1841. ミラノ、愛に生きる
映像は確かに美しいし、衣装やテーブルに並べられる料理など目を見張るものがある。しかしそれはその方面に長けた人の場合であって、私向きな鈍感な男向きではない。何よりも、えっどうして恋に落ちたのだという唐突さが気になる。プールの事故だって、えっ!という感じで終わった。 [映画館(字幕)] 5点(2012-06-18 17:02:01) |
1842. 課外授業
《ネタバレ》 70年代は個人授業やプライベイトレッスン、青い体験など性に目覚める少年たちと手ほどきをする年上の女性の青春エロドラマが流行った。私はそのほとんどを片っ端から見たように思うが、この映画はそれまでのものとはやや違っていた。手ほどきも積極的なものではなく、むしろ少年の悪戯?によって、ちょっぴり女性教師の方がかわいそうと思うほど。ラストはめでたしめでたしめでたしだが・・・。 レオノーラ・ファニがめちゃかわいい。当時映画館で見たときはもちろんボガシが入っていたと思うが、ヘア解禁のDVDになるとやはりびっくり。 ピアノ教師が主役だけに、ショパンのスケルツォに始まり、ブラームスのハンガリア舞曲、バッハのプレリュードなど名曲を楽しむことができる。そういえばハンガリア舞曲はオーケストラで演奏されることが多いが、もともとはピアノ連弾曲なのだ。 [DVD(字幕)] 5点(2012-06-17 15:39:13) |
1843. 君の名は 第三部
第3部で雲仙ロケも行われたということで、長崎で上映された。第2部は見ていないのだが、映画の冒頭にこれまでのあらすじがあり何とか見ることができた。 第2部まではさんざん苦労したようだけど、第3部では中盤から良い方に向かっているし無事に収まる。ただ病気が重体に見えず何かこんなものかで終わってしまった。やはり全編を連続して見ないと感動は薄いようだ。 [映画館(邦画)] 5点(2012-06-17 13:56:03) |
1844. 欲望(1966)
抽象画を見て感心する人もいれば、何だこりゃわからんという人もいる。この映画もまさしくそれだろう。 途中で見るのを止めようかと思ったが、音声解説とそれ用の字幕があることに気づき、後半は解説付きで見た。すると急に興味深く見ることができた。邪道かも・・・ この映画を思ったのは、真実とは何か、自分が見たことか、自分以外の誰かと複数で見たことか、それとも写真で撮ったものなのか。写真にしてもなくなってしまえば・・・。 結構考えさせられたり想像させられたりした映画だった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-05-27 00:12:02) |
1845. ピンクのルージュ
男が鼻の下を伸ばしていると・・・といった感じのコメディ。ピンクの度合いは、エロティック?どこが?という程度。 オムニバスながら結構おもしろい。やっぱり好きなのはモニカ・ヴィッティ。私の少年の頃、「太陽はひとりぼっち」「スエーデンの城」でその美しさを誇った憧れのお姉様だった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-05-16 21:55:46) |
1846. 萌の朱雀
こういう会話が少なく、雰囲気で見せる映画は嫌いではないし、好きな方ではある。しかしこうも会話が少なくシーンが断片的になると、物語のつながりを捉えるのがむずかしい。いやその前に人物像や人間関係を捉えるのもむずかしく、その人が何をどう思っているか、憶測するほかない。後で関連のHPを見て、ある程度は理解はできたが・・・。 この映画は國村隼さん以外は、素人に毛が生えた程度の役者さんと地元の住民らしい。自然の良さは出ているが、少ない会話がまた聞き取りにくいし、大事な部分も聞き逃しそう。女の子がとてもかわいいと思ったら、後にカーネーションで主役を張った尾野真千子さんと知りびっくり。 [DVD(邦画)] 5点(2012-05-03 08:49:26) |
1847. 理想の彼氏
ちょっと無理な設定かと思いつつもまずまず。時々出てくる下品なことばにはちょっとだけ顔をしかめたが・・・。それはそうと、性格は良くてもいつまでも両親が登場してくるアラムは成長したのだろうか。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-29 17:20:41) |
1848. さよならエマニエル夫人
《ネタバレ》 夫婦の間に女性を加えて3人で愛し合ったり、別の夫婦を加えて4人で交わったり(4Pと書くと下品になるのでこうは書かない)、自由な恋愛とセックスは前作、前々作で確立されたはずだった。お互い干渉せず焼き餅を焼かず、そして秘密を持たない。そういう夫婦の主義が、映画監督グレゴリーの出現によって崩れる。今まではセックスは楽しむためだけのものと思っていたエマニエルが、グレゴリーに対して最低の人と思ってしまったのだ。これは裏を返せば彼を相当意識したということに他ならない。エマニエルもそしてまた彼女の変化に気づいた夫ジャンも、初めて嫉妬という感情が芽生える。そしてさよならエマニエル夫人となるのだが、忘れていた昔の自分に戻ったのか、一時的な気の迷いなのだろうか。少なくともジャンはまだそう信じているみたいだ。 今までのエマニエル夫人はストーリーがあってないようなものだったが、今度のは結構ストーリーがはっきりしていて良かった。しかし同じようなストーリーの繰り返しでは続かないと見て、監督が終わらせたのだろうかとも思うが定かではない。 それはそうと、昔映画館で見たときは肝心な部分がぼかされていたが、ヘアー解禁になったせいか、DVDではしっかり拝めるようになった。時代も変わったものだ。 [映画館(字幕)] 5点(2012-04-28 22:14:15) |
1849. 大変な結婚
ラブコメは好きだが、やくざの娘というのがどうもひっかかってしまった。しかしこの娘の兄3人も何となく憎めないし・・・。馬鹿馬鹿しいといえばそれまでだが、乱闘シーンを除けばまずまずか。ラストエンディングにスタートの種明かしあり。ジンギョンの歌う歌も良い。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-27 23:39:13) |
1850. 鍵(1984)
舞台を日本から戦争直前のムッソリーニ総統下のイタリアへ移す。設定が変わっているにもかかわらず、日記をわざと読ませるようにし向けたり、ポラロイドカメラが出てきたりするなど、驚くほど原作の谷崎小説を踏襲している。ただセックスの表現は明るく開放的でイタリアらしい。 バックに流れる音楽も明るく楽しい感じで、原作の持つサスペンス感はなく、むしろコメディっぽく思える。 カリギュラを作ったティント・ブラスなので、もっとエロティックになるかと思ったがそれほどではなく、むしろ日本のリメイク作品より、嫌らしさは感じない。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-25 16:26:28) |
1851. エレキの若大将
《ネタバレ》 有名な若大将シリーズだが、映画館で見たのはこれだけ。次期キャプテン選挙で示される結果が、青大将・若大将の性格をすべて物語っている。 酔っぱらい運転の信号無視による事故が今日のような厳しい罰にならなかったのは、ドラマだからもあるが時代を物語っている。そこからエレキの賞金かせぎへと発展する。 なつかしいのは、「シェー」やエレキの神様寺内タケシが登場すること、彼のエレキ演奏が半端でないことは誰にもわかるほど。私たち若者は「エレキ」と言ったが年寄りは「電気ギター」と呼んでいたっけ。 映画はとてつもなくおもしろかったが、後で考えると、そのときおもしろかっただけだった。だからこれ1本でやめてしまった。 [映画館(邦画)] 5点(2012-04-23 00:12:49) |
1852. 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007)
先に田中裕子主演のドラマを見ていたこともありあまり感動できなかった。原作小説は読んではいないが、映画の方が原作に近いということはすぐわかる。リアルだし、映画的だし、淡々とかつしみじみと物語を語っていく。ナレーションがはいるので、なおさらそう感じる。そしてオカンが死ぬ前も死んでからも長い。だがどうしても盛り上がってこない、そうあのTVドラマの印象が今も長く強く残っているからだ。 TVと比較するとどうして役者が地味だ。田中裕子のオカンを、樹木内田の親子で演じアイデアは良しとしても、田中の芸達者には遠く及ばない。そのほかの人物にしても、迫力不足を感じた。 [DVD(邦画)] 5点(2012-04-22 05:52:15) |
1853. ミス・マープル/牧師館の殺人(1986)<TVM>
登場人物についての描写が細かいのに対して、推理にはなるほどというものを感じない。むしろ唐突さを覚えるくらいだ。シリーズ全体がそうなのかもしれないが、特にこの映画では目立った。 [地上波(吹替)] 5点(2012-04-16 06:10:12) |
1854. 鍵(1974)
谷崎潤一郎の原作小説が持つエロスに焦点を当てて映像化した作品。小説は文字で表現され、読者は想像たくましくイメージするが、そのイメージを実像化したものと言える。(18禁映画)日記や鍵の意味合いなど、先の市川映画より原作に忠実でリアルだが、キャストは京マチ子、仲代達矢を配した市川映画とは比べものにならないし、主役の女性が好きでない。夫役は能楽師の観世栄夫が演じていて好演だと思う。 [DVD(邦画)] 5点(2012-04-14 06:48:03) |
1855. 原子力戦争 Lost Love
《ネタバレ》 この時代の映画は結構知っているつもりだったが、この映画は知らなかった。それだけ話題にもならず埋もれてしまっていたということなのだろうか。 多くの方が指摘されているように、この映画は今いちである。今現在作られればもっと話題になっただろうし、映画だって鋭く描かれていたに違いない。 この映画は犠牲者が出ているにも関わらず真相は闇に葬られたままに終わってしまった。特に山崎明日香は何? [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-04-05 06:27:08) |
1856. 真夏の夜の夢(1999)
メンデルスゾーンの有名な結婚行進曲は、元々このお芝居に付けられた音楽だ。だからこの映画の中に登場しても当然なのだが、それだけでなく他にも「椿姫」の乾杯の歌などのオペラ曲も使われ豪華である。また配役陣も主役級の男優女優が多く登場し、これまた豪華、贅沢な作りだ。 映画はお芝居の台詞をなぞり、筋書き通りに進んでわかりやすい。ただ問題なのはあまりにも現代風すぎて、シェークスピアらしさや物語の幻想的な雰囲気がなくなっているのが残念だ。その顕著な例が自転車、ムードぶちこわしもいいところ。 しかし劇中劇の「ピラマスとシスビー」はおもしろく良かった。 [DVD(字幕)] 5点(2012-03-31 16:09:29) |
1857. マタ・ハリ(1931)
有名なグレタ・ガルボの「マタ・ハリ」だが、私にはのんびりしすぎてどうも好きになれなかった。スパイ映画というより、ロマンス映画に近いかも・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2012-03-24 15:19:01) |
1858. 疑惑の影(1943)
心理劇としてのサスペンス感は見応えがあるのだが、どうも結末が好きでないし、警察は何をやっているのだという思いが強い。したがって後半大幅に減点。 [DVD(字幕)] 5点(2012-03-23 19:17:23) |
1859. 遊び
《ネタバレ》 家庭的に恵まれない少年少女の青春映画は嫌いではないが、やくざがからんだ映画は好きでない。また二人とも現実逃避にしか思えず、将来性はまったくのゼロ、ラストの沈みかけた舟がそれを物語っている。これが増村映画でなければ、途中で映画館から出てしまっていただろう。なお同時上映映画は松坂慶子の「夜の診察室」この映画でも松坂は大門関根が踊りに行ったゴーゴーホールで、二人の間に割って入った常連のフーテン娘として1シーンだけ出ている。 [映画館(邦画)] 5点(2012-03-13 20:14:41) |
1860. 西城家の饗宴
《ネタバレ》 家族愛をテーマにほのぼのとした感じはとても良いが、元海軍大佐の父親が協会の金を流用するとは信じられない。一遍に見る気が失せてしまった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2012-03-10 11:21:18) |