映画『さらば、わが愛/覇王別姫』の口コミ・レビュー(3ページ目)

さらば、わが愛/覇王別姫

[サラバワガアイハオウベッキ]
Farewell My Concubine/Farewell To My Concubine
(覇王別姫)
1993年上映時間:172分
平均点:7.69 / 10(Review 133人) (点数分布表示)
公開開始日(1994-02-11)
ドラマラブストーリー戦争もの歴史ものロマンス小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2025-04-14)【イニシャルK】さん
Amazonにて検索Googleにて検索Yahooにて検索
Twitterにて検索
ブログに映画情報を貼り付け
監督チェン・カイコー
キャストレスリー・チャン(男優)チョン・ティエイー(蝶衣)
チャン・フォンイー(男優)トァン・シャオロウ(段小樓)
コン・リー(女優)娼婦 チューシェン(菊仙)
グォ・ヨウ(男優)ユァン(袁四爺)
山路和弘チョン・ティエイー(日本語吹き替え版)
江原正士トァン・シャオロウ(日本語吹き替え版)
山像かおり娼婦 チューシェン(日本語吹き替え版)
村松康雄グアン師匠(日本語吹き替え版)
千田光男ユァン(日本語吹き替え版)
家中宏老師爺(日本語吹き替え版)
幹本雄之チャン(日本語吹き替え版)
浪川大輔(日本語吹き替え版)
原作リー・ピクワー「さらば、わが愛―覇王別姫」(早川書房)
脚本リー・ピクワー
音楽チャオ・チーピン
撮影クー・チャンウェイ
製作シュー・フォン
チェン・カイコー
配給日本ヘラルド
その他テレビ東京(提供)
あらすじ
1920年代の中国北京。演技、歌唱、舞踊、アクロバットなど京劇の全てを教え込むために貧しい家庭の少年を集める寄宿学校で、ドウツ(豆子)少年は自分の生きる道は京劇の女形しかないことを教師や先輩のシートウ(石頭)によって思い知らされる。成長して「蝶衣」という芸名を名乗った豆子(レスリー・チャン)は「暁楼」と名乗った石頭と恋人同士を演じることに人生の全てを見出し、二人の「覇王別姫」は絶大な人気を博す。だが、暁楼の結婚や日本軍の北京侵攻によって蝶衣はいやおうなしに舞台から現実に目を転じなくてはならなくなる。
スポンサーリンク

💬口コミ一覧

93.人類全体(と言おうかあえて言えば全世界の女性)に対して有益この上ない同性愛関係、あるいは徹底的なプロフェッショナリズムのお話として私はこの作品を見ました。日本でも坂東玉三郎を追い回す熱烈なファンは女性がほとんどだし、この映画の中でもレスリー・チェン扮する女形に向かって客席で涙を流しながら手を振っている女性が写し出されていました。歌舞伎でも京劇でも女形は女性の美しさとその本質を体現することを職業とするプロなのです。暁楼の妻を演じるコン・リーの美しさをもってしてもプロとしての女形の人工的な美しさには及ぶべくもないと感じたのは私だけでしょうか?それにしてもコン・リーって強い女しか演じられない女優みたいです。ここまで徹底して女性の美しさを表現しつくすプロに対抗しようと思ったら本当の女性はしおらしく、か弱く振舞うしか太刀打ちするすべがないと思うんですけどね・・・。全体的にはストーリーや音楽、レスリー・チェンに満点、その他(少年役やコン・リー)でちょっと減点といったところです。前半の主人公の暗い子供時代に関しては「いい映画を鑑賞するためには忍耐も必要」の一言・・・初めてみる方、我慢して付き合ってあげてください。幼年時代の主人公はレスリー・チャンにそっくりなのに少年役が全く似ていないことを点数に加味するのは不当でしょうが、相棒の石頭(暁楼)は幼年時代には末恐ろしいほど豪胆な性格で少年時代はモチベーションの高い秀才だったのに大人になってからは確かに尻すぼみですよね。 ノーカットバージョン(海賊版?)では蝶衣が侵略者日本軍の将校の前で普段着の素顔で舞う場面があり、生き生きとした表情と相まって主人公の芸術至上主義がわかる好場面だったのにビデオなどではカットされているのが残念です。
かわまりさん 9点(2004-01-22 04:39:26)
92.ネタバレ ずーっとあれは女の子だろうと思って観てたのは置いといて。壮大なロケーション、おそらく単価が安いと思われるエキストラの群集。中国の匂いがステディカムの流れるような映像とともにスクリーンから伝わってくる。(ん?香港映画?)厳しい練習を抜け出して京劇を観に行き「打たれて打たれて、ああなったんだ…
俺はいつ舞台に立てるんだろう…」もう号泣ですよ。前半こりゃ児童虐待映画だろと思ってみてたんで尚更。がんばれーがんばれーいつか舞台に立てるようになるぞ!我慢我慢って…功なり名を遂げて名優と呼ばれるようになったのも束の間に文革。売国奴と罵られ「本当だ、愛していないあんな女、
夫婦の縁を切る」笑みを浮かべてのこの台詞、切り返しの望遠の妻の表情。純粋だった石頭の悲しいほどの変化。変化してしまう心情が理解できてしまう己の弱さ。残酷なんだよなー政治?、思想?、人間…
虎尾さん 9点(2004-01-17 14:09:38)
👍 1
91.
nekopoさん 9点(2004-01-11 10:08:44)
90.時代が変わり、社会が変わり、人の価値観が変わる中で、変化に屈さない人もいれば、変化をしなやかに身にまとう人もいる。劇中劇も含めて個々の生き様がダイナミックに描かれているのみならず、それらが激しく衝突する際にマグマのように吹き出る愛憎が、インパクトのある劇的な色彩の映像美の中で、互いに絡み合い突き上げられていく様子に圧倒された。
中山家さん 9点(2003-11-29 12:06:13)
89.レスリー・チャンはきれいだし、歴史にあまりくわしくなくても楽しめました。
のりまきさん 9点(2003-11-28 17:18:30)
88.歴史弱いのでちょっと内容がむずかしかったな~って感じだったんです。けどレスリーチャン、すっごいきれいで、演技うまくてこれを見てからますます好きになりました。とても印象に残るシーンが多くとてもせつなかったです。歴史を勉強してからまた見直したいです
☆ピーチ☆さん 9点(2003-11-12 01:18:20)
87.戦争による古き時代の崩壊、京劇の崩壊、心の崩壊。作品を通して人生や生きる事の本質まで描かれているように感じました。
そして、何よりも虞姫としての「生」を真っ当する義弟の強さはあまりに美しく切なく...胸に突き刺さりました。
中国の「負」の歴史と共に語られる内容も深く、強く優しく心に響いた1本。
sirou92さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2003-09-02 02:29:57)
86.ネタバレ 京劇の中でしか后になれない男性を、実に中性的な振る舞いで見事に表しきったレスリー・チャンさんが強い印象を残してくれました。劇中で、女性としての色々な面をさりげなく、時に強烈に見せてくれたコン・リーさんもことのほか魅力的です。堕ちていく覇王の中に男性の身勝手さを体現したチャン・フォンイーさんも秀逸です。激しく移り変わる世相の中で、それぞれが自分の立ち位置を模索、あるいは堅持しようとする姿に暗い情念をかぶせつつも、ときにユーモアを交えどこか客観的な視点で描ききった監督さんには拍手喝采したい気分です。シーン中の色遣いの見事さや、ときおり挟まれる妖しいくらいの艶めかしさで描かれる人物達などに感心しっぱなしでした。ティエイーさんは、劇中の虞美人になぞらえるという選択しかできなかったのでしょうか?最後の台詞は、きっと間違えたのではなく、彼のあるがままの言葉だと思えてなりません。いつまでも心の深いところで溜まりつづけるような切なさを残してくれる作品だと思いました。レスリー・チャンさんのことについては、本当に残念だというしかありません。願わくば安らかに。余談ですが、陳凱歌監督さんの作風って、本作から明確に違ってきたように個人的には感じられます。今は今で好きなんですけど。
ロバちゃんさん 9点(2003-08-23 16:15:33)
85.ネタバレ 公開当時は、レスリー・チャンの素晴らしい演技と、価値観の崩壊する世界に生きる人々を描きあげた映画のすさまじさに、震えるような感動を覚えた。蝶衣の変節せずに凛として生きる姿と、死に至る姿が壮絶な美しさである。京劇の大袈裟なメイクや、衣装・立ち回りの、あざやかさとグロテスクさが、ストーリーをより印象深くしていると思う。しかし今回、レスリー・チャンに哀悼を捧げるべく観たのに、コン・リーの演技に圧倒された。この映画に描き出された時代の過酷さは、むしろ彼女がすべて表現していたんだなぁと。
ルクレツィアの娘さん 9点(2003-07-08 22:14:19)
84.レスリー・チャンがとにかく素晴らしかった。立ち居振る舞いから踊る時の指の先まで女型がにじみ出ている。時代の変革を背景に描かれる子供時代からの長いお話にどっぷり感情移入して見入ってしまった。一人の男をめぐって女は愛を、男(女)は芸をかけて争うがこの三角関係がコン・リーのうまさもあって見ごたえがある。文革で愛する男に裏切られて絶望するレスリーが切なくて哀れ。
キリコさん 9点(2003-03-07 14:47:39)
👍 1
スポンサーリンク
83.時々思うんだけど、どーして邦題ってナニかね~ってセンス疑うのつけるかな~!「覇王別姫」でいーじゃん!!ところで、「コン・リー」の子役って、そんなの出て来ましたっけ?3回も観た映画なのに思い出せない私がアホ?
ラッシーさん 9点(2002-08-11 01:42:07)
82.覇王に対する虞姫の切なく、切なる、想いがとてもよい。京劇の独特のリズムが耳の中にたゆたい、いくつものシーンの色彩が目の裏にうかびます。コンリーも素敵。結婚式で、赤い絨毯のようなものをガッと蹴り飛ばして歩いていく姿が妙に美しく思えた。コンリーの子役の子の目もいい。「花の影」のコンリーの子役もいいし、この監督の少女役選定のセンスはかなり私にぴったりと来る。
エスメラルダさん 9点(2002-05-07 13:13:01)
81.中国の文化に興味をもたせる洗練された映画。映像の綺麗さは非のうちどころなし。これぐらい人を愛せると美しさも恐ろしさも近寄りがたい。中国の言葉をこれほど美しく感じる事は無かった。歴史をも美でつつみこんだ壮麗な作品。
チューンさん 9点(2001-10-01 11:31:00)
80.レスリー・チャンがとにかく美しかった。時代の波で京劇が,中国の歴史と文化が否定されてしまうのが,自分の人生を否定されたのと同じだったと思う。愛を受け入れてもらえないって辛いね。
paciniさん 9点(2001-07-09 14:48:03)
79.「第二次大戦、文化大革命など時代の波に翻弄される中国人」といった壮大なテーマは、本来大河ドラマ的な長尺でやるのが合っているんでしょうけど、それに比べれば「短い尺で」相当うまく描いていると思います。
人民解放軍に演技を邪魔された一幕では、同時期 台湾の「犬が去って豚が来た」という言葉を思い出しました。
あまり中国映画を見る機会も多くないのですが、合う合わないで評価が両極端になる印象を持っています。本作は前者。
くろゆりさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-06-24 21:28:01)
78.ネタバレ 四面楚歌でもよく知られる項羽と虞美人を描いた京劇を軸に、とてもよく練られた中国映画の大作。3時間近い長尺で、前半は少しダルいのだが、文化大革命からの終盤は物語に引き込まれる。因果応報、諸行無常、人間の弱さ、人生の悲哀がたっぷりと詰まっている。

親に捨てられ京劇の養成所に女形として育てられ、心も女になっていき、兄弟子の石頭を愛してしまう小豆。石頭が小楼、小豆が蝶衣の名でスターに登りつめたものの、蝶衣のほうは醜悪なパトロンに目を付けられて慰みものに。一個人ではどうにも抗えない運命に流されてしまう悲哀を感じる。
小楼と付き合う女郎の菊仙に、激しい嫉妬をぶつける蝶衣。完全に男1女2の三角関係だ。でも、体が男の蝶衣は、役の上での覇王と別姫で男女の関係を味わうしかない。体は男で心は女というギャップが蝶衣を常に苦しめる。

日中戦争、文化大革命と時代にも翻弄される。日本軍はまた例のごとく粗暴で極悪人としてしか描かれていないのだろうと思ったが、それよりも中国軍のほうが鑑賞態度が悪くて一座と騒動になる一幕も。蝶衣が目をかけた捨て子の小四が、新体制の共産思想にかぶれて反旗を翻したのも印象的だった。

蝶衣が小四に追い出される形で覇王別姫の役を奪われ、しかも小楼がそれを容認するという裏切り行為。小楼は少年時代に兄弟子として蝶衣の罰を引き受けたくらいなのに、あの頃の姿はいつの間にかなくなっていた。それどころか、文化大革命で処刑されそうになって、命惜しさに蝶衣と菊仙を売る姿は見苦しいことこの上ない。絶望した菊仙が首を吊ったのも十分共感できる。

蝶衣に取って代わって別姫役を得た小四が、新たな権力に突き落とされるのも皮肉がきいている。蝶衣が虞美人として自害したのもラストにふさわしい。
終盤は畳みかけるような展開で、思わず見入ってしまった。重厚な人間ドラマを見せてもらって満足。
飛鳥さん [DVD(吹替)] 8点(2016-10-12 22:27:03)
77.ネタバレ 色んな歴史的事件が3人を襲うのですが、やはり文化大革命は最大級。文化人の品格をも捨てさせ、文化(京劇)しかない蝶衣は自殺するしかなくなってしまう。戦時下での売国奴の汚名すら持ちこたえたのに・・。崩れるきっかけは、小楼の弱さ。体は大きいのだが、弱いなと思わせる場面が少しづつ出てきて、最後は妻すら裏切る。文化は試練に耐えてこそ本物になる、なんて言うのは簡単だけど、やはりねぇ・・。文化大革命みたいのがあること自体、信じられないが、歴史の授業で本を焼いた国もあったっけ・・。まだまだこの先、何があるか分からんねぇ。でも自分が一番大切にしてるものまで失って、生きる人生って何だろうね。その辺を歴史大国、中国の映画は語ってくるよねぇ。日本に住む自分は、耳を傾けたくないけど・・。
トントさん [ビデオ(字幕)] 8点(2016-05-28 01:35:03)
76.ネタバレ 覇王別姫という芝居を、人生で体現してしまった役者の物語でした。それが悲劇なのか、それとも蝶衣の望みが叶ったと観るかは難しい問題。女形になることを頑なに拒み続ける少年時代の蝶衣。有力者の前で覇王別姫を演じるにあたって、石頭によってキセルを口に咥えさせられて強引に女形であることを受け入れさせられる。あれは処女喪失の暗喩で、あの瞬間から蝶衣は女になってしまったのでしょう。そこから始まる愛憎入り交じった大河ドラマは見応えのあるものでした。
kirieさん [DVD(字幕)] 8点(2015-03-12 14:42:19)
75.ネタバレ チャン・イーモウと組んだ「大閲兵」の鬼気迫る訓練と行進に比べると、この作品は恐ろしく退屈に感じてしまったのです。

いや、この映画は駆け足なんだけどさ、何か大きな変化に思えないんだよね。

「ラストエンペラー」で俳優として素晴らしい演技を残したチェン・カイコーだが、この映画はあの時ほどの凄味を感じられなかった。

コン・リーもチャン・イーモウ映画ほどの魅力があっただろうか?
確かに劇中に色を添える貴重は華ではあったが・・・。

男でありながら心はどんな女よりも“女”の主人公。男としてではなく、女として男を愛してしまう悲しみ。その変は胸に迫る。
が、一体何が嬉しくて50年に渡って延々とイジケた話を聞かされなきゃならんのだ。
上記の“女”として男に惚れる件も、人によっては単なるホモ扱いでさようなら。

それに加えてグロい演出も多すぎてげんなり。胸糞が悪いったらありゃしない。6本指を“詰める”シーンは強烈すぎ。

しかし中国映画は日本軍の描き方がいっつもボロクソで、ここまでくると笑ってしまう。
「イップ・マン」みたいにボコボコにしてスッキリさせてくれる作品も少ないからなー(山中貞雄を死に追いやりやがったクソ日本軍の肩なんて絶対持ちたくありません)。

京劇の描き方も、華やかで美しいが退屈さを吹き払うような派手さがなく眠りそうになった。
すかあふえいすさん [DVD(字幕)] 8点(2014-11-26 21:41:32)
74.ネタバレ 美術の美しさも、京劇の良さもいまいちわからないのですがこの映画はグッときました。
「運命にはまりこんだ」ってセリフがいいですね。
運命に「逆らう」でもなく「流される」でもなく「はまりこむ」。
映画って「運命」というものを描かせるには最高の媒体じゃないかなぁ・・・
CBパークビューさん [DVD(字幕)] 8点(2011-10-23 00:57:12)
スポンサーリンク
マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 133人
平均点数 7.69点
010.75%
100.00%
221.50%
353.76%
421.50%
5107.52%
6129.02%
71410.53%
83324.81%
92821.05%
102619.55%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.00点 Review13人
2 ストーリー評価 6.88点 Review17人
3 鑑賞後の後味 6.64点 Review17人
4 音楽評価 8.16点 Review12人
5 感泣評価 7.50点 Review10人

【アカデミー賞 情報】

1993年 66回
撮影賞クー・チャンウェイ候補(ノミネート) 
外国語映画賞 候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1993年 51回
外国語映画賞 受賞 

■ ヘルプ