映画『第9地区』の口コミ・レビュー(7ページ目)

第9地区

[ダイキュウチク]
District 9
2009年ニュージーランド南アフリカカナダ上映時間:112分
平均点:7.08 / 10(Review 240人) (点数分布表示)
公開開始日(2010-04-10)
公開終了日(2010-08-11)
アクションドラマサスペンスSFモンスター映画バイオレンス
新規登録(2010-03-06)【8bit】さん
タイトル情報更新(2023-09-02)【TOSHI】さん
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監督ニール・ブロムカンプ
キャストシャールト・コプリー(男優)ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ
ジェイソン・コープ(男優)グレイ・ブラッドナム / クリストファー・ジョンソン
ナタリー・ボルト(女優)サラ・リヴィングストン
ウィリアム・アレン・ヤング(男優)ダーク・マイケルズ
デヴィッド・ジェームズ〔男優・「第9地区」等・・・〕(男優)クーバス大佐
ヴァネッサ・ハイウッド(女優)タニア・ファン・デ・メルヴェ
ケネス・ンコースィ(男優)トーマス
グレッグ・メルヴィル=スミス(男優)インタビュアー
ニール・ブロムカンプ(男優)ヴィカスと一緒にいる男(ノンクレジット)
川島得愛ヴィカス・ファン・デ・メルヴェ(日本語吹き替え版)
楠見尚己ピエト・スミット(日本語吹き替え版)
藤真秀オビサンジョ(日本語吹き替え版)
木村雅史トーマス(日本語吹き替え版)
仲野裕ダーク・マイケルズ(日本語吹き替え版)
宇垣秀成モラヌー(日本語吹き替え版)
脚本ニール・ブロムカンプ
音楽クリントン・ショーター
撮影トレント・オパロック
製作ピーター・ジャクソン
フィリッパ・ボウエン(共同製作)
マイケル・S・マーフィ〔製作〕(製作スーパーバイザー)
配給ワーナー・ブラザース
ギャガ・コミュニケーションズ
特撮ウェタ・デジタル社(視覚効果)
編集ジュリアン・クラーク
この作品のラストや重要展開が気になる方に向けて、ネタバレありのレビューを厳選して掲載。結末や伏線、キャラクターの動向について深掘りしたい方におすすめです。
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【口コミ・感想】

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28.ネタバレ インタビューや実況報道画面、ビルや店舗の監視映像の多用は、メディアが歪める個人の実相といったような何らかの主題に絡むのかとか、後半の追跡劇の中に包囲網などとして活かされるのかと思いきや、単に実録風を強調する為だけの機能らしい。ビルへの突入までを大胆に省略した手際などは良しと思うが、ビルから第9地区までの逃走経緯は活劇の映画として本来アイデアとアクションの見せ場のはず。最も工夫を凝らすべき肝心な危機脱出場面をあっさり流すので拍子抜けさせられてしまう。全体を覆ういわゆる社会派風知性主義がことごとくアクションの邪魔をしているのではないか。後半の戦闘場面になると、今度は実録風としてはあり得ない心理主義的ショット(装甲スーツ内の主人公のアップ等)が連発しバランスの悪さを露呈する。密閉された内部の表情などみせる必要全くなし。片膝をつき、よろけながらも奮闘する外面的動作だけで十分感情は伝わるのだから。ミサイルキャッチのロングショットだけはそれゆえ感動的なアクションといえる。最後はオマージュ的に当然「Watch The Sky」であり、シャルト・コプリーは良い表情で空を見上げているが、豆粒のようなCG群衆が空を見上げている俯瞰ショットと報道ナレーションは今一つ気に入らない。

ユーカラさん [映画館(字幕)] 5点(2010-04-19 21:15:08)
27.ネタバレ 大問題作。
宇宙人の話であるが、誰でも察すると思うが、実はあらゆる差別や愛護問題につながってる。
例えば、アバターに出てくる宇宙人が、エビ星人みたいな形だったら?
イルカや鯨が醜悪な形をしてたら?
可愛い動物救出騒動ってよくニュースにも出てくるんだけど、
人間のホームレスが病気になったり困っていても、誰も見向きもしないのはなぜ?
一匹のゴキブリが困っていたら助けますか?
回答はこの映画にあります。
ただ、話がやや浅い。私は主人公の妻がもっと絡んでくるべきだったと思う。
実際に変身していく夫を間近で見てどうなのか、それでも愛は消えないのか。
あともっともっと、あ!となる、カタルシスがほしかった・・・というわけで
7点止まりであるが、是非皆さんにも見て欲しい作品です。
低予算とはいうものの、VFXには手抜きなし。素晴らしいです。
うさぎさん [映画館(字幕)] 7点(2010-04-19 04:08:29)
👍 1
26.ネタバレ CMで見たエイリアンの姿にどうかなぁ・・?と思いつつ観ました。つまらないかもと初めは思っていたけれど後半まで息をつかせぬ展開は上手い!としか言いようがない。この映画を食わず嫌いしないで良かった。
civiさん [映画館(字幕)] 6点(2010-04-18 18:07:03)
25.ネタバレ 人間と異星人が遭遇し、最後には一種の友情すら芽生えてしまう、という内容は「アバター」と同じ。でもこっちの方が感情移入度は高かった。半異星人と化した主人公が最初は仕事上の対象物としか見ていなかった異星人を助けるところではちょっと泣けたりさえした。だがしかし。謎の黒い液体を浴びた人間が異星人になったというのは単なる偶然の産物なのか。異星人は、黒い液体は燃料だと言っていたが、それだけなのか。そう考えるとちょっと怖い。この映画では人種差別問題を暗喩していたが続編の第10地区が作られるとしたらどのような暗喩が込められるのだろうか。楽しみだ。
MASSさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-18 02:49:10)
24.ネタバレ 大傑作である。マイナス1点とした理由は前半と後半が分裂しすぎて後味がバラけたのが明白であることのみ。ここまでされては、まいったと言わざるを得ない。
【以下激ネタバレかつ長文注意】
かつて映画で見たことのあるような形をしたやたらでかい宇宙船が、今いる市街の上にぽっこりと浮かんでいる滑稽さ。さらにヒトより頭一つもでかく、ジャンプ力や膂力にもすぐれ、かつ文明や科学力もはるかに人類より進んでいるはずの宇宙人たちをただの野蛮な野良エビ扱いし、上から目線で特別区に住まわせるという設定のありえなさ。それについて弁明をはさまぬどころか、ゴミ漁りに人との諍いといった規準の宇宙人像とはかけ離れた姿をたたみかけてくる映像。ここまでやられれば、観客はこの映画は冗談で作られているのだということに気付き、苦笑せずにいられないだろう。人と変わらぬスラム街の有り様の中、強制立ち退きのためエビのサインを求め歩く主人公の小役人ぶり、さらにはキャットフードにゲロに立ち小便とギャグ連発。ただここで勢いあまったか、エビの卵を引っこ抜き中絶だと嘲笑しかつ焼却処分する(しかもパチンパチンという音付きで)という、黒すぎるギャグを映し出してしまったことが後半の展開と激しく矛盾することとなり、すっきりした後味とはならなかった遠因になったわけだが、まー向こうの人は神経が太いからなんとも思っていないのかもしれん。
宇宙船はなぜニューヨークでもシカゴでもなくヨハネスブルクに降りたのか。その理由は明白だ。したがってあちらの観客は、こんな馬鹿げた映画はないと大笑いしながら見るんだろうけれども、と同時に、作者がこのエビに見立てているやつらというのはこんなにも野卑な、異星人並みの連中なんだろうかという不安をそっと感じ、背筋を凍らせる、そういう仕掛けになっている。
(続きは私のブログでどうぞ。ただしちょっと書きすぎてますので、未見の方は絶対読まないでください)
アンギラスさん [映画館(字幕)] 9点(2010-04-17 22:10:36)
23.ネタバレ アパルトヘイトのみでなく、第二次大戦下のゲットーやベトナム戦争を思わせるような映像で、マジメに差別問題に向き合っているようにも見えますが、これ、基本的には現代を舞台にしたSF設定でマカロニウエスタンをやりたいってボンクラ映画ですよねぇ。実はそんなに裏とか奥行きとかがある映画ではなくって。今の時代にこういうのをやろうとしたら、徹底的に多面的で今日的な描写で埋めてゆく事で大嘘にリアリティが生まれるって感じで計算されていて、全く飽きさせません(後半、アクション映画に突っ走り過ぎた感はありますが)。超辛口『アバター』って感じですけど、アレと同じような気持ちで見に行くとそのグロい描写続出に痛いメに遭います。初日の六本木、途中退場者が二桁に上りました。私もこの映画のグロ趣味は好きではありません。あれ、リアリズムとかではなくて単に好きでやってると思いますし、そういう趣味は私にはないですし。あれこれ理屈をこねくりまわして難しく考えるよりも、ワリと単純に楽しんでこその映画って気がします。つーか、宇宙人出てきてロボット出てきて人体バラバラ!みたいな映画でマジメに差別問題を考えるのってよーく考えたらヘンだと思いません? 『モンティパイソン』や『サウスパーク』程度のモンと捉えるのが吉。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 7点(2010-04-17 19:47:06)
22.ネタバレ 観てきました、面白かったです。宇宙へ飛び立って行ったエビ親子が見せる人間味(?)と主人公との掛け合いがよかった。宇宙兵器もかっちょよくってマローダスーツが出てきた時は思わず「お~っ」って感じでした。ある意味グロさ満点なのでそういうのはちょっと、という人はご注意を。
珈琲時間さん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-17 18:11:30)
21.ネタバレ いわゆるエイリアンものとしては、これまでにない異色な展開を見せており、映画通にも見応えのある作品となっている。全編手持ちカメラ風のドキュメンタリータッチとなっており、画面のブレが気になる一方、いかにも眼前で事実が進行している錯覚をもって鑑賞させることに成功している。場所がヨハネスブルクということや、巨大宇宙船で来たわりには、文明化されていない感じの「エビ」を「しょうがなく」居住させる政府。そしてその居住区が長期間の間になんと「スラム化」してしまうことや、別な居住区に移転を求めるためサインをもらおうとする係員、そして「エビ」の人権?を守ろうと騒ぐ団体の描写など、「ありそう」で「なさそう」な展開に思わず笑ってしまう。
主人公が「感染」して以降は、展開がご都合種主義なところも散見されるが、結構楽しめた。ラストまでの展開が読みにくいという点も好印象。
あまり本筋に関係ないが「エビ」の造形や声は、スターウォーズEP2に出てくる昆虫型クリーチャーのそれにそっくりなのが気になった。
田吾作さん [映画館(字幕)] 7点(2010-04-17 11:55:02)
20.ネタバレ 「アバター」に似すぎていて不思議な気分。先に「アバター」を観ていたので「3Dじゃない(良い意味で)B級アバター」という印象。同時期に制作されたのはただの偶然なのか。
ピチクンさん [映画館(字幕)] 7点(2010-04-16 16:39:39)
19.ネタバレ 既に言われているのが、この映画と「アバター」との類似である。それは、大袈裟に言えば、異星人を肯定的に、人間的に描き、寧ろ人間自体の存在を否定的に描いているという点だ。というのも「アバター」に登場する異星人とこの映画の ”エビ” は観客が受け入れ難いほどの奇妙な造型で、明らかに人間の敵なのではと思わせるが、彼等に人間を滅ぼすという強い意思などはまるでない。話が進むに連れ、この映画で言うならば ”エビ” たちはただ故郷に帰りたいと願うだけなのに対して、人間の利益という欲望が醜く見えはじめることにより、観客は寧ろ異星人たちに感情移入し始め、人間なんて糞ったれた存在だと感じ始める。そしてその中間地点に置かれる主人公が、異星人の姿形になってしまうことで、このふたつの映画はより観客の感情を異星人側へと導こうとする。
かつて映画で描かれてきた殆どの異星人というのは地球を滅ぼす敵であった。そして姿形を異星人へと変化させた人間は死ぬか、元に戻ってお終いとなるものが殆どだ。しかしこの2本の映画が決定的に違うのは最後に主人公は死にもしなければ元にも戻らない。寧ろ、それを受け入れ、そしてそれとして生きる。ただ「アバター」とこの映画の大きな違いはここからにある。この映画の主人公は「アバター」の主人公のように何も好き好んで ”エビ” の姿形を選んだわけではなく、寧ろ元に戻りたいのだ。妻を愛している。この映画のラストショットを見れば一目瞭然「アバター」より遥かにセンチメンタルに溢れているではないか。

またこの映画のはっきりとした意思というのは、友情と約束である。人間と異星人の間に微かながらも友情が芽生え、約束が結ばれるが、果して人間同士というのはどうなのか。この映画の舞台に南アを選択したのにはそういった意味もあるのだろう(それは南アが現在でも抱えてる問題、世界最悪と言われる治安やタウンシップとかもあるし、あとはアメリカでは起き得ないことでも南アであれば納得させやすいという理由もあるだろうが)。少なくともこの映画はそういった教訓を描いている。しかしそれは決して押し付けがましいものでなく、それ以前に立派なエンターテイメントとして仕上がっている。

また利害関係とは全く別で、ただ愚直に人間様という思いだけで、敵である異星人を片っ端から始末する軍人がどちらの映画にも存在するというのが見逃せないところだ。
すぺるまさん [映画館(字幕)] 7点(2010-04-15 06:10:24)
👍 1
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18.ネタバレ 序盤は本物の暴動や事件の映像を取り入れたり、手持ちカメラでドキュメンタリー風に見せたりなど編集がとても上手く、人類と宇宙人の置かれている状況や世界観がすぐに理解できますね。エイリアンが現れ難民として扱われる都市が、「世界最悪の犯罪都市」と呼ばれるヨハネスブルグってのは思い切りアパルトヘイトへの当てつけで面白い。異形の外来種であるエイリアンが、実は人類と全く変わらないんだなと思わせるラストも各国の人種間問題的にも考えさせられ上手かったな。それにしても小エビが可愛かった。 エイリアンのDNAに反応して使用できるという各種武器は変わっていてビジュアル的にも楽しめました。そんな中で一番良かったのはパワード・スーツのようなロボットの活躍ぶりかな。RPGのようなロケット砲が発射され司令船ピンチ!って時に弾をキャッチした時は「おおっ!」と思いました。SFとして設定も戦闘シーンも良く出来ているのでコレ系が好きな人は堪らないと思います。
ロカホリさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-14 20:57:07)
17.ネタバレ すごく面白かった。最近に観た映画の中では、最も幸せな2時間だったかも。正体不明のものをしっかりとストーリーに組み込めれば、面白い映画ができ上がる。それはフィクション創作物の本質であり、醍醐味だろう。平均的なエビ偏見を持っていたヴィカスの心情描写と、エビであるクリストファーの「人道的」スタンスの絡み合いが今作の骨格。特に「3年待て」と言うクリストファーを殴り倒したヴィカスより、必ず人間に戻してやると言い続けるクリストファーに、醜悪な容姿を越えて感情移入させる構成が見事です。あえて難点をあげるなら、クリストファーが人間的過ぎたところだろうか。地球外生命体が、人間と同様の道徳基準を持っていることにストーリーのご都合を感じます。もう少しエビなりの思考構造があったら、もっと痺れたと思います。でも、SFとして、アクションとして、そして倫理的な視点を持つドラマとして、ハイレベルにまとまっている傑作。差別や偏見などの社会問題に、通常とは違った次元と角度から光を当てることもSFの使命です。こんなのが観たかったんだ。3年後、クリストファーは仲間を引き連れて戻って来るはず。彼は、実験台になっている仲間を救出する前に、ヴィカスを捜すはず。さて、その時ヴィカスは人間に戻ることに同意するだろうか?
アンドレ・タカシさん [映画館(字幕)] 9点(2010-04-14 19:01:19)
16.ネタバレ かなりグロテスクだけれど面白い映画。
エイリアンが隔離されて難民扱いというのが変わっているし、冒頭からどんどん話が進んでいくので
興味がつきず飽きることがなかったです。最後まで見てみれば良くある話ですが、インタビュー形式など色々な手法を使ってそれだけの印象で終わらせないところにこの監督(新人さんですか?)の力量を感じました。どこまでも利益を追求する人間よりも、見た目は悪い(人間から見て)けどコミカルな動きのエイリアンの方がまともに思えるのが肝でしょうか。あれだけの武器を持っていてなぜ人間に従順なのか、結局最後はどうなったのか未解決の部分もあるけど、技術的な部分で点数を加えたアバターよりも内容的にはこちらが好き。「坊や」がかわいい。
ことひきさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-14 12:08:58)
15.ネタバレ ドハマりしたわけではないが、比較的好みのテイストに仕上がっている。
ストーリー展開自体には、特別な謎や不可思議な秘密や恐ろしい衝撃があるわけではなくて、他のアクション作品やSF作品とそれほど差異はないように思えるが、良い意味での粗さや雑さが、他の作品とは異なる“新味”を産んでいる。
いい加減で凡庸な設定も多く見られるが、新人監督らしく勢いとブラックユーモアで突っ走ったら、なかなか悪くないものができたようだ。
新人監督に好き勝手にやらせたと思われる彼の親玉のピーター・ジャクソンの度量の広さも窺われる。
また、ラブストーリー、友情、親子愛なども含まれているようで、上手くカタチになっていないような気もした。
しかし、そのような部分に逆に惹かれた。
ハリウッドテイストに精錬されて型にハマッているわけではない部分が本作の魅力といえるのではないか。
計算しているとは思えないが、どこか作り物らしくないリアリティが高まる効果が生じたように思える。
せっかく“友情”のようなものを築きつつあるのに、「3年!地球時間でか?」と聞いて、仲間であるはずのエビちゃんをいきなりぶん殴る辺りは思い切った展開といえる。
そのような扱いをしたエビちゃんを最後は命を張って助けようとするのだから、何かを感じずにはいられない。
子エビちゃんが彼らの関係を繋ぐいい橋渡しになったとも思えないが、「息子のために頑張れ」というような趣旨の発言をしていたので、ある程度は子エビちゃんの影響も感じられる。
きちんと計算しているとは思えないが、ドキュメンタリータッチやインタビュー形式を採用しているので、実は意外と計算し尽くしているのかもしれない。
能力が高そうではない人の良さそうな普通のサラリーマンが主人公というのもあえて狙っているのだろう。
このような思い切りの良さも低予算・無名俳優・新人監督のなせる業だろう。
南アフリカのことも、アパルトヘイトのこともよく知らないので、政治的なメッセージも含まれているのかどうかはよく分からなかったが、鑑賞後にヨハネスブルグのことを調べたら、ある地域の治安の悪さはリアルで映画のままのようだ(映画の方がマシなのか)。
ネタも含まれていそうだが、強盗に遭う確率が150%(2回以上強盗に遭う確率が高い)、赤信号で停まってはいけないという暗黙のルールがあるらしい。
六本木ソルジャーさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-13 21:57:04)
👍 1
14.ネタバレ 面白い! 凄い!! 感動した!!!
ピーター・ジャクソン的B級悪趣味コメディテイストを持たせながら、社会問題、友情物語等も織り交ぜ、アクションとSFホラーを混在させながらも、高いエンターテイメント性を保ったハイグレードな映画だ。
ただの楽しいエイリアンモノを見に行くつもりで軽い気持ちで観に行ったが、そんなちっぽけな映画ではなかったのだ。
ゴキブリが超賢くて、人間サイズでコミュニケーション能力あったら僕らはどう対応すべきか? っていう難しくて意地の悪い投げかけがある。
やっぱゴキブリは生理的に無理じゃね?っていう。
観客としては、途中までどちらに肩入れして観ればいいのかが難しく、しっかり考えさせてくれる。いっそ攻撃してきてくれれば、やっちまえ!ってなるんだろうが、そう簡単にはならない。
そういう点からもバカ映画に見えて、実は極めて知的な映画であると思うのだ。

しかし、堅っ苦しいこと考えなくても、すげー面白いのだ。
面白いけど、色々考えさせられるし、だけれどちょー面白いのだ。
いろんな映画の面白いところをガンガン詰め込み、それでいて新しさを感じさせる見事なエンターテイメント映画だった。大満足。
すべからさん [映画館(字幕)] 9点(2010-04-13 21:09:50)
👍 3
13.ネタバレ この作品は「差別問題」を体裁にした社会派ドラマであると同時に寓話的なSF映画でもあると言える。何故なら、南アフリカが舞台というだけで隔離政策アパルトヘイトを連想させるのは当然だが、それが対人間ではなく異星人だからであり、馬鹿馬鹿しいくらいリアリティと独創性に溢れ、そして人間として普遍的なものを考えさせられたからである。

エイリアンが隔離されているゴミ溜めのようなバラックが混在するあの風景は、今尚残っている風景となんら変わらないだろう。このあたりの世界観は南アフリカで生まれた監督ならではの手腕なのでしょう。本題は、その地区へやってきたのが世界的大企業のエリート主人公、つまりは超富裕層である。彼が昇進したのは妻の父親のコネでないという自負であり、異星人を強制退去させる任を受け、徹底的に行う。その排除の方法は至って非人道的にうつる。異星人をエビ扱いしていたこの主人公も、自分がエビ化し始め、逆の立場になったから大変。追われる者の身、味方がいない孤独感を味わうのだ。特筆すべきは、そんな主人公と異星人との間に芽生えた信頼・友情関係だろう。当初は、自分の体さえ元通りに治療できればいいと考え、異星人の未知の文明に疑心暗鬼だった主人公。ひょっとしたらあの液体は「人類エビ化計画」の実行かと思ったくらい。そんな主人公が命がけで見送った最後のシーンはジーンときた。
シネマブルクさん [映画館(字幕)] 7点(2010-04-13 11:48:31)
12.ネタバレ この映画のすごいところは、次のようなストーリーが見えるのに、あえて説明しない所のような気がする。ものすごい頭のきれる数匹のエビ人間、その他がほとんど無知なエビ人間だ。はじめ変な気がしていたが、人間をエビ人間にするのを見て納得した。そうだ、地球に来る前に違う惑星に行って、みんなエビ人間にしてしまったのだ。そして、地球に来て、地球人をみなエビ人間にすることが出来る力を彼らは持っている。しかし、地球にきてなにかトラブッたのかもしれない。そして、最後、主人公が優秀なエビ人間を助け、3年後に君を元に戻す為に必ず戻って来ると約束して去っていく。エンディングの後に、再会の場面が見えるかと思って、すわって待ってしまった。きっとあのエビ人間は、助けた彼に聞くだろう「地球人をすべてエビ人間にしてよいかどうか?」でも、そのようなストーリーをこの映画は伝えたくなかったに違いない。伝えたいのは、どうしようもない強欲な人間の姿であり、しかし、救いようのある人間の勇気の姿であり、自分たちが一番優秀だと勘違いしている人間の姿であるように思える。奥さんがまわりに振り回されている姿もなかなか興味深かった。この映画は深く考えると、いろいろな事を想定して作っているように思える、味わい深い映画だ。
matanさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-13 01:34:07)
👍 4 😂 1
11.ネタバレ 差別の対象を人間以外の「人」、すなわち宇宙人に向けた設定が斬新で面白かった。主人公の人物像もリアルでいい。変に正義感を前に出さずあくまでエビを忌み嫌う一人の一般人を貫き倒していた。そのおかげで「ダメ男」が「漢」になる瞬間の興奮をクライマックスに持ってこれたんじゃないかなと思う。あんな気持ちの悪い、得体の知れない宇宙人の子供を「可愛い」と思ってしまった自分は製作側に完全に負かされた人間の一人だったんだろうとしみじみ感じます。
関白宣言さん [映画館(字幕)] 9点(2010-04-12 21:42:02)
👍 1
10.ネタバレ 自分達の事を他より優れていると思い込んでいる人々は大概にして「主観的」だ。
無知な人々も大概にして「主観的」だ。両者とも自分の容姿、考え方、習慣が正当であり「普通」だと思い込んでいる。だから異端を笑い、差別し、軽蔑し、恐怖し、排除しようとする。この作品は、白人から宇宙人に変わりつつある主人公を通して「客観的」にこの問題を見るようにできるようになる。けっして「差別はいけない。」とかそんな簡単なメッセージを投げているようには思えない。あの宇宙人たちの地球での振る舞いは酷すぎる、正直日本には来てほしくない。日本に来てあんな振る舞いで住まれたら、自分も「エビども。」と呼んで軽蔑する人間の一人になるだろう。かと言って彼らは宇宙にはもう戻れないのである。正義とか悪とかではなく、問題はそこにあり妥協点が必要なのだ。主人公は両者の「主観的」な視点の被害者なのかな?「客観的」に見れるようになったときそれは別の体になった時だったか。とても深いテーマを持った娯楽作だと思います。傑作!
N列23番さん [映画館(字幕)] 10点(2010-04-12 20:01:57)
👍 3
9.ネタバレ いきなりエイリアンが栄養失調の状態で第三種接近遭遇とは斬新なオープニングだった。見た目とか匂いが臭いとかで、人間はすぐに差別の対象とするが、種の保存という観点からすると本能的に当たり前のことなのかもしれない。倫理的にはよろしくないことだとわかっている人も多いのに、自分よりレベルの低い差別対象を無理にでも求めてしまうのが人間の宿命か。黒い液体は要素がイマイチ不明だが、エイリアンたちの文明が、自らのDNAを使用して燃料や機器制御に使用するものと解釈すれば何となく納得いくと思い込む。最初の方はブラックなギャグ満載でコメディタッチだが、だんだんと社会派的な重い話に移行し、人種や身体障害に対する偏見を暗喩しているかのごとき内容になっていく。ちょっと前半と後半のバランスが悪い感じがしてしまうのは否めない。母船が稼動してエイリアンの兵器類が自動起動した時は、彼らの周到な侵略作戦だったかと思ったがそうではなく、彼らはただ母星へ帰還したいだけだった、という事実がさらに重く圧し掛かる。ラスト間際のパワードスーツと傭兵の戦闘は、直前のヴィカスの裏切りと悔悛を受けて燃える効果を生んでいるし、ラストのブリキの花一輪は涙を誘う。稀に見る良品であると思う。
しぇんみんさん [映画館(字幕)] 8点(2010-04-11 23:58:05)
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【点数情報】

Review人数 240人
平均点数 7.08点
010.42%
110.42%
210.42%
341.67%
4114.58%
5208.33%
63514.58%
76125.42%
85924.58%
93815.83%
1093.75%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.22点 Review27人
2 ストーリー評価 7.93点 Review33人
3 鑑賞後の後味 7.48点 Review31人
4 音楽評価 6.80点 Review21人
5 感泣評価 6.04点 Review23人

【アカデミー賞 情報】

2009年 82回
作品賞 候補(ノミネート) 
視覚効果賞 候補(ノミネート) 
脚色賞ニール・ブロムカンプ候補(ノミネート) 
編集賞ジュリアン・クラーク候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2009年 67回
脚本賞ニール・ブロムカンプ候補(ノミネート) 

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