映画『大誘拐 RAINBOW KIDS』の口コミ・レビュー

大誘拐 RAINBOW KIDS

[ダイユウカイレインボウキッズ]
1991年上映時間:120分
平均点:7.34 / 10(Review 56人) (点数分布表示)
公開開始日(1991-01-15)
サスペンスコメディ犯罪ものミステリー小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2025-05-22)【Olias】さん
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監督岡本喜八
助監督山下賢章(監督補佐)
キャスト北林谷栄(女優)柳川とし子刀自
緒形拳(男優)井狩大五郎
風間トオル(男優)戸並健次(雷)
西川弘志(男優)三宅平太(雨)
神山繁(男優)柳川国二郎
田村奈巳(女優)柳川英子
岸部一徳(男優)柳川大作
樹木希林(女優)中村くら
常田富士男(男優)古参刑事
奥村公延(男優)安西
本田博太郎(男優)高野
竜雷太(男優)佐久間
上田耕一(男優)WTV報道局長
嶋田久作(男優)「東京」
山本廉(男優)警官
橋本功(男優)鎌田
藤木悠(男優)和歌山放送社長
中谷一郎(男優)WTV社長
水野久美(女優)柳川可奈子
天本英世(男優)串田老人
大木正司(男優)警官
景山民夫(男優)
松澤一之(男優)テレビ和歌山アナウンサー
寺田農ナレーター
原作天藤真「大誘拐」
脚本岡本喜八
音楽佐藤勝
撮影岸本正広
製作岡本みね子
配給東宝
美術西岡善信
編集鈴木晄
川島章正
照明佐藤幸次郎
その他東宝映画(協力)
東京現像所(協力)
あらすじ
柳川とし子、82歳。和歌山の山奥に住む小さなお婆さんだが、日本最大の地主。世界有数の大富豪だ。この老婆を誘拐して5千万を要求するのがケンジたちの計画。根性さえあれば決して不可能ではないはずだ。事実、誘拐は滞りなく完了、老婆を乗せた車が走り始めた時…「あんたら和歌山に隠れるつもりでっしゃろ。すぐに見つかりまっしゃろなあ」。海千山千の老婆には全てお見通しだったのだ。事実、和歌山県警では、老婆の恩で苦学した県警本部長が、国を巻き込んで包囲網を準備し始めていた…世界最大の誘拐、成功なるか。
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💬口コミ一覧

56.喜八監督の反社会映画……とか書くと誤解されそうだけど、実は喜八監督の全盛期のどの映画よりもアナーキーな映画なのかも。そして究極のアナーキー映画に相応しい感慨がラスト胸の中にこみ上げる。松竹ヌーベルバーグに匹敵するほどの反社会的映画のラストに必ずこみ上げる感慨……「みんな幸せになってください。」
柿木坂 護さん 10点(2003-09-29 16:31:44)
55.夏の訪れを感じる豪雨の中、山間の自動車道を走っていた昼下がり、この映画を思い出す。
それなりに沢山の映画を観てきたが、ふと思い出したならば、もう無性に観たくなるという作品が幾つかある。
岡本喜八監督のこの娯楽映画は、そういう映画の確固たる一つだと思う。


日本が誇る娯楽映画の大巨星、岡本喜八が描き出したこの数奇な誘拐劇は、映画としての痛快さや爽快さを大胆に散りばめた上で、真っ直ぐに「娯楽」という要素を極めている。
主演女優の偉大さからストーリー展開の巧みさまで、特筆すべき点は多々あるが、この映画の場合、台詞回しを覚えてしまう程、何度観ても心底面白いその「愛着感」こそが、最大の価値だと思う。


「ああ、今日もお山が綺麗や」

映画のラスト、この物語に登場する総てのキャラクターと、この映画を愛する総て観客を魅了した“主人公”がそう言い、締める。

これから先も、夏の山の美しさを感じる度に、この日本娯楽映画史上の最高傑作を、幾度も観たくなることだろう。
鉄腕麗人さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2003-09-29 12:06:30)
54.当時、何回観てもあまりにも感動してしまい、この舞台である和歌山県や、竜神温泉付近にまで何度となく足を運んでしまいました・・・出演者達の演技がひどかったのですが、自然と、ぽわわんとした雰囲気が大好きで、私の映画BEST5に入る傑作だったと思います。(けど周りの人に薦めて観てもらったけど賛同を得たのは、たった一人だけでした・・・)
ぶうこさん 10点(2001-02-26 03:46:27)
53.ネタバレ 誘拐事件なのに悪人がいない。逃走劇にカーチェイスが無い。捕り物だけどアクションも無い。巨額身代金の捻出方法に無理が無い。ズブのド素人の犯行一味に県警本部と地元の有志全員が歯も立たない。世界の衆目を集めた世紀の大事件は結局解決しない。そして最後は、敗者が誰もいない。むしろ、事件に関わった人間全員が救われている。なんという上手い纏め方だろうか。そのほんのりと暖かい結末は予想もしない心地よさだった。こういう作品がコソッと出てきたりするから無名映画のチェックはやめられない。まるで、旅先で当てずっぽうに入った飲み屋で地元の隠れた名物と地酒、暖かい人情でもてなされたような嬉しい氣分になった。まあそれぞれの言い分と感じ方はあれど、[質素な材料にアイディアと心を込めた逸品料理]みたいな映画だと思う。
役者の魂さん [映画館(邦画)] 9点(2015-03-06 18:01:29)
👍 1
52.ネタバレ 以前から見たかった映画。評判通りの秀作でした。まず、キャスティングの妙。人物一人ひとりがはまっています。そして主役は主役として、脇役は脇役として適切に自己主張しており、出しゃばったり引っ込んだりしていない。これは出演者の好演だけではなく、やはり監督の演出があるのでしょう。ストーリーも犯罪ものですが、品のよいユーモアがあってたいへん結構。とし子刀自が誘拐されて以降の展開もアイデアがあって面白いです。そうかと思えば、最後に“お国”に対しチクリと刺すところもいい。これがさりげなく語られるというのが重要で、大々的に押し出すよりも印象に残るでしょぅ。そんなわけで、ハートウォーミングでさわやかな後味さえ残す映画に仕上がっていました。欠点を挙げれば、車が通る道もないというヘリの着陸地点に、雷童子たちがどうやってたどり着いたのかが謎。そのあとの爆発も意味がよくわかりません。他がよかっただけに、あの場面は気になりました。
それにしても、この映画が制作されてから20年近く経つのですか。出演者も故人が目立つようになりましたね。昨今では、本作のように若い女の子があまり出てこない映画は、企画自体が通らないかもしれません。そう考えると、いい時期に制作されたと思います。
アングロファイルさん [CS・衛星(邦画)] 9点(2010-07-31 18:34:18)
51.ネタバレ 初見は15年くらい前(なにしろLDだった)。映画公開時には「ひさびさに日本の映画が面白い」という、邦画にとって自虐的なコピーだったと記憶しているが、たしかに面白いと思った。ほんとうの悪人が一人もいないという設定でのドラマがよくできている。中盤に少しだれる気がしないでもないが、オチがよかった。まあ、若者俳優陣の大根ぶりは気になるが、あれはあれで味があってよい。しかし、すべては北林谷栄の素晴らしい演技。“やさしいおばあちゃん”から“プライド高き当主”への変化からは、本人の気性が透けて見える。
mohnoさん [DVD(邦画)] 9点(2008-09-15 22:24:26)
50.ネタバレ すっとぼけた三人組の誘拐犯と、誘拐されるのんびり知能犯おばあちゃんとのサスペンス型痛快コメディ。登場人物みんな緊迫感ゼロながら、味のあるキャラクターやらセリフ回しにクスクス笑われてしまいます。嫌味なキャラクターもなく、サラっとした人情物語も素敵。
エネルギーのあるコメディは見てて気持ち良い。面長俳優嶋田久作・肝っ玉母ちゃん樹木希林をはじめ、そうそうたる脇役陣の絶妙っぷりは見事としか言いようがない。特にヘリの運転手には笑わされました。
すべからさん [DVD(字幕)] 9点(2008-05-29 17:16:32)
49.ネタバレ 岡本喜八監督を偲んで書き直し。岡本の映画はこれしか見たことが無いし、実は、今日の今日まで彼がこの映画の監督とは知らなかったんです。この映画、安っぽいし、北林谷栄扮するばあさんが、偶然とは言えど、狂言誘拐の首謀者となって、身代金を掠め取って、脱税し戦争で戦死した子供たちのささやかな復讐をするだけなんですが、私は、あの雨・風・雷の能天気さとか、陽気なばあさんの実は緻密な計算とか戦争に対するアンチテーゼとかがやはり心に残っていて、この心に残るさりげなさってのが、きっとこの監督の持ち味だったんだろうなと思うと、今更ながらこの人の映画見直してみようかなと思うんですよね。
きつまさん 9点(2004-05-22 02:58:15)
48.キャストの演技の拙さを憂うコメントが多いですけど、「それは見る場所を間違ってるゾ!」と声を大にして叫びたい。オイラも映画を見てから原作に触れたんですが、そこで初めてキャスティングの素晴らしさ、役作りの完璧さがわかりました。とにかく、この映画で見るべきは「串田執事=天本英世」「女中くら=樹木希林」「四男大作=岸部一徳」「次男国二郎=神山繁」「和歌山TV重役=藤木悠×中谷一郎(刀自を見て嗚咽を漏らすシーンのみ)」だッ! まるで文字と一体化したかのように原作の持ち味そのままの演技。まさに《神が降りてきた》状態だと思いまっせ。他の柳川一族や村人たちももちろん素晴らしいす。そしてこの100%な脇役に囲まれて、北林谷栄と緒方拳の名演が光らないわけがない! 誘拐犯3人組が演技で勝てるわきゃないっすよ。むしろ彼らには、泥まみれで山林を駆け巡った頑張りに「お疲れ様」と言いたい。私的には9点。でも、もっと評価されていいと思う映画なので10点にしてみました。(我ながら久々に熱苦しーコメントだ…)●2004/12/3:サービス期間終了
エスねこさん 9点(2004-04-17 18:22:38)
😂 1
47.岡本喜八監督のセンスが光る作品ですね。話しも面白いのですが、映像としても、日本の(紀州の)景色が美しく描かれている。誘拐犯たちが自分達のことを「虹の童子」と呼んだりするセンスもなかなか。北林谷栄、緒形拳、風間トオル、それぞれいい味出してました。
あまねさん 9点(2004-01-26 04:45:47)
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46.痛快誘拐映画の傑作だ。なんといっても主役の老婆の演技がこの映画の核なので、演じた北林谷栄には脱帽。全編通して爽快かつ痛快で飽きさせない。ラストの後味の良さも好印象。
スマイル・ペコさん 9点(2003-05-28 14:41:23)
45.好き。疲れると見たくなる。おばあちやんのかわいさと、米空母のやり取りがナイス。
711さん 9点(2001-06-02 21:52:22)
44.ネタバレ 面白かった。

全体的にコメディ調で、シリアスをほとんど感じないので、
気楽に観られる。

最初に、誘拐犯が誘拐対象を「おばあちゃん」と呼んだ時点で、
もう映画の方向性が分かった。


結末を見た後だと、誘拐犯はおばあちゃんとしては「渡りに船」だったということか。

自分の行く末を考える中で、いろいろ思いを巡らしていたのだろうが、
咄嗟にこんな巧妙な計画を思いつくのはすごい。

年の功ですかね。


緒形拳扮する刑事だけが、最後の最後に真実にたどり着いた(?)のも、良かった。

「犯罪もの」でこれほどまでにスッキリとした結末も
なかなかない。
2年で12キロさん [インターネット(邦画)] 8点(2021-08-08 11:33:53)
👍 1
43.ネタバレ これ原作読んだときは、頭の中では浪花千栄子が演じてしまっていて、それがピタリだったものでもう彼女以外考えられなくなっていた。原作者も彼女をイメージして書いたんだろうと勝手に確信したぐらい。原作が発表された時点でもう故人だったんだけど、あの人で見たかったなあ、とは切実に思った。これは喜八監督の腕よりも原作に負った映画。でも天本英世や中谷一郎もちゃんと出てます。テレビ中継の部分が一番今(1991年当時)を感じた。このころから一番臨場感を得られるのはブラウン管を通してになったんだな。誘拐するまではもっとあっさりしてていいだろう。車の中で刀自が次々と犯行の不備を指摘していくあたりからが本題。仲間の一人が素顔で村娘とあってしまうあたりのとぼけたおかしさ。でテレビ中継か。刀自が具体的な数字を挙げて演説するシーン。セリフ覚えるの大変でしたろう。あの映画作った時点での生存俳優となると北林谷栄以外考えられなかったな。本作のいいのは、嫌な奴が出てこないところ。家族たちも俗っぽくなりそうなとこで抑えられている。
なんのかんのさん [映画館(邦画)] 8点(2014-02-07 09:34:15)
42.原作の天藤真は、もっと名の知られても良い天才ミステリー作家であり、この大誘拐なんか傑作の一つに思う。それの映画化だったんだが、正直期待していなかった。なぜなら、ミステリーの原作付き邦画のほとんどが原作を冒涜してるかのように、面白くなくなっているからである。ところが、この作品はできるだけ原作を壊さないように旨く作られている、食わず嫌いでなかなか観なかったのが残念なぐらいだ。岡本喜八監督ということで、初期の高評価されている鬼才の感はないが、70年以降にしてやっと何かを生み出せた感の映画ではないか。岡本監督にしか撮れない映画ではないが、岡本監督だから撮れた映画化もしれない。
minさん [DVD(邦画)] 8点(2012-12-28 20:01:15)
👍 1
41.ネタバレ 決して演技が上手いとは言えない3人のグダグダなやりとり(慣れればホンワカ→今風に言えば、ホッコリ?)の序盤を乗りきり、誘拐が決行されてからは釘付けになりました。

兎に角、刀自演じる北林谷栄が素晴らしい。
まさに理想的な日本のお婆ちゃん像って感じの役を魅力的に演じている。

誘拐してきた3人の青年を逆に手玉に取る姿は、合気道の達人・塩田剛三氏の『合気道で一番強い技は、自分を殺しにきた相手と友達になることだよ』の名言の如くでした。

他、緒形拳さんや樹木希林さん等脇を固める俳優陣も素晴らしいので、余計に3人組との差が出てしまったのは否めないが面白かったです。


ぐうたらパパさん [DVD(邦画)] 8点(2012-07-02 14:30:08)
40.刀自の魅力で持っているといってもいい誘拐コメディー。身代金の額を童子から聞いて態度が一変するところが特に好き。(追記)1991年、平成時代の作品なんですね~。めちゃくちゃ昭和的な雰囲気なんですが。
次郎丸三郎さん [DVD(邦画)] 8点(2012-05-27 22:07:11)
👍 1
39.ネタバレ  クライム・ムービーというよりは大人のためのメルヘン映画と言った方がしっくりとくる作品でしたね。とにかく、緒形拳でさえも食ってしまう北林谷栄の圧倒的な存在感・演技力が素晴らしいです。誘拐というピンチの状況に陥ってもそれを逆手に取ってしまうしたたかさ、頭の回転の良さは見習いたいものですね(おまけに子供たちを奪った国家権力に対しても一撃食らわしたわけですし・・・)。

 ストーリーの面白さと岡本喜八作品特有のテンポの良さも上手く絡み合っていてとても楽しい映画でした。
TMさん [DVD(邦画)] 8点(2010-05-09 10:09:51)
38.天藤真の原作も大傑作でしたが、映画も負けず劣らず。
Kさん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-30 17:53:12)
37.ネタバレ まず脚本が素晴らしいです。“絶対悪”の誘拐事件をこんなにも清々しく調理し、エンターテイメントに仕上げるとは驚きです。事件に振り回された警察関係者や心労をかけた家族はお気の毒ですが、基本的に誰も傷ついてもいないのが楽しめる所以でしょう。当たり前の事ですが、意外とこのへんの処理が適当なコメディが多いもの。素晴らしいです。欲を言えばラスト。刀自と緒方拳が事件を語る場面では、最後までシラを切り通して欲しかったと思います。それが対戦した相手に対する礼儀かと。なお当然ながら、北林谷栄の貫禄の演技無くして本作は成立しませんでした。あの器の大きさ。童子が全てを委ねてしまうのも納得でした。そしてなんとチャーミングなことでしょう。希木麒麟の存在感も見逃せません。2大女優に感服いたしました。風間トオルのうそ臭い関西弁は本来マイナスポイントですが、刀自の魅力を際立たせる効果を上げているのでまあいいのかなあ。
目隠シストさん [DVD(邦画)] 8点(2009-04-09 20:32:07)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
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★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 56人
平均点数 7.34点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
411.79%
558.93%
61017.86%
71323.21%
81526.79%
9916.07%
1035.36%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review1人
2 ストーリー評価 7.25点 Review4人
3 鑑賞後の後味 6.75点 Review4人
4 音楽評価 4.50点 Review2人
5 感泣評価 2.50点 Review2人

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