が面白いキャスティングだと思います。低予算を逆手にとって登場人物はほぼ5人だけ、また浦安の新興住宅街にセットを組んで撮影してますが、この住宅街が映るカットには他の住人や車がまったく存在せず、製作者が意図する疎外感が肌で感じられるような仕組みになっています。中盤以降は本当に家族で殺しあうんじゃないかとハラハラするような展開、もしそうしていたらスプラッター・ホラーという全然別のジャンルになっちゃうんで観ていてそれはないだろうと察しは付きますが、そういう感じのホラーは最近のフランス・スプラッターにはありそうですね。もしそうするなら、倍賞美津子ほかの家族が精神病を患っていると思い込んでいた小林克也だけが本当に狂っていたとする脚本が王道ですが、どう見ても女房子供もやはりおかしいというのがこの映画の独特のテイストなんでしょう。ラストの平穏もハッピーエンドというよりも悪夢ファンタジーと呼ぶほうがふさわしいのでは。 こんな超オフビートなお話し、原作が小林よしりんだったとは驚くところでしょう。いまや政治の世界に中途半端に首を突っ込んでいる人ですが、かつては『東大一直線』とか『おぼっちゃまくん』といったシュールでパンクな作品の人だったことが懐かしい。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2019-02-19 23:56:55)
168.  アメリカン・パロディ・シアター 《ネタバレ》 
まず原題の『月のアマゾネス軍団』からして、50年代に撮られたZ級サイテーSF『月のキャットウーマン』のパロディです。この『アマゾネス軍団』をぶつ切りに四分割してその間にCMパロディやらショートコントを詰め込んだというのがこの映画の基本的な構成です。でもこの『アマゾネス軍団』は深夜映画枠での放送という体をとっているけど画面がずれたり音が飛んだりフィルムが焼けたり、場末の名画座のスクリーンみたいな状態。つまりあの『グラインド・ハウス』を20年先取りしたアイデア、というかタランティーノがこれをきっちりパクったというところでしょう。詰め込まれたギャグは玉石混淆ですが、出てくる俳優陣がすごい数です。どっちかというとバイ・プレイヤーが多いのですが、その中にB・B・キングやラス・メイヤー、そしてヒューイ・ルイスというマニアが喜びそうな顔ぶれもいます。どっちかというと女優陣の方が豪華で、「なんでミシェル・ファイファーがこんな映画に」と驚くかもしれませんが、監督の一人が当時の旦那ピーター・ホートンなのでこれは納得でしょう。キャリー・フィッシャーやロザンナ・アークエットは割と変な映画に出るのが好きなイメージもありますが、個人的にはシビル・ダニングの月の女王様には感涙でした。 さてそのカオス状態の中でどのコントが良かったかと思い返すと、やはり『透明人間の息子』がいちばんでしょう。次点はヘンリー・シルヴァの『でっち上げか、真実か』ですかね。「切り裂きジャックの真犯人はネッシーだった」のネッシーが犠牲者を路地に連れ込むところの絵面は抱腹絶倒のおかしさです。あと『魂を無くした黒人』も捨て難い。これはCS放送でよく流れているポピュラーソングのコンビレーション・アルバムのCMのパロディになっていますが、これが日本のCMとそっくりなのに気が付きます。たぶんこういうCDは企画そのものからアメリカからの直輸入だったのかなと思います。 『ケンタッキー・フライド・ムーヴィー』ほどのアナーキー感はなかったのはちょっと残念でしたが、それなりにまとまったおバカ映画だと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2018-09-11 22:08:19)
169.  震える舌 《ネタバレ》 
破傷風、この単語には私たちの世代は少なからず恐怖を感じるはずです。小学校のころには普通に破傷風の予防接種をみんな打たれたし(この注射と日本脳炎の予防接種はほんとに痛かった)、たしか同学年には破傷風で死んだ子もいた記憶があるぐらいです。その破傷風との闘病記を“あなたは、この恐怖に耐えられますか!”“彼女はその朝、悪魔とともに旅に出た…”なんてコピーを付けて映画化するんだから、松竹という会社はえげつないです。トラウマ映画としてはあまりに有名ですがとても観る勇気がなくて、今回初鑑賞となった次第です。 主演の女の子の演技が凄まじいというか、監督もよくここまでやらせたな、って呆れかえりました。今のご時世でこんなことさせたら、下手したら幼児虐待で炎上ものですよ。また、劇中でも医師に破傷風菌は唾液なんかじゃ感染しないと説明させてるのに、両親が感染したんじゃないかとほとんどノイローゼになってゆく様を丹念に撮っていて、これじゃほとんどゾンビ扱いじゃないですか。野村芳太郎は『砂の器』でもハンセン病患者団体から抗議を受けてますが、ちょっとリテラシーに欠けるところがありそうですね。まあ短期勝負で致死率の高い破傷風ですから、患者団体なんてなさそうですけど。あと気になったのが昭和50年代の医療体制で、こんなに程度が低かったのかな。それには宇野重吉と中野良子以外の医師やナースがあまりにも感じが悪く無能に見えたこともありますが、絶対安静で光線も遮断しなければいけない破傷風患者を小児科の大部屋病室の隣の病室で治療するなんてあり得ない感じがします。聖路加病院が撮影に協力してロケもしているみたいですので、実際こういうレベルだったんでしょうね。でも容体が急変して渡瀬恒彦が主治医の中野良子を自身で医局を回って探し回るシーンがありましたが、こんなこと大病院であり得ますかね?
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-11-21 23:48:54)
170.  ときめきサイエンス
いやはや、こんな中坊の妄想そのものみたいなお話しを大の大人が真面目に映画にしちゃうなんて、ジョン・ヒューズはやはり天才だったんでしょうかね?これはフランケンシュタインのパロディと言うよりも、セクシー姐ちゃんバージョンのドラえもんと呼んだ方がしっくりくるんじゃないでしょうか。 徹頭徹尾バカバカしいストーリーですけど、サウンドトラックだけはムダに豪華なんです。冒頭の暴走し始めるPCの画面には、なぜかデヴィッド・リー・ロスがチラリと登場します。そしてショッピング・モールのシークエンスで流れる“プリティ・ウーマン”は、なんとヴァン・ヘイレンのカヴァーなんです。おまけにこの映画のテーマソングは、ミュージシャン時代のダニー・エルフマンが組んでたバンドがパフォーマンスをしてるんです。 やはりジョン・ヒューズのティーン・ムーヴィーには、アンソニー・マイケル・ホールが欠かせませんね(もちろん女優ではモリ―・リングウォルドも)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-13 22:54:43)
171.  リーサル・ウェポン 《ネタバレ》 
シリアス系の『ダイ・ハード』コメディ路線の『ビバリー・ヒルズ・コップ』と並んで80~90年代に流行った三大ポリス・アクションのひとつがこの『リーサル・ウェポン』シリーズでございます。作風は『ダイ・ハード』と『ビバリー・ヒルズ・コップ』の中間といったところでしょうか、両作と相違するところはバディ・ムーヴィーとして撮られているところでしょう。続編からは次第にコメディ色が強まりますがこの第一作は思いのほかハードなアクションになっています。 このころのメル・ギブソンは若々しくて観てて気持ちが良いですね。リッグス刑事のキャラ設定は奥さんを交通事故で亡くしているところなど、セルフパロディを狙ったのかと思うほど『マッドマックス』に似てますね。でもセリフが極端に少なかった『マッドマックス』シリーズと違ってこのリッグス刑事はほんと良く喋ります(笑)。それまでの出演作では悪役や粗暴なキャラが多かったダニー・グローヴァーが超マイホーム人間だというのも、キャスティングの妙なんでしょうね。ストーリー自体はけっこう雑なんですけど、力業で勢いでまとめちゃった感が強いんですがポリスアクションとしては上出来だと思います。ラストのメルとゲイリー・ビューシィの警官に囲まれての対マンは、西部劇へのオマージュのつもりだったんでしょうかね?
[CS・衛星(字幕)] 6点(2017-04-01 21:52:08)
172.  長く熱い週末 《ネタバレ》 
“さあ、サッチャー政権も誕生していよいよ狂乱の80年代の幕開けだ!ロンドン・ギャングの親玉である俺(ボブ・ホスキンス)にも一世一代の大儲けのチャンスが巡って来た!と言うわけで、アメリカまで行って出資者を見つけてきたし市会議員も抱き込んでるからロンドン再開発を仕切って欧州一のビッグ・ボスに成り上がってやる!ん、でも帰国してみたらなんかシマの様子が変だぞ、これはいったい…” と言う感じでお話しが進む、ロンドン・ギャングのボスの破滅への2日間です。ボブ・ホスキンス、このエネルギッシュな豆タンク親父はギャングのボスにはピッタリのキャラです。ホスキンスの女房がヘレン・ミレンで、社交力があって仏語がペラペラの堂々たるインテリ姐御ぶりにほれぼれとさせられます。お話しの方は少々複雑で、実はホスキンスを狙っているのは泣く子も黙るIRAでしたという展開になってくると、イマイチ訳が判りませんでした。もはや命運が尽きたホスキンスの表情を長回しで見せるのがラストですが、これはこの人の持ち味が全て出ている様な良い演技でした。 彼自身も本作の次の作品ではイアーゴを演じているんですけど、全体の雰囲気としては『オセロ』の様なシェイクスピア悲劇風のギャング・ストーリーでした。これもお国柄ですかね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-04-29 23:51:15)
173.  ウォー・ゲーム(1983) 《ネタバレ》 
83年と言えば、当時勤めていた会社に初めてパソコンが導入された年だったんですよ。パソコンとは言え一人一台なんて環境になったのはそれから15年は経ってからのことで、当時は課に一台で機能もごく限られたものでしたが恐る恐る使っていたのが懐かしいですね。この映画が製作された当時じゃまだインターネットも開発されていないし、あのレトロな機具を観てると感無量です。20世紀の終わりに初めてパソコンを買ったときもまだ電話回線接続だったことを考えると、今やスマホの時代ですからテクノロジーの進歩は恐るべきものです。 本作は皆さんご指摘の通り『地球爆破作戦』への返歌みたいなものでして、80年代らしい楽観主義に満ちていてジュブナイル小説の映画化かと思ってしまうくらいです。軍人たちも強面ではあるけど危機回避に成功したしたときの喜びよう観てるとみんな善人ばかりで、この種の映画にしては珍しいパターンです。まあ難を言えば、戦争は政治の延長と言われるのに作戦室の架空シミュレーション画面だけであそこまで危機的状況になるのは、ちょっとヤリ過ぎの感があります。まあこの映画の肝は、コンピューター・ジシュアに○×ゲームで学習させるところにあるんですから、しょうがないかもしれませんね。けっきょくジョシュアも善玉だったというわけです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2015-11-07 21:47:43)
174.  ハムレット・ゴーズ・ビジネス 《ネタバレ》 
カウリスマキ版『ハムレット』で舞台を現代のフィンランドに置き換えています、いわばイーサン・ホークが主演した『ハムレット』の元ネタとも言えます。おそらくセリフをひとつもカットしなかったケネス・ブラナ―版の『ハムレット』の対極に位置する作品で、歴代映画の中ではもっとも尺が短いんじゃないでしょうか。“生きるべきか、死ぬべきか”とか“尼寺に行け”等の有名なセリフは見事にスルーですからね。可哀想に、Wikiでは『ハムレット』の映像化作品にはカウントされてません(泣)。 カウリスマキはこのシェイクスピア劇を悲劇というよりはホラーに近いテイストで解釈している感じです。 またハムレットのキャラも軽薄そうに見えて実は冷酷な男で、オフィーリアも父と共謀してハムレットに陰謀を仕掛ける女だというのも面白いところです。観終わっての感想はカウリスマキ映画にしては珍しくセリフが多かったなと言うことで(まあこれはシェイクスピア劇なんだから当然でしょうが)、会議で唐突に出てくるアヒルちゃんなどちゃんとカウリスマキ印は健在でした。
[DVD(字幕)] 6点(2015-04-19 21:50:41)
175.  チェンジリング(1980) 《ネタバレ》 
凄く怖い映画が観れるかと期待値大で鑑賞しましたけど、ちょっと期待外れでした。たしかに河に捨てたボールが家の中で転がっていたりする描写もあって見せかたに工夫はあるんですけど、お話しが進むにつれて私が怪談映画で重視している「訳のわからない恐怖」が薄れて行っちゃうのが残念なんです。刑事をあんな凄い技で殺せるなら、この霊なら核心人物をもっと簡単に誅することが出来るでしょうにね。あとジョージ・C・スコット、もうこの主人公が全然霊現象を怖がらないいつものスコットで、それどころか仕事をそっちのけで霊の復讐のヘルプに邁進しちゃいます。やはりこの人は悪魔と闘うエクソシスト見たいな役柄の方がお似合いですね。 どうも海外の怪談には日本と違って“ものの哀しみや哀れ”が希薄なんでどうも性に合わないんです。
[DVD(字幕)] 6点(2014-12-07 23:54:02)
176.  暴走機関車 《ネタバレ》 
黒澤明が投げた企画を形にしたゴーラン&グローバスのキャノン・フィルムの功績は素直に認めてあげたい。なんで監督がアンドレイ・コンチャロフスキーなのかという疑問はありますけどね。でも映像の随所にソ連の映画監督を引っ張ってきたという効果はみて取れます。刑務所の荒れっぷりや仕事に対する緊張感が不足している鉄道会社の社員たちの姿は、アメリカというよりも当時のソ連社会を投影しているみたいです。ジョン・ボイトを屋根に載せて機関車が突っ走るラストには、ソ連の映画作家が好む無常感に通じるものがあります。 黒澤のオリジナル脚本はもっと乾いたスリルとサスペンスを強調したものだったそうですが、それをアメリカ人がリライトしたら男と男の情念のぶつかり合いみたいな日本的なストーリーになってしまったというのも皮肉なもんです。出演者の中では半分ぐらい経ってようやく登場してきたレベッカ・デモーネイ、いつもの厚化粧とは打って変わってほとんど素ッピンみたいな田舎の芋ネエチャン風が良かったです、ほとんど活躍しなかったけどね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-10-17 21:14:32)(良:1票)
177.  セプテンバー
ほぼ一日間の山荘での出来事だけに絞った作劇は、チェーホフの舞台劇をそのまま映画化したみたいな感じです。ミア・ファローを含めて出演者がみな上品でレベルの高い演技を見せてくれます。あまり起伏のないストーリーと思いきや、後半にちょっとしたサプライズが用意されているところなんか、さすが短編小説の名手でもあるウディ・アレンの本領発揮というところでしょうか。アレンの映画の中でも、出来はともかくとしてもっとも小品ではないでしょうか。
[ビデオ(字幕)] 6点(2012-12-27 22:31:49)
178.  マリリンとアインシュタイン 《ネタバレ》 
うーん、正直言ってようわからん。てっきりマリリン・モンローとアインシュタインがふたりだけで繰り広げるシュールな対話劇だと思っていましたが、モンローの亭主のディマジオは出てくるは、そしてマッカーシー上院議員(らしき人)まで何故か絡んでくるという展開。各人の過去ショットが挿入されるけれどあまり効果的な使われかたとも思えない。T・カーチスのマッカーシーもどきなんて、果たしてこのストーリーに必要なのかと首を傾げてしまいました。モンローとアインシュタイン会話にはやたらと二人の時計が意味深なのですが、アインシュタインの時計がずっと8時15分でそれが広島に原爆が投下された時刻だということに、最後にやっと気がつきました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-11-29 21:06:07)
179.  勝利への脱出 《ネタバレ》 
第二次世界大戦の捕虜収容所脱走映画ってたいがいは実話ものだけど、この映画は珍しくフィクション。まあフィクションならもっと弾けるバカっぷりがあってもいいけどね。 それにしても、捕虜たちの服装が綺麗すぎて実感を損ねている。『戦場にかける橋』の英軍捕虜のズタ袋を被った様なボロボロの軍服とは好対照です、もっとも『戦場にかける橋』はビルマだからハダカでも何とかなりそうですが。ドイツ軍将校の軍服がまた考証が行き届いているのは感心したけど、騎士鉄十字章(喉元にぶら下げている鉄十字章)をつけた将校が多すぎるのはちょっと興ざめです。この勲章、全軍で7,000人しかもらってないんですから。でも、スタジアムでナチ党関係者はナチ式敬礼、国防軍の軍人は普通の敬礼ときちんと見せているところなどは印象が良かったです。 ペレをわざわざキャスティングした割にはあまりに見せ場が少なくてもったいない限りです。肝心の試合の見せ方が単調すぎると言うのはちょっと致命的で、サッカーに縁が薄いアメリカ人のジョン・ヒューストンがメガホンをとったのがそもそも失敗だったかも。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2012-10-20 20:50:45)
180.  バロン
テリー・ギリアムのフィルモグラフィ中で最悪の予算トラブルに見舞われたのが本作だそうです。スタッフに名を連ねた大家たちで判るように、イタリアのチネチッタ撮影所で製作しちゃったのがそもそも間違いの始まり。安く撮るつもりだったのに、ハリウッドで製作するよりもはるかに高いコストをぼられて大予算オーバー、最後は保険会社が現場を取り仕切ってようやく完成したんだとか。確かにごてごてと作りこんだセットや衣装ですけど、正直いってどこにそんなお金をかけたの?って感じもします。 ギリアムのファンには堪えられない映像世界なんですが、実はミュンヒハウゼン男爵はギリアムたちベビー・ブーマー世代の暗喩になっているんですね。自分の妄想ワールドを面白がって映像化しているだけじゃなく、ギリアム映画はけっこうメッセージ性を持っているところが自分は好きです(判りにくいけどね)。 しかし、ほら吹き男爵の次はドン・キ・ホーテに挑戦してほんとに大失敗をやらかすとは、この人はある意味首尾一貫しています(笑)。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-08-19 23:04:23)
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