Menu
 > レビュワー
 > 港のリョーコ横浜横須賀 さんの口コミ一覧
港のリョーコ横浜横須賀さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 118
性別 女性
年齢 41歳
自己紹介 前回アクセス(H30.11月)から2年ぶりに再びアクセス。
なかなか時間がないものの、地味〜に、たま〜に、映画は観ているのですが、、何故か映画鑑賞よりレビューを書く方が時間がかかる不思議…
簡潔に論理的にまとめる能力が欲しいです(泣)

<採点基準>
10  :生涯のベストムービー。理由は様々だが愛してる

9 ~8 :かなり大好き。純粋に面白い。好き!

7 ~6 :なかなか良い、悪くない。云わば平均!

5 ~4 :微妙、消化不良、苛々。あまり好きではない

3 ~2 :見たことをひたすら後悔、後悔、後悔

1 ~0 :滅多に出ないが出たら最後。永遠にさようなら

これからもよろしくお願いします!

令和2年10月10日

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234
投稿日付順1234
変更日付順1234
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  自虐の詩 《ネタバレ》 
原作未読ですが、DVDは何度も(おそらく10回近く)観ています。  私はこの映画が本当に大好きです。 でも正直言うと、初めて見た時は「まぁ面白い」程度の評価でした。(点数で言えば6~7点) しかし、この作品には不思議な中毒性があります。 なんだか急に、本作に溢れている『さまざまな愛の形』に触れたくなるんです。 そういう時は大抵、自分の心が疲れて荒んでいたり、優しくされたい、愛されたい!と思っている時なんだなぁ…ということに気がついたのも、ごく最近のことです。 一度目より二度目、二度目より三度目とどんどん魅せられていき、最終的には私にとってバイブルのような存在になったのが、加点の理由だと思います。  序盤は、ただひたすら不憫な女性にしか見えない幸江と、端から見ればただのダメ男であるイサオの関係性が、テンポよくコミカルに描かれています。 悲壮感は一切漂わず、寧ろ笑ってしまう(幸江ちゃんごめん!)描写が多いので、不快感もありません。  では何故イサオに不快感を抱かずにいられるのか? それは、彼から「幸江に対する深い愛情」が感じられるからだと思います。 イサオは天性のヤクザ気質を必死で抑え、堅気として真っ当な人生を歩みたいのに歩めない葛藤に苛立ちます。 ゆえに物に当たりギャンブルに逃げるものの、決して幸江には手を挙げず、弱音も吐かず、言い訳もしません。 どんなに辛くても、嫌気が差しても、すべては幸江のため、愛する幸江あってこその決断だから。 幸江に対する誹謗中傷も一切許さない彼の姿勢には、「深い愛」と「男としてのスジ」を感じさせます。 その「スジ」が厄介だったりするのよね…と女の私は感じる時もあるのですが、それはきっと男の人にしか解らない領分ですから、私も幸江のように受け容れようと思います。 そんなイサオの醸し出す「何か」があってこそ、幸江が献身的に尽くす理由に含みを持たせてくれています。  その「何か」は、現在の2人とは真逆の関係性だった「過去」にあることが判明します。 2人の関係だけでなく、幸江自身の過去も詳らかになることによって、彼女の人間性にも深みが増してゆきます。 人間は多かれ少なかれ、裏切り、裏切られる人生を歩むのだと思います。 幸江は若くして信じていた人たちに裏切られ、たくさん傷つきますが、彼女自身も自分を必要としてくれた人を裏切り、傷つけていたのもまた事実です。 しかし悲しいかな、人間は傷つけるより傷つけられた事実の方が心に大きな影を落とします。 ゆえに幸江は常に愛されることを望み、愛されることこそ幸せになる近道だと信じていましたが、自分から人を愛するという観点は無いため、愛し方にも疎い、悲しい人間になってしまったのだと思います。  けれど、そんな彼女に『ありのままの自分と向き合う強さと勇気』を教えてくれたのが熊本さん。 そして『一途に人を愛することの難しさと美しさ』を教えてくれたのがイサオ。 死の淵でも『自分の見方を変えれば愛や幸せは常に感じられる』ということを、幸江は母から教わります。  私が思う『彼女にとって最も幸せなこと』とは、「愛とは、幸せとは何か?」を教えてくれる人たちが周囲にたくさん居たことだと思うのです。 彼女はそれに気づき、自分を変え、受けた愛情や恩を彼女なりにお返ししていこうとする心を持ったからこそ、ずっと欲しがっていた愛情や幸せに値する人間になった…のではないかと思います。 不思議なパラドックスですが、渇望するほど遠のき手放せば近づいてくるのは、世の真理なのかもしれません。  彼女は一見、決して幸せとは言えない人生を送っているのかもしれません。 けれども、その過程で彼女が手に入れたのは、何よりも大きく、何にも代えがたく、日頃は気が付きにくくて手に入れるのがとても大変なもの、だったのではないでしょうか。  「愛する」とは「必要とすること」や「信じること」で、受け取る以上に惜しみなく与えるもの。 それが自然にできた時こそ、幸せは私たちの心に訪れるのかもしれません。  幸も不幸も同じだけ価値がある。人生は確かに意味がある。今の私なら、その言葉に心から同意することができます。 ありがとう。
[DVD(字幕なし「原語」)] 10点(2015-11-18 17:22:00)(良:1票)
2.  大日本人 《ネタバレ》 
これを「映画」と呼んで良いのだろうか? その疑問を、今でも払拭出来ずにいる。 映画といえば映画です。 でも、テレビの特番でやれば十分な内容ではないでしょうか。  「ダウンタウンの松本人志」として作ったなら、まだ許容できる。 しかし「映画監督の松本人志」として作ったのならば、終盤は『逃げ』としか思えない。 「面白くない!」とか「才能がない!」と酷評されるのを恐れた故に、 自分のフィールドである「笑い」を持ち出したとしか思えないのですよ。  ズルいと思いました。 曲がりなりにも映画評論をしてきた人なら、最後まで逃げないで欲しかったです。  そして、私の笑いの感性には引っ掛からなかった為、残念ながらこの点数です。 劇場で見なかったことが、唯一の救いかもしれません。
[DVD(邦画)] 2点(2012-04-28 23:49:14)
3.  そのときは彼によろしく 《ネタバレ》 
で、いつ? と問いたくなった。
[DVD(邦画)] 3点(2012-04-28 23:08:10)
4.  陰陽師Ⅱ 《ネタバレ》 
前作の「陰陽師」を母と二人で観に行き、わりと楽しめていたからこそ、 本作「陰陽師 II」も観に行きました。 しかし、蓋を開けてみれば酷い出来。 本当に酷い出来。  どれくらい酷いかって? 野村萬斎に惚れ惚れしてかなり厚いフィルターが掛かっていた我が母でさえ、 「萬斎が満載じゃなかった…(´・ω・`)」などと、思わず宣ってしまうほどです。 映画館を出た瞬間に言われたので、思わず母の横っ面を引っ叩きたくなったのはいい思い出。  それくらい酷いです。 繰り返します、とにかく酷いです。 もう永久に目にすることはないです。
[映画館(邦画)] 0点(2012-04-28 23:05:21)(笑:2票)
5.  サマーウォーズ 《ネタバレ》 
ごめんなさい、低評価にします。 当時高校生だった従弟に激しく勧められたので鑑賞しましたが、まったく面白く感じられませんでした。  細田監督の映像演出は、確かに細かくて美しいと思います。でも、肝心のストーリーが楽しめなかったんです。やけにオタク臭がすると言うか、妄想臭い展開に萎えてしまいました。こうして文字にしている今も、言い知れぬ不快感が込み上げて来ます。多分、あの女の子のあざとさ?や、変身するシーンが気持ち悪くてダメなんです。。  好きな方には本当に申し訳ありません。またいずれ、書けそうな時に再投稿します。   <<再投稿>> 映像演出については、前述の通り。 昭和と平成を融合・共存させようとしている努力は良いと思う。しかし、それは「映像演出においてのみ」発揮されていて、ストーリーとしては疑問符が残る。  まず、キャラ設定が安易で稚拙。主人公は、奥手だが実はとても賢くて、というヒーロー要素を備えるキャラ。ヒロイン1は、明るくて可愛くてちょっと強引なツンデレタイプ。ヒロイン2は、趣味も格好も男っぽい、一人称は「ボク」と言いそうなタイプ。 抽象的な表現だが「あ~、結局それね」と思わず言いたくなるステレオタイプに辟易した。  そしてこれは私の個人的な意見だけど、どちらのヒロインも同性に好かれるタイプには見えないのよね。。 二人とも悪い子じゃないとは思う。けど、同性からすると「絡みにくい・難しい」と思われるタイプな感じ。往々にして、そういう子の方が異性に好かれるんだけどね。  次にストーリー展開。古き良きノスタルジックな昭和と、現代的な平成の価値観を絡ませようとするのは面白い。しかし、その絡ませ方が微妙。おばあちゃん、どんだけ権力者なの?(笑)そして身内がみんな公務員というのは少し乱暴では?それとも田舎ではこんなもんなの?いち高校生が、小さな村のひと家族が、こんなに大きな問題を簡単に解決出来ちゃうあたり、リアリティに欠ける。  詰まる所、全体的に幼稚な感じがして楽しめなかったんですよね。男性の憧れが詰まったキャラや、男の子が喜びそうな描写を気持ち悪く感じてしまったのは、捻くれた私の性格の所為なのは分かっています。。だからイジメないで(><)  ま、私はこの映画に向く人間じゃないんでしょう。この類の作品は、素直な心の方々にお任せします(^^;
[DVD(字幕なし「原語」)] 2点(2012-04-28 22:58:37)(良:1票)
6.  アマルフィ 女神の報酬 《ネタバレ》 
文句その1:サラ・ブライトマンの無駄遣い。  文句その2:天海祐希の演技が下手すぎて萎えた。  文句その3:織田裕二は何やっても織田裕二の域を超えない。  お金を払って観たことをひどく後悔した作品。 二度と目にすることはないでしょう。  しかし、此処はさすが「みんシネ」ですね。 レビュワーの皆様が、私の言いたいことはすべて代弁してくれていました。  この映画は、全てにおいて目にアマルフィ。 (勿論ドヤ顔で。多少目はキョロついてますが。)
[映画館(邦画)] 2点(2012-04-28 22:48:35)
7.  プラトニック・セックス 《ネタバレ》 
懐かしいですね。 当時、飯島愛さんの本も流行っていたので、映画も友達とみんなで見に行きました。 勿論、原作も既読です。  映画と原作に多少の違いはあるものの、映画は映画で纏まっているとは思います。 でも、当時を思い返すと、自分も友人たちも「つまらなかった」と言っていた事を思い出します。 あと異口同音で「オダギリ・ジョーめちゃくちゃ格好良い」です。 それしか残らなかったのかもしれません。  でも、見方を変えれば、そう思えた自分や友達連中は幸運だったのかもしれません。 あの映画(原作も含む)の内容、つまり飯島愛さんの半生に高校生が共感していたら、 それはそれで大変な事でしょうし。 「経験しなくても良いこと」というのは、いつの時代も判断が難しいです。 第三者は何とでも言えますし、当事者にしか解らない事も、たくさんありますしね。  現在の飯島愛さんの事を思うと、何とも言い難い作品ではあります。 本や映画を通して彼女の生き様を見て、若い女の子たちが同じ轍を踏まないでいること。 これこそが、彼女の願いであると思いたいです。
[映画館(邦画)] 3点(2012-04-28 22:42:02)
8.  秋深き 《ネタバレ》 
私の大叔母は、私が中学2年生の時に乳癌で亡くなりました。 昭和初期生まれの方でしたが、当時では珍しいほどの「巨乳」だったそうです。 大叔母の姉である私の祖母も「決して小さくない人」だったそうです。  時は流れます。 私の伯母は「小さめ」ですが、私の母も「大きい」部類だったようです。 そして私も、どうやら一般的に見ると「巨乳」だそうです。 俗説では「巨乳の方が乳癌になりやすい」とよく耳にします。 私は、隔世遺伝的に我が身に乳癌の恐れがあるのではないかと、内心震え慄いています。 妹や従姉妹たちを見回しても、皆わりと「小さめ」な為、不安感の増幅は半端ありません。 遺伝ってすごい。そして恐ろしい。  …無駄話をして申し訳ありません。 つまり、私にとってこの映画は、他人事では済まされない大きな衝撃を残したのです。  私は、もし自分が乳癌になっても、あのような決断を下せる自信がありません。 大叔母の最期を目にしているだけに、恐らく、私には出来ないと思います。 乳癌の痛みは、それはそれは酷いものだそうです。 もし、サトエリのように死ねるなら… 痛いは痛いのかもしれませんが、あのように我慢出来て、綺麗なままで逝けるのなら、 私も、愛する人の為に死を覚悟出来るかもしれません。 しかし、多分現実は、もっと酷で壮絶だと思います。  だからこそ、サトエリのような決断を下せる女性は、フィクションだとしても尊敬に値します。 乳癌や婦人科系の病気は、女性の精神にとても大きな傷を残す病だと思います。 特に「乳房」は、身体的に判りやすい「女性としての特徴、また象徴」でもあるだけに、 それを残して死を選ぶという決断は、同じ女としても頭が下がる思いです。  でも、いったい世の中の女性の何人が、サトエリと同じ決断が出来るかな?と考えると、 限りなく少ないのではないかな…と思います。 女だからこそ解る苦しみや苦悩が、本作では描ききれていないのです。 もう少し女性としての葛藤を見せてくれていたら、また違った印象だったのかな…と思いました。  と言うことで、5点とさせて頂きました。  余談ですが、最近では乳癌になって切除を余儀なくされたとしても、 お尻、お腹、太腿などの余分なお肉を使って、乳房を再生することが出来るそうです。 この朗報を二人が知っていたら、どうなっていたのかな…と、余計な思いを馳せております。
[DVD(邦画)] 5点(2012-04-28 22:18:17)(良:1票)
9.  13階段 《ネタバレ》 
あら、意外と低評価ですね。 私個人としては、とても良い作品だと思いました。  マイナスポイントは、終盤のシーンです。 10年前の出来事に対して説明が必要だったのは解りますが、この独白で、 かえって純一自身の冷たさや弱さが際立ちました。 あんなに純一に対して一途で献身的な友里に対し、冷たい態度ばかりとるなんて…。 友里の優しさや強さに、少々甘えすぎでは?と感じました。 しかもあの瞬間に目覚めるなど、あまりにもタイミングが良すぎだと思い、マイナスとしました。  しかし、それでも好評価なのはそれなりに理由があります。  死刑囚160番、寺田は最期に言います。 「ここに向かう途中で見たタンポポがとても綺麗でした」と。  恐らく、拘置所内にはタンポポなど咲いていないのではないでしょうか? 仮に咲いているとしても、死刑執行目前の受刑者の目には、決して触れない場所のはず。 だから南郷には、寺田の言葉の意味がずっと引っ掛かっていたのでしょう。  タンポポの花言葉には「真心の愛」「神のお告げ」「愛の信託」「思わせぶり」「別離」 などがあります。 恐らく寺田は、最期の道々で「神のお告げ」に巡り逢ったのではないかと思います。 もっと言えば、自分の最期が南郷に託される事を予見していたのかもしれません。 だからこそ寺田は、唯一最期の言葉を南郷へ向けたのでしょう。 刑務官としての南郷たちの「真心」に感謝し、さようならという「別離」の言葉を、 「思わせぶり」な言葉で伝えたように、私には思えたのです。 (勿論、寺田がこうした意味のすべてを知っていたとは思いませんが) だからこそ寺田は、怖がらず、足掻きもせず、胸を張って逝けたのでしょう。  そして、最後にタンポポが押し花にされていたのも、純一と南郷の別離も意味し、 また同時に夫婦や家族としての愛の再生も意味していたと思います。  「生きる」という事とは「失敗と再生の繰り返し」。 臭いものに蓋をして現実から目を背けて続けていては、愛にも、真実も、救いにも、 一生辿り着けないということなのでしょう。 しかし、その辛く厳しい過程を辿ると心に決めた時こそ、手を差し伸べてくれる人や 傍に居てくれる人が、この世にはいるのだ…と、不動明王様は教えて下っている。 私には、そう思えました。   この映画自体も思わせぶりでしたが、こういう思わせぶりならたまには良いものです。
[DVD(邦画)] 8点(2012-04-28 21:33:27)
10.  ゼブラーマン 《ネタバレ》 
冷静に見れば、本作は可も無く不可も無い、凡作のはずです。 設定はありがち、何でもあり、展開も凡庸で無難に収まってしまいます。  では、いったいこの映画の何が、私を高揚させたのか? 答えは「オタクの趣味における思考回路(妄想)をそのまま具現化したから…」でしょう。  「趣味」とは「自己満足のみで成立しうる自己実現」だと、私は思います。 同じ分野であっても、人によって感銘を受ける部分や影響される箇所は多種多様です。 それでも「己の価値観に自信や満足感を抱いていられる状態」を、人は趣味と呼ぶのでしょう。  しかし、同分野において価値観や意思を共有出来る相手が見つかった時、趣味は趣味の領域を超え、一種のコミュニティへと進化するのだと思います。 恐らく、その空間が出来たことにより生まれるのが「連帯感」なのでしょう。 そして、連帯感は個人の心理にも多分に影響をし、「承認欲求」や「自己顕示欲」という物を生み出すのではないかと思います。  承認欲求や自己顕示欲というのは、多かれ少なかれ、人間には誰にでも備わっているものです。 趣味においても、それらの欲求を上手に解消している人は、数多くいます。 しかし、趣味の道を究極的に進んでいる、所謂「オタク」と言われる人たちは、その欲求も比例して強くなりがちです。 自称・他称問わず「オタク」と言われる人間は、それだけ一つの事に情熱を注げるのだ… という捉え方もありますが、その強すぎる情熱が仇となることも、少なくはありません。 周囲の不理解や蔑みに直面すれば、自己満足の世界とは言え、悲しくもなるものです。  そういった意味で本作は、そんなオタクの鬱積を妄想によって晴らしている、ブラックユーモアに溢れているようにも見えます。 現実社会では有り得ないことも、夢の中でなら可能です。 自分の得意なこと、好きなことを生かして周囲に認められれば、これほど喜ばしいことはありません。 そういった「一途な想い」を、ヒーロー物として分かり易く具現化しがた故、私はどこか興奮が抑えられなかったのかもしれません。  ある意味「信じていれば夢は叶います」と謳う、某ネズミーさんのお姫様映画に通ずる物もありますね。 私は「信じていれば夢は叶う」とは思いませんが、「信じる心は勇気と活力を与える」と言うならば、諸手を上げて賛成しちゃいます。
[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2011-12-06 18:01:48)
11.  ヤコブへの手紙 《ネタバレ》 
短時間の作品だが、内容は非常に濃い。 人が生きる意味や生死観と重い題材ではあるが、悲壮感はなく、静謐で温かい空気が流れている。フィンランドの田舎町の風景がそれを手伝っているのだろう。聖書の言葉が与える神秘的な優しさの影響も大きい。  物語は、殺人により終身刑に処されていたレイラが、恩赦によって出所する所から始まる。彼女は唯一の身内である姉の元には戻らず、刑務官に紹介されるまま、片田舎の教会の牧師・ヤコブの元に届く「手紙」を読む仕事に就く。ヤコブは盲目ゆえ、レイラに手紙の代読と返信の代筆を頼むのだ。  興味深かったのは、光と闇の使われ方。 陽の光に照らされて生い茂る木々や草花。 そんな外の風景とは対照的に、ヤコブの家の中は暗く、老朽化によって傷みきっている。 悩める子羊たちに優しい言葉と安らぎを与えるヤコブとは、まるで正反対の様相。これは単にヤコブが盲目であるからではなく、家が「彼の心の闇そのもの」なのだと思う。  彼は言う。「自分の役割は『神の教えを説くことだ…』と幼い頃から思っていた」と。 彼に救いを求める手(手紙)を優しく導くこと。それこそが彼の生き甲斐で、人生で、存在意義なのだ。 しかし、それはあまりにも脆い。  確かに隣人愛は素晴らしい。 しかし、人から必要とされる事が生きる目的と化したヤコブは、それらを失う不安や恐怖心に心を蝕まれていたのだろう。ヤコブの家の暗さに、そんな哀愁が漂っていてとても印象的だった。  レイラの心も、溢れる自然美(ヤコブの家の外)とは裏腹に暗闇に満ちている。 しかし、ヤコブと日々を共にすることで彼の心の闇に触れ(ヤコブの家の中)、彼女自身も心の扉を開いていく。彼女はヤコブの為に、彼女自身の「恥部」をさらけ出す決意をする。これは、キリスト教的には「自己犠牲」の一種ではないかと思う。  孤独を抱えていたレイラは、自己犠牲により新たな救いと希望を見出す。同時にヤコブも、「隣人愛」によって、彼自身の命を以ってレイラを救済し散ってゆく。レイラは「生への希望と活路」を、ヤコブは「使命と充足に満ちた死」を、互いに与え合ったのだろう。  人は人の心の闇に触れた時にこそ、本当に優しくなれるのかもしれない。たとえその闇が深くても、いつか必ず光は差しこむ。 誰かに必要とされたいと思うのは、人としての純粋な欲望である。だからこそ、私たちは愛し合えるのだと思いたい。
[DVD(字幕)] 8点(2011-11-17 00:40:06)(良:3票)
12.  ブリジット・ジョーンズの日記 《ネタバレ》 
初見時は18歳(若っ!!)だった私も、気がつけば、二度目の観賞は10年という月日が経ちました。 当時の私には、自堕落な私生活・私性活を送るブリジットに、まったく共感することが出来ませんでした。 10年経った今でも、自堕落かつ直情的な彼女に共感することは、確かに難しいです。  しかし、この年齢になったからなのでしょうか、今の私は、ブリジットの心情を理解することは出来ました。 孤独な夜の物哀しさ、変わらぬ日常の安心感と欠乏感、周囲との環境差による軋轢。 「年齢がすべてではない」と分かりつつ、言い聞かせつつも、生理的・本能的に感じてしまう「限界=女としての価値」。 昔、誰かが言いました、「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」と。 これほど本作に調和する言葉は、他にありましょうか? 「妙齢」「女性としての価値」など気にもしなかった若かりしあの頃とは違い、いつの間にか様々な形で「自分自身」に気づかされるのです。 増えていくのは、歳の数と、無駄な経験と、ため息の数と、体重ばかり…という現実に。  しかし、ブリジットはそんな輩にも笑顔を向けて受け流します。 哂われ、どやされ、蔑まれても、ブリジットは本心を顕にはせず、笑って、時にはシニカルさも持ちつつその場をやり過ごします。 彼女が自分自身を受け容れているのだ…ということに判った瞬間でした。 強さでもあり、優しさでもある。 そんなブリジットの長所に惹かれる男性がいるのは、頷けます。 ただ、あんなイケメンや高スペックの男性がブリジットのような女性を好むのは、現実ではかなり確率が低いとは思いますが。  本作は完全にターゲットが絞られており、決して万人向けではない作品です。 その点は大きく採点に加味されたため、この点数と致しました。 『妙齢』に達し、経験だけが増えてしまい、かつては感じ得なかった孤独、苦しみ、焦りに苛まれた女性たちを慰む為に創られた作品…と言っても過言はないでしょう。 「自己憐憫」「自己陶酔」「現実逃避」という効能を有した本作は、心の処方箋そのもの。 人によっては過剰摂取が癖になり、薬物中毒に陥るほどの危険性も孕んでいるかもしれませんので、用法用量にはお気をつけ下さいませ…
[映画館(字幕)] 6点(2011-10-31 14:14:40)
13.  仏陀再誕
近年稀に見る「自己紹介乙!ww」「お前が言うなwww」と言いたくなる作品。  そもそもの部分で色々と言いたい事がたくさんありますが・・・割愛しておくのが賢明ですね、気が向いたら後日書き足します。  無駄に高い作画と微妙に豪華な声優陣のキャストに、せめてもの敬意を表して1点。  あ、あとエンディングの歌、アレなんなんすか?
[インターネット(字幕)] 1点(2011-04-23 01:29:08)
14.  山形スクリーム
今まで「芸能人で同じ誕生日の人、居る?」と尋ねられれば、必ず「竹中直人!」とちょっと自慢気に答えていました。 芸達者で才能に溢れ、個性的でインパクトのある人物だったから、結構好きだったんです。 でも、今後は差し控えようと思いました。 それがこの映画の評価です。  余談ですが、試写会の時、斜め後ろに誰かが座った気配がしたので振り返って見てみると… なんとご本人でした。 スクリーンの中の人と殆ど違いがなく、ごく普通の出で立ち。 あわや、私がスクリーム@六本木
[試写会(邦画)] 3点(2010-12-08 12:43:13)
15.  最終絶叫計画4 《ネタバレ》 
個人的に、第1作目と同じくらい好きな作品です。シリーズの中では、1作目に匹敵するくらいのハイクォリティーな出来じゃないかな?と思います。1と4では作品のベクトルに違いはありますが、エログロも1ほど露骨ではないので、ある程度の下ネタ耐性があれば幅広く楽しめると思います。 パロディ部分が凝った作りになっているのは、好みの分かれるところかもしれません。そこそこ映画を見ていたり、ある程度アメリカのお国柄や国民性などを知っていれば、より楽しめるかもしれません。要は内輪向けの笑いってことですね。  ただ、劇中で日本語の会話をしているので、われわれ日本人からすると色々な意味で笑えるところでもあります。キャストたちの流暢な日本語をどうぞお楽しみに。(にっこり)  1~4までを見て一貫して言えること。それは「よほどの人でない限り、私は気安くこの4作品を勧めない」ということです。 なぜか?だって、わざわざ自らの品性・人格を貶める必要ないでしょう?この映画を勧めるってことは、自分から積極的に友人や恋人を失くしに行くようなものです。 こういう作品は、一人でニヤニヤと気持ち悪い顔をしながら、ヒッソリと見るのがきっと正しい見方のような気がします。 みなさんも用法用量には気をつけて、正しくご鑑賞くださいネ。
[DVD(字幕)] 7点(2010-12-08 11:27:36)
16.  最‘狂’絶叫計画 《ネタバレ》 
2年ぶりなのに、全体的に無難なパロディ映画に終止しちゃってるのがつまらん。エログロを期待している思春期のキミたちにも残念なお知らせ。今回はエログロほとんど無いYO!多少下ネタ耐性のある女性なら問題ないレベルの仕上がり。  こんな(クソ)映画から過激なエロを取ったら、いったい何が残るって言うのよ?製作陣バカかとアボカド。 ま、そのぶん今回はブラック・ユーモア満載だけど。さして面白いわけでもないかなぁ。。。  頭の中が空っぽのヤツじゃなきゃ、こんな(クソ)映画見ないよね。わたしも含めて。  チャーリー・シーンのヘイッ!だけが見どころかな。
[DVD(字幕)] 6点(2010-12-08 10:35:09)
17.  最‘新’絶叫計画 《ネタバレ》 
今回は、前作よりもイージーな仕上がりになっています。(はっ?自分で言ってて意味不明) もしあなたが前作で抱腹絶倒し、期待してこの映画を観るなら。。。 チッチッチッ、ご期待には添えないでしょう。  つまらなかったです。前作が好きだっただけに、殊更つまらなさが強調されました。 過度の期待は禁物、それに尽きます。
[DVD(字幕)] 4点(2010-12-07 22:00:59)
18.  ザ・リング 《ネタバレ》 
サマラたんに、一言モノ申~す!!  ダメだよぉ~~!!! テレビから出る時にあんな早く出てきちゃあーーー!!! しかも、出た後にプチ瞬間移動も使っちゃダメでしょおおおお!!! あそこが山場なんだよ、今夜が山田くらいヤマなんだよ! それを、おま、ダメだよおおおおお!!!!!!!。・゚・(ノД`)・゚・。  ・・・・うん、分かってる(´・ω・`) 分かってるよ、サマラたん。。。 ここはアメリカだもんね、日本じゃないもんね。 日本版みたいにゆっくり出てきたら、出て這いずってる間に銃で撃たれちゃうもんね。 ごめんニョ、サマラたん(´・ω・`)  でも面白かったですよ、そこそこ。 あ、スミマセン。 「そこそこ」とか言ってたら、サマラたんがComeー Maybe Comeーですね、わかります。
[映画館(字幕)] 6点(2010-12-07 21:38:01)(笑:1票)
19.  最終絶叫計画
『ハーイ!良い子のみんなー!今日はよく来てくれたね~! おや?もうこの映画が観たくてウズウズしているのかい? ハッハー!焦るなよ、ベイビー。お楽しみはこれからだZE!  だが残念なお知らせがあるんだ。 実はこの映画、少しアブない描写が含まれていて、観賞年齢や対象がとても限られているんだよ。 Oh~!なんてことだ。とても残念だよ… 良い子のみんな、僕と約束だ。 この映画を観る前には、必ずパパやママに相談すること!いいNE!?  そして、そこのウブなお嬢さんたち。キミたちはこの作品を見るべき人間ではない事を、よく分かっておくべきだ。 ただし!! もし普段カマトトぶってるお嬢さん(←死語)が本作を観たがっていたら… そこのボーイ、今夜はきっとイケるぜ!!(性的かつ生的な意味で)』  そんな感じの映画です。(どんなだよ)   あ、ちなみに私は、ウブだった(ハズの)高校3年生の時、彼氏とのデートで観てしまいました。私は腹筋崩壊の爆笑、彼氏はブルーマンもビックリなドン引き。せっかくのデートでこんな(クソ)映画をチョイスしてしまった自分を、未だに正当化している私。父よ母よ、今日も娘は元気です。
[映画館(字幕)] 8点(2010-12-07 17:53:36)(笑:1票) (良:1票)
20.  僕の彼女を紹介します 《ネタバレ》 
巷で「猟奇的…の”前のお話”」などと話題だった本作。 その所為か、当時は先入観無しには見れそうにもありませんでした。 よって、公開当時からかなり時間が経ち、先入観も話題も薄れた今年に観賞。  序盤、雨の中を二人で踊るシーンには魅せられました。 「おぉ!!これは、もしかしたらもしかするぞ…?」とワクワクしたものです。 しかし、徐々に尻すぼみになり、無理矢理な展開が多くなり、最終的には物足りない印象に落ち着いてしまいました。  『チョン・ジヒョンにスポットを当てる』事に重点を置きすぎていると思います。 彼女を写すカメラが彼氏目線であることは分かりますが、これでは彼女のプロモーションビデオです。 いや、確かに彼女は美しいし、私も大好きだけどね… 逆に言えば、それでも飽きずに見れたのが凄い。 彼女の魅力の賜物でしょう。  ラブストーリーとしては、そこそこ面白いのかもしれません。 でも、なんだか薄っぺらい印象を受けてしまいました。 確か「猟奇的な彼女」が「僕の彼女を紹介します」のアンサームービー?とのこと。 だとしたら、彼女のワガママ、自己中、ツンデレ的要素を本作では少し変えるべきだったと思います。 猟奇的…では、彼女の言動の「原因」と「結果」があるから観賞者は納得出来たのです。 それを本作でも同じような彼女像を作り出してしまったら、彼女は単なるワガママ女に成り下がってしまうのです。 それが残念でした。  それにしても、韓国警察のモラルの低さに唖然。 他の映画を引き合いに出して申し訳ありませんが、これでは「殺人の追憶」で描かれている何十年前と大して変わらないじゃないですか(呆)
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-22 19:00:09)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS