映画『シン・ウルトラマン』の口コミ・レビュー

シン・ウルトラマン

[シンウルトラマン]
2022年上映時間:112分
平均点:6.29 / 10(Review 98人) (点数分布表示)
公開開始日(2022-05-13)
公開終了日(2022-11-18)
アクションSFシリーズもの特撮ものTVの映画化モンスター映画
新規登録(2021-02-10)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2024-06-25)【イニシャルK】さん
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監督樋口真嗣
尾上克郎(准監督)
轟木一騎(副監督)
庵野秀明(総監修)
助監督摩砂雪(監督補)
キャスト斎藤工(男優)神永新二(禍特対・作戦立案担当官 警視庁公安部より出向)
長澤まさみ(女優)浅見弘子(禍特対・分析官 途中加入 公安調査庁より出向 元二ノ四分析官 上席調査官)
西島秀俊(男優)田村君男(禍特対・班長 防衛省防衛政策局より出向)
有岡大貴(男優)滝明久(禍特対・非粒子物理学者 城北大学理学研究科非粒子物理学専攻)
早見あかり(女優)船縁由美(禍特対・汎用生物学者 文部科学省より出向)
田中哲司(男優)宗像龍彦(禍特対・室長)
山本耕史(男優)外星人第0号・メフィラス
岩松了(男優)小室肇(防災大臣)
嶋田久作(男優)大隈泰司(内閣総理大臣)
益岡徹(男優)狩場邦彦(防衛大臣)
山崎一(男優)中西誠一(外務大臣)
長塚圭史(男優)早坂(陸自戦闘団長)
和田聰宏(男優)加賀美(警視庁警備部公安課)
竹野内豊(男優)政府の男
堀内正美(男優)内閣官房長官
利重剛(男優)首相補佐官
國本鍾建(男優)
赤堀雅秋(男優)
島津健太郎(男優)
白石和彌(男優)居酒屋の主人
真田幹也(男優)
イワゴウサトシ(男優)
大場泰正(男優)
屋敷紘子(女優)
高橋一生ウルトラマン
山寺宏一ゾーフィ
津田健次郎外星人・ザラブ
脚本庵野秀明
音楽鷺巣詩郎
宮内國郎
北原京子(音楽プロデューサー)
庵野秀明(選曲)
作詞米津玄師「M八七」
作曲米津玄師「M八七」
編曲米津玄師「M八七」
天野正道
鷺巣詩郎
主題歌米津玄師「M八七」
挿入曲五木ひろし「小鳥」
撮影市川修
尾上克郎
摩砂雪
轟木一騎
庵野秀明
樋口真嗣
製作庵野秀明
市川南〔製作〕
円谷プロダクション(「シン・ウルトラマン」製作委員会)
東宝(「シン・ウルトラマン」製作委員会)
スタジオカラー(「シン・ウルトラマン」製作委員会)
企画庵野秀明
大月俊倫(企画協力)
中島かずき(企画協力)
プロデューサー山内章弘(協力プロデューサー)
制作TOHOスタジオ(制作プロダクション)
配給東宝
特撮佐藤敦紀(VFXスーパーバイザー)
古谷敏(ウルトラマンCG原型モデル)
三池敏夫(CGビルアセット監修/特殊美術)
白組(VFX)
摩砂雪(アクションパートヴァーチャルカメラマン)
轟木一騎(アクションパートヴァーチャルカメラマン)
作画轟木一騎(画コンテ)
樋口真嗣(画コンテ)
摩砂雪(画コンテ)
庵野秀明(画コンテ)
美術林田裕至
庵野秀明(コンセプトデザイン/タイトルロゴデザイン)
前田真宏(デザイン)
山下いくと(デザイン)
竹谷隆之(デザイン)
原口智生(ウルトラマン第二号雛型着彩)
振付古谷敏(モーションアクションアクター)
庵野秀明(モーションアクションアクター)
衣装伊賀大介(スタイリスト)
編集庵野秀明
録音山田陽(整音)
照明吉角荘介
その他庵野秀明(ティザーポスター・ティザーチラシ表面デザイン/総宣伝監修)
轟木一騎(ティザーポスター・ティザーチラシ表面デザイン)
原口智生(資料協力)
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💬口コミ一覧

98.ネタバレ やっぱ、この庵野路線の映画、エヴァも含めて、なんか好きやわー。もう始まった瞬間からワクワが止まらんです。役者を映す構図も他の人の脇の間から映したり、めっちゃ机の下から映したり、いちいち楽しくて、観てて全然飽きひん。これはもう、庵野の世界観や表現が僕の面白いとゆう感性にぴったりフィットしてるとしか言いようがありません。ストーリーも設定も怪獣とウルトラマンとの戦いも各キャラもどれをとっても、おもろいなー以外感想が出てこないです。アッとゆうまに映画が終わってしまって、もっと長く観たかったです。しかしゾフィーとゼットンの設定には、え、そんな設定にするんやーって驚きました。
なにわ君さん [インターネット(邦画)] 10点(2022-11-21 20:21:26)
👍 2
97.ネタバレ そこまでウルトラマンに思い入れがあるわけでは無い自分ですが、どういう展開になるのか全く読めずに最初っから最後までずっとワクワクしながら見られました。ザラブ星人→メフィラス星人の展開は同じようなことを繰り返してるのに後者の方が圧倒的に面白く感じるように計算されていて庵野監督の発想と構成力が非常に素晴らしかった。ゾフィー登場からメフィラス星人撤退の流れが今回1番シビれましたね。実写の方はシンゴジラに続いて個人的に大当たりなので次に公開予定のシン仮面ライダーも期待しています。
映画大好きっ子さん [インターネット(邦画)] 10点(2022-11-18 22:53:25)
96.ネタバレ 庵野監督と同世代のやつしか共感出来ない部分はあるよこの映画。俺は庵野の世代だからわかる。
昭和40年頃にあったウルトラマンというテレビ番組は現代までおよそ50年の長きにわたり語り継がれてきた。月日の流れる間にウルトラマンというコンテンツはウルトラマンをウルトラマンたらしめる因子が抽出濃縮デフォルメされ、単なる子供向け怪獣映画とは異なる存在として現代まで生きて在り続けてきた。
このシン・ウルトラマンはそう、その現代に存在する人々のイメージ、もうセピア色に色褪せているはずなのに今も生き生きと身近に在るその姿を忠実に映像化したものと言えるだろう。
変にオリジナリティや改編を施すことなく、語り継がれ変化した現代の標準的イメージ、「おまえらこういうイメージだろ?」というポイントを突き詰めて制作したに違いない。
詳細を挙げればキリがなくなるが、
例えばゼットンは当時は普通に登場したカミキリムシの怪獣に過ぎず、しかし唐突にウルトラマンは負けてしまったのだ。ゼットンが強かったわけではなく何故か唐突にウルトラマンは敗け、井出隊員の作成した冗談みたいにチャチなペンシル爆弾であっさりやっつけたというのが正直なところであろう。しかし長い年月を経てゼットンはその本来の映像から変わっていき、ある意味神格化された存在にまで成り上がって今日がある。
この映画のゼットンはまさにその神格化された存在としての描写にこだわっていた。ゼットンと言えば今や”一兆度の火球”なのであるが、当時そんなスペックが注目されたことはなかったよ。映画では一兆度の火球という単語をきちんと投入していた。
現代のウルトラマン像はでは一体どうやって調査したのかと考えれば、それはやはり庵野だろうね。庵野氏の中にある今のウルトラマンを描いたんだろう。
彼と私で異なると感じたのは、ザラブ星人とメフィラス星人のキャラかな。そこはちょっと違うんじゃねって感じ。ザラブ、メフィラス出すならさ、あれよりもさ、そこはダダでしょ。ダダ。あとバルタン星人。
冒頭のウルトラQのゴメスあたりの導入はなかなか良かったよ、懐かしくて。
効果音も当時のものに似せてあったね。
俺はウルトラマンのリアルでテレビ見てた世代だからよーくわかってるんだけど、そういう世代じゃないとピンとはこないかもなあ。
ゴジラはもっと普遍的に全世代に親しまれていたわけだから映画評価はウルトラマンのほうが低めになるんだろうなあ。
小鮒さん [映画館(邦画)] 10点(2022-05-19 00:14:02)
95.ネタバレ 光の国からの超人が大、大、大好きで、
史上最高に近い期待感を持って、初日に観ました。
もう、死ぬかと思うほど待って、待って、やっと観れました。
TOHOシネマズなんばスクリーン2:IMAX(画角は全編普通のシネマスコープサイズ)。
老人25%、中年60%、若者15%くらいの割合で満席でした。

結論。
最高に面白かったです。
こんなに血湧き肉躍りながら楽しんだのは久しぶりです。
本当に長いこと待った甲斐がありました。
このくらい頑張って作っていただいたら、大満足です。
ありがとうございました。

まず、オープニングのタイトルの出方ですでに泣きそうになりました。
そして、それに続くTVシリーズ前作の有効的転用と怒涛の圧縮展開。
あっと言う間に懐かしさと幸福感で満たされました。
心の中で拳をにぎりしめ、「よっしゃー、許す!」と叫びました。

タイトルロールが登場。その佇まいの美しさにまいりました。
2つの対象と対戦するときの動きがカッコよくて、TVと同じBGMも
相まって、ついに泣きました。
小学生のとき、白黒TVで見てたときの興奮が蘇りました。
このシーンだけでも観た甲斐があったというもんです。
また、オリジナルへのオマージュの数々がどれも好きです。

ただ、役者さんたちの演技に?マークがつく点が残念でした。

<不合格>(ご本人及び関係者の方々、どうぞお許しください)
・専従組織の非粒子物理学者
・専従組織の汎用生物学者
・専従組織の分析官(ぎりぎり不合格)
・専従組織の班長(ぎりぎり不合格)
  ※演技しました感が拭えませんでした、すいません

<合格よ、chu!>
・専従組織の室長(この人はうまい)
・外星人第0号
・専従組織の作戦立案担当官
・サプライズ出演の政府要人

あと、CGが微妙でした。

予告動画のとき、CGがチープだという指摘に
監督さんは、デジタル処理過程でデコードがうまくいかなかったのかな、
本編ではそんなことはない、などとおっしゃていた気がしますが、
本編でもやはり予告と同じようにヌメーッとしてて、ソフビ感としていました。
TV放映のときのぬいぐるみ感とか、手作り感を出すためにわざとチープなCGにしたんでしょうか。
冒頭の、TVシリーズ前作の転用のときはCGの質感が現実っぽかったように思います。
そのクオリティで統一してやってほしかったです。

でも、それもこれも作品総体の素晴らしさの前には、重箱の隅をつつくような所業です。
その素晴らしさは、ぜひ、銀幕でご自身の目でお確かめください。

映画って、本当にいいもんですね。
また、ご一緒に楽しんでまいりましょう。
大通り・ヘップバーンさん [映画館(邦画)] 10点(2022-05-14 16:26:29)
94.ネタバレ やはりどうしても、同じ「シン」を冠した、庵野&樋口の前作「シン・ゴジラ」と比較してしまいますね。オリジナルからして「ウルトラマン」は「ゴジラ」などに比べて、わかりやすい子供向けスーパーヒーロー作品であり、あのマンガチックなウルトラマンの造形を生かしたまま、作品に人間社会のリアルを落とし込むようなアプローチをしたところで、「シン・ゴジラ」を超えることは難しいと思われます。そんな中、長澤まさみの魅力を最大限引き出すことに注力したのは、大正解だったと思います。前作「シン・ゴジラ」の石原さとみの熱演は評価していますが、素のタレントとして見たとき、個人的に圧倒的に長澤まさみの方に魅力を感じるということもあり、ポイント高いです。巨人化GJ! 巨まさみGJです!きょまさみ(※)しかないと感じました(※筆者注:わかりみ的な何かか?詳細不明)。あと特筆すべきは山本耕史ですね。知的かつ胡散臭い宇宙人役をここまでなりきって演じられるとは。前作「シン・ゴジラ」が、人物を大量に登場させ、役者に演技をさせず、キャラ造形は、肩書や立場などによるところを大きくし、人間的描写による味付けを極力削ぎ落しているのに対して(これにより、唯一マンガチックなキャラ付けがなされた石原さとみが悪目立ちしてしまったのは否めない)、本作は、全体的にマンガチックで、比較的キャラクターのバランスがとれていると思います。まあ、普通の娯楽作品に近くなったとも言えますが。その分、緊迫感や切迫感は薄くなりますね。
camusonさん [インターネット(字幕)] 9点(2023-05-19 17:50:42)
93.ネタバレ 「ウルトラセブン」と「空想科学読本」と「とり・みき先生のSFマンガ」を混ぜたような「シン・ウルトラマン」。雑なCGのようなシーン(直立して話したりするウルトラマンなど)や、大事件が起きているのになんかこじんまりとした界隈で話が進んだりするのは、それがウルトラマンらしい趣きなんだと思っています。つまり、あえてそうしていると。よかった。【追記】もしかして、ブラウン管で見るのが最適な映画だったりして(困難)。テレビの画面にこそ、なじむんじゃないか。
なたねさん [インターネット(邦画)] 9点(2022-11-18 20:43:28)
👍 1
92.ネタバレ 観たい人はほぼ観終えたであろうタイミングでやっと劇場鑑賞。それも私自身久々の映画館来訪で、ノーラン監督の『テネット』以来のご無沙汰ぶり。今回出張で地元を抜け出したついでに念願を叶えました(生活圏内には新作が公開される映画館はありません)。空白の約2年間の間に料金も値上がりしたようで、ちょっとした浦島太郎気分です。コロナ恨めしや。早く気軽に劇場鑑賞やライブに行ける世の中になって欲しいものです。すみません、舞い上がって前置きが長くなりました。感想に入ります。
率直に言うと想像以上に「面白くなかった」です。少なくとも『シン・ゴジラ』のようなエンタメ性は感じられず、ひたすらマニアックなオタク志向のエピソードが続きました。間口は狭く、敷居は高く。物語に起伏が無いので、ともすれば退屈してしまうかもしれません。しかし面白くないから駄目だとは思いません。少なくとも本作にはウルトラマン愛が詰まっていました。本気でウルトラマンを空想科学で検証し、現代にアップデートさせた努力に拍手を送りたいです。メフィラス星人やゼットンの新解釈とその帰結。ゾフィーではなくゾーフィの呼称。その拘りはリスペクトに値します。ただし、長澤まさみさんのケツ叩き癖など、おじさん丸出しのギャグは如何なものでしょう。センスは欠片も無く、シラケる御仁も多いに違いありません。それが分からぬ監督ではないでしょうに。あるいは監督は腹を括ったのでしょうか。おじさんの、おじさんによる、おじさんのためのウルトラマン宣言。その判断が賢明とは思いませんが、かつてウルトラマンに心を奪われたおじさんである私が、本作を否定できるはずもありません。「そんなに人間が好きになったのかウルトラマン」その台詞を聞けただけでもう何も言いますまい。見事な「大人だまし」映画でありました。
目隠シストさん [映画館(邦画)] 9点(2022-07-08 20:59:46)
👍 3
91.ネタバレ  ゴジラ映画が低迷を極めていた時見た「ガメラ」、あの衝撃に匹敵する作品でした。恐怖映画たる「シン・ゴジラ」とは全く異なる空想特撮映画として凛とそびえたっていました。二時間をかけて一匹の怪獣を見せた前作とは違い三十分番組を五つ繋げたような構成がまずウルトラマンの本質をついていました。
 作品冒頭にすでに登場した五匹の怪獣を見せたあたりにウルトラQを感じ、怪獣との戦いにウルトラマンを味わい、異星人との絡みにウルトラセブンを思い出しました。CGがリアルじゃない事なんてあの頃の特撮へのオマージュとしか思えませんでした。庵野さんのとがったセンスを樋口監督が見やすくしてくれた感があり非常にナイスです。
 さて、ちょっと理屈こねますが、あの頃は「しらけ」とか言って大学紛争で大騒ぎをしたにも関わらず社会を変えることが出来ずにニヒリズム(虚無主義)が問題になってたんです。この映画にもそんなシーンがあります。私個人がニヒリズムを克服するのに有効と思うのがヒロイズムです。ところが、いろんな人のいろんなヒロイズムはぶつかり合ってしまうこともあって難しんです。そんな時はどうするのか?話し合うんです。リピアもメフィスト星人やゾーフィと話してましたよね。話し合いは大事なことです。
 ここまで怪獣って書きましたが、禍威獣ですね。結局、この字を当てないと「カトクタイ」って言葉が使えないんですね。まさか今時科学特捜隊なんていくら何でも使えないでしょ。そういう事だと思います。
 最後、最後の戦いに赴く神永を見送る浅見はキスしませんでした。するのかなーとドキドキしながら見てましたが、しませんでした。これは、日本映画の心意気だと思いました。日本には日本の伝統と良識がある。その表明だと。ありがとう。うれしかったよ。
たこのすさん [映画館(邦画)] 9点(2022-05-24 01:04:54)
👍 4
90.ネタバレ 私は昭和シリーズには間に合わず平成シリーズの頃には卒業していたので、これがウルトラマン映画初鑑賞です。
夕方の再放送をかぶり付きで見ていた私には、子供時代の神格化されたアイコンを前に面白いという感想しか出てきません。
最後の肩透かし気味のラストもこれが今風なのかな、と納得しています。
できれば子供の時に大スクリーンで観てみたかったのですが、きっとお母さんを質問攻めにして困らせていたでしょう。
4吉さん [映画館(邦画)] 9点(2022-05-22 20:52:23)
👍 1
89.ネタバレ 勝手に刻みますが8.5点。公開まで非常に待たされ、予告編を何回見たことか。ハードルを上げ切った中でも本編は楽しめました。そのうえでですが、ウルトラQ禍威獣=ネロンガ=ガボラ>ザラブ>メフィラス=ゼットン(符号は禍威獣の個人的なクォリティ)で、残念なことに予告編の禍威獣がMAXでしたね。メフィラス・・・いや、瘠せたね。ゼットン・・・どこ?誰?残念だけどウルトラセブンはないんだろうなあ。
ラスリープさん [映画館(邦画)] 8点(2025-05-19 21:27:27)
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88.ネタバレ 良かったです。
ウルトラマンは時代によって、そして自分がどのシリーズをいつ頃見たかによって、ものすごく感想が変わるものなんです。
カラータイマーがないとか、肌の色が変わるのはおかしいとか、みんな自分が昔見た時代にあっていないと、違和感バリバリで文句を言います。
普通は、みんな思い入れが凄い子供時代に見ていますからね。
でも、最初期のウルトラマンデザインには実はカラータイマーはないし、着ぐるみのためどうしようもなくつけてしまった背びれもありません。
怪獣の成り立ちも、全然違ったりします。
だからこそ、庵野が自分の見たかったオリジナルを再現したのは良かったのです。誰がどんな文句をつけようとも。
個人的には、科特隊(本作では禍特対)の制服はオレンジであって欲しかったし、ゼットンとの闘いはもっとスケール感が欲しかったけれども、それも単なる個人の感想。オタク代表の庵野がウルトラマンをどう見ていたかを見られただけで満足です。
斎藤工は素晴らしかったですし、それ以上に山本耕史のメフィラスは、はまり役でした。
シン・エヴァ、シン・ゴジ、子供のころのこだわり、そういった先入観を外して見てください。これこそ庵野のウルトラマンです。
えんでばーさん [映画館(邦画)] 8点(2024-07-02 18:55:47)
👍 2
87.ネタバレ “怪獣vs超人バトル”というコンセプトだった元祖ウルトラマンの、“宇宙人であるウルトラマンと異星人の係わり”という隠れテーマに注目した映画化は良い着目点だなと思います。登場するザラブやメフィラスには“外星人”という呼称が使われていますが、ここは個人的には興味深かったところです。ザラブやメフィラスは人類というか日本政府に武力か知力かの違いはあっても特殊権益を求めていますが、これはロシア・英国・米国などが江戸幕府に開国を求めてきた幕末の情勢に似ているところがありませんか。つまり令和の時代に開国と言うか降伏を要求してきたのは、外人ならぬ外(星)人だった!なんてちょっと捻くれた観方かもしれませんがね(笑)。 樋口真嗣が監督なので正直期待感は低かったんですが、どうしてどうして、けっこう見応えがありましたね、庵野秀明が総監督なだけはあります。まさかのウルトラQの怪獣たちから物語が始まり、禍威獣ネロンガと禍威獣ガボラと元祖登場の怪獣の進化形が登場。びっくりしたのはガボラの造形で、頭部が完全にドリルなんだけどなんとそこがパックリ開いて元祖と同じようなひまわりの様な襟が開くところ、こんなこと良う考えつくわ!笑っちゃうのは「パゴス・ネロンガ・ガボラ、どれも頭部や背中の形状が違うだけで首から下の部位はどれも酷似している、まるでアタッチメントしているみたい」というセリフがあったことで、実はオリジナルではこの三体はバラゴンのスーツを順番に改造して撮影されていたというのは有名な話し、マニアは思わずニヤリとさせられる楽屋オチでした。禍威獣の登場はここまでであとはザラブやメフィラスそして偽ウルトラマンとの対決となるけど、やはり強烈だったのは巨大女・長澤まさみに尽きるでしょう。この巨大女のフィギュアを海洋堂あたりが販売すれば、けっこうヒットするんじゃないかな。やっぱこの映画では長澤まさみの存在感が光っていましたね。人間の姿形をしているとはいえ、ウルトラマンとメフィラスが居酒屋で一杯やりながら地球征服の密談をするなんてこれも爆笑、しかも割り勘とはね(笑)。あとメフィラス、お前好きなフレーズが多すぎだ、どんだけ日本語に詳しいんだよ! ザラブやメフィラスは中途半端に退場して地球とだけでなく太陽系自体を宇宙の秩序を守るために消滅させようとするのが、ウルトラマンの同僚であるゾフィーというかウルトラマンの故郷である光の星の意思であるというところは斬新な脚本かと思います。オリジナルでもウルトラマンを倒したゼットンが登場しますが、ゼットンが生命体ではなくマシーンだという設定も良かったな。 ウルトラマンの造形は、カラータイマーが無かったが、エネルギーの消費量は赤い縞の色変によって判るという設定、やはりCGの効用でオリジナル版のスーツの弛みが無い姿は見惚れてしまいますね。飛翔するところもカッコいいけど、飛び立つときの「シュワッチ」がなかったのはちょっと寂しかったかな。
S&Sさん [CS・衛星(邦画)] 8点(2023-11-21 23:26:56)
86.ネタバレ  昭和ウルトラマンの再放送を見て育った自分です。つい最近もウルトラセブンの再放送に齧り付きでした。その上での感想です。
 とても美しい映画でした。観て良かった。愚かな地球人へ無償の愛を注いでくれたウルトラマンを思いっきり応援出来たし、ラストもきちんと本家と同じく、寂しかったけど綺麗に締めてくれました。ゼットンに至っては本家以上の絶望感。おかげでゼットンという名前の由来を初めて自分なりに解釈出来ました。ゼットンって格闘してるイメージが無いんですよね。あのポーズのまま佇んでひたすら強い。このゼットンシステムは本家のハイパー化。最後の敵にふさわしい迫力です。
 他の怪獣もカッコ良かったし、アクションもよく作られてたと思います。ザラブの伽藍堂造形は秀逸だと思います。
 それとこれはかなり強調したい所なんですが…この映画は長澤まさみファンのためのイメージVとして見ても大変優れていると思います。セカチュー以来久々に長澤まさみファンになりました。女をこんなに綺麗に撮れるんだ凄いな庵野。自分でケツばちんばちんやるとか余所で見れない事をようやってくれるじゃありませんか。分かってますね。最後の出撃の時はチューくらいしろよ!って思いましたが、いやこっちはもうすっかり長澤まさみファンと化してるのでそれは無くて良かったです。空気読めてますね。

 惜しむらくはメフィラスとのやりとりです。本家では傑作として名高いこのエピソード。メフィラス星人は純朴な子供の人類愛を唯一の判断材料として侵略を試みる訳ですが、これは怪獣というパワーファイター達との普段通りの戦いと違い、時には「地球人類より高度な知的生命体」の侵略も受けるという事、さらに彼らがどんな手段を用いるかという大変興味深く個性的な表現であり、且つウルトラマンという作品の品格をワンランク押し上げるのに十分な効果を発揮したと思われます。それがこの映画では何だか普通に大人同士の政治的な駆け引きに勝ちましたになっちゃった。うーんあまりスマートじゃない。ただの詐欺だ。映画を最後まで観ればこれも確かに納得で、人類は愚かな存在だから滅亡させられちゃうんだという客観的な説得力に繋がってしまうんですね。構成上そうなるのは仕方ないっちゃ仕方ないんですが、やはり本家メフィラスのやり方が渋くてカッコ良かっただけに、そこは残念でした。
 それとやっぱりね、「シン」とついていてもウルトラマンとはノスタルジックな作品だと思うんですよ。本家ファンがいかに当時を懐かしんで楽しめるかはとても重要。フラッシュビームの音も聞けたし、あの戦闘BGMも新録で聴けたし、腕を突き出して向かってくる変身ポーズも見れた。出来れば飛び立つ時に「しぇあっ!」と言って欲しかったなぁ。

 余談ですがスタッフロールで「モーションアクションアクター 古谷 敏 庵野 秀明」と2人の「ウルトラマン」が併記されててちょっと感慨深くてニヤリとしてしまいました。
にしきのさん [インターネット(邦画)] 8点(2022-11-30 02:20:33)
👍 4
85.ネタバレ ★素直に面白かった。庵野さんがオタク全開で好き放題やってるな、という感じがそこかしこに伝わってきた。 ★シン・ゴジラみたいに社会性の強く出た作品ではもともとないので~製作者の意図はともかく、要するに子供たちをターゲットとしたヒーローものだし~それをできるだけ大人の鑑賞にも耐えるもの(子供だまし、ご都合主義でない)にするための演出には凝りまくってたと思います。 ★ウルトラマンが音速を突破する描写、スペシウム光線のプラズマ効果、ハイテンポなバトル、ゴジラほどではないが政治と軍事ネタ、自衛隊と禍特対の対応シーケンス、と思ったらザラブ星人やメフィラス星人と日本政府のハチャメチャにイージーなコミュニケーション等々、宇宙人や怪獣がホントにいたらどうなるかなということを、シリアス(リアル)とおふざけとを混ぜこぜにして描写している。 ★多分、㈱カラーの前身であるガイナックスの「トップをねらえ!」や「新世紀エヴァンゲリオン(初期の)」とかを楽しめる人ならこのウルトラマンも楽しめるんじゃないかと思う。 ★ドラマはイマイチですよね、確かに。ラストバトルも緊迫させるだけさせといて、人類の結束と叡智でラスボス倒すかと思いきや、結局ウルトラマンの「犠牲」に頼る解決。しかも息切れしてしまったかのように安っぽいCGオンリーのビジュアルになっちゃうし。 ★あとまあ巨大化ネタとか匂い嗅ぐネタとか(犬か(笑))とか物議を醸しそうなトコもあったし ★でもこういうオタクな作品がほんとに世に受け入れられる時代になったのなら、喜ばしいことです。エロでもグロでもおふざけでも下品でもなんでもいい。感動しなきゃ!とかテーマやメッセージがなきゃ!ポリコレが!とかジェンダーが!とかとにかく正しくて高尚なのが正義みたいなのうんざりで。久しぶりに万人に受けなくてもいいやみたいな映画が見れて満足です。 ★追:「そんなに地球人が好きになったのか」って単に命を懸けて地球を守ろうとした行為、でなく、その前に「地球を滅ぼそうとする上司に逆らって」ってのがあったんですね。ちょっと手塚治虫のW3を思い出した。追2:ラストのCG、安っぽいって言っちゃったけど、最近は「見えないはずのブラックホールの映像が~」とか科学情報は日進月歩な感じだし、門外漢にはわからんオタクな知見をやっぱり披露してくれた映像なんでしょうかね。誰か詳しい人教えて? 
wagasiさん [映画館(邦画)] 8点(2022-06-02 22:01:27)
👍 1
84.ネタバレ 本作を観たのは上映初日の夜だった。上映終了後は作品を十分に楽しめた気持ちこそあったものの、心震えるほどの昂揚はなく、どこか冷めた感覚も残った。

帰宅する道中から帰宅後しばらくの間、どのように本作を捉えればいいのかと考え、まずはこれまで庵野秀明監督がかかわった『シン~』シリーズと比較してみようと思った。その観点から把捉した本作は「『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』のような感慨はなく、また、『シン・ゴジラ』のような社会性も感じられない作品」となった。

『シン・エヴァ』からは庵野監督が25年の歳月をかけて一つの作品を終了させた(終了させることができた)ことへの感慨とそこからの感動が僕の心を充たしてくれたし、作品のバックボーンから垣間見える監督の「旧劇場版」以後の人生観が作品に深味と説得力を与えていたと思う。
東日本大震災の原発事故によって人ごとでなくなった放射性物質の恐ろしさがアレゴリーとして込められた『シン・ゴジラ』からは、娯楽作品として楽しむだけにとどまらない、映画としての意義や存在感が強く感じられる。

ところが本作からは上記二作品のような、作品を貫く骨子のようなものが感じられず、作品へのキーワードがすぐに見つけられなかったのだった。

やがて日にちが経つと、ネット記事やツイッターにネタバレを含む文章が徐々にあがり始め、その中には強く実感できるものや本作の本質を鋭く突いたものも現れるようになった。そして上映開始日から二週間経つと、48時間限定ではあるものの公式HPが映画冒頭の1分17秒――本作の前史として『ウルトラQ』禍威獣を簡潔かつインパクトを持たせて登場させたパート――を公開するに至っている。これまではっきりと表せなかった自分自身の初見での印象や感想が、こういった情報によって変容してしまうことへの恐ろしさがついに閾値に達したのだった(たぶん今ではすでに若干の変容はあるだろう)。自分の中で一度本作を総括しておきたい気分が高まったのだった。

あれこれ考えた末に絞り出した、本作に対する僕のキーワードは、ちょっと変かもしれないが「リスペクトで作られたオマージュ」だ。言葉遊びっぽくなってしまっていることは承知しているが、本作にはこのような言い方が一番しっくりくると思っている(語呂は悪いけれど)。

このキーワードから賞翫した本作はほぼ完璧と言っていい。1966年の『ウルトラマン』(以下、『旧作』)の名シーンが現代の映像技術によって、時にスマートに洗練された状態で、時にさらなる迫力を持って、時には精緻に再現される。マニアにしか分からない細かいシーンもきちんと再現されている。ちなみに、僕が特に感心した再現シーンは、にせウルトラマンの頭部をチョップしたウルトラマンが、そのマスクが硬かったために思わず腕を振って痛みを紛らわそうとしたところだ。『旧作』において人が演じたことで起こったNGギリギリのシーンを、CGで作られた本作がわざわざ再現しているのだ。

舞台となっている現代の政治システムや社会情勢の下で出現する禍威獣や外星人によって生ずる災いやリスクの多くは、今の人類の力では到底解決できない。その事態を何とかしてくれるものの登場を望む気持ちが劇中においても、また鑑賞する我々観客の心にも極めて自然に醸成されていく。彼の登場シークエンスそのものは、物語面から見ればお約束に沿ってしまっているように思えるものの(それなりの立場にある主人公の神永がどうして自ら子供を助けに行ったのか、また、その後も勤務中に彼がいなくなることを禍特対のメンバーがなぜあまり気にしないのか、こういったお約束感こそが本作へのどこか冷めた感覚の大きな要素だとここまで書いてきてようやく気付いた)、そこに現れるべくして現れた彼はまさに救世主であり、どうにもならない災厄を人類の代理人として解決してくれるウルトラマンの必要性や本質、そして特性が見事に表現されていると思う。
さらに言えば、ガボラ、ザラブ、メフィラス、ゼットンと、物語が進むにつれて登場する禍威獣・外星人の脅威度はどんどん上がっていく。人類滅亡のリスクが増大していくために、劇中におけるウルトラマンの必要性もますます強くなるのだ。構成の妙だろう。

最後に印象に残る登場人物を少々挙げてみたい。メフィラスのふてぶてしさと頻出する台詞「私の好きな言葉です」「私の苦手な言葉です」(昔からシンプルなことわざを自作に好んで用いる庵野監督らしさが感じられる)。それから、ネットで否定的に語られることも少なくなかった、スタッフのフェティシズムが爆発した、タイトスカート姿で巨大化した浅見の姿や、神永が彼女の匂いを嗅ぐシーン。邪な心が刺激され、個人的にはとても好きだ。
はあさん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-29 13:37:14)
👍 1
83.ネタバレ 幼少の頃、ワクワクして憧れて観ていたウルトラマン。
正義の味方が怪獣を倒し地球を守る。
そこに理由なんてものは考えなかったなぁ。

今作は、ハリウッド的に例えるならウルトラマン・ビギニング。
子供から大人に、或いは視聴者から製作する側になった視点から、同様に育った世代に向けて、
そして、昔の作品にオマージュを込めて庵野さんが描きたかった物語を書いたように思えます。

机上の論理でデスク業務が中心となる流れは、現代の日本政治の揶揄でしょうか。
国益重視も大事ですが、抜本的な問題を見抜き解決の糸口を見つけなければ過去の過ちを繰り返すだけ、
今のウクライナ情勢とシンクロする部分もありますね。

今時の平成、令和ウルトラマンで育った世代にはこのウルトラマンがどう写ったのか興味深い点も
ありますが、まぁ無粋な話は抜きに私は純粋に楽しめました。
シネマブルクさん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-22 20:30:14)
👍 1
82.ネタバレ 序盤中盤素晴らしかった。残念だったのが最後のデカブツとのバトルだけ日曜朝のテレビクオリティに感じてがっかり。ただしそれ以外の部分では期待を超えていたし、唐突な終わり方にがっかりしたのもそれだけ楽しめた裏返しだと思う。そして数日経って未だにyoutubeで解説や感想動画を見漁っているあたり、7点(他人に薦められなくもない)という段階を超えているのは明らかですし、「率直に面白かったぁ・・」と感じたりもしたと思う
特別付録さん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-21 19:19:27)
81.ネタバレ 正直、一般向けの「映画」として観るか、ファン向けの「ウルトラマン映画」として観るかで評価の分かれる作品だと思う。

マニアというほどではないが、かつては確かにウルトラマン好き少年だった自分としては、現代向け、大人向けにアップデート(アップグレード)されたウルトラマン映画として、”ほぼ”文句なしに楽しめた。
かつてのテレビ用特撮ドラマ感を残しつつ、映像的に洗練された怪獣バトル。シン・ゴジラにも通じるリアル指向のストーリー。
ことに、メフィラス星人を軸にして、個々の怪獣(禍威獣)や異星人(外星人)にまつわる事件を、外星人にとっての人類の”存在意義”と絡めて一本のストーリーラインにまとめあげた脚本には、「やっぱり庵野さんってすごいな」と唸ってしまった。
特に最後の敵ゼットンの扱い方に関しては、ある程度ウルトラマンに通じている観客は「そう来たか!」と意表をつかれた(し、それ以上の特撮マニアは苦笑しつつ膝を打った)事だろう。

ただ脚本に関しては、ファンならばなんとなく脳内で補完してしまうような、そしてあまりウルトラマンを知らない観客にしてみれば
理解できないまでも物足り無さを感じるんじゃないか、と思ってしまうような不備がちょくちょくある事も否めない。
(たとえばメフィラス星人との決着などは、ウルトラマンファンがその狡猾さと紳士的振る舞いが両立する行動を「メフィラスらしいなw」と思う一方で、あまりよく知らない観客は「え、ここまでやったのにそんなあっさり退散しちゃうの?」と戸惑うんじゃないだろうか)

そして映画として最も物足りなかったのは、やはりクライマックスである。
絶対敵わない相手に立ち向かうヒーロー、ヒロインとの涙の別れ、敗北からの一縷の希望、人間の叡智の結集、そして勝利。上がる要素てんこ盛りのはずである。

なのに、あがらない…!

上映時間の制約や物語の構造上、個々の人間ドラマの掘り下げが難しく登場人物に感情移入しづらい(特に主人公は半分人間じゃないし…)など、原因は色々あるだろうが、やはり個人的には「人類絶滅の危機!」という絶望感が決定的に足りなかったんじゃないか、という気がしてならない。
「もう絶対勝ち目はないから人々にはあえて知らせず、平和な日々の中で皆で死のう」という対応策はある意味”リアル”ではあるだろう。だがそのせいで、最高のクライマックスが、ウルトラマンとごく一部の狭い人たち(その姿さえ画面では描かれない!)による「人知れぬ闘い」になってしまった。
やはりウルトラマンが全人類の希望を背負って戦い、たとえ一度は敗れたとしてもその意志を継いだ者たちと共に再び立ち上がり、そして最後には勝利を収めて全人類に讃えられ報われる姿を見たかった、というのは僕の的外れな望みだろうか…

ただ、もちろんクライマックスはクライマックスとしてちゃんと機能していたし、幾分かの不満はあるものの、トータルすればこの作品にはそれをはるかに凌駕するワクワク感と興奮があった。
今はそれだけでいい。本当に時間が経つのを忘れて楽しんだ二時間だった。

ありがとう庵野さん、ありがとうすべてのスタッフ。

そして、そんなに人間が好きになってくれてありがとう、ウルトラマン!!
大鉄人28号さん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-19 16:57:31)
👍 1
80.ネタバレ 公開初日に鑑賞。
わたしは「帰ってきた」で小学生になった世代。でも駄菓子屋で初代とゼブンのブロマイドを買い、再放送をテレビにかじりついて(死語)見ていた子供。
庵野×樋口のドリームプロジェクト『シン・ウルトラマン』に関しては、ほぼ満点と評価します。
それはあくまで《テレビ番組としての初代ウルトラマン》を彼らなりの理想形として100%描いていると思うから。
不可思議なミステリーを追うチームがドラマを推進し、その先に怪獣が現れ、人の手に負えない状況を巨大な星人が格闘と光線技で始末する・・・そのシンプルな30分で見る者を満足させる。
SFミステリードラマと短い怪獣プロレスだけ。その黄金パターンのカタルシスを再現して積み重ねる113分。
 
リニューアルの要素は、ウルトラマン・怪獣・外星人の造形。オリジナルを尊重しつつ設定に準じた質感を与えた。
侵略テーマはセブン要素による補強。人類以外の原住地球人のことにも触れていた。
あまりに子供だましな設定は、ある程度是正して《オトナだまし》程度にアップデート。
とは言えテレビ準拠なので、ドラマ部分は深く掘り下げず、禍特対は狂言回しに徹した(設定されていても観客の想像に任せる)とこともウルトラマンのまま。2時間をワンテーマで描く『シン・ゴジラ』と同じフォーマットは使わなかった。出来たとしても、それでは原点回帰にならない。
『シン・ゴジラ』を基準に観てしまう人は、中途半端と感じるかも知れません。
 
それと長澤まさみのお尻パンパンは、和装の女性が気合を入れる仕草ですよね。
古いCMで、大原麗子がやってたと思います。あれをエロじゃない?と思うのはアンテナがエロに敏感過ぎる人じゃないかと。ただ、どアップで撮るより、引きの方が良いと思う。可愛く見せなきゃね。
風呂に入ってなくて臭い・・・の一連は、庵野さんがジブリの仕事で風呂にも入らず没頭して臭かったというエピソードの置き換え。庵野さんにしてみれば《仕事の出来る職人》の特徴。長澤演じる浅見をそういう生真面目なキャラとして表現しているのでしょう。
ハラスメントは許されませんが、何でもハラスメントだと安易に解釈して批判・封殺しようとする風潮に抵抗してるかも知れない。特撮芸術を衰退させかねない極端なホワイト化への異議申し立てかも。
ルーカスも禁欲的なジェダイが「人のあるべき道」とは、全然いってないですしねぇ。
 
『シン・ウルトラマン』に違うものを求めていた人、残念でしたね。
庵野、樋口コンビの特撮記憶細胞がベストだとして作ったこの作品。
私の特撮記憶細胞も両氏に酷似していたのでしょう、至福の113分を過ごさせて頂きました。
墨石亜乱さん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-15 01:57:25)
👍 4 😂 1
79.ネタバレ 公開初日に観賞。

【良かった所】
・俳優の演技:私は平成以降ぐらいからの邦画の演出や演技が苦手で、恥ずかしくて(共感性羞恥ってやつ)劇場を出て行ってしまいたくなることがままあるのですが、シン・ゴジラにしろ、本作にしろ、そういうことが全然ありません(でもどちらかというとシン・ゴジラの方が気になるところは多かったかな)。長澤まさみさんは、例えば「コンフィデンスマンJP」なんて全然ダメなんですが、今回は凄く良かったですね。
・オタクっぽいこだわり:私はウルトラセブンから本放送を観ている世代ですが、一番思い入れがあるのが「帰ってきたウルトラマン」で、初代ウルトラマンは再放送で何度も観ているにもかかわらず、それほどではありません。でも、「ああいうところからネタを持ってくるか!」という箇所がいくつもあり、そういうのって若い観客には全然響かないよなあと思いつつも嬉しくなってしまいました。

【悪かった所】
・劇伴(BGM):過去のウルトラ作品から持ってきた曲以外は、エヴァで聴いたようなものばかりで、「またかよ・・・」と思ってしまいました。これは音楽担当の鷺巣詩郎氏の引き出しが少なすぎるのか、それとも庵野秀明氏や樋口監督の指示なのか?
・画面のチープさ:最後の闘いの後、ウルトラマンが別次元(?)へ飛ばされてしまうシーンはあまりのチープさにちょっと笑ってしまいました。過去のアニメ作でも、庵野さんは昔の特撮の雰囲気を再現しようとして、わざと表現をチープにしたらしいという話は聞いたことがあります。それが本当だったとしてもその狙いは観客に伝わっているとは言えず、「予算が無かったの?」とか「これがテクニックの限界?」としか思われないのではないでしょうか。本作の上映前に予告が流れた「シン・仮面ライダー」はまさに「チープさ全開」で作っているようで、物凄く不安です。
・主題歌:この作品、どう見ても庵野さんや樋口さんと同世代の観客に向けて作ってるとしか思えないので、米津玄師の歌なんかよりも、それこそ「ウルトラマンの歌」を流すべきだったのでは、と思いました。シン・ゴジラのエンディングは感動で泣きたくなるような思いで最後まで見ていたのですが、本作では全然心が動きませんでした。

【その他】
・ガボラの時に地上から現れたウルトラマンを浅見が見て「きれい・・・」とつぶやくシーン、長澤まさみの顔がなんか絵の具で塗りつぶしたようなのっぺりした質感だったんですが、何か意図的なものだったんだろうか?(他にも同様のシーンがあったと思います)

【さいごに】
・私が観た回の観客は、いかにも「上映終了後に拍手をしそうな人たち」だったのですが、無かったですね。実は二度続けて観たのですが、やっぱりありませんでした。
ebcdic_asciiさん [映画館(邦画)] 8点(2022-05-15 00:51:23)
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【点数情報】

Review人数 98人
平均点数 6.29点
011.02%
100.00%
211.02%
344.08%
477.14%
51616.33%
62828.57%
71515.31%
81717.35%
955.10%
1044.08%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.77点 Review9人
2 ストーリー評価 7.06点 Review15人
3 鑑賞後の後味 6.73点 Review15人
4 音楽評価 7.84点 Review13人
5 感泣評価 6.08点 Review12人

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