映画『怒り』の口コミ・レビュー

怒り

[イカリ]
2016年上映時間:142分
平均点:6.33 / 10(Review 52人) (点数分布表示)
公開開始日(2016-09-17)
公開終了日(2017-04-12)
ドラマサスペンス犯罪ものミステリーロマンス同性愛もの小説の映画化
新規登録(2016-05-09)【DAIMETAL】さん
タイトル情報更新(2023-05-23)【イニシャルK】さん
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監督李相日
キャスト渡辺謙(男優)槙洋平
宮﨑あおい(女優)槙愛子
松山ケンイチ(男優)田代哲也
池脇千鶴(女優)明日香
広瀬すず(女優)小宮山泉
佐久本宝(男優)知念辰哉
森山未來(男優)田中信吾
粟田麗(女優)小宮山泉の母
妻夫木聡(男優)藤田優馬
綾野剛(男優)大西直人
高畑充希(女優)
原日出子(女優)藤田貴子
ピエール瀧(男優)南条邦久
三浦貴大(男優)北見壮介
田中隆三(男優)
原作吉田修一「怒り」(中公文庫)
脚本李相日
音楽坂本龍一
作曲坂本龍一
編曲坂本龍一
主題歌坂本龍一(坂本龍一 feat.2CELLOS)
撮影笠松則通
製作市川南〔製作〕
東宝(「怒り」製作委員会)
電通(「怒り」製作委員会)
読売新聞社(「怒り」製作委員会)
東宝映画(製作プロダクション)
企画川村元気
プロデューサー川村元気(プロデュース)
山内章弘(エグゼクティブ・プロデューサー)
配給東宝
美術都築雄二
衣装小川久美子(衣装デザイン)
ヘアメイク豊川京子
編集今井剛
録音白取貢
北田雅也(サウンドエフェクト)
照明中村裕樹
その他坂本龍一(指揮・演奏)
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💬口コミ一覧

52.東京出張中、時刻は0時前、いつものように新宿の映画館を後にする。
歌舞伎町の雑踏を抜け、大久保のビジネスホテルまで歩いていく。
その間ずうっと言葉にならない感情がこびりついて離れない。
その感情が、映画のタイトルの通り“怒り”なのか、または“悲しみ”なのか、まったく別の何かなのか、判別がつかなかった。

“怒り”というものは、殆どすべての動物が持つ感情であり、衝動だ。
ただし、その中でも人間が不自由で面倒なのは、“怒り”の矛先を自分自身に向けてしまえることだと思う。
もし、自分自身に対して怒るなんてことが出来なければ、人間はもっと単純で呑気な動物として存在していたことだろう。

この群像劇で描かれる人間たちが抱える“怒り”も然り。
最初は外部に撒き散らせていたとしても、次第に自身の内面に向けられ、やがて膨れ上がったその感情は行き場を見失う。

必然的にそこには悲しみが生まれ、傷つき、絶望に突き落とされる。

「嗚呼、なんて惨い映画なんだろう」と思った。あまりにも悲しくて、胸を掻きむしりたくなった。

ただ同時に、その惨さも、不自由さも、面倒臭さも、悲しみも、そして怒りも、全部ひっくるめて人間なのだと思い知った。
泣き叫ぼうが、怒り狂おうが、何をしようがそれを認めて人間として存在するしか我々に術はないのだと思った。

この惨い映画に安直な救いは無い。
あるのは、声にならない声を虚空に打ち付け、それでも生きていく人間の姿だ。
ラストの烈しく悲しい少女の慟哭はその極みだ。


敢えて言うまでもないが、キャストが皆凄い。
メインキャストのそれぞれがキャリアハイの演技を見せていると言って過言ではない。
渡辺謙の貫禄、宮崎あおいの意地、妻夫木聡の艶めかしさ、綾野剛の妖しさ、松山ケンイチの危うさ、森山未來の狂気、そして、広瀬すずの伝説。
彼らが剥き出す感情の総てを李相日監督がコントロールし、坂本龍一の壮大なスコアが包み込む。
危ういバランスを孕んだ映画だが、ちょっと凄すぎる。
当然作品としての好き嫌いはあろうが、この映画を観ずして今後の日本映画は語れないだろうとすら思える。



自身の感情の整理がまったくつかぬまま、虚無感に苛まれつつ大久保に辿り着いた。
とてもそのまま眠れる気がしなかったので、虚無に反発するように強引に欲望を掻き立て、中華料理屋でラーメンとビールを流し込んだ0時過ぎ。
鉄腕麗人さん [映画館(邦画)] 10点(2016-10-20 23:45:30)
51.ネタバレ 俳優陣の演技力の高さに引きずり込まれる名作。ベテラン勢はいわずもがな、宮崎あおいの演技がすばらしい。佐久本宝、広瀬すずも良い。殺人事件の犯人捜しというサスペンスの要素がこの映画の大きな外枠となっているが、実はそれはそれほど重要ではなく、同時並行的に描かれる3つの物語、犯人と疑われることになる3人を取り巻く人間たちのドラマが中心だ。逆にサスペンスとしてみると、ちょっと不自然な、こじつけ的なところがクローズアップされてしまう。その行動から見て精神病に罹患していると思われる真犯人が、それを隠して普段あれほど好青年な振舞を見せることができるものかは疑問だし、突然露呈される狂気は度を越していて、その狂気が単純に彼が理不尽だと考える社会の暗部に対する”怒り”だけに起因しているものとは思えない。また、信じていた人に裏切られたからといって、その相手を刺殺する行動に出る人間は稀だろう。
エンボさん [DVD(邦画)] 9点(2018-01-02 22:20:39)
50.ネタバレ 鑑賞後は何も言えなかった。ただ愕然としていた。色んな要素の入っている映画である。一つの殺人事件の容疑者3人とその周辺を描くことでこの国の見えにくい、もう一つの側面を描き出している。李相日監督は新潟出身の方ではあるが、日本人映画監督が描くことから逃げている、米兵暴行事件を素材に取り上げていることは感謝したい。
トントさん [DVD(邦画)] 9点(2017-07-22 17:05:19)
49.ネタバレ その人を信じているから、信じていたいから、疑ってしまう・・・ということなのだろうか。

冒頭に紹介される殺人事件の犯人が、本作の登場人物の誰かだということを仄めかす演出をしているので、観ている側の緊張感も高まり、グイグイと引き込まれた。本作はジャンルとしてはドラマに分類されるのだろうが、『犯人探し』というサスペンスが加わることによって、よりスリリングな映画になっている。
全貌をヴェールに包んだ状態から少しずつそれを剥がしなら観客に見せていく、美しいストーリーテリングだ。

千葉、東京、沖縄。3つの場所で別々のストーリーが展開されるのだが、その結末のコントラストも興味深い。
洋平と愛子は信じることを諦めかけたものの、田代をもう一度迎え入れることができた。
直人への疑いが晴れないまま時が過ぎた結果、優馬は予期もしなかった永遠の別れに涙することとなった。
そして、田中を信用していた辰哉は、完全に裏切られることになってしまった。

しかし、こうして見ると実はあまりコントラストにもなっていないような気もする。その人を信じていたかどうかなんて関係なく、裏のありそうな人間を勝手に信じたり疑ったりしていただけで、他の人間が知らなかった現実がただそこにあるって感じ・・・かな?

「辰哉は山神容疑者の顔写真を見ていないから何も疑っていなかっただけなんじゃないか」とも思ったが、例えば洋平は初めから田代に不信感を抱いていたから、彼を八王子の事件の犯人だと疑ったのかもしれない。田代のことを信用していたら、山神に似てるとすら思わなかったんじゃないかな?優馬に関してもそうで、知り合いの多くが空き巣に遭っているということと、若い女性と一緒にいる直人を目撃したことが重なって、直人に不信感を抱いていた。だから、テレビに映った山神の顔が直人に見えてしまっていた、なんてことはないだろうか?

いずれにせよ!良い映画だ。役者たちの熱演ぶりにはただただ感動するしかない。
Y-300さん [映画館(邦画)] 9点(2016-09-27 00:43:27)
48.面白かった。
3人の不審な男の表情と何度も出てくる容疑者のモンタージュは最後まで惹きつけられるし、
3つの物語がまったく混乱することなく頭の中に入ってくる場面展開も心地よく、
何より宮崎あおいががこんなにいい役者だとは思わなかった。
aimihcimuimさん [映画館(邦画)] 9点(2016-09-19 13:35:28)
47.最後まで引き付けられる展開。3人のうち誰が犯人なのか?
クライマックスで犯人が明らかになった時は鳥肌が。そして残り2人の一転して切ないストーリーに涙が。

主役級の役者揃い踏み。
心にズシリと響く作品。こりゃ参った。
tonaoさん [映画館(邦画)] 9点(2016-09-18 06:38:29)
46.ネタバレ 妻夫木さんと綾野剛さんの演技が良かったです。森山未來さんは演技としては100点なんでしょうが、多くのサイコパスはあんなにうるさくないのでそこはちょっと微妙でした(当方精神科医)。以前たまたま某女優さんとお話させて頂く機会があったのですが、「役者は殺人犯と喋ったことがないので、殺人犯を演じる時はどうしても想像で、叫んだり大げさな演技になってしまう」と話されていたのを思い出しました。ただ、3人の中で最も衝動性が高かった人間が犯人だったのは現実世界のサイコパスに即しており良いと思いました。

しかしゲイのセックスシーンとか、米兵のレイプシーンとか見ててきつかった。良い映画だけど、2回目は見たくないというアンビバレンツな感情です。
なすさん [インターネット(邦画)] 8点(2019-02-16 11:35:42)
45.なかなか緊張感があり。
へまちさん [ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-12-03 13:36:31)
44.ネタバレ 演技はみんなしっかりしていて見応えはあるものの、沖縄の米兵問題を絡ませたりストーリー的必然性を感じない所が多々あるのが残念でした。ミスリードだらけで正直誰が犯人かはそこまで重要ではないのでミステリー仕立てにするなら最後まで誰が犯人か分からない方が良かったかもと思います。怒りというタイトルも見終わった後あまりしっくりこず。悪い所も多かったですが映画自体にパワーがあるのでなんだかんだ言って面白かったです
映画大好きっ子さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2017-11-01 22:04:24)
43.ゲイって たくさんいるんだなと驚いたのと、ゲイにとって一番住みよい街は東京なんだろなと思った。
ケンジさん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2017-05-07 18:35:45)
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42.李相日 監督らしい、重厚な物語.. 殺人事件を機に、まったく違う、別々の3つの物語が並列で進行していく..そこには、新宿2丁目ゲイタウン、歌舞伎町..かと思えば、千葉の漁港..そして、リゾート地 沖縄..3種3様の、深くて重い物語が展開される..ずらりと揃った、主役級の役者陣は、すごい!の一言(見応えあり、演技がすばらしい)..起きるエピソードは、恋愛あり、友情あり、親子愛あり、レイプあり、猟奇的事件あり..と、盛りだくさん..監督の力量が、思う存分発揮された仕上がりになっています..私的には、3作続いて社会派の暗くて重~い作品が続いたので..「フラガール」 のような、心に響く感動ものを、次回は期待してます...
コナンが一番さん [DVD(邦画)] 8点(2017-05-05 19:54:43)
41.ネタバレ 鑑賞してから3週間経過し、ようやく気持ちも落ち着きレビューが可能な状態になった。
それほどに、本作は観る人の心に重くのしかかる作品だった。

本サイトにてレビュアー登録されている方の殆どは恐らく本作を鑑賞されている筈。
にも関わらず、2016/11/25時点のレビュー数は僅か「13」。
邪推ながら、皆、自分の気持ちをどの様に文章に表せば良いのか少なからず迷われているのではないだろうか。 

物語の発端は今や日本の原風景になりつつ有る、何処にでも有る新興住宅地で起こった凄惨な殺人事件。
この殺人事件の犯人探しが物語を進めていく上で織物の縦糸の様な役目を果たし、
今の日本を司る大多数を占める市井の人々が横糸の役目を果たす。
そして、格差社会・LGBT・社会的弱者の存在・沖縄問題と言う社会的な問題は、
織物に鮮烈な印象と陰影を与える指し色の様なものだと思う。

本作で綴られる幾つかのエピソード全てをここで仔細に記述するつもりは無いが、
それらエピソードを通じて提示される様々な問題・通切な思いは、
日本に住んでいる者ならば程度の差こそあれ少なからず感じている事ばかりで有り、
たちの悪い事に小市民の存在では解決など到底不可能な事ばかりだ。

その様々な「問題」の中で翻弄されて行く登場人物達を観ながら、スクリーンのこちら側にいる私は
ただ、どうしようも無い思いを抱いた。 これこそがまさしく製作者側が訴えたかった「怒り」だったのだと思う。
この思いは本作を鑑賞しなければ恐らく判らないだろう。

登場人物は皆、神懸り的な演技をしている。
特に宮崎あおいと綾野剛は素晴らしい演技をしており鮮烈な印象を残す。

青い海と白い砂浜、風光明媚な光景とは真逆の現実がそこには確実に有り、
本作を観る・観ないで、今の日本を取り巻く様々な出来事に対する印象は確実に変わる。
映画の力をまた別の形で思い知らされた。
たくわんさん [映画館(邦画)] 8点(2016-11-25 13:27:38)
👍 1
40.他者への怒りに感情が高ぶり
世間への怒りに疎外感を募らせて
社会への怒りに無力を感じ
自分への怒りに絶望する

事件の犯人はだれなのか?

怒りとは?

見終わったときには、
日常の中には怒りと悲しみと後悔や希望と絶望が混在していることを改めて思い知らされる。
確実に「怒り」は常にそこにあるのだが、
他者の真剣さは自分にとってはまるで絵空事のようであり論理的に理解はできても、
心情的に本質的な意味で伝わっていない。
善悪の尺度だけでは測れない、言葉だけでも表現できない「怒り」
彼等の持つそれぞれの怒りと向き合うとき、あなたは何を感じるだろうか?

【贅沢なストーリー展開】

一つの事件を核として3つのストーリーが進んでいきますが、
主役級を集めた豪華キャストだからこそ成立している重厚な3つのストーリー。
映画3本分のそれぞれの見どころだけを再編集しているのだから面白くないわけがない。
いやダイジェストなので飽きる間がないと言った方がよいのか?

【圧倒的な演技力】

演劇の舞台を見ているような緊張感とドキュメンタリーのような透明感に圧倒されました。
映画館では派手なアクション映画を見るべきだと思っていましたが、
圧倒的な演技力に気圧される映画こそ映画館でその世界観にドップリと浸るべきです。

見事な小姑ぶりの池脇千鶴と、松山ケンイチの得体のしれない抑えた空気感の不気味さ

現実主義の妻夫木聡の狡猾さと、虚構の世界の住人のような綾野剛の優しさと共にある儚げな薄気味悪さ

広瀬すずの天真爛漫な明るさと、森山未來の滑りのある笑顔に見え隠れする影

とにかくすべてのキャスティングが素晴らしいのと、彼らの演技にただただ脱帽するばかり。

特に宮崎あおいの孤高の存在感は圧巻ですが、
その宮崎あおいですら隙あらば喰らいつくす勢いのモビーディックのような渡辺謙には戦慄すら覚えました。

【余韻を楽しめる映画】

原作は未読ですが、原作には4つ目のストーリーが存在するらしいので読んでみたくなりました。
重いテーマの重厚な作品ですが、ひたすら気分が悪くなるような重さではないので、
秋の夜長に余韻を楽しめるとても良い映画でした。
はいぷさん [映画館(邦画)] 8点(2016-10-19 14:37:31)
39.原作・吉田修一、監督・李相日という『悪人』コンビということで大いに期待していたが、期待に違わずの出来栄え。『悪人』同様、キャストの良さで描き切った感じ。ただ3つのドラマがもっと絡むのかと思ったが、現実的にはこれでいいのかも。
Q兵衛さん [映画館(邦画)] 8点(2016-10-19 06:51:53)
38.ネタバレ  三人の不審者と、それを取り巻く人々の物語。三人のうちの誰かが殺人犯だが、謎解きは実はどうでもよかったりする。千葉編・東京編・沖縄編に分かれていて、前の2つには雨や夜のシーンがあり、陰鬱なシーンが続くが、若い二人が無人島に渡る沖縄編は、田中の開放的性格もあって、昼の快晴のシーンが続く。沖縄の青い海と空はひときわ美しく、人を疑うことを知らない濁りのない二人の心を表しているかのようだ。

 泉が星島に着いたとき、米軍機が爆音とともに沖縄の青い空を切り裂くように飛ぶのは、後に彼女の心と体を貫く衝撃のメタファーだ。
 辰哉は、父の反基地運動に理解がない。それで泉に「あんなことして、何か変えられるのかな」と言う。だがその同じ問いはほどなく「辰哉君言ったよね、あんなことして何が変わるのかって」という形で、自身に降りかかる。辰哉は、どうあがいても泉の心に寄り添えないという現実に打ちのめされる。この後辰哉は一人でボートに乗り、星島に行く。これは二人で過ごす最後のシーンで、おそらく二人は一生会うことはないのだろう。
 辰哉の事件を知った泉は、引きこもりを脱し一人で星島に渡る。田中のいた廃屋には「米兵にヤラれてる女を見た 知ってる女だった ウケる」という消された文字があった。辰哉は田中を殺した動機を問われるから、泉を守るため文字を消したのだ。
 泉は海に向かって駆けだす。自分の心の傷にとらわれ、辰哉の心の傷に寄り添うことができず、取り返しのつかない事態へと追い込んでしまった。彼女は浜辺で一人叫ぶ。無人島だから、彼女の苦しみと痛みは誰にも届くことはない。しかし彼女は自分の殻から抜け出し、外の世界に向かって叫んだ。沖縄の青い海は、どこまでも美しい。
高橋幸二さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-05-25 09:44:41)
37.ネタバレ 「悪人」の監督ですし、あらすじに興味をひかれ鑑賞。
やっぱりひと味もふた味も違うと感じます。日本人監督には表現できないヒリヒリ感というものがちゃんとあるように思う。
社会派サスペンスの群像劇、三者それぞれに社会問題が割り当てられて最後まで交わることはないんですが
全体的には見応えのある作品だと思います。
怨恨が動機のように感じる殺人事件が発端になって展開していくも、最初は焦点がどこにあるのか何を語ろうとしているのか
わからなくてちょっと戸惑う、しかし凄惨な殺害現場を初っ端に見せられるので、???と思いながらも見続けじゃうんですねぇ、これが。
社会問題がいくつか掲げられているんですが、三つのパートに共通するのは信頼関係ですかね。
しかし信頼とは結果であり、そうそう簡単に得られるものではなく、やっと得られたと思っても確実とも言えず無くすときは一瞬ですし、
一点の曇りもなく信頼しきる、できるって人間同士ではなかなか困難なことかもしれないなと。

どこがと言われたらラストが物足りなかったです、みんな泣いたり叫んだりで終わってほしくなかったな。怒りに対する答えが出ないままなんですよ。
怒りの矛先や、人々の怒りが世の中を変える、変えてきたっていうのがわかるものがほしかったです。
ロケーション、カメラワークは一級品だと思います。

キャストも豪華、でもすみません沖縄の男の子はもうちょっとなんとかならなかったのかと、ほんとにすみません。
そして未だに森山未來と柄本時生の区別ができない私、柄本佑は大丈夫です。
鑑賞後、ソダーバーグの「トラフィック」が浮かんだのでした、麻薬問題をテーマにした三者のアンサンブルだったけど。
愛子ちゃんを見ながらジュリエット・ルイスも浮かびました。
envyさん [インターネット(邦画)] 7点(2022-03-16 15:29:59)
36.しっかりした脚本と、これでもかという豪華な俳優たち。内容的にも一番好きなタイプの映画です。ラストに救いが感じられたのも良かったです。豪華俳優陣のなかでも宮﨑あおいの背中の演技は断トツでした、途中から音楽がいやに耳につくな~これでもかという同じテーマの繰り返しにうんざりしていたら・・・・・坂本龍一でした。残念。
ブッキングパパさん [インターネット(邦画)] 7点(2021-04-29 18:45:42)
35.人を見下す事で自己を保っていた人間に、かわいそうだと手を差し伸べると殺意を持たれて殺されてしまう…なんという怖い話だ。

それはそれとして、よく出来たストーリーかと言えばそうでもない。最後まで飽きずに見せられたという点では良かったが。
妻夫木のパート要るかなぁ、、確かに殺人事件の間接的被害者と言えばそうだけど。

宮崎あおいのパート、これはなかなか良い!
宮崎あおいの演じる女の子のキャラが素晴らしく立っている。単にメンヘラかもしれないが、人間らしくてリアリティがあって可愛らしい。

広瀬すずの襲われるシーンは気分が悪くなるが、沖縄基地問題として考えれば仕方ない?いや、八王子の殺人事件と沖縄基地問題のどこに関連性があるんだよ!

というわけで、最後まで見る者を飽きさせない展開は見事だが、飽きさせない為に不要だったと思わせられる挿話が多く、悪い意味での騙された感が残った。
にじばぶさん [インターネット(邦画)] 7点(2020-07-04 18:37:20)
👍 1
34.ネタバレ ストーリーや展開的には巧妙とは言えない点もあります。
ちょっとこじつけっぽいというか。わざわざというか。
でも同時進行している3つのストーリーの登場人物たちのキャラクターや、その人間たちの関係性など
見たあとに振り返ってみるとなるほどなぁと思うのでどちらかといえば好きです。
信じた者、疑った者、沖縄軍基地のアメリカ人も含め、人間って滑稽で悲しい。
見て1ヶ月経ってもたまに思い出しては、なんて皮肉な、、と思います。
そしてやはり教授の音楽が人間の暗い部分を見事に演出しているので6点に1点プラス!
R.lawrenceさん [DVD(邦画)] 7点(2019-04-15 17:42:50)
33.ネタバレ 面白かったです。
なんか、似た系統の顔の役者を揃えているなあと思ったら、そういう理由だったのですね。
3つのよそ者のストーリーをリンゼイさん事件をからめつつ、さて、誰が犯人でしょうというストーリー展開はよくできていて面白い。
ただ、答えが、そのままって!
途中まで誰が犯人なのか、どれも怪しいと思っていたのですが、市橋が整形し、沖縄の離島で生活し、髪を伸ばして捕まったのを思い出すと、
まさか、森山未來じゃないよなあ〜と疑いながら観てしまい、やっぱりお前かい!と突っ込みたくなりました。
その部分で1点減点です。じゃなければ8点くらいの作品でした。
シネマファン55号さん [インターネット(邦画)] 7点(2019-01-08 13:42:56)
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【点数情報】

Review人数 52人
平均点数 6.33点
000.00%
100.00%
211.92%
335.77%
447.69%
51121.15%
659.62%
71426.92%
8815.38%
959.62%
1011.92%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 5.00点 Review1人
2 ストーリー評価 6.00点 Review2人
3 鑑賞後の後味 6.50点 Review2人
4 音楽評価 8.00点 Review1人
5 感泣評価 6.50点 Review2人

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