映画『男たちの大和 YAMATO』の口コミ・レビュー(2ページ目)

男たちの大和 YAMATO

[オトコタチノヤマト]
Yamato
2005年上映時間:143分
平均点:6.29 / 10(Review 163人) (点数分布表示)
公開開始日(2005-12-17)
ドラマ戦争もの歴史もの小説の映画化
新規登録(2005-03-27)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2024-09-28)【イニシャルK】さん
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監督佐藤純彌
助監督原田徹(セカンドユニット監督)
キャスト反町隆史(男優)森脇庄八
中村獅童(男優)内田守
松山ケンイチ(男優)神尾克己(青年期)
仲代達矢(男優)神尾克己(晩年)
鈴木京香(女優)内田真貴子
橋爪遼(男優)児島義晴
渡辺大(男優)伊達俊夫
蒼井優(女優)野崎妙子
寺島しのぶ(女優)文子
奥田瑛二(男優)有賀幸作
井川比佐志(男優)組合長
高畑淳子(女優)玉木ツネ
余貴美子(女優)西サヨ
山田純大(男優)唐木正雄
本田博太郎(男優)古村哲蔵
林隆三(男優)草鹿龍之介
白石加代子(女優)神尾スエ
長嶋一茂(男優)臼淵磐
渡哲也(男優)伊藤整一
高知東生(男優)川添
平山広行(男優)玉木
森宮隆(男優)大森
内野謙太(男優)西哲也
勝野洋(男優)森下信衛
池松壮亮(男優)前園敦
高岡健二(男優)茂木史朗
土平ドンペイ(男優)
谷口高史(男優)
笹木俊志(男優)
春田純一(男優)
峰蘭太郎(男優)
渡辺宜嗣ナレーション
原作辺見じゅん「決定版 男たちの大和(上・下)」(ハルキ文庫刊)/「小説 男たちの大和」(角川春樹事務所刊)
脚本佐藤純彌
野上龍雄(ノンクレジット)
音楽久石譲
石川光(音楽プロデューサー)
角川春樹(音楽総合プロデューサー)
東京フィルハーモニー交響楽団(演奏)
作詞長渕剛「CLOSE YOUR EYES」/「YAMATO」
作曲長渕剛「CLOSE YOUR EYES」/「YAMATO」
編曲長渕剛「CLOSE YOUR EYES」/「YAMATO」
瀬尾一三「CLOSE YOUR EYES」(ストリングスアレンジ)
主題歌長渕剛「CLOSE YOUR EYES」/「YAMATO」
撮影阪本善尚
さのてつろう(水中撮影)
江原祥二(セカンドユニット撮影監督)
製作角川春樹
東映(「男たちの大和 YAMATO」製作委員会)
角川春樹事務所(「男たちの大和 YAMATO」製作委員会)
テレビ朝日(「男たちの大和 YAMATO」製作委員会)
朝日放送(「男たちの大和 YAMATO」製作委員会)
東映アニメーション(「男たちの大和 YAMATO」製作委員会)
朝日新聞社(「男たちの大和 YAMATO」製作委員会)
東映ビデオ(「男たちの大和 YAMATO」製作委員会)
製作総指揮高岩淡
企画早河洋
坂上順
配給東映
特撮佛田洋(特撮監督)
野口光一〔特撮〕(CGスーパーバイザー)
佐藤敦紀(CGスーパーバイザー)
東映アニメーション(CG)
大屋哲男(コーディネーター)
納富貴久男(機銃発砲)
BIG SHOT(機銃発砲)
久米攻(特殊効果)
ポリゴン・ピクチュアズ(CG)
大澤哲三(大和ミニチュア造型)
三池敏夫(美術)
作画橋爪謙始(絵コンテ)
美術松宮敏之
録音柴崎憲治(音響効果)
その他久石譲(指揮)
テレビ朝日(資料・映像協力)
日本テレビ(資料・映像協力)
NHK(資料・映像協力)
朝日新聞社(資料・映像協力)
遠藤茂行(宣伝総括)
吉田満(参考文献「戦艦大和ノ最期」)
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💬口コミ一覧

143.色々おかしなところはあるが、この作品の最大の偉業は、日本人が「戦争」について再び考える機会を与えたことにある。題材に誰でも知っている、戦艦大和を持ってきたことからもそれは伺えるだろう。一本の映画としても及第点の出来でなかなかではないだろうか。まぁ、別にエンターテインメントとして製作された作品ではない(と思う)ので、見せ場がどうとかいう言い方は避けたいが、やっぱり海戦シーンの出来は良かったと思う。ただ、あの戦闘機のCGがどうも…。
ドラりんさん [DVD(邦画)] 8点(2006-12-20 01:46:00)
👍 1
142.博識な皆様のツッコミもうなずけるのですが、私は好きです。
レンタルで借りたら一発でハマり、限定版を買っては時々見ています。
自分としては下士官や水兵が主役だったり、
炊事場や銃座という地味なポジションが
メインの舞台になっていたのも新しくていいと思いました。
付属の冊子を見ると「これは反戦を声高に叫ぶ映画ではなく、
あくまで青春映画なのだ」みたいなことを書いてあってやっぱりね~と。
私は映像の作りにも(及ばずながらも)ハリウッドに真っ向から挑む!
みたいな大和魂を感じました。良質な映画であることは間違いないので、
今後もこういう作品はどんどん出てきて欲しいです。
あ、ちなみに水兵たちのメイキングも見応えたっぷりでした。



ひろほりともさん [DVD(邦画)] 8点(2006-11-29 08:47:42)
141.映画を観ているという当たり前の気分に、どっぷりと浸らせてくれる作品でした。テーマも題材も決して面白いという類のものではないですが、大画面の向こうから伝わってくる熱というか、魂というか、そんな形容しがたいものに圧倒されました。TVのフレームでは、こうはいかないだろうという、そんな気持ちが上映中ずっとありました。戦艦大和という艦は、その名前、その姿、存在だけでも日本人を最も象徴しているものだと思います。ですから、画面いっぱいに表現されるだけで、様々な想いが胸に集まり、苦しくなってきます。切ない、悲しい想い。愚かではかない想い。兵器にすぎないこの艦に乗ることが誇り、これで日本を、愛する人を守るという自信。若い人が疑いもなく、こころからそう信じていた時代。でも、兵器は兵器。相手も死ぬということ。こんなとんでもない事が、今でも世界のどこかで行われているという現実。でも、映画は声を荒げてそんな事はいっていません。観るだけで、充分伝わってきます。吹っ飛ぶ体、ちぎれる足。泣き叫ぶ若者。生きている時は何人と数えられる人間が、一瞬で死に、何体と数えられる悲しい事実。若い人が桜のように爆風に散っていく。涙が出ます。生きていてすみませんでした、と10代の若者が土下座する。こんな切ないことはないです。役者さんたちの熱演、日本ではスケール感のある大和の描写、音楽。娯楽作ではないけれど、観ている者に必ず何かを残す作品だと想います。映画館で観れて本当に良かったです。
映画小僧さん [映画館(邦画)] 8点(2006-10-23 12:06:37)
140.泣ける。まだ若い兵隊一人一人のいろんな思いが伝わる。とても素晴らしい映画だと思います。他にもアクションが邦画にしてはよかった。


(2019追記)最近太平洋戦争についてちゃんと考えるようになりネットのニュースでさまざまな保守論客の話を聞いててまた特攻隊員の話を聞いてるうちにやはり戦争、戦死を肯定する映画じゃないと思い、元に戻しました。
ラスウェルさん [DVD(邦画)] 8点(2006-10-21 11:23:10)
139.乗組員3,333人の内、生存者はたったの300余名。それが史実「戦艦大和の最期」における最も明白な事実であろう。
作家山本七平が戦闘というものを「何が起こったのかなんて全く分からないまま、気がつくと周りが死体だらけだった」という現実として捉えていたように、各戦闘員はそれぞれの持ち場での役割をこなすのに精一杯で、各人が戦闘そのものを総体として捉えるのは無理な話だと言われる。大和の戦闘員の多くがその断片を抱えたまま死んでしまった現在、そのジグソーパズルを完成するのは不可能であり、大和での戦闘の実体というのは結局のところよく分かっていないというのが実際のところなのだろう。大和での戦闘に限らず、戦場で生まれたであろう多くの物語は、死者と共に失われてしまったと考えるべきなのだ。僕らは小説『男たちの大和』や吉田満の本によっていくつかの大和の物語を知ることができるが、やはりそれは断片なのだ。大和がどのようにして撃沈されたか、それはもう永遠に知ることができないのかもしれないし、彼らがどのような思いで闘い、死んでいったのか、それも結局のところ、その僅かな断片を知りえるのみなのである。
ひとりの士官が書いたルポによって大和の最期が全て記録できるとはとても思えないし、ましてや大和とは何か、などというものを総括できるわけがない。大和とは乗組員3,333人に限らず、その他多くの関係者の様々な物語の総体としてあり、その多くはもはや失われてしまったのだ。そして残ったのは神話である。それは吉田満『戦艦大和ノ最期』によって作られたものもあるだろう、また、太平洋戦争を通して日本人が拠り所とせざるを得なかった幻想がいまだに語られ続けているものもあるであろう。しかし、それはあくまで神話である。僕らは戦争というもの考えるとき、そのことを肝に銘じる必要がある。
そんなわけで映画における大和での戦闘シーンにもはや期待すべきものはないと言えようか。この映画は戦闘シーンを無理に描写するよりも、兵員、特に年少兵達に焦点を当て、彼らの青春群像として大和の物語を再構築した点がとても清々しく、これは青春映画としても出色の出来であると僕は思う。(そう、この映画は紛れもなく青春映画である) ある意味で、そういった群像にこそ、ほんとうの大和の物語、その断片の輝きがあると思うのだ。
onomichiさん [映画館(字幕)] 8点(2006-02-26 22:42:54)
138.ネタバレ 角川春樹が何年も暖めてただけあってよく造ってあり、なかなか豪勢な映画でした。
下手な政治色が無いので反戦映画というより人間ドラマに仕上がってますな。
大和の乗務員やその周りの人それぞれの思いがよく出ていて、それを演技する俳優もすばらしいと思いました。
ベタな泣かせどころが沢山詰め込まれて、それが逆に涙腺緩ませっぱなしでしたね。
まわり初老のカップルだらけだったんですが、みんなわんわん泣いてました。
ただ長時間の映画に耐えられずギブアップして劇場から出て行く人も多数。
トイレが近くて出入りも多数。
なかなかこちらの集中力を削がれます。
それはともかく、
主人公が「生きていてすいませんでした」と親友の母親に土下座するシーンがあるんですが、
狂ってる時代を象徴するようなセリフを聞いてしまったような気がして、
不覚にもなんでだよと思わず呟きながら泣いてしまいました。
現代で鈴木京香が父親の遺骨を大和の眠る海に撒布しに行くのは、
なんでこれなんかなと違和感がありましたけど、
あとでプログラム見たら実話に基づいてるんですね。
これが基本として男たちの大和の話を絡ませて構成したようです。

ひで太郎さん [映画館(字幕)] 8点(2006-02-07 22:03:53)
👍 2
137.尾道のロケセットまで見学して期待充分で鑑賞したのですが、スクリーンの大和は存在感はイマイチ。CGの平板さばかりが気になって、スケールの大きさが伝わってこなくて残念。でも乗組員たちや家族、恋人との心の繋がりなど、人間関係はうまく表現されていた。派手なアクションの戦争映画というより、戦争末期の日本の状況に心を映した力作として、評価できると思います。
ちくわさん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-29 19:19:57)
136.なかなか素晴らしい映画です。沈没した大和について、戦死した方々またその方達の親族、友人、無事に生きていても辛い日々を送った方々、色々な情景が描かれていて、非常に考えさせられてしまいます。今、生きている我々はこのような方々の犠牲の下で生きていられるんだと思います。訴えてくる事が、一つ々々重い作品でした。
みんてんさん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-09 23:57:42)
👍 2
135.ネタバレ 戦艦「大和」撃沈までの過程を通して、戦争の悲惨さ、理不尽さを訴える作品。
少年兵や下士官の視点を中心に描かれており、より身近に戦争を感じることができます。
主眼を大和に絞っているため、大局を理解するには劇中でのナレーションだけでは不十分でしょうが、日本人であれば特に問題はないでしょう。
十代の少年までもが、国のため、家族のためにと、覚悟の意味もよく分からないままに覚悟を決めて、戦場へと向かう姿は、観客の涙を誘います。

戦闘シーン、大和の CG については、ほとんどが箱庭的シチュエーションであることもあって、それほど不自然さもなく、なかなかいいです。

感動作にありがちな、過剰なお涙頂戴演出も無くはないですが、そこにさえ眼をつぶれば、ストーリーが自然に心に染み入る佳作と言えると思います。
映画としては珍しく、上映後に拍手が起こっていたのが印象的でした。
執事さん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-02 14:14:33)
134.この映画、ストーリー展開がいかにもベタなうえ、戦闘シーンや演出面で粗が多く残念な感は否めません。また、レイテ沖海戦では「大和」にとって唯一の戦果と言っていい米空母撃沈が画かれておらず、「大和」を題材にした作品としては不満が残ります。しかし、視点を下士官と少年兵に絞ったことが功を奏して戦争のむなしさを強く訴える作品になっています。この作品は娯楽作品としてよりも、現在のいちおう平和な日本が社会が築かれる前にどれだけの犠牲が払われたかを再確認するための映画としてとらえるべきでしょう。
この作品や「プライベート・ライアン」をたんなる娯楽映画としてしか評価しない方もいらっしゃいますが、制作者が意図したであろう反戦平和への訴えが理解されていないのは残念なことです。
映画そのもの出来としては難点も多いですが、無謀な作戦で無駄死にともいえる死を遂げた大和乗組員の方々への追悼の意を込め8点です。
はやぶささん [映画館(字幕)] 8点(2006-01-02 01:14:21)
👍 2
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133.この映画に関しては、面白いとか面白くないとか、そうゆう評価はできません。この作品を見て「戦争」「死」をどう感じるか・・・・・・・戦争大嫌い(涙)。。。
tonaoさん [映画館(字幕)] 8点(2005-12-29 16:48:46)
132.普通におもしろいと思ったし、セットもすごかった。でも、俺が感じたのはそれだけじゃなくて、本当に命の大切さを知った。
撃ち合いのシーンで、邦画にしては結構迫力があったと感じた。その反面、こんな平和な時代になってよかったとすごく感じました。
Pepeさん [映画館(字幕)] 8点(2005-12-28 23:06:00)
131.ネタバレ 嬉しい誤算。 もっと説教くさくて辛気くさい映画なのかと思ってた。 戦争を題材にした史実ものって政治的メッセージが強かったり戦犯を追及したりってそういう色合いが出てきがちだけど、この映画は、目の前に厳然とある「戦争」という存在と対峙した時の兵士や国民を「戦艦大和」内に集約して見せている。 もちろん、死を目前にした兵士達の心境や覚悟、銃後の人々の苦しみや悲しみ、国内外の情勢や、もっと言えば「人間そのものの存在理由」など、語り出せばいくらでも語れるわけで、そういう意味ではやはり作り込みに物足りなさも感じる。 けれど、「戦争とは、これほどまで多大な犠牲を払い、浪費の限りを尽くす存在なんだ」ってことがちゃんと伝わってくる。 「貴方の大切な人が明日いなくなるんだよ」、そのことを実感した上で戦争というものを語って欲しい。 そういうメッセージがちゃんと描かれていたと思う。 変に難しくこねくり回さず、各登場人物のストーリーを並列に並べて、表面的ともとれてしまうほど「浅め」に描いたのは、あえてそういう手法をとったのだと思いたい。 戦闘シーンもなかなか迫力がある。 邦画としては白眉。 「砲弾を運ぶだけ」って係がいるのを描いてあったのもリアルで感心した。 現実的に、戦場に投入された学徒達が森脇や内田や唐木のような素晴らしい士官に巡り会えたかどうかは甚だ疑問だが、「一億総玉砕」の趨勢の中で決行された「大和沖縄特攻」の「真の意義」を説く為の語り部として、ストーリー上どうしても必要な存在なのだと思う。  とか。。。。まあ、難しいことはこれくらいにして(笑) 戦場の息子に母親が差し入れする「配給が少なくてあんまり甘くないオハギ」ってのは、もうこういう映画の定番中の定番なのに、ほんとに泣けるんだよなぁ。  「子供ってのはやっぱり母親のものなんだよなぁ」って思いながら泣いてました。 いや、映画館まで観にいっただけの価値は十分。 大満足。
とっすぃさん [映画館(字幕)] 8点(2005-12-22 23:47:32)
👍 1
130.洋画で戦争(特に第二次大戦期)の残酷さ、愚かさ、悲惨さを描写した作品は数あれど、邦画でそういうテーマを扱った作品ってそんなにありませんよね。例え戦争をモチーフにしていても、そのほとんどはメッセージ性など皆無のエンターテインメントに終わってしまっていたりする訳ですが、そんな中、本作はそういった戦争に対するメッセージを見事に伝えた作品だと思いました。戦争の恐ろしさに対する人々の認識が薄れつつある今、こういう作品が作られ拡大的に公開され、興行的にも成功を収める(初登場2位!パチパチパチ~)というのは非常に意味のある事ではないでしょうか。NHKのプロジェ○トXのような導入部分に、一瞬「何じゃこりゃ?」と思ったものの、やはり後半になってから兵士たちの持つ愛や内面にスポットライトが当てられてからはそんな思いも消えうせ、クライマックスのあまりにも壮絶な戦闘シーンはただ呆然と見ているしかありませんでした。正直、今まで俺は戦争がどんなものなのか、戦争に狩り出される兵士たちがどんな思いで戦場へと向かったのか、あまり考えたことがありませんでした。しかし本作を見てから、戦争の残酷さや悲惨さを身を持って考えることが出来たし、やはりこんな事が二度と繰り返されてはいけないなと思いました。本作を見た同じ世代の人たちが俺と同じ気持ちになる事を切に願います。戦争を体験した世代の人も、そうでない人も感じる事がある映画ではないでしょうか。
ポール婆宝勉(わいけー)さん [映画館(字幕)] 8点(2005-12-21 22:55:02)
129.あえて言うが、この映画には、映画表現としての語り口の巧さだとか、映像的な巧みさ、小気味いい展開の妙など、表現としての工夫は何も無い。冒頭から繰り広げれるあまりに無骨な映画世界に一瞬“嫌な”予感がしたことは正直否めない。そして、その無骨さは、全編通して一貫される(戦艦大和上での圧倒的な戦闘シーンは別にして)。
しかし、涙が溢れ、止まらない。もはやあまりに普遍的な描写に、問答無用で涙がこみ上げる。そうして、次第に、「ああ、この映画には、表現としての工夫なんて必要ないんだ」ということを考える。
もちろん、ここに、映画的な巧さが加われば、それこそ物凄い映画になるのかもしれない。でもおそらく、この映画に携わった人々は、あえてそういうことに目を向けなかったのだと思う。それよりも、たとえくどかろうと、“事実”を明確に伝えることに力を注いだのではないか。
正直なところ、この映画の題材を聞いた時、時代に対して「古い」という印象がよぎった。戦後60年という時代を迎え、多くの人の中で、この国が経験した「戦争」という事実が確実に風化してきている。この映画は、そういう人たち、そういう時代に対する警鐘なのだ。
そして、この映画は無骨で語り口は非常に古臭いけど、描かれるテーマは今まで多くの戦争映画で描かれてきたものとは、確実に一線を画す。この作品は、日本が経験した「戦争」とそこに生き死んだ人たちを、美化も卑下もしていない。事実としての戦争を指してひとつの価値観で描くことはとても傲慢なことだ。この映画は、ただただ真摯に“そこ”で生きて死んでいった人たちを描き、生き続けることの意味、語り続けることの意義を、どこまでもまっすぐに訴える。
鉄腕麗人さん [映画館(字幕)] 8点(2005-12-20 00:51:05)
128.ネタバレ なんだかんだ言ってうるうるしました。大和の轟沈の場面はなかなかグッとくるものがありました。ただ、現代のシーンがやや長く(特に最後)少し間延びしたかな、っていう感じも受けました。
全体としては結構メッセージ性が強く、最近なかなかない映画のような気がしました。
たくさんの人を描くのはいいんですが、少し全体的に浅すぎるような気がしました。(特に芸者)、もう少し絞っていた方が自分は良かったかな、と。
ほかろんさん [映画館(吹替)] 8点(2005-12-19 23:28:17)
127.ネタバレ 戦艦大和の模型を作っていると、必ず驚かされるのが、
側面の機銃の多さ。
この映画は、その機銃部隊の話である。

小さい頃、戦艦大和に誇りを持ち、そしてその最期に、皆、ショックを受ける。
帰りの燃料のない旅に出る、そのドラマを丁寧に見せる。

飛行機の時代と分かっていたのに、どでかい戦艦を作ってしまう日本という国。
戦闘シーンは、なぶり殺しの感すらある。
アメリカはそれにしても、やりすぎっちゃ。

P.S.戦艦大和のどでかい模型を使った映画は、ほかに「連合艦隊」。
こちらは、さだまさしの唄が心に刺さる。
トントさん [DVD(邦画)] 7点(2021-02-06 20:44:05)
126.これは戦争の是非やましてや作戦の是非を問う作品ではないでしょう。こういう歴史が過去にあった。その歴史の延長線上に今がある。その事に何を思うのか?そういう鑑賞者の想像力が試される作品。(CGの出来不出来といったテクニカルな評価は別として)
大和というひとつの箱物を舞台とした戦時中の青春群像劇という印象で、過去にあまりなかった戦争映画になっている点は評価できる。蒼井優を除いて、役者の演技がイマイチだったのが残念。
東京50km圏道路地図さん [地上波(邦画)] 7点(2013-12-18 12:26:04)
125.ネタバレ 監修のクレジットに、悪名高い故瀬島龍三氏の名前がありますが、彼は必要だったのでしょうか。大和の関係者はどう思うでしょうね?さて、難点はいろいろある。人物紹介と状況説明をテロップとナレーションに頼るのはいかがなものか。照明技術が古い。50年代のハリウッドみたい。冒頭のフリゲート艦は必要だったのか。海自が無理やり押し込んだっぽい。大和のスペックと戦闘シーンの説明が不足。沈没があっけない。松山よ、何故蒼井を押し倒さない?一茂のスタンスが謎。意外と元気な反町の最期が謎。ラストがオーバーアクト。脚本も監督の担当だが、明らかに練り込み不足。脚本家がいないのか。その他にもいろいろあるが、まあ邦画としては頑張った方でしょう。最初から最後まで涙腺がうるみっぱなしでした。これは原作の力か。戦闘シーンは血飛沫使いすぎだが、凄い迫力で、CGもあまり違和感がなかった。コンセプトは「タイタニック」+「プライベート・ライアン」といったところか。BHDのレビューで私が書いたとおりになった。しかし角川と東映が総力を挙げても、やっぱりハリウッドには叶わないのか。そういう意味でも、実に大和的な作品である。
わいえすさん [DVD(邦画)] 7点(2009-05-11 01:55:07)
124.ネタバレ 戦艦大和は不幸のイメージがつきまといます。建造されたとき、山本五十六が「こんな時代遅れなものを作っても仕方がない」というように語ったというエピソードが残っています。時代はすでに空母、戦闘機中心の戦術に変わってしまっていて、敵戦艦と接近して水上戦を行う機会がまずないわけです。
唯一活躍できたのがレイテ沖海戦ですが、そのシーンは短いエピソードとして挿入されているだけでした。(その後の”謎の栗田ターン”なども期待して観ていたのですが、カットされていました)
最後の天一号特攻作戦も、作戦といえないほど稚拙なもので、わざわざ轟沈されにゆくようなものでした。そのあたりの部分はあまり説明されてなかったように思います。日本の被害は、戦艦大和、軽巡洋艦1隻、駆逐艦4隻、戦死3,700名。アメリカの被害は、艦載機損失10機、戦死12名。これだけをみてもいかに無謀な作戦だったかがわかると思います。
片道燃料しか積まなかったというのは伝説で、実際には往復の燃料を積んでいます。
(悲劇的といってもまったく活躍できなかった、同型戦艦、武蔵、信濃よりめぐまれていますが…)
さて映画の感想です。邦画にしてはVFXの出来がよく、戦争シーンは迫力がありました。
人間模様もきめこまかく描かれていますね。タイタニックと同じ、回想ものとしたのも、現代に先の戦争の意義を問いかけるものとして成功しています。ただヒロインと芸者さんを広島の被爆で死なせたのはあざとい気がしましたが。戦争で犠牲になったから尊いとか、むだ死にだったとかいうのではなく、戦争そのものが悲劇なわけです。その中でどれだけ人間を描けるかが評価の分かれ目となるわけですが、この映画はまず合格点があげれるでしょう。演技もおおむねよかったですが、若いときの神尾役だけは間が抜けていて、他の人がやったほうがよかったでしょう。
よしのぶさん [DVD(邦画)] 7点(2009-01-06 10:57:08)
👍 2
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【点数情報】

Review人数 163人
平均点数 6.29点
000.00%
142.45%
253.07%
342.45%
484.91%
52515.34%
63420.86%
74728.83%
82112.88%
984.91%
1074.29%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.23点 Review21人
2 ストーリー評価 6.16点 Review30人
3 鑑賞後の後味 6.59点 Review32人
4 音楽評価 6.00点 Review28人
5 感泣評価 6.93点 Review31人

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