映画『エデンの東(1955)』の口コミ・レビュー(5ページ目)

エデンの東(1955)

[エデンノヒガシ]
East of Eden
(John Steinbeck's East of Eden)
1955年上映時間:115分
平均点:7.25 / 10(Review 110人) (点数分布表示)
公開開始日(1955-10-14)
ドラマ青春もの小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-01-22)【イニシャルK】さん
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監督エリア・カザン
演出山田悦司(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
キャストジェームズ・ディーン(男優)キャル・トラスク
ジュリー・ハリス〔女優〕(女優)アブラ
レイモンド・マッセイ(男優)アダム・トラスク
ジョー・ヴァン・フリート(女優)ケート
ロイス・スミス(女優)アン
アルバート・デッカー(男優)ウィル・ハミルトン
バール・アイヴス(男優)保安官 サム
ニック・デニス〔男優・1904年生〕(男優)ランターニ
ティモシー・ケリー(男優)ケートの用心棒 ジョー(ノンクレジット)
バーバラ・バクスレー(女優)アダム付きの看護婦(ノンクレジット)
野沢那智キャル・トラスク(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
鈴木瑞穂アダム・トラスク(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
富山敬アロン・トラスク(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
鳳八千代ケート(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
小山茉美アン(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
石田太郎ウィル・ハミルトン(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
富田耕生サム(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
宮内幸平グスタフ・オルブレヒト(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
青野武ジョー(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
石井敏郎(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
大方斐紗子(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
麦人(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
鈴木れい子(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
仲木隆司(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
川浪葉子(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
糸博(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
原作ジョン・スタインベック『エデンの東』
脚本ポール・オズボーン〔脚本〕
音楽レナード・ローゼンマン
撮影テッド・マッコード
コンラッド・L・ホール(カメラ・オペレーター〔ノンクレジット〕)
製作エリア・カザン
ワーナー・ブラザース
配給ワーナー・ブラザース
日本ヘラルド(リバイバル)
美術ジェームズ・バセヴィ(美術監督)
ジョージ・ジェームズ・ホプキンス(セット装飾)
衣装アンナ・ヒル・ジョンストン
編集オーウェン・マークス
字幕翻訳高瀬鎮夫
日本語翻訳進藤光太(日本語吹き替え版【テレビ朝日】)
あらすじ
1917年、カリフォルニア州の小都市サリナス。農場を経営する敬虔なクリスチャンのアダム・トラスクには双子の息子がいた。真面目で優秀な兄アロンに対して、弟キャルは反抗的で気難しく、いつも父から持て余されていた。アロンの恋人アブラはキャルを怖れながらも、いつも気にかけていた。ある日、キャルは死んだと聞かされていた母親が、そう遠くない港町モントレーで売春宿を経営していると聞き、会いに行くが、用心棒に追い返されてしまう。一方、アダムはレタスを冷凍して、東部へ輸送する事業を立ち上げるが、事故で失敗してしまう。
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💬口コミ一覧

30.ネタバレ 父は信心深く、理想・道徳主義者。自分を抑え付けて生きるのが正しいと信じている。家族にもそれを強いた為、妻は出て行き、キャルはひねくれた。人の為の理想事業は失敗。戦争には反対しない愛国主義者。が、徴兵委員となり、若者を戦場へ送る役を担うことで矛盾を抱える。
兄アダムは父の鋳型にはまった人間。弟を嫌うが、表面上は仲良し。アブラを愛しているが、彼女に理想の母親像を求めているだけ。戦争は反人道的と嫌悪。父以上の理想主義。だが非力で、民衆に襲われた独人靴屋を助けられず、恋人の愛が弟に傾いたことを知ると強引に婚約宣言。母の実態を知ると自暴自棄になり、自分を傷つけるため戦場へ。実態は最ももろい人間。
キャルは自分は悪い子であると思いながら育った。彼の行動原理は父に愛されたいということと、自分を知るための母親探し。思春期の若者の未熟さ、危うさ、不安定さ、粗暴さ、繊細さを併せ持ち、とても人間臭い。母を受容し、父を救う大金を得るために戦争を利用する。
アブラは愛を知る人間。少女のとき父の再婚が許せず、指輪を捨てるが、それを機に父を許せるようになった。心が傷ついたことで、父を理想の存在とみず、一人の人間として受容出来たのだ。アダムを愛しているが、その人間性に退屈さも感じてもいる。本音を語り合った泣き笑いが出来ないのだ。
母は自由奔放な人間。何より束縛を嫌う。夫から逃げ出し、恐らく売春婦に身をやつした。一切の愛を断ち切り、事業の鬼と化し、売春宿を経営。キャルがお金を無心に来たときに初めて母親らしい一面を見せる。泣ける場面だ。
キャルの復讐の結果、兄は戦場へ、父は卒中に。キャルは家を去ろうとする。アブラは訴える。「愛されないことより辛いことはありません。キャルを許してあげてとはいいません。彼に何かを求めてあげてください」愛の本質だ。対等の立場でなければ、本当の愛は生まれず、求められてこそ自分の価値に気が付く。
看護婦は結果としてグッジョブ。彼女への共通の怒りが父子の和解の端緒となった。ささいなことでも和解の糸口となれるというよい見本で、秀逸の演出。
アダムは訓練中に、父の事を知って戻ってくるだろう。キャルを許すだろうか?和解した二人の姿を見れば当然許すだろう。だが、アブラの愛は戻らない。靴屋が戦死通知を読む場面など、反戦映画としても出色。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 10点(2009-05-03 09:00:44)
👍 2
29.ネタバレ 十何年ぶりに拝見!前に観た時はつまらない映画だとしか思えなかったが、自分がある程度の歳を重ね、今回観て思った。これは大人になりきれないでいる大人、見た目は大人でも心は子供のままでいて、なかなか大人になれない人間が成長する物語だと感じることができる。優秀で気が優しくていつも父親に愛されている兄を持つことで常に心の中に言いたくても言えない。伝えたくても伝えられないモヤモヤ感を残したまま、何かに対し怯え、人に対して不信感を覚えることしか出来ない弟であるキャロル演じるジミーこと、ジェームス・ディーンの演技、演技というよりもまるでジェームス・ディーンそのものが乗り移っているようで見ていて辛い。兄とは反対に父親の愛も母親の愛さえも知らないまま大きくなってしまった男の悲しさ、辛さ、ラストでようやく父親と分かり合うことが出来たあの場面は涙なくして見れない。この映画を見て思ったことはジェームス・ディーンは日本で言う所の石原裕次郎が昔、若かった頃によく演じていた見た目は大人でもなかなか大人にはなりきれないでいる少年のような雰囲気を思わせる俳優であると、こういう役が何ともよく似合う。僅か24という若さで交通事故により亡くなってしまったジェームス・ディーンが見せる何とも寂しげな表情はいつまでも忘れることは出来ないと思います。最後にこの映画のあの音楽も感情移入させるには見事な効果を発揮していると思うのと、この映画のあの美しい畑の映像と斜めから捉えた映像は私が現役の日本の監督で一番好きな大林宣彦監督の作品を思わせる。もしかして?大林宣彦監督は自分の映画製作において、この映画の影響をかなり受けているのではないだろうか?
青観さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-06-07 10:07:12)
👍 1
28.結局僕はこの主人公に共感できなかった。やはりあの、明るく笑ったと思ったら次の瞬間に頭を抱えて憂いの表情で苦悶する情緒不安定な青年を受け入れられなかった。所どころに良いなと思う場面はあったのだけど・・・。“うわっ、ジェームズ・ディーンや!”という感動に匹敵する程の何かを、映画を通して感じられなかった。残念。
よし坊さん [映画館(字幕)] 5点(2010-05-30 21:51:22)
27.ネタバレ 高校生か大学生の頃、三本立ての名画座で見ました。この時は字幕が読みにくいところがあったりして、全然いいとは思わなかった。
ところが今回再見したら、すばらしい映画ではないですか! いち家族を描くことによって、罪と罰、善と悪、人と人とのあるべき関係について、真理に迫るような深い考察を促されました。特に「人を許す」ことについて、いろいろと考えさせられます。人は一人では生きていけないのだ、誰かが必要なのだと痛切に感じました。もしかするとアダムやアロンは、その点勘違いしていたのかもしれません。
ジェームズ・ディーンは、役を演じるより「役になりきる」タイプなのでしょうね。おそらく本作では、演じたキャルと彼自身とがオーバーラップする部分が多かったのでしょう。その分存在感があり、非常にインパクトが強くなったと思います。それ以外のキャストもそれぞれはまり役。特にアブラとサムが記憶に残ります。
これはやはり、名画として今後も残したい作品です。時代や国を超えた普遍性があります。結局はそういうものが、人の心をつかむのでしょう。
アングロファイルさん [映画館(字幕)] 9点(2010-06-26 20:37:51)
26.ネタバレ 聖書のカインとアベルの挿話を基にしたスタインベック作品の映画化。親子・兄弟・男女関係が深く掘り下げられたシリアスドラマ。

個人的にはアブラが自分の父親の葛藤をキャルに話すシーンが印象的だった。父親と後妻の結婚に反抗した彼女は大切な指輪を川に投げ捨て、父親に怒られる。父親の気を引こうとしての行為だったが、結局その後も特に父親は優しくならなかったと彼女は言う。しかし、それから彼らは「普通の親子関係」になることができたのだとも言う。親からの愛情が足りないと感じる子供は親の気を引きたいがために更に問題を引き起こす。そして、それをきっかけに状況は好転することもあれば暗転することもある。

この映画はこの「暗転」を題材にしたわけだが、最後に一抹の希望を描くあたりがうまく作られている。はまり役であるジェームス・ディーンの名演と相俟って味わい深い作品になっている。
枕流さん [映画館(字幕)] 7点(2010-08-01 23:55:37)
25.ネタバレ 硝子の名優ジェームズ・ディーン主演による青春映画の代表作。やんちゃだが愛に飢える双子の弟を好演。若い双子と父親の親子愛、双子の間で揺れる女性との恋愛。愛憎の人間ドラマを繊細に綴っていました。
獅子-平常心さん [DVD(字幕)] 6点(2010-10-16 02:52:33)
24.ジェームス・ディーンが思春期の少年役だったのですが、野良猫みたいでどこか甘えたな感じがとても自然でした。あの看護婦さん…強烈です(笑)。
*まみこ*さん [DVD(字幕)] 7点(2011-02-21 01:30:15)
23.ネタバレ あの問題のエリア・カザンである。赤狩り時代の汚点がアカデミー賞授賞式で再燃したのであった(アカデミー賞という環境もなかなかしぶとい、忘却しない、水に流さない)。本作品は、家父長制の甘ったるい美化である。家父長制に積極的に従うジェームス・ディーンという役柄(かっこわるい若者像である!)は、『理由無き反抗』にもある(監督は違うが、父親からエプロンを剥ぎ取るシーンの反動性)。カザン監督の作品は四つ観ただけだが、『アレンジメント』がいちばん良い(あとは『欲望という名の電車』と『草原の輝き』)。
ひと3さん [映画館(字幕)] 5点(2011-03-18 14:24:35)
22.s
ホットチョコレートさん [ビデオ(邦画)] 7点(2011-07-28 08:21:44)
21.何も語らずとも、訴えかけているような切なげな表情。
不良っぽい容貌とのギャップが魅力のジェームズ・ディーン代表作。
彼の出演作の中では、やはり本作が一番評価が高いのかな?
お話的には兄の婚約者以外は、アクの強い家族ばかりという印象しか受けなかったのだが、
ディーンの役者としての魅力を満喫するには、本作のストーリー展開は良かった。
ラストシーンは別の意味でやけに強烈。
MAHITOさん [DVD(字幕)] 6点(2011-11-13 03:59:35)
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20.J・ディーンが好きでないので、人気映画として評判は高くても気乗りがしないまま見た。聖書の「カインとアベル」の話に基づくスタインベックの小説が原作だと知ったのは、ずっと後になってからである。
撮影秘話を聞くとカザンがどうして無名のJ・ディーンを主役にしたか、なぜ彼の映画が好評をえたかも納得するものがある。親子の愛、兄弟の葛藤など、よく表現されていると思うが、聖書になじみのない日本人には今ひとつかもしれない。
ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 6点(2011-12-17 23:38:30)
19.ネタバレ まだ短い人生ではあるが、いままで観たどの映画よりも心に、そして記憶に残っている作品。
ジェームズ・ディーンの、言葉では表せないような、深層心理をも体現するかの如く巧みな表情、話の筋書き、音楽、すべてにおいて私の中の『映画』というものにぴったり当てはまる大作。
キャルと父とのラストシーンは涙が止まらなかった。
バトルコサックさん [DVD(字幕)] 10点(2011-12-19 04:56:55)
18.ネタバレ これはキャルに感情移入できるかできないかで評価が割れる作品でしょうね。彼の不器用なまでの父への執着が物悲しい。父親からのモラルハラスメントに耐え、認めて欲しいと嘆き悲しむ姿はいつ観ても胸が締め付けられる。
movie海馬さん [地上波(字幕)] 8点(2012-08-16 19:37:48)
17.10代の頃にリバイバル上映で観たが、J・ディーンの泣くシーンを見て「おいおい、男がそんなに泣くなよ」という印象しか残らなかった。彼の出演作では「理由なき反抗」が一番良かった。「ジャイアンツ」はR・ハドソンとE・テーラーの映画だしね。

数十年ぶりに再見しての補足
1 J・ディーンの細かいしぐさが鼻につく。アクターズスタジオ仕込みの“内面表現”(メソッド演技)とやらだろうが、明らかに演技過剰。百歩譲ってこれを是とした場合、「孤独で愛に飢えた」青年というよりも「病的な性格」の青年と映る。
2 母が売春宿を経営していた事実を知ったショックから、反戦主義の兄が戦場に赴くのはあまりにも唐突で短絡的。
3 父子の和解に看護師(婦)をダシに使っている。それほど悪い看護師?
4 結局、問題児が弟から兄に入れ替わっただけじゃないか。
風小僧さん [映画館(字幕)] 1点(2012-12-16 16:53:06)
16.ネタバレ 「愛を乞う人」カザンバージョン。キャルはさあ、ジミーが演ったから観られるんだよ。あの危なっかしげな佇まいと、物憂げな瞳。彼でなければ、あの年齢で親の愛情をああもストレートに渇望するとは気恥ずかしくて観てられないと思う。適正年齢は10~12才の子の心理だろう。他の人物の造形もちょっと極端だなあ。親父のスーパー謹厳実直ぶりもさることながら、兄貴もさあ、母親が水商売やってるからって泥酔して軍隊へ、ってそこまで捨て鉢になるかー。ホステスはバイキンか。登場人物の中では、自らの複雑な暗さを自覚している兄嫁が意外と一番好感が持てた。
tottokoさん [映画館(字幕)] 6点(2013-06-01 00:10:54)
15.ネタバレ 兄ばっかり愛されて何だよ!…という単なるフテクサレでなく、
母・父・兄・彼女との関係の中で抱く淋しさや悲しみ、嫉妬、苛立ちなど、
複雑な心理を身体全体で表現しているJディーンの演技力が素晴らしい。
しかし、(次のコメントは、お叱りを受けるかも知れないが)
「キャルの人物像は、若干の発達障害があるのでは?」と思えてしまう。
「アイ・アム・サム」ほどじゃないが、ほんの少しだけの発達遅滞。
出兵出来るほどの年齢で「父の愛が感じられない~」と嘆く姿は、
やはり不自然さを感じる。アメリカなら尚更だ。
母の愛を知らずに育ったとしても、父が厳格過ぎたとしても、
それだけで双子の弟がああなるとは思えない。
母の様子を知りたくて尾行と投石、兄と彼女の触れ合いを覗き見る目つき、
嫉妬ゆえ?突然の氷柱投げ捨て、石炭落としの窃盗、
大豆の投機話を鵜呑みにする危うさ…、様々な場面で見せる「微妙な行動」。
当時の米国社会において発達障害は、全く認識されていなかっただろう。
「お前のする事は分からん!悪い子だ」と父が嘆くのも無理は無い。
聖書朗読の際に「第8章~」「数字を省略しろと言ってるだろ!」となるが、
彼は父に反抗しているのではなく、たぶん省略が「出来ない」のだ。
ラストにおいて父から「側にいて看病してくれ」と頼まれた時に見せる彼の安堵も、
若干の障害があると仮定すると妙にしっくり来る。自分の居場所を確定して欲しいのだ。
この作品が、たまたま「そう見える」のではなく「障害を背負っている青年の複雑な葛藤」を
意図して描いたのだとしたら…。1954年に?。
それって、超先進的な傑作・問題作だったという事に…なるかな?。
じょるるさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-09-02 05:15:19)
14.ネタバレ ジェームズ・ディーン出演作品は2度目の鑑賞、年齢設定はわからんけど両親の愛に飢えてるのがやや理解できませんでした、誕生日に金を渡し理解してもらえず泣きながら抱き着くシーンは切ない。兄嫁が似たような経験から関係修復で行動するのが好感が持てる。それと崩壊してしまった兄貴の行く末が心配です。この手一応はハッピー風味な終わり方の家族愛ものは、僕の弱点なんだけど何故か感動はできなかった、ジェームズ・ディーンに共感できなかったからかもしれない。あのオトンとやさぐれオカンが結ばれたのも不思議な感じ、それだけで作品が作れそうとか思ってしまいました。
ないとれいんさん [地上波(吹替)] 6点(2013-09-09 11:08:27)
13.ジェームズ・ディーンが美しく、ちょっと触れたらガラスのように壊れてしまうのではないかと思うくらい繊細です。10代の多感な頃に一度見たきりで、十分に理解していないところもあったと思いますが、激しく魂を揺さぶられました。以降、再び見るのをためらっているのは、初見の印象を失いたくないからかもしれません。もう十分に年を重ねたので、今見ると父親の気持ちで見ることになるような気がします。主題曲は映画音楽の中でも名曲中の名曲と思います。
ジャッカルの目さん [映画館(字幕)] 8点(2013-09-25 01:39:33)
12.ネタバレ 初見。肉親の縁が薄い四人の葛藤が丹念に記されています。価値観を押しつける父と愛してやるから愛し返してと切望するキャルの対峙が哀しい。キャルが悔恨の情を示す父は死の床、兄は死の淵にいる結末が居た堪れない。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 7点(2014-01-03 17:31:02)
11.ネタバレ ジョン・ スタインベックの原作を映画化。
原作は聖書の英語訳版である「欽定訳」と「アメリカ標準訳」の異なった訳を比較し、登場人物たちに新しい解釈をさせようという狙いを含み親子3代に渡る葛藤と苦悩を通して家族愛を描いていく。
本作は一人の少年の青春を軸に描かれる。
大戦の暗い影が差す1917年のアメリカの片田舎を舞台とするエリア・カザンの「エデンの東」は聖書の一節を元に、
一人の女性をめぐって対立してすれ違っていく兄弟、
母親の真実、
父親との確執、
「許されざる恋」が「許される恋」へと変わる瞬間、そして親子の絆。
聖書のアダムの如く東の街へと逃れてきた父親。
今度はその息子も兄と対立し逃げようとしている。
そこに訪れる救い。
現実と向き合い、真っ向から取り組む道を進むことを決める主人公。
相手の誠意が自分を傷つけ、自分の行いが相手を苦しめる・・・そんなすれ違いを丹念に描き、決裂し、修復していく・・・。
父と和解し救うことが出来たキャル。
まるで天から見守られるように穏やかな締めくくりを迎える。

が、唯一決別したままとなってしまった兄のアロン。
劇中では彼の行く末は語られない。
原作のラストにしても、誤解が生じ互いに心に傷を負わせ、それが修復しない内に悲劇が訪れる。
傷心しきった兄の心同様、キャルの心にも傷が残るもう一つの結末が暗示されている。

すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-22 00:17:08)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 110人
平均点数 7.25点
000.00%
110.91%
200.00%
310.91%
465.45%
51110.00%
61715.45%
72320.91%
81917.27%
92018.18%
101210.91%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review5人
2 ストーリー評価 7.81点 Review11人
3 鑑賞後の後味 8.42点 Review7人
4 音楽評価 8.60点 Review10人
5 感泣評価 7.50点 Review6人

【アカデミー賞 情報】

1955年 28回
主演男優賞ジェームズ・ディーン候補(ノミネート) 
助演女優賞ジョー・ヴァン・フリート受賞 
監督賞エリア・カザン候補(ノミネート) 
脚色賞ポール・オズボーン〔脚本〕候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1955年 13回
作品賞(ドラマ部門) 受賞 

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