映画『サラエボの花』の口コミ・レビュー

サラエボの花

[サラエボノハナ]
Grbavica: The Land of My Dreams
(Grbavica)
2006年ボスニア・ヘルツェゴビナオーストリアクロアチア上映時間:95分
平均点:6.85 / 10(Review 27人) (点数分布表示)
公開開始日(2007-12-01)
ドラマ
新規登録(2007-12-16)【TM】さん
タイトル情報更新(2023-01-25)【かっぱ堰】さん
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監督ヤスミラ・ジュバニッチ
キャストミリャナ・カラノヴィッチ(女優)エスマ
ルナ・ミヨヴィッチ(女優)サラ
レオン・ルチェフ(男優)ペルダ
ケナン・チャティチ(男優)サミル
脚本ヤスミラ・ジュバニッチ
配給アルバトロス・フィルム
ツイン
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💬口コミ一覧

27.ネタバレ 私、ボスニア紛争についてはなんとなく知っていてもその詳細は理解してなくて。
子供の頃ならまだしも、1992~1995年なんてそこそこ大人。
こういう映画を観ると、広い視野で物事を理解していかねばならぬ齢というのに他の国で起こっている悲惨な争い事を対岸の火事とばかりに全く興味示さず知ろうとしなかった自分が恥ずかしくなるんですよね。
しかし、この「(自分の無知が)恥ずかしい」と思わせてくれる作品に出会えるのが無上の喜びだったりします。
ぷっきぃさん [DVD(吹替)] 9点(2009-05-15 02:28:11)
👍 1
26.ネタバレ  ボスニア紛争を知らなければ理解できないのではないかという、観る前から勝手な偏見を持つ人がいるかもしれないが、内容は世界中に通用する母と娘の親子愛、シンプルな話しである。
 娘は男にも真っ向から喧嘩を買って出るほどの強気な性格で、母親の仕事ぶりからも二人が共に人生を乗り切ろうとしている姿が重ねて強調されている。
 皆と一緒に修学旅行へ行く。父はシャヒード(殉教者)である。この国ではごく普通の人間でありたいと思う娘に母親は娘の出生の秘密を打ち明けることができない。教えたくない母親の気持ち。だが彼女もやはり女であり一人の人間、打ち明けてしまったことで本当に大切なものが何なのか悟る。その告白シーンがハイライトで胸を締め付ける。
 全体を通して、娘の修学旅行が娘にとっても母親にとっても人生の岐路になったところに真のドラマを感じた。
 娘は一見わがままで身勝手ではあるが、母への愛情を誰よりも必要としており、ラストのバスのシーンで、皆の合唱に合わせて少しづつ口ずさむシーンは、観客の誰もが「頑張って!」と応援したくなると思う。
 登場人物全てがこの腐敗した国の現状から抜け出そうと必死に生きている。一見悪そうな大男まで真剣に生きようとしているところに人間の綺麗な部分が見える。
 後で知ったが、監督は30代の女性。紛争経験がある。娘は12歳の設定だが、日本人でいえば高校生くらいにも見える。これは戦争というものが老若男女関係なく強く生きなければならないことを訴える姿勢で、とても自然に表現されていると思う。
 「戦争待望論」という言葉が日本でも言われているが、戦争を起こした国ほど心から平和を願う人が多いことに皮肉めいたものを感じてしまう。
 「あ~、いい映画観たなぁ~」と思える作品。沢山の人に鑑賞してもらいたい気持ちを込めて9点。
 しかし、この邦題のセンスのなさ、なんとかなんないのか…(悲)
クロエさん [DVD(吹替)] 9点(2009-02-16 09:00:24)
👍 1
25.ネタバレ 子供の暴れぶりからしてちょっぴりイライラしてしまうけど、変に観客に媚びてないのがいいですね。
それもラスト付近の厳しい展開があってこそなんですが。
複雑な社会が舞台だからこそ価値観の多様性は大切なんやなぁと気づかせてくれる。
これは邦画では再現不可能やと思う。
CBパークビューさん [DVD(字幕)] 8点(2013-04-21 18:45:13)
24.ネタバレ 前半は母親が昼夜働いてるのに、自分のことだけしか考えない身勝手な娘に腹が立ったり、母親はどうして厳しくしつけないのか疑問に思ってしょうがなかった。しかし娘の出生の秘密が解き明かされると、何もかも合点がいった。
戦争の傷跡は家族を亡くしたものだけが負っているわけではない。このような母と娘のような場合もあるのだ。
娘が髪を切ったのにはびっくりしたが、生まれ変わろうとしたものと思われるが、髪が父親似と言われたのも、どこかにあったのかもしれない。
ESPERANZAさん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-21 21:03:52)
👍 1
23.母親だけに育てられ物心もついてきた少女、当然ながら父親について色々知りたくなるのは自然の流れ、いつかは事実を伝えなければなりませんが・・・。似てるのは髪の色だけといつか聞かされてた娘は真実を知って、その髪を一気に丸刈り・・・。でもそこは実の親子、修学旅行の見送りの際バスの後部座席から娘の手を挙げる姿に思わずホッとして手を振る母親。心にジーンと来る、いい映画です。
白い男さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-09-04 23:04:31)
22.ネタバレ 良かった!いい映画です!予算はあまりないであろうに・・素晴らしい。ボスニア紛争は地域的に家父長制の非常に強い地域で起きた民族紛争でしたので、他の戦争よりもより、女性に対する被害が大きい戦争でした。娘の存在は、自分のキズそのものでありながら、最も愛する存在でもある。この言葉に形容できない苦しみとジレンマが締め付けられるように伝わってきます。ちょうど小学校6年生ぐらいの思春期に入る女の子の苦しさも伝わりすぎるぐらい伝わってくる。彼女たちを、ココというところで助ける女性たちの小さなチカラにも感動した。日本では「自己責任」という言葉で人を切り捨てるのが常識になりすぎている・・とも感じた。小さなカンパでこんなに人が幸せになれるんだ・・と思った。最後のバスの窓に見えた娘の小さな手は、娘が産まれた時のきれいな手と同じように見えただろうね・・。また思い出して涙が出てきたよ・・。思春期の母娘モノとしては近年まれに見る傑作です。
グレースさん [DVD(吹替)] 8点(2008-06-18 22:09:24)
21.ネタバレ 腑に落ちないところはいくつかありました。たとえば仕事中にいきなり薬を飲むシーンとか。観終わった後なんとなく「そうだったのかな」とも思うんだけど説明不足な気も。なんか「禁じられた遊び」とか「マイライフアズアドッグ」観てるような気になったのね。ということは、私としては悲しいより切ないなんだと思う。過去を思い出したくない母とアイデンティティを確立したい娘っていう対比・対立を通じてボスニア紛争が描かれているんだけど、おそろしくまわりくどいシナリオ、演出に感じられた。当たり前のように話をはぐらかす母の真実の吐露は胸に来るものがあるんだけど「付きあってられない」感もどこかにある。ただボスニア紛争をムスリム側から描いた作品は初めてだったので蒙を啓かれました。ストイコヴィッチやオシムに興味あったので予備知識持ってましたけど、そうじゃない人はなにがなんだかわからないかもね。
shintaxさん [映画館(字幕)] 8点(2008-03-04 21:21:10)
20.紛争の描写は全くないのに、確実にそれが人々の心に残した傷が伝わってきました。後からじわーっとくる映画です。
HOPUKOさん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-06 20:01:23)
19.ネタバレ ボスニア・ヘルツェゴビナの紛争について少しは知っていたが、この紛争後の女性の心の傷、そして恐ろしい「民族浄化」によって生まれてきた子どもに焦点をあてた作品は初めてだった。これらの作品には紛争の生々しいシーンは全く出てこない。ただ、登場人物によって、恐ろしいこの世の出来事とは思えない事実が語られる。同じ女性としてその出来事を考えただけで生きた心地がしない地獄のような世界。その世界を経験した彼女たちが、復興していくボスニアで一生消えない傷を隠し
一生懸命生きていく姿が描かれている。そしてそれを全く知らない子ども達。サラは、自分の父親はシャヒード(殉教者)だと思っていた。父親がシャヒードなら修学旅行代を免除してもらえるのに母親のエスマがその証明書を学校に提出しないことでサラはどんどん不満を募らせていく。サラは事実を全く知らないでいた。そんなサラがエスマにとった行動は、銃を向けることだった。苛立ちからだったかもしれない。しかし、エスマにしたらあのおぞましい光景が甦ったはずだ。その時、エスマは銃を払いのけ、サラに真実を語る。「民族浄化」によりレイプされ生まれてきた私生児ということを。エスマは妊娠中生まれてほしくないとお腹を強く何度も叩いた。
産んだ後、1度母乳をやるだけと思っていたのに抱き上げたとき、この世にこんな美しいものがあると知らなかったと彼女は語った。生命の誕生はこの世で一番素晴らしいことだと思う。そして私は、女性として生命を誕生させることをとても誇らしく思う。その決して犯されてはいけない神聖な出来事が戦争という醜いもにによって壊される。それを犯した人達も元々は母親から生まれてきた神聖なものなのに。しかし生まれてくる命に悪いものなんて何ひとつない。どんな形で命が宿ろうと、生まれてくる子ども達に罪なんてない。それを受け入れたエスマの複雑なキモチが伝わってくる。お腹を力の限り叩くなんて絶対できないことをしてしまう程受け入れることができなかったのに、それでも自分が全てであるこの世に生を受けた子どもは美しく、清らかな存在だった。2人は血が繋がっている、親子なのだから。一生2人は心に傷を負って生きるだろう。しかし、その傷を少しでも癒すのはお互いの存在であるはずだ。なぜならそこには必ず「愛」があるからだ。目には見えないけれど、親子の「愛」もこの世で神聖なものだから。
えみさん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-03 22:09:11)
18.ネタバレ  戦争という愚かな行為が、(兵士だけではなく)様々な人間の人生にいかに深い傷跡を残しているかを、サラエボのある母娘の姿を通じて描いた作品です。正直、あまりにテーマが重く衝撃的で、上手くコメントができません。サラが母から秘密を明かされる場面や父親に似ていると言われた髪の毛を剃り落とす場面などは余りにも痛々しく目を背けたくなるほどでした・・・・。ただ、ラストはかすかに希望を残して終わっています(サラが手を振るのを見た時のエスマの笑顔が非常に素晴らしく印象に残りました。)。
TMさん [映画館(字幕)] 8点(2007-12-16 17:21:00)
👍 1
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17.ネタバレ ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(1992~1995年)から約10年が経過したサラエボが舞台です。凄惨を窮めた戦時の描写はあえて行わず、今なお続く、人の心に残る傷痕に焦点を当てています。母娘の関係、母娘それぞれの人間関係、恋愛などを描きつつ、母vs娘のクライマックスに持って行く流れが、ごく自然で巧みです。静かで間接的な表現が多いため、初見では、今ひとつピンと来なかったのですが、結末を見た後に、背景に関する知識を入れてから見直してみると、なるほど、なかなか細やかな精神描写を見て取ることができます。エンディングは、過去を断ち切って前に進んでいこうとする強さみたいなものが感じられて、すがすがしかったです。監督は女性で、製作当時30代前半と若いのですが、人物の描写に熟練を感じさせます。いぶし銀です。
camusonさん [DVD(字幕)] 7点(2024-06-04 19:18:49)
16.ネタバレ 戦争映画でよく集団暴行シーンは出てくるけど、その後の被害者をリアルに描いた映画は少ない。
この作品は、戦争の残酷さを丁寧に描いている。
被害者に感傷的に寄り過ぎず、一定の距離を置いていて、まるでドキュメンタリー映画の様だ。
その撮り方が、かえって戦争による被害を克明に描く事に成功している。
淡々と被害者のその後を描く事によって、いかに戦争というものが、被害者のその後の人生に永らく影を落とすか、それを雄弁に物語っている。
目を背けたくなる厳しい現実を目の当たりにして、戦争はやはり良くないものだと、力強く再認識させられた。
にじばぶさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-22 19:41:45)
15.娘を修学旅行に行かせる為のお金が無い。なんとか工面しなければ・・ 
このシチュエーションだけで泣けてきてしまう 
そこに絡んでくる戦争の後遺症。
娘は必死で生きてる
 ただし、母も必死で生きてる しかも二人分。
共に頑張れ 今が大事な時期です 応援してあげたい親子です。
結果、娘が乗ったバスを送り出し、
2~3日の期間会えなくなるであろう 〝その間〟がお互いにとって 相手の事を(相手の立場も) 考える良い間になっていくのではないのかな なんて思えた。ナイスタイミングな出発でしたね と。 そう願ってしまいたくなりました。
3737さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-15 20:10:51)
14.ネタバレ 母親は娘を愛してはいたが、重大な隠し事があるとやはりどこか陰を落とすところがあるもので、冒頭から仲良くじゃれ合っていてもそういうところは見て取ることができた。そして母親は告白した。最後のお互いに手を振り合う姿は2人がこれから逞しく生きていくことを想像させるものだったし、母親は娘が生まれた時のような清らかな気持ちになったのではないかなと思った。母と子の真の絆を描いた一作だ。
またこの作品はボスニアについて思い出したり知ったりするきっかけになれるという意味でも価値あるものだと思う。
さわきさん [地上波(字幕)] 7点(2011-05-06 14:43:14)
👍 1
13.ネタバレ 世界中どこにでもありそうな母と娘のやりとりで、物語は語られていきます。
そこには、生活の匂い、苦しさ、そしてなかなか語られない謎が続いていきます。

そして、日本ではさほど語られない民族のことが、静かにそして激しく語られます。

私も子供がおりますので、自分がエスマ(主人公)だったらどうしただろう?と考えさせられました。
ミリャナ・カラノヴィッチさんの真剣な演技に感動しました。
たんぽぽさん [映画館(字幕)] 7点(2009-03-15 21:45:39)
12.ネタバレ 母さんの感情移入に勤しんでいたので、あんまり子供の方は見ていなかった・・・というかお母さんの気持ちを主観的に、子供の気持ちを客観的に描いたのは、お母さんの綱渡りのような気持ちと行動を描きたかったんじゃないのかなと・・。観客が子供の信条を詳しく知っていたら、「愛があるんだもの」で片づけられかねない浅い作品になったような気がする。母と子どもに微妙な隔たり、大きくなっていく溝・・・暴力が人間の大切な愛や絆、希望全てをぶち壊すものだという事が、逆に私はお母さん一点を見る事で表現を受け取れたと思う。最後に私は子供の信条を表現した少なくとも秀逸なものに、女の子の綺麗な髪の毛が切り取られた場面を挙げたいと思う。修学旅行の楽しいバスの中で、1人だけ髪の毛のない女の子。この姿がもう一つの民族浄化「アウシュヴィッツ」の姿を思い出した。レイプとはそういうものなのだ。平和な秩序世界に飛び地のように存在する真っ黒なアウシュヴィッツなのだ。
はち-ご=さん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-26 03:09:31)
11.ネタバレ 虐殺や暴力的なシーンは一切なく淡々と描かれてるが、胸の中からジワジワと締めつけられます。ボスニア紛争については多少の知識しかなかったので、民族浄化など非人道的行為には衝撃を受けました。そんな悲劇的なことから生まれた生命を触れることによって美しいと感じたこと。生まれてくる子供に罪はないが、その子供を見るたびにその時の辛さから逃れることはできないだろうが、娘を愛する姿に母としての強さを感じた。
茶畑さん [DVD(字幕)] 7点(2008-06-15 20:38:24)
10.恥ずかしながら、この映画を観るまではボスニア紛争の事はある事は知っていても詳しくは知ろうとも思っていませんでした。ひどい有り様ですね。しかし戦争というものは、いつの世のいつの時代も似た様な残虐行為はどこでも行われている訳で。その場の弱い立場の者が殺害なりレイプなり奴隷なりやられてしまう。群集心理なのか各々の深層心理からなる行動なのか、そもそもの人間性が突出するもの、それが究極の心理戦でもある『戦争』だと思う。人間が恐い存在だと思わされる『戦争』。そんな戦争被害者のうちの1人の女性の物語。そんな作品。
movie海馬さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-12-29 03:09:33)
9.ネタバレ 母が背負ってきた苦しみ、悲しみが明らかになった時。普通の人々を狂った加害者にし、普通の人々に辛酸を舐めさせる、紛争の救いの無さを思い知らされます。そのような中にあって、母と娘の絆が何物にも勝る救いのある結末にこちらも救われる思いでありました。
The Grey Heronさん [DVD(字幕)] 6点(2011-11-10 23:25:43)
8.真面目な作品。戦争の傷跡が建物等は復旧しても人々の生活に残る切ない作品。
たこちゅうさん [地上波(字幕)] 6点(2011-01-09 01:27:26)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 27人
平均点数 6.85点
000.00%
100.00%
200.00%
313.70%
413.70%
513.70%
6725.93%
7725.93%
8829.63%
927.41%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 1.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 9.00点 Review1人
5 感泣評価 9.00点 Review1人

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