映画『スノーピアサー』の口コミ・レビュー

スノーピアサー

[スノーピアサー]
Snowpiercer
(설국열차/雪國列車)
2013年チェコ上映時間:126分
平均点:5.77 / 10(Review 44人) (点数分布表示)
公開開始日(2014-02-07)
アクションSF漫画の映画化
新規登録(2014-01-11)【Carrot Rope】さん
タイトル情報更新(2024-09-15)【イニシャルK】さん
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監督ポン・ジュノ
キャストクリス・エヴァンス〔男優・1981年生〕(男優)カーティス
ソン・ガンホ(男優)ナムグン・ミンス
エド・ハリス(男優)ウィルフォード
ジョン・ハート(男優)ギリアム
ティルダ・スウィントン(女優)メイソン
ジェイミー・ベル(男優)エドガー
オクタヴィア・スペンサー(女優)ターニャ
ユエン・ブレムナー(男優)アンドリュー
コ・アソン(女優)ヨナ
アリソン・ピル(女優)小学校教師
クラーク・ミドルトン(男優)画家
土田大カーティス(日本語吹き替え版)
山路和弘ナムグン・ミンス(日本語吹き替え版)
大塚周夫ギリアム(日本語吹き替え版)
一城みゆ希メイソン(日本語吹き替え版)
菅生隆之ウィルフォード(日本語吹き替え版)
最所美咲ターニャ(日本語吹き替え版)
原作ポン・ジュノ(原案)
脚本ポン・ジュノ
音楽マルコ・ベルトラミ
撮影ホン・ギョンピョ
製作パク・チャヌク
配給ビターズ・エンド
KADOKAWA
あらすじ
2014年、化学薬品「CW-7」を使った地球を人工的に冷やす実験が失敗し、地球は氷河期に突入する。2031年、唯一生き残った人類は永久機関で動く「スノーピアサー」と呼ばれる列車に乗り、厳しく管理された階級制度の元暮らしていた。後方車両に押し込められていた貧困層は、カーティス(クリス・エヴァンス)をリーダーに反乱を起こす。
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💬口コミ一覧

44.ネタバレ 昨今はいろいろ騒がしい世の中になっていますが、日本の寿司を最高の料理としていたり、所々に日本語を入れてきたりとつまらないお国同士のイザコザなんかにゃー興味がないよ僕は面白い映画を作るんだという監督の懐の深さが見えて良かったです。まあとんでも映画といわれれば否定はしませんが、監督もそんなのはわかりきった上で作っていてきっちり面白いものが出来てるいるので何の問題もございません。他の監督が撮ったら流されるようなシーンでも見せ場に変えてしまう技量はすごいですね。あの扉を開放するための突入のシーンはなかなか迫力があってよかったですし、一週回ったよ記念のシュールな場面や列車のカーブを利用した銃撃戦など印象深いシーンが結構多かったです。全体的には大満足の作品でしたが、エド・ハリスはいらんかったかな。エド・ハリスで少し引っ張りたかったのかあそこだけなんかやたらダラダラしちゃってるんですよね。(非常に気持ちはわかりますがw) ラストはああいうベタな感じでもいいですが、個人的には列車が脱線して人類滅亡みたいなシュールな感じの方が好み。
映画大好きっ子さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2014-12-21 21:29:21)
👍 2
43.ネタバレ 超のつく氷河期のため、外では誰も生きられない設定で、無理やり「人類」を、列車の中に詰め込んでしまうという大変イマジネーションに富んだ作品です。この映画を新聞の広告で知って、久しぶりに映画を鑑賞しようと思いました。最大の見どころは世界観の構築です。列車の扉を開けるたびに、新たな敵と、新たな世界が観客の視界に飛び込んでくる。奇抜な水族館、名勝庭園、なぜか寿司屋、それに学校、そして授業を受ける洗脳されたクソ生意気な生徒たち、次の扉を開けると、どんな世界が現れるだろうかと思わせてくれる。私は豪華客船や、豪華列車に興味がある。それは乗り物というよりも1つの居住空間であり、1つの世界だからです。そんな私の欲求をこの映画は満たしてくれる。同じ人がいたら是非この映画を観るべし。惜しむらくは、ラストが饒舌すぎる点です。親切に説明をするから、揚げ足を取る観客が増えやがるのだ。いっそのこと、こうしたらどうか?「なぜ列車に食料があるのか?」「なぜ武器があるのか?」「なぜ列車は壊れないのか?」「列車を動かす真の理由は?」と、主人公に言わせる。そのうち、観客も一緒になってその謎を考えるようになるだろう。そして、いよいよ主人公が最後の扉を開ける瞬間、エンドクレジットを流してやれ。最後の扉を半分開いたところで映画を終わらせるのだ。支配者も当然のことながら謎のままにしておく。観客ごとき、甘やかさずに、放置するのも1つの手である。過去にそういう映画があった─。ご存じの人もいると思うが、あのカナダ映画です。ただ、実際には、饒舌すぎる支配者が、延々と、主人公と、われわれ観客に、意味不明な演説をぶつわけだ。しかし、列車の中の身分制度のアイデアは世界観を構築するうえで重要だった。列車の中にちゃんと首相まで存在する。もしかして大臣もいたかもしれない。つまり列車の中に「国家」があり、そして「社会」が存在する。このように細かい個所までしっかり描くことで、より一層、この列車は、「人類を詰め込んで走っている」というファンタジックな感覚を、観客は味わうことができるのである。私はこの映画の映像美的センスを買う。
花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2014-06-09 22:57:26)
👍 1
42.ネタバレ 主人公はキアヌだとずっと思っていました。「fallout3」や「RAGE」、「METRO2033」等が好きなので面白かったです。首相が久本で笑えました。オチも好みでした。線路を永久に整備・造成し続ける「BLAME!」のような巨大ロボがいれば良かったです。現実世界でも1%はわれわれが情報を共有し、団結する事を非常に恐れています!
DAIMETALさん [インターネット(字幕)] 8点(2016-01-13 02:59:14)
41.ネタバレ 地球温暖化を阻止するために全世界の上空に散布された人工冷却物質CW‐7の暴走により、超氷河期を迎えてしまった未来の地球。全ての地表は硬い氷と冷たい雪に覆われ、全生物が瞬く間に死滅するなか、生き残った一握りの人類は、永久機関を搭載し世界中に張り巡らせたレールの上を永遠に走り続ける高速列車〝スノーピアサー〟へと乗り込み、目的地を見失ったまま17年もの間走り続けていた。そして、そこは列車の開発者であるウィルフォード氏を頂点とする厳格な格差社会でもあったのだった――。最後尾車両で虫けらのような生活を強いられていたカーティスはある日、そんな理不尽な列車内の秩序を変えるため、とある計画を実行に移すのだった。皆で一致団結して叛乱を起こし、列車内のセキュリティを開発したという男を救い出すと、エンジンがある先頭車両を目指してひたすら進んでゆく彼ら。だが、車両を進むたびにカーティスは予想だにしなかった驚愕の事実を目の当たりにしてゆくのだった……。予告編を観て、「なんだか変な設定の映画だなぁ」くらいの予備知識だけで今回鑑賞してみたのだけど、予想外に面白かったですね、これ。いやー、この監督さん、僕の勝手な予想だけど若いころのテリー・ギリアムが大好きなんじゃないでしょうか(だって、最後尾の長老の名前はギリアムだし、「未来世紀ブラジル」へのリスペクトな映像がいっぱいあるし)。破綻寸前のぎりぎりで成立している荒唐無稽な設定と、列車内で濃密に構築される摩訶不思議な世界観、アクの強い個性豊かなキャラクターたち、グロと美しさが絶妙のバランスで同居しあう美麗な映像……。ギリアム・ラブな僕としては、そんな本作の溢れんばかりの魅力に最後まで見入ってしまいました。それにちゃんとこの監督独自の美学のようなものも随処に感じられて、久し振りに次作が楽しみな才能に出合えたように思います。このポン・ジュノって人、韓国で活躍されていた方なんですね。普段、韓国映画ってまったく観ないのだけど、彼の過去の作品もあらためて観てみようかなぁなんて思ってみたり。取り敢えず、なかなかアクが強い(ゴキブリ羊羹の製造過程なんてヒェェ~!って感じでした!!笑)ので、観る人を選ぶ映画だとは思うけど、僕のようにギリアム好きな人にとっては充分楽しめると思います。うん、8点!
かたゆきさん [DVD(字幕)] 8点(2014-10-26 20:20:42)
40.韓国が誇る名匠ポン・ジュノの世界進出作品として、期待は高く、是が非でも映画館で観たかったのだけれど、地方の映画館では公開されず悔しい思いをした。ヒットに伴う順次公開を望んでいたのだが、どうやら興行成績的にも振るわなかったようで……。
思ったよりも良い評判も耳にすることがなかったので、失敗作なのかと危惧もしていたけれど、いざ観てみれば何のことはない、しっかりと面白かった。というよりも、しっかりと“変な映画”だった。流石、ポン・ジュノである。

SF映画としても、サバイバル映画としても、“ほころび”は多いが、それを補って余りあるポン・ジュノ監督らしい独特の“痛み”が全面に押し出されたエモーショナルなディストピア映画に仕上がっていたと思う。

舞台は近未来、進退窮まった地球温暖化を食い止めるために或る化学薬品が世界中に散布され、結果地球全土が雪と氷に覆われてしまった世界。生き残った僅かな人類は、永久的に世界中を巡り続ける列車“スノーピアサー”に乗り込み何とか生き延びている……。
という舞台設定は、何とも荒唐無稽で漫画的だ。それもそのはず原作はフランスのグラフィックノベルなのだから当然のことだろう。
原作は勿論未読だけれど、フランス産のSFグラフィックノベルの退廃感と絶望感は、この監督の作風に良い塩梅で合致したのではないかと想像できる。

列車の最後尾から先頭車両へ向かう闘いの中で、主人公が目の当たりにした“真実”の絶望と虚無は、そのまま現実世界の“真実”と重なり合い、とても心苦しく、おぞましい。

あまりに絶望的な真実を突きつけられた主人公は、そのまま虚無の深淵に陥りそうになる。
しかし、ぎりぎりのところで留まり、“希望”を繋ぎ止めようとする。
その様は確かに安直で、真実を携え生き続けてきた者から見れば、愚かにすら見えたろう。
ただ、「素敵だね」と、嘲笑を携えつつ発した最期の一言には、一抹の安堵感も垣間見れた。

どの場面においても突っ込みどころは多く、咀嚼し切れない“異物感”は終始感じる。
その“異物感”こそが、文字通りに地獄のような世界を生き続ける人間たちの殆ど崩壊しかけている精神を描き出したことの証明だとも思える。

それにしても、アカデミー賞女優ティルダ・スウィントンは、ほんとうに汚れることも老いることも惜しまない女優だな。
鉄腕麗人さん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-08-24 23:59:59)
39.ネタバレ 先頭車両へと続く扉が開かれた瞬間、目に映るものは清潔感漂う涼しげな空間、そして耳にするのは流麗な『ゴルトベルク変奏曲』のアリア…。オープニングより見せられ続けた最後尾の不衛生で退廃した空間との対比、この緩急の差。車両の主が語るこの物語のオチは、閉鎖空間で人類が生き続ける為にはバランスが大事だという事。7分スピーチのシーンでの『片腕処刑』(僕はこのシーンが撮りたくて監督、氷河期と列車の設定にしたんでは?と思えた位、印象的で強烈なシーン)、突然目にする日の光と車両内から見る凍死した外界、反乱時の手ぶれ画面、多用されるスローモーション、U字カーブでの射撃の応酬など、『静』と『動』のカットやシーンのバランス、気を使った構図やアングルを見ても、作品としてのバランスも良く取れていて、おまけにどこか他とは一味違う感を味わえました。この映画の時間枠で様々な、いわゆるツッコミ所をあげればそりゃ出てくるでしょうけど、そんなのが気になる人はよっぽど繊細なのか、完璧を求めるんでしょうかね?鑑賞後しばらくなら分かるけど、観ている間は面白さと勢いで十分でした。ハリウッドで撮ったエンタメとすれば十二分だと思いますけどね。役者さんは割と地味目でクリス・エバンス、ソン・ガンホ、ジェイミー・ベルと、キャラも割と薄め。その中でやっぱりダントツはオスカー女優のティルダ・スウィントンですか!まぁ最初のスピーチシーンからアクの強い事!この人観るだけでも楽しめるし、価値あると思えます、僕は。
mikiさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-07-04 15:12:49)
38.ネタバレ  前半、ありがちなB級SFアクション映画で、ポン・ジュノ監督ともあろうものがハリウッドに呑み込まれまくったモノを作っちゃったかぁ、って失望気味だったのですが、中盤からどんどんと一筋縄ではいかないヘンな映画になっていって、ああ、監督、ちゃんとブレなかったんだ(笑)ってひと安心。

 『ほえる犬は噛まない』『殺人の追憶』『グエムル 漢江の怪物』『母なる証明』と、ポン・ジュノ監督の作品は一貫して「英雄になりそこなう底辺の人々」を描いています。正義の名の元に体制に逆らい、真実を暴いてゆこうとする、だけど待ち構えるのはいつも皮肉な展開。

 今回の作品はそのポン・ジュノ路線をいっそう純化させたような内容で。
 一本の列車に凝縮された社会の縮図があって(この部分、エド・ハリスのセリフを始めとして説明し過ぎた感はありますが)、その中で底辺の人々の闘争があって。

 一両一両の小さな空間にまとめられ象徴された世界(扉が開かれるごとに全く趣向が変わってゆく、その魅力的な仕掛けが楽しく)、そしてその社会の縮図を守ろうとする意志と破壊しようとする意志のバランス。それぞれが脆弱なものの上に成立している現実、それぞれの役割を全うする事こそが、社会のシステムのバランスを保つ秘訣・・・でも?

 最後の投げっぱなしには決して明るい未来が開けてはいません。だけど、じゃあ今のシステムの上に安住する事こそが幸せなのか、上を向かずただそこにある現実を甘受していればいいのか、と言えば・・・。いずれにしろ今の行動が未来に責任を残す事に変わりはない、その「今」を描く事にポン・ジュノ監督はいつも腐心しているように思います。

 予告から受ける印象よりもずっとヘンな映画で、それゆえポン・ジュノらしい快作でした。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 8点(2014-02-13 20:50:35)
👍 1
37.ネタバレ  ドラえもんの『どこでもドア』に、『いや、どーゆー原理やねん。』とつっこむ人がいないように、この映画もそーゆー目で見てあげれば問題ありません。
 世界観やシチュエーションは、個人的にはモロ好みでした。
 はまる人にはハマる映画だと思います。
 2031年って、あと6年後じゃん、ってところは笑っちゃいましたがww。
 舞台は近未来。地球温暖化を食い止めようと世界が頑張っちゃった結果、世界は氷漬けになりました。かろうじて生き残った人々は、ノアの箱舟的近未来列車に乗り込みました。その列車ではカースト制度が導入されました。最後尾にいる最下層の人々とそれ以外って感じです。
 最後尾の人たちは、ゴキブリ原料のプロテインバーしか与えられませんでした。ときどき子供を連れていかれました。気に入らないことがあると、腕を凍らされて叩き割られました。不満が募り、反乱を起こすことにしました。っていうお話・・・。
 こーゆー反乱とか革命とか、どう転んでも面白くなりそうなのに、なぜ終盤こんなにもつまらなくなってしまうのか不思議。
 序盤の反旗を翻すところ良かった。
 中盤の大乱闘も良かった。
 いろんな車両が見られるアイデアも良かった。
 それぞれの車両で思い思いに楽しむ人たちが、最下層で生活している主人公たちとの格差を感じさせて良かった。
 それだけで十分面白かったのに、ラスト何をグダグダと・・・。
 あとこれだけ引っ張るんだったら、『実はウィルフォードなんて人物はいませんでした。』みたいなオチを期待してしまいました。
 ギリアムとウィルフォードの実は仲良しサプライズなんていらん。
 それだったら、『実はわしがウィルフォードなんじゃよ・・・』ってギリアムが最後出てくるどんでん返しのほうがなんぼかマシです。
 そしてみんな死んじゃうラストも、まさに絵に描いたように放り出された感じがして最悪。
 何もない寒空に子供二人放り出されて、これからどうすんのさ。
 ラストにさしかかるまではずっと楽しかっただけに、このオチは残念でありました。
 ぜんぜんスッキリせんぞー。
 
たきたてさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2025-05-10 06:31:06)
👍 1
36.ネタバレ 僅か一瞬ですが、路線図が映ったシーンが有りましたのでそこは当然一時停止してからの、そしてガン見です。
ところがどうして、ふむ、なになに・・
アジア横断の際にはロシアから海を跨いで北海道に入り、日本国中を横断した末、東シナ海に入り、尖閣諸島の辺りからフニャッと中国入りですか。
ふむ、そらならそれでいいんですけどね、オホーツク海とか東シナ海には鉄道が無いんでござるが、そこはどうしたもんですか。ビックリいたしましたさ、ホンマ。そこは大きな声じゃ言えんがワープなんじゃろな。
3737さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-12-28 01:04:51)
😂 1
35.ネタバレ 『US(アス)』と同様で社会風刺がメイン。設定が荒唐無稽なところまで一緒です。もっとも『US』にはミステリーとして『空白』がありました。おかげで、想像力を駆使することで自分なりに納得できる『辻褄合わせ』が出来た気がします。一方、本作の場合世界観が創り込まれている分、言い訳が効きません。いくら比喩による社会風刺が目的だとしても、リアリティ皆無ゆえツッコミは免れない仕様。にも拘わらず『設定については何も言うまい』という気にさせられるのです。これは巨匠監督のネームバリューによる恩恵ではありません。私は監督名を確認せず鑑賞しましたから。あえて言うなら『馬鹿負け』したのだと思います。度肝を抜かれたのは『水槽列車』のシーン。ああ、そこまでやるのかと。レジャーに特化した専用車両も勿論ですが、設定の肝である『燃料問題』は説明する素振りすらありません(アントニオ猪木氏の永久機関でも使っているのかな?)。明らかな嘘でも突き通す意志。不都合な事実に目を瞑る勇気。一般的なコミュニケーションなら褒められた姿勢ではありませんが、コト『SF映画』においては極めて有効な手法でありました。呆れた観客から批判する意欲を削いでしまえば無敵です。『リアリティ』や『整合性』といった足枷の無い、オイシイところだけ拝借した『自由空間』の出来上がり。『CUBE』は“説明を一切しない”という荒業で同じ状況を作り出しましたが、本作では“嘘を突き通す”ことで『自由に物語を創る権利』を獲得したと考えます。良識人の私からすると(どの口が言うかな)、モヤモヤを感じずにはいられませんが、面白いことは事実。これだけ熱量豊富な(極寒の設定なのにね!)映画を見せられては、監督の力量を認めないワケにはいきません。ところで、監督はどなたでしたっけ(ちなみにこの感想は皮肉でも何でもありません。そんな文才は持ち合わせていません)。
目隠シストさん [インターネット(字幕)] 7点(2020-07-15 18:53:55)
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34.ネタバレ オクジャより面白かった。近未来?SFで言うとブレードランナー2049よりも短くまとまっていて良かった。それでも台詞の一つ一つが冗長過ぎることが多く、Youtube世代の自分としてはきついところもあった。機関車に世界のメタファーをさせるアイデアは好きだ。ただラストシーンは視聴者に丸投げ過ぎるというか、もっときちんと描いて欲しかった。
なすさん [インターネット(字幕)] 7点(2020-03-18 15:45:54)
33.パラサイト公開記念に、ポンジュノ作品を観てみよう。ということで鑑賞してみた。
ハリウッド作品で原作ものってことで、韓国映画独特の情念みたいなのは大分薄味になってる気がした。作品そのものは列車の最前列を目指すという構造上、面クリア型でわかりやすかったです。
あのラストの先にどんなことが待ち構えているのか気になるな。
おとばんさん [インターネット(字幕)] 7点(2020-01-18 10:15:39)
32.ネタバレ ポン・ジュノのハリウッドデビュー作というより、ハリウッドスターが出演する韓国映画という表現が正しいか。でなければ、ソン・ガンホも娘役のコ・アソンも、キャプテン・アメリカと最後まで活躍しないだろうし、ねちっこい暴力表現も、どこか珍妙な味わいもなかっただろう。フランスの劇画が原作とは言え、荒唐無稽な設定で、別に列車を走らせなくてもいいような・・・そんな部分を許容してしまうのは、次の部屋に何が待ち受けているのかのワクワク感に、維持し続ける社会システムの暗喩というのもある。踏みにじられた者たちの反逆という王道のテーマを掲げながらも、行き着く先は倒される権力側になってしまう皮肉さ。恐らく黒幕が作り上げた"ユートピア"を破壊し、新世紀のアダムとイブが現れても同じことが繰り返されるのだろう。現状維持が良いか、リスク覚悟で未来を変えるか、そんな現代社会と折り合いを付けるしかない。副大統領役のティルダ・スウィントンが儲け役。面白い。これほど滑稽で活き活きと演じている彼女が一番楽しそうだ。
Cinecdockeさん [映画館(字幕)] 7点(2017-05-29 19:37:46)
31.ネタバレ 最初は単にアメリカのB級映画だと思いなんも考えずにパッケージのイメージだけで観始めたわけです。なにやら、地球は全部が氷河で埋め尽くされ、残された人類はひた走る近未来列車の中のみで、最後尾車両はスラム化していて先頭車両グループに虐げられていて、そこからの反乱で先頭車両に向けて戦闘を始めるってゆう設定。なるほど、マッドマックス的な雰囲気のB級かーと思い観てると、ちょ、なに?この残酷すぎる描写は?、なにこのヘンテコすぎる描写は?、ソン・ガンホもおるし、B級にしては、なんなのこのトンデモな感じは!?と、ある疑惑が巻き起こり、橋を渡るとき、誰かの号令で、急にみんなが戦闘をやめて、新年を祝うとこで、ちょっとまって、このシュールすぎる描写は、なんかアメリカ産じゃない、これはどっちかゆーとやっぱ韓国っぽいと思い、一時停止で監督を調べてみたら、あーた、ポン・ジュノ監督じゃあーりませんか。列車内水族館、で寿司、列車内学校、で変な先生と生徒、サウナもあるし、ディスコもあるし、美容院もあるし、よくわからん銃撃戦もある。ヘンテコ列車は地球を走るよどこまでも。やっべぇっぞ!一番味があったのは、やはり、あのPTA代表みたいなおばさん首相ですかねー。キモイぜ。キモすぎて魅力的だぜ。あんた。
なにわ君さん [DVD(吹替)] 7点(2016-01-09 03:38:35)
30.「設定に無理がある」と言われていますが、そんなことはどうだって良いんです。完成された体制に囚われてしまっている人間社会を表現するのに『列車』がピッタリだっただけです。列車の中で食べ物が供給されるのも現実的に考えたら確かに無理があります。しかし、これも他の生き物や野菜を統制的に飼育・栽培する人間の営みを表現しているに過ぎない。列車内には階級差があり、先頭に行けば行くほど豊かな暮らしが繰り広げられているなんて、めちゃくちゃ分かりやすいじゃないですか。物語は設定や事の成り行きが全てじゃないんです。それらは枠組みでしかなくて、本質を見落としています。これは『革命』の実態に迫った映画です。
Y-300さん [映画館(字幕)] 7点(2014-12-02 09:25:07)
👍 1
29.閉ざされた世界での物語、結構好きです。この映画もまさにTrainという閉ざされた世界。徐々に前方の車両に進んでいき、テンポも良かったと思います。色々面白かったのですが上手く表現ができません。。脚本がすべてのような映画ですが、うまく映像化できていたと思います。
珈琲時間さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-07-27 18:22:43)
28.ちょっと安っぽさも感じたが、その世界観は楽しめたし時間が経つのを忘れるくらいに引き込まれた。T・バートンの影響もあるのかな。
kaaazさん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-06-06 23:37:49)
27.ネタバレ 永久機関(?)で走り続ける列車内という円筒形の空間だけで展開する『マッドマックス』だと思えば、間違いない。いわゆるディストピアものではありますが、すべてをノアの箱舟みたいな列車内だけでストーリー展開させるアイデアは、なかなかユニーク。だけどお話し自体が『マッドマックス』の持っていたようなヒャッハー要素が無いので、ただ暗いだけのSFという印象は否めませんね。唯一ヒャッハー感があったのは相変わらずの怪演を見せるティルダ・スウィントンぐらいですかね、でも最後まで残れなかったのは残念至極です。導入部から暫くはモタモタした展開なので「ババを引いたかな?」と思いましたけど、反乱が始まってからの展開でかなり持ち直してきました。なんでここにソン・ガンホが顔を出しているの?と思ったら、監督はポン・ジュノだったんですね、そりゃ出ますわ。ラスボスがエド・ハリスでなんか『トゥルーマン・ショー』を思い出してしまいました。もうちょっと拘って欲しかったのはSF的なディティールで、列車が永久機関を動力にしていることはまあ理解しますけど、その部品として小児が手動でなんかしないといけないというところは、まったく意味不明でした。ラストで生き残った二人が見るシロクマは、果たして希望と絶望のどちらの象徴だったんでしょうか、こういう一見投げ出したような幕の閉じ方は好きです。 この映画の中ではやたら片腕を失う話が出てきますが、切り落とした腕を喰わせる老人の話しなんかもあり、これはキリスト教的な寓意があるんでしょうかね?
S&Sさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2022-09-12 22:26:36)
👍 1
26.ネタバレ 走り続ける列車の中をひたすら前に進む映画なのですが、実はこれ一応列車の体裁をとってはいるものの、要はダンジョンRPGでフロアクリアしてるだけですよね。
あるいは例えば死亡遊戯とかでもいいんですが、「何かの障害を倒す(マイルストーンを達成する、フロアをクリアする)と次の展開へ」という実はよくあるタイプの映画ではあるのです。

最後に「ループからの解放、そして若者の旅立ち」で終わるのは、同じ列車系である銀河鉄道999と全く同じ展開であり、要点だけを1行でまとめると実はほとんど同じ内容になるはずなのです。

でも何しろこの映画はその周辺ギミックがすごすぎて…
「地球中が氷漬けになってその中を永遠に走り続ける列車で」とか、しかもその列車の中が車両毎に謎のファンタジー空間でキャラも濃いしで、そういう映画でやってる事の本質がよく見えなくなってるんですね。

っていうか本質は実はどうでもよくて、各車両をどんなアイディアでまとめるか、どんなキャラを出すかという点に製作側の気持ちは集中してたと思えるので、あまりむつかしく考えず成り行きに身を任せて、馬鹿だなぁ…と気軽に楽しめばいい映画なんじゃないでしょうか。
あばれて万歳さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-11-09 00:21:34)
25.取り残された人類どうする?ってのは『復活の日』のようなパニック系でもあり、車両毎に戦う相手が変わるのは『死亡遊戯』のようなアクションでもあり、設定は中々面白いだのが、社会階層的な政治思想も出てきたり、アレコレ詰め込み過ぎなのか、粗も目立つし消化不良。でも、決してツマラナイわけでもないので、色々と惜しい作品ではある。
東京50km圏道路地図さん [地上波(吹替)] 6点(2016-01-20 12:58:53)
👍 1
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《更新》:7日以内に更新

【点数情報】

Review人数 44人
平均点数 5.77点
000.00%
100.00%
212.27%
3511.36%
4511.36%
5715.91%
6920.45%
71022.73%
8511.36%
924.55%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review1人
2 ストーリー評価 3.50点 Review2人
3 鑑賞後の後味 4.00点 Review2人
4 音楽評価 4.50点 Review2人
5 感泣評価 2.50点 Review2人

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