映画『アメリカン・スナイパー』の口コミ・レビュー

アメリカン・スナイパー

[アメリカンスナイパー]
American Sniper
2014年上映時間:132分
平均点:6.94 / 10(Review 132人) (点数分布表示)
公開開始日(2015-02-21)
アクションドラマ戦争もの伝記もの小説の映画化
新規登録(2015-01-06)【DAIMETAL】さん
タイトル情報更新(2025-05-26)【M・R・サイケデリコン】さん
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監督クリント・イーストウッド
助監督ロバート・ロレンツ(第二班監督)
キャストブラッドリー・クーパー(男優)クリス・カイル
シエナ・ミラー(女優)タヤ・カイル
カイル・ガルナー(男優)ゴート=ウィンストン
マーネット・パターソン(女優)サラ
レナード・ロバーツ(男優)ロール教官
コリー・ハードリクト(男優)"D"/ダンドリッジ
ブライアン・ハリセイ(男優)ギレスピー海軍大佐
ジョナサン・グロフ〔男優〕(男優)
ロバート・クロットワーシー(男優)
桐本琢也クリス・カイル(日本語吹き替え版)
渋谷はるかタヤ・カイル(日本語吹き替え版)
宇垣秀成ロール教官(日本語吹き替え版)
阪口周平(日本語吹き替え版)
中博史(日本語吹き替え版)
魚建(日本語吹き替え版)
音楽エンニオ・モリコーネ(追加音楽)
作曲クリント・イーストウッド"Taya's theme"
撮影トム・スターン〔撮影・照明〕
製作クリント・イーストウッド
アンドリュー・ラザー
ブラッドリー・クーパー
ピーター・モーガン〔製作〕
ロバート・ロレンツ
製作総指揮ブルース・バーマン
配給ワーナー・ブラザース
特殊メイクマシュー・W・マングル
エド・フレンチ
特撮ムービング・ピクチャー・カンパニー(視覚効果)
美術ジェームズ・J・ムラカミ(プロダクション・デザイン)
衣装デボラ・ホッパー
編集ジョエル・コックス〔編集〕
ゲイリー・ローチ
録音ジョン・T・ライツ
グレッグ・ルドロフ
バブ・アズマン
アラン・ロバート・マレー
字幕翻訳松浦美奈
スタントリック・エイヴリー
あらすじ
テキサス州。クリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)は、1998年に米大使館爆破事件をテレビで観て愛国心から海軍に志願する。シールズに配属され、私生活ではタヤ(シエナ・ミラー)と結婚して幸せな日々を送るが、2001年の同時多発テロ事件を契機にイラクへと派遣される。イラクで大きな戦果を挙げたカイルは仲間達から「レジェンド」と呼ばれるようになり、1000m級の射撃を行う元五輪選手のムスタファ(サミー・シーク)と遭遇し、何度も死闘を繰り広げる。任地での経験はカイルの心を蝕み、帰国する度に家族との溝は深まっていく。
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💬口コミ一覧

132.ネタバレ この映画の謳い文句によると、主人公クリス・カイルは「アメリカ軍史上最多160人以上を射殺した伝説のスナイパー」とある。が、「狙撃兵(スナイパー)」ではないものの、ひとりの兵士として敵兵を最も多く射殺した者といえば間違いなくオーディ・マーフィーだろう。そしてかつてドン・シーゲル監督は、この第二次世界大戦の英雄で後に西部劇スターとなったマーフィーを、『ダーティハリー』の連続殺人鬼である「狙撃犯(スナイパー)」“サソリ”役に起用しようとしたらしい。「なぜなら、彼は本物の大量殺人者だから」と。

この『アメリカン・スナイパー』におけるクリス・カイルは、中東で紛争が起こるたびに志願して戦場へと出かける。それは義務や使命感という以上に、“仲間を助けるために敵を殺す”という、単純にして彼にとっては絶対的な「倫理観」ゆえだ。しかし、ミサイル砲を手にした少年に照準越しに「それを捨てろクソッタレ!」と毒づく時、彼は自分が少年を「殺したがっている」ことに気づいたのだ。「殺すこと」そのものが、自分のなかで目的化(!)したことに気づき、だから愕然としたのだ。だからその後、家族のもとに帰還したクリスがどこか“不穏”なあやうさを漂わせ、これが実話であることを忘れてぼくたち観客は、彼による決定的な「カタストロフィ(悲劇)」の予感(予兆?)におののきながら固唾をのんで見守ることになるのである。

もちろん、実際は帰還後のクリスが「殺人鬼」になることはない。むしろ彼は、同じ帰還兵の手によって不慮の死をとげる。だが、この映画を見てきた僕たちは、彼を殺すその帰還兵とはもはやクリス自身のアルターエゴ(別人格)というか“もうひとりの自分”に他ならないことを確信する。そしてその時、これがドン・シーゲル監督が『ダーティハリー』でひそかにもくろんでいた〈主題〉を、そこで主演俳優だったイーストウッドが今度は監督として継承し完成させたものであることを、ある感動とともに深く納得するのである。ーー狙撃犯の“サソリ”と、狙撃兵のクリス。つまり彼らは、ともに「アメリカン・スナイパー」に他ならなかった・・・。

こうしてぼくたちは、底知れない“闇(=病み)”を抱えたイーストウッド的主人公像を前に、またも震撼させられることになるのだ。
やましんの巻さん [映画館(字幕)] 10点(2016-03-29 13:38:19)
👍 2
131.ネタバレ ブラッドリークーパーは良かったですね、奥さん役の人も美人だし、ただ、最後まで見て、なんだかな、この虚しさは、こんな気分になるために映画館に足を運んだんじゃない、とか思いました。
確かに、アメリカンスナイパー、彼が撃つのは悪魔、敵兵、政府公認だから、軍隊だしね、165人から、225人とか書いてありましたね。でも彼らが戦っているのは、アメリカ領土じゃないだろうし、石油の出そうな砂漠国ですか、、、、。アメリカは大きな国、白黒映画の時代から、広い国土で、追い剥ぎ、理不尽に襲われるシーンはよく映画になっていました。戦地から、なんとか生きて戻ったが、国内で、ジャンキー、戦争のPTSDとか言っているけど、アメリカ国内の方が怖い国なのだ、と今更ながら、思い知らされました。映画は素晴らしかったけど、それが事実となると、
すっきりはしませんよね、そして、事実としては、まだ裁判をしている、犯人は二億円の保釈金も払って、一時期シャバに出ているらしい、犯人は金持ちなのか、そして、裁判は、犯人に不利に動けば終身刑相当らしいが、英雄とその友人2人を殺して、意識喪失を狙っているらしいが、アメリカの裁判制度も何だろうね、という気がしました。素晴らしい映画でした、映画としては楽しめました。 映画公開中に犯人の審理も行われ、2時間で終身刑の評議が出たとの事、映画期間中でなければ、審判も違ったのかも、だがアメリカの英雄を、射殺したのだから、当然とも思えます。
yasutoさん [映画館(字幕)] 10点(2015-02-23 18:24:16)
130.この映画はあくまでただただ戦争を描いてるに過ぎない。戦争の是非についての明らかな明言はなく、あくまで観客任せ。それで構わないと思う。映画のメッセージは受け取る側次第だ。シールズ万歳!戦争反対!色んな意見、評価があるだろうが、最も肝心な事は、戦争には常に二面性があるという事だ。ここに気付ければダークナイトの様な味わい深い作品に感じる事が出来ると思う。
にしても84歳にしてこんな偉大な作品をあっさりと作ってしまうクリントイーストウッドには感服せざるを得ないな。しかもついこの前ジャージーボーイズという傑作を作ったばかりだというのに。あとやたらトランペットが印象的な音楽だなぁ~と思ってたらエンニオ・モリコーネが絡んでてやっぱりなと笑
関白宣言さん [映画館(字幕)] 10点(2015-02-21 23:50:11)
129.ネタバレ 痛い。心に刺さるような痛みが残る。娯楽映画として捉えてよいのか、点数をつけることすらおこがましく感じる。戦争を物理的なものだけではなく精神的なものまで描けている唯一の作品だと思う。
Keytusさん [DVD(字幕)] 9点(2015-08-03 00:16:04)
128.ネタバレ 強烈な反戦映画。子供も容赦なく殺されるだけでなく、子供が人を殺そうとする地獄。クリス・カイルが超長距離のスナイプを成功させたのち、妻に電話をかけ半泣きで「ウチに帰る」ともらすシーン。そこにいたのは愛国心に燃える英雄でも家族を思う父親でもない、ただ眼前の恐怖から逃れんとする一人の人間でした。ただのカウボーイにあこがれる善人だったが、愛国心を持っていたがために地獄に叩き込まれ、背負いきれないほどの業を背負わされたカイルが不憫でかわいそうで、たまらなかった。
bolodyさん [映画館(字幕)] 9点(2015-08-02 21:25:48)
👍 1
127.秀作。クリスカイルという人物を面白く描いていた。史実がとかどうのこうのな意見もあるが、原作本の記述のぼかされ具合からいって映画なんだし史実って一体何???創意工夫の余地が大きいのは当たり前ではないか???

あと、非正規戦だし。もはや戦争ですらない。殺人が大好きな団体の抑制と排除という仕事をよく描いていた。テロリストに同情する人ってまだいるみたいだけど、彼らが一方的に悪いんだけどな。変な同情する人変なの。子供に爆発物もたせれば米兵の奴らPTSDになるぞ、って腹抱えて笑ってる人たちなんだけどな。

合衆国軍がイラクでなにをしなければいけなくて、何をしてきたか理解してる人あんまり居ないのだろうなと思った。
先進国が抑制して制御しなければ、中東の倫理観や社会性で国家運営どころか、行政の運営一つ出来ないことを知った方が良い人がネットに多い。ほんとに多い。
宗教観の違いなんてものは私人間のエチケットであって、公的な場では同情を得られる事はあっても、それで利益が得られる事や要求が通ることなんか無いこと知らない人多すぎて失笑だ。

また、中東の石油産業程度の経済を動機に先進国がこれほど親切に治安維持に出動することなんか無い。単に、ほんとに倫理観が欠落した人間を抑え込むために派兵してるんだって事理解するべき。この映画を楽しむ土台がない人がネットに溢れてる。震災後のネットってほんとにまともじゃないんだけどなんで?
この手の映画見ても意味分かんないんじゃないのかな。

宗教問題だから、とか、私人間の争いじゃないんだからそんな事は理由にならない。西洋が死人を出しまくって作り上げたルールの世界を逆恨みしてテロリズムで遊んで暮らそうとする人に立ち向かう、そういう世界観なんだけど理解してんだろうか?
宗教やら社会主義やら中華思想やら。今更もはや家庭内の問題。経済とかビジネスに持ち込むな。それが出来ないから揉めている。
騙されて信じてる人も、信じている間は本物のテロリストだ。それを殺してしまうかどうかでダラダラ先送りしているのが現在。

いつまでもアメリカが悪いとか、宗教がとか。フィクションをフィクションとしてとらえられないネットのとらえ方に心から失笑。

あと、こう言う文藝調の映画で、1から10まで説明してもらえる訳無いじゃん。説明不足とか言うひともネットに多くて失笑。
そんくらいスマホで調べろよ。ほんと自分の頭で考えてんのかって映画と関係無いところでこの映画でイライラする。
黒猫クックさん [映画館(字幕)] 9点(2015-03-29 05:06:40)
126.ネタバレ 映画が終わってからのエンドクレジットは、作品を総括するような音楽などの演出で余韻を煽る、とても重要なものだと思ってます。 
そこで、ああ面白かったなとか、切ないなぁとか、良かったーとか、悲しいのぉとか、映画の全体的な印象をまとめるような。 
しかし、本作は、まさかの無音エンドクレジット。 
C.イーストウッド監督は、作品を見た観客の各々が抱いた感情を、自らの演出で誘導したくなかったのかもしれないです。 
戦争の空しさを感じるのか、アメリカ万歳と捉えるのか、帰還兵や家族の苦しみを戦争の被害者と共感するのか、英雄的行為だと賞賛するのか。 
ただ、映画の描写よりも、もっと凄惨で、苦悩に溢れた事実は現実に存在している。 
今、この時も。
こっちゃんさん [映画館(字幕)] 9点(2015-03-25 20:57:49)
125.ネタバレ 予想はしていたが冒頭からエンディングまで緊張の連続でぐったり疲れた。それにしてもアメリカは戦争のリハビリにも射撃や狩猟をするのか? 根本的な考え方の違いを感じた。日本も危なっかしいのが総理をやっているが、戦争するならお前から先に行けよ!と言っておきます。
kaaazさん [映画館(字幕)] 9点(2015-02-28 21:18:33)
124.ネタバレ とにかく映像の密度が半端なく、2時間以上の尺でそのほとんどが主人公をメインに描かれていながら、その全てに彼の心境の変化と言った意味が込められており、全くダレる事が無かった。
加えてそれらを台詞等と言った分かりやすい演出に頼らず、視聴者が能動的に理解したくなるように工夫されているのも見事で、だからこそ彼に十二分な感情移入ができ、ラストからクレジットが流れている間ただただ胸が痛かった。
単純なアクション映画としても、ドラマ(米、イラク)と戦闘シーンのバランスが良く、銃撃戦も1つ1つ戦局が異なるので飽きなかった。
内容としては、「力あるものが負うべき責任と苦悩」と言う、アメコミ系ヒーローのお約束的な内容を極限までリアルに描かれている。
元から持ち合わせていた正義感にプラスして「番犬になれ」と言う父親からの脅迫に近い教えから軍隊に入りイラクへ。
狙撃兵としての高い能力ゆえに多くの敵兵を殺し(劇中では敵を悪と断定しストレスを感じていないように述べているが、2度現れる子供兵への対応を見ると一概にそうとは言えないように感じた)、賞金首として敵から狙われ、仲間の死を目の当たりにして徐々に心身がボロボロになりながらも、上述した「呪縛」に近い信念や「凄腕の狙撃兵」と言う強大な悪、そして自分をヒーローとして慕う仲間達などで何度も戦場に戻ることになる。この行為に対しても弟と言う比較対象が現れることで彼の異常さを際立たせている。
冒頭述べたが、ここら辺の描写が非常に丁寧で、ちょっとした1シーンも後半のちょっとした複線になっている。
除隊後の生活に関しては尺は短めだが、エピローグと考えれば十分すぎるほ程理解できたし、全く前情報を得ていなかったためラストには絶句した。
総評
予告を見て私が期待していた「ハート・ロ。カー」そのものだった。出来れば可能な限り本作を見るにあたり前情報は仕入れないほうが楽しめると思う。
ムランさん [映画館(字幕)] 9点(2015-02-27 16:04:14)
123.ネタバレ この作品にはあらゆる“一瞬”が積み重ねられていく。
TVに映る同時多発テロの様子、戦争で腕を失った少女、義足の青年、棺に刻まれた気休めの勲章。
その一瞬だけ映る筈だったものが、戦友たちにとって一生消えない傷として刻まれていく。隣で体を失った仲間が楽しげに喋っている痛々しさ。五体満足でいる自分が申し訳なく思ってしまう辛さ。
それに幾度も響くドリルの音。日常では工具のドリルが、戦場では風穴を開けて人を殺す武器に使われる。ドリルの音を聞く度にそれを思い出さなきゃならない。
そういった拭いきれない傷跡が幾重にも心に刻まれ、戦場から帰った後もクリスの心を蝕む。
狩りや射的、訓練とは違う。疑わしきは女子供だろうが殺らなきゃ殺られるのだから。
でもそれ以上にゾッとしたものがある。
いつ死ぬか解らないのに、肝心のアメリカは兵士を何度も日常と戦場を行き来させる遠征という名のピクニック気分。兵士にしてもいつ敵に出くわすか解らない戦場で家族に電話をかけるような腑抜けっぷり。アメリカの怠慢がここに描かれ...ってそれをクリスあんたがやんのかよっ!
気持ちは解るよ。でもまさか二度も嫁に電話かけるとは思わねえよ。しかも二度目は戦闘中にだぜ?爆音や悲鳴を生で聞かされる嫁の気持ちにもなってみろよこの野郎。
軍服の前と後ろにドクロのマーク付けた男がそんな事してんだもん。こりゃ敵もクリスの事を悪魔呼ばわりしたくもなるわ。
夕飯振舞ってくれた人たちが床下にとんでもないものを隠していたり、
黒頭巾の狙撃手との撃ち合い(携帯を使って無言で黒頭巾の男に情報を入れる黒服の女性もイカす)、
死んだ男から子供が武器を拝借して撃とうとするのを見て「頼むからやめてくれっ!」と言ってクリスが吐きそうになるシーンよりも戦慄したよ。
それでも狙撃者同士の戦いはやっぱ燃えますよ。見えざる敵をどちらが先に見つけるか、ソイツを“見つけた”瞬間の緊張と高揚!大将首ぶん奪っても終わらない壮絶な銃撃戦、砂埃で視界が利かない中での死闘。
クリスは戦場から帰っても、消えない心の傷が元でいつ犯罪を起こしてしまうか、その矛先を家族に向けてしまうのではないのかという恐怖にも苛まれる。
そんなクリスが子供たちと西部劇ごっこという命を奪う真似事で遊んでいる姿は微笑ましくもあるし、とても悲しい姿に見えた。クリスは死ぬまで銃を片手に過ごしていたのだろうか。
すかあふえいすさん [映画館(字幕)] 9点(2015-02-26 14:17:15)
👍 1
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122.ネタバレ とんでもない映画でした。内容については他のレビュワーさんに任せるとして、私が最も衝撃を受けた場面について書こうと思います。私が何よりも衝撃を受けたのはエンドロールでした。最近のハリウッド映画で無音のエンドロールは記憶にありません。イーストウッドは作曲もこなす天才ですから、鑑賞後の観客にどのような音楽を聞かせるのかを理解しているはず。それなのに無音なのです。「観客に考えを促しているのだろうか」とも思いましたが、ひょっとしたらあれは「4分33秒」だったのかもしれないと思ったのです。エンドロール中の場内の雑音も映画の一部であると。そそくさと席を立つ人、時間を確認するためにスマートフォンを確認する人、じっとスクリーンを見つめる人。これだけ衝撃的な内容の映画を見て、あなたの周りの観客はどのような行動を取っているのかということまで踏まえた上で考えろ、とイーストウッドに言われたような気がします。ずっしり重い映画でした。二度と忘れられない映画体験をさせてもらいました。イーストウッドには1本でも多くの映画を残して欲しいです。齢84にして離婚理由が女性関係だったのですから、まだ大丈夫ですよね。
カニばさみさん [映画館(字幕)] 9点(2015-02-25 19:53:36)
👍 2
121.ネタバレ 戦争映画、特に9.11以降のアメリカと戦争を描いた映画としては意外なほどメッセージ色が表に出ていない作品でした。
1人のアメリカ兵狙撃手、クリス・カイルの4度にわたるイラクへの派遣と、その合間のアメリカでの日々を交互に挿入していく。

戦場の緊張感溢れる描写は勿論ですが、アメリカでのクリスの姿を追う緊張感のある描写。
隣家のバイクか車がエンジンをかける音。ちょっとした機械の音。
自分の運転する車の後ろを走るバン。ホームパーティーで娘と遊ぶ犬。
それらの1つ1つに過剰に反応するクリス。戦争が次第に彼の心を狂わせていく。

そして冒頭でイラクの母と子どもを狙撃したのがクリスなら、
自分が狙撃した男が持っていた武器を手にし、戦おうとした子どもをスコープ越しに見つめながら、
「頼むから武器を手放してくれ!」と呟き、子どもが武器を手放すと、狙撃しなくて済んだ安堵の表情を浮かべたのもクリス。

交互に描かれる戦場のイラクと日常のアメリカ。
1人の兵士の姿を追うその両方の描写を通して、戦争と人間を見事に描いた傑作だと思います。
無音のエンドロールの映画を見たのは久々でしたが、
哀愁漂うトランペットの音色に続く本作の無音のエンドロールは何とも言えない悲しみに満ちていました。
とらやさん [映画館(字幕)] 9点(2015-02-24 22:50:27)
120.ネタバレ 近年稀にみる秀作だと思います。 もう、作品に入り込んでしまって、帰国のたびに文句を言うカイルの奥さんを鬱陶しく感じてしまいました。 最も揺さぶられたシーンは、終盤の医師との会話です。 人を殺したことよりも、仲間を救えなかったことに後悔を感じるなんて、当事者にしか言えない事だと思います。 このシーンだけでも、この映画を作った意義があるように思いました。 これはやっぱり、カイルの著作『アメリカン・スナイパー』を読まなきゃダメですね。 そして、読んでからまた観に行こうかと思いました。
ミスプロさん [映画館(字幕)] 9点(2015-02-23 18:48:23)
119.ネタバレ  イーストウッドの映画はいつも簡潔。ただそこにあった戦争を描く、それだけ。
 そこには政治や国家や思想の姿も見えず、見えるのは人間だけ。正解なんて無くて、人間同士が殺し合いをしているという現実があるだけ。
 子供が人殺しをしようとする現実、その子供を殺す現実。
 160人を殺し英雄となった現実、その英雄を殺したのは、イラク人ではなくアメリカ人だった、それも現実。

 果てる事のない戦いの中にはためく星条旗、その積み重ねられた歴史の背後にあるのは英雄達の築いた栄誉なのか、それとも戦争の名の元に失われていったものの悲劇なのか。

 そこに答えを求めたところで、答えなんて元からありゃしません。

 エンドロールの無音部分に、どんな音が聴こえたか。この映画にもし正解や答えがあるとするならば、その音の中にあるのかもしれませんね。この映画を見た人、個々人の中の答え。
あにやん‍🌈さん [映画館(字幕)] 9点(2015-02-22 00:24:43)
👍 5
118.人を殺す、
それに至る訓練と
すでに持っている家族と。

上記の文字数以上に、年数を重ねると持つものが違い
また、口説く際の自然全力投球な具合も違う。

それが戦争で変わっていく。

全てが日本語で言うと葛藤。

よく表現されていると思います。
何が一番大切かを考られないほど、
目の前が恐怖に染まった人に家族は眩しいのかもしれない。

戦友の友という字は日本語だけど、
戦友ってのは死を伴うから戦友で
そう意識したときにはもう遅い。

家族はどうだろう。
同じだろうか。

ラストがあっけない。考えるひまも、無い。
元祖さん [インターネット(字幕)] 8点(2022-01-27 21:05:39)
117.まさにレジェンドとはイーストウッドのことではないか。
イーストウッド監督作品のハズレがほとんどない。
この作品もそうである。たらたらと長ったらしい、銃撃戦ばかりの戦争映画にならず、
2時間を超える時間を飽きさせずに最後まで見せる技術はさすがである。
ブラッドリークーパーの演技もはまっていて、プライベートライアンを抜き
戦争映画興収ナンバーワンになったというのも納得である。
シネマファン55号さん [インターネット(吹替)] 8点(2020-06-10 15:01:44)
116.射撃の腕はゴルゴ並ですか?大分脚色されているようですが緊張感が最後まで途切れないので結構疲れます。非常時の平和ボケは無視されますが、主人公のような人間に批判的な人が多いのが平和な世の常。ボケた人が普通にみえる時代がずっと続いてほしいものです。
ProPaceさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-05-12 17:26:51)
115.戦争をやってる男には勝てないと思った。
どれだけ必死に生きてるか、何を守ろうとしてるか、そのために己を鍛えられるか…。
にしても、イーストウッドの映画の作り方のうまさはもう、確立されてるなあ。
よこやまゆうきさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-05-02 21:07:55)
114.ネタバレ 実話だったんですね。映画としては戦争らしさあり、ラストあっさりで良。
すたーちゃいるどさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-07-16 23:34:45)
113.ネタバレ スナイパーという役割が英雄や伝説となるべき役割かどうかは分からない。陰から味方を助ける縁の下の力持ちという見方もあろうし、見えないところから敵を狙う卑怯者という見方もあるだろう。それ以前に戦争というものにいろいろな見方があるはずで、素直に主人公に感情移入していいものかどうか戸惑いが大きかった。しかしながら、心を病むまでに傷ついた主人公に対して、ラストシーンで多くの市民が感謝を示しているシーンは素直に涙が出た。最後の最後で演出にやられた感じ。好み40/50、演出13/15、脚本10/15、演技8/10、技術7/10、合計78/100→8/10点
chachaboneさん [DVD(字幕)] 8点(2017-03-15 23:13:29)
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【点数情報】

Review人数 132人
平均点数 6.94点
000.00%
100.00%
221.52%
321.52%
421.52%
5139.85%
62418.18%
74030.30%
83526.52%
9118.33%
1032.27%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.25点 Review4人
2 ストーリー評価 7.11点 Review9人
3 鑑賞後の後味 7.33点 Review9人
4 音楽評価 7.00点 Review6人
5 感泣評価 6.42点 Review7人

【アカデミー賞 情報】

2014年 87回
作品賞 候補(ノミネート) 
主演男優賞ブラッドリー・クーパー候補(ノミネート) 
音響効果賞バブ・アズマン受賞(音響編集賞として)
音響賞アラン・ロバート・マレー受賞(音響編集賞として)
音響賞ジョン・T・ライツ候補(ノミネート) 
音響賞グレッグ・ルドロフ候補(ノミネート) 
脚色賞 候補(ノミネート) 
編集賞ジョエル・コックス〔編集〕候補(ノミネート) 
編集賞ゲイリー・ローチ候補(ノミネート) 

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