映画『サラの鍵』の口コミ・レビュー

サラの鍵

[サラノカギ]
Sarah's Key
(Elle s'appelait Sarah)
2010年上映時間:111分
平均点:7.45 / 10(Review 29人) (点数分布表示)
公開開始日(2011-12-17)
ドラマ戦争もの歴史もの小説の映画化
新規登録(2012-01-05)【すねこすり】さん
タイトル情報更新(2022-05-02)【イニシャルK】さん
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監督ジル・パケ=ブランネール
キャストクリスティン・スコット・トーマス(女優)ジュリア・ジャーモンド
メリュジーヌ・マヤンス(女優)サラ・スタルジンスキ
ニエル・アレストリュプ(男優)ジュール・デュフォール
エイダン・クイン(男優)ウィリアム・レインズファード
フレデリック・ピエロ(男優)ベルトラン・テザック
唐沢潤(日本語吹き替え版)
浦山迅(日本語吹き替え版)
仲野裕(日本語吹き替え版)
佐々木敏(日本語吹き替え版)
久保田民絵(日本語吹き替え版)
大川透(日本語吹き替え版)
原作タチアナ・ド・ロネ『サラの鍵』 (新潮社)
脚本ジル・パケ=ブランネール
音楽マックス・リヒター
撮影パスカル・リダオ
製作ステファーヌ・マルシル
配給ギャガ
編集エルヴェ・シュネイ
あらすじ
その日、ユダヤ人少女サラは、いつもと違う朝を迎えた。ドアが乱暴に叩かれ、見知らぬ男から一緒に来いと命令される。サラは怖がる弟ミシェルを秘密の納戸に隠して鍵をかけた。「すぐ帰るわ」と約束して・・・。1942年7月16日、パリ。フランス警察によるユダヤ人一斉検挙だった。サラは両親とともに連行される。
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💬口コミ一覧

29.ネタバレ サラは悲しみを乗り越えることができなかったようです。まさかの自殺。心の苦しみは、時間だけが解決すると言われますが、何十年たっても、乗り越えることができない心の痛みがあるのだと分かりました。いやむしろ、結婚して、幸せになればなるほど、幸せである自分が、弟に対して、申し訳ないという思いが募っていったのでしょう。主人公の一歳の娘がムチャクチャかわいい。名前はサラと同じ名です。ではなぜ、サラの息子ウィリアムは、娘の名を聞いて泣いたか分かりますか?勘違いしている人もいるので、是非説明したい。人間というのは、本能的に、死んでからも、周りから忘れてほしくないという思いを持っている。愛する者も、死んだ人を忘れたくない気持ちがある。息子のウィリアムは、母親のサラを愛していた。しかし母親は悲しい女性だった。正体を隠して自殺した哀れなユダヤ人だった。誰も彼女を救えなかった。誰も彼女を知らなかった。誰も死後の彼女を思い出すこともなかった。息子の涙は、そんな自分の母親のことを、一生忘れない、一生覚えていたい、と思っている主人公の、その気持ちに対する涙だったのです。これほど迫害を受けたのに、なおも幸せになる自分が許せないと思い込んで、命を絶った孤独な母親のことを、忘れないでくれる人がいた、その事実が息子の心を動かし、涙となったのです。主人公は決してサラの人生を掘り返したのではない。サラの人生を、自分の人生に刻んだのです。その象徴が一歳の娘でした。もし主人公がサラを知らなかったら、中絶していた。だから娘は生まれてこなかったのです。サラは生き続ける。主人公と息子の中で。ずっとサラがかわいそうだと思い続けてきました。しかし最後に母親に対する息子の無限の愛情が伝わってきて涙が止まりませんでした。映画ってすごい。涙の10点です。

花守湖さん [DVD(字幕)] 10点(2012-11-25 20:09:16)
👍 1
28.傑作でした。素晴らしい映画でした。
映像もストーリー構成も、私の中では間違いなく名作です。
自然な台詞、事実に基づいた描写、こんな映画を作るフランスってすごいです。
人は死んだらどうなるのでしょうか。私は大切なものを誰かに(何かに)繋いでいくのではないかと思います。それが「いのちの繋がり」であり、絆だと思うのです。人はこの世を去るとき、何も持っては行けません。でも何かを誰かに残していくことはできるのです。
この映画は、歴史的事実を背景に辛い戦争の時代を描いた映画ですが、私にとっては「いのちの繋がり」を強く刻み付けた映画でもありました。原作も読んでみたくなる映画でした。不朽の名作になって欲しいです。
バディバディさん [映画館(字幕)] 10点(2012-03-10 15:17:26)
27.ネタバレ 非常に綿密に作り上げられた構成という印象。

ヒロインの夫が引っ越し先としてリフォームを始めた部屋を起点に、過去と現在がクロスオーバーする。

前半は、その部屋に住んでいたユダヤ人家族が、サラの誤ったはからいで弟を納戸に置き去りにしたまま連行され、収容所に送られ一家3人もバラバラになってしまった末に、逃避行の果てサラが置き去りにしてしまった弟を助け出すためにまいもどったその部屋で弟が腐敗した姿で死んでいるのを目撃する・・・という物語。

後半は、サラのその後を、ヒロインの夫の父、サラの育ての親夫婦、サラの夫の再婚相手とその娘、サラの息子・・・といった関係者の言葉をパズルのピースを繋ぎ合わせていくように、描いていく。
(ヒロインはいってみれば、サラのストーリーを語る”語りべ”である。)

サラ役の少女の演技力、さらに育ての親夫婦の演技力もすばらしく、弟発見時の彼らの演技があまりにもリアルでその現場にいるように感じ、一瞬で涙が滝のように流れた。

そういえばこの育ての親の父は、どこかで見たような・・・と思ったのだが「戦火の馬」で孫娘を育てていたフランスのおじいちゃん役を演じていた人であった。

あの作品でも慈愛に満ちた目の表情がとても印象的だったが、「サラの鍵」でも、サラの成長を見守り、育ての親のもとを去る姿も追わずに送り出すその姿に静かに心打たれた。

ラストシーンのNYのレストランで、ヒロインとサラの息子が再会したとき、彼女の生まれてまもない娘の名前がサラであることが明かされるが
画面にうつしだされた、後姿で無邪気にレストランの窓にはりついて外を見ているそのサラおじょうちゃんは、髪の毛が輝くようにしっとりとした金髪であった。

ヒロインもその夫もブラウンの髪であるのに、その娘が金髪・・・というのは、遺伝としては可能性はあるそうなのだが、この映画においては、あえて両親と異なる金髪にすることで、「この子はサラの生まれ変わりかもしれない」と鑑賞者に思わせようとしたのではないだろうか。

冒頭から悲惨な場面が続き、サラは自らの罪悪感と幼い頃に家族を失った孤独感から逃れることなく自殺してしまったというサラの人生の顛末が語られた作品だが、この最後の場面でヒロインの娘がサラの生まれ変わりだと受け取ることで、「このサラはヒロインの愛情を受け、幸せな人生をまっとうできるといいね」という、平穏で温かいエンディングを作ることに成功していると思う。
フィンセントさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2019-02-19 14:25:12)
26.ネタバレ 現代を生きるジャーナリストのジュリアが1930年代にユダヤ人として生まれたサラの生涯を追っていくストーリー。序盤の息もつかせぬ圧倒的な展開に、ぐいぐいと話に引き込まれていってしまった。ナチスドイツとフランスのユダヤ人との関係性がこの映画を観たことによって、どんなものであるかがある程度理解できたように思う。
結局、サラは最後まで救われないまま終わってしまった。弟が死んでしまってからは、もはや本来の彼女ではなくなってしまったのかもしれない。死んでしまうまでずっと頭の中から、クローゼットの鍵と弟の死が離れない人生だったと思うとやり切れない。
助ける為とはいえ、自分の手によって閉じ込め、そして死に至らしてしまったことによる罪悪感は一生拭えないだろうし、一日たりとも忘れる事はできなかっただろう。
最期まで彼女なりの幸せを求め、彼女なりの償いをしようとし続けた。それがひしひしと感じられて、とても切ない。
タフネスさん [DVD(吹替)] 9点(2018-04-10 09:11:49)
25.ネタバレ フランスのユダヤ人とナチスの関係って、少々日本人には驚きというか、意外というか、第二次大戦と現代がつながる人間関係の映画を作れるのは、時期的に、もう今頃が最後ではないだろうか?
この映画はフランスでかなりヒットしたらしい。
家族が連れていかれた屋内収容所の悲惨さはリアルすぎて目を覆いたくなるのは地元フランス人も同じはず。
サラが鍵をしめた納戸の中に約束を守って出ようとしなかった弟。
いや、出れなかったのかも…。
姉と妹の絆がこれほど残酷な形で結ばれるシーンに涙なくしていられない。
大人になったサラは一言もしゃべらない。
サラは美しさだけを持ち、流されるままに生きていく。
サラの映像は現代に生きるジャーナリスト、ジュリアの目を通して描かれていくが、真実がわかるのは、死んでしまったサラに残された息子が父に残された形見、そして納戸の鍵が現れる、その時までハッキリとでわからない。
ジュリアが自分の娘にサラと名付けた訳を他のレビューを読んでも私には、どうしても理解できなかったが、幼ないサラを有刺鉄線を引っ張って助け出してやる軍人の手にも赤い血が流れていることがエンドロールで思い出すことになった。
クロエさん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-03-13 00:14:52)
24.ネタバレ  久々にレビューを書かずにはいられない作品に出会った気がします。作品のインパクトが強すぎて、自分の頭の中でうまく処理できない、というだけかもしれませんが。。

 1942年と現代が交差しながら話が進みますが、構成が巧みで、個々のシーンも存在感があり、そしてエンディングも非常に素晴らしい。鍵と共に重い悲しみを抱き続けながら、それでも強く生きようとしたサラの人生が、同じ名を与えられた罪のないあの子供の幸せに何らかの形で繋がるのだとしたら、、、サラの人生も、そしてあの息子さんの涙も、(たとえそれがほんの少しだとしても)報われるのではないでしょうか。そんな事を感じました。
 
 ミニシアターでの鑑賞でしたが、エンドロールが終わるまで一人も席を立たず、突きつけられた難題に思索を巡らせているような重い雰囲気が場内を覆っていました。
woodさん [映画館(字幕)] 9点(2012-02-20 18:22:20)
23.ネタバレ 有名人の批評があちこちで出回っている本作。まー、そーですね、「鍵」には2つの意味があるとか、ジャーナリストに赤の他人の人生に土足で踏み込む権利があるのか、いやそれでもジャーナリストは書いちゃう人種なんだ、とか、そういうことは名批評にお任せして、私はもっと下世話なというか、低次元なことが色々気になった映画でした。まず、本作の監督。なんと、あの「美しい妹」の人じゃないの。あっちは私にはさっぱり意味不明だったんだけれども、こちらは、「おぉ、、、」と唸ってしまった。実に端的に描写がなされており、かつ時間処理も上手い。悲惨な歴史を描いているのに、エンタメを忘れていない。しかも、この監督は、女優を美しく撮ることを心得た人だ。これは「美しい妹」でも感じたけど、本作のクリスティン・スコット・トーマスは、ポスターなんかより、ゼンゼン美しい。・・・そして、ジュリアの夫の容赦ない本音。これを、ハッキリ台詞で言わせているところが、すげぇ、、、と思ってしまった。「俺はどうしても子どもが欲しくない」って、これ、なかなか書けませんよ、脚本に。孫が生まれても良いくらいの自分に今さら子どもなんて、、、という、ものすごーく真っ当な感覚を、直球ど真ん中で表現する潔さ。・・・そしてそして、何よりも、ジュリアが真相を追わざるを得なくなった心理。確かに最初はジャーナリスト(という言葉が私は嫌いだが)魂に動かされていたのかも知れないが、そんなのは入口に過ぎなかったんじゃ? 自分が住むかもしれないアパートが惨劇の舞台だったかもと直感したら、ジャーナリストでなくても探るでしょうよ、真相を。それが人間の好奇心ってものじゃない? 原作での描写は分からないけれど、本作を見る限り、ジュリアはジャーナリストとしてというよりは、途中からは極当たり前の一人の人間として真相を探っていたように見えた。そしてそれがむしろ自然でリアリティを感じる。たとえ真相がどんなものであれ、それを知りたいと思うのは、別にジャーナリストの特権じゃありませんよ、と、沢木耕太郎には言いたいなぁ。ま、ジュリアの職業が編集者だからなんだけれども。職業の設定が違うものだったら、どーだというのか。・・・と、ウダウダ書き連ねても凡人の私の場合1円にもならないので、この辺で止めておくけれど、本作は実に良い映画です。2度見、3度見にも耐え得る貴重な作品と言えましょう。
すねこすりさん [映画館(字幕)] 9点(2012-01-10 22:15:26)
22.ネタバレ 恥ずかしながらフランスで第二次大戦時にこのような事実があったことを知らなかった。
迫害されたユダヤ人はもちろん、ドイツ人以外の欧州の人々も心に大きな傷を負い、自らの在り方に疑問をもちながら生きることを余儀なくされたのは、戦争の残した大きな惨禍と言える。
弟を匿うつもりが結局死に至らしめてしまった姉。
強制収容される中で追い詰められていく両親も怒りのやり場に困り、彼女を責め、彼女自身も弟を救おうと必死の逃避行を行う。
収容所から逃げる手助けをする兵士。
自らを危険にさらしながら彼女を匿う老夫婦。
自分自身、戦時下であのような勇気を持てるだろうか。
そして納戸の扉を開けた時の彼女の絶望。
本来ならナチスだけを恨めば済んだはずなのに、自分自身も責めなければならなくなった彼女の人生のなんと痛ましいことか。
そして彼女が抱え、決して語ることのなかった過去を、彼女の死後知ることになった家族。
戦争がいかに無益で悲しいことか、突きつけられる映画。
roadster316さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-01-17 08:00:56)
21.2、3年ほど前になるでしょうか。「黄色い星の子供たち」と本作、同じ歴史を今に伝える映画が続いて日本で公開されました。
史実へのアプローチ方法や視点は異なりますが、両作品ともに真摯に歴史を伝えようという意思が感じられる素晴らしい作品です。
本作は冒頭、サラの家族が連行され、サラが収容所を脱出し、弟のもとへと辿り着くまでの前半と、
その後の彼女の消息を追う現代の女性ジャーナリストを中心としたドラマの、2部構成のような形になっています。
容赦ない描写を含みながらの、弟のもとへたどり着くまでのサラの物語が強烈に印象に残る。
それだけに後半はインパクトに弱い部分もあるかもしれませんが、
後半の物語からは、その歴史を経験した人、その家族、子孫にとって、
心の奥底から悲しみや苦しみが消えることは無いのだと改めて思い知らされます。
とらやさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2015-01-13 22:06:52)
20.ネタバレ 1942年、ナチス占領下のフランス、パリ。ヒットラーによるユダヤ人狩りが猛威を奮い始めていた。家族と共に、これから幸せな人生を送ると信じて疑わない無垢な少女サラもそんな歴史の荒波へと巻き込まれてしまう。突然、家へと押し入ってきたフランス警察によって連行されそうになったサラは、機転を利かせて幼い弟を納戸に隠すのだが、奇しくもそれが悲劇へと繋がってしまうのだった――。そんなサラの哀しい人生と現代を生きる女性ジャーナリストの姿を交互に描いた哀切なヒューマンドラマでした。とにかくサラを演じた子役の演技が素晴らしく、理不尽な現実に翻弄されながらも弟のために必死にパリへと戻ろうとする彼女のひたむきな姿に涙せずにはいられません。極限状況に追い込まれ全く頼りにならない周りの大人たちを尻目に、サラは共に逃げ出した少女の助けもあってなんとかパリの元自分の部屋へと辿り着きます。だが、大事に守り続けてきた鍵を使って開いたドアの向こうには…。惜しむらくは、ここでこの作品がピークを迎えてしまったこと。そこから物語の焦点がぼやけてしまったのか、散漫な展開となってしまった面は否めない。後半、もっと罪悪感から鬱とアルコール依存で苦しむサラの姿をちゃんと描くべきだったと思う。それでもそれを補って余りある、茫漠とした歴史の闇に消えざるをえなかったサラの哀しい人生には深く胸打たれました。あの時代、暗黒のヨーロッパ大陸で、こんな子供たちが果たして何人いたのだろう。観終わったあと、ナチスがいかに人間として許されないことをしたかをあらためて思い起こさせてくれる秀作であったと思います。これから新たな時代を生きていく、彼女と同じ名前をつけられた幼い少女サラには、決してこんな哀しい人生を歩ませてはいけない。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 8点(2013-10-06 16:55:07)
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19.ネタバレ 作りが丁寧だなという印象。ストーリーも役者もしっかりしていて、物語に惹きこまれました。自分の責任として弟の死を知った後のサラがどういう心境であったかは、他人の推測や反応からしか伝わってきません。それは、サラの過去を探っているジュリアと同じ立場から、映画を見ている人が考えることなのでしょう。それだけに、ジュリアの選択に共感できるのです。
カワウソの聞耳さん [DVD(字幕)] 8点(2013-04-14 20:35:55)
18.戦争のこと、家族のこと、命のこと、、、、いろんな事を考えさせられる映画でした。心の奥が熱くなるシーンもあり、いいな。
チェックメイト・キングIIさん [DVD(字幕)] 8点(2013-03-23 22:46:37)
17.ネタバレ 1942年の、ナチスドイツに協力していたフランス政府によるユダヤ人強制収容と、2009年のジャーナリストとを行き来させながら悲劇性を浮き彫りにしていく作品。重い。

■弟を納戸に閉じ込めて収容所に送り込まれたサラ。そこの謎もいろいろと残されたままの樹はするが(引っ越すまで、中に死体があって異臭を放っていても一度も開けずに放っておくか?何か知っていたのではないか等)そこへ深入りはしない。主眼はむしろ、サラの苦悩と悲劇、そしてそれがどう受け継がれていくか、であろう。

■一度は過去を完全に消し、息子は50年後に初めてそれを知る。しかし悲劇はそれを消してしまえばいいというものではない。むしろ引き継いでいくことこそが悲劇の生き残りの意義を組みだしていく上で必要だともいえる。ラストで娘にサラと名付けたのは、そういう意志の表れではないだろうか
θさん [DVD(字幕)] 8点(2012-06-24 00:28:57)
16.ネタバレ 昨年「黄色い星の子供たち」を見て「サラの鍵」を知ったとき、絶対見逃すまいと心に決めた映画で、念願かなって今日見ることができた。共通点は「ヴェル・ディヴ事件」で、1942年7月16日にフランス警察がユダヤ人13000人を一斉検挙した事件である。子どものいない5000人は収容所へ、家族のいる8000人は冬季競輪場(ヴェル・ディヴ)を送りまれたのだ。
映画は期待が大きすぎたせいか、やや物足りなくも感じた。冬季競輪場の過酷なシーンも先の映画「黄色い星の子供たち」ほどはなかった。(前回の映画の印象があまりにも強かったのと今回の映画はあらかたのストーリーを知っていたからだろう)
しかし、この映画は少女サラとその弟の運命、またその真実を追い求める米国の夫人ジャーナリストを描くのが主題であり、原作にない成長したサラを登場させたことで、より映画の良さが出たのではと思う。
ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 8点(2012-03-19 19:11:54)
15.ネタバレ ドイツ占領下のフランスでフランス人もホロコーストの手助けをしていた事実を伝えるだけでなく、ホロコーストの傷跡が現在の世の中にどのように残っているのかについても描いていて非常に興味深かったです。
 
 基本的に現代劇で、主人公が我々と同じ目線で事件を追っているのでとても身近な感じがして良かったです。

 原作もぜひ読んでみたいと思わせる素晴らしい映画でした。

TMさん [映画館(字幕)] 8点(2012-01-15 00:12:11)
14.ネタバレ 前半は、過去パートと現在パートがばらばらな上に現在パートの描写が凡庸で、さしたる工夫もなく終わってしまうのかと思っていたのですが、後半、両者が融合してからはぐいぐいと最後まで進んでいきます。●メインと思わせる「鍵」の点が着地してからも、ドラマはそこでは終わらない。サラにはその先の人生があるから。そして、その後を継ぐ人たちの人生は今につながっているから。したがって、「鍵」は歴史上の一寓話というだけではない、生身の重さを持っています。そのことを明確にしただけでも、作品としての価値があります。●ヒロインの設定はいかにも安直で、高齢出産云々というのも、年代的なつじつま合わせとラストシーンを作りたいというためだけにそうしたとしか思えません。せっかくK・S・トーマスを引っ張り出した意味がありませんでした。
Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2015-02-13 02:22:12)
13.ネタバレ 前半の圧倒的な絶望感の見せ方は非常によい。弟の死のご都合的部分をないし。難を言えば後半の部分がすこし長くだれるのとラストのオチの驚きが欲しかった。
とまさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-02 06:28:57)
12.「灼熱の魂」や今作のように、エンタメ色がありながらも過去の歴史を学ばせる作りになっている作品は良いなーと。

ドイツとかで戦争の反省モノを作ったらガチガチの真面目な作品になるが(多分日本でも)、フランス製作だと映画としても楽しめるのが良い。

映画としても楽しめるし、忘れてはいけない過去の歴史の勉強にもなるし、こういう作品がこれからも作られ続ければと思う。
Sugarbetterさん [CS・衛星(字幕)] 7点(2013-09-29 12:53:23)
11.ネタバレ サラと弟との悲劇的な顛末や、その影をずっと引きずったサラの生涯はあまりに悲しい。
ホロコーストの狂気が荒れ狂う中、サラを助けた人達には心を揺さぶられる。
亡き母のことを何も知らなかったと呟く息子と同じように、子供というものは親の歩んできた道を知ってるようで知らないのだろう。
サラの名をつけた子供の存在が、サラの生きた証しのように救いとなってくれる。
ただ、主人公の産む産まないのゴタゴタはメインストーリーにそれほどリンクしているように思えない。
ジュリアにいまひとつ魅力を感じなかったのが残念。
飛鳥さん [DVD(吹替)] 7点(2013-07-14 23:52:57)
10.スコット・トーマスが抜群に上手い。ストーリーもご都合主義ではなく、非常にリアルで、サラを追いかけるうちに自分のアイデンティティまでも考えることになる。
Balrogさん [映画館(字幕)] 7点(2012-07-19 23:08:53)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 29人
平均点数 7.45点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
413.45%
526.90%
6413.79%
7724.14%
8827.59%
9517.24%
1026.90%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 10.00点 Review2人
2 ストーリー評価 9.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 9.50点 Review2人
4 音楽評価 9.50点 Review2人
5 感泣評価 10.00点 Review2人

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