1821. アレキサンダー
《ネタバレ》 オリヴァー・ストーンが初めて撮った歴史活劇。でも、そこはやはりストーン監督、とにかく暑苦しい演出でしかもがっつりと長い。でも、別に僕は嫌いじゃなかった。アレキサンダー大王の栄光と挫折が、これでもかというくどい演出で壮麗に描かれていく。自分としては、なかなか見応えがあったと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2012-05-27 23:09:39) |
1822. ワールド・トレード・センター
《ネタバレ》 たぶん、わざとやっているのだろうけど、やっぱり崩壊したビルの瓦礫のなかで死に直面した消防士が、キリストの姿を夢に見て命を繋ぐというのは余りにも浅はかに過ぎる。オリヴァー・ストーンにしてはちょっと深みに欠けるのではないか。どうせなら、命を賭してビルに突っ込んだハイジャック犯も、その寸前に見たであろうアラーの神の姿をも象徴的に描いていれば、もっと深みが増したのではないだろうか。エンタメ映画としても、中途半端と言わざるを得ない。 [DVD(字幕)] 4点(2012-05-27 23:04:14) |
1823. GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
《ネタバレ》 押井守って個人的に苦手な監督です。「イノセンス」や「スカイクロラ」も観たけれど、その哲学的な作風はどうも好きになれない。確かに、エヴァなんかと違ってその世界観はかなり深いところまで考え抜かれているのだろうけど、どうも鼻について乗り切れない。もっと楽しくいきましょうよー、と叫びたくなる。 [DVD(字幕)] 5点(2012-05-27 22:55:10) |
1824. AKIRA(1988)
《ネタバレ》 その独特の映像へのこだわりや、その雰囲気などは確かに評価できるけど、やはりストーリーが不親切。原作は漫画界きっての傑作だっただけに、そのこだわりっぷりが完全に裏目に出てしまっている。漫画と違って映画は二時間、せいぜい三時間オーバーの世界で全てを表現しなければいけないのだから、やはり切るべきところはちゃんと切らないと。やっぱり優れた漫画家が、必ずしも優れた映画監督にはなれないと証明した作品。 [DVD(字幕)] 6点(2012-05-27 22:45:56) |
1825. スチームボーイ STEAM BOY
《ネタバレ》 「天空の城ラピュタ」の劣化版。 [DVD(字幕)] 4点(2012-05-27 22:36:43) |
1826. 蟲師
《ネタバレ》 大友克洋って、やっぱり映画監督としての才能は皆無ですよね。こんなつまらない映画はほんと久しぶりに観た。独り善がりな設定と演出、そして最後は頑張ってアートにしてみようとしたけど、完璧に破綻しましたーな開き直りっぷり。早く漫画の世界に戻って、世界の大友ブランドを復活させてくれ!! [DVD(字幕)] 2点(2012-05-27 22:34:13) |
1827. ロスト・アイズ
《ネタバレ》 なんとも奇怪な映画。あり得ない状況設定に、矛盾だらけのストーリー。観客置いてけぼりで、怒涛のようにラストまで突き進んでいくのだけど、取り敢えずアイデアを詰め込みすぎているのにそれをまったく消化しきれていないから、「なんじゃそりゃ!」という感想しか浮かんでこない。なんしか主人公の女、心変わりしすぎだろ!! [DVD(字幕)] 4点(2012-05-27 22:21:13) |
1828. サンクタム
《ネタバレ》 まあ、冒頭から最後まで既視感満載なんだけど、それでもパニックアクション映画としてはそこそこ楽しめました。ずっと洞窟のなかだけで話が進んでいくので、中盤だれるきらいがあるものの、親子の絆に焦点を絞ったところは(ベタですけど)良かったんじゃないでしょうか。 [DVD(字幕)] 6点(2012-05-25 21:16:40) |
1829. エアベンダー
《ネタバレ》 迷走中のシャラマン監督が、せっかく「ハプニング」のヒットで盛り返したというのに、その業績を根底から覆してしまったかのような、近年稀にみる駄作。ファンタジー映画としてもっとも大切な緻密な世界観を観客に伝えるということもおろそかに、そんなこと知ったことかと勝手にどんどんと進んでいくストーリー、何故かいつの間にか恋人同士になっている登場人物、終始置いてけぼりに唖然。いったい、シャラマン監督はどこに向かっているのでしょうか? [DVD(字幕)] 3点(2012-05-20 21:50:27)(良:1票) |
1830. シックス・センス
《ネタバレ》 まあ、ワンアイデアを徹底的に押し通した映画なんだけど、それでもそれを最後まで維持できた監督の力量は確かに認めざるを得ない。所々の細かい嫌な描写(銃を見せてくれるといった少年の振り返った頭が半分吹き飛んでいたり、少女が突然出てきて嘔吐したり)も群を抜いている。ただ、このオチがなければ成立しない映画だけに、監督、この後が続くんだろうかと思っていたら、今のところやはり残念な結果に……。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-20 21:38:18) |
1831. ラスト サムライ
《ネタバレ》 普通に面白い映画だと思う。確かに、明らかな事実の歪曲があるけれど、自分としてはこれくらいは許容範囲内。トム・クルーズも渡辺兼も、どちらも時代の主流から取り残されてしまった人々、それでも失ってはいけない精神性のために勝ち目の ない戦いに挑む……。確かにアメリカ人監督が描いた日本的「もののあはれ」だけに、悲愴感はそこまで深くはないけれど、ちゃんと日本を描こうというスタッフの熱意は日本人として好感が持てます。 [DVD(字幕)] 6点(2012-05-20 21:27:05) |
1832. ダウン・イン・ザ・バレー
この映画、良い意味で僕の期待を裏切りました。単なる田舎の軽薄な男女の無軌道な青春を描いた映画かと思いきや、後半は演技派俳優ノートンの怒涛の狂気が溢れ出す姿は圧巻の一言。かき鳴らされるギターの音色に酔いしれるかのような、冷たい彼の目がいつまでも忘れられません。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-20 20:58:35) |
1833. U・ボート
《ネタバレ》 潜水艦映画の新境地を造り出した記念碑的名作。狭い鋼鉄の塊のなかで、息を殺しながら延々と死と隣り合わせの戦いを繰り広げる姿は、じわじわと閉塞感・不安感を煽っていきます。国のために命を賭けて戦う彼らも、それでもナチスの一員であるという事実がラストの無常観と相俟って、単なるアクション映画の枠を超えて深い感動を呼びます。 [DVD(字幕)] 8点(2012-05-20 20:49:55) |
1834. アウトブレイク
《ネタバレ》 ペーターゼン監督の手腕がいかんなく発揮された社会派パニックムービー。演技派の俳優たちに恵まれて、かなり説得力のある作品に仕上がっていると思います。ちゃんと娯楽作品としての枠を踏み外さず、それでいて多くを救うために多少の犠牲はどこまで許されるのかという重いテーマもほんのりと考えさせて終わっていきます。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-20 20:41:41) |
1835. パーフェクト ストーム
《ネタバレ》 中盤まで、個性的で粘液質な登場人物たち(田舎の漁村の居酒屋の描かれ方がリアルすぎて白眉!)がプライドを賭けて物凄い嵐のなかへと船を出すところまでは凄く良かったのだけど、やっぱりラストが肩透かし。せめてあの不細工な人くらいは生き残ってくれたほうが物語のカタルシスはあったと思う。 [DVD(字幕)] 6点(2012-05-20 20:35:06) |
1836. ポセイドン(2006)
《ネタバレ》 良くも悪くも普通のパニックアクション映画。多少、クサいかなという演出も多々散見されるけど、それでも普通に楽しめる作品に仕上がっている。ただ、過去の名作をリメイク&秀作をいくつも作り続けてきた名監督の作品としては物足りなさが残るのも事実。 [DVD(字幕)] 6点(2012-05-20 20:22:56) |
1837. ラスト・ターゲット(2010)
《ネタバレ》 なんなんですかね、この中途半端な映画は。スパイアクションなのか、ヨーロッパ風のアート系な映画なのか、それとも美しい景色を背景にしたラブストーリーなのか、全てに於いて不完全燃焼。せめてどれか一つに絞ればよかったのに、せっかくのジョージ・クルーニー主演も台無しです。 [DVD(字幕)] 4点(2012-05-20 20:12:09) |
1838. オープン・ユア・アイズ
《ネタバレ》 これは文句なしに面白い。冒頭の誰も人が居なくなった都会の交差点から始まり、徐々に狂っていく主人公を取り巻く世界、ペネロペ・クロスのダークで怪しげな美しさ、そして完全に崩壊してしまった世界で自分の弱さを知り、そしてそれと向き直ろうとする主人公に囁かれる最後の言葉。最高にかっこいいラストでした。 [DVD(字幕)] 9点(2012-05-20 20:01:14) |
1839. パコと魔法の絵本
《ネタバレ》 中島哲也らしいこだわりの映像美や、独特の世界観はやはり凄い。一癖も二癖もある登場人物たちを、原色系のカラフルなCG映像のなかに描き出す手腕はやはり監督の才能を十分に感じさせる。だが、少し毒が足りないと思うのは自分の好みの問題だろうか。多少、子供向けでもあるということで、中島作品としては少々物足りなさも感じるが、それでも十分に面白い。 [DVD(字幕)] 7点(2012-05-17 01:58:42) |
1840. シザーハンズ
《ネタバレ》 思えば、ここからジョニー・デップとティム・バートンの名コンビが始まった記念碑的名作。絵本のようにカラフルな街並みやあり得ないストーリー設定ながら、現実的な社会的弱者への苛烈な差別、そして軋轢を寓意的に描いている。カフカの「変身」のように、両手がハサミという姿をある種の障害と捉えればこの映画は一気に深くなる。そしてそんな不条理な社会に背を向けて、ただ愛する女性のために雪を降らせ続けるエドワードの姿はあまりにも辛く切ない。 [DVD(字幕)] 9点(2012-05-17 01:31:26)(良:2票) |