映画『ハート・ロッカー』の口コミ・レビュー

ハート・ロッカー

[ハートロッカー]
The Hurt Locker
2008年上映時間:131分
平均点:6.22 / 10(Review 153人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-03-06)
公開終了日(2010-09-02)
アクションドラマサスペンス戦争もの
新規登録(2010-01-29)【マーク・ハント】さん
タイトル情報更新(2019-06-04)【Olias】さん
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監督キャスリン・ビグロー
助監督リー・クリアリー
キャストジェレミー・レナー(男優)ウィリアム・ジェームズ二等軍曹
アンソニー・マッキー(男優)J・T・サンボーン軍曹
ブライアン・ジェラティ(男優)オーウェン・エルドリッジ技術兵
レイフ・ファインズ(男優)民間軍事会社分隊長
ガイ・ピアース(男優)マット・トンプソン軍曹
デヴィッド・モース(男優)リード大佐
エヴァンジェリン・リリー(女優)ジェームズ二等軍曹の妻 コニー
クリスチャン・カマルゴ(男優)ジョン・ケンブリッジ大佐
加瀬康之ウィリアム・ジェームズ二等軍曹(日本語吹き替え版)
坂詰貴之J・T・サンボーン軍曹(日本語吹き替え版)
東地宏樹マット・トンプソン軍曹(日本語吹き替え版)
原康義民間軍事会社分隊長(日本語吹き替え版)
楠見尚己リード大佐(日本語吹き替え版)
竹内順子(日本語吹き替え版)
脚本マーク・ボール
音楽マルコ・ベルトラミ
撮影バリー・アクロイド
ニュートン・トーマス・サイジェル(第二班撮影監督)
製作キャスリン・ビグロー
マーク・ボール
製作総指揮トニー・マーク〔製作〕
配給ブロードメディア・スタジオ
衣装ジョージ・L・リトル
編集ボブ・ムラウスキー
クリス・イニス
録音ポール・N・J・オットソン
その他トニー・マーク〔製作〕(ユニット・プロダクション・マネージャー)
あらすじ
2004年のイラク。米陸軍の爆発物処理班にジェームズ二等軍曹が新リーダーとして赴任した。彼らは任務明けまでの残り38日間を爆弾処理に費やすのだ。ジェームズは自らの経験と信念を元に、危険を顧みず任務に没頭するタイプ。仲間たちは、そんな彼の行動に不安と不満を感じることに。それでも理解と信頼を深めていった彼らだったが、ある時ジェームズが感情的な行動に走ってしまったことから思い掛けない事態を招いてしまう…。女性監督キャスリン・ビグローが、死と隣り合わせの戦場に生きる男たちの姿をリアルに描く。
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💬口コミ一覧

153.偶然に録画して、なんとなく見たのが幸運だった。
最初、これは映画ではなくドキュメンタリーかと思って、爆弾解除のシーンにドキドキしてしまった。
途中で映画だということに気づいたことは気づいたが、その後も没入感が続き、自分がもしその場にいたら、この状況に耐えられるだろうか、と常に主人公目線に置き換えて視聴した。
映画でこんなに緊張したのは初めてなので、あえて満点を。
チェブ大王さん [地上波(吹替)] 10点(2018-04-15 16:02:06)
152.ネタバレ 戦争映画の傑作と個人的に思っているのですがなんかいまいち日本での評価が低い。
アメリカの言い訳映画とか戦争中毒の男の映画とか、みんな勘違いしてますよ。

この映画を批判する人はだいたい反米思想という自分の主観で見ているように感じます。テロリストが仕掛けた爆弾を解除することのどこが戦争賛美なのでしょうか?

これは主人公の成長の物語なんですよ。最初は中毒のようにゲーム感覚で爆弾処理をしていく主人公。「自分は何でもできる」という子供がもつ万能感をいまだに持っている。しかし、中盤から子供の死体にブービートラップをしかけるテロリストの残虐さ、自分よりインテリなイラク人がいることに気付く。つまりイラクの現状をまったく理解していないことに気づくんですよ。そして、イラクの不条理な現実に苦悩するなかで爆弾処理に失敗し、仲間を誤射し、爆弾を仕掛けられたイラク人を救えない。すべてが狂っていく。

任務を終え、アメリカに帰り平凡な日常をすごしていく中で幼い息子に言う「大人になれば本当に好きなものは1つか2つ。オレは、1つだ。」そして戦場に帰っていく。

戦争中毒だから戦場に帰ったのではなく、主人公は自分のできることを悟ったんですよ。失敗はしたが、それでも自分には爆弾処理しかない。それが最良のことだと思ったから、もう一度イラクに戻っていったんですよ。最初の表情とラストの表情は明らかに違う。
のび太さん [DVD(吹替)] 10点(2010-09-02 08:32:39)
👍 2
151.凄まじかった。手に汗握るとはまさにこの映画のこと、戦場のリアルな緊張感がひしひしと伝わってドキドキした。戦争映画好きの自分としてはもう申し分ない。妙な押しつけ感が無いのもよい。各々がそれなりに戦争について深く考えてみるといいだろう。
イサオマンさん [地上波(吹替)] 9点(2025-01-01 15:46:21)
150.ネタバレ 今作は、冒頭に掲げた言葉、  「戦争は麻薬である」  を

    セミマクロな  “ヴィジュアル・インパクト”  や
    おぞましい   “ストーリー・インパクト”   を駆使して

                                    多重的に訴えてきました。

そして、苛立ちを覚えた

    「 “無駄な時間” を 時間を掛けて描く 」   ことや
      ヌルイ と感じてしまった展開         こそが


【 ( 「戦争は麻薬である」 ことを訴求する ) 今作自体が、
                          観る者のモラルを壊していく 劇薬 】
 
                                              であったことを、


                深く、 にぶく、 訴えてきたのです。



このように、戦争の異常さを 「体感的」 に鑑賞者の精神に植込むという側面においては、

        比類のない映像作品だった。
                               と、評価を致します。


制限文字数では語り切れず。完成版はこちら

http://ouiaojg8.blog56.fc2.com/blog-entry-104.html
マーク・レスターさん [DVD(字幕)] 9点(2013-04-03 21:46:42)
149.ネタバレ あの軍曹は戦地から帰ってくれば、オーラは消え、ただの凡人になってしまう理由は、彼が簿記の資格を持っていないことや、社労士の資格を持っていないことにも少しだけ関係があるのですが、ようするに戦地では優秀な軍曹が、ネクタイをして会社に出勤すれば、年下の大卒のガキから「仕事が遅いぞ!」と叱責されてしまうわけで、つまり軍人としてのスキルは最高のものを持っているが、サラリーマンとしてのスキルは雑魚に等しいということ、それだったら、もう一度、戦地に行き、栄光の軍曹さまとして、他人に尊敬されたいと思う気持ちが芽生えるのは自然な成り行きなのですね。特にアメリカのばあい、戦地から帰ってきた退役軍人の大半が、うつ病で苦しんでいる現状があるのですから、帰還した兵士の自殺が異常に多くて、その事実を知って欲しくて私が言いたいことは「戦争が麻薬」というキャッチコピーは少し誤解されやすいと思うことです。けっして彼らは戦争がしたいわけではなく、戦争しか自分の存在意義を見出せないという社会的な問題がそこに見え隠れするのです。それからこの映画をみていて日本の神風特攻を思い出しました。「イスラムの自爆テロと、神風を一緒にするなヨ!」と思うかもしれませんが、敗者の論理など、この際どうでも良いのです。アメリカの視点では、イラクも、日本も、自爆も、神風も、クソも、全部同じであり、率直に表現すれば、それはクレイジーなのである。そういえば日本には、男はつらいよ、という映画が昔ありましたね?さしずめ、この映画は「アメリカ人はつらいよ」というニュアンスが込められていました。すべての人間は相対的な悲劇を抱えている。これが世の法則なり。最後に爆弾を抱えて出てきたイラク人、彼は被害者でしょう。むしろ善人でしょう。しかしアメリカの視点では、彼は変人扱いなのです。突然、車で侵入してきたイラク人もしかり。映像のなかでイラク人が全員テロリストに見える、それはけっして客観性を排除した手法ではなく、あくまでも、アメリカの視点にたった、アメリカ兵の、消耗しきった心理状態を表現している。アメリカの病み具合がワカリマスカ?分からない?それならそれで良いです。この映画、けっこう難しいですよ。
花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2011-09-14 20:48:21)
👍 1
148.ネタバレ 全編に渡って緊迫感とリアリティがあった。最初はちょっと狂ってる感じがした主人公がそうではないんだよと感じさせる人物描写の過程は良かった。ラストの映像とテロップで言いたいことは良くわかる。こういう題材は、一方からだけだとご都合主義的なものを感じさせるが、映画としてはよくできてます。
ラグさん [DVD(字幕)] 9点(2011-05-04 00:44:52)
147.緊迫感があってどきどきしました。素直に面白かったといえる作品です。
doctor Tさん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2010-09-09 21:56:27)
146.ネタバレ さすがアカデミー賞。見事にベタな映画。ストーリーのベタさではアバターと同じくらいだと思う。だからこそこの映画がアカデミー賞ってのが一番納得いく。アカデミー賞にひねった映画なんてない。  

メッセージもほんとに予想を裏切らないつくりで、反戦でもなく戦争格好いいでもない。
でも、現場の兵士達にはどんなに命を賭けて頑張っても戦争を始めることも終わらすことも出来ない、ただただ麻薬みたいに抜け出せなくなっていく。  
だから、どうにかするにはアメリカが変わらなきゃいけないっていう反戦的なメッセージも感じるなぁと思ったんだけど。あんまりみんなは感じてないみたいね…。。  

戦争ってめっちゃ怖いよ→心臓ばくばくしちゃう→逆に病み付きになる→そこが唯一の居場所  

主人公の人間臭さは確かにちょっともったいない感があった。それを抜きにしてもあれほどの緊迫感を演出できるのはベタな展開で観客を引き込んで映像、音、音楽がめちゃくちゃ効果的に使われているからで、映画として完全に出来上がっていると思う。

ぜひ、たくさんの映画好きに観てもらいたい映画。
風と一緒にとばされる(Q_Q)さん [映画館(字幕)] 9点(2010-03-13 12:19:27)
👍 2
145.ネタバレ  主人公が「定年まで勤め上げて晴れて自由の身になったけど、家にいてもやることがなく奥さんに邪魔者扱いされる。ああ、こんなことなら仕事してた時のほうがよっぽどよかった」っていう、よくいるリタイア後のサラリーマンとダブって見える。戦争映画というより自分の中での仕事のウェイト(生きがい、存在価値)と、それを家庭と天秤にかけたときあなたはどうしますか…ってことを考えさせる映画なんじゃないのコレ。
 戦場に嫌気がさしたサンボーンが息子が欲しいというシーンとか、爆弾を体に巻き付けられた男が家族のことを延々しゃべって命乞いしてるシーンなど、振り返ってみると「家族」というキーワードがあちこちで見られたように思える。主人公自体も、任期が終わって家に帰れば優しい夫や父親をちゃんとやれてるし、奥さんを侮辱されたらブチ切れるなど、家族に対して確かな愛情を持っていることは見受けられる。でも仕事とどちらを選ぶかとなると話は別。仕事場が戦場で死の危険がついて回る爆弾処理という仕事をしているから異常に見えるだけで、こういう人は割とどこにでもいるんじゃないか。金型職人とか調理師を主役にしても同じような話は作れたと思う(面白いかどうかは知らない)。
 「仕事」っていう視点でみて面白かったのは、人間爆弾発見後に主人公のすることが何もかもうまくいかなくなるくだり。私もおぼえがあるけど、いい仕事ができる時って心の中は無、頭と体が勝手に動いて適切な行動をとってくれるような感覚がある。「お客様に最高の商品を」とか高尚なこと考えちゃうと100点満点中60点の仕事を量産することになってしまう。物語後半はあるあるネタとして楽しませていただきました。
あなたのはレビオSir.さん [DVD(字幕)] 8点(2017-07-19 08:09:42)
👍 1
144.生と死の狭間で仕事を全うするジェームズがカッコイイ。緊迫感溢れる刹那の一瞬。平然と爆弾処理の任務をこなす彼には過去の経験と夥しい爆撃の傷があるからこそ。帰還しても彼の戦争話に嫌な顔をしない奥様。ホームに支えはあっても戦場になし。ラストは戦争特有のシック感と哀愁漂った。世界に争いがある限り一匹狼の戦いは続く。
mighty guardさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2016-09-20 11:54:00)
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143.いい緊張感。
これからが楽しみな監督。
aimihcimuimさん [DVD(字幕)] 8点(2014-08-19 01:27:50)
142.ネタバレ やっぱ爆弾処理の話は鉄板ネタですね。緊張感が面白かったです。
爆弾処理だけでは無く、砂漠の銃撃戦も入れてくるのが良いし、ジュースの
くだり、ベッカムとのくだりで主人公の人物像がよく描かれていたと思います。
爆弾処理ロボってけっこうショボイのね。
naokin4617さん [DVD(吹替)] 8点(2014-08-12 16:51:17)
141.主役級の大物役者が割りとすぐに消えてしまうところがまたさらなる緊張感を生むし、少年ベッカムの件もいたたまれない一つのエピソードになっている。それに引き換えこの監督はすばらしいと思った。音響もさすがでしたね、息遣いとか、あのスーツが「棺おけ」なのかも。
HRM36さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-04-30 11:18:12)
140.ネタバレ 恐ろしいほどの緊迫感。砂漠での戦闘シーンはこれまで見た事がない演出、これってリアルなのか? この現実が余りにも自分たちの日常と違い過ぎるのでこれがリアル(この場合実際におこなわれている現実)なのかも想像もできない つまりどちらかの(アメリカ側かイラク側かの)立場に立っているフィクションであるという判断すらつかない、これがこの作品の一番の問題点ではなかろうか 戦争が身近な外国人ならば肌で感じられるのかもしれないが ただ、単純なアメリカ側に立ったイデオロギー賛美ではないことはわかる、ラストで主人公は自分の子供に戦争が好きだと告白している そして嬉々として又戦場に戻るシーンで終わる、これは少なくともアメリカの戦争好きをシニカルに描いていると思う 一部の人が言う様に、アメリカのプロパガンダ映画だとは思はないが、アメリカ側のイデオロギーを否定するものでも無い 女性監督らしい控えめな反戦映画じゃなかろうか
にょろぞうさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-01-02 16:19:52)
👍 1
139.ネタバレ 主人公が言う「皆、何かを恐れている」という台詞もあるように、僕はこの映画を「疑心暗鬼」の物語だと受け取りました。
爆弾解体モノでは、まず最初にその爆弾の威力を見せつけ、その後の緊張感を持たせるのが定番のパターン。この映画も例外ではなく定番通りの演出をしています。このシーンがあるから、芋づる式に爆弾が目の前に現れるシーンはゾッとするし、防護服を着ていたって安心できないハラハラを味わいます。しかし、冒頭で刷り込まれたのは爆弾への脅威だけではなく、他人に対する「疑心暗鬼」も含まれています。これ以後、米兵たちの人を疑う心がどんどん肥大化していくんですね。
どこからテロリストが仕掛けてくるか分からない。何の罪もない一般市民にでも銃を向けなければならない。味方であってもミスをするかもしれないし、裏切るかもしれない。装備は欠陥があるかもしれない。敵か味方かはもちろん、イラク人たちの顔の見分けも付かず、何を考えてるのかも分からない。
映画中盤では、爆弾の話がどっかにいってしまいますが(笑)、「疑心暗鬼」の物語だと思えば筋はしっかり通っていると思います。
「人を疑う心が、暗闇に鬼を見る」というように、何もない暗闇や、自分が理解できない人間の中に鬼を見いだし始めると、自分自身が鬼と化している。米兵が銃を構える度に、アメリカ自身が鬼と化しているように見えてきて、考えさせられます。
元軍人の方が「不正確」と言ったそうですが、多分リアリティを重視した作品ではなく、もっと観念的な作品なんじゃないかな、と思います。
「怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。」
これは、この映画を観ている観客にも当てはまるんじゃないでしょうか。この映画の中にいる鬼を見ようとして、自分自身が鬼と化しているんじゃないかと、ちょっとゾっとします。まるで鏡を覗き込むような作品。賛否両論沸き起こるわけですね。
「ハートロッカー」というタイトルや、「戦争は麻薬だ」という序文からすると、この解釈はズレてるところがあるのかもしれませんが・・・。
ラストシーンは、何もない道(爆弾があるんでしょうが、映像では映っていません)を、主人公が黙々と向かっていく、そして「任務終了まで365日」のテロップ。答えも出ずに永遠と続く結末に、めまいがしました。
ゆうろうさん [DVD(字幕)] 8点(2013-01-24 03:57:59)
👍 1
138.ネタバレ 始まりもなければ終わりもないような泥沼のごとき任務に就く爆弾処理兵、決してカタルシスを与えてくれる映画ではないが、今までにない戦争映画だと思います。表現としての手ぶれ映像は最近の流行りだからもう珍しくもないが、爆弾処理班の三人に徹底的に近接した視点は戦争ものとしては珍しい。彼らの上官はいっさい画面には登場しないしどこから命令が下りてくるのかも判らない。ガイ・ピアースやレイフ・ファインズという主役級のスターが、まるで雑踏の中の通行人の様な軽さで画面に登場したかと思うとあっけなく死んでゆくのには驚かされました。考えてみれば、どんなにハンサムだろうと高潔な人格だろうと戦争ではいとも簡単に死んでしまうものだし、贅沢かもしれないけどこういう俳優の使い方はありかもしれません。 この映画を観ての最大の収穫はジェレミー・レナーを知ったことで、こんな不敵な面構えの俳優がいるとはハリウッドも奥が深い。邦画界に彼と同年代でここまで存在観のある風貌の男優がいるでしょうか。
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-06-12 21:30:26)
137.ネタバレ 冒頭の爆弾処理のシーン…わずかな刺激で爆発しかねないという緊迫感がすごすぎて息苦しくなり、さっそく映画館を出たくなりました…。「戦争は麻薬である」という言葉が映画に出てきますが、爆弾処理という死と隣り合わせの極限状態を、むしろ楽しんでいるかのように見えるジェームスを見ていると、その表現も分かる気がします。ラストシーンの虚無感といったら…
nyarameroさん [映画館(字幕)] 8点(2012-05-02 12:07:24)
136.ネタバレ かっこえええええ。こんなかっこいい主人公は初めて。無鉄砲で何も考えてない命知らずのバカだけど、根っこのところで人の命を奪う爆弾はテロは許さないという使命感がある。平穏な生活もつかの間、また死と隣り合わせの戦場に向かっていく主人公の後ろ姿、任務明けまで365日の文字。かっこ良すぎます。しびれます。
全編通してリアリティーがあってよい。まわりの現地人がみんなテロリストに見えて恐怖する。手を上げろ、下がれ、と言っても、言葉も通じないもどかしさ。そういう緊張感みたいなのがビンビン伝わってくる。
椎名みかんさん [DVD(吹替)] 8点(2012-03-12 01:32:51)
135.ネタバレ  職業としての軍務。日本人には想像しにくいが、欧米圏のすべての国に常識として実在し我々の勘違いのように邪悪な存在ではない。同一の素材を元にした映画は多数有るが、視点を限定した本作はアメリカ人の気持ちが中心になっているためか、反米感情の強い人には受け容れがたいものがあるのではないだろうか。

 いつも思うのは、なんだか理解不能な動機で受験勉強のような動機の不明さと勤勉さで欧米人や国連兵を殺害するテロリスト人口が多すぎることに、おかしさを感じない人が多くないだろうか。アメリカ人がテロリストに殺される事を天罰のように考え、普段はそれを口に出さず、家に帰るとネットではアメリカ人やEU人が爆殺されてはしゃいでいる。その夥しい憎悪がどこから来るのかは皆目見当が付かないが、背中が冷たくなる。

 彼らの言い分は「アメリカが中東を壊した」「テロリストが可哀想」「テロリストの言い分を聞け」と言うようなものだが、ロボットアニメのようなイカサマな考えが通る訳が無い。そう言う層に媚びない作りに好感が持てる。リアリティとドラマ性が非常に高く素直に面白かったと言える良い映画だった。

 本作の主要人物は、3人の性格が実に巧妙にデフォルメされており、それが現実世界と照らし合わせるとちょっとした怖さが見終わっても残る。班の中で異才を放つジェームズは、職業軍人として適格な人材で有り実は民間や他の公務員になる必要など無いのだが、観客の多くが除隊して就職しなければいけないという民間人的な勘違いをするように描かれていて巧妙だ。彼は正式な職業軍人で有り、特に疑問を持っていない至って普通の兵士だ。少年の死や同僚の死に深く傷つくが、彼は自分に合った業務として軍務を選んでいる。

 一方サンボーンは自分自身の人生に絶望感を抱いていて、エルドリッジは特に何も現状に感じていない。日本では観客の殆どがサンボーンやエルドリッジで有り、共感はこちらに集まるだろう。しかし、一歩外に出ればそうではない多様な反応だってある。
 一つの映画でも、どこで上映するかによって多様性が失われてしまうという現象も面白い作品だと思う。
黒猫クックさん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2012-02-18 21:08:22)
134.バグダッドの最も危険な地域で、アメリカ陸軍爆発物処理班と行動を共にした取材体験が脚本の基になっているというだけあって、描き方はドキュメンタリーに近い。
冒頭の「戦争は麻薬と同じだ」という言葉の真相に、戦場での日常「爆弾処理」を、まるでその場に居合わせるかのような臨場感で見せることによって肉迫していく。
死の恐怖を克服した万能感と、目の前の一人さえ救えない無力感、そして爆弾処理という業務のひりつくような緊張感。
そんな日々が日常になった時、彼ら兵士はその緊迫感の中でしか生きている実感を得る事ができなくなるという不幸に、慄然とする。
アメリカは雇用市場悪化で、サラリーマンから米軍入隊、及び軍務延長を希望する軍人が増えているという。
発端がどうであれ、戦地で命を張っているのは私たちと同じ普通の人々。
そんな米兵の真実の姿を、賛美も非難もせずに描き切った秀作。
それにしても、観終わってこんなに疲れ果て、喉が渇く映画も珍しい。
poppoさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2011-08-24 12:58:08)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 153人
平均点数 6.22点
021.31%
121.31%
210.65%
374.58%
4117.19%
52415.69%
63220.92%
73120.26%
83522.88%
963.92%
1021.31%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.50点 Review8人
2 ストーリー評価 6.26点 Review15人
3 鑑賞後の後味 6.57点 Review14人
4 音楽評価 6.18点 Review11人
5 感泣評価 4.28点 Review7人

【アカデミー賞 情報】

2009年 82回
作品賞 受賞 
主演男優賞ジェレミー・レナー候補(ノミネート) 
監督賞キャスリン・ビグロー受賞 
脚本賞マーク・ボール受賞 
撮影賞バリー・アクロイド候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)マルコ・ベルトラミ候補(ノミネート) 
音響効果賞ポール・N・J・オットソン受賞(音響編集賞として)
音響賞ポール・N・J・オットソン受賞 
編集賞クリス・イニス受賞 
編集賞ボブ・ムラウスキー受賞 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2009年 67回
作品賞(ドラマ部門) 候補(ノミネート) 
監督賞キャスリン・ビグロー候補(ノミネート) 
脚本賞マーク・ボール候補(ノミネート) 

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