映画『くちびるに歌を』の口コミ・レビュー

くちびるに歌を

[クチビルニウタヲ]
2015年上映時間:132分
平均点:6.89 / 10(Review 35人) (点数分布表示)
公開開始日(2015-02-28)
ドラマ青春もの学園もの音楽もの小説の映画化
新規登録(2015-02-09)【+】さん
タイトル情報更新(2018-09-26)【Carrot Rope】さん
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監督三木孝浩
キャスト新垣結衣(女優)柏木ユリ
木村文乃(女優)松山ハルコ
桐谷健太(男優)塚本哲男
恒松祐里(女優)仲村ナズナ
葵わかな(女優)関谷チナツ
柴田杏花(女優)辻エリ
眞島秀和(男優)仲村祐樹
山口まゆ(2000年生まれ)(女優)長谷川コトミ
渡辺大知(男優)桑原アキオ
木村多江(女優)桑原照子
小木茂光(男優)桑原幸一
角替和枝(女優)仲村キヨ
井川比佐志(男優)仲村利男
石田ひかり(女優)仲村静流
下田翔大(男優)桑原サトル
佐野勇斗(男優)向井ケイスケ
鈴木亮平ユリの婚約者
原作中田永一「くちびるに歌を」(小学館文庫)
脚本登米裕一
持地佑季子
音楽松谷卓
作詞アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」(EPIC Records Japan)
作曲アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」(EPIC Records Japan)
フレデリック・ショパンスケルツォ第2番変ロ短調
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンピアノソナタ第8番「悲愴」第2楽章
主題歌アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」(EPIC Records Japan)
製作アスミック・エース(「くちびるに歌を」製作委員会)
ポニーキャニオン(「くちびるに歌を」製作委員会)
小学館(「くちびるに歌を」製作委員会)
電通(「くちびるに歌を」製作委員会)
配給アスミック・エース
編集伊藤潤一
あらすじ
長崎県・五島列島のとある中学校。合唱部の顧問・松山ハルコ(木村文乃)が産休に入るため、東京から故郷に戻ってきた柏木ユリ(新垣結衣)が代役を務めることになる。ユリの美貌を目当てに男子生徒が相次いで入部し、特に部員の仲村ナズナ(恒松祐里)とは軋轢が生じ始める。そんなある日、ユリはコンクール出場を目指す部員たちに「15年後の自分」へ宛てた手紙を書くという課題を出す。
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💬口コミ一覧

35.ネタバレ 素晴らしかったです。個人的には人生ベスト級の音楽&青春映画でした。
まず脚本と演出について細部まで手が行き届いていて、とても丁寧な印象でした。例えば、臨時教師として柏木ユリが赴任してくる場面、ユリとその前任者で身重のからだであるハルコを並んで立たせることによって、ユリの大人としての未熟さ、成長する必要のある人物であると第一印象で観客に伝えている。またハルコに「(コンクールを見に行けるかは)この(お腹の)子、次第ね」という台詞で、コンクール当日まで長くて2,3ヶ月しか余裕が無いことを示している。こういう色々な情報を省略的に伝えている場面がとても多いです。並みの脚本ならダラダラ台詞で説明しているでしょう。
音楽をずっと10年以上演っている身としては、とても感慨深いというか、何故自分は演奏するのだろうという意味に気付かせてくれ、また共感させてくれた映画でした。それはこの映画ではハッキリと描かれている通りです。誰かを幸せにする音楽を奏でるために、私たちは演奏する。ユリの文集に書かれていた台詞ですが、その台詞をバックに、ナズナの心を癒すために、過去の恋人の死と決別するために、ベートーヴェンのピアノソナタ『悲愴』を奏でるシーンの感動は言葉では言い表せないものでした。尚、ベートーヴェンも実らなかった恋をした孤独な男です。また、そこで画面に映り込む、部訓でしょうか、「勇気を失うな。 くちびるに歌を持て。 心に太陽を持て。」という言葉もとても素敵だと思います。
そして人々を幸せにするために、また前に進むために、演奏するなら笑って歌おうという音楽に対する姿勢。それまで仏頂面を続けていたユリが「笑って」と言ってコンクールの舞台を始める。その時の彼女には序盤で見せていた未熟な面影など一切ありません。それを踏まえたコンクール曲「手紙 拝啓 十五の君へ~」の歌詞の素晴らしいこと!
ユリ以外にも、ナズナやサトルの個別のドラマも見応えがあります。両者共に自分が生まれた意味に対し苦悩しています。特にサトルについては、兄が自閉症を患っているという設定が出て来ます。以前に自閉症の方の著書を読んでどういう癖や傾向が出てしまうのかを浅く知ったのですが、映画で描かれる症状の描写はとても的確だったように思われました。
民朗さん [映画館(邦画)] 10点(2015-03-09 22:50:41)
👍 1
34.ネタバレ 川を流れる一隻の船、何かを告げる汽笛の音、デッキの上の椅子から起き上がる女性。

電話で談笑し、扉を開け自転車で坂を下っていく疾走とモノローグ、自転車に乗る少女の髪を靡かせるように吹き付ける風、青空に拡がる雲、鮮やかな夕陽と日差しの美しさ。

学校で捧げる祈り、教会のような空間で見つけ出会う女性たち。

和気あいあいで歌う合掌部は少女たちの聖域、向けられる視線を軽蔑し、男を嫌悪する“理由”、遠くから見守る視線、ボロ車でも運転し続ける意地っ張り。
逆に男たちは風でめくり上げるスカートを抑える女子たちを下から見上げ、秘密を共有することで友情を結ぶ。

そんな異性たちが共に制服から体操服に着替え走り、歌い合い無くなっていく男女の垣根・心の壁。

ネットに流れる過去、兄の送り迎え、ピアノを弾けなくなった理由、声の主が不意に現れる戸惑い。
あれだけ憎んでいた存在が縁側でスイカを食べ、過去の思い出を語り頭を撫でるなら…そんな優しさに弱く、甘えたかった。今度こそ…。
裏切られ、涙を流したくてもそれを笑顔で偽り、代わりにホースの水をぶちまける。

手紙に溢れる想い、考え、夢。

自分のため、誰かに勇気をあげるため、電話の向こうで戦っている人のために歌い、振り返り、歌うことを繰り返す。
悩み、不安になり、泣いている人に笑顔になって欲しいから弾いて、弾いて、弾いて。例え届けたい人に届かなかったとしても、何処かで聞いてくれている人のために。

行ってしまう前に、命をかけて戦っている人のためにありったけの想いを歌と共に伝えたい…良い映画だ。
すかあふえいすさん [DVD(邦画)] 9点(2016-12-15 04:22:36)
👍 1
33.どうせならエンドロールも合唱にしてほしかった・・・。
ケンジさん [ブルーレイ(邦画)] 9点(2015-09-23 01:04:31)
32.ネタバレ まず、舞台である五島列島の美しさに、否応なしに惹き込まれました。海に港に坂道に教会・・。どこもかしこも、実に映画映えするロケーションばかりでございました。 そして、女王様のようにお高くとまってるガッキーには、むしろいつもよりドキドキしたし (笑) 、道徳の教科書のように正しく、カルピスのCMにでも出てきそうな爽やかな生徒たちも、皆よかった。 もちろん、本作のテーマでもある、彼らの歌も素晴らしかった。序盤の「マイバラード」からして、すでに心をつかまれたというか、、それがまた最後に待ち構えていて、その大合唱の圧巻に私も心燃えました、、。 柏木先生の言葉、「ここにソプラノがいるね。アルトもいて。例のやつ、するしかないね」←これ、なんか好きでした。 「冷蔵庫にジャガイモがいるね。たまねぎもいて。にんじんもいて。カレーライス、するしかないね」←私はいつもこう (笑) ラストは見ての通り、「船出」ですね。それは生徒一人一人、そして柏木ユリにとっての、新たな人生の旅立ちも意味します。 もちろん、新たな旅立ちを戸惑うあなたの背中を力強く押してくれる映画でもある。 3月~4月あたりの、別れと出会いの季節にまた観たくなる映画です。
タケノコさん [映画館(邦画)] 9点(2015-03-14 19:08:28)
👍 1
31.ネタバレ 同監督の『僕らがいた 前編』を、ロケも方言もまるで活かせていないと
かつては酷評したが、この変貌ぶりは何だろう。

恒松祐里が自転車で教会までの坂道を駆け下りていく冒頭のモンタージュの爽快さ。
学校の屋上や、緑の美しい小高い丘から碧い入り江を望む
『サウンド・オブ・ミュージック』的壮観がよく映える。

標準語で通していた新垣結衣が、本番直前に発する「あんたは一人じゃなか。」の
真情こもる響きは、やはりお国言葉でなければならないだろう。

樹々や髪を揺らす風、汽笛の響きの反復はモチーフとして勿論だが、
冒頭でフェリーのベンチに
寝そべる新垣の後ろ姿を捉えた水平移動は終盤の出航シーンで対照され、
風の渡る踊り場で見上げる男子の窃視は、見下ろす女子の窃視によって昇華される。

序盤の新入部員勧誘で歌われた「マイバラード」もまた、
二段構えのクライマックスとして会場ロビーの反響の中で反復されるのだが、
その歌声に囲まれる渡辺大知の喜びの表情が何より素晴らしい。

基本的なことだが、
本番時のピアノ演奏で新垣自身の運指をショットとして見せているのも良し。

教会の窓辺の石田ひかり、台所の木村多江ら母親の像を包む外光の演出も
さりげなくいい。



ユーカラさん [映画館(邦画)] 9点(2015-03-10 23:14:53)
30.ネタバレ  脚本はちょっと音痴な気もします。
 原作由来なのかもしれませんが、色々とドラマを盛り込み過ぎ。特に先生がピアノを弾けなくなる原因となった過去のエピソードは定番過ぎちゃってて。この監督の過去作品にも同じネタが登場してますし。
 女子生徒のモノローグで始まりながら先生のモノローグで終わるという構成もツッコミどころ。

 だけど、今の日本の風景の美しさを切り取り、ドラマの中に生かしてみせる三木監督の手腕がここでも存分に発揮されています。青い海、五島列島の美しい島影、人々の暮らす家並み、そこで生きる中学生達の生が、その風景の中に溶け込んで。
 海、船、汽笛、風といったキーワードとなる要素が元となった『手紙~拝啓 十五の君へ~』という歌の持つイメージを大切にしていて。
 そしてもちろん、十五歳なりの苦悩、切ないドラマがあって。

 キャラ的には、ずっとご機嫌ななめ状態のガッキーも良かったのですが、何と言ってもソプラノの少年、彼が全部持っていっちゃったような感じで。彼のあどけなさと彼が抱えたものの重さとのギャップに胸が痛く、ずっと彼を中心に映画を見ていました。

 これまで何度か「今の日本の風景を捉えた青春映画」が大切、ってレビューに書いてきましたが、三木監督は今、最もその理想を表現している監督だと思います。
 「今」から「明日」へと向かって進む道を示したこの映画、監督の真骨頂が発揮された作品でした。
あにやん‍🌈さん [試写会(邦画)] 9点(2015-02-19 23:04:44)
👍 1
29.ネタバレ 心に傷を負ったピアニストが、島の子供たちとの交流を通じて、再びスタートラインに立つ勇気を手にした物語。これを表のテーマとするならば、裏テーマは自閉症の兄を持つ少年の救済物語と考えます。彼は未来の自分に宛てた手紙の中で、心の内を吐露しています。自分は兄の介護をするために生まれてきた存在であると。もちろんこれは誤りです。良い子ゆえの思い込み。もし本当に両親が弟を人身御供にするつもりなら、兄に社会順化訓練などさせませんし、少年の部活を許したりしないでしょう。彼の勘違いは、通常なら心身の成長と共に昇華される思春期思想。放っておいて問題ありません。しかし、です。あの微笑みは、気になります。ただの心の流行風邪。そう決め付けて大丈夫でしょうか。おそらく少年の告白を受けた主人公も同じ不安を抱いたと推測します。彼に優しい言葉を掛けるのは簡単なことです。でも自身に対する気遣いさえも、更なる呪縛に変えてしまうのが、自己犠牲の厄介なところ。それに、彼の考える自身の「宿命」は、一面の真理を捉えています。現に、搾取や介護目的で、子をもうける親も実在するのですから。そこで主人公は、少年の自主性に任せる選択をしました。遠回りなようで、一番適切な、そして確実な治療法だったと思います。自分を救えるのは、自分だけ。その厳しさは良薬でした。さらに部活は対症療法も兼ねていました。合唱は究極のチームプレー。各々がパートを受け持ち、力を出し合う事で生まれる美しいハーモニー。一人が頑張ればいい、犠牲になればいい、そんな考えとは正反対に位置するものでした。大会終了後、会場内多くの人を巻き込んでの大合唱。たった一人のために、これほど多くの人が心を寄り添ってくれること。助け合うこと、協力することの素晴らしさを湛えた音色は、きっと少年の心に届いたはずです。出発の汽笛は、全ての若人の上に、平等に響いています。(以下余談)ももクロ主演『幕が上がる』と同日公開の本作。巷では部活対決と呼ばれていたようですが、『幕が上がる』が王道アイドル映画として、青春の“表面”を正攻法で描いたのに対し、本作は青春の“裏面”を、奥ゆかしくも丁寧に見せてくれた印象を受けます。どちらも素敵な青春映画でした。勝手に姉妹映画だと思っています。
目隠シストさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2016-05-05 10:29:29)
28.ネタバレ ガッキー目当てで見始めた自分が恥ずかしくなるくらいピュアな青春物語でした。
登場人物のそれぞれが悩みを抱えていて、それが都合良くどんどん解決していくご都合主義作品なのに親父だけは更生せずクズのままというのがリアル過ぎて心が痛む。
ガッキーを引き立てる為に生徒側キャストに美少女が見当たらず、合唱部でいちばん可愛いのは桑原くんという構成が斬新。
これがなんとも切ない演技をするもんだから、生徒側の主人公はほぼ桑原くんでした。
桑原兄の件は宿題の作文で泣かされて一件落着と思ってたので、ラストでもう1回絡んでくるとは思いも寄らず油断してました。
コンクールのアンジェラーキでは泣けなかったけど、ラストの合唱で泣かされました。
あと、出番が少ない割に美味しいところを全部持って行ってしまった石田ひかりもやたら可愛かった。
もとやさん [DVD(邦画)] 8点(2016-03-13 15:57:17)
👍 1
27.あれでよく車検通ったな
アキラさん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-09-25 12:22:56)
26.某書店で原作本が大絶賛されていたので、小説を読むか、映画を先に観るかで少し悩んでいたのだが、先に映画を観て良かったと思う。
自分の15歳時がどうだったかを考えると・・・
どうでも良いが、ツェーザル・フライシュレンの詩(和訳)『勇気を失うな。くちびるに歌を持て。心に太陽を持て。』と書かれたポスターがすごく気になった。
あきぴー@武蔵国さん [DVD(邦画)] 8点(2015-09-20 13:58:03)
👍 1
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25.ネタバレ  最近、新垣結衣がすっかり美人として定着して、ポッキーダンスやパパムス以来あしかけ8年もヲタやってる人間としては嬉しいやら面はゆいやらなんとも言えないんですが、それだけ長くヲタやってるからこそ言えることがあって。ガッキーって、実は顔立ちの造作の一つ一つが特に綺麗なわけではなくて、その美しさは微妙な配置と表情に由来する。従って本作のように、画面に映ってる多くの時間、不機嫌な表情ではあまり彼女の魅力が出にくいと思う。
 あと実はこの映画、ガッキーが主役になった時点でもう失敗作であることが決まったと思う。彼女が演じる音楽教師のエピソードがあまりにありきたりであり、なおかつ物語世界における彼女の存在感が薄くて。
 どう考えてもこの物語の中心は、父に二度も捨てられる少女と、自閉症の兄を一生支えるために命を授けられた少年。
 それなのに彼らが主役ではなく、音楽教師を主役にしたために、どうしてもちぐはぐな感じが。
 それを何よりも象徴するのがほとんどクライマックスとも言える、音楽コンクール出場者全員による大合唱シーン。
 ユリは歌ってないんだよね。すごく違和感が。
(批判のみになりましたが、ガッキーの基本点7点、+その合唱シーンで少し泣いたので1点)
rhforeverさん [試写会(邦画)] 8点(2015-03-28 17:52:55)
24.ネタバレ 15の私は、長崎で中学生をしていました。
(とはいっても、五島で暮らしてたわけでもなければ
行ったことすらないのですが。)
作中で話される懐かしい長崎弁
大好きなアンジェラ・アキさんのメロディに乗って
展開されるストーリー。
そして、出演者の中学生、
みんな、なんて純粋で、優しくていい子たちばかり何だろう。
そんな心根とは関係なくいろん困難がふりかかる。
だけど彼らは、彼女たちは、純粋に真っ直ぐに...
恋人の事故死がトラウマとなってピアノが弾けなくなった先生というのは
確かに現実にはあまりいないかもしれないけども、
だからこそ、「都会から来た臨時の先生」という設定が生きる。
自閉症の家族、女を作って娘を捨てた父
こういったものは、実は田舎では結構目にするし耳にする。
塚本先生が言ってたように狭いコミュニティーなので「みんな知っとる」のです。
私には、こういった設定は、懐かしく、リアリティーを感じさせました。
作中でコンクールが行われる長崎市公会堂は15の私が本当によく行った場所でした。
当時と変わらない、あの建物がとても懐かしく
そういった風景が、よりいっそう、
15の時を鮮明にして、作品世界へ引き込んでくれました。

気づいたら、ボロボロと涙している自分がいたりしました。

15のボクは、もうすでに、15年前の二倍も前のボクだけど、
15のボクへ
今日、ボクはキミにもう一度会うことができた。
そんな気がするよ。
りけいさん [映画館(邦画)] 8点(2015-03-09 21:12:24)
👍 1
23.合唱コンクールに向けて、先生と生徒たちがぶつかりつつまとまっていく青春ものなんだろうなという先入観で観た。そのままの部分もあるけど、子ども2人の家庭事情(特に桑原君の告白はなかなかシビア)も絡んで見応えがあった。途中の長崎の風景も素晴らしい。ただ、最後の松山先生のエピソードはちょっと蛇足かな。
nojiさん [インターネット(字幕)] 7点(2020-09-30 23:46:45)
22.閉鎖世界に異端者がやってきて、双方刺激し合いながら、変化を遂げていくというパターン映画のひとつであり、ベタベタな王道系の作品ではある。しかしながら、それぞれの生と死と再生を通じて、「自分とは何か?」「これからどう生きていくのか?」という問いに対して、思春期における存在と時間と30歳の存在と時間を見事に交錯させる事により応答し、そこに音響的な相乗効果も加わり、中々上手い具合に仕上がっている作品だと思う。
東京50km圏道路地図さん [地上波(邦画)] 7点(2020-05-03 19:48:51)
21.ネタバレ 「最初はうまくいってない先生と生徒がだんだん打ち解けていって、最後は笑顔で良かったね。」という王道の展開ですが、この話は不貞腐れいるのが先生の方で、生徒はいい子が揃ってるというのが面白いですね。
紫電さん [ブルーレイ(邦画)] 7点(2016-09-30 21:04:48)
20.ネタバレ  合唱のシーンは、素晴らしいの一言。
 ただ唄うだけではなくて、スポーツと同じように身体を鍛える必要もあると示す練習シーンを、事前に積み重ねておいた辺りも上手かったですね。
 皆の努力の成果である歌声に、純粋に感動する事が出来ました。

 その他にも、色々と「泣かせる」要素の多い映画であり、それに対して感心すると同時に「ちょっと、詰め込み過ぎたんじゃないか?」と思えたりもして、そこは残念。
 特に気になったのが「柏木先生がピアノを弾けなくなった理由」で、どうも納得出来ない。
 「私のピアノは誰も幸せにしない」って、誰かを幸せにする為じゃないとピアノを弾きたくないの? と思えてしまったのですよね。
 終盤、その台詞が伏線となり「出産が無事に済む」=「音楽は誰かを幸せにする力がある」という形で昇華される訳ですが、ちょっとその辺りの流れも唐突。
 世間話の中で「実は先生は心臓が弱い」という情報が明らかになってから、僅か三分程度で容態が急変する展開ですからね。
 これには流石に「無理矢理過ぎるよ……」と気持ちが醒めてしまいました。
 「マイバラード」を他の学校の合唱部まで唄い出すというのも、場所やら何やらを考えると、少し不自然かと。

 個人的には、音楽というものは存在自体が美しくて素晴らしいのだから「音楽は素晴らしい」だけで完結させずに「……何故なら、人の命を救うから」という実利的な面を付け足すような真似は、必要無かったんじゃないかな、と思う次第です。
 終盤の合唱シーンは、ただそれだけでも感動させる力があったと思うので、もっと歌本来の力を信じて、シンプルな演出にしてもらいたかったところ。

 主人公を複数用意し、群像劇として描いているのは、とても良かったですね。
 合唱というテーマとの相性の良さを感じさせてくれました。
 特に印象深いのが、自閉症の兄を持つ少年の存在。
 彼が「天使の歌声」の持ち主である事が判明する場面では「才能を発見する喜び」を味わえましたし、内気な彼が少しずつクラスメイトと仲良くなっていく姿も、実に微笑ましかったです。
 「兄が自閉症だったお蔭で、僕は生まれてくる事が出来た」という独白も、強烈なインパクトを備えており、色々と考えさせられるものがありました。
 欲を言えば「アンタもおって良かった」という優しい言葉を、彼にも聞かせてあげて欲しかったですね。

 ストーリーを彩る長崎弁は、耳に心地良く、のどかな島の風景と併せて、何だか懐かしい気分に浸らせてくれます。
 細かな部分が気になったりもしたけれど、それを差し引いても「良い映画だった」と、しみじみ思える一品でした。
ゆきさん [DVD(邦画)] 7点(2016-07-21 06:40:21)
👍 2
19.今回のガッキーは、芋くさいJC達との相対関係でかなり救われている部分がありますね。「この子もこんな役ができるようになったんだ」とかちょっと思っちゃいました。つい先日、「ガールズステップ」というJKの部活ものを観た時も思ったのですが、「女子学生の部活と顧問」的な構図って邦画の中では割と安定感がありますよね。邦画の中でこの構図の頂点に立つのが「フラガール」。ベタで純粋な映画を観て素直に泣ける人間であり続けたいですね。
マー君さん [DVD(邦画)] 7点(2015-10-25 13:57:57)
18.いやー懐かしい。中学生だった当時は練習から本番まで何もかもが嫌だった合唱コンクールも、今となっては良い思い出です。あの時に出会った思い出の曲たちが流れ始める度に時の流れを実感しました。完成度の高い映画です。いわゆる“泣き所”のシーンもこれ以上だと大袈裟になってしまいそうなギリギリのラインで絶妙に気持ちの良い感動ができるようになっていました。画もひたすら美しい。ただ、少し無難にまとまりすぎているような気もします。原作ありきなので仕方ない部分もありますが、出来ればもう一歩踏み込んだ映画を観てみたかった。子役たちの演技、とりわけナズナとサトルを演じた二人は素晴らしかった!そして木村文乃、美人!
Y-300さん [映画館(邦画)] 7点(2015-04-13 16:01:27)
17.ネタバレ "生き死に"の物語を4つも畳み込んで来て、完全に泣かせにかかってて、青春映画なのにそこまでしないと主人公が前を向けないってどういう事って、思ってしまった。でもまあ、殆どの人がまんま泣かされるんでしょうけど。

-ここからネタバレ-

・主役は、自分のピアノのせいで恋人が亡くなったと思ってピアノが弾けなくなった産休代理の元ピアニストの先生。
・その同級生で心臓が弱いのに子供を産む決心をしたコーラス部の顧問の先生。
・母親が自分を産んだのが影響して亡くなり、父親も女を作って出て行ってしまったコーラス部部長の女子生徒。
・自閉症の子供が産まれた為に、両親が自分たちが死んだ後に面倒をみさせるために生まれて来たと思ってる男子生徒。

全ては物語の後半で明らかになるのだが、田舎の村の中学校の話にしては、リアリティが無さ過ぎて、泣ける映画がいい映画とは限らないという見本の様な作品。
MIDさん [映画館(邦画)] 7点(2015-03-05 23:29:19)
16.観ていて気持ち良い青春もの。合唱部ではなく、それぞれの人物にフォーカスしているため入り込みやすい。しかし、新垣結衣はクールな役でもかわいい。
ラグさん [インターネット(邦画)] 6点(2019-08-25 00:07:36)
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【点数情報】

Review人数 35人
平均点数 6.89点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
412.86%
5514.29%
61028.57%
7720.00%
8617.14%
9514.29%
1012.86%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.66点 Review3人
2 ストーリー評価 7.50点 Review4人
3 鑑賞後の後味 8.00点 Review3人
4 音楽評価 8.75点 Review4人
5 感泣評価 8.75点 Review4人

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