1. ロッキー
本当に観るべき映画とはどんなものか。こういう作品をいうのだと思います。 映画を見る前と見た後に、自分の心の何かを変えてくれる。 何もできない自分だけど15ラウンド立っていれば、人生は素晴らしいものだと感じることができる。 素晴らしい作品です。 最初に見たのはテレビの月曜ロードショー。 それから30数年ぶりの鑑賞。 試合に入ってからの展開が意外と早く感じましたが、ロッキーとエイドリアンの愛は、あの時見たときと同じ感動を得ることができました。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2014-10-18 09:12:34)(良:1票) |
2. ポセイドン・アドベンチャー(1972)
《ネタバレ》 市販されているDVD、ブルーレイに収録されている吹き替えは90分ほどで、所々字幕スーパーに切り替わってしまいます。 今回、WОWОWさんは素晴らしい仕事をしてくれたと思っています。 私も含め、1976年に月曜ロードショーで放送されたバージョンを求める方も多いかと思いますが、やはり簡略化された字幕スーパーより、プロの吹き替えさんに任せた完全吹き替え版を観たほうが断然説得力があります。 個人的には、アーネスト・ボーグナインは富田耕生さんにやってもらいたかった。 私はアクションでもSFでもパニック物でも、まず第一に人間ドラマを求めます。 この映画には、それが全て揃っています。 セクシーで足の綺麗な女優さんを何人も使っているせいか、不潔さも感じません。 全ての登場人物に愛情を感じさせてくれるので、皆を応援したくなります。 太ったおばちゃん、助かってもらいたかったなぁ。 アーネスト・ボーグナイン、奥さんに対する愛情、ものすごく伝わってきた!。 スコット牧師演じるジーン・ハックマン、若くてメッチャ格好良かった。 そして蒸気で熱くなったハンドルを命がけで回すシーン、私の眼が涙でいっぱいになった。 そして、名セリフ「牧師は正しかったんだ!」 小学生の時にテレビで観たときの記憶が鮮明によみがえった。 当時は、パニック映画の先駆けになった本作ですが、どれも、これを超えることができなかったと思います。 [CS・衛星(吹替)] 10点(2014-02-16 06:11:16) |
3. ひまわり(1970)
《ネタバレ》 冒頭の一面に広がった向日葵、印象的なメロディー、男女の愛、そして戦争…。 戦争は全てを破壊してしまうんですね。 ソフィア・ローレンって特に印象なかったのですが、初めて観賞し、彼女の魅力を存分に味わいました。 彼女自身、この映画は若い人に見てもらいたいとのこと、う~ん…そうですよね。年取った人が見るものではないかも(笑)。 シンプルなストーリーながらお互いが自分に敷かれてしまった道を歩まなければならない結末に胸が締め付けられました。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2013-04-11 05:45:32) |
4. さよならミス・ワイコフ
《ネタバレ》 私が「結婚しない女」と同様に数えられるウーマン・リブを描ききった映画だと思います。 オークションではビデオが数万円、私の知る限り、渋谷、新宿の某レンタルショップでしか貸出できないのが残念でなりません。 35歳で早期更年期障害を抱えたバージンの女教師。ところどころで男性との接触があるかないかで残念な結果に終わってしまう末路、若い黒人にレイプされ、それが返って彼女の積もり積もった雪を溶かしていく。 人種差別反対を訴えた彼女が黒人と毎日体を交わらしていたことを知った、この小さな町は彼女を即、追い出してしまう。否、彼女から旅立ったと言ったほうがいいかもしれない。だから、この映画のタイトルは「グッバイ・ミス・ワイコフ」ではなく「グッド・ラック・ミス・ワイコフ」なのだ。 こういうセンスは男性作家が作り上げたものに違いないと私的には思う。 禁断の果実を口にしたイブは一つの人間に生まれ変わったのだ。 [ビデオ(字幕)] 10点(2012-02-03 23:05:54) |
5. セブン・ビューティーズ
私が観た映画の中でも「肉体の悪魔」と並ぶ10点満点中の10点です。 アカデミー賞で主要4部門ノミネート。なのにDVDはおろかレーザーディスクもありません。 七人の美しい(?)妹たちをもつ名誉を保つことが一番大切!という男の波乱万丈の話です。 このサイトで異色作に高評価を挙げる人達が何故観ていないのか? レンタルショップにもほとんど置かれていませんが、是非探して観ていただきたい作品です。 「トト・ザ・ヒーロー」「時計じかけのオレンジ」「スターシップ・トゥルーパーズ」がお好きなら絶対満点をつけるかと思います。 [ビデオ(字幕)] 10点(2012-01-21 20:12:59) |
6. 約束の土地
《ネタバレ》 この映画を6点に止めておくのは惜しい。本当は9点だが、少しでも注目してもらいたいと思い、満点にした。 ヴィスコンティを観賞しているような気分になる映画だが、主人公を中心とした三人の友情(本当は友情とは呼べない)が、繊維工場建設の野望を企てていくお話し。 内容は、舞台は19世紀末、製作は70年代前半にも拘らず、皮肉にも現代の格差社会と全くと言っていいほど重なっている。 買収、ヘッドハンティング、インサイダー取引。正義も悪もない。登場する女性全てが人間として扱われていないのが特に悲惨だが、皮肉にも男たちは、その女性たちの影響で堕ちていくことになる。 今回、BS放送での観賞だが、DVD化されてないのが残念でたまらない。 全編に映される19世紀の舞台は既存のものを使ったので低予算だったらしい。 しかし、本作がアカデミー賞のノミネートを受けた時、ロサンゼルスに呼ばれた監督は、いったいどれだけの資金を使ったんだ?と頻繁に聞かれたと言う。 ヴィスコンティが観たか知らないが、もし観ていたら間違いなく絶賛していたと思う。 チャンスがあったら是非観てもらいたい作品だ。 [CS・衛星(字幕)] 10点(2009-12-12 03:07:59) |
7. ジャニス
ジャニスジョプリンにハマる、きっかけを作ってくれる映画だと思います。 編集に無駄がありません。 最近流行りの、関係者の回想インタビューといったものは全く入らずに、ジャニス本人の言葉とコンサート映像だけで進行していくところが理屈抜きに疲れなくていいです。 因みに、最近発売されているDVDには、歌詞の対訳がなくインタビューしか字幕が流れません。ビデオとレーザーは歌の歌詞も字幕スーパーがついているので、なるべくそちらで鑑賞されることをお勧めします。 歌詞の内容に彼女のメッセージが含まれているからです。 それにしても、明るく華やかにエンディングは流れるのに、胸が締め付けられ、涙が出てきてしまうのは何故なんでしょう? [レーザーディスク(字幕)] 10点(2009-01-15 15:33:01) |
8. 肉体の悪魔(1971)
17世紀、キリスト教の現実を赤裸々に描き出しています。 「ダヴィンチ・コード」なんて足元にも及びません。 登場人物はハッキリ言って悪人しか出てきません。男も女もドロドロです。もう笑っちゃうくらいドロドロし過ぎてます。 しかし、純粋に人間の心をさらけ出したケン・ラッセル監督の最高傑作です。 「時計じかけのオレンジ」「ウィッカーマン」「TOMMY」「バリーリンドン」「サテリコン」の世界観を理解できる人なら必ず満足します。 全裸の尼僧たちの乱交、悪魔払い、拷問、処刑シーン、全てブッ飛んでます。 セット、美術、衣装も文句無し。 そして、観終わった後の不思議な感動と爽快感。 未DVD化で、ビデオも希少ですが、是非探してみてください。 私の数少ない10点満点の映画です。 [レーザーディスク(字幕)] 10点(2009-01-13 21:27:19) |
9. 幸福の黄色いハンカチ
高倉健さん追悼でのテレビ鑑賞。40歳以上の人たちは子供の頃、頻繁にテレビ放送されたのを一度くらいは見ているんじゃないかと思う。それくらい誰もが知っているストーリー。私は子供の頃、出所した健さんが、ビールにラーメン、カツ丼を注文して、特に、滅茶苦茶カツ丼が食べたくなった記憶があったのですが、カツ丼には手をつけてなかったんですね(笑)。それから、この映画を全く知らなかった人のレビューを読んでみたいです。これからも多くの人に見てもらいたい映画ですね。 [地上波(邦画)] 9点(2014-11-30 08:20:46) |
10. ロッキー2
《ネタバレ》 前作の焼き直しですが、本作で一番感動するのは、出産で倒れてしまったエイドリアンの目を覚まし、ロッキーに「勝って」と言うところです。エイドリアンを大切に思うロッキーの心境が痛いほど伝わってきて素晴らしいです。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-10-18 09:16:03) |
11. 砂漠の流れ者
サム・ペキンパーの最高傑作とか言われているそうですが、最高に異色といったほうがいいでしょう。 ほのぼのとした雰囲気の中、笑いあり、涙あり、古き良き邦画を観ているようですが、山田洋二監督には到底できないサム・ペキンパー節のバイオレンスも入っていて、目茶目茶になってしまう要素が、逆に全て上手く仕上がってしまった(笑)作品になっています。 途中字幕スーパーになってしまいますが、DVDは吹き替えで観た方が面白いです。 ヒロイン役の声優さんは、テレ朝「ドラえもん」の、のび太役(初代)の方です。 [DVD(吹替)] 9点(2012-02-23 05:35:43) |
12. マッドマックス
《ネタバレ》 久々に観賞したけど、CG抜きのバイオレンスアクションは面白いの一言。 今回初めて気付いたのは冒頭で突っ走るナイトライダーは黒の追跡用インターセプターを盗んでいたこと。 あの車は2台あったんですね。 私が監督だったら「3」にも、もう一台インターセプターがあった…! なんてことになれば、シリーズとして面白くなっていったと思う。 [地上波(吹替)] 9点(2011-12-09 10:51:28) |
13. 罪と罰(1970)
以前、どっかの演出家のブログを読んでいて「『罪と罰』も読んだことがないのに役者を目指すなんて…」とか、お怒りになって書かれてあったのを思い出したけど、なんで「罪と罰」を読まないと役者になれないのかと自分的に「?」って感じでした。 まぁ、それはともかく、レンタルショップにもあまり置かれていない本作をやっと観ることが出来たのですが、原作を読んだのがずいぶん昔だったので、こんなシーン有ったかな…なんて思いだしながらの観賞でした。 キャスティングは原作(江川卓訳)にピッタリ。BGMというものがほとんどない中でも、およそ3時間半、退屈せずに観賞することが出来ました。 私は理解力のないせいか、あの有名な「大地にキスをする」行為が何故、神に許しを乞う意味になるのか分からなかったのですが、単純な意味だったんですね。 映像にしてもらって初めて分かることもあるんだなぁって思いました。 因みに、その意味なんですけど、犯罪を犯し、神様の創造された大地を汚してしまった償いを自分の唇で拭う。まぁ、私も、この主人公と一緒でちょっと理屈っぽいのかな。 ソーニャ役の女性が魅力的でした。 原作は、本編の後も、もう少し続くのですが、久々に有意義な時間ができたと思える素晴らしい映画でした。 因みに、原作未読だと、意味不明、つまらないだけですから注意してください。 [DVD(字幕)] 9点(2011-10-30 21:04:55)(良:1票) |
14. JAWS/ジョーズ
29歳の若さで、こんなに素晴らしいシナリオができるなんて信じられない。 スピルバーグって、どんな生い立ちなのか、そっちのほうが知りたくなる。 WОWОWで何回放送されているのか、何度観賞しても飽きることがない。 音楽、キャラクター、じわじわ押し寄せてくる恐怖感、全てが完璧。 ハリウッドの名作の一つなのは言うまでもありません。 ありきたりなレビューでスミマセン。 [CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-15 23:20:02) |
15. 刑事コロンボ/ビデオテープの証言<TVM>
タイトルといい、捜査過程といい、これほど古臭い展開に期待しなかったせいか、たった一つ…たった一つの決定的ラストシーンに鳥肌が立ちました。心臓が止まりそうになったと言ってもいいくらいです。 現在放送されている「刑事コロンボ」は今一番のマイブームで、テレビを観ながら、伏線、小道具、セリフのやりとりを注意深く見て、最後にコロンボが何を切り出すのか楽しみだったのですが、今回は、いろいろなものに惑わされてしまい、「本当にやられた!」って感じです。これだけ鼓動を激しくさせたのは、もしかすると犯人側に感情移入していたのかもしれません(笑)。 コロンボ、犯人のやりとりに加え、ジーナ・ローランズの存在が大きく花を咲かせています。 ジーナは、この頃が一番綺麗だったように思えます。 因みに、ジーナ・ローランズの旦那さんも別のエピソードで犯人役を演じています。前年には「こわれゆく女」で、ジーナとピーター・フォークは夫婦役を演じています。 絶賛しすぎると「それほどでも…」と言われそうなので、あまり期待しないで観て下さい。 [CS・衛星(吹替)] 9点(2010-04-23 00:14:14) |
16. マンディンゴ
《ネタバレ》 奴隷制度をリアルに描いた傑作映画でした。 ひねくれたユーモアセンスもあります。 CSで放送されている「町山智浩のシネマUFO」で紹介されたのをきっかけで鑑賞しました。 この番組ではハズレ映画ばかり見させられていましたが、希にみる傑作でした。 公開当時大ヒットしたらしいですが、アメリカの黒歴史を忠実に描きすぎたため、批評家たちからは酷評を受けたそうです。 それから近年になって、クエンティン・タランティーノが口コミで世間に広げ、映画マニアの間で再評価されたそうです。 AmazonのDVDレビューを見ると、スーザン・ジョージのセックスシーンがカットされているとのことですが、私が今回テレビで見たものは、最後まで描ききっていました。 Amazonのレビューでは描写がカットされているからという理由で、✩を一つにしているレビューが目立ちますが、カットされていたというシーンは大したものではありません。 ポルノじゃあるまいし、性描写のシーンなんて数十秒です。 今年見た映画の中でも希にみる逸品でした。 是非、オススメしたい映画です。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-12-09 20:14:51) |
17. 刑事コロンボ/白鳥の歌<TVM>
《ネタバレ》 ストーリーは使い古されたケースなんです。 証拠が残っていないか気になって現場に戻るというラストは「指輪の爪あと」や「パイルD-3の壁」などで使われているんです。 でも、今回のエピソードで、ひと捻りあるのは、コロンボと犯人のやりとりではないかと思うんです。 犯人「人殺しと二人きりで危険を感じないかね」 コロンボ「ちっとも。あなたはそんなに怖い人じゃありません」 コロンボ、ラジオをつけると、犯人の歌が流れる。 中略。 コロンボ「これほどの歌が歌える人に悪い人はいませんよ」 このやりとりはコロンボと犯人のやりとりではなく、犯人役はカントリー歌手の大御所、ジョニー・キャッシュ自身に戻っているというのがミソになっています。 だからアメリカの視聴者にとっては、このオチは日本では知名度が低いジョニー・キャッシュに、より感情移入できるのではないでしょうか。 これがもし演歌歌手の大御所、北島三郎で コロンボが「これほどの歌が歌える人に悪い人はいませんよ」 となったら、日本人の視聴者が受ける印象も変わっていたのかもしれません。 [CS・衛星(吹替)] 8点(2020-09-29 02:02:29) |
18. ディア・ハンター
《ネタバレ》 始めの1時間がかったるいですが、中盤から見る者をぐいぐい惹きつけていく魅力があると思います。 主役はデ・ニーロじゃなくてもよかったかなと思うくらい印象が薄いです。 クリストファー・ウォーケンの病的な変化が痛々しかったです。 最後に彼の死を悼んで「ゴッド・ブレス・アメリカ」を歌う遺族たちの姿は、ベトナム帰還兵に対して癒しを与えるもののように感じました。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-05-14 02:12:38) |
19. エイリアン
《ネタバレ》 単純で何度見ても面白い。 で、最近知人にそのことを伝えたら「あの作品、冒頭から衝撃的だったんですよね」って言うんです。 「え、冒頭?」 「そう、あの冒頭でエイリアンが体から飛び出すシーン」 この作品見て時間が経っている人って、こういう記憶持ってる人多いんじゃないかと思うんですよ。 あのシーンは開始45分後のシーンです。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-07-22 10:53:56) |
20. アルカトラズからの脱出
《ネタバレ》 「脱獄映画に駄作なし」です。 爆破シーンとか全くないけど、リアルに描かれているから緊迫感がある。 ほとんど悪い囚人がいない中で、唯一悪人に見えたのが所長だったのが可笑しい。 最後に脱獄できなかった一人が印象的だった。 実話に基づいているっていうけど、本当に脱獄した三人は捕まらなかったのか、興味が沸く。 [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-07-02 17:40:30) |