映画『回路』の口コミ・レビュー

回路

[カイロ]
Pulse
2001年上映時間:118分
平均点:4.99 / 10(Review 99人) (点数分布表示)
公開開始日(2001-02-03)
ホラーネットもの
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2025-02-11)【イニシャルK】さん
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監督黒沢清
助監督古澤健(監督助手)
キャスト加藤晴彦(男優)川島亮介
麻生久美子(女優)工藤ミチ
小雪(女優)唐沢春江
松尾政寿(男優)矢部俊夫
武田真治(男優)吉崎先輩
風吹ジュン(女優)ミチの母
菅田俊(男優)社長
哀川翔(男優)従業員
役所広司(男優)船長
水橋研二(男優)田口
丹治匠(男優)袋の男
高野八誠(男優)学生A
古澤健(男優)コンビニ店員
塩野谷正幸(男優)幽霊
脚本黒沢清
音楽羽毛田丈史
和田亨(音楽プロデューサー)
主題歌Cocco「羽根 ~lay down my arms~」
撮影林淳一郎
水口智之(撮影助手)
製作山本洋
大映
日本テレビ
IMAGICA
博報堂
製作総指揮徳間康快
プロデューサー奥田誠治
配給東宝
特撮浅野秀二(ビジュアル・エフェクト)
美術丸尾知行
松本知恵(美術助手)
松井祐一(特殊造形)
編集菊池純一
録音井家眞紀夫
照明豊見山明長
その他IMAGICA(現像)
あらすじ
フラワーショップで働くミチ。ある日、彼女の同僚が不可解な死を遂げ、勤め先の社長が失踪する。一方、大学生の亮介はネットに接続すると、そこに不気味なサイトが展開する。不安になった彼は、ネット研究をする研究員の春江に相談するが彼女をはじめとする周囲の人間が一人また一人と消えていく。不安に苛まれ奔走する2人を待っている世界とは… 日本ホラー映画界を代表する黒沢清監督の描く、恐ろしくも深い世界観。
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💬口コミ一覧

99.子供の頃映画館で見た。ちょうど「リング」を筆頭にJホラーブームの中公開された本作は、明らかに他とは違う異彩を放っていた。邦画特有のあからさまな怖がらせ方ではなくジワジワと追い詰められるような感覚。作り込まれた世界観は息苦しさを感じさせる。

今見直すとそんなに怖くはないが、インターネットが普及し始めた頃なので、ネットというある意味得体の知れないものと幽霊を組み合わせたというのが画期的だったし、逃げられない怖さがあった。ダイアルアップ接続の複雑さに投げ出してしまう加藤晴彦を見て、自分も分厚い説明書を見ながら必死で設定して、その通りやったのに繋がらないという、ある意味恐怖だったなぁと思い起こさせた。

初期の黒沢清作品で一番好き。子供の頃映画館で見た。ちょうど「リング」を筆頭にJホラーブームの中公開された本作は、明らかに他とは違う異彩を放っていた。邦画特有のあからさまな怖がらせ方ではなくジワジワと追い詰められるような感覚。作り込まれた世界観は息苦しさを感じさせる。

今見直すとそんなに怖くはないが、インターネットが普及し始めた頃なので、ネットというある意味得体の知れないものと幽霊を組み合わせたというのが画期的だったし、逃げられない怖さがあった。ダイアルアップ接続の複雑さに投げ出してしまう加藤晴彦を見て、自分も分厚い説明書を見ながら必死で設定して、その通りやったのに繋がらないという、ある意味恐怖だったなぁと思い起こさせた。

それにしても加藤晴彦演じる主人公は何故あんなにも必死にネットをやりたかったんだろうか?
それは勿論…エッチなサイトを見るためですね!←
ヴレアさん [映画館(邦画)] 10点(2018-03-12 05:21:33)
98.ネタバレ 3回ぐらい見ました、少しはテーマの深さが理解できたかな?人間としての固体は基本的に孤独であり、依存しあうことで自分と言うものを確立していくのだと表現しているのだと感じた。(依存しあってたから、支えがなくなったとき、又は信頼が崩れた時、脆くも負の思考が伝染して次々と向こう側に引っ張られていったように見受けられる)バイト仲間、大学の知人友人というつながりはあっても、全てを理解することは出来ない、その孤独感から自分の殻に閉じこもるったり、居心地のいい場所に逃避する。それがあの赤いテープの部屋だったりするんじゃないかと思う。あの赤いテープの部屋は、象徴的な意味合いもかねてると思うが、あの空間は現在生活している世界と、向こうの世界とをつなぐ面会室のような場所になっていたんだと思う。3次元の世界と4次元の世界か・・・。人間の空間でも孤独で、幽霊の空間でも孤独なら、どちらの世界を選ぶかはその人次第ってことなのかな。救われないね。
たこらさん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-05-16 11:14:30)
97.昔、初めて観たときは、正直おもしろいとは思わなかった。意味がわからん所が沢山あったし、リアルに感じなかったし、淡々としたリズムが肌にあわへんかったし。なんで?って考えてるうちにダラダラして終わった感じ。ただ、女の幽霊の異様な動きと飛び降りの所はさすがに、コワッって思った。それが最初の印象。ところが、年月を経て、観てみたら、これが異常におもしろいと感じるようになってた。映画をおもしろいと思う感覚が昔と違ってた。黒沢清の映画が肌に会う体質なってる。昔、嫌いやった豆腐が急に好きなった時の驚きに似てる。んなわけで、この映画、どこがそんなにおもしろいと感じるようになってたのかとゆうと、まず設定、終末を描く映画で、ゾンビとはまた違った恐怖感を味わえたところ。そして黒沢清の映画の場合、今まで自分が追求してたリアルさとは違ったリアルさがあるところに気づき、その感覚が好きになってところ。主役の二人以外の人間の生命感が最初から薄いところも、孤独感をあおられて緊張感を持続できた。意味がわからん所も色々自分なりに解釈を考えられて、しかもこの映画の場合その作業が嫌じゃない。多分、淡々とした静かだけど狂気的なリズムがその原因かも。最後の展開なんて、鳥肌もんだった。ストーリーおおまかに覚えてるにもかかわらず。この監督さんの映画はかなり癖がある。この映画でつまらんとおもしろいと両方の感覚を味わえたとゆう所からも、万人向けの映画ではない気がする。単なるホラー映画ではないので、ホラーを期待する人にはつまんないと思う。
なにわ君さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-01-12 14:52:10)
👍 2
96.何でこんなに点数が低いんですか!! 間違いなく黒沢清の最高傑作だと思う。世界観がどんどん拡大していく(負の方に)ところが黒沢のいいところなんですがね。話が大きくなっちまったら怖いとか怖くないとか細かいことにこだわってらんないよ!! とにかく好きな映画ってのはフィーリング、伝えようとしてもなかなか伝わらない。
キャプテン・セントルイスさん 10点(2004-12-25 01:20:33)
👍 1
95.素晴らしく感動的な青春映画。
麻生久美子は作品ごとにころころ顔が変わるね。
それにしてもいきなり下の名前を呼び捨てされた小雪はあの時
どう思ったんだろうか。
ナクサライトさん 10点(2003-11-14 06:27:33)
94.黒沢清監督作品では、正直最高傑作とは言えないかもしれない。けれど、もっとも野心的な作品であることは間違いないと思う。とにかく、常に予測のつかないそのドラマツルギーとオフビート感は、やはり誰が何と言おうと凄い! と感嘆の念を禁じ得ません。恐怖の質が、心理や生理に訴えるありがちなもんじゃなく、見る側の想像力や意識裡に刷り込んでくるあたりに、彼の”天才”を感じます。出来ることなら、黒沢カントクに10倍くらいの予算を与えて、もう一度心おきなく本作をリメイクさせてあげたいっす!
やましんの巻さん 10点(2003-05-21 14:45:04)
👍 1
93.今、日本で、一番世界に誇れる監督でしょう。映像というものを本当に考えて作っているし、世界というか宇宙とかいうものを人間の側だけでとらえようとしていないし、それでいて自己完結していないのは、観客に委ねられている部分が多いからなのかなあ、と思います。
yoikoさん 10点(2003-05-11 23:43:02)
92.すばらしいとおもいました!ラストもすごい!一部の地域じゃなく世界中で起こってることなんだってことを知らしめられて、意外やスケールの大きさに感激すらしました。でてくる幽霊もその演出が怖い、こんな怖さの表現の仕方は新しい。加藤晴彦くんもふつーさがよかったのでは?何回みても怖い!
DDUさん 10点(2002-12-13 00:58:51)
91.ネタバレ 黒沢清が一貫して描いてきたのは、個と個、個人と世界の関係性、〈コミュニケーション(不全)〉についてだ。『CURE』『カリスマ』とその世界観を徐々に拡大していき、本作においてはついに此岸と彼岸の境を取り払ってしまった。世界を繋げる媒体であるインターネットを介して、「あの世」から死者が押し寄せてくる。孤独や絶望が人々を死に向かわせ、世界は死者(幽霊)で溢れ返ってしまう。この終末感が素晴らしい。動きがヤバイ幽霊や飛び降り自殺の映像など、目に焼きついて離れない。これぞ黒沢映画の最高傑作。

フライボーイさん [DVD(邦画)] 9点(2008-03-07 01:06:55)
90.ネタバレ これはホラーといえるのかどうか‥
この映画に横たわる「孤独感」を共有できるかどうか、
それが評価の分かれ目だと思います。

問題の飛び降り自殺のシーンを観ても、
この監督は「さりげない怖さ」を演出するのが本当に巧いと思います。
彬彬さん [DVD(邦画)] 9点(2006-12-21 15:02:05)
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89.ホラー映画のオチは、たいてい不遇の死を遂げた人間の怨念が原因となっている。怨念は閉じられた場所でそれに関わった人間や時には全く関係のない者に危害を与え、用が済めば消えるか、あるいはその場にとどまり続ける。これが起こっている世界はそれゆえ非常に狭い。何というか都市伝説的だ。と、確信するほどにホラー関係に詳しいわけではないのだが、これが世界の崩壊に導くほどの範囲を描いたものに「リング」がある。伝染という発想がこれを可能にした。ただ、「リング」ははっきり言って発想だけ。映画として(小説でも)世界の崩壊を描けたかというとはなはだ疑問で、それは多分主人公達が恐怖の発信源に近すぎるからなのだと思う。で、黒沢の「回路」。ここまでホラーの話で引っ張ってみたが「回路」はホラー映画ではないかもしれない。ただ恐怖という原点は同じなので強引に進めると、この映画は個人の怨念に恐怖のもとはない。「死」というルール(法則)そのものからあの映像を具現化させている。魂というものがあるならば死後の世界にもルールがあるということだ。そのルールの崩壊が同時に世界の終末の始まりとなる。この映画がうまかったのはそういう死の永遠の孤独と、ネットという開かれているようで実は閉じられた世界を違和感なく変換できたことだろう。この変換の媒介となったものこそ「開かずの間」で、それはこの世に一個ではなく個人が一つずつ持っている。つまり中心がない。中心がないということはどこでも起こりうるということでもある。地上からどんどん人が減っていく感覚。黒沢監督はアンゲロプロスのようにロケは曇天にこだわり、時にはデジタル処理を施して崩壊のプロセスを展開した。システムは一度動き出すと、それが複雑であるほど止められなくなる。それはこの映画で見た未来の方向性とどこか似ている。
Qfwfqさん [DVD(字幕)] 9点(2005-05-15 16:25:03)
👍 1
88.黒沢監督の今までの作品があまり好きではなかったのですが、これは当たりでした。世の中に張り巡らされた「回路」の中で生きる上で湧き出てくるオブセッションを、非常に上手く隠しつつも見事に表現した作品です。映画の構造、隠された意図ともに、ジョージ・A・ロメロの「ゾンビ」に酷似していますが、扱っている題材がまったく異なるのでほとんど気にならず。映像の恐怖の裏に隠された、さらにもう一つの恐怖を見つけるのはホラー映画の醍醐味ですね。それゆえ写し出される映像を単なる現象として把握してしまうと理解が難しい映画かもしれません。まさに予定調和の大団円に辟易してる人向けです。
定方さん 9点(2002-06-06 17:42:58)
87.あの黒い影が寂しかった。キャストが悪い。
自己流さん 9点(2001-09-11 19:36:34)
86.部屋に一人閉じこもって、まるで生活のすべてであるかの様にインターネットに没頭する若者たち。映画は、生きていながら死んでいるような、そんな彼らに対する批判あるいは皮肉を描いているともとれる。だから「繋がっているようで、繋がっていない」というセリフが妙に真実味を帯びてくるのである。どこまでが日常で、どこからが非日常とかいった境界が、ここには見当たらない。だからすべてが現実であり、すべてが夢のようでもある。終盤、上空を飛行機が炎を上げて突如出現し、やがて落下して爆発炎上を起こす。この予想外のスペクタクル・シーンは、数々の幽霊の描写(これがかなりリアルで怖い!)ともども、いつか見た夢の中に出てきたシーンと錯覚をおこす程、我々に不思議な感覚をもたらす。
ドラえもんさん 9点(2001-02-25 00:03:46)
85.小説を読んでないと意味がわからない人もいると思う。どう書けばいいかわからないがよい映画だった。見終わってからだんだんくる感じがする。
Mさん 9点(2001-02-16 13:53:28)
84.よくわからん映画。です。
ホラーなんだから、「わかっちゃいけない」ってことなんでしょう。定番の殺人鬼が定番の凶器を持って襲ってくるとか何とか、恐怖の正体が明示されたタイプの映画には、「身の毛がよだつ」ようなジワジワとした恐怖は無く、あるのはせいぜい、定番のショック描写と、一過性の緊張感。これ、場合によってはギャグにもなってしまう。
この作品では、何が起きているのかは一応示されるものの、殊更にそれを説明しようとはしません。恐怖の正体が「外部」にあって、それが徐々にコチラ側に滲みだしてくるような。怪しいサイトからネット回線に乗って、黄泉の国で溢れた死者が「この世」を侵略し始める、というか、気が付いたら侵略されてしまっている。
ある意味、インターネットなるものが社会を分断し、個人の孤独を深めていく今の世の中の姿を予言した、と言えなくもないけれど、そう言ってしまうと味気ない。たいした「予言」じゃないですもんね。むしろ、広まりつつあったネットというものに対する当時の不安、不気味さに対し、今やネットなんてのは具体的にイメージできる攻撃手段、詐欺手段になってて、いわば「定番の殺人鬼」に近いものになっちゃってる気も。制御は相変わらずできてませんけれども。
最低限、何が起こりつつあるかは示すけど、具体的には説明せず、「何かがあるらしい」というイメージ、つかみどころのない恐怖で映画を埋め尽くします。
ザラついた画面。
ショック描写も排除し、何なら、ホラー映画からクローズアップをどこまで排除できるかに挑戦しているかのような。
こんなよくわからん映画、個人的にはイイなあ、と思いつつ、世の中的には受け入れられんだろ、とも思っちゃうんですが、結構、受け入れられてるようで、嬉しくもあり、気持ち悪くもあり。
作品を貫いているのは「個人の孤独」、いわばネット社会のキーワードみたいなもんですが、一方で、作中、並行して進んでいた2つの物語が交わる「出逢い」ってのもあって、その行きつく先に何故かいる、定番の役所広司。
何者なんですかねえ、この役所広司というヒトは。
鱗歌さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2024-04-27 07:40:51)
83.ネタバレ この映画を見たのは有楽町で、見終わった後、映画では誰もいなくなっていた有楽町の街、主役の二人が車で走った道を歩いてみました。そして人がいっぱいいた事に安心(あの細っこいマリオン脇の道をなぜわざわざ走ったのかはちょっと疑問でしたが)。淋しい、って感じる気持ちを人類滅亡レベルで描いてみせたこの映画、その原点は、迷子の子供の気持ちかも?って感じました。信頼してる人との繋がりが断ち切られる恐怖、心から依存している存在を失う恐さ。関係を繋ぎとめるために、安心していられるために、一生懸命コミュニケーションを試みているこの時代に、コミュニケーションが断ち切られる恐さ、依存できる人を失う恐さ、そして自分が忘れ去られる恐さを、ドン!と提示してくるこの映画は、見終わった後、考えれば考える程、恐さがじんわりねっとり湧き上がってきます。世界の全体像が描かれず、主人公達が見ている世界だけで展開するというリアリズムも(実のところ予算の関係だとしても)、いっそう恐さを盛り上げていました。オバケが恐い、って映画とはちょっと違う気がします。
あにやん‍🌈さん [映画館(邦画)] 8点(2003-11-29 15:14:10)
82.セリフまわしがぎごちない=リアリティがそがれるシーンが幾つかあった。(登場人物の、内面に入って脚本を書いていないのかな。)ヒキ、固定のアングルばかりでなくテンポの良いカット割りで叩み掛けるシーンも欲しい・・・。でも、良い映画です。好きです。                         
SOILD AUDIOさん 8点(2003-01-09 01:19:19)
81.ダイヤルアップ時代を知る世代としては、あの「ピー・ギゴー・シュゴゴゴー」みたいな接続音はホラーだ。あの音が響くだけで、どこかに吸い込まれるようで十分怖いわけだけど、その恐怖を、「心霊」「幽霊」という日本の怖いお話に結びつけ、それを見事に映像化してると思う。へんな効果音をBGMに無駄に露出高めの(当時)若手女優さんたちが恐怖に顔をゆがめるという、アイドル・ホラー映画的な趣向も、世界滅亡という必要以上に壮大な物語も、なんだかほほえましく楽しめる。主演のはずの加藤晴彦が倒れた小雪を重そうに持ち上げる場面とかの妙な感じも、「生きる」ことに執着する彼のキャラクターを表すと思えば、どこか受け入れられてしまう。全体として、ジャパニーズ・ホラー特有の怖さと緩さが、行間を読め!系の黒沢清監督作品とうまく融合してる。「インターネット」の怖さとか、加藤晴彦の演技とか、今の時代に見ればちょっと残念な要素もあるけれど、それなりに楽しめると思う。
ころりさんさん [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-07-01 14:11:05)
80.ネタバレ  所謂『ゾンビ』を『幽霊』に置き換えただけで、テイストは同じ作品かもしれません。
 終末感を感じさせてくれる作品は本来苦手なんですが、ゾンビものだけは好きなんです。なのでこの作品も好き。
 細かいところで不明な部分、不親切な部分が多々ありますが、そこを想像力や自分の推理で補っていくのも何気に楽しいです。
 何より、この作品のホラー演出は極めて正々堂々としていて、気持ちいいくらいに怖い。本当に怖いです。
 立ち寄ったコンビニで、レジに行っても誰も出てこない。レジの奥に目をやると、店員のシルエットらしきものがこちらを見ている。おそらくはこの人ももう・・・こういった演出は、外国産の映画ではまずお目にかかれない。邦画ホラーだけが醸し出せる良さってのを存分に堪能できます。
 それに、『死後の世界がいっぱいだから、人間にはずっと生きていてもらおう』という発想は面白いですね。
 そのためには、魂が肉体という器から離れてしまう前に、一人一人に特別な空間を作ってそこに閉じ込めてしまえということでしょうか。
 ただしそのためには『生きている人に接触しなければならない』という条件が幽霊サイドにもあるみたいです。
 『幽霊に会ってしまう』=『ゾンビにかまれる』といったものでしょう。会った時点でアウト。鬼ごっこですね。
 幽霊に会ってしまった人たちは、本能的にどこかの空間に閉じ込められてしまうことがわかっちゃうので、人によっては自殺してそれを逃れようとする。ですが結局は自殺してもやはり空間に閉じ込められてしまう。空間に閉じ込められてしまった人たちは、その証であるかのように、黒い染みが現世に残る。なので、生きたまま黒い染みになる人もいれば、自殺した後に黒い染みになる人もいると思ったんですが違いますかね?
 何にせよ、『つまりこーゆーことかな?』と勝手に自己解釈しながら見ていけば、結構楽しめる作品だと思います。
たきたてさん [DVD(邦画)] 7点(2015-10-02 13:35:19)
👍 2
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 99人
平均点数 4.99点
066.06%
177.07%
299.09%
31313.13%
488.08%
51414.14%
677.07%
71717.17%
833.03%
977.07%
1088.08%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.20点 Review5人
2 ストーリー評価 3.37点 Review8人
3 鑑賞後の後味 3.50点 Review6人
4 音楽評価 5.00点 Review5人
5 感泣評価 2.75点 Review4人

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