映画『クラウド アトラス』の口コミ・レビュー

クラウド アトラス

[クラウドアトラス]
Cloud Atlas
2012年シンガポール上映時間:172分
平均点:6.70 / 10(Review 67人) (点数分布表示)
公開開始日(2013-03-15)
ドラマSFミステリー小説の映画化
新規登録(2012-11-17)【鉄腕麗人】さん
タイトル情報更新(2023-09-25)【イニシャルK】さん
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監督ラナ・ウォシャウスキー
アンディ・ウォシャウスキー
トム・ティクヴァ
助監督テリー・ニーダム
キャストトム・ハンクス(男優)ザックリー
ハル・ベリー(女優)ルイサ・レイ
ジム・ブロードベント(男優)ティモシー・カベンディッシュ
ヒューゴ・ウィービング(男優)
ジム・スタージェス(男優)アダム・ユーイング
ぺ・ドゥナ(女優)ソンミ451
ベン・ウィショー(男優)ロバート・フロビシャー
ジェームズ・ダーシー(男優)
ジョウ・シュン(女優)
キース・デヴィッド(男優)
スーザン・サランドン(女優)
ヒュー・グラント(男優)
ゲッツ・オットー(男優)
井上和彦ザックリー(日本語吹き替え版)
本田貴子ルイサ・レイ(日本語吹き替え版)
石丸博也ティモシー・カベンディッシュ(日本語吹き替え版)
稲葉実(日本語吹き替え版)
関智一アダム・ユーイング(日本語吹き替え版)
高橋広樹(日本語吹き替え版)
手塚秀彰(日本語吹き替え版)
伊藤健太郎【声優】(日本語吹き替え版)
一城みゆ希(日本語吹き替え版)
田村睦心(日本語吹き替え版)
小原雅人(日本語吹き替え版)
武田幸史(日本語吹き替え版)
脚本ラナ・ウォシャウスキー
アンディ・ウォシャウスキー
トム・ティクヴァ
音楽ラインホルト・ハイル
ジョニー・クリメック
トム・ティクヴァ
主題歌alan中国公開版主題歌「云图」
撮影ジョン・トール
フランク・グリーベ
製作ラナ・ウォシャウスキー
アンディ・ウォシャウスキー
グラント・ヒル〔製作〕
ステファン・アルント
配給ワーナー・ブラザース
特撮ILM/Industrial Light & Magic(視覚効果)
衣装キム・バレット
編集アレクサンダー・バーナー
その他ナタリー・ポートマン(サンクス)
あらすじ
文明崩壊後、2321年のとある島。人食い族に怯えながら、人々は素朴に暮らしていた。ある日、ザックリー(トム・ハンクス)の村に、先人の科学文明を維持したプレシエント族のメロニム(ハル・ベリー)がやって来る。メロニムは「悪魔の山」と呼ばれる遺跡へのガイドを捜しており、人食い族に襲われた姪の命を救ってもらう事と引き換えに、ザックリーはこれを引き受ける。
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💬口コミ一覧

67.無数のクローン少女たちが、何も知らぬまま「死」への歩みを進める。
その不穏さに溢れたシーンが、手塚治虫の「火の鳥」における人間の精神を受け継いだ万能ロボット“ロビタ”の“死の行進”と重なった人は多かろう。

この奇妙で荘厳な映画を観終えてやはり何よりも先ず思ったことは、「火の鳥にそっくりだ」ということだ。
そして、手塚治虫のライフワークであった「火の鳥」の“崇拝者”である僕にとって、この映画に対してのその感想は、最大級の「賛辞」であることは言うまでもない。

時空を超えた6つのストーリーにおける複数の“同一の魂”を描いた映画世界は、非常に複雑で、混沌としているように見える。
しかし、まさに散らばったパズルのピースが組み合わされていくように、次第に複数の支流が絡み合い、結びつき、大きな一つの流れに集約される。
そうして紡ぎ紡がれた一つの結末に辿り着いた時、すべての疑問や謎は、そんなもの最初から無かったかのように綺麗に解消され、主人公が見上げる星空の如く美しく澄み渡る。

誰もが「映像化不可能」と考えた原作は未読だが、前述の通り、手塚治虫の「火の鳥」の映画化と考えれば、それを成立させた「構成力」だけを取っても映画としての価値は揺るがないと思う。
しかも、複数の独立したエピソードを章分けするでなく、すべてを同時進行で描き連ね、最終的に一つの物語に“繋げた”ことは、もはや奇跡的ですらある。
ウォシャウスキー姉弟とトム・ティクヴァ、この3人の監督が導き出した映画世界は、原作の持つテーマと世界観を完璧に再現し、更にそこに誰も見たことが無い映画のマジックを加味してみせたと思う。

勿論、時代も人種も性別までも超越した複数の人物像を演じた俳優たちも素晴らしい。
彼らがそれぞれのキャラクターすべてにおいて見事に息づいているからこそ、6つの物語は本質的な部分で結びつき、一人のキャラクターではなく、一つの魂を持ったキャラクターに感情移入出来たのだと思う。

兎にも角にも、この映画の凄さは、いくら言葉を並べても表現出来るものではない。
ハリウッドの大作映画としては珍しい程にとても実験的な作品であることは間違いなく、評価は大きく二分されることも頷ける。
ただし、結局のところそれは実際に観てみないと分からないだろうし、結果がどうであれ「観た」ということの価値が大きい映画であることは間違いない。
鉄腕麗人さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2013-07-15 23:13:10)
👍 3
66.クラウドアトラスそれは世界を紡ぐ旋律。人とはその一つ一つの音でしかない。
善人と悪人の相違は世界から見れば優劣はなく、厳然と流れるクラウドアトラスの節の一点にすぎない―――。

事象の価値を決めているのは人間の都合であり、世界にとっては何の意味も持たない。
しかし全ての音階には意義がある。だがその本質が認識できない。言うなれば我々は真意が分からないのである。この演奏の意味がそして行きくつく先が―――。

人は真実が存在しているのは知っているが、客観的な真実は知れないという原理を忘れやすい。
たとえば隣にいる人に何かを尋ねてみる。その答えの真実はその人には分かるが、あなたはその人の答えを「信じる」しかないのである。

この世になぜ神が存在するのか。それは絶対的な真実を人は欲しているからであろう。

絶対的な真実とはクラウドアトラスに他ならない。
ひとつの音符が他の音符との断絶感に嘆き、関わりを断ち切って孤立していては、この豊饒で壮大なクラウドアトラスの調べは奏でられない。

全てを知っている神の存在とはクラウドアトラスシンフォニーの指揮者であり、人とは神が調律した楽器のようなもの…なのかもしれない。
クロちゃんさん [映画館(字幕)] 10点(2013-03-17 11:53:47)
65.ネタバレ 輪廻転生によって過去生で関わった人とまたなんらかの形で現世でも関わるという、この映画のテーマ自体がキリスト教に対するアンチテーゼというのは、日本人にはピンと来ない感じなんじゃないだろーか。

そして人間は時間の概念を過去→現在→未来への一方向に考えてるけど、実は宇宙には時間は無いらしい。これはスピリチュアルや量子力学に興味ある人なら結構知ってると思う。それで言うと、あまりみんな触れてないが、海辺で医者が人食い族の歯を探してたのは、文明崩壊後の人食い族の歯のことで時系列で言えばおかしい。ってことは、何度もこの物語のようなことを地球の人々は繰り返している。というよりも今この瞬間に過去も未来も全て同時に存在しているとも言える。ってなメッセージでもあると思いますねー。

クラウド・アトラス六重奏というのも、それぞれ六つの物語のことなんだろうけど、さらに言えば、超ひも理論のことなんじゃないかなと思う。人間も物も宇宙も素粒子にすれば全て弦のようなひもでできていて、それぞれが固有の振動(周波数や音とも言える)をして様々なものを作っている。っていうことだけど、人々の織りなす人生も含め宇宙全体が壮大な音楽だってことを言ってるんだと感じたなー。

僕は輪廻転生を信じているので、自分もこうやって生まれ変わって今があるんだと、エンディングで自分をトムハンクスに投影して、思わず感涙しましたね!ウォシャウスキー姉妹って、この世界や宇宙ってなんやねん!?みたいな映画を作ってくれますね〜。僕は大好きな映画です!
ゆにおさん [インターネット(字幕)] 9点(2016-11-13 02:13:53)
👍 2
64.サンデー大工を挟んで観た。
途中までこれがあの有名な中二病の欧米バージョンか。
なんて斜めから観てたが最後には泣いてた。
子供の頃好きだった映画を思い出した。
ワクワクドキドキのエンターテイメントに久しぶりに興奮した。
もっかいは観れるなぁ。
おでんの卵さん [DVD(字幕)] 9点(2014-09-20 22:16:23)
63.ネタバレ 黒人の奴隷解放に命をかけた夫婦が、輪廻転生を繰り返し、ネオソウルの未来では、再び、恋愛関係になり、クローン解放に命を捧げる。男女が落した命はしょせん大海の一滴、しかしその一滴がやがて大海となると言ったメッセージは、私には強烈に印象に残りました。マイノリティの奴隷黒人、ゲイの音楽家、病院に監禁されていたクソじじいたち、みんな負け組ですが、彼らは権力者や支配者たちに果敢に戦いを挑みました。ソンミも同じ。どの時代も弱肉強食です。弱者たちの負け戦が繰り広げられ、殺されたり自殺したり切ない。ですが、彼らは活きていました。けっきょく、この映画で一番感じたことは、来世のことや転生のことではなく、自分らしく、今を活きることの大切さでした。ソンミが他人との接触で、人形から、心を持った人間に生まれ変わった瞬間こそ、真の転生なのです。ただ、不細工なメキシコおばはんが、輪廻転生して、超美人のソンミちゃんになったことには驚いた。今、ブサイクな男女は絶望するな。来世まで少し持て。トムハンクスの輪廻転生は因果応報もへったくれもない。悪→悪→善→悪→善と転生している。特に、悪党の医者として黒人と殺し合いの喧嘩をしていますが、その黒人が生き残って、生まれた子供がハルベリー娘。けっきょく、トムハンクスはその娘と転生を繰り返して結婚というオチも見事。哲学的と言われますがやはり娯楽作です。あっという間の3時間でした。
花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-27 22:56:21)
62.ネタバレ 壮大な物語。3時間で6つの話が並行していて、最初は混乱するが、最後に向かってまとまっていくのは圧巻。

■さまざまな物語があるが、通底するメッセージは分かりやすい。自由と抑圧、そして自由のために戦うこと、正しきことを行うこと。端々もまたつながってきて面白い。

■映画通だと細かいシーンがいろいろとオマージュになっていたりして楽しめる。「ソイレント・グリーン」は老人ホームで突然出てきたが、いうまでもなくネオソウルの伏線。老人ホーム脱出直前の「ローレンス・オリヴィエとマイケル・ケイン」発言は恐らく「スルース」の「実は死んでないよ」の暗示。ネオソウルの戦闘シーンは「リベリオン」のガンカタを彷彿させられたし、ペ・ドゥナはもろに「空気人形」。70年代の移民の仕事場で犬が殺されるのは「吠える犬は噛まない」を意識してか。音楽家が「お前は撃てない」っていってたら撃たれて、でも死んでないというのは「ブラッド・シンプル」のオマージュかな、等々

■俳優も1人6役やっていて、エンドクレジットで明らかになるけど、さすがにこれは分からん。解読サイトもあるので気になる人は調べてみるのが吉
θさん [DVD(字幕)] 9点(2013-08-17 01:07:50)
61.ネタバレ 壮大な物語で久々に映画の深遠な世界に引き込まれた。複数のストーリーを時間軸を交錯させながら進行する映画は多いが、この映画は見事に繋がっていた。正直完全にはストーリーを理解できていないが、観賞後の違和感はない。 ただ登場するアジアの国が日本ではなく韓国だったことに一抹の寂しさを感じた。世界ではホンダ、ソニーからサムソンの時代になったということでしょうね。
kaaazさん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2013-07-13 00:37:39)
60.ネタバレ 実験的な演出で描かれる、アート志向のビッグバジェットムービー。ウォシャウスキーとティクヴァが実力派キャストを迎え入れ、その完成度の高さは言わずもがな。

僕は公開日の夜に一人で観に行きました。以来、何故だかわからないけど、この映画の事がとても気になるのです。それこそインセプションされたかのようにクラウドアトラス六重奏の調べが頭を離れないのです。

本作は人間の抱く最大の疑問に言及していきます。人間はなぜ過ちを犯し、争い、愛するのか。人生の謎の答えを探る3時間には、様々な形で人間の弱さが描かれていました。目を背けたくなるほどに残酷で巨大な人間の悪意を見せつけられました。それでも僕はこの映画に温かな希望を感じました。人間のダークサイドが描かれる一方で、ブライトサイドがとても肯定的に描かれていたからです。

善意は悪意の前ではちっぽけなモノかもしれない。しかし多くの人の善意の前に、ついに奴隷制度が撤廃されたことを考えると、永劫回帰のこの物語の中で、多くの人が再び良心に従う日が来ると感じさせるではないですか。自分の身を犠牲にしてまでも良心を選択する心の強さ、或るいは隣にいる誰かのために贈る親切心でもいい。今はまだ露ほどのしずくでも、いつかはその滴りを集めて世界を包むかもしれない。今はまだ小さなともしびでも、その火を燃え移らせて世界を照らすかもしれない。

たかが映画が言ってることなんだけど、ホントにたかが映画なんだけども、希望に満ちたこの物語に、僕は感動しました。大物ばかりを集めて、予算を大量に投入したにも関わらず、興行的に惨敗した上に、批評家にも見放され、賞レースにかすりもしなかった映画。そんな「クラウド アトラス」に僕は感動してしまったのです。何だかいいことを教えてもらった気がするのです。
セクステットの五線譜に踊る幾多の符号の軌跡は、数奇な巡り合いの中に生きる人々の温かな奇跡でした。
サムサッカー・サムさん [映画館(字幕)] 9点(2013-03-21 23:19:02)
👍 2
59.ネタバレ 他レビュアーの皆様一様に辛口の批評なれど、平均点は高いと言う不思議な映画。
一回の鑑賞では全容把握はちょっと難しいかも、私の場合は3回観ました。
「真剣に観れば観るだけ面白さが蓄積される」スルメ系映画好きの私には堪らない作品でした。
並行して進む6つの物語、それらを繋ぐ要素は「主要登場人物が持つほうき星に似た変わった形のアザ」と言うもの。
約3時間の長尺ながら最後まで観られるのは、御大ウォシャウスキー姉弟(今は姉妹)の拘りから来る各エピソード各々手抜きの無い作り込み故か。
この作品、後10年位したらカルトムービー化しているかも。
そして、ぺ・ドゥナに主演女優賞献上!
たくわんさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2024-10-24 13:03:12)
58.ネタバレ あらゆる意味で規格外。3人の監督に、時空を超えた世界レベルの6つの物語に、俳優陣が複数役を演じる(MVPはペ・ドゥナ)。複雑で実験的な映画だが、中身はエンタメに徹しており、同時進行で展開するため3時間の長尺を感じさせない。一度見ただけでは理解できない箇所があり不親切とも言えるが、何度も見れば新しい発見のある面白さがある。大事なことを全て台詞で語ってしまうのはマイナスだろう。ただでさえ複雑なので仕方ないかもしれないが・・・。人々が輪廻転生を繰り返すように、この世界もループしている。いつの世も悲惨に満ち溢れ、過ちが繰り返されていくことに暗澹としてしまう。それでも正しくあろうと闘った人間たちがいた。雫はやがて大海になる。因果が廻りに廻って、希望にも絶望にもなるが、信念は次の世代に引き継がれていく。その未来をどう描くかは自分たちなのだ。
Cinecdockeさん [映画館(字幕)] 8点(2018-02-05 20:23:39)
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57.ネタバレ 変な絵本をSF映画にしたような画像とストーリーですが引き込まれるとおもしろいです。でも、この人がここでこの役をしているからといろいろ余計なことを考えてしまうので少々蛇足かなと・・・ネオソウルはアジアをがんばって混ぜてましたね。4カ国での撮影19国籍にわたる役者とスタッフ、想像を絶するプロジェクトだったとお察しします。
HRM36さん [DVD(字幕)] 8点(2015-07-15 17:45:30)
56.壮大な物語。
それぞれの時代において未来につながる革命的なことをしていく、それをうまくつないで全く飽きること無く観させる。
「死は扉である。そして新しい世界が開いていく」というモチーフに向かって物語も進む。実験的な要素もあるが、とても評価出来る映画なので内容以上に加点したくなる。
simpleさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-10-05 21:52:34)
55.ネタバレ 3時間弱の長編映画でしたが6つの時代の物語が様々な映画の詰め合わせのようでありずっと集中して観れました。その中で1人の行動が違う時代に響くというのに気づくと非常に面白かったです。あとは1人が何役もこなす特殊メイクがスゴイ。ハルベリーがあんな役やってたんかい!?とエンドロールを観てビックリ!!
とむさん [DVD(字幕)] 8点(2014-05-01 00:59:22)
54.ネタバレ 輪廻転生は主題ではないと思う。いろいろな時代の個々人の生き様が織りなす交響曲を映像で敷衍した作品。エージェント・スミスのナース姿が強烈すぎて、他の部分が霞んでしまう。
さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-03-21 15:29:13)
53.ネタバレ 「リンダリンダリンダ」のあの娘がねぇ…、というのが一番の感想。複数の物語が全体として一つの話を…というのはときどきあるタイプなわけですが、この映画は、6つの物語の温度差というか毛色がまるで違う上に個々のストーリーの関連性も薄い(というかほとんどない)…そのくせ全体として一つのテーマを語っているというものすごく難しいタイプの映画になっています。ある物語の中で別の物語を比喩する形で「ソイレントグリーン」ネタを口走らせたり、ほとんど関係ないようで微妙に話をからませるという付かず離れず感が絶妙で、個々の話をとりあげるとありがちで平凡なストーリーばかりなんですが、その6つが組み合わさる事で無類の面白さを発揮させています。
しかもこの映画はスターシステムを採用していて6つの物語に出演する役者は基本的に共通なのですが、その配役がすごい。あえてやってるんでしょうけど、人種差なんかおかまいなし韓国人→白人役、黒人→ユダヤ人役とか普通。性差の壁すら越えて男性に女性役させちゃうとか、ある物語の主役を別の物語の劇中劇で別の人に演じさせるとか。この映画の魅力はこのスターシステムのおもしろさをおいては語れないでしょう。
とにかく「よくこんなの撮ったよねぇ」というその心意気に8点です。
あばれて万歳さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-01-18 16:38:44)
52.ネタバレ 短く切り取られた断片を紡いでいくうちに、壮大な時空の点と点が次第に結びついて行く構成は、終わって久しい『LOST』を見るような、好奇心くすぐる面白さでした。僕はトム・ハンクスの底の浅い善人役な感じが苦手でしたが、この映画ではそんなふうに感じませんでしたし、卑しい役やワルな役も演じていて「気の抜けたフツー感」を感じずに済みました。ほとんど期待していなかったけれど、終盤は泣けました。顔メイクのバリバリ作り物な感じがなかったら、もっと作品世界に入り込めた気がします。そこだけちょっと残念でした。
だみおさん [DVD(吹替)] 8点(2013-11-01 23:07:28)
51.ネタバレ 3時間弱の長尺とで、6本分の映画がギュギュッと詰まっている何とも贅沢な映画。圧倒的な情報量で眼に楽しいが、頭の中がごちゃっごちゃ…。退屈している暇はない!
本作は輪廻転生というか、「縁」を描いた物語なので、ストーリー上の繋がりというより、『この役者さん、この話ではこんな役柄で出てる!』という楽しみ方で、人と人との繋がりを楽しむべきものであろう。6つの物語をあらかた、同じ役者達で回しているのである。それが分かったのも、エンドロールの答え合わせを観てからなんだけど…。
ただでさえ外タレの方は髪型やメイク変えると誰が誰だかわからないので、私、大分見落としていたのではないかと。パンフレットにそういうことが詳しく書いてあるなら、それを片手にもう一度観たい。顔判別が得意な人なら、誰がどれででているか、きちんと認識しながら見られると思うので、私よりもももっとこの作品を楽しめるのではないかね。
すべからさん [映画館(字幕)] 8点(2013-04-29 13:04:31)
50.ネタバレ  個人、集落、組織、コミュニティ、そんな「個」と他の「個」とを隔てるもの、繋ぐもの。

 隔てるものの象徴として繰り返し描かれるのはドアや窓、壁、部屋、門。それを破って侵入してこようとするものの存在や、逆にそれを破る事で事態を打破しようとする行為、隔てるものは「個」を守るものであり、孤独や無知の象徴であり。

 一方、繋ぐものの象徴は橋やロープ、そして船や車、飛行機等の様々な乗り物。外に広がって他者との繋がりを志向する意識。自由や正義を獲得しようとする意志。更に橋からの落下のイメージや事故の描写が、その意志を妨げるものとして時代をまたいで反復されて。

 めまぐるしく変わりながら点描されてゆく時代と人。「個」としての無数の点はやがて枝を伸ばして広がり、他の点との繋がりを示し、円を構成し、他に形成された円と交わり、やがてその全体が世界を構成してゆく・・・。6つの時代の6つの円が時を超えて交わり『クラウド アトラス』という作品を(そして曲を)作り上げている訳ですね。

 1つ1つのエピソードや美術的なイメージはどうも凡庸な感じが無きにしもあらずではあります。エピソードの繋がりも必ずしも必然を感じさせるものではなかったりしますし。また、特殊メイクは無理矢理過ぎて「それはないわ」と思ってしまうものも多数。
 ですが反復されるイメージによって段々と世界が形を成してゆく感じはとても面白く、興味深く楽しめる映画でした。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 8点(2013-04-06 14:52:08)
👍 3
49.ネタバレ 時系列が先に行き、戻り、というレベルではなく同時進行で様々な時代、場所が
描かれるので(しかも同じ俳優さんがまったく異なるキャラを演じる)
最初はかなり戸惑い気味でついていけず状態;
が、だんだんそんなことも気にならずにすっかり目の前で繰り広げられる
映像とお話しにのめりこんでいる自分でした。
伝えたいものはきっとシンプルなのかなって。
なのに観終わってからの余韻もだんだん深くなっています。
一番驚いたのはソンミ451とメキシコ人女性が同じペ・デュナ??
アダム・ユーイングとチャン・ヘチュが一緒の人!!
AKOさん [映画館(字幕)] 8点(2013-04-03 23:12:01)
48.ネタバレ 過去、現在、未来の、それだけなら明快な話が表現効果を狙ってバラバラにされています。そのバラバラにされた夫々に同じキャストが出ていたりします。
トム・ハンクスは6役。それでもトム・ハンクスは分かりやすい方です。
ペ・ドゥナのメキシコ人違法工場の女なんて全く分かりませんでした。ペ・ドゥナは本作で印象的でした。クローンソンミが着ていた服は紙だったそうです。服も使い捨てということでしょう。是枝監督の「空気人形」をみたウォシャウスキー監督から連絡があったようで、今回は複製人間でした。
ぶん☆さん [映画館(字幕)] 8点(2013-03-20 20:43:23)
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マーク説明
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【点数情報】

Review人数 67人
平均点数 6.70点
000.00%
111.49%
200.00%
334.48%
422.99%
568.96%
61623.88%
71725.37%
81420.90%
968.96%
1022.99%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.33点 Review3人
2 ストーリー評価 7.00点 Review5人
3 鑑賞後の後味 7.20点 Review5人
4 音楽評価 7.25点 Review4人
5 感泣評価 5.66点 Review3人

【ゴールデングローブ賞 情報】

2012年 70回
作曲賞トム・ティクヴァ候補(ノミネート) 
作曲賞ジョニー・クリメック候補(ノミネート) 
作曲賞ラインホルト・ハイル候補(ノミネート) 

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