映画『天地明察』の口コミ・レビュー(2ページ目)

天地明察

[テンチメイサツ]
2012年上映時間:141分
平均点:5.78 / 10(Review 37人) (点数分布表示)
公開開始日(2012-09-15)
ドラマ時代劇歴史もの伝記もの小説の映画化
新規登録(2012-07-06)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2022-08-01)【イニシャルK】さん
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監督滝田洋二郎
助監督増田伸弥
演出諸鍛冶裕太(アクションコーディネーター)
キャスト岡田准一(男優)安井算哲
宮﨑あおい(女優)村瀬えん
中井貴一(男優)水戸光國
松本幸四郎(九代目)(男優)保科正之
佐藤隆太(男優)村瀬義益
市川猿之助(四代目)(男優)関孝和
笹野高史(男優)建部昌明
岸部一徳(男優)伊藤重孝
渡辺大(男優)安藤有益
白井晃(男優)山崎闇斎
市川染五郎(七代目)(男優)宮栖川友麿
笠原秀幸(男優)土御門泰福
徳井優(男優)弥吉
染谷将太(男優)徳川家綱
きたろう(男優)安井算知
尾藤イサオ(男優)本因坊道悦
横山裕(男優)本因坊道策
竹嶋康成(男優)公家侍従
吉岡里帆(女優)町娘
真田広之ナレーション
原作冲方丁「天地明察」
脚本滝田洋二郎
加藤正人
音楽久石譲
撮影浜田毅
製作椎名保
松竹(「天地明察」製作委員会)
角川書店(「天地明察」製作委員会)
TBSテレビ(「天地明察」製作委員会)
WOWOW(「天地明察」製作委員会)
朝日新聞社(「天地明察」製作委員会)
毎日新聞社(「天地明察」製作委員会)
毎日放送(「天地明察」製作委員会)
ジェイ・ストーム(「天地明察」製作委員会)
プロデューサー榎望
制作角川映画(制作プロダクション)
配給松竹
角川映画
美術部谷京子
編集上野聡一
録音小野寺修
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💬口コミ一覧

17.ネタバレ 原作未読。
トータルでは鑑賞後に爽やかさを覚える良作だったと思います。当時の日本の文化レベルの高さを史実を通じて伝えられる点では、中高生あたりにぜひ観てもらいたいですね。
映画としての表現では、地球儀に灯りをかざしながら時差の存在に気付くあたりや、クライマックスでの昼間の星などが秀逸でした。

ただ、テーマも俳優陣も非常に良いだけに、マイナス点も目立ってしまいます。
他の方も書かれているように、年単位での時間の経過が感じられず、事が次々に進んでいく印象を受けてしまいます。老けた顔を作らなかったのは、効率の関係で時間軸を前後しての撮影などがあったことも理由でしょうか?これで全体に薄まってしまった感があります(宮﨑あおいが最後まで可愛いのだけはいいけど)。
岡田くんが切腹しかかったあと、傷付いて血に濡れているはずの手で宮﨑あおいの肩を抱く場面も、ちょっと冷めました。
また更に細かいことを言うと、前半の飲食シーンでキュウリをかじる場面(岸辺一徳だった?)がありましたが、あの時代にはなかった種類に見えましたし、そもそも江戸時代前期にキュウリをあのようにして食べる習慣もなく、特に徳川家に仕える武士はキュウリを食べることを禁忌としていたという話もあります(理由は切り口が三つ葉葵の形に見えるからだとか)。他にも言葉遣いが極端に現代的な部分などもあり、その辺のディテールの甘さの故、最後まで作品の世界観に入り込み切れず、やや消化不良気味でした。

遊山さん [映画館(邦画)] 6点(2012-09-26 10:02:00)
16.ネタバレ  日本の暦を作った男を題材にドラマ性を強めた『劇場版プロジェクトX』だった。
 ただの碁打ちでしかなかった主人公が色んな人と出会い、色んな切っ掛けを貰い、壁にぶち当たりながらもその才能を活かして成功に導かれる段階がしっかり描かれており、映画特有の『上手くいき過ぎ』感が良い意味で感じられなかった。
 ただ、上記した出会いや事件、ひらめきが本当にまんま『プロジェクトX』なので、あっと驚くような展開やどんでん返しが無く、悪く言えば『予定調和』でしかなかったのは残念。また、上述した丁寧な描かれ方をしているのも主人公のみで、脇は人数も描写も少なく感情移入しにくかった。
 尺も2時間半と長めで無駄な部分こそ無いが、『頑張れば2時間位に収められたんじゃないかなぁ』と感じてしまう程度には薄くなっており、とびきり良かったと言うようなシーンがなかった。
 あと劇中10年以上時間が経過しているが、老けの描写が全然なく凄い短い期間での出来事のような錯覚を受けてしまったのもマイナス。
 総評
 出来が悪いわけではないのだが、洋画の様なド派手さや邦画の様な強烈なメッセージ性も無いので、『映画』として見るといささかインパクトに欠け、正に小説なり連続ドラマ向けな内容だった。
 いっそうのこと脚本時代のツテと知名度を利用してで劇場アニメ(上述した老けの描写もできるし)とかにした方がもっとインパクトがあったかな。
ムランさん [映画館(邦画)] 6点(2012-09-16 00:06:28)
15.ネタバレ 学生時代、和暦の論文を書いたことがあるので、渋川春海(安井算哲)に元々興味があり、原作小説も発売当時に読みました。算哲と関孝和という二人の数学者のライバル関係を互いに認め合う爽やかな友情として描いてあるのが特徴です(余談ですが、劇中で関は素浪人みたいな形でしたが、史実の関は算哲の支援者である保科正之(将軍の叔父)や水戸光圀(将軍の父の従兄弟)よりも格上の甲府綱重(将軍の弟)に仕えた上級武士で、どちらが早く改暦できるかを算哲と争う政敵関係にありました。藤原正彦『天才の栄光と挫折』や鳴海風『算聖伝』のように関の側から見る作品だと、算哲は嫌な奴だったりします)。その辺の関係は忠実に映像化していて、算額を通じたやり取り等は、原作小説の雰囲気をよく生かしていると思います。映画としては少々上映時間が長いのですが、原作の筋も追いつつ、飽きさせない作りになっており、キャスティングも豪華で、面白い映画になっているとは思います。苦言を呈すれば、所作やセリフの現代っぽさ(時代劇っぽくなさ)がかなり目に付く点、幾人かの京都弁がどうにも板に付いてない感、また白い息や嵐のシーンが合成が荒いのか浮いているように見えた点等があります。それとスタッフロールの後「一部フィクションを加えています」とあったように、(時代劇にチャンバラが無いと締まらないと考えたのか)無理矢理加えた戦闘シーン。あれは頂けません。チープさが鼻につく上、大学者山崎闇斎を殺しちゃうとは無茶にも程があります。あのシーンが無ければもう1点上乗せした所ですが…。
蛇蟇斎狐狸窟さん [映画館(邦画)] 6点(2012-09-15 16:30:24)
14.長いなぁ。(一言目の感想としては如何な物かと思うが・・・)
現代では、日付が二日もずれるなんて感覚はわからんが、実を言うとそんなに困ってなかったんじゃないの?
演出上仕方ないと思うけど、不定時法が使われていた江戸時代に日食や月食の開始時刻なんてどうでも良いじゃん。
歌舞伎役者は演技過剰。
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 5点(2017-05-12 15:27:26)
13.長い...長すぎる。数学、天文、歴史、囲碁、のどれかに興味がある人には興味深いかもしれませんが、そのどれでもない私は、長くて盛り上がりに欠けるストーリーに辟易しました。
チョコレクターさん [地上波(邦画)] 5点(2016-01-11 12:58:37)
12.長い、長いよこれ。中途半端な心に残らないエピソードなくして、もっとスリムにすれば尺短く出来たでしょう。特に中盤ダレる。偉人や歴史映画としては、ダメなほう。
ぬーとんさん [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-10-14 02:27:36)
11.ネタバレ 起伏のない映画で期待外れでした。
pokobunさん [DVD(邦画)] 5点(2013-09-07 20:54:28)
10.ネタバレ ムムムムゥ・・・・・一番最後の大和暦vs大統暦は、解りやすかった。私でも何となく解った。
でもね、午の刻に蝕が起きるって言って、ポーン、ポーンと鐘が鳴って、起きなかったぞ腹を切れ!ってなって、諦めて切ろうとした時に蝕が始まる…。アレは午の刻に日蝕が起きたことになるの?未の刻にズレたの?
馬鹿な私はすぐにググるけど、午(うま)の刻とは今の午前11時から午後1時までの2時間。午の刻を知らせる鐘を9つ鳴らして知らせたそうだ。映画では時間の長さは感じなかったけど、鐘の終わりと同時に即刻腹を切れ!(いや!2時間あるから、しばし待たれよ!)になったのか、午後1時まで2時間ボー―っと空見たうえで腹を切れ!(午の刻からズレてるからやっぱりハズレ)ってなったのか、私には解らんかった。

最後の対決は解りやすい。と書いといて、この程度である。私レベルには難しい内容で、何となく解るところが最後だけだった。と正直に書こう。
ぶっちゃけ、安井算哲が囲碁をしたり、数学が大好きで問題に挑戦したりは解った。けどメインの北極出地だの暦のズレだの、結局この物語の何がどう面白いのか、良く解らなかったのだ。あぁ、昨日の夜観た時は疲れもあって寝てしまったさ(※安井算哲が北極出地する辺りだから、30分くらいで脱落してた)。でも頑張って、今日またしっかり観たさ。で、面白さが解らなかったさ。

最後の最後に字幕とナレーションが入ったけど、これ、物語の最中にも入れてほしかった『午の刻とは現代の午前11時から13時までのことである』とか。
それか暦に興味のある素人を登場させてほしかった。状況解説したり、難しい内容を質問したりする役割の人。キン肉マンで言うところのミートくん。えんがその役割だと思ってたんだけど、あんま出て来ないし…最後の対決は町人がその役割を担ってたから、私でも何してるのか解った。
私なんかは、内容理解出来てないのに、何となく受け流して観してしまうから、そのうち興味を持って観られなくなるんだな。
歴史上の偉人を題材に、真面目に作った作品だし、楽しめたら良かったんだけど。馬鹿ですまぬ。
K&Kさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2022-10-14 16:37:11)
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9.ネタバレ 冒頭の囲碁対決で江戸城に天守が無い映像で、「おお、わかってるじゃん」と思いきや、小田原城と称して只管山登りするシーンに「なんじゃこりゃ?」と思ったら実は竹田城だったという、この作品はいったい何を考えているんだろうと序盤から翻弄された。もうこういう絵になるシーンにしておけばOK的な考えが通用しないという事が製作者にはわからないのだろうか?原作未読だし、史実についても詳しくないが、あの忍者襲撃シーンは無理矢理感がアリアリなのはわかる。岡田君も序盤善人すぎてどうかな?と思ったら、突然性格が豹変するし、これじゃあ役作りにも苦労したのではないのかと。挫折はあったのだろうが、成長や葛藤の描写も曖昧かつ不自然で、長い尺のワリには人物像を描ききれなかったような。結局は盛り上がりに欠け、予定調和で、宮崎あおいが可愛いだけの作品になってしまい、自分だったら宮崎あおいと結婚できるなら暦なんてどうでもいいと思えてしまった(それはそれで幸せな妄想ではあるのだが)。そもそもこの2人はプライベートでも騒動があるわけだし、視聴者に余計な事を考えさせる事は結局物語を崩壊させる事になるのではないのかと。要するに脚本はダメダメだし、演出はグダグダだし、配役もミキャストだったという事でしょう。まあ、現代の価値観からすれば、1~2日暦がズレたところでどうって事はないですし、それで吉凶を判断する事自体が非科学的なのですが、400年後の地震予知や火山噴火と奮闘している現代においても、科学では解明できない神の領域は存在するのかなとあらためて思い知らされる作品でもある。原作者に色々とゴタゴタがあって、本来封印されるハズの作品ではあるのだが、岡田君の山登り映画宣伝のためにやっと深夜放送できる所まではこぎつけたのかなあと余計な事も考えてしまった。
東京50km圏道路地図さん [地上波(邦画)] 4点(2016-01-03 19:31:47)
8.こういう映画は構成が難しいのかな、と感じた。
エンターテイメントとして仕上げるのか、偉人ものとして描くのか、いやおそらく後者のようだがどうもしっくりこなかった。
まあ、自分にはちょっと退屈で合わなかった作品。
simpleさん [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-07-27 23:01:35)
7.原作未読。個人的には断然、関孝和派なもので、こういう作品でも見れば、多少は渋川春海なる人に好感を持つきっかけでもできるかな、と思って見てみましたが・・・。長くてイマイチでしたね。貞享暦も結果的にはイロイロ問題の多かった暦の様だし、本作を見終わった今でも、やはりこの時、関孝和が改暦に携わっていたらどうなっていたのだろう、という歴史における「たられば」を考えずにはいられません。まあ、そういうことを脇へ置いたとしても、本作は、作りが安っぽくていただけないです。豪華俳優陣ですけど、演出が悪いんでしょうねえ、これは。「たかが碁打ち」というセリフが何度も出てきましたけど、そうはいっても、江戸時代、将軍の前で碁を打つ家柄ですから、それなりのはずだし、春海は当時の錚々たる面々に教育を受けているのですから、彼自身、非常に教養ある人のはず。そういう、知性・品性・格式・威厳・・・が、全く感じられないのは致命的です。なんといっても、個人的に許せないのは、猿之助の演技。関孝和は、彼の生い立ちを考えれば、もっと内省的で、あんな芝居がかった人柄じゃないことくらいド素人でも想像できます。あれじゃあ、世紀の天才が、聞いて呆れるってもんです・・・。ところで、岡田君は、来年の大河、大丈夫なんでしょうか?
すねこすりさん [DVD(邦画)] 4点(2013-11-02 21:36:03)
6.ネタバレ 原作を読んでいまいちい文字だけではイメージできなかったので見てみました。
原作をただなぞって感傷的にしているだけでした。
絵馬の答えが「無」のエピソードもかなり重要なはずなのにあっさりクリア。
ただ、観測の方法や、いろんな器具を映像で見るととてもわかりやすく、その点で評価できます。
ぺーこさん [DVD(邦画)] 4点(2013-07-29 23:04:43)
5.ネタバレ 原作未読。
まずストーリーよりも何よりも、役者がひどい。豪華な歌舞伎役者三人衆はそろってやりすぎ演技で浮いちゃうし、逆に主役の岡田准一はひとり学芸会。そんな状態なんで、中井貴一はすげー演技上手いんだ、というどうでもよいことを実感させられた。
そしてストーリーは詰め込み過ぎで、結果ご都合主義。最後、なんで宮崎あおいが京都にいたの?? さっぱりわからん。
でも、一番まずいのは音楽。中途半端に入れるんなら、音楽要らないんじゃない?
これ見て原作つまらんのかと決めつけるのもあれなんで、ひとまず原作読んでみます。
ぽん太さん [映画館(邦画)] 4点(2012-09-29 15:04:47)
👍 1
4.ネタバレ 原作未読。歴史物が好きで、劇場に行たいと思いつつ時間がなかったので、DVDにて鑑賞。結果、行かなくて良かった。
題材は非情に興味深く面白いのに、いろんな意味で残念な作品でした。

先の方が書かれていたように、当時の政治・経済・文化面からの改暦の必然性を訴える描写・説明が薄く、武家対公家の短絡的な対立構図に終始していた感あり。公家の描写もあまりにステロタイプで、画策したり暗躍する登場人物もおらず、人間ドラマが薄い。そもそも綱吉の時代になってまで、あれほど朝廷の権力が強いのか、というのもやや疑問(不勉強ならご容赦を)。
京言葉のイントネーションも微妙におかしかった。
これは歴史物のどの映画やドラマにも共通してありがちなので、作品の質が高ければさほど気にならない。それが気になるぐらい脚本と俳優陣の演技力が甘かったということでしょう。

特に岡田さんはキャスティングミス。温厚で人柄が良さそうだという印象付けのせいかもしれないが、恩師達や関との交流も友情物語レベルで、周囲が彼を推挙する動機づけが弱い。時系列の描写が淡々と過ぎて行くので、己の自説を強調できるほど学者ならではの信念や頑固さが伝わって来ず、そのため後半、光圀へ暴言を吐き、自決を決意する場面が生きてこなかった。
個人的に宮崎さんは好きだが、江戸時代にしては「自己主張が強く風変わりな」女性らしからぬ、それこそ「可愛い妻」でしかない存在。夫を支える毅然としたところも、反して糠みその妻的献身も描写不足。
終盤は予定調和が読めてしまい、感動に至らず、つまらなかった。

機会があれば、じっくり原作を読もうと思います。
catsblancheさん [DVD(邦画)] 3点(2013-03-19 09:56:22)
3.ネタバレ 旅行の機内で観賞。岡田君が好きなので、劇場で見逃したしわくわくして見たんですががっかりでした。歴史上の人物を描きたいのか、夫婦愛(恋愛)を描きたいのかが中途半端。主人公が子供の頃勉強を教わっていた師匠が、回想シーンとほとんど変わらず年取らずに登場とかなんか非常に安っぽいし、岸部一徳さん、笹野高文さんがいなければまとまらなかった映画です。宮崎あおいも江戸時代の女性に見えないし(アイドル演技やめろ)佐藤隆太に至ってはそのままどっかの高校の野球部監督ができそう。時代劇に出ているって自覚あるんだろうか?演出家はなにをしていたんだろう?この監督の映画は過去に「陰陽師」を見ていたけど、あれもまぁアイドル演技の人たちがいたっけな、と思い劇場で見なくてよかったと思いました。時代劇を勉強していただきたいです。あまりに軽い。しかし、時代物だからと言って重厚にする必要はないので、だったらいっそのこともっと軽快にできないものかと。中途半端でつまらなかったです。
MILAさん [DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2013-02-10 02:00:46)
👍 1
2.ネタバレ 原作を読んでいなかったら2点くらいはプラスしたかも知れないけど、読んでしまったものは仕方がない。文庫で600ページ、10時間以上を要する内容を2時間にまとめる訳なので、1/5以下に希釈した印象を受けるのは映画化の宿命です。その視点だけで映画を観ているつもりはありませんが、本作は元々のテーマと映像化のポイントを大きく外してる感が拭えず、ガッカリが募る内容でした。政治・経済・文化全般に及ぶ改暦の意義が伝わってきません。20年以上を費やした事業が、公家との諍いに集約されているような見せ方でした。期間もいいとこ数年にしか見えません。水戸光圀を始めとした、改暦に絡んだ要人と主人公の関係描写が安直です。光圀に啖呵を切るような描写はあり得ないし、山崎闇斎を暗殺させるシナリオには驚きました。ヒロインは可愛く撮れていますが、ストーリーにおける必然が「可愛さ」以外に無い撮り方でドラマ性が希薄です。主人公が関孝和を強烈に意識するのは数学真理への道程において劣等感を持っていたからで、それが改暦作業に懸ける根源的な動機に繋がって行くのですが、その心情描写が疎かでした。原作読後に、「明察」とは自然科学の理の探究を通して自己の存在意義を明確化する姿勢と解釈していました。天地の明察化を通して自己を明察する。それが、本作では単に蝕当ての○×に堕ちています。そこが最も残念でした。
アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 3点(2012-09-21 01:14:44)
👍 2
1.暦だの天文だの算術だのというテーマの伝記映画とはなかなか硬派な、と思いながら見始めたのだが、いつまで経っても面白くならないのでびっくりした。突っ込みどころはいろいろあるが、やはり最大の問題は、この突出した異形の才能を有する主人公に、その辺のフリーターにしか見えないこの役者を当ててしまったことではないだろうか。そのためかどうか、周囲の役者全員はもちろん、照明や音楽などのスタッフからもやる気が感じられないという現象が発生している。結局、テーマは二の次で、ほとんどホームドラマレベルに対象を矮小化したものになってしまっている。
Oliasさん [CS・衛星(邦画)] 2点(2022-08-31 01:55:53)
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【点数情報】

Review人数 37人
平均点数 5.78点
000.00%
100.00%
212.70%
338.11%
4616.22%
5410.81%
6924.32%
7718.92%
8718.92%
900.00%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review5人
2 ストーリー評価 6.00点 Review8人
3 鑑賞後の後味 6.62点 Review8人
4 音楽評価 6.00点 Review6人
5 感泣評価 4.28点 Review7人

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