映画『華氏451』の口コミ・レビュー

華氏451

[カシヨンゴウイチ]
Fahrenheit 451
1966年上映時間:112分
平均点:6.36 / 10(Review 58人) (点数分布表示)
公開開始日(1967-12-20)
SF小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2024-04-07)【イニシャルK】さん
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監督フランソワ・トリュフォー
演出伊達康将(日本語吹き替え版【ソフト】)
キャストオスカー・ウェルナー(男優)モンターグ
ジュリー・クリスティー(女優)リンダ・モンターグ/クラリス
シリル・キューザック(男優)消防隊長
アントン・ディフリング(男優)ファビアン
マーク・レスター(男優)(ノンクレジット)
イヴォンヌ・ブレイク(女優)(ノンクレジット)
大滝寛モンターグ(日本語吹き替え版【ソフト】)
渡辺美佐〔声優〕リンダ・モンターグ/クラリス(日本語吹き替え版【ソフト】)
佐々木梅治消防隊長(日本語吹き替え版【ソフト】)
青山穣ファビアン(日本語吹き替え版【ソフト】)
片岡富枝老女(日本語吹き替え版【ソフト】)
辻親八マキャベリ(日本語吹き替え版【ソフト】)
亀井芳子ドリス(日本語吹き替え版【ソフト】)
星野充昭隊員(日本語吹き替え版【ソフト】)
稲葉実アナウンサー(日本語吹き替え版【ソフト】)
大川透(日本語吹き替え版【ソフト】)
池本小百合(日本語吹き替え版【ソフト】)
田中信夫モンターグ(日本語吹き替え版【TBS】)
武藤礼子リンダ・モンターグ/クラリス(日本語吹き替え版【TBS】)
塩見竜介消防隊長(日本語吹き替え版【TBS】)
北村弘一ファビアン(日本語吹き替え版【TBS】)
大木民夫(日本語吹き替え版【TBS】)
青野武(日本語吹き替え版【TBS】)
北浜晴子(日本語吹き替え版【TBS】)
沢田敏子(日本語吹き替え版【TBS】)
原作レイ・ブラッドベリ「華氏451度」
脚本ジャン=ルイ・リシャール
フランソワ・トリュフォー
音楽バーナード・ハーマン
撮影ニコラス・ローグ
配給ATG
美術シド・ケイン(プロダクション・デザイン)
トニー・ウォルトン(プロダクション・デザイン)
衣装トニー・ウォルトン(ノンクレジット)
イヴォンヌ・ブレイク(アシスタント・デザイナー ノン・クレジット)
編集トム・ノーブル
録音ゴードン・K・マッカラム
グラハム・V・ハートストーン(ノン・クレジット)
あらすじ
架空の近未来。そこはテレビを中心とした画一的な情報管理社会で、読書が禁止されており、消防士によって焚書が進められている。消防士モンターグ(オスカー・ウェルナー)も、自分の仕事を疑わない管理側の人間に過ぎなかった。しかし、熱心な読書家で、妻リンダにそっくりな女性クラリス(ジュリー・クリスティー)と知り合い、彼は徐々に感化されていく。レイ・ブラッドベリの同名小説をフランソワ・トリュフォーが映画化。
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💬口コミ一覧

58.おしゃれな理不尽さ。本を焼くのが消防署の仕事という設定が面白い。
HRM36さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2010-03-05 20:36:46)
👍 1
57.最初に観たのは、中学か高校の時、よみうりテレビの深夜放送「cinemaだいすき」で。エラくハマってしまい、それ以来、「もっともSFらしいSF映画」というと、本作を思い浮かべちゃう。と言っても、別に宇宙人やら巨大生物やらが出てくるわけでも無いし、画面がキラキラピカピカと特撮で飾られているわけでもない。どっちかというと、地味な田園風景が広がっている映画舞台、そこに登場する、妙な形の消防車やら、モノレールやらのカッチョ良さに、当時の私は、惹かれたようです。で、最近観直してみたら、やっぱりそういったシーンに、「そうそう、これこれ!」とうれしくなってしまう。それに、独身時代は親から、結婚後は妻から、「本買い過ぎ!」「これ以上買うの禁止!」と責められてきた私にとって、この映画で描かれている内容は、なかなか他人事と思えないものがあります。もし、ピンと来ない方は、この映画の「本」を「エロ本」と置き換えてみれば、男性諸氏ならばヒジョーに身につまされることでしょう、隠した「本」を見つけ出され、処分される、その恐ろしさ、ブルブル。
鱗歌さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2009-04-25 20:35:20)
56.印象に残るシーンばっかりだった(映像的に)。原作も読んだが、映画はかなり色々設定も変えてあるしカットもしているが、本質を変えずに上手くまとめてるあたりがかなり凄い。
デフォルトモードさん [DVD(字幕)] 9点(2009-01-23 20:07:31)
55.レンタル落ちで安く手に入った時は狂喜したね。文字が出ないイントロから洒落てる。中国の焚書とか北朝鮮のことを思ったよ。ロケハンで捜したんだろうけど、モノレールが走っている田舎とか、画一化された住宅街とかに、えもしれない雰囲気がただよっていて好きだな。ラストシーンは本好きには感動的。SFはIFから始まるんだから、ありえないといったら、終わりだよね。こういうSFをもっと観たいね。スターウォーズやスタトレだけがSFじゃないさ。それらも好きだけどさ。
すぎささん 9点(2003-06-20 00:16:29)
54.トリュフォーって、ヌーヴェル・ヴァーグの作家の中でも苦手な方なんです。あの、感情の激しさと甘ったるさがどうも…。ゴダール作品の方が好きなの多いです。でも、『大人は判ってくれない』とこの映画だけは別。トリュフォーテイストのSF映画って、なんだか不思議な感触。色彩の鮮やかさが強烈に印象に残ります。
しっとさん 9点(2001-11-18 03:11:31)
53.ネタバレ テレビの情報の取捨選択が難しいのは、一つの情報を垂れ流しにすることもそうですが、間違いの情報を一度に沢山の視聴者に見せてしまう恐れがあること。いくらでも編集で視聴者を騙すことが可能。本はその本を読む前から、タイトルやジャンルによって読者による情報の取捨選択があり、読みたい本だけを読めば良いし、テレビと違い長く書物は残るので、作者の思想はなかなか消えない。

この華氏451では本を読むことが禁止され、消防士(ファイアマン)たちはまだ存在する書物を焼却することが仕事。オープニングのクレジットを音声によって示したり、新聞の漫画に文字が一切無かったり、文字表記を徹底して排除しています。違法に本を所持する人間を知らせるためにポストのようなものに手紙を入れるのではなく告発文を入れたり、しっかりと消防士たちがどのように本を探して焼却するのか実習をするシーンがあったり、なかなかリアルで面白い世界観でした。テレビを見ている人間は、テレビがすべてというように単調なテレビ番組でも一喜一憂し、嘘の情報でも簡単に信じてしまったりと現代でもこのようなことは普通にありますよね。約60年前に原作が出版されたことを考えると、原作者であるレイ・ ブラッドベリの先見性は凄いと思いました。

本を暗記して頭の中に保存するという方法も原始的でなんだか素敵でした。本を読むことを禁止して思想を抑制しても、本を愛する人たちが存在するかぎり、どんなに本を焼いても内容は消えることはないし、次の世代に受け継がれていきます。
ruokalaさん [DVD(字幕)] 8点(2015-06-06 06:36:22)
52.古い映画の割には古さを感じさせない。洗脳された人たちは滑稽だが、 自分も十分洗脳されているんではないかとおもう。
ホットチョコレートさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-08-23 06:52:51)
51.ネタバレ 「他人の自我にたえず耳を貸さねばならぬこと―それこそまさに読書ということなのだ」 【ニーチェ】

本妻の言い分に耳を貸さずアッサリ捨てて、「読書」に熱中してしまった主人公。ニーチェもさぞ「そりゃねーべよ」とお思いだろう。

そしてラストの【本の人の集落】は、興味深いですね。私もいっちょ暗誦できるくらいに一作品を読んで「彼はマスジ・イブセの【山椒魚】だ」とか紹介されてみたいもんだ。

とりあえず、最近アホウな条例を打ち出したどっかのアホウな都知事に、この作品を是非観てほしいですね。
aksweetさん [DVD(字幕)] 8点(2012-05-10 01:05:39)
50.焚書やテレビの危うさといったテーマがちょっと古臭いが、シックな映像にひきつけられる。「時計仕掛けのオレンジ時計」の5年前だから、相当評価してよいのではないか。
みんな嫌いさん [DVD(字幕)] 8点(2011-04-12 22:53:31)
49.ネタバレ 初トリュフォーでした。これまたゾッとするような綺麗な画を作る監督さんですね。色や美術もさることながら、燃えていく本のページ一枚一枚が消えていく様を見て驚きでした。あの結構なスピードで走る消防車に直立不動で乗っている隊員の冷たい感じも最高。モノレールの向こうの曇天、プロパガンダTV、本を燃やすことに喜びを覚える隊長の狂気、なんというか雰囲気、世界観の作り方にぬかりが無く引き込まれました。物語についは、本のみ排除することへの不思議さや呆気ないラストなど、首を傾げないでもないんですが、私の場合、今回は世界観と映像美が完全にそれをカバーしました。40年前に壁掛けテレビを予想しただけでスゴイですよ。リモコン無かったけど…。私が本の人だとすれば、「大きなカブ」で勘弁して欲しいです。
のはらさん [DVD(字幕)] 8点(2006-08-21 00:06:22)
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48.BGMが良いなぁ.文字が数字意外ない世界….凄く設定や舞台,演出に気が払われた作品.その辺だけで高得点なんだけど,メッセージにも心酔.良い.レトロな感じもするけれど,古くない作品.でも,本の人にはなるのは大変だろうなぁ…って思った.
紺野 忠文さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-07 23:58:06)
47.恐ろしい世界ですね。自分たちの社会の異常性に気付かない人々と「おかしい」と感じる人々の対比がよく表現されていたと思います。単純な展開ながら、楽しめました。
H.Sさん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-12-20 18:10:23)
46.通常、過去の名作のビデオは「字幕版」しかないことが多いが、本来、これは「字幕版」で観てはいけない作品。吹き替え版もしくは原版で観なくてはトリュフォーのこだわりが無駄になり、意味がない。別の言い方をすると、「ロスト・イン・トランスレーション」を「吹き替え版」で観るのと同様に意味がない。ビデオの販売元がトリュフォーの制作意図を理解していれば、吹き替え版を販売しているはずなのだが、その点で気が利かないと言うしかない。
STYX21さん 8点(2005-01-05 00:24:30)
45.ネタバレ 監督が未知との遭遇に出ていたので気になり調べて見ました。
フランス映画は言葉が苦手で、これもフランス語だったらどうしょうなどと思ってたのですが、なんと英語でしかもわけありなのですね・・
設定が、近未来では禁止された本を消防士が見つけ焼くことになってるんですが、面白いとも思わずついていけなかった。
世界中のどこかの国では時代により、鎖国のように他の書物を禁止焼却することは不思議ではありません。そんな国もあるんだよと、他人事のように見ていたし、キューブリック映画に良くある赤を使った絵、でもこの映画ではセンスはない絵に付き合いました。モノレールや家具その世界すべてに古さを感じ、その中で違和感なく現れるショートカットの女性。消防士の主人公の妻そっくりということですが、うちに帰ると長い髪の妻はこれも違和感なく大画面TVからの一方的な情報を楽しんでいる。未来世紀ブラジルのような消防団。本を焼かれることを拒み炎の中、微笑みながら焼かれる老婦人・・老婦人の娘がショートカットの女性。
主人公は消防士でありながら、感化され本を隠し読んでしまう。
私は気がついた。本くらい・・でも最近本読んでない・・
読書の虫だったのに。本を読みなさいという話でもない。
ラストに見せる森の中の世界に、忘れていたものを思い出したので、それを見るまでは6点がいいとこと思ってた。
一気に8点まであがったのは、思い出したから。
ジョン・レノンがオノ・ヨーコの本に感動し、これを読み終えたら燃やしなさいと勧め、ジョンは感動したので燃やしたと言っていました。この意味が理解できなかった。確か、グレープフルーツという本で、しかも私持ってるんですが・・まさか、ジョンはこの映画のオマージュとしてそのような言葉を使ったのかと、時代がわかり感動したわけです。見つからないように読んだらただちに燃やすこと。と、ヨーコは書いてあります。
人に燃やされる前に自分で燃やすといういうブラック・ジョークは、このSFのふりをして社会派映画な華氏451の世界では。
どこかの鎖国のような国と思っていたけど、川辺であらゆる国の言葉が飛び交う怖さ。日本語もあった・・美しいラストには怖さを包み込む文学的なものさえ感じた。途切れた線路も本の住民という世界も不思議で、そこまでの古さと原色の悪いセンスは飛んでいった。トリュフォーの他の映画も見てみたいと思いました。
アルメイダさん 8点(2004-03-16 06:44:52)
44.ブラッドベリの名作SF小説の映画化。小説の冒頭に物語のイメージを決定付ける挿絵がある。火焔に包まれた家とその中で本を片手に叫ぶ女性。取り囲む群衆と無残に踏み捨てられた本の数々。一人の焚書官の背中が大写しとなっている。ファッショナブルな防護服とモヒカン様のヘルメット。背中には何やら火炎発生器のような四角い装置を背負って、そこから伸びるトカゲの尻尾のようなホースを手に持っている。小説の内容以上に印象に残る絵だ。トリュフォーがこの近未来小説のビジュアルイメージ化を焦点にしてこの映画を製作したことは想像に難くない。焚書官の制服は挿絵や小説の記述イメージそのままだし、部屋の一面を使った巨大なテレビや自動扉付の家もこの近未来小説に沿って造形されている。しかし、小説で描かれるその他の自動機械の映像化は全く無視されており、現代の僕らから観て、あまりにも牧歌的な装置の数々にはちょっと落胆するものがある。大体がブラッドベリ自身、4,5世紀先として描いた自動化イメージが今現在あっさりと凌駕されてしまっているというのも二重の悲劇だ。この映画をSFと呼ぶのが躊躇われるのも致し方ないかもしれない。にもかかわらず、この映画に僕らを惹きつける魅力があると感じるのは何故だろう。小説の中にこういう記述がある。「二十世紀の初期になって、映画が出現した。つづいてラジオ、テレビ、こういった新発明が大衆の心をつかんだ。そして大衆の心をつかむことは、必然的に単純化につながざるをえない。」元々、ブラッドベリは本と対立するものとしてイメージを規定する装置である映画やテレビを想定しているのだ。トリュフォーはそれにどう答えたか。それがこの映画の中にある。徹底的に簡素化された登場人物たちの演技や印象的な音楽、想像力を喚起するイメージ映像。トリュフォーが敢えてこの小説を映画化した意味を強く感じるのだ。
onomichiさん 8点(2004-03-01 00:18:01)
👍 1
43.トリュフォーの映画は観たことがなかった。ゴダールが苦手でヌーベルバーグを敬遠していたからだ。だが非常に面白く、新鮮な演出も多くて引き込まれた(失敗作らしいけど)。原作がブラッドベリなので、普通のSFっぽさよりも、こういうレトロなイメージの方が雰囲気を出していると思う。冗長さを廃し、ヒロインを生きのびさせた(!)点では、原作より出来がいいと思うのだが、「君はどう思う、リンダ??」
ひかりごけさん 8点(2002-10-20 23:08:42)
42.一切の文字が禁止され、TVと絵だけの新聞が情報伝達手段として認められている近未来社会。書物を所持することすら違法で、発見されれば極刑に処せられ、火防隊の出動により書物を焼き払われる。なんとも暗鬱な未来で、実際こんな事が起こりうるのだろうかと考えさせられるが、しかし映画は「本は焼失しても記憶は消えない」とした反社会分子たちによる子孫から子孫へと伝えるために、書物の暗記を始めるという感動的なシーンで終わる。
ドラえもんさん 8点(2001-03-11 23:41:43)
41.ネタバレ 原作小説は未読です。近未来パラレルワールド。この世界では、本(書籍)が禁止されていて、市民の家に隠された本を探し出して、焼却処分を行う消防士(fireman)という職業が存在するという設定です。華氏451度は本が自然発火する温度とのことです(web調べ)。60年代の映像とは思えないくらい、おしゃれでモダンな映像です。最近のレトロモダン調な作品にありそうな雰囲気です。中でも、モノレールがいいです。橋脚のデザインや、プラットフォームのない設計思想が素敵です。消防士の格好も適度に全身タイツ的で、かっこ悪く良い感じです。メディア統制と愚民政策のメタファー。というかそのもの。途中、主人公は、足掻き、抵抗し、最後に物語は詩的に静かに終わります。この終わり方は、これでいいと思うのですが、続きとして、善良なるメディアによってつくられた善良なる市民達によって、本の代替物がすべて焼却し尽くされてしまうという、起こるべくして起こるであろう、より現実的な終幕を想像してしまいました。
camusonさん [DVD(字幕)] 7点(2024-03-11 17:40:46)
40.ネタバレ フランソワ・トリュフォー作品の中で唯一未見だった作品で、ようやく見ることができた。
これでフランソワ・トリュフォーをコンプリート。

活字や本が違法とされた近未来を舞台としたSF。
もちろんトリュフォーの作風からすれば異端の内容で、それが原因で今まで見るのをためらってきた。
おそらくつまらないんじゃないか?
地下鉄のザジみたいに気色の悪い内容なんじゃないか?
ジャック・タチ作品みたいに奇妙なだけでつまらないんじゃないか?
そうした憶測を勝手に自分の中で持っていて、この作品を敬遠してきた。

だけど、かの蓮實重彦氏が推薦している作品だ、見ない訳にはいかない。
というわけで、土曜日の暇な時間に意を決して鑑賞開始。

これが独特の世界観を構築していて、意外と完成度が高い。
奥さんも綺麗。
主人公も存在感抜群。

ところがその主人公、最後は奥さんに逃げられ、上司を火炎放射器で焼き殺してしまう。
なかなかのショッキングな展開だったが、ラストは本大好き人間の桃源郷に逃げ込み、難を逃れた。

奇妙な作品であり、決してトリュフォーの得意分野とは思えないが、そこが逆にこの作品の独創性に貢献しており、飽きずに最後まで見ることができた。
にじばぶさん [インターネット(字幕)] 7点(2023-02-25 11:48:31)
👍 2
39.ネタバレ 原作は中学生の時に読みましたが、正直ピンとこなかった。内容もほとんど覚えていないし……。映画の方は再見で、以前はそれほどとも思いませんでしたが、見直したらそう悪くないという印象です。
雰囲気としては、いかにも昔の人が考えていた未来像というイメージがありました。しかし、未来的なのはモノレールと大画面のテレビくらいで、あとは製作当時の世の中とあまり変わらないんじゃないかと思います。つまり、「未来を舞台にしたSF」として作られたのではないという可能性もあります。内容的に言っても、必ずしも近未来である必要性は低いと思いますし。
原作者のブラッドベリとしては、「テレビによる文化の破壊」を描く意図があったようで、最後に登場する“ブックピープル”なんかは、本以前の口承文化までさかのぼってしまいます。テレビという間接的に相手と相対する装置に対し、直接会って話をするという点も対比になっているのでしょう。
しかし、映画全体としては、体制による思想の統制が強く出ているようで、そのあたりのズレが、最後になって「そこに落ち着くのか?」と思ってしまう原因になっているようです。統一感に欠けるのが残念です。また、ファビアンがいろいろと都合よく目撃しすぎでしょう。それと合成(ブルーバック?)が下手すぎ。1966年といえば、テレビで『ウルトラQ』が放送された年ですよ。
しかし、いろいろな暗喩に満ちたところがあり(モンターグがポールを使わなくなる・治療された妻が食欲旺盛になるあたりの描写・自宅でモンターグがまずベッドとテレビに火炎放射器を向ける等)、どういう意味があるのか正直よくわかりませんが、なかなか一筋縄ではいかない作品のようです。また折を見て見直してみたいです。
そういえば、この映画は吹き替えで鑑賞しなければ意味がないという意見があるようです。お説ごもっともですが、最後に堂々と出てくる"THE END"の文字は、問題ないんでしょうか?
アングロファイルさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-26 22:27:05)
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マーク説明
★《新規》★:2日以内に新規投稿
《新規》:7日以内に新規投稿
★《更新》★:2日以内に更新
《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 58人
平均点数 6.36点
011.72%
100.00%
211.72%
323.45%
423.45%
51118.97%
61220.69%
71220.69%
81220.69%
946.90%
1011.72%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review3人
2 ストーリー評価 5.00点 Review3人
3 鑑賞後の後味 3.33点 Review3人
4 音楽評価 6.25点 Review4人
5 感泣評価 2.00点 Review2人

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